JP4723786B2 - 生鮮物保存庫内の空気浄化装置 - Google Patents

生鮮物保存庫内の空気浄化装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、生鮮食品、特に果物、野菜、魚貝類等、一般に「生もの」といわれているもの、即ち生鮮物の保存庫内空気の浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の保管・保存庫に関する一般的な装置は、断熱材で包囲した室内を、冷却装置からの冷気によって低温に保つことから成り立っている。
【0003】
被物体を氷結させない程度の低い温度を保持しながら、品質を落さずに保存しようとしている氷温保存や、モノによっては極低温の−70℃程度にまで氷結させているのが、長期間保存の実態である。
【0004】
しかし、上記のような生鮮物保存庫においては、庫内を冷却して鮮度保持をしようとする点では、単なる冷却に頼るのみである。このように、冷却効果のみによっているのが従来型の保存方法であり、生鮮物がおかれている周囲の条件を改善することによって、生鮮物の鮮度保持の試みをすることはなされていないのが現状である。
【0005】
今日「食」に対する嗜好が向上し、原材料の鮮度が重要視されてきており、また生鮮材料の保存メカニズムが解明されつつある現時点において、従来からの冷却主体型から保存庫内の環境を整備することにより、温度を極端に下げる等によることなく生鮮物の鮮度劣化を抑制できる保存方法の出現が待たれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記のような要求から開発を進めたものであり、生鮮物を保存する庫内における室内空気の改善によって、庫内における生鮮物の鮮度保持期間を長くすることを可能にした生鮮物用保存庫用の空気浄化装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
生鮮物の保存を庫内で行う場合の対象物の劣化の原因は種々存するとしても、カビの発生、腐敗による細菌類の付着とその繁殖によるものが最も大きいといえるし、植物の場合は、特に水分の蒸散による乾燥化(枯れ)や熟成劣化によって起るといえる。
【0008】
そこで、保存庫内部を常に清潔にしておき細菌類を繁殖させないようにすること、乾燥化即ち水分の蒸散を防止すること、及び植物自体の有する熟成劣化の進行を少しでも抑制できるようにすることの三点を組込んだ機構を構成し、それを保存庫に接続してその機能を保存庫内に及ぼすことにより、従来から存する生鮮物用保存庫の欠点を解決しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのためには、生鮮物用保存庫内部の空気を水洗浄する保存庫内空気の洗浄機構を備え、洗浄水はマイナスイオンとオゾンの混合気体を供給することによって還元性と殺菌効果を付加した機能性洗浄水とし、この水で生鮮物用保存庫内部の空気を洗浄した後、気・水分離を行い、水洗された清浄空気を生鮮物用保存庫内に還元すると同時に、分離後の洗浄水を水槽で受け、これを再び保存庫内部の空気の洗浄水として使用することを可能にした循環処理系を構成するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記手段を図1によって説明すれば、生鮮物用保存庫本体1に隣接して保存庫内空気浄化装置2を設置し、吸気ライン3及び送気ライン4を接続すれば直ちに使用可能になる。
【0011】
前記空気浄化装置2は、次のように構成される。
【0012】
一定の長さと径を有する円筒形状に構成した空気洗浄室5の出口側には気・水分離用サイクロン6を接続し、このサイクロンの頂部には、洗浄後の空気の送気ライン4を接続し、これを保存庫本体1に接続し、サイクロン6の下方部には水槽7を設置して接続する。
【0013】
前記水槽7は、水位の異なるタンク部が画板39,40,41によって構成され、前記サイクロン6を経た浄化水が順次矢印方向に移動する。
【0014】
前記空気洗浄室5の入口部にはT字管8を連結し、このT字管の一方部には負圧発生用のノズル9を組み込んだエゼクター10を、空気清浄室5と水平状に接続し、他方部には前記吸気ライン3を介してブロアー11に接続する。
【0015】
前記エゼクター10の入口部には、前記水槽7からの水を送水ポンプ12によって供給するライン13を、セラミックを充填した活水器14を介して接続する。
【0016】
