JPH0846511A - クロック発生装置及びクロック発生方法 - Google Patents

クロック発生装置及びクロック発生方法

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JPH0846511A
JPH0846511A JP7125459A JP12545995A JPH0846511A JP H0846511 A JPH0846511 A JP H0846511A JP 7125459 A JP7125459 A JP 7125459A JP 12545995 A JP12545995 A JP 12545995A JP H0846511 A JPH0846511 A JP H0846511A
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JP
Japan
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clock
reference clock
phase difference
output
signal
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Application number
JP7125459A
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English (en)
Inventor
Masaya Sumida
昌哉 炭田
Toshinori Maeda
俊則 前田
Toru Kakiage
透 書上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 DCパスを発生させることなくPLL回路を
完全に停止させる。 【構成】 基準クロック100とリファレンスクロック
103とを受け取り、リセット信号104に応答して信
号105と信号106とを出力する入力遮断制御回路1
4と、信号105と信号106との間の位相差を示す信
号101を出力する位相比較器11と、信号101から
高調波成分を除去するループフィルタ12と、ループフ
ィルタ12の出力に応じて周波数可変のクロック103
を出力する電圧制御発振器103と、リセット信号10
4に応答して位相差信号101の電圧を制御する電圧固
定制御回路15とを備えたクロック発生装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロック発生装置及び
クロック発生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図22は、従来の位相同期ループ回路
(PLL回路)291の構成と、PLL回路291を含
む半導体装置300の構成とを示す。PLL回路291
は、位相比較器11とループフィルタ12と電圧制御発
振器13とプログラマブル分周器292とを有してい
る。
【0003】位相比較器11には、基準クロック100
とリファレンスクロック103とが入力される。基準ク
ロック100は、通常、半導体装置300の外部水晶発
振器(図示せず)によって発生される方形波を分周器
(図示せず)によって分周することによって得られる。
プログラマブル分周器292の出力は、リファレンスク
ロック103として位相比較器11に提供される。位相
比較器11は、基準クロック100の位相とリファレン
スクロック103の位相とを比較し、基準クロック10
0の位相とリファレンスクロック103の位相との間の
差を示す信号101を出力する。ループフィルタ12
は、信号101から高周波成分を除去する。電圧制御発
振器13は、ループフィルタ12から出力される信号1
02に応じて周波数可変のクロック296を出力する。
その結果、信号102に応じた発振周波数を有するクロ
ック296が電圧制御発振器13から出力される。
【0004】電圧制御発振器13から出力されるクロッ
ク296は、クロックバッファ293を介して半導体装
置300の機能ブロックA(294)と半導体装置30
0の機能ブロックB(295)とに入力される。機能ブ
ロックA(294)と機能ブロックB(295)は、い
ずれもクロック入力を必要とする機能ブロックである。
機能ブロックAに入力されたクロック296は、PLL
回路291のプログラマブル分周器292に入力され
る。
【0005】以下、PLL回路291の基本動作を説明
する。
【0006】位相比較器11に入力される基準クロック
100の周波数をf1であると仮定し、電圧制御発振器
13から出力されるクロック296の周波数をf2であ
ると仮定する。プログラマブル分周器292は、入力さ
れた信号の周波数の1/N倍の周波数を有する信号を出
力すると仮定する。ここで、Nは任意の自然数である。
【0007】周波数f1の基準クロック100と周波数
f2/Nのリファレンスクロック103とが位相比較器
11に入力された場合において、基準クロック100の
位相とリファレンスクロック103の位相との間の差が
ゼロである場合には、位相比較器11から出力される信
号101もゼロとなる。その結果、電圧制御発振器13
は、周波数f2=N×f1で発振し続ける。基準クロッ
ク100の位相とリファレンスクロック103の位相と
の間の差がゼロでない場合には、位相比較器11は、そ
の位相差を示す信号101を出力する。信号101に基
づいて電圧制御発振器13の発振周波数が制御される。
より詳しく言うと、基準クロック100の位相よりリフ
ァレンスクロック103の位相が遅れている場合には、
電圧制御発振器13はクロック296の周波数を高くす
る。基準クロック100の位相よりリファレンスクロッ
ク103の位相が進んでいる場合には、電圧制御発振器
13はクロック296の周波数を低くする。電圧制御発
振器13から出力されるクロック296はプログラマブ
ル分周器292にフィードバックされる。このようにし
て、PLL回路291が正常に動作している限り、電圧
制御発振器13から出力されるクロック291の周波数
はf2=N×f1に固定される。このようにクロック2
91の周波数が固定された状態をロック状態という。
【0008】PLL回路291の電圧制御発振器13か
ら出力されるクロック296をそれそれの機能ブロック
に伝送することにより、基準クロック100の周波数の
逓倍(この例ではN倍)の周波数を有するクロックを半
導体装置300の内部で実現することができる。また、
クロックバッファ293の出力からプログラマブル分周
器292の出力に至るクロック296の遅延と、外部か
ら入力される基準クロック100の遅延とを同じにする
ことにより、半導体装置300の外部と内部とのクロッ
クスキューを低減することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】近年、システムの低消
費電力化の観点から、状況に応じて半導体装置に印加す
るクロック信号を停止させるアプローチが採用されるよ
うになってきた。しかしながら、PLL回路はフリーラ
ン状態のものが多いため、DCパスを発生させることな
くPLL回路を停止させることが困難であった。
【0010】また、ループフィルタ上のノイズなどに起
因してPLL回路のロック状態が解除された場合には、
半導体装置の外部と内部との間のクロックスキューが増
大してシステムの動作に悪影響を与えるおそれがあっ
た。
【0011】また、システムを立ちあげる場合には、そ
のシステムはPLL回路の状態がロック状態に至るまで
待機しなけらばならなかった。このようなタイムロスの
ため、システムの立ち上げに長い時間を要していた。
【0012】また、従来のPLL回路では、PLL回路
によって生成されたクロックのパルス幅は電圧制御発振
器または分周器によって所定の値に設定される。このた
め、プロセスパラメータのばらつきなどに起因するクロ
ックのパルス幅に関する不具合がPLL回路の製造後に
発見された場合には、その不具合を改善することが困難
であった。
【0013】また、従来、クロックを半導体装置の各機
能ブロックに分配する際、クロックバッファから各機能
ブロックに伝達する配線遅延のばらつき、配線遅延の調
整の困難さ、半導体装置の外部と半導体装置の内部の各
機能ブロックとの間のクロックスキューなどに起因する
不具合があった。
【0014】本発明の第1の目的は、半導体装置に印加
するクロック信号を停止させた際、DCパスを発生させ
ることなくPLL回路を完全に停止させるクロック発生
装置及びクロック発生方法を提供することにある。
【0015】本発明の第2の目的は、PLL回路のロッ
ク状態が解除された場合にPLL回路の状態を即座ロッ
ク状態に復帰させることにより、PLL回路を強制的に
ロックするクロック発生装置及びクロック発生方法を提
供することにある。
【0016】本発明の第3の目的は、システムの立ち上
げに要するセットアップ時間を短縮するクロック発生装
置及びクロック発生方法を提供することにある。
【0017】本発明の第4の目的は、PLL回路の製造
後でもクロックのパルス幅を容易に変更することのでき
るクロック発生装置及びクロック発生方法を提供するこ
とにある。
【0018】本発明の第5の目的は、光を利用してクロ
ックを半導体装置の各機能ブロックに分配することによ
り、半導体装置の外部と半導体装置の内部の各機能ブロ
ックとの間のクロックスキューを改善するクロック発生
装置及びクロック発生方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のクロック発生装
置は、基準クロックとリファレンスクロックとを受け取
り、リセット信号に応答して第1信号と第2信号とを出
力する入力遮断制御手段と、該第1信号と該第2信号と
の間の位相差を示す位相差信号を出力する位相比較手段
と、該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出力
する電圧制御発振手段と、該リセット信号に応答して該
位相差信号の電圧を制御する電圧固定制御手段とを備え
たクロック発生装置であって、該リセット信号が第1レ
ベルである場合には、該入力遮断制御手段は該基準クロ
ックを該第1信号として該位相比較手段に出力し、該入
力遮断制御手段は該リファレンスクロックを該第2信号
として該位相比較手段に出力し、該電圧固定制御手段は
該位相差信号の電圧を保持し、該リセット信号が該第1
レベルと異なる第2レベルである場合には、該入力遮断
制御手段は位相差が実質的にゼロである2つの信号を該
第1信号および該第2信号として該位相比較手段に出力
し、該電圧固定制御手段は、該位相差信号の電圧を該電
圧制御発振手段が発振しない所定の電圧に固定する。こ
れにより、上記第1の目的が達成される。
【0020】また本発明の装置は、所定の条件に応答し
てリセット信号を出力する検出手段と、クロックを発生
させるクロック発生装置と、該クロックに応じて動作す
る回路部分とを備えた装置であって、該クロック発生装
置は、基準クロックとリファレンスクロックとを受け取
り、該リセット信号に応答して第1信号と第2信号とを
出力する入力遮断制御手段と、該第1信号と該第2信号
との間の位相差を示す位相差信号を出力する位相比較手
段と、該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出
力する電圧制御発振手段と、該リセット信号に応答して
該位相差信号の電圧を制御する電圧固定制御手段とを備
えたクロック発生装置であって、該リセット信号が第1
レベルである場合には、該入力遮断制御手段は該基準ク
ロックを該第1信号として該位相比較手段に出力し、該
入力遮断制御手段は該リファレンスクロックを該第2信
号として該位相比較手段に出力し、該電圧固定制御手段
は該位相差信号の電圧を保持し、該リセット信号が該第
1レベルと異なる第2レベルである場合には、該入力遮
断制御手段は位相差が実質的にゼロである2つの信号を
該第1信号および該第2信号として該位相比較手段に出
力し、該電圧固定制御手段は、該位相差信号の電圧を該
電圧制御発振手段が発振しない所定の電圧に固定する。
これにより、上記第1の目的が達成される。
【0021】また本発明のクロック発生方法は、基準ク
ロックとリファレンスクロックとを受け取り、該基準ク
ロックと該リファレンスクロックとの間の位相差を示す
位相差信号を出力する位相比較手段と、該位相差信号に
応じて周波数可変のクロックを出力する電圧制御発振手
段とを備えた装置を用いて、クロックを発生させるクロ
