JPH0847335A - キノコ栽培方法及びその装置 - Google Patents

キノコ栽培方法及びその装置

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JPH0847335A
JPH0847335A JP6204318A JP20431894A JPH0847335A JP H0847335 A JPH0847335 A JP H0847335A JP 6204318 A JP6204318 A JP 6204318A JP 20431894 A JP20431894 A JP 20431894A JP H0847335 A JPH0847335 A JP H0847335A
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JP
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sterilization
mushroom
air
culture medium
water
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Application number
JP6204318A
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English (en)
Inventor
Hisao Arai
久生 荒井
Kazuyoshi Takato
和芳 高藤
Hiroaki Takeuchi
裕明 竹内
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Shinko Electric Industries Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】キノコ培養基の蒸気加熱殺菌終了後の培養基の
冷却時間を短縮する方法を開示する。 【構成】蒸気管13と蒸気排出口9と及びオゾン供給管
11とを備えた殺菌室5内に空気を吹き出すダクト7
と、噴霧ノズル16を備えた加圧液導管17aとを配設
したキノコ殺菌釜を用いて、培養基を蒸気殺菌処理する
工程において、キノコ培養基を殺菌室5に収納して、所
定時間加熱する加熱殺菌工程終了後に、殺菌釜内への殺
菌処理用オゾン導入と、送風機8による空気導入とを行
いつつ、噴霧ノズル16から、殺菌室内に散水して、水
の蒸発潜熱によって培養基を冷却する工程を行うことを
特徴とする栽培方法により、冷却時間を従来の約2/3
に短縮できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キノコの菌床栽培に関
するものであり、特に、キノコ培養基の殺菌処理に関す
るものである。
【0002】
【従来技術】エノキダケ、ヒラタケ、マイタケ等の木材
腐朽菌に属するキノコの栽培方法は、おが屑やコーンコ
ブ粉粒体などのセルロース質粉粒体から成る基材に、菌
糸生育の栄養材として米糠、おから、澱粉などを適当量
加えて混合し、該混合物の水分調整を行ってから、これ
をプラスチック製のビン型の栽培容器や袋に詰めてか
ら、蒸気殺菌と栄養材の熱処理による低分子化とを行
い、これを室温まで放冷したのち、種菌を植え付けて、
所定の温度湿度条件に整えられた栽培室中において生育
を行うのが一般的である。
【0003】上記の方法において、所定時間の加熱を終
えて、種菌を植え付けることができる温度までキノコ培
養基を冷却する場合、従来は、まず、蒸気殺菌釜を室温
で放冷して、培養基温度と室温との差が小さくなって、
放冷による冷却効果が減少する時点の下限付近の温度
(例えば、60℃前後)になるまで放冷してから、釜か
ら取り出し、これを、冷凍機によって空調設備を備えた
放冷室に搬入して、ここで、室温付近まで冷却する方法
が行われている。
【0004】この場合、加熱を停止してから、培養基が
室温に冷却されるまでの時間は、常圧の水蒸気で殺菌処
理を行う常圧釜、例えば、800〜1000ccのキノ
コ栽培ビンに収納された培養基約3000本前後をバッ
チ処理的に殺菌処理する殺菌釜において、培養基が98
℃から15℃までに冷えるのに、およそ20時間前後か
かるのが普通である。そして、常圧釜を用いて、培養基
の殺菌及びキノコ栄養成分の熱処理(例えば、米糠中の
澱粉質のアルファ化、タンパク成分の分解による低分子
化など)が完結するのには、およそ8時間の蒸気加熱が
必要とされる。したがって、培養基を殺菌釜に収納する
時間をいれると、常圧釜の場合は、少なくとも、培養基
を熱処理してから、種菌の接種が可能になるまでの時間
は、30時間以上を必要とする。
【0005】耐圧釜を用いて大気圧より高い蒸気圧で殺
菌処理を行う高圧釜の場合、例えば120℃前後で、加
