JPH0843400A - 特異的結合反応を応用した分析方法及び装置並びにこれに用いられる反応容器 - Google Patents

特異的結合反応を応用した分析方法及び装置並びにこれに用いられる反応容器

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JPH0843400A
JPH0843400A JP6178821A JP17882194A JPH0843400A JP H0843400 A JPH0843400 A JP H0843400A JP 6178821 A JP6178821 A JP 6178821A JP 17882194 A JP17882194 A JP 17882194A JP H0843400 A JPH0843400 A JP H0843400A
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Takashi Yamada
隆 山田
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高い信頼性で強い発光を得ることが可能な特異
的結合反応を応用した分析方法を提供することにある。 【構成】反応タ−ンテ−ブル22に保持される反応容器
1中に検液と固相9を収容し固相9に測定対象物を特異
的に結合させる分析方法において、反応容器1を保持し
た反応タ−ンテ−ブル22の回転・停止を繰り返し固相
を反応容器1の中で移動・静止させて検液を攪拌すると
とともに、計測時に固相を静止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、特異的結合反
応を応用した分析方法及びこれに用いられる反応容器に
関する。
【0002】
【従来の技術】生体関連物質の測定は、環境衛生の分野
や医療の分野で日常検査として実施されている。特に医
療の分野では、疾病の特定や疾病に対する治療効果の判
定等の目的で、数多くの施設で数多くの種類の検査が実
施されている。中でも、最近公衆衛生上の問題となって
いる後天性免疫不全症候群(AIDS)等の感染症や、
従来特定が困難であった癌関連物質等も、特異親和性物
質による反応の一つである抗原抗体反応を用いることで
測定することが可能となっている。AIDS等で代表さ
れる感染症の診断も抗原抗体反応を用いて検出すること
は可能であるが、他に感染性微生物の遺伝子であるDN
AあるいはRNAをその核酸の特徴部分と結合する相補
核酸により測定することも可能である。
【0003】この核酸と相補核酸の反応も特異親和性物
質による反応の一つであるが、他にはホルモンの一つで
あるインシュリンとインシュリンリセプタの反応のよう
なリセプタ反応もその一つとして知られている。また、
最近では上述のような特異親和性物質の一方を人工的に
合成しそれを用いて分析することも試みられている。
【0004】上述したような特異親和性反応を用いた分
析方法は多数知られているが、それらの全てに共通する
ことは、特異親和性物質と結合した物質の量を測定しな
ければならないということである。この物質の測定の方
法としては、特異親和性物質と被結合物質とが結合する
ことにより、それ自身あるいはそれに結合しているトレ
−サの性質が変化することを利用して、結合した被結合
物質量を求める均一測定法(ホモジニアス法)と、何ら
かの方法により特異親和性物質と被測定物質の複合体を
不溶性にした後、特異親和性物質と結合した被結合物質
と結合していないそれとを分離するB(bound) /F(Fre
e)分離の操作を必要とする不均一法(ヘテロジニアス
法)に大別される。
【0005】これらのうち不均一法は、特異親和性物質
と被結合物質の複合体に、更に複合体と結合する特異的
結合物質を加え、複合体を大きな分子にすることで不溶
性にする方法が古くから知られているが、信頼性に欠け
るため現在ではあまり用いられなくなっている。
【0006】最近では、この方法に代わり、予め不溶性
物質に特異親和性物質を結合させておき、不溶性物質を
反応液と分離し、結合した被結合物質と結合していない
被結合物質を分離するB/F分離を行う方法が一般的で
ある。この際に使用する不溶性物質として反応管(反応
容器、或いは、反応セル等ともいう)自身の内壁や瀘紙
等の不溶性物質を用いる方法が古くから知られている
が、近年ではビ−ズや磁性粒子等を用いる方法が一般的
となっている。
【0007】例えば、特開昭59−135366号公
報、135367号公報、同じく59−147267号
公報、及び、同じく59−193359号公報に開示さ
れた技術は、ガラス製ないしプラスチック製ビ−ズを反
応管に投入した後に、サンプル、試薬を順次反応させる
ことで、最終的にビ−ズ表面上で発色反応させることに
より抗原または抗体の定量を行っている。又、特開昭6
1−76957号公報においては、予めサンプルを収納
した反応管に抗体等を固相化したビ−ズを投入して反応
を開始させることにより同様の定量が行われている。
【0008】一方、トレ−サとして、古くは放射性同位
元素を用いた方法が一般的であった。そして、近年は非
放射性のトレ−サが安全性及び取扱いの容易さより普及
し始めている。非放射性トレ−サとしては、蛍光物質、
酵素、発光性物質等の物質が用いられている。特に、近
年では、その高感度性からトレ−サとして酵素を用いこ
の酵素の存在を発光反応で確認する方法が注目を集めて
いる。この方法の例には、トレ−サ酵素としてPOD
(パ−オキシタ−ゼ)を用い、この存在をルミノ−ル発
光で検出する方法や、ALP(アルカリ性フォスファタ
−ゼ)をトレ−サ酵素として用いジオキセタン誘導体と
の組合わせにより発光反応に導く方法などが知られてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、固相表面に
測定対象物を結合させる分析方法においては、反応性を
増大させて強い発光を得るために、固相を反応液中で自
由に移動させて攪拌効果を高める必要がある。一方、ト
レ−サの存在量を瞬間的な発光量で計測する場合には、
発光反応が固相の表面上で起こっているため、再現性の
良い測定値を得るためには、検出器と固相の位置関係が
不変であることが必要である。
【0010】つまり、高い信頼性で強い発光を得るため
には、固相を反応容器中で自由に移動させることと、及
び、反応容器中の固相の移動を阻止することの相反する
条件を満たす必要がある。
【0011】また、従来の多くの分析装置においては、
検液(反応液)の攪拌を行うために攪拌棒等の専用の機
器が利用されているが、これらの機器はキャリ−オ−バ
(検液の持越し)の原因となるため、非接触式の攪拌技
術が切望されていた。
【0012】更に、従来の分析装置においては、装置上
の特定の場所でしか攪拌を行えないため、充分な攪拌を
行うためには長時間に亘って反応容器を停止させておく
必要があった。この発明の目的とするところは、高い信
頼性で強い発光を得ることが可能な特異的結合反応を応