ック発生方法であって、リセット信号に応答して、該基
準クロックと該リファレンスクロックとの間の位相差を
実質的にゼロにするステップと、該リセット信号に応答
して、該位相差信号の電圧を該電圧制御発振手段が発振
しない所定の電圧に固定するステップとを包含してお
り、これにより、上記第1の目的が達成される。
【0022】また本発明の他のクロック発生装置は、基
準クロックとリファレンスクロックとを受け取り、該基
準クロックと該リファレンスクロックとの間の位相差を
示す位相差信号を出力する位相比較手段と、第1スイッ
チング手段を介して該位相比較手段の出力に接続され、
該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出力する
電圧制御発振手段と、第2スイッチング手段を介して該
電圧制御発振手段の入力に接続され、第3スイッチング
手段を介して該位相比較手段の出力に接続され、ロック
状態における該位相比較手段の出力に実質的に等しい定
電圧を供給する定電圧供給手段と、第4スイッチング手
段を介して該位相比較手段の出力に接続され、該位相比
較手段の出力を所定の電圧に固定する固定電圧手段と、
該位相差信号が所定のしきい値を越えているか否かを判
定する判定手段と、該判定手段による判定結果に応じ
て、該第1スイッチング手段から該第4スイッチング手
段のオンオフを制御する制御手段とを備えており、これ
により、上記第2の目的が達成される。
【0023】前記位相差信号が前記所定のしきい値を越
えていると前記判定手段によって判定された場合に、前
記制御手段は、該位相差信号に応じた長さを有する第1
期間において、前記第1スイッチング手段をオフとし、
かつ、前記第2スイッチング手段をオンとし、該第1期
間に含まれる第2期間において、前記第3スイッチング
手段をオンとし、該第1期間に含まれる第3期間であっ
て該第2期間に続く第3期間において、前記第4スイッ
チング手段をオンとしてもよい。
【0024】また本発明の他のクロック発生方法は、基
準クロックとリファレンスクロックとを受け取り、該基
準クロックと該リファレンスクロックとの間の位相差を
示す位相差信号を出力する位相比較手段と、該位相差信
号に応じて周波数可変のクロックを出力する電圧制御発
振手段とを備えた装置を用いて、クロックを発生させる
クロック発生方法であって、該位相差信号が所定のしき
い値を越えているか否かを判定するステップと、該判定
結果に応じて、該位相差信号に応じた長さを有する第1
期間において、ロック状態における該位相比較手段の出
力に実質的に等しい定電圧を該電圧制御発振手段の入力
に供給するステップと、該判定結果に応じて、該第1期
間に含まれる第2期間において、該位相比較手段の出力
を所定の電圧に固定するステップと、該判定結果に応じ
て、該第1期間に含まれる第3期間であって該第2期間
に続く第3期間において、ロック状態における該位相比
較手段の出力に実質的に等しい定電圧を該位相比較手段
の出力に供給するステップとを包含しており、これによ
り、上記第2の目的が達成される。
【0025】また本発明の他のクロック発生装置は、基
準クロックとリファレンスクロックとを受け取り、該基
準クロックと該リファレンスクロックとの間の位相差を
示す位相差信号を出力する位相比較手段と、第1スイッ
チング手段を介して該位相比較手段の出力に接続され、
該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出力する
電圧制御発振手段と、第2スイッチング手段を介して該
電圧制御発振手段の入力に接続され、第3スイッチング
手段を介して該位相比較手段の出力に接続され、ロック
状態における該位相比較手段の出力に実質的に等しい定
電圧を供給する定電圧供給手段と、第4スイッチング手
段を介して該位相比較手段の出力に接続され、該位相比
較手段の出力を所定の電圧に固定する固定電圧手段と、
ロック指示信号を受け取る手段と、該ロック指示信号に
応答して、第1スイッチング手段から該第4スイッチン
グ手段のオンオフを制御する制御手段とを備えており、
これにより、上記第3の目的が達成される。
【0026】前記制御手段は、前記ロック指示信号に応
答して、該位相差信号に応じた長さを有する第1期間に
おいて、前記第1スイッチング手段をオフとし、かつ、
前記第2スイッチング手段をオンとし、前記ロック指示
信号に応答して、該第1期間に含まれる第2期間におい
て、前記第3スイッチング手段をオンとし、前記ロック
指示信号に応答して、該第1期間に含まれる第3期間で
あって該第2期間に続く第3期間において、前記第4ス
イッチング手段をオンとしてもよい。
【0027】また本発明の他のクロック発生方法は、基
準クロックとリファレンスクロックとを受け取り、該基
準クロックと該リファレンスクロックとの間の位相差を
示す位相差信号を出力する位相比較手段と、該位相差信
号に応じて周波数可変のクロックを出力する電圧制御発
振手段とを備えた装置を用いて、クロックを発生させる
クロック発生方法であって、ロック指示信号に応答し
て、該位相差信号に応じた長さを有する第1期間におい
て、ロック状態における該位相比較手段の出力に実質的
に等しい定電圧を該電圧制御発振手段の入力に供給する
ステップと、該ロック指示信号に応答して、該第1期間
に含まれる第2期間において、該位相比較手段の出力を
所定の電圧に固定するステップと、該ロック指示信号に
応答して、該第1期間に含まれる第3期間であって該第
2期間に続く第3期間において、ロック状態における該
位相比較手段の出力に実質的に等しい定電圧を該位相比
較手段の出力に供給するステップとを包含しており、こ
れにより、上記第3の目的が達成される。
【0028】また本発明の他のクロック発生装置は、基
準クロックとリファレンスクロックとを受け取り、該基
準クロックと該リファレンスクロックとの間の位相差を
示す位相差信号を出力する位相比較手段と、該位相差信
号に応じて周波数可変のクロックを出力する電圧制御発
振手段と、該電圧制御発振手段から出力される該クロッ
クを所定の倍率で分周するパルス幅可変分周手段であっ
て、パルス幅情報に応じて該分周手段の出力のパルス幅
を決定するパルス幅可変分周手段とを備えており、これ
により、上記第4の目的が達成される。
【0029】前記パルス幅可変分周手段は、前記電圧制
御発振手段から出力される前記クロックを受け取り、互
いに異なるパルス幅を有するクロックを出力する複数の
分周手段と、前記パルス幅情報に応じて、該複数の分周
手段の出力のうちの少なくとも1つを選択する選択手段
とを備えていてもよい。
【0030】前記パルス幅可変分周手段は、少なくとも
1つの内部信号に付加される容量を前記パルス幅情報に
応じて変更する手段を備えていてもよい。
【0031】前記クロック発生装置は、前記パルス幅情
報を格納する格納手段をさらに備えており、該パルス幅
情報はCPUによる命令実行によって書き換えられても
よい。
【0032】また本発明の他のクロック発生装置は、P
LL回路と、クロックに応答して光を発する発光素子と
を備えており、該PLL回路は、基準クロックとリファ
レンスクロックとを受け取り、該基準クロックと該リフ
ァレンスクロックとの間の位相差を示す位相差信号を出
力する位相比較手段と、該位相差信号に応じて周波数可
変のクロックを出力する電圧制御発振手段と、該位相比
較手段に接続され、光を電気信号に変換する受光素子と
を備えており、該発光素子は、クロックバッファを介し
て該電圧制御発振手段の出力に接続され、該発光素子か
ら発せられる光は該受光素子に入力され、該受光素子の
出力は、該リファレンスクロックとして該位相比較手段
に提供される。これにより、上記第5の目的が達成され
る。
【0033】前記クロック発生装置は、クロックに応答
して光を発する少なくとも1つの発光素子をさらに備え
ており、該少なくとも1つの発光素子は、クロックバッ
ファを介して前記電圧制御発振手段の出力に接続され、
該少なくとも1つの発光素子から発せられる光は前記受
光素子に入力され、前記受光素子は、前記発光素子から
の光に応答する第1出力と該少なくとも1つの発光素子
からの光に応答する第2出力との平均値を出力として前
記位相比較手段に提供してもよい。
【0034】前記発光素子と前記受光素子とは、同一の
半導体集積基板上に形成されてもよい。
【0035】前記発光素子と前記受光素子のそれぞれ
は、同一の封止容器内に納められた複数の半導体集積回
路基板のうちのいずれかの上に形成されてもよい。
【0036】前記発光素子は、封止容器内に納められた
複数の半導体集積回路基板のうち該封止容器内の中心部
に配置された半導体集積回路基板の上に形成されてもよ
い。
【0037】また本発明の他のクロック発生装置は、ク
ロック回路とPLL回路とを備えており、該クロック回
路は、第1基準クロックと第1リファレンスクロックと
を受け取り、該第1基準クロックと該第1リファレンス
クロックとの間の位相差を示す第1位相差信号を出力す
る第1位相比較手段と、該第1位相差信号に応じて周波
数可変の第1クロックを出力する第1電圧制御発振手段
と、該第1電圧制御発振手段に接続され、該第1電圧制
御発振手段から出力される該第1クロックに応答して光
を発する発光素子と、該第1位相比較手段に接続され、
光を電気信号に変換する第1受光素子とを備えており、
該PLL回路は、第2基準クロックと第2リファレンス
クロックとを受け取り、該第2基準クロックと該第2リ
ファレンスクロックとの間の位相差を示す第2位相差信
号を出力する第2位相比較手段と、該第2位相差信号に
応じて周波数可変の第2クロックを出力する第2電圧制
御発振手段と、該第2位相比較手段に接続され、光を電
気信号に変換する第2受光素子とを備えており、該発光
素子から発せられる光は、該第1受光素子と該第2受光
素子とに入力され、該第1受光素子の出力は、該第1リ
ファレンスクロックとして該第1位相比較手段に提供さ
れ、該第2受光素子の出力は、該第2基準クロックとし
て該第2位相比較手段に提供される。これにより、上記
第5の目的が達成される。
【0038】また本発明の他のクロック発生装置は、ク
ロック回路とPLL回路とを備えており、該クロック回
路は、第1基準クロックを受け取り、該第1基準クロッ
クに応答して光を発する発光手段を備えており、該PL
L回路は、第2基準クロックとリファレンスクロックと
を受け取り、該第2基準クロックと該リファレンスクロ
ックとの間の位相差を示す位相差信号を出力する位相比
較手段と、該位相差信号に応じて周波数可変のクロック
を出力する電圧制御発振手段と、該位相比較手段に接続
され、光を電気信号に変換する受光素子とを備えてお
り、該発光素子から発せられる光は該受光素子に入力さ
れ、該受光素子の出力は、該第2基準クロックとして該
位相比較手段に提供される。これにより、上記第5の目
的が達成される。
【0039】また本発明の他のクロック発生装置は、ク
ロック回路とPLL回路とを備えており、該クロック回
路は、第1基準クロックと第1リファレンスクロックと
を受け取り、該第1基準クロックと該第1リファレンス
クロックとの間の位相差を示す第1位相差信号を出力す
る第1位相比較手段と、該第1位相差信号に応じて周波
数可変の第1クロックを出力する第1電圧制御発振手段
と、該第1電圧制御発振手段に接続され、該第1電圧制
御発振手段から出力される該第1クロックに応答して光
を発する第1発光素子と、該第1位相比較手段に接続さ
れ、光を電気信号に変換する第1受光素子とを備えてお
り、該PLL回路は、第2基準クロックと第2リファレ
ンスクロックとを受け取り、該第2基準クロックと該第
2リファレンスクロックとの間の位相差を示す第2位相
差信号を出力する第2位相比較手段と、該第2位相差信
号に応じて周波数可変の第2クロックを出力する第2電
圧制御発振手段と、クロックバッファを介して該第2電
圧制御発振手段の出力に接続され、該クロックバッファ
の出力に応答して光を発する第2発光素子と、該第2位
相比較手段に接続され、光を電気信号に変換する第2受
光素子とを備えており、該第1発光素子から発せられる
光は該第2受光素子に入力され、該第2発光素子から発
せられる光は該第1受光素子に入力され、該第1受光素
子の出力は、該第1リファレンスクロックとして該第1
位相比較手段に提供され、該第2受光素子の出力は、該
第2基準クロックとして該第2位相比較手段に提供され
る。これにより、上記第5の目的が達成される。
【0040】また本発明の他のクロック発生方法は、基
