JPH0841B2 - めん類の製造法 - Google Patents
めん類の製造法Info
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- JPH0841B2 JPH0841B2 JP3164086A JP16408691A JPH0841B2 JP H0841 B2 JPH0841 B2 JP H0841B2 JP 3164086 A JP3164086 A JP 3164086A JP 16408691 A JP16408691 A JP 16408691A JP H0841 B2 JPH0841 B2 JP H0841B2
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る。さらに詳しくは、常法により得られためん線を蒸煮
前又は蒸煮後、水溶性食物繊維を含む水溶液で処理する
ことを特徴とするめん類の製造法に関する。
び生めんでは、べとついたり、乾燥されやすい欠点を有
していた。又、ゆでめん及び蒸しめんでは、ゆで伸びや
製造後の老化に伴い、めん線が互いに付着し、全体が塊
状に結固する欠点を有していた。さらに、即席めんや乾
めんでは戻りが悪かったり、戻したあとの食感が悪かっ
たりする欠点を有していた。
種々の改良剤が検討され使用されている。生めん,ゆで
めん,蒸しめん,即席めん等ではめん線の付着を防止す
るために、油脂を噴霧する方法、乳化油脂を練り込む方
法、水中油型乳化油脂をめん線の表面に付着させ乾燥す
る方法(特公昭56−28135)、有機酸モノグリセ
ライドを含む水で処理する方法(特開昭58−1417
57)、有機酸モノグリセライドを含む水中油型乳化油
脂で処理する方法(特開昭58−175461)等が提
案されている。しかしながら、通常これらの方法ではめ
ん線の付着防止効果は乏しく、効果を期待するためには
多量の添加を必要とし、そのために油脂、高級脂肪酸エ
ステル、有機酸によって食感・食味が損なわれるという
問題を生じている。このように、今だにめん線の付着防
止に有効な方法がないのが実情である。
・食味を害することなく、めん線の付着を防止しうる、
めん類の製造法を提供するものである。
製造方法について、鋭意研究した結果、蒸煮前あるいは
蒸煮後のめん線をグァーガム,ローカストビーンガム,
タマリンドガム,タラガム,キサンタンガムの各分解物
から選ばれた1種又は2種以上を含む水溶液で処理する
ことで、上述の課題が解決できることを見い出し本発明
を完成した。以下、本発明を詳述する。
の他の原料を加えて製めんしたものであって、うどん,
日本そば,中華めん,そうめん,きしめん及びスパゲッ
ティー,マカロニ等のパスタ類を指し、生めん,ゆでめ
ん,蒸しめん,即席めん及び冷凍めん等その形態は問わ
ない。
ビーンガム,タマリンドガム,タラガム,キサンタンガ
ムの各分解物の1種又は2種以上の混合物が使用でき
る。又、必要に応じて上記組成物に末分解のグァーガ
ム,ローカストビーンガム,タマリンドガム,タラガ
ム,ペクチン,キサンタンガム等の水溶性食物繊維、又
は、澱粉分解物,塩類,糖アルコール,糖類等を配合し
製剤化することもできるが、この場合製剤の5重量%水
溶液の粘度は、後述する測定条件で100cps以下で
なければならない。
ム、タマリンドガム、タラガム、キサンタンガムの分解
限界は、食物繊維の定義に適合する測定法、すなわち酵
素重量法にて測定した場合、食物繊維含量が50重量%
以上であって、かつ5重量%水溶液の粘度がB型粘度
計,25℃,30rpmの測定条件で100cps以
下、より好ましくは50cps以下のものを指す。粘度
が高い場合は、噴霧または浸漬による均一なコーティン
グが困難であり、めん類の食感を不良にするため使用し
がたい。尚、ここで言う酵素重量法とは、脱水・脱脂し
た試料をアミラーゼ,プロテアーゼ,アミログルコシダ
ーゼ等の酵素で分解処理した後、約80%アルコールで
沈殿させ補集する方法を指す。
ーカストビーンガム、タマリンドガム、タラガム、キサ
ンタンガムの各分解物水溶液の濃度は、0.5重量%以
上であれば良く、好ましくは1〜5重量%である。0.
