JPH0843774A

JPH0843774A - 眼鏡のモダン構造

Info

Publication number: JPH0843774A
Application number: JP19780794A
Authority: JP
Inventors: Isao Heii; 伊佐男兵井
Original assignee: Murai Co Ltd
Current assignee: Murai Co Ltd
Priority date: 1994-07-29
Filing date: 1994-07-29
Publication date: 1996-02-16

Abstract

(57)【要約】【目的】モダンの形状をモダン本体の弾性復元力に拘ら
ず任意の形状に曲げることができ、しかもずれ落ちを防
止でき最適な装着感を得られる樹脂素材を眼鏡のモダン
構造を提供する。【構成】テンプルの耳掛け部位に被着される樹脂製のモ
ダン本体２を備えた眼鏡のモダン構造において、前記モ
ダン本体２に塑性変形自在の心材３を挿入し、心材３は
モダン本体２に被着されたテンプル部分を所定形状に曲
げた際のテンプル部分の弾性復元力を押さえて形状を保
持する剛性を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は眼鏡のモダン構造に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のめがねのモダンとして
は、たとえば実公平２ー８２５６号公報に記載されるよ
うなものがある。この公報に記載のモダンは、テンプル
に被着されるプラスチック製のモダン本体外周に、シリ
コーンゴム製チューブをかぶせたものである。

【０００３】プラスチック製モダン本体だけでは装着感
が悪くずり落ち易いこと、一方、モダン全体をシリコー
ンゴムで製作すると強度が保てないことに鑑み、モダン
を二重構造とし、モダン本体をプラスチック製として強
度を保ち、その外周にシリコーンゴム製チューブをかぶ
せて装着感向上を図り、さらにずり落ちを防止するよう
にしたものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
従来技術の場合には、フィッテイング調整のためにモダ
ンを曲げようとしても、プラスチック製のモダン本体の
真っ直ぐに戻ろうとする弾性復元力が強く、フィッテイ
ング調整を有効にできないという問題があった。

【０００５】すなわち、フィッテイング調整において
は、モダンが被着されたテンプル部分を所定形状に塑性
変形させて使用者に合わせた形状に曲げられ、モダンが
テンプルの形状に追随して曲がることになる。ところが
モダン本体の弾性復元力が大きいと、モダン本体の弾性
復元力に負けてテンプルが真っ直ぐの形状に戻されてし
まう。また、フィッテイング調整時には所定形状となっ
ていても、長時間たつと元の形状に戻る場合があった。
特に、テンプルが細く曲げ剛性が小さい場合に問題であ
った。

【０００６】また、その対策として、モダン本体を細く
した場合、モダン芯先部が当接するモダン部分の樹脂厚
みが当然薄くなるため、モダン芯先がモダン樹脂を突き
破ってしまう。

【０００７】モダンが細いため、眼鏡の顔への保持が悪
くなるばかりか、モダンの装着感も悪くなってしまう。

【０００８】本発明は上記した従来技術の問題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、モ
ダンの形状をモダン本体の弾性復元力に拘らず任意の形
状に曲げることができ、しかも形状を長時間安定して保
持できる眼鏡のモダン構造を提供することにある。

【０００９】さらに、ずり落ちを防止でき最適な装着感
を得られ、また、テンプルがモダン本体を突き破るおそ
れのない眼鏡のモダン構造を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、テンプルの耳掛け部位に被着される樹脂
製のモダン本体を備えた眼鏡のモダン構造において、前
記モダン本体に、モダン本体を曲げた際の弾性復元力に
抗して形状を保持することが可能な塑性変形自在の心材
を挿入したことを特徴とする。