準クロックとリファレンスクロックとを受け取り、該基
準クロックに応答して出力クロックを提供するPLL回
路と、クロックバッファを介して該出力クロックに接続
され、該クロックバッファの出力に応答して光を発する
発光素子とを用いて、クロックを発生させるクロック発
生方法であって、該発光素子から発せられた光を利用し
て、該クロックバッファの出力を該リファレンスクロッ
クとして該PLL回路に伝搬するステップを包含してお
り、これにより、上記第5の目的が達成される。
【0041】また本発明の他のクロック発生装置は、外
部クロックに応答して光を発する発光素子と、基準クロ
ックとリファレンスクロックとを受け取り、該基準クロ
ックに応答して出力クロックを提供するPLL回路とを
用いて、クロックを発生させるクロック発生方法であっ
て、該発光素子から発せられた光を利用して、該外部ク
ロックを該基準クロックとして該PLL回路に伝搬する
ステップを包含しており、これにより、上記第5の目的
が達成される。
【0042】
【作用】本発明によるクロック発生装置およびクロック
発生方法によれば、リセット信号に応答して、電圧制御
発振器13が発振しないように電圧制御発振器13の制
御電圧が制御され、かつ、位相比較器11に入力される
2つの信号の位相差がゼロにされる。これにより、DC
パスの発生をさせることなくPLL回路を停止させるこ
とが可能になる。その結果、PLL回路によって消費さ
れる電力を大幅に低減することができる。
【0043】また、本発明による他のクロック発生装置
およびクロック発生方法によれば、基準クロック100
とリファレンスクロック103との位相差が所定のしき
い値を越えた場合に、強制ロック回路21が作動する。
その結果、PLL回路の状態は、PLL回路の帰還特性
を使用するよりも早くロック状態に復帰する。これによ
り、PLL回路に接続された機能ブロックは、性能を落
とすことなく動作を継続することが可能となる。
【0044】また、本発明による他のクロック発生装置
およびクロック発生方法によれば、システムを立ち上げ
る際、周波数引き込み過程を省略することが可能とな
る。これにより、システムの立ち上げに要するセットア
ップ時間を短縮することができる。
【0045】また、本発明による他のクロック発生装置
およびクロック発生方法によれば、パルス幅情報に応じ
てクロックのパルス幅をプログラマブルに変更すること
が可能となる。これにより、PLL回路の製造後でもク
ロックのパルス幅を容易に変更することができる。その
結果、PLL回路を再製造するのに要する時間を大幅に
削減することができる。また、クロックの適切なパルス
幅の検出が容易になる。
【0046】また、本発明による他のクロック発生装置
およびクロック発生方法によれば、光を利用して、リフ
ァレンスクロックを伝搬させることが可能となる。これ
により、外部クロックと内部クロックとの間の位相差を
なくすことができる。また、光を利用して、基準クロッ
クを伝搬させることが可能となる。これにより、複数の
機能ブロック間における内部クロックの位相差をなくす
ことができる。
【0047】
【実施例】
(第1の実施例)図1は、本発明によるPLL回路の第
1の実施例の構成を示す。第1の実施例のPLL回路1
000は、リセット信号に応答してPLL回路1000
をリセットする機能を有している。
【0048】PLL回路1000は、位相比較器11と
ループフィルタ12と電圧制御発振器13とを含んでい
る。位相比較器11は、基準クロックとリファレンスク
ロックとを受け取り、基準クロックとリファレンスクロ
ックとの間の位相差を示す信号101を出力する。ルー
プフィルタ12は、信号101から高周波成分を除去す
る。電圧制御発振器13は、ループフィルタ12から出
力される信号102に応じて周波数可変のリファレンス
クロック103を出力する。このように、位相比較器1
1から出力される位相差信号101は、ループフィルタ
12を介して電圧制御発振器13に伝達される。ループ
フィルタ12は、基準クロックとリファレンスクロック
との間の位相差を確実に電圧制御発振器13に伝達する
ために使用される。
【0049】ループフィルタ12から出力される信号1
02は、電圧制御発振器13の発振周波数を制御する制
御電圧として機能する。電圧制御発振器13の発振周波
数は、制御電圧に比例する。制御電圧が0Vである場合
には、電圧制御発振器13は発振しない。その結果、電
圧制御発振器13から出力されるリファレンスクロック
103は0Vとされる。
【0050】位相比較器11とループフィルタ12と電
圧制御発振器13とは従来のそれらと同一のものでよ
く、周知の技術により1つの半導体基板上に形成され得
る。
【0051】PLL回路1000は、入力遮断制御回路
14と電圧固定制御回路15とをさらに有している。入
力遮断制御回路14と電圧固定制御回路15とは本発明
によるPLL回路1000に特徴的な回路である。
【0052】入力遮断制御回路14は、リセット信号1
04に応じて、基準クロック100とリファレンスクロ
ック103との位相比較器11への伝達を制御する。こ
こで、リセット信号104の論理は負論理である。すな
わち、リセット信号104が低レベルである場合に、P
LL回路1000はリセットされる。リセット信号10
4が低レベルである場合には、入力遮断制御回路14
は、それらの位相差がゼロである信号105と信号10
6とを位相比較器11に出力する。図1に示される入力
遮断制御回路14の例では、リセット信号104が低レ
ベルである場合には、信号105と信号106とはいず
れも低レベルに設定される。リセット信号104が高レ
ベルである場合には、入力遮断制御回路14は、基準ク
ロック100の正転信号を信号105として位相比較器
11に出力し、リファレンスクロック103の正転信号
を信号106として位相比較器11に出力する。
【0053】リセット信号104が低レベルである場合
には、電圧固定制御回路15は、ループフィルタ12か
ら出力される信号102の電圧を0Vにプルダウンす
る。リセット信号104が高レベルである場合には、電
圧固定制御回路15は、ループフィルタ12から出力さ
れる信号102の電圧を保持する。なお、電圧固定制御
回路15と出力信号102との接続部分の容量および抵
抗は、ループフィルタ12の性能に影響を与えない程度
の値となるように設計される。
【0054】次に、上述した構成を有するPLL回路1
000の動作を説明する。
【0055】リセット信号104が高レベルである場合
には、基準クロック100とリファレンスクロック10
3とは入力遮断制御回路14を通過し、位相比較器11
に入力される。従って、位相比較器11は、基準クロッ
ク100とリファレンスクロック103との間の位相差
を示す信号101を出力する。ループフィルタ12は、
位相比較器11から出力される信号101から高調波成
分を除去する。電圧制御発振器13の発振周波数は、ル
ープフィルタ12から出力される信号12に応じて制御
される。電圧固定制御回路15は、ループフィルタ12
から出力される信号102の電圧を保持する。このよう
に、リセット信号104が高レベルである場合には、P
LL回路1000の動作は、従来のPLL回路の動作と
同様である。
【0056】リセット信号104が低レベルである場合
には、入力遮断制御回路14から出力される信号105
と信号106とはいずれも常に低レベルとされる。その
結果、信号105と信号106との間の位相差はゼロと
なるので、位相比較器11から出力される信号101は
ゼロとなる。ループフィルタ12は、信号102の電圧
値を保持しようとする。しかし、電圧固定制御回路15
によって信号102の電圧が0Vにプルダウンされるた
め、信号102の電圧値は0Vとなる。その結果、電圧
制御発振器13は発振しないので、電圧制御発振器13
の出力は低レベルとなる。
【0057】PLL回路をリセットするためには、PL
L回路に供給される電力を切断するという方法も考えら
れる。しかし、この方法では、電流パスを遮断するた
め、PLL回路に必要な電流を流すようなスイッチング
トランジスタを設ける必要がある。そのようなスイッチ
ングトランジスタのサイズは大きいため、PLL回路が
占める面積が大きくなってしまいコストが増大するとい
う問題点がある。
【0058】PLL回路をリセットする場合に、電圧制
御発振器が発振しないようにすれば、ある程度DCパス
の発生を抑制することができる。電圧制御発振器におけ
るDCパスの発生を防止することができるからである。
ここで、「DCパス」とは電源から接地に向かって流れ
る電流経路をいう。従って、PLL回路が占める面積が
小さい(コストが小さい)という点で、「リセット時に
電圧制御発振器が発振しないようにする」という方法
は、「リセット時にPLL回路の電力を切断する」とい
う方法より優れている。
【0059】しかし、リセット時に電圧制御発振器が発
振しないようにするだけでは、DCパスの発生を完全に
防止することはできない。位相比較器に基準クロックが
入力されるため、位相比較器においてDCパスが発生す
るからである。
【0060】そこで、本発明によるPLL回路1000
では、リセット時に、電圧制御発振器13が発振しない
ように電圧制御発振器13の制御電圧を制御し、かつ、
位相比較器11に入力される2つの信号の位相差をゼロ
にしている。これにより、DCパスの発生をさせること
なくPLL回路1000を停止させることが可能にな
る。電圧制御発振器13と位相比較器11とにおいてD
Cパスの発生を完全に防止することができるからであ
る。なお、電圧制御発振器13の発振を停止させるタイ
ミングと、位相比較器11に入力される2つの信号の位
相差をゼロにするタイミングはほぼ同時であることが好
ましい。
【0061】図1に示される例では、電圧固定制御回路
15は、リセット時に、ループフィルタ12から出力さ
れる信号102の電圧を0Vにプルダウンする。しか
し、電圧固定制御回路15によってプルダウンされる電
圧値は0Vには限定されない。例えば、電圧制御発振器
13の仕様が「制御信号が3Vの場合に発振しない」と
いう仕様である場合には、電圧固定制御回路15は、リ
セット時に、ループフィルタ12から出力される信号1
02の電圧を3Vにプルダウンする必要がある。このよ
うに、電圧固定制御回路15は、リセット時に、ループ
フィルタ12から出力される信号102の電圧を電圧制
御発振器13が発振しない所定の電圧に固定することが
重要である。
【0062】図2は、リセット時に、ループフィルタ1
2から出力される信号102の電圧を3Vにプルダウン
する場合の電圧固定制御回路15の構成例を示す。
【0063】図1に示される例では、入力遮断制御回路
14は、リセット時に、信号105と信号106とをい
ずれも低レベルとする。あるいは、入力遮断制御回路1
4は、リセット時に、信号105と信号106とをいず
れも高レベルとしてもよい。あるいは、入力遮断制御回
路14は、リセット時に、同一の位相を有する信号10
5と信号106とを出力するようにしてもよい。このよ
うに、入力遮断制御回路14は、リセット時に、それら
の位相差がゼロである信号105と信号106とを出力
することが重要である。
【0064】リセット信号104は、検出回路(図示せ
ず)によって提供される。その検出回路は、所定の状況
を検出した場合に限り、リセット信号104のレベルを
低にする。所定の状況には、例えば、基準クロックの周
波数の100分の1以下の周波数(例えば、25kH
z)を有するクロックをPLL回路1000に入力する
場合や、半導体装置内のすべての機能ブロックがクロッ
クを必要としない場合などが該当する。
【0065】また、本実施例では、電圧制御発振器13
の出力をリファレンスクロック103として使用してい
る。あるいは、電圧制御発振器13の出力をプログラマ
ブル分周器に接続し、プログラマブル分周器の出力をリ
ファレンスクロック103として使用してもよい。
【0066】このように、本発明による第1の実施例の
PLL回路によれば、リセット信号に応答して、電圧制
御発振器13が発振しないように電圧制御発振器13の
制御電圧が制御され、かつ、位相比較器11に入力され
る2つの信号の位相差がゼロにされる。これにより、D
Cパスの発生をさせることなくPLL回路を停止させる
ことが可能になる。その結果、PLL回路によって消費
される電力を大幅に低減することができる。
【0067】(第2の実施例)図3は、本発明によるP
LL回路の第2の実施例の構成を示す。第2の実施例の