熱殺菌を行う場合は、加熱時間は、およそ4時間で十分
であるが、培養基の温度が、常圧釜の加熱終了時の温度
(およそ98℃前後)まで、冷却するのに、およそ2時
間は必要であるため、常圧釜と高圧釜との場合の冷却所
要時間は、トータルでは、高圧釜のほうが、2時間ばか
り、短縮されるのみである。この28〜30時間の工程
は、作業の段取りを、作業者の通常の勤務時間に合わせ
ると、時間に大きな無駄が生じて、キノコ栽培施設の利
用度の低下やキノコ栽培期間の長期化を招き、コストア
ップの原因となる。又、冷却後に出来るだけ早期になさ
れことが望ましい種菌の植付作業が、待ち時間が無く、
都合よく行えるように、段取りをすると、加熱殺菌処理
作業や冷却室への搬入作業が深夜になってしまうなどの
不都合があった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、このような事情に鑑み、キノ
コ栽培において用いる培養基の蒸気加熱殺菌工程におい
て、蒸気殺菌終了後種菌の植え付けができるように冷却
するのに、20〜22時間以上もかかっている培養基の
冷却時間を短縮することができる方法及び装置を開示す
ることを第一の目的とするものである。本発明の第二の
目的は、キノコ菌床栽培において、キノコ製造時間の短
縮化、栽培作業の軽減化、製造コストの低減化を達成す
ることにある。本発明の第三の目的は、本願方法を実施
する際に最適なキノコ栽培ビン用蓋を開示する殊にあ
る。
【0007】
【発明の構成】本発明の第一の要旨は、キノコ培養基を
殺菌処理する工程において、キノコ栽培容器にキノコ培
養基素材を充填し被蓋して成るキノコ培養基を、蒸気殺
菌釜に収納して、所定時間加熱する加熱殺菌工程と、該
加熱殺菌工程を経たキノコ培養基を殺菌釜内に殺菌処理
若しくは除菌処理を施した空気を送入しつつ冷水を散布
して水の蒸発潜熱によって急冷する散水冷却工程とを含
むことを特徴とするキノコ栽培方法にある。
【0008】上記第一要旨で規定されるキノコ栽培方法
において、冷却工程の前処理工程として、キノコ培養基
の温度が、キノコ栽培に障害となる雑菌の生存、繁殖に
不適な温度域の下限付近(例えば90℃前後)に達する
まで、殺菌釜内に外気を送入してキノコ培養基を冷却す
る予備冷却工程を行ってもよい。
【0009】上記において、殺菌処理を施した空気とし
ては、オゾンを空気に混入させる方法が挙げられる。こ
れは、殺菌釜内に、オゾン発生器からのオゾンと、送風
機による空気とを、別経路で同時に供給してもよいし、
或いは、およそ、オゾン濃度が、約0.1p.p.m.以上
の空気を準備し、これを殺菌釜に導入してもよい。除菌
処理の方法としては、超高性能フィルタ(HEPAフィ
ルタなど)を除菌フィルタとして用い、これを通過させ
てから、殺菌釜に送入する方法などを挙げることができ
る。
【0010】キノコ栽培に障害となる雑菌は、空気中に
浮遊する塵埃に付着して浮遊し、キノコ培養基の冷却に
伴い、栽培容器内が、外部雰囲気に対して負圧となるた
め、空気と共に容器内に侵入する場合が殆どである。し
たがって、一定の定格風量において、空気中に浮遊する
0.3μm以下の粒子をほぼ99.97%以上の捕集効率
で除去し、しかも、圧力損失が25mmHg以下である
超高性能フィルタ(HEPAフィルタ)を通過させた空
気は、蓋をしたキノコ培養基への雑菌の侵入する確率か
らみて、実質的に除菌処理がなされたものとみなしう
る。
【0011】蒸気加熱殺菌工程を終了したキノコ培養基
の温度は、ほぼ蒸気温度と同一の温度に到達しており、
先ず殺菌釜内の蒸気を追い出して相対湿度を下げてか
ら、水をノズルから、噴出することにより、水は、水蒸
気となり、その際、多量の蒸発潜熱を奪う。発生した水
蒸気は、送風により、釜外に放出される。即ち、散水冷
却工程において、殺菌釜内に送風して、内部の空気を外
部の空気で置換するのは、水の蒸発を促進するために、
釜の内部の相対湿度を低下させることに目的がある。こ
のようにして、適当な温度(例えば、雑菌の繁殖の虞れ
が生じる60℃前後よりやや高い温度)まで冷却した
ら、培養基を放冷室等に搬入して放冷するか、若しく
は、殺菌釜内に予め冷却管を配設しておき、これに冷媒
を通過させることにより、冷却する。
【0012】後者の冷却管の方法による場合は、殺菌釜
の側に並設したクーリングタワーなどによって、冷却管
内を流れる冷媒(ブラインなど)を冷却すればよい。こ
のような方法により、培養基の室温までの冷却時間は、
大幅に短縮される。尚、クーリングタワーによる冷却管
を殺菌釜内に配設してある場合には、前記した予備冷却
工程において、空冷方式に代えて、或いは、空冷方式と
共に、これを予備冷却手段として用いることが可能であ
る。
【0013】一般に、オゾンは、その強い酸化作用によ