用した分析方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の手段
は、搬送部に保持される反応容器中に、検液を、この検
液を攪拌する攪拌体として作用しうる固相を含む状態
で、収容せしめる工程と、上記反応容器中の検液の反応
が進行する期間の少なくとも一部において、前記搬送部
に保持された反応容器に対して遠心力、慣性力、磁力の
いずれかの外力を断続的に作用せしめ、上記固相を上記
反応容器の中で移動させることで上記検液を攪拌する工
程と、上記攪拌の後に、上記外力の作用を一定時間維持
するかあるいは外力の作用を停止することにより上記固
相を上記反応容器の一定位置に停止させる工程と、上記
固相の停止工程の間に、この固相に特異的に結合した測
定対象物の反応結果を計測するか反応容器の洗浄を行う
工程とを有することを特徴とする特異結合反応を利用し
た分析方法である。
【0014】第2の手段は、反応容器中に検液と固相を
収容し固相に測定対象物を特異的に結合させ、その反応
結果を測定する分析装置において、複数の反応容器を保
持すると共に、この反応容器を所定の経路に沿って搬送
する搬送部と、前記反応容器に対する処理段階に応じて
搬送部の移動方向または移動速度を制御することで、前
記反応容器内の固相を検液中で移動させてこの検液を攪
拌したり、上記反応容器内で上記固相を停止させて反応
結果を表示させる制御部とを有することを特徴とする特
異結合反応を利用した分析装置である。
【0015】第3の手段は、検液を、攪拌体として作用
し得る固相を含む状態で収容できる凹部と、上記凹部内
に設けられ、前記固相が移動し得る大きさを有すると共
に、前記固相をその自重により前記凹部の所定の位置に
安定的に位置させる傾斜面と、上記凹部内に設けられ、
外部からこの凹部内の固相を観察しうる光透過部とを有
し、上記傾斜面の傾斜は遠心力、慣性力、磁力のうちい
ずれかの外力が上記固相に作用した場合に、この固相が
上記傾斜面に沿って上昇することを許容する程度の大き
さに設定されてなることを特徴とする反応容器である。
【0016】
【作用】このような手段によれば、反応容器内で固相を
自由に移動させて検液の攪拌を行なわせると共に、測定
時にはこの固相を所定の位置に停止させることができる
から、高い信頼性で強い発光を計測することができる。
【0017】なお、固相の形状は特に限定されないが、
液中で移動しやすくするために球形またはそれに類する
多角体が好ましい。移動中に乱流を生じるやすくするた
めに固相面に適宜の凹凸を形成しても良い。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の分析方法を実行する分析装置2
1を示しており、図2は本発明の分析方法で使用される
反応容器1を示している。この反応容器1は立方体形状
に一体成形されており、第1及び第2の短片側壁2、3
と同じく2つの長片側壁4、4、及び、底壁5とにより
構成された凹部を有する。反応容器1の上部は長方形状
に開口している。
【0019】ここで、長片側壁4、4は互いに平行な平
坦面をなし、しかもその肉厚は全体的に略均一である。
底壁5は、第1の短片側壁2から第2の短片側壁3の側
へ高く傾斜しており、上り勾配を有している。さらに、
底壁5と第1の短片側壁2との境界には湾曲した基部6
が形成されており、第2の短片側壁3との境界には基部
6よりも高く位置する頂上部7が形成されている。ま
た、底壁5の長片寸法は、分析に用いられる固相の外形
寸法(本実施例では固相9の粒径)の2倍よりも大きく
設定されている。そして、底壁5の肉厚は全体的に略均
一であり、第2の短片側壁3の下端部においては脚部8
が底壁5から突出している。この脚部8の形状は、反応
容器1の姿勢の安定性を保つことができれば、特に限定
されない。
【0020】本実施例では、反応容器1の材質として、
反応容器を透過した光の吸光度や発行量等の光成分を測
光するために光透過性の高い材質が用いられている。そ
して、この材質として、例えばガラス、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル等のように一般的な種々のものを採
用できる。なお、上記短片側壁2および長片側壁4はこ
の発明の光透過部として機能するようになっている。
【0021】なお、測定専用の容器を別途設ける場合
や、反応容器を透過した光量を測定する項目以外の分析
項目に用いる反応容器については光透過性の材質である
必要はない。
【0022】次に、上述の反応容器1の使用方法を説明
する。反応容器1と一緒に用いられる固相について、液
中で適宜の沈下性を示すものであれば比重や形状を分析
項目に応じて種々に設定することが可能であるが、特
に、比重が1.05以上好ましくは1.1〜3.0、形
状は球形または球状に類似した多角体であることが望ま
しい。
【0023】ここで、多角体とは、少くとも4つの面を
有し、好ましくは6以上任意の形状(場合によっては部
分的な曲面も具備するもの)を持つことで転動しやすい
特性を有する立体を意味する。
【0024】又、固相は、攪拌体として作用し得る0.
1mm以上の寸法を有する部分を少なくとも備えてお
り、球状ないし多角体においては平均粒径が0.1〜1
0.0mm、好ましくは3〜7mm程度である。
【0025】また、固相の材質は、水に不溶性であれば
いかなるものでも良く、例えば、ポリスチレンガラス、
ポリアミノ酸、シリカ化合物、磁性体等から適宜目的に
応じて選択すれば良い。
【0026】まず、図4(a)に示すように、固相9を
反応液(或いは緩衝液など)10が収容された反応容器
1に投入する。固相9には、図示しないが、特異親和性
反応を構成する化合物(例えば抗原または抗体)の一方
が結合している。同図(b)に示すように、投入された
固相9はその比重により容器1の底に沈み、その自重に
より底壁5の上面11(傾斜面)を転がり落ちて基部6
で静止する。
【0027】次に、同図(c)に示すように、第1の短
片側壁2から第2の短片側壁3に向う外部からの何らか
の力Fを固相9に与える。固相9は、底壁5の上面11
に沿って上昇しながら、第1の短片側壁2の側から第2
の短片側面3の側へ移動し、頂上部7に達する。その
後、固相9への力Fの付与を停止することで、同図
(d)に示すように、固相9を基部6へ自然に移動させ
る。このように反応液10を含む反応容器1中で固相9
が移動すると、反応液10中に乱流が発生し、反応液が
固相によって攪拌される。つまり、攪拌棒等の機器を用
いることなく、固相9を利用して反応液10を攪拌する
ことが可能になる。
【0028】攪拌効率を高めるためには、なるべく多く
の回数だけ固相9を第1と、第2の短片側面2、3で往
復動させるように外部力Fを断続的に与えるのが好まし
い。ここで、底壁5の上面11の傾斜角は、固相9を頂
上部7へ移動させる力の強さ、固相9の比重や自重、及
び、反応液10の粘度などに基づいて決定するのが望ま
しい。具体的には上面11の傾斜角は、水平面に対して
5〜50°、好ましくは10〜30°とするのが良い。
【0029】次に、上述の反応容器1を利用した分析方