【００１１】心材形状は閉断面形状のパイプであり、モ
ダン本体のテンプルが差し込まれる中空穴内周に嵌合し
たことを特徴とする。

【００１２】心材は開断面形状のパイプであり、モダン
本体のテンプルが差し込まれる中空穴内周に嵌合したこ
とを特徴とする。

【００１３】心材にテンプルの先端が当接可能なストッ
パ部を設けたことを特徴とする。

【００１４】

【作用】本発明の眼鏡のモダン構造にあっては、使用者
の頭部形状に合わせてモダンのフィッテイング調整を行
う。フィッテイング調整は、モダンが被着されたテンプ
ル部分を所定形状に塑性変形させて使用者に合わせた形
状に曲げる。モダンの心材が塑性変形して所定形状とな
り、モダン本体の弾性復元力に対しては、心材の剛性に
よって形状が保持される。テンプル自身も弾性変形する
場合には、心材によってモダン本体とテンプルの両方の
弾性復元力に対抗して形状を保持する。テンプル自身が
塑性変形する場合には、このテンプル自身の形状保持力
と心材の形状保持力によって、モダン本体の弾性復元力
に対抗して形状を保持する。

【００１５】また、心材によってモダン全体の強度が保
たれるので、モダン本体の樹脂素材としては、任意の樹
脂素材を使用することができる。

【００１６】心材形状が閉断面形状の場合には、形状保
持力を大きくできる。

【００１７】一方、心材形状を開断面形状とした場合に
は、テンプルのモダン係合部分の太さが異なっても対応
することができる。

【００１８】また、心材にストッパ部を設ければ、テン
プル先端がモダンを突き抜けるおそれはない。

【００１９】

【実施例】以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。

【００２０】本発明の一実施例に係る眼鏡のモダン構造
を示す図１において、１はモダンを示しており、このモ
ダン１は樹脂製のモダン本体２と、このモダン本体２に
挿入される塑性変形自在の補強用心材としてのパイプ３
と、から構成されている。

【００２１】モダン本体２はセルロース系樹脂で、テン
プル４先端のモダン芯４１が挿入される中空穴５を有し
ている。中空穴５は、テンプル挿入側端部が開口し、他
端が閉塞されている。テンプル４は、通常その中途部分
の断面形状は平たく潰された形状で、モダン芯４１部分
は細い断面円形状に成形されている。

【００２２】パイプ３は閉断面形状の円管で、中空穴５
内周に密に嵌合されており、このパイプ３内周にテンプ
ル４の端部が差込み固定されている。中空穴５の開口端
には小口リング６が固定され、この小口リング６によっ
てテンプル４のモダン芯４１が固定される。図１(ｄ)に
示すように、パイプ３´の形状を、開断面構造としても
よい。このようにすれば、太さの異なるテンプル４のモ
ダン芯４１に対しても一種類のパイプ３´で対応するこ
とが可能となる。

【００２３】テンプル４のモダン芯４１と小口リング６
の固定は、接着，溶着，ロウ付け等種々の方法によって
固定し得る。また、小口リング６はパイプ３に固定して
もモダン本体２に固定しておいてもよい。

【００２４】図４は上記モダン構造が適用される眼鏡全
体構成例を示すもので、レンズを保持する左右一対のリ
ム１１と、このリム１１の外側端縁にロウ付けされるヨ
ロイ１２と、ヨロイ１２に丁番１６を介して開閉自在に
連結されるテンプル４と、左右リム１１の内側端縁を接
続するブリッジ１３と、ブリッジ１３あるいはリム１１
にロウ付けされるパッド足１４を介して連結さっる鼻当
てパッド１５と、から構成されている。

【００２５】上記構成のモダン構造においては、モダン
１が予め成形されており、このモダン１の中空穴５に金
属製パイプ３を挿入する。パイプ３外周は中空穴５内周
に密に嵌合される。そして、モダン本体２の中空穴５内
にパイプ３を介して挿入される。

【００２６】使用者の頭部形状に合わせてモダンのフィ
ッテイング調整を行う。フィッテイング調整は、モダン
１が被着されたテンプル４部分を所定形状に塑性変形さ
せて使用者に合わせた形状に曲げる。テンプル４のモダ
ン芯４１とモダン１のパイプ３が塑性変形して所定形状
となり、モダン本体２の弾性復元力に対しては、テンプ
ル４部分だけでなくパイプ３の剛性によって形状が保持
される。

【００２７】パイプ３の形状保持力は、テンプル４の形
状保持力を越えるモダン本体２の弾性復元力に相当する
力以上に設定される。

【００２８】テンプルのモダン芯４１がＮＴ合金等の超
弾性材料で成形されているようなばあいには、モダン芯
４１が塑性変形しにくいので、モダン芯４１の弾性復元
力についてもパイプ３によって保持する。