前記エゼクター10は、図2に示すように、エゼクター10の内部において、入口部の内径より出口部の内径を僅かに大きくした口径を開口し、その接点の段差部分16に、外気に通ずる細孔15を臨設したノズル9を装着したとき、コロナ放電空気活性装置17から発生する気体の送気口31の一方と、オゾンとマイナスイオンを吸引するための吸引口18とをライン31'で接続する。
【0017】
挿入するノズル9の内径段差部16をノズル長さの略中間部に形成するが、これを基にして段差部16より入口側の中程の位置に凹溝20を形成し、その凹溝の基線に接する角から対角線上に、ノズル内径の段差部に望みの開口を形成する。
【0018】
このように成るノズル9を、吸引口18を有するケース21に収納すれば、前記エゼクター10は完成する。前記凹溝20は、ノズル周囲に吸引口18を連結するので、段差部16に形成する細孔15が詰まる場合を考慮すると、細孔は2個以上作っておくことが望ましい。このエゼクター10の効率は、凹溝部20から段差部16への確実な開口である。
【0019】
前記水槽7の内部の他方位置には送水ポンプ12を設置し、この送水ポンプの出口にはライン13を、活水器14を介して前記エゼクター10の流入口に接続し、これによって水の循環による保存庫内空気の洗浄機構2を構成する。
【0020】
前記水槽7の内部には、光触媒機能酸化チタンコーティングのフィルター22、紫外線ランプ23、及びオゾンとマイナスイオンを第2エゼクター24によって貯留水中に噴射することにより、洗浄水として使用する水質浄化を目的とした機構が組み込まれる。
【0021】
第2エゼクター24は、図3に示す構造となる。
【0022】
即ち、25は第2エゼクター全体のケース、26はノズル、27はノズルをケース25に固定する取付板、28は給水口、29は吐水口、30は前記コロナ放電空気活性装置17の他方の送気口32に接続する吸引口である。
【0023】
前記コロナ放電空気活性装置17には2つの送気口31,32を設け、一方の送気口31は前記エゼクター10に組込まれているノズル9の吸引口18にライン31'で接続し、他方の送気口32は水槽7に取付けられた第2エゼクター24の吸引口30にライン32'で接続する。
【0024】
また、前記送水ポンプ12からのライン13上の活水器14を経過後の中間部に、ライン19の一端を接続し、ライン19の他端は第2エゼクター24に接続する。
【0025】
本発明にあっては、段差を有するノズル9の段差部分16に外気へ通ずる細孔15を設け、そこから外気を吸引しながら、従来のエゼクターとしての機能を持たせるようにしたものである。本来、ノズル部分に開口を有することは、その部分より漏れを生じて機能を期待することが不可能となるが、本発明にあっては、ノズル径と段差の構成とによって適性な関係を見出し、それに見合った水流を供給することにより、本来のエゼクター効果を発揮させることを可能にしたのである。
【0026】
したがって、洗浄の基となる加圧送水と、洗浄の浄化機能の基礎物質であるコロナ放電空気活性装置17から発生される気体とを、既にノズル内において混合して相乗的な洗浄効果を有するエネルギー源水として、次工程の洗浄処理系に送られることになるから、その効果を十分に発揮することになる。
【0027】
これは、ノズル内径の段差構成とその段差部分の範囲内に正確に外気に通じる開口を設け、そこから外気を吸引させるという段差と開口を有するノズルという新しい発想を構築したものであり、多種・多段のエゼクター効果を発揮することが可能となる。
【0028】
なお、保存庫本体1の内部には室内空気を適正に調整するための冷却装置34を設置し、庫内温度湿度計35及びコロナ放電空気活性装置36を設置している。
【0029】
いま保存庫本体1内の空気を清浄化するときは送水ポンプ12を稼働し、水を加圧状態で活水器14を介してエゼクター10に送る。すると、水がノズル9を通過する時、ノズルの異径段差部分16に負圧が発生し、そこに設けた吸引口18には、コロナ放電空気活性装置17の一方の送気口31からライン31'を通して、マイナスイオンとオゾン混合気体が吸引され、エゼクター10内において水と混合して空気洗浄室5に流出する。
【0030】
この時、ノズル9の吐出先端近傍は、エゼクター10の効果により減圧状態が形成されるため、吸気ライン3を通って生鮮物用保存庫1内の空気を空気洗浄室5に簡単に吸引させることができる。
【0031】
なお、保存庫内部の大きさにより大量の洗浄空気量が必要なときは、ブロアー11を稼働して解決できるし、また開閉弁33を調整することによって流量調節を行うことができる。
【0032】