PLL回路2000は、PLL回路2000のロック状
態を強制的に維持する機能を有している。
【0068】PLL回路2000は、位相比較器11と
ループフィルタ12と電圧制御発振器13とを有してい
る。これらの構成要素は、PLL回路1000における
構成要素と同様であるので、ここではその説明を省略す
る。PLL回路2000は、電圧制御発振器13から出
力されるクロック241を分周することにより、リファ
レンスクロック103を出力するプログラマブル分周器
240をさらに有している。
【0069】PLL回路2000は、強制ロック回路2
1をさらに有している。強制ロック回路21は本発明に
よるPLL回路2000に特徴的な回路である。
【0070】強制ロック回路21は、しきい値判定回路
2010と定電圧供給回路2020とスイッチ回路2
9、31、32および33含んでいる。しきい値判定回
路2010は、基準クロック100とリファレンスクロ
ック103との間の位相差が所定のしきい値を越えたか
否かを判定し、その判定結果に応じてスイッチ回路2
9、31、32および33のオン・オフを制御する。定
電圧供給回路2020は、所定の電圧を供給する。その
所定の電圧は、PLL回路2000がロック状態にある
場合にループフィルタ12から出力される信号102の
電圧に等しくなるように予め設定される。スイッチ回路
29、31、32および33のそれぞれは、しきい値判
定回路2010によって生成される制御信号2030、
2040、2050および2060に応じてオン・オフ
を制御される。
【0071】スイッチ回路29がオンの場合には、ルー
プフィルタ12の出力が電圧制御発生回路13に結合さ
れる。一方、スイッチ回路31がオンの場合には、定電
圧供給回路2020の出力が電圧制御発生回路13に結
合される。スイッチ回路29は、基準クロック100と
リファレンスクロック103との間の位相差が所定のし
きい値を越えた場合にオフとなり、その他の場合にはオ
ンとなるようにしきい値判定回路2010によって制御
される。スイッチ回路31は、基準クロック100とリ
ファレンスクロック103との間の位相差が所定のしき
い値を越えた場合にオンとなり、その他の場合にはオフ
となるようにしきい値判定回路2010によって制御さ
れる。
【0072】スイッチ回路33がオンの場合には、ルー
プフィルタ12の出力は接地される。一方、スイッチ回
路32がオンの場合には、ループフィルタ12の出力は
定電圧供給回路2020の出力に結合される。
【0073】図4は、しきい値判定回路2010によっ
て生成される制御信号2030、2040、2050お
よび2060の波形を示す。
【0074】基準クロック100とリファレンスクロッ
ク103との間の位相差が所定のしきい値を越えると、
しきい値判定回路2010は、PLL回路2000のロ
ック状態が解除されたと判定する。PLL回路2000
をロック状態に復帰させるために、しきい値判定回路2
010は、図4に示される制御信号2040および20
40により、スイッチ回路29をオフにし、スイッチ回
路31をオンにする。その結果、ループフィルタ12の
出力の代わりに、定電圧供給回路2020の出力が電圧
制御発振回路13に供給される。定電圧供給回路202
0の出力は、PLL回路2000がロック状態にある場
合のループフィルタ12の出力に等しい。従って、PL
L回路2000は、みかけ上ロック状態と同じ状態とな
る。
【0075】また、図4に示される制御信号2050お
よび2060により、スイッチ回路29がオフである間
に、スイッチ回路33がオンとされ、続いてスイッチ回
路32がオンとされる。これは、定電圧供給回路202
0の出力をループフィルタ12の出力102に伝達する
ためである。これにより、PLL回路2000のロック
状態が解除された場合におけるループフィルタ12の出
力102の電圧が、PLL回路2000のロック状態に
おける電圧制御発振器13の制御電圧242より高い場
合にも、PLL回路2000の状態をロック状態に復帰
させることが可能となる。
【0076】図5は、PLL回路2000のさらに詳細
な構成を示す。
【0077】位相比較器11は、デジタル型位相比較器
220とチャージポンプ230とを含んでいる。デジタ
ル型位相比較器220からのデジタル信号は、2本の信
号線(UPライン221とDOWNライン222)に出
力される。リファレンスクロック103の位相が基準ク
ロック100の位相より遅い場合には、UPライン22
1はその位相差に相当する時間だけ低レベルになり、一
方、DOWNライン222は高レベルのままである。リ
ファレンスクロック103の位相が基準クロック100
の位相より早い場合には、DOWNライン222はその
位相差に相当する時間だけ低レベルになり、一方、UP
ライン221は高レベルのままである。UPライン22
1とDOWNライン222とはチャージポンプ230に
接続されている。チャージポンプ230は、デジタル型
位相比較器220から出力されるデジタル信号をアナロ
グ量に変換する。
【0078】強制ロック回路21は、様々な論理素子を
含んでいる。分周器22は、基準クロック100を4分
周する。分周器23は、基準クロック100を2分周す
る。反転回路36は、分周器23の出力251を反転す
る。
【0079】図6は、積分器24と積分器25のそれぞ
れの構成を示す。容量部360はトランジスタのドレイ
ンで構成されており、そのトランジスタのゲートには分
周器22の反転信号361が接続されている。積分器2
4の入力にはUPライン221が接続され、積分器25
の入力にはDOWNライン222が接続される。
【0080】AND回路26は、積分器24の出力26
1と分周器22の出力246とを入力とする。AND回
路27は、積分器25の出力266と分周器22の出力
246とを入力とする。NAND回路28は、AND回
路26の出力271とAND回路27の出力276とを
入力とする。
【0081】スイッチ回路29は、反転回路283とP
チャネル型トランジスタ(以下、P型Trと略す)28
2とNチャネル型トランジスタ(以下、N型Trと略
す)284とを含んでいる。NAND回路28の出力2
81は、P型Tr282のゲートと反転回路283の入
力とに接続される。反転回路283の出力は、N型Tr
284のゲートに接続される。P型Tr282のドレイ
ンとN型Tr284のドレインとは、ループフィルタ1
2の出力102に接続される。P型Tr282のソース
とN型Tr284のソースとは、電圧制御発振器13の
制御信号242に接続される。反一致回路30は、AN
D回路26の出力271とAND回路27の出力276
とを入力とする。
【0082】スイッチ回路31は、反転回路293とP
型Tr294とN型Tr292とを含んでいる。反一致
回路30の出力291は、N型Tr292のゲートと反
転回路293の入力とに接続される。反転回路293の
出力は、P型Tr294のゲートに接続される。N型T
r292のドレインとP型Tr294のドレインとは、
定電圧回路39の出力301に接続される。N型Tr2
92のソースとP型Tr294のソースとは、電圧制御
発振器13の制御信号242に接続される。また、NA
ND回路37は、反一致回路30の出力291と反転回
路36の出力とを入力とする。
【0083】スイッチ回路32は、反転回路313とP
型Tr312とN型Tr314とを含んでいる。NAN
D回路37の出力311は、P型Tr312のゲートと
反転回路313の入力とに接続される。反転回路313
の出力は、N型Tr314のゲートに接続される。N型
Tr314のドレインとP型Tr312のドレインと
は、定電圧回路34の出力321に接続される。N型T
r314のソースとP型Tr312のソースとは、ルー
プフィルタ12の出力102に接続される。また、NA
ND回路38は、反一致回路30の出力291と分周器
23の出力251とを入力とする。NAND回路38の
出力331は、P型Tr332のゲートと反転回路33
3の入力に接続される。
【0084】スイッチ回路33は、反転回路333とP
型Tr332とN型Tr334とを含んでいる。反転回
路333の出力は、N型Tr334のゲートに接続され
る。N型Tr334のドレインとP型Tr332のドレ
インとは、固定電圧制御回路35の出力321に接続さ
れる。固定電圧制御回路35は、反転回路333の出力
によって制御される。N型Tr334のソースとP型T
r332のソースとは、ループフィルタ12の出力10
2に接続される。
【0085】以下、図7を参照して、上述した構成を有
するPLL回路2000の動作を説明する。
【0086】図7は、PLL回路2000あるいは他の
部分に混入したノイズなどに起因してPLL回路200
0のロック状態が解除された場合において、基準クロッ
ク100の位相よりリファレンスクロック103の位相
が遅れた場合のタイミングチャートを示す。
【0087】UPライン221は、基準クロック100
とリファレンスクロック103との間の位相差に相当す
る時間だけ低レベルになり、一方、DOWNライン22
2は高レベルのままである。積分器24の出力261の
電圧は、積分器24の抵抗と容量とで決まる時定数で増
加し、基準クロック100とリファレンスクロック10
3との間の位相差に相当する時間の後に一定の電圧に保
たれ、基準クロック100が2周期したと同時に0にな
る。強制ロック回路21を作動させるか否かを判定する
ためのしきい値は、AND回路26のしきい値と積分器
24の抵抗と容量とを調整することにより、任意に値に
予め設定することができる。
【0088】基準クロック100とリファレンスクロッ
ク103との間の位相差が所定のしきい値を越えた場合
には、AND回路26の出力271が高レベルとなる。
スイッチ回路29はオフとなり、その代わりにスイッチ
回路31がオンとなる。その結果、ループフィルタ12
の出力102は電圧制御発振器13に伝達されず、その
代わりに定電圧回路39の出力301が電圧制御発振器
13に伝達される。定電圧回路39の出力301は、一
定の電圧を電圧制御発振器13に供給する。その一定の
電圧は、PLL回路2000がロック状態にある場合の
ループフィルタ12の出力102の電圧と同じ値となる
ように予め設定される。このように、基準クロック10
0とリファレンスクロック103との間の位相差と所定
のしきい値とを比較することにより、PLL回路200
0のロック状態が解除されたか否かが判定される。PL
L回路2000のロック状態が解除されたと判定された
場合には、PLL回路2000がロック状態にある場合
のループフィルタ12の出力102の電圧に等しい一定
の電圧が電圧制御発振器13に供給される。その結果、
PLL回路2000の状態は、みかけ上ロック状態と同
じ状態となる。
【0089】AND回路26の出力271が高レベルで
ある期間において、スイッチ回路33は基準クロック1
00の1周期目のみオンとなる。その結果、ループフィ
ルタ12の出力102は接地され、0Vとなる。また、
AND回路26の出力271が高レベルである期間にお
いて、スイッチ回路32は基準クロック100の2周期
目のみオンとなる。その結果、定電圧回路34の出力3
21がループフィルタ12の出力102に伝達される。
定電圧回路34の出力321は、一定の電圧を電圧制御
発振器13に供給する。その一定の電圧もまた、PLL
回路2000がロック状態にある場合のループフィルタ
12の出力102の電圧と同じ値となるように予め設定
される。
【0090】このようにして、基準クロック100の3
周期目から、PLL回路2000の状態はロック状態に
戻る。基準クロック100の位相よりリファレンスクロ
ック103の位相が進んだ場合にも、同様にして、基準
クロック100の3周期目から、PLL回路2000の
状態はロック状態に戻る。
【0091】以上の説明から理解されるように、図3に
示されるしきい値判定回路2010は、図5に示される
分周器22と分周器23と積分器24と積分器25とA
ND回路26とAND回路27とNAND回路28と反
一致回路30と反転回路36とNAND回路37とNA
ND回路38とによって構成され得る。しかし、このよ
うなしきい値判定回路2010の構成は一例であって、
しきい値判定回路2010の構成が図5に示される回路
構成に限定されるわけではない。また、図3に示される
定電圧供給回路2020は、図5に示される定電圧回路
34と定電圧回路39とによって構成され得る。しか
し、定電圧供給回路2020の構成もまた図5に示され