法を説明する。図1に示すように分析装置21には、所
定の反応ラインに沿って多数の反応容器1をなるべく外
周近くの同一円周上に保持して移送するための搬送部と
しての真円状の反応タ−ンテ−ブル(タ−レット)2
2、特異結合反応終了後の反応容器1を移送する反応容
器移送部23、反応容器1に検体を供給する検体供給部
24、反応容器1に所定の試薬を供給する第1及び第2
の試薬供給部25、26、及び、反応容器1に収容され
ている固相表面上のトレ−サ量を計測する計測部27な
どによって構成される。
【0030】これらの各処理部は、図示せぬ制御部によ
り所望の分析項目に応じた順序で動作制御されているも
のとする。ここでは予め1個の固相9を収容している反
応容器1を用いることとするが、反応タ−ンテ−ブル2
2上で固相を供給するための装置を設け、固相供給の工
程を追加してもよい。
【0031】また、本例で使用する固相9は粒径3〜7
mmの球状ポリスチレン性担体の表面に抗体や抗原等の
反応性蛋白を被服処理したものとする。一方、この反応
性蛋白を固相9ではなく、反応容器1の内面(特に底面
および/または側面下部)に被覆している場合には、反
応性を持たない固相として単に攪拌体としてのみ使用す
れば良い。
【0032】さらに、固相9の供給装置は、握持ア−ム
あるいは吸着ノズルなどの公知の構成から適宜選択すれ
ば良い。好ましくは、固相供給装置による固相の供給の
有無および固相の種類を分析項目に応じて選択的に切り
換えるように制御部と接続することにより、例えば攪拌
のみを目的とする固相と反応性を有する固相とを反応容
器毎に振り分けたり、反応段階に応じて固相の供給タイ
ミングを分析項目毎に変更したり、場合によっては、分
析に使用しない反応容器(空の状態または洗浄水のみを
収容した状態のもの)に対する固相の供給を選択的に禁
止する等の効率化、多機能化を図っても良い。
【0033】反応容器移送部23は、ストッカ−23b
の取り出し位置(図示せず)に位置出しされた反応容器
1を移送器23aにより反応タ−ンテ−ブル22の所定
位置に供給される。本実施例では、固相を移動させる外
力Fとして反応タ−ンテ−ブル22の回転に伴って発生
する遠心力を利用する。このため、反応容器1の基部6
が反応タ−ンテ−ブル22の中心側に、頂上部7が外側
に向けられる。
【0034】反応容器1が反応タ−ンテ−ブル22に供
給された後、反応タ−ンテ−ブル22は、矢印IVで示す
ように反時計まわり方向に回転する。回転速度(及び回
転数)は、必要な遠心力が得られるように設定されてい
る。さらに、この回転速度(及び回転数)は、固相の比
重や自重、反応液の粘度、反応容器1の底壁5の傾斜
角、タ−ンテ−ブル等に基づいて決定される。ここで
は、反応容器1に収容されている固相を頂上部7に長い
間停止させておく必要はないため、必要な遠心力を確保
できる範囲で、できる限り少ない回転数即ち3周以内、
好ましくは1周以内が望ましい。
【0035】回転終了後、反応タ−ンテ−ブル22に収
容されている反応容器1は、反時計回り方向に1ピッチ
(反応容器1の配置ピッチ)分前進して停止する。つま
り、反応容器1は、移動(1ピッチ)と回転(または2
周)と停止を繰返しながら時計まわりに1ピッチずつ間
欠的に前進する。
【0036】反応容器1が反応タ−ンテ−ブル22に供
給された後に1ピッチ進むと緩衝液の除去が行われる。
この緩衝液は固相表面の反応成分の保全の目的で反応容
器1に収容されている。反応タ−ンテ−ブル22に反応
容器1が供給される前に既に緩衝液が除去される場合や
乾燥固相を使用する場合、或いは、反応タ−ンテ−ブル
22上で反応容器1に固相のみが供給される場合などに
は、この緩衝液除去の工程は不要である。
【0037】緩衝液除去の次には、第1試薬供給部25
において第1試薬の供給工程が実施される。第1試薬供
給部25にはタ−ンテ−ブル31や分注器32が備えら
れている。タ−ンテ−ブル31上に複数の分析項目に対
応する各種試薬が保持されている。タ−ンテ−ブル31
は、制御手段(図示しない)により回転方向、速度、回
転角度、停止のタイミング等を制御されており、テ−ブ
ル上に保持された各反応容器1を所望の停止位置に選択
的に停止させる。
【0038】ここで、正逆方向への回転量は、少なくと
も一回の正逆移動による固相の往復移動と、正逆移動後
に所望の反応容器を次の処理部(例えばB/F洗浄部、
計測部等)に位置出しするための進行移動とを組み合わ
せることにより攪拌後の反応容器についての次の処理を
円滑に実行する構成とするのが望ましい。分注器32
は、図示しない吸排圧力源、回動手段、制御手段と接続
し、分析項目に応じた分注作業を行う。
【0039】試薬は他に用意されている試薬収納部から
必要量分取され、反応容器1に分注される。なお、予め
試薬を保持して且つ固相9を収容している反応容器1を
使用する場合は、所定量の試薬を試薬保持部から固相を
収容している反応部に移送してもよい。
【0040】第1試薬の供給の後、反応タ−ンテ−ブル
22が回転して反応容器1が次ピッチに進み、次工程で
ある検体の供給が行われる。検体供給部24には、複数
の検体容器33を保持した検体保持部34が順次搬送さ
れる。さらに、分注器35が検体を所定量分取して反応
容器の反応部に移送する。その後、反応タ−ンテ−ブル
22が回転し、固相移動による攪拌が行われる。
【0041】固相移動による反応液の攪拌は実質的には
この時点から開始される。この工程以前における固相移
動は反応的観点からは不要な処理であるが、前段階で攪
拌することにより、短時間で連続的に数多くの検体の処
理を行うことが可能になる。
【0042】ここで、固相移動に伴う攪拌により、反応
液と固相の攪拌だけでなく、別々に加えられた第一試薬
と検体との混合液を均一な液体とするための攪拌効果も
得られる。また、反応容器1の回転により攪拌が実施さ
れるため、キャリ−オ−バ等のコンタミネ−ションの心
配が不要であるばかりでなく、従来は攪拌棒等の洗浄に
使用した大量の洗浄水が全く不要となる等の利点があ
る。
【0043】本実施例では、検体供給から14ピッチ後
にB/F洗浄部28によるB/F洗浄が行われる。この
14ピッチの間、常に固相が反応容器1の中で移動して
いるため、常に反応液の攪拌が行われ、最大限の反応が
行われることとなる。常に最大限の反応が行われている
ということは、特異親和結合物が常に最大量生成されて
いるということであり、このことが再現性の良い測定に
繋がる。
【0044】ここで行うB/F分離は、固相に結合して
いる特異親和性物質との未反応物質或いはその他反応液
に含まれている諸々の物質の除去が目的であるため、そ
れほど厳密な洗浄は必要ない。一般的には、反応容器1
内の反応液を除去し反応液の数倍量の洗浄液で洗浄する
ものであるが、使用洗浄水量や装置の構成を考慮して、
反応液を除去するだけでB/F洗浄に代えることもでき
る。
【0045】場合によっては、異なる反応段階に必要な
試薬等を収容する複数の容器の間で固相のみを移し換え