したがって、空気洗浄室5内では、エゼクター10から送り出される流体、即ちノズル9から噴射される水と、そのノズル9の異径段差部16に設けた吸引口18から吸引されるマイナスイオンとオゾンとの混合体、及び保存庫本体1内の空気が接触し混合撹拌されるようになる。
【0033】
このような混合流体は空気洗浄室5内を通過する時に、噴出水により庫内空気を水洗すると同時に、マイナスイオンとオゾンの混合気体により、例えば細菌類や熟成由来物質のエチレン系ガス等の不純物質を分解するようになる。
【0034】
従来、オゾンの強酸化力が分解に寄与するとする学説から、オゾンのみの扱いが主流であったが、近年、マイナスイオンとオゾンの混合気体に、より酸化分解力があるといわれている。発明者らの実験結果においても、この混合気体によって好結果を得ている。
【0035】
また、一部水が分裂して形成される水滴は陽極に帯電し、周囲の空気は陰極に帯電する空気のイオン化現象を誘発しながらサイクロン6に流れ、そこで空気と水に分離される。この結果、分離された気体側にはマイナスイオンが豊富となる。このマイナスイオンを多量に含んだ空気は、サイクロン6の上端部より保存庫本体1の天井部に接続する送気ライン4を通過して保存庫本体1に送り込まれる。
【0036】
また、分離した水は、サイクロン6の下端部より水槽7に流入する。
【0037】
前記水槽7に設置された光触媒機能フィルター22と、コロナ放電空気活性装置17から発生するマイナスイオンとオゾンの混合気体による総合的な浄化作用とによって水を浄化することになり、その水は、再び送水ポンプ12によってノズル9から噴射される循環系を形成する。
【0038】
前記光触媒機能フィルター22に近接して紫外線ランプ23を設置する。光触媒機能を有する酸化チタンに紫外線を照射すると、電子を放出し、結果としてOHラジカルが生成され、それらは汚染物質の殺菌や分解に寄与することは、最近の研究によって明らかになっているから、これらの効果を組み込み、洗浄に使用された水の浄化と循環再利用を行う。
【0039】
また、前記水槽内には、補給水用の給水弁37及びフロート38を水位保持用に設置するから、蒸散等での消失分の水または少量の放出水分は自動的に補給される。
【0040】
本装置は上記のように構成されているから、その特徴は保存庫本体1内の空気が空気洗浄室5において洗浄される工程は、まずポンプ12を稼動し、エゼクター10に加圧水を送り、そこに設置されているノズル9から噴射させるとき、ノズルの異径段差部16周辺に負圧が発生するというエゼクター10の機能によって、オゾンとマイナスイオン気流を吸引しかつノズル内で噴出力を有したまま洗浄に適した機能水を作り、それと発生する吸引力のみによる又はブロアー11によって、吸気ライン3を経由して吸引した内部空気と混合して空気洗浄室5に送り、そこで内部空気を水洗することになる。
【0041】
続いて、水と吸引気体との混合体はサイクロン6で分離されて、洗浄・浄化された気体は、送気ライン4を通過して保存庫本体1内に流れる。水は水槽7に貯め、フィルター22に紫外光線をランプ23によって照射し、発生させる電子の放出から派生する酸化分解機構を用いた水質浄化法によって、水を浄化する。
【0042】
さらに、仕上げ用として水槽7には小型の第2エゼクター24を取り付け、コロナ放電空気活性装置17から発生するマイナスイオンとオゾン混合気体を吸引して水中に噴射し、浄化後の汚染防止にも寄与させ、かつ洗浄水としての活性機能を付加する。
【0043】
なお、加圧送水ポンプ12からの送水ライン13には、特殊セラミックを充填した活水器14を設置することにより、活水器14内を高速で水が通過するとき、その充填層に圧力・衝突や摩擦等の作用によるセラミックの放出するエネルギーによって、水が浄化活性水となることが確認されているから、これらの関連を利用している。
【0044】
したがって、洗浄水に付加されたオゾンの酸化分解力、マイナスイオンの還元特性等の効能は、保存庫本体内の空気の汚染物質、即ち細菌類や植物の熟成・自壊時に放出する特殊ガス、例えばエチレン系ガス等を酸化分解し、水洗され、気・水分離によって水滴に帯電したプラスイオンとともに水側に移行する。
【0045】
水洗された空気は、湿度を十分に含む生物活性を有する気体となる。これは、丁度、滝壷周辺や夕立の雨上がりのさわやかさ、即ち大気中に存在する水滴が、何らかのエネルギー、例えば地殻の放射線物質の電離、大気圏外からの宇宙線、紫外線、熱、雷の放電等により発生すると考えられているが、それらのいずれかのエネルギーによって分裂するとき、水滴は陽極に帯電し、周囲の空気は陰極に帯電する空気のイオン化現象、いわゆるレナード現象が発生し、これによって、空気側にマイナスイオンが豊富となる。この状態が生物に快適な環境を提供してくれることは広く知られているところであり、この雰囲気が保存庫内に快適保存環境を作るものと推測される。