って、金属を侵食するので、配管やバルブ、あるいは、
殺菌釜の内壁などが腐食を受けやすい。オゾンの殺菌釜
への導入は、送風機によって釜内に吹き込まれた空気中
に浮遊する雑菌と釜内に噴射される水滴中の雑菌とを殺
菌することにある。したがって、オゾンの使用を避ける
には、釜内への空気を予めフィルタを通して除菌した後
に導入し、散布する水は、殺菌処理若しくは除菌処理を
予めおこなっておけばよい。空気の除菌処理は、前記し
た方法で、また、水の除菌処理としては、高分子分離膜
の一種である精密濾過膜を用いることが出来る。この種
の精密濾過膜は、セルロース系、塩化ビニール系、ポリ
カーボネート系などの中空糸膜で、約0.01〜10μ
程度の微細孔を持ち、バクテリアなどの通過を阻止する
もので、食品工業などで一般に用いられているものが使
用できる。また、逆浸透膜もこの目的に利用出来る。
【0014】蒸気加熱を停止した直後の殺菌釜及び培養
基の温度は、常圧釜で、およそ98℃前後である。した
がって、培養基温度が、90℃前後であれば、これに雑
菌が付着しても、ほとんど生存の可能性はなく、後記実
施例で明らかなように、本発明者による栽培実験におい
て、キノコ生育を阻害するような雑菌の繁殖は認められ
なかった。したがって、培養基の温度が、一定の温度に
達するまでは、殺菌釜内に未処理空気を送り込んで、冷
却するのが効率的で且つ費用の節約となる。勿論、この
場合においても、殺菌若しくは除菌処理した空気を送入
して、予備冷却工程を行っても、何ら差し支えない。
【0015】本発明の第二の要旨は、蒸気導入口と蒸気
排出口とオゾン導入口とを備えたキノコ培養基用殺菌釜
内に気体吹出口を有するダクトと、複数の噴液ノズルが
開口する加圧液導管とを配設し、前記ダクトと加圧液導
管は、夫々、前記殺菌釜の外部に突出して、ブロアーな
どの送気手段やポンプ等の水圧送手段へ接続しているこ
とを特徴とするキノコ殺菌釜にある。
【0016】蒸気殺菌釜は、該殺菌釜外に開口する各接
続口に、夫々の機能に応じた機器、例えば、蒸気導入口
には蒸気発生ボイラが、オゾン導入口にはオゾン発生器
が、ダクトには送風機が、又、加圧液導管には送液ポン
プが、夫々接続する。この装置は、先ず、蒸気導入口か
ら、所定時間、高温蒸気を導入して、釜内温度を一定に
保ち、加熱殺菌工程を行う。加熱殺菌が終了したら、ダ
クトに外気を導入し、水蒸気を追い出すとともに、内部
を空冷して、培養基の温度を、キノコ栽培に有害な雑菌
の生存、繁殖が不可能な90℃前後にまで低下させる。
この段階で、加圧液導管に水を送り、ノズルから水を噴
出させる。散布される水の粒子は細かくなるほど蒸発は
早いが、一定時間に散布できる速度は遅くなり、散布水
量は制限される。一方、水滴の径を大きくすると、単位
時間における散布量はふえるが、蒸発速度は、遅くな
る。少なくとも、送入される風によって、運搬可能な程
度に霧化して散布することが好ましい。
【0017】この散水冷却工程と同時に、若しくは、そ
れ以前の空冷工程から、釜内には、オゾン導入口からオ
ゾンを導入し、更に、ダクトを介して空気を送り込む。
釜内の空気や水分は、オゾンの分解によって生じる発生
期の酸素によって、殺菌処理されるので、散布された冷
却水や導入空気中に含まれる雑菌は、ほぼ死滅する。オ
ゾン濃度は、殺菌釜内において、0.1p.p.m.以上あ
れば十分である。散水による冷却工程は、培養基の温度
が、およそ、60℃付近に低下した時点において、停止
するのが好ましい。それ以上の散水は、霧状になった水
の粒子が、直接、キノコ栽培瓶の蓋に設けられた通気開
口を通して入り込み、培養基を過湿状態にすると共に、
雑菌を運び込む虞れがある。この時点で、釜を開いて、
培養基は冷却室で室温に達するまで放冷する。これによ
って、培養基が、加熱殺菌処理工程の終了から、室温付
近に冷却するのに要する時間は、およそ4割程度短縮さ
れる。
【0018】本発明の第三の要旨は、蒸気導入口と蒸気
排出口とを備えたキノコ培養基用殺菌釜内に気体吹出口
を有するダクトと、複数の噴液ノズルを備えた加圧液導
管とを配設し、前記ダクトには、超高性能フィルタを通
過させるなどして除菌した空気を送風する送風源が接続
しており、前記加圧液導管には、精密濾過膜や逆浸透膜
を通過させて除菌した水を圧送する送水源が、接続して
いることを特徴とするキノコ殺菌釜にある。
【0019】この装置は、前記第二要旨に規定される発
明が、オゾンの使用を必要としているのに対して、殺菌
釜内に導入する空気をすべて超高性能フィルタ等を通し
て除菌処理してから、殺菌釜内に送り込むようにし、
又、散水冷却を行うために、加圧液導管に送り込む水
は、予め、精密濾過膜や逆浸透膜を通して除菌した水を
送り込むようにして、殺菌釜内に、実質的に無菌の空気
や水を導入することにより、オゾン殺菌を不要とした点