る回路構成に限定されるわけではない。
【0092】なお、本実施例では、PLL回路2000
のロック状態におけるループフィルタ12の出力102
の電圧と同じ電圧を供給する定電圧回路を用いたが、P
LL回路2000のロック状態におけるループフィルタ
12の出力102の電圧と同じ電圧を記憶する回路であ
ればよい。
【0093】このように、本発明による第2の実施例の
PLL回路によれば、基準クロック100とリファレン
スクロック103との位相差が所定のしきい値を越えた
場合に、強制ロック回路21が作動する。その結果、P
LL回路の状態は、PLL回路の帰還特性を使用するよ
りも早くロック状態に復帰する。これにより、PLL回
路に接続された機能ブロックは、性能を落とすことなく
動作を継続することが可能となる。
【0094】次に、システムを立ち上げる際のPLL回
路2000の動作を説明する。
【0095】反一致回路30の出力291の代わりにロ
ック指示信号をスイッチ回路31に入力し、NAND回
路28の出力281の代わりにそのロック指示信号の反
転信号をスイッチ回路29に入力し、基準クロック10
0の4周期分だけロック指示信号を高レベルに保つ。こ
れにより、上述した強制ロック回路21のスイッチ回路
29、31、32及び33が動作するので、位相同期過
程に要する時間のみでPLL回路2000をロック状態
に導くことができる。このように、システムを立ち上げ
る際に従来必要とされた周波数引き込み過程を省略する
ことができるので、システムの立ち上げに要するセット
アップ時間を周波数引き込み過程に要する時間の分だけ
短縮することができる。
【0096】図8は、システムの立ち上げにおける従来
のPLL回路の過渡応答の例を示したものである。本発
明によれば、システムの立ち上げに要する周波数引き込
み過程と位相同期過程とのうち、周波数引き込み過程を
省略することができる。
【0097】なお、ロック指示信号とNAND回路28
の出力281とのうちのいずれか一方を選択する2入力
セレクタと、ロック指示信号と反一致回路30の出力2
91とのうちのいずれか一方を選択する2入力セレクタ
とを強制ロック回路21にさらに設けてもよい。この場
合、システムの立ち上げに要するセットアップ時間の間
だけロック指示信号を選択し、そのセットアップ時間の
後NAND回路28の出力281と反一致回路30の出
力291とを選択するようにすれば、強制ロック機能と
セットアップ時間の短縮との両方を実現することができ
る。
【0098】(第3の実施例)図9は、本発明によるP
LL回路の第3の実施例の構成を示す。第3の実施例の
PLL回路3000は、位相比較器11とループフィル
タ12と電圧制御発振器13とを含んでいる。位相比較
器11は、基準クロック100とリファレンスクロック
55との間の位相差を示す信号101を出力する。ルー
プフィルタ12は、信号101から高調波成分を除去す
る。電圧制御発振器13は、ループフィルタ12から出
力される信号102に応じて周波数可変のクロック10
3を出力する。クロック103は、基準クロック100
と同期し、基準クロック100の周波数のm倍の周波数
を有するクロックである。
【0099】PLL回路3000は、パルス幅設定レジ
スタ56と、電圧制御発振器13から出力されるクロッ
ク103を1/mに分周するとともに、複数のパルス幅
のうち選択された1つのパルス幅を有するクロック55
を出力するパルス幅可変分周器51とをさらに含んでい
る。パルス幅設定レジスタ56には、パルス幅情報57
が予め設定される。クロック55は、他の回路に伝達さ
れる他、位相比較器11においてリファレンスクロック
としても使用される。
【0100】パルス幅可変分周器51は、入力信号をそ
れぞれ異なるパルス幅に分周して出力するn個の分周器
52−1〜52−nと、パルス幅情報57に応じて、分
周器52−1〜52−nの出力53−1〜53−nのう
ち1つを選択する選択回路54とを含んでいる。
【0101】以下、上述の構成を有するPLL回路30
00の動作を説明する。
【0102】位相比較器11は、基準クロック100と
リファレンスクロック55との間の位相差を示す信号1
01を出力する。ループフィルタ12は、位相比較器1
1から出力される信号101から高調波成分を除去す
る。電圧制御発振器13から出力されるクロック103
の周波数は、ループフィルタ12から出力される信号1
02に応じて制御される。PLL回路3000が安定状
態(ロック状態)にある場合には、電圧制御発振器13
は、基準クロック100の周波数のm倍の周波数を有
し、かつ、基準クロック100とほとんど位相差のない
クロック103を出力する。なお、クロック103の周
波数(mの値)は、ループフィルタ12と電圧制御発振
器13の回路定数によって決定される。
【0103】電圧制御発振器13から出力されるクロッ
ク103は、パルス幅可変分周器51内の分周器52−
1〜52−nのそれぞれに入力される。分周器52−1
〜52−nのそれぞれは、クロック103をm/1倍に
分周し、クロック103のパルス幅を変調する。分周器
52−1〜52−nの出力53−1〜53−nのパルス
幅は互いに異なっている。
【0104】本実施例では、クロック103の周波数が
基準クロック100の周波数の2倍(m=2)となるよ
うに、ループフィルタ12と電圧制御発振器13の回路
定数が予め設定されているとする。従って、パルス幅可
変分周器51は、クロック103を1/2倍に分周する
分周器である。
【0105】図10は、分周器52−iの構成例を示
す。ここで、i=1〜nの整数である。分周器52−i
は、フリップフロップ61〜63を含んでいる。フリッ
プフロップ61の出力66には容量体64が付加されて
いる。フリップフロップ62の出力67には容量体65
が付加されている。
【0106】フリップフロップ63は、クロック53−
iを出力する。クロック53−iの周波数は、クロック
103の周波数の1/2倍である。クロック53−iの
パルス幅は、容量体64の容量と容量体65の容量とに
よって決定される。一般的に、容量体64の容量が容量
体65の容量より大きい場合には、クロック53−iが
高レベルである期間は、クロック53−iが低レベルで
ある期間よりも長くなる(クロック53−iのデューテ
ィ比が50%より大きい)。容量体64の容量が容量体
65の容量より小さい場合には、クロック53−iが高
レベルである期間は、クロック53−iが低レベルであ
る期間よりも短くなる(クロック53−iのデューティ
比が50%より小さい)。
【0107】容量体64の容量と容量体65の容量を調
整することにより、例えば、分周器52−iは、デュー
ティーがi:(n+1−i)のクロック53−iを出力
するように構成される。デューティーがi:(n+1−
i)のクロック53−iとは、クロック53−iが高レ
ベルとなる期間が1サイクルのうちi/(n+1)であ
り、クロック53−iが低レベルとなる期間が1サイク
ルのうち(n+1−i)/(n+1)であることをい
う。パルス幅設定レジスタ56に予め選択したいデュー
ティ比の情報を設定しておくことにより、分周器52−
1〜52−nの出力53−1〜53−nの中から所望の
デューティ比を有するクロックが選択回路54によって
選択される。その結果、選択されたパルス幅を有するク
ロックが出力クロック55としてパルス幅可変分周器5
1から出力される。さらに、出力クロック55は、リフ
ァレンスクロックとして位相比較器11に入力される。
パルス幅設定レジスタ56へのパルス幅情報57の書き
込みは、CPUからの指令に従ってデータバスを介して
行うようにしてもよい。この場合には、ソフトウェア的
にクロック103のパルス幅を変更することができる。
【0108】図11は、パルス幅可変分周器51の他の
構成例を示す。パルス幅可変分周器51は、フリップフ
ロップ61〜63と選択回路68〜69とを含んでい
る。選択回路68は、パルス幅情報57に従って容量体
64−1〜64−nのうちの1つを選択する。容量体6
4−1〜64−nの容量は互いに異なっている。選択回
路69は、パルス幅情報57に従って容量体65−1〜
65−nのうちの1つを選択する。容量体65−1〜6
5−nの容量は互いに異なっている。フリップフロップ
61の出力66には、選択回路68によって選択された
容量体64−iが接続される。フリップフロップ62の
出力67には、選択回路69によって選択された容量体
65−iが接続される。選択回路68によって選択され
た容量体64−iの容量と選択回路69によって選択さ
れた容量体65−iの容量との組み合わせにより、出力
クロック55のパルス幅が決定される。
【0109】なお、本実施例では、1/2分周器を例に
とり説明したが、他の分周割合の分周器を用いても同様
の構成を有するPLL回路を実現することができる。ま
た、出力クロックとして基準クロックの周波数と同じ周
波数を有するクロックを例にあげたが、分周器を複数設
ける構成により、基準クロックの周波数と異なる周波数
を有する出力クロックに対しても、同様の構成を有する
PLL回路を実現することができる。さらに、パルス幅
情報をパルス幅設定レジスタに設定するかわりに、パル
ス幅情報を外部から直接与えるようにしてもよい。
【0110】また、容量体64−1〜64−nと容量体
65−1〜65−nの中からそれぞれ1つを選択すると
したが、上述のような容量比を実現できる限り、容量体
64−1〜64−nと容量体65−1〜65−nの中か
ら複数個を選択するようにしてもよい。
【0111】このように、本発明による第3の実施例の
PLL回路によれば、分周器の出力に付加した容量を変
化させることにより出力信号のパルス幅が変化すること
を利用して、パルス幅情報に応じてクロックのパルス幅
をプログラマブルに変更することが可能となる。これに
より、PLL回路の製造後でもクロックのパルス幅を容
易に変更することができる。その結果、PLL回路を再
製造するのに要する時間を大幅に削減することができ
る。また、クロックの適切なパルス幅の検出が容易にな
る。
【0112】(第4の実施例)本実施例では、光を利用
して、機能ブロックからPLL回路へリファレンスクロ
ックを伝搬し、あるいは、PLL回路から各機能ブロッ
クへクロックを分配するクロック発生装置およびクロッ
ク発生方法を説明する。
【0113】図12は、半導体集積回路の概略レイアウ
トを示す。この例では、半導体集積回路は、機能ブロッ
ク1〜機能ブロック5を含んでいる。機能ブロック5
は、PLL回路81を含んでいる。PLL回路81に
は、クロックパッド82を介して外部クロック100が
入力される。PLL回路81は、外部クロック100に
応答して機能ブロック1〜4のそれぞれにクロックを供
給する。
【0114】機能ブロック1〜4のそれぞれは、PLL
回路81から出力されるクロックをバッファリングする
クロックバッファ84を含んでいる。クロックバッファ
84の出力は、内部クロック84として各機能ブロック
内に供給される。機能ブロック1の内部クロック84の
みが発光素子85に接続されている。
【0115】図13は、図12に示されるPLL回路8
1を中心とした半導体集積回路の詳細な構成を示す。
【0116】PLL回路81は、位相比較器11とルー
プフィルタ12と電圧制御発振器(VCO)13と受光
素子86とを含んでいる。位相比較器11には、クロッ
クパッド82を介して基準クロック100が入力され
る。また、位相比較器11には、受光素子86からの出
力がリファレンスクロックとして入力される。このよう
に、位相比較器11に入力されるリファレンスクロック
として受光素子86からの出力を用いている点で、PL
L回路81は、従来のPLL回路と異なっている。
【0117】位相比較器11は、基準クロック100と
リファレンスクロックとの間の位相差を検出し、検出さ
れた位相差を示す信号101を出力する。ループフィル
タ12は、信号101から高調波成分を除去し、制御電
圧102を出力する。電圧制御発振器13は、ループフ
ィルタ12から出力される制御電圧102に応じて周波
数可変のクロック107をクロックバッファ83に出力
する。クロック107は、クロックバッファ83を介し
て各機能ブロックに供給され、各機能ブロックのクロッ
クバッファ83に入力される。
【0118】図14は、PLL回路81の動作を示すタ
イミングチャートである。横軸は、すべて同一の時間軸
を示している。縦軸は、基準クロック100と機能ブロ
ック1の内部クロック84と発光素子85の発光強度と