【0046】
この環境を低温で保つことによって、無菌状態でかつ熟成・自壊によるエチレン系ガスの発生や発芽環境を抑制してくれるものと推測される。
【0047】
また、ここで用いられるセラミックは、Si02 80〜85%,A1038〜9%を主成分として、Fe03 1〜1.5%,Ti02 3〜5%その他を含む構成成分から成るものである。
【0048】
上記に加え、保存庫本体内部においても、単独でコロナ放電空気活性装置36を設置しているが、これによって保存庫本体内部にマイナスイオンとオゾンを供給する。これは、保存庫内での前記保存物質起源の発生気体や品物の出し入れ時に、侵入の可能性のあるカビ等の雑菌の除去を考慮し、かつ空気サイドをマイナスイオンリッチにしておくことが、レナード現象から起る生物活性マイナスイオン効果を生鮮保存物に与えて、生鮮度を維持することになる。
【0049】
このようにして作られるマイナスイオン環境は、生物の常態維持に対して重要な役割を果しており、その存在は生ものの細胞膜をはじめとする細胞の働きを活発にし、新陳代謝が円滑に行われることにより活性度を増し、その鮮度が長期間保持される結果になる。
【0050】
本発明の機構及び作用は、装置の規模を設定すれば、クリーンルーム、ショーケース等の除菌、脱臭、あるいは廃棄ガスの洗気システムにおいても利用可能である。
【0051】
本発明は、生鮮物の鮮度保持のために、被物体を氷結させない程度の低温環境に置くことについては従来の考え方と変わらないが、保存庫内部を保存したい品物が要求する環境にすることを検討し、まず庫内の保存時の問題点となっている保存物質起源の発生気体、例えば、エチレン系ガス及びカビ等の雑菌の除去を第一目的とし、保存庫内部の空気の全部を水洗浄し、サイクロンによって気・水分離し、飽和水蒸気分のみを含んだ空気を保存庫内に送り込むという、従来とは異なる方法をとっているのである。
【0052】
このとき、洗浄水が、不純物の除去や殺菌作用を迅速にかつ効率良く行えるように、コロナ放電空気活性装置17で発生させたマイナスイオンとオゾンとを各エゼクター10,24に吸引・混合し、目的とする作用を活性的に行えるようにしたものである。
【0053】
この場合、水滴の分裂を誘発するエネルギー源を、異形のノズルから圧力水を噴出させることに求め、洗浄室を空気・水の混合体として高速で通過させ、衝突や摩擦等の作用により、水滴は分裂して陽極に帯電し、周囲の空気は陰極に帯電するという空気のイオン化現象(レナード現象)の発生により、気・液の分離後の空気側にマイナスイオンを豊富にし、この空気を保存庫内部に送り込むのである。
【0054】
この室内条件は、生鮮物の鮮度保持関連においては、好適な環境を与えることになる。
【0055】
【実施例】
本発明の実施例1について説明する。
【0056】
市販の空調機付き保存庫(2m×2m×2.5m)の内部に木製の柵を作り、これに本発明の空気浄化システムを接続した。送水量は25L/minで、保存庫内空気の吸引量を1,500L/minとした。
【0057】
なお、庫内温度は、下限を3℃以下にしないように設定した。この時、3℃〜上限5℃の範囲を保った。
【0058】
この中に、梨を入れて状態の変化を1回/週づつ観察した。通常の配送される箱詰めで、1箱に9個、12個が入っているものを荷姿のままで、11月初旬に保存庫に入れた。20週経過時に1個だけ指で押すと、軟弱感のするものが出現した。
【0059】
取り出して観察して見ると、ヘタの付け根部分に僅かの損傷が発見された。割って見ると水分をたっぷり吸った「梨の罐詰」様になっていた。食べてみると、やや酸味のある柔らかい果肉となっていた。
【0060】
なお、損傷のないものは、25週経過後においても変化は見られず、二つ割りにした内観・食味も梨の感覚を保っていた。
【0061】
従来の保存では収穫年度内が限界であったのに対し、それに3か月はプラスされた保存期間が約束されることが判明した。
【0062】
その他に、りんご、みかん類も数か月のプラスされた保存期間が期待できることが判明した。
【0063】
本発明の実施例2について説明する。
【0064】
実施例1と同一装置を設置し、その中に良く水洗いした大葉をプラスチックの容器に10枚程度重ねておき、直接風が当たらないようにラップをかけて、棚に置いたところ、1週間程度は、外観上の変化はほとんどなかった。それ以降は、葉の縁部分から黒ずんで来た。
【0065】