る構成にしてもB/F洗浄を行うことができる。逆にB
/F洗浄の効果を上げるためには、複数のステップに跨
がりB/F洗浄を行うことが望ましい。つまり、本実施
例のように、B/F洗浄が複数の工程に跨がることで、
B/F洗浄液を反応容器1に収容した状態で攪拌が実施
される。このため、固相の洗浄を一層効果的に行うこと
ができる。
【0046】B/F洗浄の次の工程では、第二試薬の供
給が行われる。先の第一試薬の供給と同様に、他の試薬
収納部に用意されている第二試薬の必要量が分取され、
反応容器1の反応部に供給される。
【0047】本実施例では固相移動のための回転終了後
1ピッチだけ反応容器1が進むように構成されている
が、それを約180度回転した位置で停止するように構
成することで、第一試薬供給位置と第二試薬供給位置を
接近させることにより第一試薬収納と第二試薬収納を1
つの試薬収納部で行うことができ装置の簡略化を図るこ
とができる。
【0048】更に、試薬移送手段等も兼ねることで装置
をより一層簡略化することができる。 第二試薬供給
後、反応タ−ンテ−ブル22の回転に伴って、固相移動
による攪拌が行われる。一回目のB/F洗浄では厳密な
洗浄は必要なかったが、二回目のB/F洗浄では、固相
表面に結合していない第二試薬を確実に除去する必要が
ある。これは、第二試薬には次の工程で行う計測に利用
されるトレ−サが含まているため、未反応のトレ−サを
残すことが不正確な計測につながるからである。したが
って、本実施例では、第一試薬供給箇所から14ピッチ
後と15ピッチ後でB/F洗浄が繰返される。つまり、
二回目のB/F洗浄は2ピッチに跨がって行われる。
【0049】このB/F洗浄終了後、洗浄された固相を
収容している反応容器1は、反応容器移送器23により
計測部27に移送される。この反応容器移送器23は、
反応タ−ンテ−ブル22の1ピッチ進むタイミングと同
期して、反応容器1を反応タ−ンテ−ブル22から計測
部27に移送する。
【0050】計測部27に移送された反応容器1は、計
測に必要な試薬の供給を受け、計測のタイミングを待
つ。計測を終了した反応容器1は、反応容器移送器23
の移送器23aや反応タ−ンテ−ブル22と同期して計
測部27よりストッカ−23bの回収位置(図示せず)
に向けて除去される。
【0051】上述の計測時には、反応容器1は静止状態
にあるため、固相も反応容器1の基部6に静止してい
る。この状態で計測を行う。固相表面上に結合している
トレ−サによって生成された物質量を求めるために、反
応液の呈色度や蛍光を測定する場合は、固相の妨害を受
けない位置に光路を設定する必要がある。
【0052】なお、固相に結合しているトレ−サによる
発光量や蛍光量等を計測する場合は、固相の表面の発
光、蛍光量等を計測する必要があるため、検知器の正面
に固相が位置するように配置を設定することが望まし
い。
【0053】上述のような分析方法においては、反応タ
−ンテ−ブル22の回転・停止に伴って反応容器1中の
反応液が攪拌されるので、攪拌のための専用機器を用い
ることなく、攪拌作用を得ることができる。したがっ
て、計測時に強い発光を得ることができる。
【0054】特に、攪拌棒等を反応容器1に対して作用
させる必要がないので、完全に遮光された暗室内での攪
拌と計測とを効率良く実施できる。また、反応容器1に
傾斜した底壁5が設けられているので、固相9を自然落
下させることができる。したがって、固相9の移動・停
止の制御が可能になる。
【0055】また、反応容器1が静止しているときに
は、固相も静止するので、計測時に容易に固相の位置を
限定することができる。したがって、計測時に検知器と
固相との位置関係が一定であり、固相が位置する部分の
計測デ−タヲ利用しないようにデ−タ削除または補正し
たり、固相を回避した光路を選択するのが可能となるの
で、より一層再現性の良い測定が可能になる。
【0056】そして、これらのことによって、強い発光
と再現性の良い計測を両立することができる。また、攪
拌のための専用機器を用いる必要がないので、キャリ−
オ−バを防止できる。
【0057】さらに、反応タ−ンテ−ブル22を回転さ
せながら攪拌できるので、分析時間を短縮することが可
能である。また、例えば、図2に示す反応容器をタ−ン
テ−ブル上の半径略10cmの位置に保持して1秒で1
周するような回転速度とした場合には、半周の回転角度
で反応容器中の被検液の液面がほとんど揺れることがな
く、固相として球状ガラスビ−ズ(比重1.3)を用い
た場合にはこの固相を傾斜面に沿って頂上部まで移動さ
せることができた。
【0058】ガラスビ−ズの代わりにプラスチックビ−
ズを用いた場合には、回転角度を1周またはそれ以上に
変更したり回転速度を高めることにより、反応容器中の
被検液の液面がほとんど揺れることなく、ガラスビ−ズ
と同様の移動が確認できた。
【0059】ここで、液面の不都合な揺れを最小限にし
ながらもビ−ズの傾斜面上の移動を得るための回転速度
は、固相としてのビ−ズまたは反応容器の形状寸法、材
質等に応じて適宜実験的に決定でき、例えば30〜10
0r.p.m.、好ましくは60±20r.p.m.の
実用範囲から適宜選択することができる。
【0060】また、回転速度は、液面が揺れたりこぼれ
たりしない有効範囲内で変更したり好ましくは、かかる
有効範囲内の特定速度(例えば上限に想到する回転速
度)に固定的に設定して他の回転条件(回転半径、回転
角度等)を増減させることで反応性のばらつき等を有効
に防止するように構成しても良い。
【0061】ただし、回転速度並びに回転時間は、反応
容器の位置する回転中心からの距離によっても調節で
き、反応容器中の反応液が常にこぼれることなく固相が
移動を生じる程度の条件を実験的に決定すれば良い。複
数の反応容器を同一のタ−ンテ−ブル上で処理するに当
たっては、決定された回転角度に応じた間欠的停止ピッ
チで各反応容器に関する分注、測定等の処理を行う構成
に設計して自動化するのが好ましい。
【0062】また固相の比重の有効範囲は、1.05以
上、好ましくは1.1以上である。ポリスチレン等のよ
うな比重1.1未満の材質を表面に有する固相を用いる
場合には、比重1.1を越える任意の材質を適宜含有さ
せ複合化処理した固相を使用すれば良い。必要ならば、
固相の比重、粒径、分析項目等に応じてタ−ンテ−ブル
上の保持位置を半径方向に沿って選択的に変更するよう
に構成することにより、多項目の分析を共通のタ−レッ
ト上で実施し得るようにしても良い。
【0063】ここで、反応温度は特別な温度制御を必要
とせず室温で反応を行わせてもよいが、高精度の測定を
期待する場合には、反応タ−ンテ−ブル22に収容され
ている反応容器1が例えば20〜40℃好ましくは37
℃付近に恒温されることが望ましい。
【0064】また、本実施例では、反応時間について触
れていないが、一般的な自動機では検体の処理数も考慮
して第一試薬供給後と第二試薬供給後の反応は3〜15
分程度が望ましい。そのため、1ピッチ進むために要す
る時間は10〜60秒が現実的である。勿論、極微少量
の物質を測定するためには、反応時間を延ばす必要があ