に特徴がある。他の作用効果は、第二要旨にかかる発明
と変わりは無い。
【0020】本発明の第四の要旨は、上記第三要旨にお
いて規定されるキノコ殺菌釜において、殺菌釜内に冷媒
が循環する冷却管を配設し、該冷却管の殺菌釜外に突出
した部分をクーリングタワー及び/又は冷凍機に導い
て、循環冷媒を冷却するように構成したことを特徴とす
るキノコ殺菌釜にある。
【0021】この殺菌釜は、冷却管によって、殺菌釜内
が効率よく冷却されるので、散水冷却工程後の放冷室へ
の運搬が不要となり、そのまま、殺菌釜内において、室
温まで冷却できる。したがって、殺菌釜から放冷室への
移動や、放冷室において放置されるときに、雑菌によっ
て汚染されるといったことが皆無になる。又、冷却管の
冷媒をクーリングタワーと冷凍機とを併用して、冷却す
るようにすれば、比較的冷却能力の小さな冷凍機によっ
て、冷凍負荷の大きい殺菌釜内の冷却を賄うことができ
る。
【0022】上記冷却管を配設する方法は、殺菌釜の容
積と、クーリングタワーや冷凍機の能力とのバランスに
よるが、100℃付近から常温まで、散水冷却手段を用
いることなく、速やかに、冷却することもできる。その
場合は、散水冷却手段の代わりに、殺菌釜内に空気循環
用ファンを設置すれば、冷却速度は、一層早くなる。
【0023】本発明の第五の要旨は、上蓋体と下蓋体と
から成り、下蓋体60は、キノコ栽培ビンの開口部周縁
より、大きな円周を有する円盤の上面に、該円盤の周縁
部に沿って立設した外筒61と、該外筒の内側に該外筒
と円筒状空間をあけて設けた中筒と、該中筒の内側に、
該中筒と円筒状間隙をおいて設けた内筒とを、夫々、前
記円盤と一体的に有しており、該円盤の下面には、前記
内筒の基端と外筒の基端とに挟まれた任意の位置から下
方に、栽培ビン開口部周縁との嵌合壁が、一体垂設され
ており、一方、上蓋体は、前記円盤とほぼ同径の円盤の
周縁部から、前記外筒に嵌合する嵌合筒を一体的に垂設
したものから成り、更に、前記内筒と中筒には、夫々、
1以上の通気開口が設けられていると共に、下蓋体の円
盤には、前記嵌合壁の基部の両側に、前記円筒状空間と
前記円筒状間隙に夫々連通する開口部を1箇所以上にわ
たって設けてなるキノコ栽培ビン用蓋にある。
【0024】この蓋は、蓋内に構成される通気路の長さ
を、上蓋体と下蓋体との嵌合位置を変えることにより、
調節できるので、従来のような発泡プラスチック製フィ
ルタを用いなくても、雑菌の侵入を防止し、しかも、十
分の通気量を確保できる。更に、凝縮水は、下蓋の円盤
と内筒とに囲まれた皿状部にためることができるので、
蓋内の通気路は、十分に湿度が保たれ、培養基が乾燥し
てしまうのを防止する。上記の溜まり水は、十分湿気を
帯びたフィルタ比べて、通気性をもつ表面積は極めて小
さいので、雑菌の温床となることはない。
【0025】
【実施例1】図1は、本願方法を実施するための装置の
第1実施例を示すものである。常圧殺菌釜1は、耐熱性
断熱パネルによって構成された箱体から成り、その正面
に、開口部3を有し、培養基を収納したキノコ栽培瓶を
ここから搬入搬出する。4は、この開口部を開閉自在に
閉ざす扉で、これを、上方に跳ね上げ回動することによ
って、開閉する。2、2、…は、箱体を支持する脚部で
ある。殺菌釜1の内部空間をなす殺菌室5には、床面5
aに一対のレール6、6が、開口部3から、殺菌室5の
奥に向かって、並設されている。これは、キノコ栽培瓶
が載置された車輪付パレット80をフォークリフトによ
って搬入搬出する際、パレット80の車輪81、81、
…を該レール6、6に乗せて、殺菌室内の奥の方へ移動
させるためのものである。
【0026】パレット80上には、一定数(例えば16
本)づつのキノコ栽培容器をコンテナ容器に収容し、こ
のコンテナをパレット上に積み上げたものを、フォーク
リフトを用いて、殺菌釜内に搬入し、これを、殺菌釜の
奥のほうへ移動することを繰り返して、殺菌釜内に適当
数(例えば3000本前後)のキノコ栽培容器(ビン)
が収納される。殺菌処理が終了したときは、逆の順序
で、各パレット単位で、取り出され、放冷室などへ運ば
れることになる。
【0027】殺菌室5の天井壁5bの内面には、その中
央部を横断して、ダクト7が前記レールと平行に設けら
れており、このダクト7には、左右の側壁5c、5dに
向かって開口する空気吹出口7a、7a、…が、開口し
ている。また、該ダクト7には、その中央部付近におい
て、天井壁を貫通して設けた空気導入口8cが開口して
いる。この空気導入口8cには、箱体2の上面に設置し
た送風機8の吹出管が嵌合している。8aは、この吹出
管を開閉するダンパーである。天井壁5bには、扉4に
近い位置に、蒸気排出口9が開口している。更に、送風
機8の近くの天井壁には、オゾン導入口10が設けられ