また、ジャガ芋、玉葱は10月から6か月間を経ても何等変化はみられなかった。その他、大根も外観上の変化は全くないものの、生のまま食してみると、辛みが抜け、甘さが増していた。
【0066】
この結果から判ることは、野菜類の保存は従来の保存庫内に置くよりは、ある程度保存期間が延びることと、その間、外観上の新鮮味が増しているので、これらの効果を持続的に使用することで、常に新鮮野菜類の供給が可能となる。
【0067】
【発明の効果】
本発明は、鮮度が重要視される青果物等を、保存庫内部にて長期間保存する場合に、マイナスイオンとオゾンを混合した噴出水によって保存庫内の空気を洗浄し、再び保存庫内に戻すという庫内空気の循環洗浄系をシステム化して使用することにより、各種生鮮物を外観上最も自然に近い状態で保存することができる効果を達成することができる。
【0068】
果物・野菜類等、鮮度を要求されるものについて、自然のまま簡単な保存管理が可能となることは目的物の出荷調整を可能にし、かつ、生産品を無駄なく商品として出荷することができ、また売り場の商品陳列には、季節外れの目玉商品を置くことを可能にする。
【0069】
さらに、生鮮物を常に新鮮状態で保存庫から取り出して、新鮮物の陳列を可能にしたことは、売る立場からは買い手の購買意欲を高揚させることになり、新販売のための新鮮品陳列という観点から、きわめて大きな経済的効果があるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置全体の配置図
【図2】要部の正面図
【図3】他の要部の正面図
【符号の説明】
1 保存庫本体
2 保存庫内空気浄化装置
3 吸気ライン
4 送気ライン
5 空気洗浄室
6 サイクロン
7 水槽
8 T字管
9 ノズル
10 エゼクター
11 ブロアー
12 送水ポンプ
13 ライン
14 活水器
15,15 細孔
16 ノズル9の異径段差部
17 コロナ放電空気活性装置
18 吸引口
19 ライン
20 凹溝
22 光触媒機能フィルター
24 第2エゼクター
26 ノズル
28 給水口
29 吐水口
30 吸引口
31 送気口
31' 送気ライン
32 送気口
32' 送気ライン
33 開閉弁
34 冷却装置
35 庫内温度湿度計
36 庫内設置型コロナ放電空気活性装置

Claims (4)

  1. エゼクタのノズルの出口の内径を入口部より僅かに大きくして段差部を構成し、この段差部の周囲に細孔を設けて前記ノズル出口部に臨接し、この細孔からのマイナスイオンとオゾンを含む気体を前記ノズル出口部からの洗浄水に噴射して混合し、この混合水が前記ノズル出口部に臨接したT形管を経由して空気洗浄室に噴射されるとき、そのT形管部に発生する負圧により吸気ラインを通じて保存庫内の空気を吸引し、この吸引空気中の不純物を前記空気洗浄室において前記混合水によって分解除去し、気水分離後に清浄空気を送気ラインを通って保存庫内に還元し、前記空気洗浄室で分離した洗浄水は洗浄されて水槽に還元し、再び洗浄水として使用する循環機構から成ることを特徴とする生鮮物保存庫内の空気浄化装置。
  2. 一定の長さと径を有する円筒形に構成した空気洗浄室の入口側にT形管の一端口を接続し、前記空気部洗浄室と平行に成るT形管の他端口には、入口側より出口側を僅かに大きく開口した内径部の段差部から成るノズルを設け、前記段差部の周囲に外気に通ずる細孔を有するエゼクタの出口部を接続し、前記T形管の垂直端口には保存庫に連通する吸気ラインを接続し、前記空気洗浄室の出口側を気水分離用のサイクロンに接続し、サイクロンの頂部には保存庫への送気ラインを接続し、サイクロンの下端部には水槽を臨設し、この水槽には加圧送水ポンプを介して前記エゼクタの入口に連設された処理系から成る請求項1に記載する生鮮物保存庫内の空気浄化装置。
  3. エゼクタの内径段差部分に設けた細孔にはコロナ放電空気活性装置からの発生気体出口とホースを接続し、水槽内の水をポンプでエゼクタに送り噴出させるとき、段差部分に発生する負圧を用いて気体を吸引混合し、噴出エネルギーを有したままエゼクタから空気洗浄室に送水する請求項1記載の生鮮物保存庫内の空気浄化装置。
  4. 空気洗浄室に送り込まれるマイナスイオンとオゾンを含む洗浄水と保存庫内の吸引気体の接触混合体は、サイクロンに運ばれて気・水に分離された後、気体は再度保存庫内に導かれ、水は水槽に溜まり再度ポンプに吸引されてエゼクタを経由して空気洗浄室内に噴出される水循環を有する保存庫内空気の水洗浄を行う請求項1記載の生鮮物保存庫内の空気浄化装置。
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