るため、その際の反応時間は上述の反応時間に限定され
るものではない。
【0065】また、本実施例において、計測器27に移
送された反応容器1に計測に必要な試薬(発色、発光等
の化学反応用)が供給されるが、試薬供給後ある程度の
時間が必要であったり、長時間の攪拌が必要な場合は、
試薬供給が反応タ−ンテ−ブル22上で行われても良
い。
【0066】また、本実施例では、B/F洗浄が2度必
要ないわゆる2ステップサンドイッチ法を対象に説明し
たが、B/F洗浄が1度でよい1ステップサンドイッチ
法や、競合法などにも本発明を適用することが可能であ
る。
【0067】また、試薬の組成も、所望の分析項目に応
じて任意の反応に対応する各種反応成分を含有したもの
を使用しても構わない。なお、一回目のB/F洗浄とそ
れに続く第二試薬供給の実施の有無を選択できるように
分析装置21を構成することで、本実施例で上述の2ス
テップサンドイッチ法、1ステップサンドイッチ法や競
合法など、反応工程の異なる分析項目(例えば電界質濃
度、酵素活性、血液型等)も同時に分析することができ
る。
【0068】また、本実施例では、固相9を移動させる
力として遠心力が利用されているが、反応タ−ンテ−ブ
ルの1ピッチ進む上での振動や慣性力により固相9を該
反応容器1中で移動させることも可能である。
【0069】例えば、上述した実施例では、遠心力を利
用するために、反応容器1を上記タ−ンテ−ブル22の
半径(直径)方向上に配置し、上記反応容器1の底壁5
の基部6を反応タ−ンテ−ブル22の中心側に向けると
共に頂上部7を外側に向けていた。
【0070】しかし、この反応容器1を上記タ−ンテ−
ブル22の円周方向上に配置するようにしても良い。す
なわち、この反応容器1を90°回動させ、上記反応容
器1の基部6を回転方向に向け、頂上部7を回転方向と
は逆の方向に向けるようにしても良い。
【0071】このような構成の場合には、上記タ−ンテ
−ブル22を回転駆動した際の慣性力により上記固相9
を回転方向とは逆の方向に移動させる。このことで、上
記固相9は、上記底面を上昇し、上記頂上部7に達する
ことになる。ついで、上記タ−ンテ−ブル22を停止さ
せれば、上記固相9は、上記傾斜した底面を転がり、上
記基部6に達することになる。
【0072】このようなタ−ンテ−ブルの起動、停止を
繰り返すことで、上記反応容器内で上記固相を往復移動
させることができるので、このような動作により上記反
応容器1内の反応液等を攪拌することができる。
【0073】なお、この場合には、反応容器1の長片側
壁4、4のいずれか一方がタ−ンテ−ブル22の外周に
向いた位置となるので、反応容器1内の反応液の光学的
計測手段(フォトカプラ、CCD等)をタ−ンテ−ブル
22の外方に位置させることができる点で測光部の取り
付けが簡単となって好ましい。
【0074】また、フェライト等のような応磁力性を有
する種々の耕地の磁性材質の中から適宜選択された組成
からなる磁性物質により固相9を構成し、外部から磁力
を与えることと該磁力の遮断を繰り返すことで、回転制
御を要することなく任意の反応容器に対して選択的に固
相を反応容器中で移動させることも可能である(いくつ
かの具体例を後述する)。
【0075】なお、この場合には、固相9が残留磁気を
ほとんど持たないことが移動特性を一定にする上で望ま
しい。また、応磁力性を有する固相は、液中で磁気的に
沈下させることができるので、必ずしも沈下性を示す比
重である必要がないと共に、攪拌のための移動速度も磁
気的に調整できるので、あらゆる比重の中から適宜選択
すれば良い。
【0076】また、図1に示した各処理部の配置は、反
応タ−ンテ−ブル22の回転停止ピッチによって種々に
変更できる。例えば、特開昭59−135366号のよ
うに、1つの分析を複数回周回させることで完了する構
成にすることにより、B/F洗浄位置を1カ所にした
り、第一、第二試薬供給位置を接近させたりして小型化
を図ってもよい。
【0077】又、反応タ−ンテ−ブル22を180°回
転プラス1セル分の停止ピッチにすれば、1個の試薬収
納部に第一及び第二試薬の両方を収納させて、1又は2
本の分注器で選択的に分注するように変更してもよい。
【0078】また、特開昭59−135367号公報に
記載の如く、分析項目ないし測定原理に応じた種々の搬
送量(例えば3n+2個、2n+1個のうちいずれかの
個数の反応容器分の移動に相当する距離)に選択的に変
更しても良い。
【0079】さらに、前述の実施例では、反応容器1の
底面にて固相9が移動するので、微量サンプルの分析や
マイクロプレ−トのような底面の比較的広い反応容器に
よる分析のように反応容器中の水位が低かったり、分析
項目または反応段階に応じて反応容器中の水位が異なっ
たりしても、固相9が乾燥したり反応液を反応容器1の
上壁に付着させる恐れがないから、反応性および攪拌能
を低下させずに済む。
【0080】又、固相9の上下動が必要以上に大きくな
らないので、液面が不都合に揺れたり、反応容器1から
液体がこぼれることもない。固相9が反応容器1の底面
に占める寸法は、固相9の移動方向に対しては小さく、
移動しない方向には大きい方が液流を生じやすいので好
ましく、それ故に、反応容器1は固相9の移動方向に沿
って狭い側面間隔を持たせるのが好ましい。
【0081】一方、使用する固相9が、反応容器1の狭
い側面に対して例えば5分の1以下の径である場合に
は、攪拌を促進する目的により、反応性を持たないダミ
−粒子を1個以上好ましくは1〜3個追加するか、或い
は、攪拌に都合の良い個数に対する抗原又は抗体の固相
化濃度を適宜均等に分配して全体の反応性を保つよう調
整してもよい。可能ならば、固相9を径の大きいものに
変更してもよい。
【0082】又、固相9の個数や径を変えずとも、固相
9の移動量を増やしてもよい。固相9の移動を大きくす
る為には、第1に反応容器の底面をより細長く構成(例
えば、担体の径の5倍以上の長さが好ましい。)するこ
とにより、移動距離を大きくすると共に、移動しない方
向に占める固相9面積を増大させるとよい。
【0083】第2には、反応容器の底面形状をより急峻
にしたり、移動方向に沿って曲面(図4)ないし多角面
(図5)を形成することにより、反応容器の長さを最少
限にすると共に固相9の移動距離を少しでも増大させる
のが好ましい。
【0084】第3には、磁力又は固相9中の磁性体量を
大きくして磁気応答性を高めると共に、磁石の配置間隔
を短く、例えば隣り合う反応容器1個分、好ましくは2
分の1個分の間隔にすることにより、反応容器1の傾斜
面をより速く登らせればよい。このとき、反応容器1の
傾斜方向に対して相反する傾斜端の両方の側に反応容器
1を挟んで2つの電磁石38と永久磁石39を配置し、
交互に磁力が作用するように、磁石を交互にオン・オフ
させるか、反応容器1に近付けるような配置とすること
により、固相9の往復速度を促進することができる。
【0085】このように、反応容器1の底面の2方向に
磁石を配置する場合には、回転による遠心力を必要とし