ており、該導入口10は、オゾン供給管11を介して、
オゾン発生器12に連通している。
【0028】殺菌室5の下部には、扉4と対面する側壁
5fの下部に、該側壁5fを貫通して、蒸気管13が、
殺菌室内に開口している。蒸気管13は、圧力調整弁1
4を介して図示しない蒸気発生ボイラーに連結してい
る。これによって、殺菌室5内の蒸気圧は、ほぼ1気圧
弱に保たれている。側壁5c〜fに沿って、その下方
に、平面視形状が略コ字形の加圧液導管17aが配設さ
れており、この加圧液導管17aには、所定のピッチ間
隔で、殺菌室上方に向けて水を噴霧する噴霧ノズル1
6、16、…が、設けられている。加圧液導管17a
は、側壁5f付近において、殺菌釜外部から側壁5fを
貫通して殺菌室5内に入っている加圧液供給管17が、
その一端において接続して連通しており、該加圧液供給
管17は、開閉弁18を介して、送水ポンプPに連結し
ている。20は、床面に開口するドレン排出管である。
【0029】
【殺菌処理例】上記第1実施例の殺菌釜を用いて、キノ
コ培養基の殺菌処理を行う工程を説明する。プラスチッ
ク広口ビン容器から成るキノコ栽培ビンに、おが屑と米
糠を所定の割合(容積比で約4:1)で充填し、水分調
整(水分率65%)したものを後記する蓋C(図6参
照)を被せてから、各16本づつ1組にして、コンテナ
に収納し、それを殺菌釜1内において、平面方向に25
個のコンテナをならべ、各コンテナの上方に8段に積み
上げることにより、合計3200本の栽培ビンを殺菌釜
1に収納して扉4を閉じ、ボイラから、98℃の蒸気を
殺菌釜内に導入する。8時間蒸気を通した後、送風機8
を作動させて、殺菌釜内に30分間送風する。送風機の
風量は、60m3/minである。この間に、培養基温
度は、98℃から88℃に低下した。なお、培養基温度
は、殺菌釜内の中心部付近と端部の2カ所に位置する栽
培ビン中の培養基に、温度検出器としてサーミスタを予
め埋設して測定し、両測定値の平均値を培養基の温度と
した。
【0030】送風による冷却が終了したら、ポンプPを
作動させると共に開閉弁18を開け、ノズル16、…か
ら水を上方に向けて噴霧する。それと同時に、オゾン発
生器12を作動させる。このとき送風機8は、送風を続
けている。噴霧水量は、水温20℃で30リットル/時
であり、又、オゾン濃度は、10分後に、ほぼ平衡に達
し、その濃度は、0.1p.p.m.であった。送風、オゾ
ン導入及び冷水の噴霧をおよそ2時間継続した。この間
に、培養基温度は、88℃から63.6℃に低下した。
この時点で、殺菌釜を開き、フォークリフトを用いて、
培養基を放冷室に移す。放冷室は、冷凍機(3.7kW
hr)によって、5℃前後に室温設定がなされている。
この室内に、約10時間放置することにより、培養基温
度は、15℃まで冷却される。このようにして冷却され
たキノコ栽培ビンは、接種機によって、エノキダケ種菌
が植え付けられ、常法に基づいて栽培された。
【0030】
【キノコ栽培ビン用蓋の実施例】ところで、本願方法
は、培養基を90℃前後から60℃前後まで、水を散布
して急冷する方式であるため、培養基の冷却に伴って、
外部雰囲気から栽培ビン内に霧状の水滴や水蒸気が侵入
する場合、及び、蓋に直接水滴が付着して蒸発する場合
には、栽培ビン内及び蓋内部の飽和水蒸気は、凝縮して
多くの凝縮水が発生する。従来のキノコ栽培ビンは、ポ
リプロピレン等のプラスチック製広口ビンに円盤状中空
部を有する蓋をかぶせ、蓋には、栽培ビンの外部と内部
とを中空部を通して連通する通気路を形成し、前記中空
部には、発泡ウレタンなどのプラスチック発泡体をフィ
ルタとして収納し、塵埃と一緒に雑菌が侵入してくるの
を防止している。
【0031】しかしながら、このフィルタの存在は、本
願方法において使用すると、発泡ウレタン製フィルタ
が、かなりの湿気を帯びるため、絶好の雑菌の繁殖場と
なる可能性が高い。更に、このフィルタは、高温蒸気に
よる加熱殺菌処理が行われる度に、見かけ上の体積が縮
小して行くとともに変質して弾力性を失ってしまうた
め、1年に少なくとも1〜2回は、フィルタの交換作業
が必要であった。近年のキノコ栽培施設の大型化傾向に
より、栽培ビン10〜30万本を処理する施設は、多数
存在する。したがって、フィルタの交換作業は、手間が
かかり、改善が望まれているのが現状である。
【0032】図6〜7は、このような従来の蓋を本願方
法に適用する際の不具合を解消すべく、改良されたもの
であるが、勿論従来の栽培方法にも使用できる。本願蓋
Cの構成は、上蓋体70と下蓋体60とが着脱可能に嵌
合したものから成る。下蓋体60は、キノコ栽培ビン1
00の開口部周縁101より、大きな円周を有する円盤
65の上面に、該円盤65の周縁部から上方に立ち上が
る外筒61を、該外筒61の内側に外筒61と円筒形空