【００２９】また、パイプ３によって強度が保たれるの
で、モダン本体２の樹脂素材としては、任意の樹脂素材
を使用することができる。

【００３０】補強用心材としては、パイプ３に限らず、
線材や板材等を用いてもよく、要するに塑性変形自在で
所定の剛性を有する構成であればよい。また、モダン本
体２内に一体的に埋設してもよい。

【００３１】図２には本発明の第２実施例に係る眼鏡の
モダン構造を示している。

【００３２】この例は、モダン本体２としてシリコーン
樹脂を用いたもので、小口リング６をパイプ３にロウ付
け等によって一体的に固定したものである。

【００３３】その他の構成は図１と同一なので、同一の
構成部分については同一の符号をフして説明は省略す
る。

【００３４】図３は本発明の第３実施例を示している。

【００３５】この第３実施例は、パイプ３にシリコーン
樹脂チューブ２を被せ、テンプル４のモダン芯４１が差
し込まれる側と反対側のパイプ３先端にストッパ部とし
てのエンドピース７を設けてパイプ３を閉塞したもので
ある。このように、エンドピース７を設けることによっ
て、テンプル４のモダン芯４１の突き抜けを防止でき
る。

【００３６】図中、図３(ｂ)はモダン製造時の図であ
り、パイプ３にエンドピース７をロウ付け等によって固
着し、その上にシリコーン樹脂チューブ２を被着し、パ
イプ３に添付屡３のモダン芯４１を挿入して、小口リン
グ６で固定したものである。この小口リング６は嵌め込
み式としてもよいし接着固定してもよい。また、シリコ
ーン樹脂チューブ２はパイプ３に遊嵌状態で装着されて
もよいし、接着固定してもよい。

【００３７】一方、図３(ｃ)は、使用者に応じてモダン
を調整する場合の図であり、使用者の形状に応じてパイ
プ３及びシリコーン樹脂チューブ２の前端側を切断して
長さを調整し、その後小口リング６を装着して固定す
る。

【００３８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
テンプル本体に補強用の心材が入っているので、フィッ
テイング調整の際に、心材によって曲げた形状が保持さ
れてフィッテイング調整を細かい部分まで対応すること
ができる。

【００３９】また、長時間使用していても、塑性変形し
た心材によって形状が保持されるので、フィッテイング
調整したままの形状で使用できる。

【００４０】また、テンプルとモダン本体の間にパイプ
等の心材が介在されているので、テンプル先端の飛び出
しを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の第１実施例に係る眼鏡のモダン
構造を示すもので、同図(ａ)は正面断面図、同図(ｂ)は
側面断面図、同図(ｃ)は分解斜視図である。

【図２】図２は本発明の第２実施例に係る眼鏡のモダン
構造を示すもので、同図(ａ)固定部分の断面図、同図
(ｂ)は分解斜視図である。

【図３】図３は本発明の第３実施例に係る眼鏡のモダン
構造を示すもので、同図(ａ)は断面図、同図(ｂ)は製造
時の組立斜視図、同図(ｃ)はフィッテイング調整工程の
分解斜視図である。

【図４】図４は眼鏡の全体構成を示す斜視図である。

【符号の説明】

１モダン２モダン本体３パイプ（心材）４テンプル５中空穴６小口リング７エンドキャップ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】テンプルの耳掛け部位に被着される樹脂製
のモダン本体を備えた眼鏡のモダン構造において、前記モダン本体に、モダン本体を曲げた際の弾性復元力
に抗して形状を保持することが可能な塑性変形自在の心
材を挿入したことを特徴とする眼鏡のモダン構造。
【請求項２】心材形状は閉断面形状のパイプであり、モ
ダン本体のテンプルが差し込まれる中空穴内周に嵌合し
たことを特徴とする請求項１に記載の眼鏡のモダン構
造。
【請求項３】心材は開断面形状のパイプであり、モダン
本体のテンプルが差し込まれる中空穴内周に嵌合したこ
とを特徴とする請求項１に記載の眼鏡のモダン構造。
【請求項４】心材にテンプル先端が当接可能なストッパ
部を設けたことを特徴とする請求項１に記載の眼鏡のモ
ダン構造。