ないので、反応容器をタ−ンテ−ブル以外の搬送手段
(例えばコンベア)で搬送しても構わないし、反応容器
1の底面は平坦でも或いは中央付近が凹状であっても構
わない。場合によっては、反応容器1底面の一端側に比
較的弱い磁力(例えば100 ガウス以上2000ガウス未満)
の永久磁石39を常時作用させる構成とすると共に、他
端側に比較的強い磁力(例えば2000ガウス以上)を発生
し得る永久磁石を反応容器の移送方向に沿って1個又は
所定間隔で配置することにより反応容器1の移送中に固
相9を2方向に磁気的に移動させたり、図7のように電
磁石38を他端側に対向させることにより所定時間毎に
オン・オフ切換することにより、電磁石38がオフのと
きには固相9を反応容器1底面の一端側に位置させると
共に、電磁石38がオンのときおみ同底面の他端側に固
相9を移動させるといった往復動が達成されるので、固
相9の戻り速度を高めて、より頻繁に往復動させるよう
設計してもよい。
【0086】さらに、反応容器の形状は前述の実施例に
限定されず、例えば、図8、図9、或いは、図10に示
すような形状の反応容器41、51、61を利用するこ
とが可能である。
【0087】図8の反応容器41は、2つずつの長片側
面42、42と短片側面43、43、及び、断面が略V
字形の底壁44により構成されている。さらに、底壁4
4には2つの傾斜面45、45と1つの平坦面46とを
有しており、平坦面46は傾斜面45、45の間に位置
している。傾斜面45、45は長片側面42、42から
平坦面46へ向って低く傾斜している。そして、反応容
器41は1つの基部47と2つの頂上部48、48を有
している。
【0088】この反応容器41を用いた場合には、固相
を底壁44の中央から両端へ移動させることができる。
さらに、固相は平坦面46の上で保持される。なお、こ
のタイプの反応容器41を利用した分析方法の一例を述
べると次の通りである。
【0089】まず、タ−ンテ−ブル、ベルトコンベアな
どの任意の搬送手段からなる搬送台に、この搬送台の搬
送方向(正あるいは逆方向に)に上記反応容器41の2
つの傾斜面45、45が向くようにこの反応容器41を
配置する。この反応容器41は、例えば、上記搬送台の
搬送方向に沿って所定の間隔で複数個列状に配置され
る。
【0090】そして、この搬送台を必要に応じて正逆運
転することにより、上記固相9を上記2つの傾斜面4
5、45に交互に上昇させる。例えば、正運転の際に
は、上記固相9は図の左側に示す傾斜面45に沿って上
昇し、逆運転の際には図に右側に示すもう一方の傾斜面
45に移動して上昇する。
【0091】移動の間、上記固相9は、略U字状の軌跡
を描くので効率良く乱流を形成し攪拌効果を高めるよう
になっている。また、図9の反応容器51においては、
傾斜面52、52の幅が徐々に変化しており、これらの
傾斜面52、52は反応タ−ンテ−ブル22の回転方向
及び遠心方向のいずれにも傾斜している。さらに、傾斜
面52、52及び平坦面53の形状は三角形状である。
【0092】さらに、図10(a)及び(b)の反応容
器61は直方体状であるが、固相9の保持時には(a)
に示すように反応容器61が直立し、底壁62の上面6
3が水平に向けられている。さらに、攪拌時には、
(b)に示すように反応容器61が傾けられ、底壁62
の上面63が斜めに向けられる。この場合は、反応容器
61を傾けるための機構が必要になる。
【0093】なお、このタイプの反応容器61を利用し
た分析方法の一例が、後述するように図15及び図16
に示されている。また、図11に示すように、反応容器
71自身に試薬保持部を形成してもよい。 このよう
に、第一及び第二の試薬収納部72、73を反応部(固
相収容部)74に一体化した反応容器71を複数個使用
することにより、分注器の配置は変わらないが、第1試
薬保持部、第2試薬保持部が不要となり、装置全体が小
型になる。このとき、第1、第2の各試薬分注器は、一
体型反応容器71の対応する試薬収納部から所定量の試
薬を反応部に移し換えるよう構成すればよい。
【0094】なお、B/F洗浄手段は、通常ノズルを有
し、適宜の洗浄液(リン酸緩衝液、生理食塩水、純水
等)を反応容器内に注入すると共に、反応容器内の液体
を吸引除去する構成からなる。但し、吸引除去する際に
反応容器内の固相9を吸引してしまわないように、この
ノズルの吸引口の形状ないし寸法を固相9の径より小さ
いものとするのが好ましい。
【0095】固相粒子が磁性体を含有するものであれ
ば、反応容器内の液体を吸引除去する際に、この反応容
器の外壁近傍に磁石が位置するように構成することによ
り、反応容器の任意の内壁部分に固相粒子を磁気的に捕
捉するとよい。ここで、磁性固相9を反応容器の傾斜頂
部側に移動させた状態で、B/F洗浄を行うようにすれ
ば、洗浄手段のノズル吸引口を反応容器の傾斜底部近傍
まで下降させる際の障害にもならず、円滑なB/F洗浄
が保障される点でより好ましい。
【0096】図12は本発明の他の実施例の要部を示し
ている。本実施例では、図2の反応容器1と1個以上の
磁石82とが組合わされている。固相83は磁性を有し
ている。そして、磁石82は、タ−ンテ−ブル22の回
転及び停止時間を考慮し、固相83が反応容器1の傾斜
底面に沿って往復するようなタイミングとなるように適
宜の停止位置に固定配置されている。
【0097】ここで、傾斜方向が外周に向けて高くなっ
ている場合では、タ−ンテ−ブル2の外周近傍に磁石8
2を配置する。逆に内周に向けて底面が高くなるような
傾斜であれば、タ−ンテ−ブル22の内周下側に磁石8
2を配置する。磁性固相83を傾斜のより高方に移動さ
せるためには、反応容器1の傾斜底部(基部)の高位置
付近で磁力が作用しているのが好ましい。
【0098】しかしながら、図13の点線で示すように
仮に磁性固相83が傾斜頂部より上方、即ち、反応容器
1の側面を更に上昇させるように磁石82を配置した場
合には、磁力を解除した際に磁性固相83が液中を不規
則に沈降したり不都合な液揺れが発生するので攪拌作用
にばらつきを生じやすい。
【0099】従って、本実施例においては、図13の一
点鎖線で示すすように、反応容器1の傾斜底面の頂部付
近、必要ならば最低部付近にも磁石82を配置し、とも
かく反応容器1側面のなるべく最低部に配置すべきであ
る。
【0100】なお、図には、一点鎖線の磁石82を2つ
示しているが、どちらか一方で良い。また、この2つの
磁石82を連結した略L字状の磁石としても良い。図1
4は本発明の他の実施例を示している。本実施例では図
8の反応容器41と磁性を示す固相92、及び、磁石9
3とが組合わされている。そして、反応容器41の傾斜
方向が搬送方向に沿うよう、反応容器41がタ−ンテ−
ブルないしベルトコンベアなどの任意の搬送台94上に
配置されている。
【0101】このとき、各磁石93は、反応容器41の
2個分の間隔で、好ましくは搬送台94の間欠停止状態
が図14のように各反応容器41の丁度中間に位置する
ように配置する。
【0102】こうすることによって、固相92は搬送台