発光素子86の出力(リファレンスクロック)と機能ブ
ロック2〜4の内部クロック84とをそれぞれ示してい
る。
【0119】以下、図12〜図15を参照して、光を利
用して、機能ブロックからPLL回路81へリファレン
スクロックを伝送する方法を説明する。
【0120】発光素子85は、機能ブロック1のクロッ
クバッファ83から出力される内部クロック84に接続
されており、図14に示されるように、内部クロック8
4に同期して発光する。発光素子85から発せられる光
は受光素子86に伝達される。受光素子86は、発光素
子85からの光を電気信号に変換する。変換された電気
信号がリファレンスクロックとして位相比較器11に入
力される。位相比較器11によって検出される位相差
(基準クロック100と受光素子86の出力との間の位
相差)は、発光素子85から受光素子86に至る伝搬遅
延を無視すれば、基準クロック100と内部クロック8
4との間の位相差に等しい。従って、PLL回路81が
この位相差をゼロにすることにより、PLL回路81
は、発光素子85が接続された機能ブロック1に、基準
クロック100との位相差がゼロである内部クロック8
4を供給することが可能となる。さらに、光を利用し
て、機能ブロック1からPLL回路81にリファレンス
クロックを伝搬することにより、誤差の原因となる配線
による信号遅延を防止することができる。これにより、
外部クロックと内部クロックとの間の位相差を小さくす
ることができる。
【0121】図15に示されるように、基準クロック1
00に対する各機能ブロックの内部クロック84の遅延
は、PLL回路81から各機能ブロックに至る配線長や
各機能ブロック内でのクロックの負荷などの要因によっ
てばらつきがある。従って、基準クロック100に対し
て平均的な遅延を有する内部クロック84に発光素子8
5を接続することが好ましい。このような設計とするこ
とにより、各機能ブロック間でのクロックスキューを最
小にすることができる。また、図13に示される発光素
子85を各機能ブロックに配置してもよい。この場合に
は、基準クロック100と各機能ブロックの内部クロッ
ク84との位相差の平均を出力する受光素子86をPL
L回路81に設けることにより、各機能ブロック間での
クロックスキューを最小にすることができる。
【0122】図16は、他の半導体集積回路の概略レイ
アウトを示す。この例では、半導体集積回路は、機能ブ
ロック1〜機能ブロック5を含んでいる。機能ブロック
1〜4のそれぞれは、PLL回路111を含んでいる。
PLL回路111は、クロックバッファ83を介して各
機能ブロック内に内部クロック84を供給する。機能ブ
ロック5は、クロック回路112を含んでいる。クロッ
ク回路112には、クロックパッド82を介して外部ク
ロック100が入力される。
【0123】図17は、図16に示されるPLL回路1
11とクロック回路112とを中心とした半導体集積回
路の詳細な構成を示す。
【0124】PLL回路111は、位相比較器11とル
ープフィルタ12と電圧制御発振器(VCO)13と受
光素子86とを含んでいる。位相比較器11には、受光
素子86からの出力が基準クロックとして入力される。
また、位相比較器11には、クロックバッファ83から
出力される内部クロック84がリファレンスクロックと
して入力される。このように、位相比較器11に入力さ
れる基準クロックとして受光素子86からの出力を用い
ている点で、PLL回路111は、従来のPLL回路と
異なっている。位相比較器11は、基準クロックとリフ
ァレンスクロックとの間の位相差を検出し、検出された
位相差を示す信号101を出力する。ループフィルタ1
2は、信号101から高調波成分を除去し、制御電圧1
02を出力する。電圧制御発振器13は、ループフィル
タ12から出力される制御電圧102に応じて周波数可
変のクロック103をクロックバッファ83に出力す
る。
【0125】クロック回路112は、PLL回路111
の構成に加えて、発光素子85を含んでいる。位相比較
器11には、クロックパッド82を介して基準クロック
100が入力される。また、位相比較器11には、受光
素子86からの出力がリファレンスクロックとして入力
される。位相比較器11は、基準クロックとリファレン
スクロックとの間の位相差を検出し、検出された位相差
を示す信号101を出力する。ループフィルタ12は、
信号101から高調波成分を除去し、制御電圧102を
出力する。電圧制御発振器13は、ループフィルタ12
から出力される制御電圧102に応じて周波数可変のク
ロック103を発光素子85に出力する。発光素子85
は、クロック103に応答して光を発する。このよう
に、位相比較器11に入力されるリファレンスクロック
として受光素子86からの出力を用いており、電圧制御
発振器13の出力に発光素子85が接続されている点
で、クロック回路112は、従来のPLL回路と異なっ
ている。
【0126】図18は、PLL回路111とクロック回
路112の動作を示すタイミングチャートである。横軸
は、すべて同一の時間軸を示している。縦軸は、基準ク
ロック100と発光素子85の発光強度と発光素子86
の出力とリファレンスクロックとをそれぞれ示してい
る。
【0127】以下、図16〜図18を参照して、光を利
用して、各機能ブロック内のPLL回路111からクロ
ック回路112へリファレンスクロックを伝送し、クロ
ック回路112から各機能ブロック内のPLL回路11
1へクロックを分配する方法を説明する。
【0128】はじめに、クロック回路112の動作を説
明する。クロック回路112において、発光素子85
は、電圧制御発振器13の出力に接続されており、図1
8に示されるように、電圧制御発振器13から出力され
るクロック103に同期して発光する。発光素子85か
ら発せられる光は受光素子86に伝達される。受光素子
86は、発光素子85からの光を電気信号に変換する。
変換された電気信号がリファレンスクロックとして位相
比較器11に入力される。位相比較器11によって検出
される位相差(基準クロック100と受光素子86の出
力との間の位相差)は、発光素子85に電気信号入力し
てから受光素子86から電気信号が出力されるまでに至
る遅延を含んだものである(図18に示される位相差
1)。従って、クロック回路112がこの位相差をゼロ
にすることにより、クロック回路112は、受光素子8
6が接続された機能ブロック1〜4のそれぞれに、外部
クロック100との位相差がゼロである基準クロックを
供給することが可能となる。
【0129】次に、各機能ブロック内に設けられたPL
L回路111の動作を説明する。PLL回路111にお
いて、位相比較器11には、受光素子86からの出力が
基準クロックとして入力される。位相比較器11によっ
て検出される位相差(受光素子86の出力とクロックバ
ッファ83の出力との間の位相差)は、電圧制御発振器
13から出力されるクロック103がクロックバッファ
83によってバッファリングされ、論理回路に供給され
るに至る遅延を含んだものである(図18に示される位
相差2)。従って、PLL回路111がこの位相差をゼ
ロにすることにより、PLL回路111は、受光素子8
6からの出力を基準クロックとする機能ブロック1〜4
のそれぞれに、他の機能ブロックとの位相差(機能ブロ
ック間のクロックスキュー)がゼロである内部クロック
信号を供給することが可能となる。
【0130】図19は、他の半導体集積装置の構成を示
す。これは、図17に示されるクロック回路112の構
成を簡略化したものである。
【0131】クロック回路112は、発光素子85を含
んでいる。クロックパッド82を介して基準クロック1
00が発光素子85に入力される。発光素子85は、基
準クロック100に同期して発光する。発光素子85か
ら発せられた光は各機能ブロックの受光素子86に伝達
される。
【0132】各機能ブロックにおけるPLL回路111
の構成および動作は、図17に示されるそれらと同様で
ある。従って、PLL回路111が受光素子86の出力
とクロックバッファ83の出力との間の位相差をゼロに
することにより、PLL回路111は、機能ブロック1
〜4のそれぞれに、他の機能ブロックとの位相差(機能
ブロック間のクロックスキュー)がゼロである内部クロ
ック信号を供給することが可能となる。
【0133】図19に示される半導体集積回路の構成
は、基準クロックのスキュー(図18に示される位相差
1)が無視できるほど小さい場合には有利な構成であ
る。図17に示される半導体集積回路の構成よりもクロ
ック回路112の構成が簡易だからである。
【0134】図20は、他の半導体集積装置の構成を示
す。これは、図17に示されるPLL回路111の構成
にさらに発光素子85を追加したものである。クロック
回路112の構成は、図17に示されるクロック回路1
12の構成と同様である。クロック回路112の発光素
子85から発光される光は、PLL回路111の受光素
子86に伝達される。
【0135】PLL回路111の構成は、PLL回路1
11のクロックバッファ83の出力に発光素子85が接
続されている点を除き、図17に示されるPLL回路1
11の構成と同様である。PLL回路111の発光素子
85から発光される光は、クロック回路112の受光素
子86に伝達される。
【0136】このように、光を利用して、リファレンス
クロックの伝搬やクロックの分配を行うことにより、ク
ロックの配線長や機能ブロック内でのクロックの負荷な
どを原因とする遅延のばらつきを防止することができ、
機能ブロック間のクロックスキューおよび外部クロック
と内部クロックとの位相差を最小とすることができる。
また、光を利用してクロックを供給するため、金属配線
を用いてクロック(基準クロックやリファレンスクロッ
ク)を供給する必要がない。従って、従来、エレクトロ
マイグレーションなどを防ぐために太く配線する必要の
あったクロック配線も不要となる。これにより、配線の
数を大幅に削減することができるので、半導体集積回路
の面積を縮小することができる。また、ツリー状に配線
する必要があるクロック配線が無くなることで、半導体
集積回路のレイアウト設計の自由度が増大するという効
果もある。
【0137】以上の説明では、説明を簡単にするため
に、発光素子と受光素子とは同一の半導体集積回路上に
あるとした。しかし、複数個の半導体集積回路を同一の
封止容器内に納めたマルチチップモジュールであれば、
クロック回路112の発光素子と受光素子とが同一の半
導体集積回路上にあることを条件として、他の受光素子
はクロックを供給する必要のある半導体集積回路を搭載
した複数のボードのそれぞれに存在していてもよい。
【0138】これまでの説明では、発光素子85と受光
素子86との間の光の伝搬については説明していなかっ
た。次に、発光素子85と受光素子86との間の効率の
よい光の伝搬について説明する。
【0139】図21a〜図21cは、半導体集積回路1
40を封止したパッケージ141の構造を示す。半導体
集積回路140には、発光素子85と受光素子86とが
搭載されている。図16に示されるように、受光素子8
6は半導体集積回路140の周辺部に配置され、発光素
子85は半導体集積回路140の中心部に配置されてい
る。また、パッケージ141は板状の蓋で封止されてい
る。
【0140】図21aに示される例では、パッケージ1
41の蓋142として、鏡面研磨をした金属板、あるい
は、金属薄膜を形成した板(例えば、セラミック板)が
使用される。発光素子85から発せられた光は、この板
により反射して受光素子86に到達する。この方法が、
発光素子85から受光素子86へ光を効率よく伝搬させ
る最も簡単な方法である。
【0141】図21bに示される例では、パッケージ1
41の蓋142aの裏面形状が、半導体集積回路140
の中心部からの光を半導体集積回路140の周辺部に発
散させるような光学特性を有するように形成される。こ
れにより、発光素子85から発せられた光は、図21A
に示される例よりも効率よく受光素子86に到達する。
受光素子86は半導体集積回路140の周辺部に配置さ
れ、発光素子85は半導体集積回路140の中心部に配
置されているからである。
【0142】図21cに示される例では、蓋142aの
代わりに、半導体集積回路140の中心部からの光を半
導体集積回路140の周辺部に発散させるような光学特
性を有するレンズ143が半導体集積回路140の上に
形成される。レンズ143は、光の伝搬に必要とされる
波長に対して透明なガラスあるいは樹脂を材料として形