間69をあけて中筒62を、更に、該中筒62の内側
に、中筒と円筒形間隙68をおいて内筒63が、夫々、
円盤65と一体的に立設されており、円盤65の下面に
は、前記内筒63の基端63aと外筒61の基端61a
とに挟まれた任意の位置から下方に、円盤65と一体的
に、ビン開口部周縁との嵌合壁64が、円筒状をなし
て、垂設されるたものから構成されている。
【0033】一方、上蓋体70は、円盤65とほぼ同径
の円盤75の周縁部から、外筒61に嵌合する嵌合筒7
1を一体的に垂設したもので構成され、上、下蓋体は、
外筒61と嵌合筒71とが着脱自在に嵌合することによ
り、蓋を構成する。内筒63と中筒62には、夫々、上
端縁の1以上の箇所に通気開口66、67となる切欠部
があり、更に嵌合壁基部64aを挟んで、その両側に、
空間69と間隙68に夫々連通する開口部65a、bを
1以上の箇所にわたって設けたものである。上記におい
て、開口部65aと65bとは、嵌合壁を挟んで対面す
る位置に設ける必要はない。同様に、これらの開口部6
5a,bと通気開口66とが、最短距離をなすように位
置する必要もない。これらの相互位置は、キノコの種類
や栽培方法に応じて、適宜に選択されればよい。
【0034】このような構成を有する本願蓋Cは、空間
69や間隙68の幅や、通気開口66、67の大きさ、
数、形成位置によって、図6の実施例のように、外気
が、開口部65aから入って、その直上の通気開口66
を通り、その直下の開口部65bへと、最短距離を通っ
て、ビン100内に到達する場合から、外気が空間69
内を半周だけ移動して、反対側に位置する通気開口66
に到達し、更に間隙68内を半周してビン内の開口部6
5bに到達するケースまで、通気開口66、67や開口
部65a、bの設定位置により、気体の流路が設定で
き、栽培すべきキノコの特性や殺菌処理方法に応じて通
気量を決めることができる。又、蓋内空間に生じた凝縮
水の大部分は、円盤65と内筒とに囲まれた皿状空間7
3にたまり、培養基に落下することはない。76は、円
盤75から一体垂設したリブで、必ずしも必須のもので
はない。
【0035】
【実施例2】図3は、本発明にかかる方法を実施するた
めの装置の第2実施例である。この装置と実施例1との
主たる相違点は、第2実施例が、オゾン発生器及びオゾ
ン供給管が設けられていないことと、殺菌釜内への送気
手段と散水手段との構成が、第1実施例と比べて異なっ
ていることにあり、他はすべて同じであるので、第1実
施例と同一の部材には同一の符号を付して、説明を省略
する。図3において、殺菌釜21は、その天井壁5bの
中央付近に空気導入口を有しており、この空気導入口を
囲む状態で、天井壁5bの上面にエアフィルタケース2
2が設けられている。エアフィルタケースには、超高性
能エアフィルタが収納されている。
【0036】フィルタケース22には、送風機23の吹
出口23aが連通している。送風機23から送り出され
る空気は、超高性能エアフィルタを通って清浄空気とな
り、空気導入口を囲んで、天井壁内面に設けたダクト7
に入り、吹出口7aから、殺菌釜内に供給される。フィ
ルタケース22とダクト7との連通路をなす空気導入口
には、図示しないシャッターが設けられており、該シャ
ッターの開閉によって、フィルタケース22内とダクト
7内とは、連通し或いは気密に遮断される。
【0037】又、多数の噴霧ノズル16を有する加圧液
導管17aが殺菌室5内に配設されており、これに加圧
液供給管17及びポンプPが連結している構成は、第1
実施例の場合とおなじである。第1実施例と異なる点
は、ポンプPが清浄水タンクTに連結しており、この清
浄水タンクTには、水道水を除菌フィルタFを通過させ
ることにより精製した水が、溜められている点にある。
フィルタFは、中空糸状の精密濾過膜が収納されてい
る。精密濾過膜としては、セルロース系、ポリ塩化ビニ
ル系、ポリカーボネート系、フッ素樹脂系などの中空糸
膜である。このような構成から成る第2実施例にかかる
装置は、第1実施例の場合と全く同様に作動する。た
だ、散水冷却工程において、当然の事ながら、オゾンを
用いない点が異なるのみである。
【0038】
【実施例3】図4は、本発明に係る殺菌釜の第3実施例
を示すものである。尚、第2実施例の説明と同様に、第
1実施例若しくは第2実施例と同じ機能部材には、同一
の符号を付して、説明を省略する。殺菌釜30は、殺菌
室5内に、噴霧ノズル16、16、…が開口しており、
これに加圧液導管17を通して、除菌フィルタを通った
水が圧送される構成、蒸気管13から殺菌室5内に供給
された高温蒸気が、蒸気排出口9から大気に放出される
構成、及び、送風機23からの空気が、超高性能フィル
タを収納したフィルタケース22を通って除菌されてか
ら殺菌室5内に供給される構成は、第1及び第2実施例