94の一方向の移動の間に、移動方向線上に2方向に交
互に往復動するので、効率の高い攪拌を行える。さら
に、反応容器の長片側面42、42が移動方向に対して
略直角な向きに保持されているので、搬送台94に邪魔
されることなく、長片側面42、42のいずれかまたは
両面に対向するようにして吸光度、発光、蛍光等の光量
計測手段を配することが可能になる点で好ましい。
【0103】図15及び図16は本発明の他の実施例を
示している。本実施例では図10の反応容器61と略同
じ形状の光透過性の反応容器101が用いられている。
反応容器101を保持するホルダ105が磁性(ここで
はN極)を有し、測光用光路を形成するための光導部材
102が光路に沿って埋設されてなるタ−ンテ−ブル2
2の外側に適宜の間隔で交互にS極およびN極を対向さ
せて配置された磁石103、104を利用して反応容器
101が揺動させられる。
【0104】図16中の符号105はセルホルダ、10
5´は測光孔、106は反応容器を回動自在に支承する
支承軸、107はバネ、108は突部をそれぞれ示して
いる。なお、測定原理が光透過式以外の場合には、反応
容器101を磁性体とし、競るホルダ105を非磁性と
しても良い。
【0105】突部108から2方向に取り付けられたバ
ネ107は、磁力が作用しないときに反応容器101を
正立状態とし、これによって所定の測光位置に停止した
際に、測光孔105´と光導部材102を測光光路上に
合致させる動きを有する。
【0106】さらに、反応容器は図17(a)、(b)
に示す形状であっても良い。この反応容器111は、図
9に示す反応容器51と形状が似ているので、これと同
一の構成要素には同一符号を付し、その詳しい説明は省
略する。
【0107】この反応容器111は、底面53の幅が最
も広くなっている一端部に脚部112が設けられ、上記
底面53がこの反応容器の一端部から他端部へと所定角
度で傾斜している点で、図9に示す反応容器51と異な
るものとなっている。
【0108】また、この反応容器111内に投入される
固相9は、図に示すようにこの反応容器の他端側に向か
って次第に幅が狭くなる傾斜面52で保持されるように
なっていて、この反応容器111を水平な面上に設置し
た場合おいて、その自重によりこの反応容器111の他
端側から一端側へと転がって移動するようになってい
る。
【0109】すなわち、この固相9は、上記底面53の
傾きとは逆の方向に転がるように構成されている。な
お、図に二点鎖線で示すのは、上記固相9と上記傾斜面
52との接点の軌跡である。
【0110】したがって、上記固相9は、上記反応タ−
ンテ−ブル22が停止している場合には、図に実線で示
す位置に静止し、上記反応タ−ンテ−ブル22が作動し
て遠心力が働いた場合には、図に一点鎖線で示すように
上記傾斜面52と転接しながら上記反応容器111の他
端側へと上昇するようになっている。
【0111】このような構成によれば、上記反応容器1
11を搬送する際に上記固相9を移動させることができ
るから、容器111内の試薬や反応液等の液体を効率良
く攪拌することができる。したがって、上記一実施例と
同等の効果を得ることができる。
【0112】また、タ−ンテ−ブル22を停止させた際
には、この反応容器111の底面の最も低くなる位置、
すなわち反応容器111の他端部に上記固相9が存在し
ないから、図に示すように排液ノズル114の先端部を
この反応容器111の最下端部にまで侵入させることが
できる。このことにより、洗浄等の際に、反応容器11
1内の試薬や反応液、洗浄液等を略完全に除去できる効
果がある。
【0113】さらに、傾斜面52と底面53とは面どう
しを組み合わせただけの形状であるから製造が比較的容
易である上に、反応容器の内面を洗浄する際にも隅々ま
で液流が行き届き洗浄および排水効率を低下させないと
いった利点も有する。
【0114】また、上記タ−ンテ−ブル22を停止させ
た際には、上記固相9は上記反応容器111の一端部に
位置することとなるから、再現性の良い計測を行うこと
ができる。
【0115】なお、図17に示す反応容器111では、
上記底面53の最も低くなる位置は、この反応容器の他
端部に位置していたが、これに限定されるものではな
く、図18(a)、(b)に115で示す反応容器のよ
うに、この底面53の中央部に形成するようにしても良
い。また、この場合には上記反応容器115の他端部に
脚部116を形成するようにする。
【0116】このような構成であっても、同図(b)に
示すように、排液ノズル114をこの反応容器115の
中央部に対向位置させるようにすれば、上記図17に示
す反応容器111と同様の効果を得ることができる。
【0117】一方、以上述べた一実施例および他の実施
例は、上記反応容器として傾斜する底面あるいは側面を
有するものであったが、このような構成ではなく、図1
9(a)に示すように、底面および側面が傾斜していな
い反応容器118であっても図21に示す構成によれ
ば、上記一実施例および他の実施例と略同様の効果を得
ることができる。
【0118】すなわち、この実施例では図21に示すタ
−ンテ−ブル22上に、上記各反応容器118をこのタ
−ンテ−ブル22の直径方向と所定傾けて配設するよう
にしたものである。このような構成によれば、上記タ−
ンテ−ブル22を図21(a)に矢印で示す時計回りに
回転させた場合には上記固相9を、慣性力により上記反
応容器118の他端側に移動させることができる。
【0119】かかる移動に必要な慣性力を得るには、上
述した傾斜面を上昇させる場合よりも緩やかな回転条件
で良い。また、このように時計回りに駆動している状態
からこのタ−ンテ−ブル22を停止させたり、図21
(b)に矢印で示す反時計回りに回転駆動した場合に
は、上記固相9の慣性力により、この固相9を上記反応
容器118の一端側に移動させることができる。
【0120】ここで、タ−ンテ−ブル22の回転速度、
回転時間、停止タイミングなどの回転条件は、反応容器
および固相の大きさや形状に応じて適宜選択すれば良
い。したがって、この装置において、上記タ−ンテ−ブ
ル22を回転・停止させることで、上記固相9を上記反
応容器118内で任意の方向に移動させ停止させること
ができる。
【0121】このことにより、上記反応容器118内の
試薬、反応液の攪拌を良好に行えると共に、上記固相9
を任意の位置に停止させることができるので、上記一実
施例と同等の効果を得ることができる。
【0122】さらに、上記固相9を、上記反応容器11
8内の液体を除去するための排液ノズル114と干渉し
ない位置に停止させることができるので、上記反応容器
118内の液体の除去を完全に行える効果がある。
【0123】必要ならば、図20(a)〜(c)に示す
ように、平坦な底面の一端側と他端側の中間に少なくと
も1箇所の上向きの凸部120を形成して、液体の対流
に伴う固相の戻りを防止するのが好ましい。
【0124】なお、図20(b)は円錐状の凸部120
を有する容器118であり、(c)は三角形状の凸部1
20を有する容器118である。なお、図20(b)に