成される。また、レンズ143の面のうち半導体集積回
路140に接していない面には、金属薄膜が形成され
る。これにより、発光素子85から発せられた光は、図
21aに示される例よりも効率よく受光素子86に到達
する。
【0143】このように、パッケージ141の蓋14
2、142aや半導体集積回路140上に形成されたレ
ンズ143を使用することにより、小さい光出力で信号
の伝搬を行うことが可能となる。これにより、発光素子
の搭載された半導体集積回路の消費電力を低減すること
ができる。また、消費電力を低減することで発熱も低減
することができる。ここでは、説明を簡単にするため、
発光素子と受光素子とが同一の半導体集積回路上に配置
される例を説明した。同一のパッケージに複数個の半導
体集積回路を搭載したマルチチップモジュールにおいて
も同様の効果が得られる。さらに、受光素子86が半導
体集積回路140の周辺部に配置され、発光素子85が
半導体集積回路140の中心部に配置されている例につ
いて説明したが、受光素子86が半導体集積回路140
の中心部に配置され、発光素子85が半導体集積回路1
40の周辺部に配置される場合にも同様の効果が得られ
るのはいうまでもない。
【0144】
【発明の効果】本発明によるクロック発生装置およびク
ロック発生方法によれば、リセット信号に応答して、電
圧制御発振器13が発振しないように電圧制御発振器1
3の制御電圧が制御され、かつ、位相比較器11に入力
される2つの信号の位相差がゼロにされる。これによ
り、DCパスの発生をさせることなくPLL回路を停止
させることが可能になる。その結果、PLL回路によっ
て消費される電力を大幅に低減することができる。
【0145】また、本発明による他のクロック発生装置
およびクロック発生方法によれば、基準クロック100
とリファレンスクロック103との位相差が所定のしき
い値を越えた場合に、強制ロック回路21が作動する。
その結果、PLL回路の状態は、PLL回路の帰還特性
を使用するよりも早くロック状態に復帰する。これによ
り、PLL回路に接続された機能ブロックは、性能を落
とすことなく動作を継続することが可能となる。
【0146】また、本発明による他のクロック発生装置
およびクロック発生方法によれば、システムを立ち上げ
る際、周波数引き込み過程を省略することが可能とな
る。これにより、システムの立ち上げに要するセットア
ップ時間を短縮することができる。
【0147】また、本発明による他のクロック発生装置
およびクロック発生方法によれば、パルス幅情報に応じ
てクロックのパルス幅をプログラマブルに変更すること
が可能となる。これにより、PLL回路の製造後でもク
ロックのパルス幅を容易に変更することができる。その
結果、PLL回路を再製造するのに要する時間を大幅に
削減することができる。また、クロックの適切なパルス
幅の検出が容易になる。
【0148】また、本発明による他のクロック発生装置
およびクロック発生方法によれば、光を利用して、リフ
ァレンスクロックを伝搬させることが可能となる。これ
により、外部クロックと内部クロックとの間の位相差を
なくすことができる。また、光を利用して、基準クロッ
クを伝搬させることが可能となる。これにより、複数の
機能ブロック間における内部クロックの位相差をなくす
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例のPLL回路100
0の構成を示すブロック図である。
【図2】PLL回路1000における電圧固定制御回路
の構成を示す回路図である。
【図3】本発明による第2の実施例のPLL回路200
0の構成を示すブロック図である。
【図4】PLL回路2000におけるしきい値判定回路
2010によって生成される制御信号の波形を示す図で
ある。
【図5】PLL回路2000のさらに詳細な構成を示す
回路図である。
【図6】PLL回路2000における積分器24および
25の構成を示す回路図である。
【図7】PLL回路2000の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図8】システムの立ち上げにおける従来のPLL回路
の過渡応答の例を示す図である。
【図9】本発明による第3の実施例のPLL回路300
0の構成を示すブロック図である。
【図10】PLL回路3000における分周器52−i
の構成を示す回路図である。
【図11】PLL回路3000におけるパルス幅可変分
周器51の他の構成を示す回路図である。
【図12】本発明による第4の実施例のPLL回路81
を含む半導体集積回路の概略レイアウトを示す図であ
る。
【図13】PLL回路81の構成を示すブロック図であ
る。
【図14】PLL回路81の動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図15】基準クロックに対する各機能ブロックの内部
クロック84の遅延を示す図である。
【図16】本発明による第4の実施例のPLL回路11
1とクロック回路112とを含む半導体集積回路の概略
レイアウトを示す図である。
【図17】PLL回路111とクロック回路112の構
成を示すブロック図である。
【図18】PLL回路111とクロック回路112の動
作を示すブロック図である。
【図19】本発明による第4の実施例のPLL回路11
1とクロック回路112とを含む他の半導体集積回路の
概略レイアウトを示す図である。
【図20】本発明による第4の実施例のPLL回路11
1とクロック回路112とを含む他の半導体集積回路の
概略レイアウトを示す図である。
【図21】半導体集積回路を搭載したパッケージの断面
図である。
【図22】従来のPLL回路の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
11 位相比較器 12 ループフィルタ 13 電圧制御発振器 14 入力遮断制御回路 15 電圧固定制御回路 100 基準クロック 101 位相差信号 102 ループフィルタの出力信号 103 リファレンスクロック 104 リセット信号 105、106 入力遮断制御回路の出力信号

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準クロックとリファレンスクロックと
    を受け取り、リセット信号に応答して第1信号と第2信
    号とを出力する入力遮断制御手段と、 該第1信号と該第2信号との間の位相差を示す位相差信
    号を出力する位相比較手段と、 該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出力する
    電圧制御発振手段と、 該リセット信号に応答して該位相差信号の電圧を制御す
    る電圧固定制御手段とを備えたクロック発生装置であっ
    て、 該リセット信号が第1レベルである場合には、該入力遮
    断制御手段は該基準クロックを該第1信号として該位相
    比較手段に出力し、該入力遮断制御手段は該リファレン
    スクロックを該第2信号として該位相比較手段に出力
    し、該電圧固定制御手段は該位相差信号の電圧を保持
    し、 該リセット信号が該第1レベルと異なる第2レベルであ
    る場合には、該入力遮断制御手段は位相差が実質的にゼ
    ロである2つの信号を該第1信号および該第2信号とし
    て該位相比較手段に出力し、該電圧固定制御手段は、該
    位相差信号の電圧を該電圧制御発振手段が発振しない所
    定の電圧に固定する、クロック発生装置。
  2. 【請求項2】 所定の条件に応答してリセット信号を出
    力する検出手段と、クロックを発生させるクロック発生
    装置と、該クロックに応じて動作する回路部分とを備え
    た装置であって、 該クロック発生装置は、 基準クロックとリファレンスクロックとを受け取り、該
    リセット信号に応答して第1信号と第2信号とを出力す
    る入力遮断制御手段と、 該第1信号と該第2信号との間の位相差を示す位相差信
    号を出力する位相比較手段と、 該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出力する
    電圧制御発振手段と、 該リセット信号に応答して該位相差信号の電圧を制御す
    る電圧固定制御手段とを備えたクロック発生装置であっ
    て、 該リセット信号が第1レベルである場合には、該入力遮
    断制御手段は該基準クロックを該第1信号として該位相
    比較手段に出力し、該入力遮断制御手段は該リファレン
    スクロックを該第2信号として該位相比較手段に出力
    し、該電圧固定制御手段は該位相差信号の電圧を保持
    し、 該リセット信号が該第1レベルと異なる第2レベルであ
    る場合には、該入力遮断制御手段は位相差が実質的にゼ
    ロである2つの信号を該第1信号および該第2信号とし
    て該位相比較手段に出力し、該電圧固定制御手段は、該
    位相差信号の電圧を該電圧制御発振手段が発振しない所
    定の電圧に固定する、装置。
  3. 【請求項3】 基準クロックとリファレンスクロックと
    を受け取り、該基準クロックと該リファレンスクロック
    との間の位相差を示す位相差信号を出力する位相比較手
    段と、該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出
    力する電圧制御発振手段とを備えた装置を用いて、クロ
    ックを発生させるクロック発生方法であって、 リセット信号に応答して、該基準クロックと該リファレ
    ンスクロックとの間の位相差を実質的にゼロにするステ
    ップと、 該リセット信号に応答して、該位相差信号の電圧を該電
    圧制御発振手段が発振しない所定の電圧に固定するステ
    ップとを包含するクロック発生方法。
  4. 【請求項4】 基準クロックとリファレンスクロックと
    を受け取り、該基準クロックと該リファレンスクロック
    との間の位相差を示す位相差信号を出力する位相比較手
    段と、 第1スイッチング手段を介して該位相比較手段の出力に
    接続され、該位相差信号に応じて周波数可変のクロック
    を出力する電圧制御発振手段と、 第2スイッチング手段を介して該電圧制御発振手段の入
    力に接続され、第3スイッチング手段を介して該位相比
    較手段の出力に接続され、ロック状態における該位相比
    較手段の出力に実質的に等しい定電圧を供給する定電圧
    供給手段と、 第4スイッチング手段を介して該位相比較手段の出力に
    接続され、該位相比較手段の出力を所定の電圧に固定す
    る固定電圧手段と、 該位相差信号が所定のしきい値を越えているか否かを判
    定する判定手段と、 該判定手段による判定結果に応じて、該第1スイッチン
    グ手段から該第4スイッチング手段のオンオフを制御す
    る制御手段とを備えたクロック発生装置。
  5. 【請求項5】 前記位相差信号が前記所定のしきい値を
    越えていると前記判定手段によって判定された場合に、
    前記制御手段は、 該位相差信号に応じた長さを有する第1期間において、
    前記第1スイッチング手段をオフとし、かつ、前記第2
    スイッチング手段をオンとし、 該第1期間に含まれる第2期間において、前記第3スイ
    ッチング手段をオンとし、 該第1期間に含まれる第3期間であって該第2期間に続
    く第3期間において、前記第4スイッチング手段をオン
    とする、請求項4に記載のクロック発生装置。
  6. 【請求項6】 基準クロックとリファレンスクロックと
    を受け取り、該基準クロックと該リファレンスクロック
    との間の位相差を示す位相差信号を出力する位相比較手
    段と、該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出
    力する電圧制御発振手段とを備えた装置を用いて、クロ
    ックを発生させるクロック発生方法であって、 該位相差信号が所定のしきい値を越えているか否かを判
    定するステップと、 該判定結果に応じて、該位相差信号に応じた長さを有す
    る第1期間において、ロック状態における該位相比較手
    段の出力に実質的に等しい定電圧を該電圧制御発振手段
    の入力に供給するステップと、 該判定結果に応じて、該第1期間に含まれる第2期間に