5重量%未満では期待される効果が得られない。
ーンガム、タマリンドガム、タラガム、キサンタンガム
の各分解物は、人の消化酵素で消化されない難消化性の
高分子多糖類で、しかも水に透明に溶解して低粘度の溶
液となり、又、被膜形成力が非常に強いという特徴をも
っている。このため、本発明の各分解物を含む水溶液で
処理されためん類は、各分解物がめん類の表面を被膜形
成し、めん線表面からの水分の蒸発や澱粉糊化物の溶出
を防ぐため、めん線の付着が防止され、又、各分解物を
含む水溶液が透明、無味・無臭のため、めん類の食感及
び食味を損なわないものと推測される。以下、実施例を
あげて本発明をさらに具体的に説明する。尚、実施例中
の%は特記しない限り重量%を示し、粘度のcpsは、
東京計器製のB型粘度計(測定条件;25℃,30rp
m)による値を示す。
に食塩10gを水290mlに溶解して加え、製めん用
ミキサーにて回転数90rpmで15分間混練してめん
生地を1280gを得た。このめん生地を常法により、
複合、圧延して厚み1.5mmのめん帯にし、#20の
切刃で切出し、切断機で30cm程度の長さとした。こ
れを沸騰浴で水煮して4分間ゆであげ流水で30秒間水
洗後、グァーガム分解物の3%溶液に30秒間浸漬し、
水切り後ゆでめん200gずつをポリスチロール容器に
密封し、5℃の冷蔵庫に3日間保存した。比較例1とし
て、同様のゆでめんを未分解のグァーガムの2%水溶液
(この溶液の粘度は、19300cps)に30秒間浸
漬した。保存後箸を使用してめんのほぐれ状態を調ベた
ところ、本発明の処理をした”ゆでめん(1)”は、ほ
ぐれ性が極めて良く、食感・食味とも良好で光沢もあっ
た。しかし、本発明の処理をしていない”ゆでめん(未
処理)”、比較例1は、ほぐれ性、食感・食味とも非常
に悪く、ゆでめんが細かく切れ、商品価値が皆無であっ
た。尚、本実施例で使用したグァーガム分解物は次の方
法で調製した。
クエン酸を加えてpHを3.0に調整した。これにAs
pergillus属の生産するガラクトマンナーゼ
0.2gとグアーガム粉末100gを添加混合して40
〜45℃で24時間酵素を作用させた。反応後、95
℃,15分間加熱して酵素を失活させた。その後、▲ろ
▼過分離して不純物を除いて得られた透明な溶液をスプ
レードライヤーで乾燥させることによりグアーガム分解
物を70g得た。この分解物の水溶性食物繊維含有量
(酵素重量法による)は、90%,5%水溶液の粘度は
42cpsであった。
加え、製めん用ミキサーにて回転数90rpmで15分
間混練してめん生地1360gを得た。このめん生地を
常法により複合,圧延して厚み2,5mmのめん帯に
し、#10の切刃で切出し、切断機で30cm程度の長
さとした。これを沸騰水中で18分間ゆであげ、流水で
30秒間水洗後、グアーガム分解物の2%液に30秒間
浸漬し(対照区では水に30秒間浸漬した)、水切り
後、ゆでめん200gずつをポリエチレン袋に密封し、
5℃の冷蔵庫に5日間保存した。保存後、約1.5リッ
トルの沸騰水で撹拌せずに1分間加熱し、ほぐれ状態を
調べたところ、本発明の処理をしたゆでめんは、ほぐれ
性が極めて良く、食感・食味とも良好で光沢もあった。
又、未処理のものは、ほぐれ性が極めて悪く、箸で注意
深く撹拌することにより、ようやくほぐれる程度で、食
感も悪く、光沢もなかった。尚、ゆでめんの保存前後に
めんの含水率を測定したところ、本発明品では保存前7
0.2%、保存後69.3%と含水率の減少はほとんど
なく、めんの表面に割れもなかったが、未処理品では、
保存前69.8%、保存後64.0%と水分の蒸発が認
められ、しかも、めんの表面には割れがところどころに
発生していた。
0mlに溶解して加え、製めん用ミキサーにて回転数9
0rpmで15分間混練してめん生地1330gを得
た。このめん生地を常法により複合・圧延して厚み1.
4mmのめん帯にし、#20の切刃で切出し、切断機で
30cm程度の長さとした。これを金網の上に玉にして
設置し、蒸し器で7分間蒸し、流水で1分間水洗後蒸し
めん200gずつを調整した。これらにグアーガム分解
物の5%液を15ml噴霧し(対照区では水を15ml
噴霧した)、ポリエチレン袋に密封して5℃の冷蔵庫に
4日間保存した。保存後、フライパンに油をひき炒めた
ところ、本発明の処理をした蒸しめんは光沢あがり、ほ
ぐれ性も極めて良く均一に炒めることができたが、未処
理のものはほぐれ性が非常に悪く、蒸しめんが細かく切
れやすかった。
0mlに溶解して加え、製めん用ミキサーにて回転数9
0rpmで15分間混練してめん生地1330gを得
た。このめん生地を常法により、複合,圧延して厚み
0.8mのめん帯にし、#20の切刃で切出し、生めん
線を得た。生めん100gにグアーガム分解物の5%を
15ml噴霧し(対照区では水を15ml噴霧した)、
これを蒸し器で2分間蒸し、温度80℃の熱風により、
めん線の水分含量が8%になるまで乾燥して即席めんを
得た。これに熱湯400mlをかけ3分間浸漬したとこ
ろ、本発明の処理をした即席めんはほぐれ性が極めて良
く、食感・食味も良好であったが、未処理のものはほぐ
れ性が悪く、食感も悪いものであった。
に、ローカストビーンガム分解物の1%液を使用した以
外は、同様にして”ゆでめん(5)”を得た。また、比
較例2として、実施例1におけるグァーガム分解物の3
%液の代わりに、未分解のローカストビーンガムの1%
溶液(この溶液の粘度は、2500cps)を使用した
以外は、同様にしてゆでめんを得た。保存後箸を使用し
てめんのほぐれ状態を調べたところ、本発明の処理をし
た”ゆでめん(5)”は、ほぐれ性が極めて良く、食感
・食味とも良好で光沢もあった。しかし、本発明の処理
をしていない”ゆでめん(未処理)”、比較例2は、ほ
ぐれ性、食感・食味とも非常に悪く、ゆでめんが細かく
切れ、商品価値が皆無であった。尚、本実施例で使用し
たローカストビーンガム分解物は次の方法で調製した。
900gにクエン酸を加えてpHを3.0に調整した。
これにAspergillus属の生産するガラクトマ
ンナーゼ0.2gとローカストビーンガム粉末100g
を添加混合して40〜45℃で6時間酵素を作用させ
た。反応後95℃,15分加熱して酵素を失活させた。
そして、▲ろ▼過分離して不純物を除き、スプレードラ