の場合と同じである。
【0039】第3実施例に特徴的な構成は、殺菌室5内
の天井面及び/又は側壁面に沿って、冷却パイプ31が
設けられている点にある。この冷却パイプ31の一端
は、殺菌室5の壁面を貫通して、外部に突出し、ブライ
ン循環ポンプP1を介して、ブラインタンク33の底部
付近に開口してポンプP1の吸入パイプ31bとなって
いる。又、冷却パイプ31の他端は、同様に殺菌室5の
外に突出し、戻りパイプ31aとして、三方切替弁Vを
介して、同様に、ブラインタンク33中に開口してい
る。ブラインタンク33中には、ブラインタンク33に
並設された冷凍機Rの冷却管34が収納されている。
【0040】一方、戻りパイプ31aからは、切替弁V
を介して、ブライン冷却管32が分岐しており、該ブラ
イン冷却管32は、クーリングタワーK中を蛇行した
後、戻りパイプ31aの開口端に近い位置で、該パイプ
31aに合流している。P2は、クーリングタワーKの
冷却水タンク40から、冷却水を汲み上げて、頂部付近
のシャワー管42に圧送するポンプであり、41は、該
シャワー管42から放出されるシャワーに送風する送風
機である。
【0041】前記第1及び第2実施例においては、共
に、予備冷却工程において、空気冷却方式を、又、散水
冷却工程の後工程としては、空調設備を整えた放冷室に
収納する方式を採用しているが、第3実施例において
は、予備冷却工程において、循環ポンプP1を作動させ
ると共に、切替弁Vを切り換えて、戻りパイプ31a中
のブラインをクーリングタワーKを通して冷却し、冷却
パイプ31に再循環し、殺菌室内を冷却する。予備冷却
工程の後、散水冷却工程において、送風機23の作動と
共に、噴霧ノズル16から、水を散布して、その蒸発熱
を利用して冷却する工程においても、冷却パイプによる
冷却を続けても差し支えない。
【0042】更に、冷凍機Rによって、ブラインを必要
な温度に冷却出来るようにしておけば、散水冷却工程を
終了しても、そのまま、冷却パイプ31による殺菌室5
内の冷却を続け、殺菌室5内若しくは戻りパイプに設け
た温度検出器(図示せず)の信号により、冷凍機Rが過
負荷にならないような一定の設定温度に、該室内が到達
したら、冷凍機Rを作動させ、送風機23と共に、冷却
パイプ31aによって、キノコ培養基を室温付近まで、
冷却を続けることが出来る。例えば、図4の装置におい
て、培養基の温度30℃付近において、切替弁Vを切り
換えて、冷凍機Rを作動させて、ブラインの冷却を冷凍
機に切り換えれば、より小型の冷凍機によって、効率良
く培養基の冷却ができる。勿論、散水冷却工程の後、放
冷室へ運んで、放冷することもできることは、言うまで
もない。
【0043】
【参考例】前記実施例1に準じて、キノコ栽培ビンに、
おが屑と米糠を容積比で、4対1の割合で混合し、水分
率を65%に調整したものを、約650グラム前後づつ
充填し、蓋をしてから、従来の常圧殺菌釜(第1実施例
装置において、送風機8、ダクト7、噴霧ノズル16、
加圧液導管17aを省いた殺菌釜)に3200本を収納
して、殺菌処理を行った。98℃の高温蒸気を8時間通
して、蒸煮殺菌を行った後、3時間放冷し、培養基温度
が、86℃前後まで下がった時点で、殺菌釜から取り出
し、冷凍機(3.7kw・hr)によって5℃前後に設
定してある放冷室に入れて放冷した。17時間後の培養
基温度は16℃であった。これに、エノキダケ種菌を接
種してから、常法に基づいて栽培をおこなった。結果
を、前記実施例1の殺菌処理例において行った本願方法
と比較して表1に示す。
【0044】
【表1】 本願方法 従来方法 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 殺菌処理に要した時間(時間) 12.5 20.0 1ビン当たりの平均収量(g) 203 182 品質 良 良 雑菌汚染率 菌回り時(%) 0 1.5 同上 収穫時 (%) 0 1.2 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【0046】表1の結果から、本願方法は、殺菌処理時
間が従来の6割程度で済み、得られるキノコの収量も多
い。これは、オゾンの使用により、培養基内の酸素濃度
が、従来法によるものと比べて、高くなるためと推定さ
れる。また、従来方法における雑菌汚染率の高さは、本
願方法が、室温付近に到達したら直ちに種菌の接種が行
われ、生育室に移されるのに対して、従来方法では、放
冷されて15℃前後まで達したときが真夜中で、その後
翌朝接種されるまでに、8時間前後、放置されたまま、
経過することによるものと推定される。
【0045】
【効果】本願方法によって、殺菌処理時間が大幅に短く
なり、それによって、キノコ栽培において、培養基の殺
菌処理から種菌の植え付け作業に至る段取りの自由度が