    おいて、該位相比較手段の出力を所定の電圧に固定する
    ステップと、 該判定結果に応じて、該第1期間に含まれる第3期間で
    あって該第2期間に続く第3期間において、ロック状態
    における該位相比較手段の出力に実質的に等しい定電圧
    を該位相比較手段の出力に供給するステップとを包含す
    るクロック発生方法。
  7. 【請求項7】 基準クロックとリファレンスクロックと
    を受け取り、該基準クロックと該リファレンスクロック
    との間の位相差を示す位相差信号を出力する位相比較手
    段と、 第1スイッチング手段を介して該位相比較手段の出力に
    接続され、該位相差信号に応じて周波数可変のクロック
    を出力する電圧制御発振手段と、 第2スイッチング手段を介して該電圧制御発振手段の入
    力に接続され、第3スイッチング手段を介して該位相比
    較手段の出力に接続され、ロック状態における該位相比
    較手段の出力に実質的に等しい定電圧を供給する定電圧
    供給手段と、 第4スイッチング手段を介して該位相比較手段の出力に
    接続され、該位相比較手段の出力を所定の電圧に固定す
    る固定電圧手段と、 ロック指示信号を受け取る手段と、 該ロック指示信号に応答して、第1スイッチング手段か
    ら該第4スイッチング手段のオンオフを制御する制御手
    段とを備えたクロック発生装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、 前記ロック指示信号に応答して、該位相差信号に応じた
    長さを有する第1期間において、前記第1スイッチング
    手段をオフとし、かつ、前記第2スイッチング手段をオ
    ンとし、 前記ロック指示信号に応答して、該第1期間に含まれる
    第2期間において、前記第3スイッチング手段をオンと
    し、 前記ロック指示信号に応答して、該第1期間に含まれる
    第3期間であって該第2期間に続く第3期間において、
    前記第4スイッチング手段をオンとする、請求項7に記
    載のクロック発生装置。
  9. 【請求項9】 基準クロックとリファレンスクロックと
    を受け取り、該基準クロックと該リファレンスクロック
    との間の位相差を示す位相差信号を出力する位相比較手
    段と、該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出
    力する電圧制御発振手段とを備えた装置を用いて、クロ
    ックを発生させるクロック発生方法であって、 ロック指示信号に応答して、該位相差信号に応じた長さ
    を有する第1期間において、ロック状態における該位相
    比較手段の出力に実質的に等しい定電圧を該電圧制御発
    振手段の入力に供給するステップと、 該ロック指示信号に応答して、該第1期間に含まれる第
    2期間において、該位相比較手段の出力を所定の電圧に
    固定するステップと、 該ロック指示信号に応答して、該第1期間に含まれる第
    3期間であって該第2期間に続く第3期間において、ロ
    ック状態における該位相比較手段の出力に実質的に等し
    い定電圧を該位相比較手段の出力に供給するステップと
    を包含するクロック発生方法。
  10. 【請求項10】 基準クロックとリファレンスクロック
    とを受け取り、該基準クロックと該リファレンスクロッ
    クとの間の位相差を示す位相差信号を出力する位相比較
    手段と、 該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出力する
    電圧制御発振手段と、 該電圧制御発振手段から出力される該クロックを所定の
    倍率で分周するパルス幅可変分周手段であって、パルス
    幅情報に応じて該分周手段の出力のパルス幅を決定する
    パルス幅可変分周手段とを備えたクロック発生装置。
  11. 【請求項11】 前記パルス幅可変分周手段は、 前記電圧制御発振手段から出力される前記クロックを受
    け取り、互いに異なるパルス幅を有するクロックを出力
    する複数の分周手段と、 前記パルス幅情報に応じて、該複数の分周手段の出力の
    うちの少なくとも1つを選択する選択手段とを備えてい
    る、請求項10に記載のクロック発生装置。
  12. 【請求項12】 前記パルス幅可変分周手段は、少なく
    とも1つの内部信号に付加される容量を前記パルス幅情
    報に応じて変更する手段を備えている、請求項10に記
    載のクロック発生装置。
  13. 【請求項13】 前記クロック発生装置は、前記パルス
    幅情報を格納する格納手段をさらに備えており、該パル
    ス幅情報はCPUによる命令実行によって書き換えられ
    る、請求項10に記載のクロック発生装置。
  14. 【請求項14】 PLL回路と、クロックに応答して光
    を発する発光素子とを備えたクロック発生装置であっ
    て、 該PLL回路は、 基準クロックとリファレンスクロックとを受け取り、該
    基準クロックと該リファレンスクロックとの間の位相差
    を示す位相差信号を出力する位相比較手段と、 該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出力する
    電圧制御発振手段と、 該位相比較手段に接続され、光を電気信号に変換する受
    光素子とを備えており、 該発光素子は、クロックバッファを介して該電圧制御発
    振手段の出力に接続され、該発光素子から発せられる光
    は該受光素子に入力され、該受光素子の出力は、該リフ
    ァレンスクロックとして該位相比較手段に提供される、
    クロック発生装置。
  15. 【請求項15】 前記クロック発生装置は、 クロックに応答して光を発する少なくとも1つの発光素
    子をさらに備えており、 該少なくとも1つの発光素子は、クロックバッファを介
    して前記電圧制御発振手段の出力に接続され、該少なく
    とも1つの発光素子から発せられる光は前記受光素子に
    入力され、前記受光素子は、前記発光素子からの光に応
    答する第1出力と該少なくとも1つの発光素子からの光
    に応答する第2出力との平均値を出力として前記位相比
    較手段に提供する、請求項14に記載のクロック発生装
    置。
  16. 【請求項16】 前記発光素子と前記受光素子とは、同
    一の半導体集積基板上に形成される、請求項14に記載
    のクロック発生装置。
  17. 【請求項17】 前記発光素子と前記受光素子のそれぞ
    れは、同一の封止容器内に納められた複数の半導体集積
    回路基板のうちのいずれかの上に形成される、請求項1
    4に記載のクロック発生装置。
  18. 【請求項18】 前記発光素子は、封止容器内に納めら
    れた複数の半導体集積回路基板のうち該封止容器内の中
    心部に配置された半導体集積回路基板の上に形成され
    る、請求項14に記載のクロック発生装置。
  19. 【請求項19】 クロック回路とPLL回路とを備えた
    クロック発生装置であって、 該クロック回路は、 第1基準クロックと第1リファレンスクロックとを受け
    取り、該第1基準クロックと該第1リファレンスクロッ
    クとの間の位相差を示す第1位相差信号を出力する第1
    位相比較手段と、 該第1位相差信号に応じて周波数可変の第1クロックを
    出力する第1電圧制御発振手段と、 該第1電圧制御発振手段に接続され、該第1電圧制御発
    振手段から出力される該第1クロックに応答して光を発
    する発光素子と、 該第1位相比較手段に接続され、光を電気信号に変換す
    る第1受光素子とを備えており、 該PLL回路は、 第2基準クロックと第2リファレンスクロックとを受け
    取り、該第2基準クロックと該第2リファレンスクロッ
    クとの間の位相差を示す第2位相差信号を出力する第2
    位相比較手段と、 該第2位相差信号に応じて周波数可変の第2クロックを
    出力する第2電圧制御発振手段と、 該第2位相比較手段に接続され、光を電気信号に変換す
    る第2受光素子とを備えており、 該発光素子から発せられる光は、該第1受光素子と該第
    2受光素子とに入力され、該第1受光素子の出力は、該
    第1リファレンスクロックとして該第1位相比較手段に
    提供され、該第2受光素子の出力は、該第2基準クロッ
    クとして該第2位相比較手段に提供される、クロック発
    生装置。
  20. 【請求項20】 クロック回路とPLL回路とを備えた
    クロック発生装置であって、 該クロック回路は、 第1基準クロックを受け取り、該第1基準クロックに応
    答して光を発する発光手段を備えており、 該PLL回路は、 第2基準クロックとリファレンスクロックとを受け取
    り、該第2基準クロックと該リファレンスクロックとの
    間の位相差を示す位相差信号を出力する位相比較手段
    と、 該位相差信号に応じて周波数可変のクロックを出力する
    電圧制御発振手段と、 該位相比較手段に接続され、光を電気信号に変換する受
    光素子とを備えており、 該発光素子から発せられる光は該受光素子に入力され、
    該受光素子の出力は、該第2基準クロックとして該位相
    比較手段に提供される、クロック発生装置。
  21. 【請求項21】 クロック回路とPLL回路とを備えた
    クロック発生装置であって、 該クロック回路は、 第1基準クロックと第1リファレンスクロックとを受け
    取り、該第1基準クロックと該第1リファレンスクロッ
    クとの間の位相差を示す第1位相差信号を出力する第1
    位相比較手段と、 該第1位相差信号に応じて周波数可変の第1クロックを
    出力する第1電圧制御発振手段と、 該第1電圧制御発振手段に接続され、該第1電圧制御発
    振手段から出力される該第1クロックに応答して光を発
    する第1発光素子と、 該第1位相比較手段に接続され、光を電気信号に変換す
    る第1受光素子とを備えており、 該PLL回路は、 第2基準クロックと第2リファレンスクロックとを受け
    取り、該第2基準クロックと該第2リファレンスクロッ
    クとの間の位相差を示す第2位相差信号を出力する第2
    位相比較手段と、 該第2位相差信号に応じて周波数可変の第2クロックを
    出力する第2電圧制御発振手段と、 クロックバッファを介して該第2電圧制御発振手段の出
    力に接続され、該クロックバッファの出力に応答して光
    を発する第2発光素子と、 該第2位相比較手段に接続され、光を電気信号に変換す
    る第2受光素子とを備えており、 該第1発光素子から発せられる光は該第2受光素子に入
    力され、該第2発光素子から発せられる光は該第1受光
    素子に入力され、該第1受光素子の出力は、該第1リフ
    ァレンスクロックとして該第1位相比較手段に提供さ
    れ、該第2受光素子の出力は、該第2基準クロックとし
    て該第2位相比較手段に提供される、クロック発生装
    置。
  22. 【請求項22】 基準クロックとリファレンスクロック
    とを受け取り、該基準クロックに応答して出力クロック
    を提供するPLL回路と、クロックバッファを介して該
    出力クロックに接続され、該クロックバッファの出力に
    応答して光を発する発光素子とを用いて、クロックを発
    生させるクロック発生方法であって、 該発光素子から発せられた光を利用して、該クロックバ
    ッファの出力を該リファレンスクロックとして該PLL
    回路に伝搬するステップを包含するクロック発生方法。
  23. 【請求項23】 外部クロックに応答して光を発する発
    光素子と、基準クロックとリファレンスクロックとを受
    け取り、該基準クロックに応答して出力クロックを提供
    するPLL回路とを用いて、クロックを発生させるクロ
    ック発生方法であって、 該発光素子から発せられた光を利用して、該外部クロッ
    クを該基準クロックとして該PLL回路に伝搬するステ
    ップを包含するクロック発生方法。
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