イヤーで乾燥させることによりローカストビーンガム分
解物を65g得た。この分解物の水溶性食物繊維含有量
(酵素重量法による)は、91%,5%水溶液の粘度は
92cpsであった。
に、ペクチン分解物の0.6%液を使用した以外は、同
様にして“ゆでめん(6)”を得た。尚、本実施例で使
用したペクチン分解物は次の方法で調整した。
エン酸を加えてpHを3.0に調整した。これにAsp
ergillus属の生産するペクチナーゼ0.1gと
ペクチン粉末(エステル化度70%)100gを添加混
合して35〜35℃で8時間酵素を作用させた。反応後
95℃,15分間加熱して酵素を失活させた。そして、
▲ろ▼過分離して不純物を除いて得られた透明な溶液を
スプレードライヤーで乾燥させることによりペクチン分
解物を65g得た。この分解物の水溶性食物繊維含有量
(酵素重量法による)は、92%,5%水溶液の粘度は
5cpsであった。
に、ローカストビーンガム分解物1%とペクチン分解物
1%の混合液を使用した以外は、同様にして“ゆでめん
(7)”を得た。
に、ローカストビーンガム分解物0.5%とペクチン分
解物1%の混合液を使用した以外は、同様にして”ゆで
めん(8)”を得た。実施例1〜8より得られた本発明
によるゆでめん(1)〜(8)は未処理のゆでめん(未
処理)、比較例1〜2より得られたゆでめんに比べ、ほ
ぐれ性は、表1に示されるように極めて向上改善された
ものであった。
着を防止する。 (2)めん表面の艶・色が改善され、外観が光沢に富ん
だものになる。 (3)グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンド
ガム、タラガム、キサンタンガムの各分解物のコーティ
ングにより保存中の水分減少を防止するため、含水率の
減少によるめん表面の割れを防止する。など、本発明は
めん類の加工訂正・調理適正・保存安定性の改善に効果
が大であり、食品産業におおいに貢献できるものであ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 めん類の製造に際し、常法により得られ
ためん線を蒸煮前又は蒸煮後、グァーガム,ローカスト
ビーンガム,タマリンドガム,タラガム,キサンタンガ
ムの各分解物から選ばれた1種又は2種以上を含む水溶
液で処理することを特徴とするめん類の製造法。 - 【請求項2】 グァーガム,ローカストビーンガム,タ
マリンドガム,タラガム,キサンタンガムの各分解物
が、5重量%水溶液の粘度がB型粘度計、25℃、30
rpmの測定条件で100cps以下であるところの請
求項1記載のめん類の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3164086A JPH0841B2 (ja) | 1991-04-09 | 1991-04-09 | めん類の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3164086A JPH0841B2 (ja) | 1991-04-09 | 1991-04-09 | めん類の製造法 |
Publications (2)
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JPH04311360A JPH04311360A (ja) | 1992-11-04 |
JPH0841B2 true JPH0841B2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=15786513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3164086A Expired - Lifetime JPH0841B2 (ja) | 1991-04-09 | 1991-04-09 | めん類の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0841B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9826765B2 (en) | 2010-07-01 | 2017-11-28 | Toyo Suisan Kaisha, Ltd. | Dried noodle and process for producing the same |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JP4584696B2 (ja) * | 2004-12-10 | 2010-11-24 | 日清食品ホールディングス株式会社 | 加熱調理不要な冷麺類およびその製造方法 |
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Family Cites Families (1)
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JPH02117353A (ja) * | 1988-10-26 | 1990-05-01 | Japan Organo Co Ltd | 冷凍茹で麺類の製造方法 |
-
1991
- 1991-04-09 JP JP3164086A patent/JPH0841B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9826765B2 (en) | 2010-07-01 | 2017-11-28 | Toyo Suisan Kaisha, Ltd. | Dried noodle and process for producing the same |
US10045556B2 (en) | 2010-07-01 | 2018-08-14 | Toyo Suisan Kaisha, Ltd. | Dried noodle |
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JPH04311360A (ja) | 1992-11-04 |
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