大きくなり、通常の作業時間帯から大きく外れた作業や
深夜作業等の必要性が無くなり、作業者の勤務時間に制
約が無くなる。又、殺菌釜やボイラーなどの稼働率が向
上する。本願における蓋Cを用いれば、ウレタン発泡体
等から成るフィルタの使用が不要で、しかも、雑菌の侵
入が防止でき、又、本願散水工程に付した場合において
も、外部から、培養基へ水分が侵入することもない。こ
の蓋は、従来方法において用いても、栽培ビンの外か
ら、蓋を通って栽培ビン内に至る際の通気路の長さや開
口率等を適当に設定することにより、有効に使用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施例を示す説明図である。
【図2】図1のA−A断面説明図である。
【図3】本願発明の第2実施例を示す説明図である。
【図4】本願発明の第3実施例を示す説明図である。
【図5】本願発明方法に用いるキノコ栽培ビン用蓋の一
例を示す底面図である。
【図6】図5のB−B断面説明図である。
【符号の説明】
1 殺菌釜 3 開口部 4 扉 5 殺菌室 6 レール 7 ダクト 7a 空気吹出口 8 送風機 9 蒸気排出口 11 オゾン供給管 13 蒸気管 16 噴霧ノズル 17 加圧液供給管 22 エアフィルタケース 31 冷却パイプ T 清浄水タンク P、P1、P2 ポンプ K クーリングタワー V 3方切替弁 R 冷凍機 80 パレット

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キノコ栽培容器にキノコ培養基素材を充填
    し被蓋して成るキノコ培養基を殺菌処理する工程におい
    て、キノコ培養基を蒸気殺菌釜に収納して、所定時間加
    熱する加熱殺菌工程と、該加熱殺菌工程を経たキノコ培
    養基を殺菌釜内に殺菌処理若しくは除菌処理を施した空
    気を送入しつつ散水して水の蒸発熱によって冷却する散
    水冷却工程とを含むことを特徴とするキノコ栽培方法。
  2. 【請求項2】散水冷却工程の前処理工程として、キノコ
    培養基の温度が、雑菌の繁殖に不適な温度域の下限付近
    に達するまで、殺菌釜内に外気を送入してキノコ培養基
    を冷却する予備冷却工程を行う請求項1のキノコ栽培方
    法。
  3. 【請求項3】殺菌処理を施した空気が、オゾンを含む空
    気である請求項1又は2のキノコ栽培方法。
  4. 【請求項4】除菌処理を施した空気として、超高機能エ
    アフィルタを通過した空気を用いる請求項1又は2のキ
    ノコ栽培方法。
  5. 【請求項5】殺菌釜内に散布する水として、予め精密濾
    過膜を通過させて除菌した水を用いる請求項1〜4のい
    ずれかに記載のキノコ栽培方法。
  6. 【請求項6】蒸気導入口と蒸気排出口と及びオゾン導入
    口とを備えたキノコ培養基用殺菌釜内に気体吹出口を有
    するダクトと、複数の噴液ノズルを備えた加圧液導管と
    を配設し、前記ダクトと加圧液導管とは、夫々、前記殺
    菌釜の外部に設けられた送気手段と水圧送手段とに、接
    続していることを特徴とするキノコ殺菌釜。
  7. 【請求項7】蒸気導入口と蒸気排出口とを備えたキノコ
    培養基用殺菌釜内に気体吹出口を有するダクトと、複数
    の噴液ノズルを備えた加圧液導管とを配設し、前記ダク
    トには、除菌処理を施した空気を送風する送風源が接続
    しており、前記加圧液導管には、除菌処理を施した水を
    圧送する送水源が、接続していることを特徴とするキノ
    コ殺菌釜。
  8. 【請求項8】上蓋体と下蓋体とから成り、下蓋体60
    は、キノコ栽培ビンの開口部周縁より、大きな円周を有
    する円盤の上面に、該円盤の周縁部に沿って立設した外
    筒61と、該外筒の内側に該外筒と円筒状空間をあけて
    設けた中筒と、該中筒の内側に、該中筒と円筒状間隙を
    おいて設けた内筒とを、夫々、前記円盤と一体的に有し
    ており、該円盤の下面には、前記内筒の基端と外筒の基
    端とに挟まれた任意の位置から下方に、栽培ビン開口部
    周縁との嵌合壁が、一体垂設されており、一方、上蓋体
    は、前記円盤とほぼ同径の円盤の周縁部から、前記外筒
    に嵌合する嵌合筒を一体的に垂設したものから成り、更
    に、前記内筒と中筒には、夫々、1以上の通気開口が設
    けられていると共に、下蓋体の円盤には、前記嵌合壁の
    基部の両側に、前記円筒状空間と前記円筒状間隙に夫々
    連通する開口部を1箇所以上にわたって設けてなるキノ
    コ栽培ビン用蓋。
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