示す容器118の方が角がない分洗浄が容易である。
【0125】なお、図20(b)、(c)に示すよう
に、上記凸部の両側には、121が設けられており、液
が移動できるように構成されている。したがって、この
容器118内から液を除去する際に、この液を残りなく
除去できる効果がある。
【0126】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れず、種々の変更が可能である。例えば、排液ノズルの
吸引端付近の外径が固相の粒径よりも小さい場合には、
図2、図5、図8の反応容器の傾斜の途中にノズルは侵
入できるが固相の転動を阻止しない程度の侵入用の孔ま
たは溝を設けて、この孔または溝の底部を最も低くなる
ように設計しても図17、図18に示した反応容器と同
様の作用効果が得られる。
【0127】
【発明の効果】請求項1に記載された発明は、搬送部に
保持される反応容器中に、検液を、この検液を攪拌する
攪拌体として作用しうる固相を含む状態で、収容せしめ
る工程と、上記反応容器中の検液の反応が進行する期間
の少なくとも一部において、前記搬送部に保持された反
応容器に対して遠心力、慣性力、磁力のいずれかの外力
を断続的に作用せしめ、上記固相を上記反応容器の中で
移動させることで上記検液を攪拌する工程と、上記攪拌
の後に、上記外力の作用を一定時間維持するかあるいは
外力の作用を停止することにより上記固相を上記反応容
器の一定位置に停止させる工程と、上記固相の停止工程
の間に、この固相に特異的に結合した測定対象物の反応
結果を計測するか反応容器の洗浄を行う工程とを有する
ことを特徴とする特異結合反応を利用した分析方法であ
る。
【0128】請求項2に記載された発明は、反応容器中
に検液と固相を収容し固相に測定対象物を特異的に結合
させ、その反応結果を測定する分析装置において、複数
の反応容器を保持すると共に、この反応容器を所定の経
路に沿って搬送する搬送部と、前記反応容器に対する処
理段階に応じて搬送部の移動方向または移動速度を制御
することで、前記反応容器内の固相を検液中で移動させ
てこの検液を攪拌したり、上記反応容器内で上記固相を
停止させて反応結果を表示させる制御部とを有すること
を特徴とする特異結合反応を利用した分析装置である。
【0129】請求項3に記載された発明は、検液を、攪
拌体として作用し得る固相を含む状態で収容できる凹部
と、上記凹部内に設けられ、前記固相が移動し得る大き
さを有すると共に、前記固相をその自重により前記凹部
の所定の位置に安定的に位置させる傾斜面と、上記凹部
内に設けられ、外部からこの凹部内の固相を観察しうる
光透過部とを有し、上記傾斜面の傾斜は遠心力、慣性
力、磁力のうちいずれかの外力が上記固相に作用した場
合に、この固相が上記傾斜面に沿って上昇することを許
容する程度の大きさに設定されてなることを特徴とする
反応容器である。
【0130】このような構成によれば、反応容器内で固
相を自由に移動させて検液の攪拌を行なわせると共に、
測定時にはこの固相を所定の位置に停止させることがで
きるから、高い信頼性で強い発光を計測することができ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の分析方法を実行する分析装
置の構成図。
【図2】本発明の一実施例の分析方法に用いられる反応
容器の斜視図。
【図3】本発明の一実施例の分析方法を示す工程図。
【図4】(a)〜(d)は図3の反応容器の使用方法を
説明する説明図。
【図5】反応容器の変形例を示す正面図。
【図6】反応容器の他の変形例を示す正面図。
【図7】分析方法の変形例を示す説明図。
【図8】反応容器の他の変形例を示す斜視図。
【図9】反応容器の他の変形例を示す斜視図。
【図10】反応容器の他の変形例を示す斜視図。
【図11】反応容器の他の変形例を示す斜視図。
【図12】分析方法の他の変形例を示す説明図。
【図13】分析方法の他の変形例を示す説明図。
【図14】分析方法の他の変形例を示す説明図。
【図15】分析方法の他の変形例を示す説明図。
【図16】分析方法の他の変形例を示す説明図。
【図17】反応容器の他の変形例を示す斜視図および概
略構成図。
【図18】反応容器の他の変形例を示す斜視図および概
略構成図。
【図19】反応容器の他の変形例を示す概略構成図。
【図20】反応容器の他の変形例を示す概略構成図。
【図21】分析方法の他の変形例を示す説明図。
【符号の説明】
1…反応容器、2…短片側壁(光透過部)、4…長片側
壁(光透過部)、5…底壁、9…固相、11…底壁の上
面(傾斜面)、21…分析装置、22…反応タ−ンテ−
ブル(反応テ−ブル)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送部に保持される反応容器中に、検液
    を、この検液を攪拌する攪拌体として作用しうる固相を
    含む状態で、収容せしめる工程と、 上記反応容器中の検液の反応が進行する期間の少なくと
    も一部において、前記搬送部に保持された反応容器に対
    して遠心力、慣性力、磁力のいずれかの外力を断続的に
    作用せしめ、上記固相を上記反応容器の中で移動させる
    ことで上記検液を攪拌する工程と、 上記攪拌の後に、上記外力の作用を一定時間維持するか
    あるいは外力の作用を停止することにより上記固相を上
    記反応容器の一定位置に停止させる工程と、 上記固相の停止工程の間に、この固相に特異的に結合し
    た測定対象物の反応結果を計測するか反応容器の洗浄を
    行う工程とを有することを特徴とする特異結合反応を利
    用した分析方法。
  2. 【請求項2】 反応容器中に検液と固相を収容し固相に
    測定対象物を特異的に結合させ、その反応結果を測定す
    る分析装置において、 複数の反応容器を保持すると共に、この反応容器を所定
    の経路に沿って搬送する搬送部と、 前記反応容器に対する処理段階に応じて搬送部の移動方
    向または移動速度を制御することで、前記反応容器内の
    固相を検液中で移動させてこの検液を攪拌したり、上記
    反応容器内で上記固相を停止させて反応結果を測定させ
    る制御部とを有することを特徴とする特異結合反応を利
    用した分析装置。
  3. 【請求項3】 検液を、攪拌体として作用し得る固相を
    含む状態で収容できる凹部と、 上記凹部内に設けられ、前記固相が移動し得る大きさを
    有すると共に、前記固相をその自重により前記凹部の所
    定の位置に安定的に位置させる傾斜面と、 上記凹部内に設けられ、外部からこの凹部内の固相を観
    察しうる光透過部とを有し、 上記傾斜面の傾斜は遠心力、慣性力、磁力のうちいずれ
    かの外力が上記固相に作用した場合に、この固相が上記
    傾斜面に沿って上昇することを許容する程度の大きさに
    設定されてなることを特徴とする反応容器。
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