JPH0841545A - 等速自在継手の内輪 - Google Patents
等速自在継手の内輪Info
- Publication number
- JPH0841545A JPH0841545A JP17874694A JP17874694A JPH0841545A JP H0841545 A JPH0841545 A JP H0841545A JP 17874694 A JP17874694 A JP 17874694A JP 17874694 A JP17874694 A JP 17874694A JP H0841545 A JPH0841545 A JP H0841545A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inner ring
- layer
- carburized
- constant velocity
- velocity universal
- Prior art date
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- Pending
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- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 等速自在継手の内輪に浸炭焼入れを行った際
に生じる表面異常層を研削によって除去できないような
複雑な形状の部分は、これを残存させたままとして加工
性を確保する一方、表面異常層の影響を抑制して強度の
安定化及び高強度化を図ることにある。 【構成】 浸炭焼入れ層の一部に、研削加工を施すこと
なく浸炭焼入れ処理を施したままの表面状態にある部分
が残存し、その残存部分の表面異常層の深さを１５μｍ
以下としたものである。
に生じる表面異常層を研削によって除去できないような
複雑な形状の部分は、これを残存させたままとして加工
性を確保する一方、表面異常層の影響を抑制して強度の
安定化及び高強度化を図ることにある。 【構成】 浸炭焼入れ層の一部に、研削加工を施すこと
なく浸炭焼入れ処理を施したままの表面状態にある部分
が残存し、その残存部分の表面異常層の深さを１５μｍ
以下としたものである。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、産業機械、車両等に
用いられる等速自在継手の内輪に関するものである。
用いられる等速自在継手の内輪に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】各種等速自在継手の内輪（トラニオンを
含む。）は転動寿命、静的捩り強度、捩り疲労強度等の
特性を改善する観点から、浸炭焼入れにより表面硬化層
を形成することが従来から行われている。浸炭焼入れに
より形成される表面硬化層には、その表面部に不完全焼
入部や粒界酸化部などを含んだ表面異常層が存在する。
この表面異常層は軟質で脆い層であることから、従来は
浸炭焼入れ後に、焼入れ層表面に研削加工を施し、これ
により前記の表面異常層を除去するようにしていた。
含む。）は転動寿命、静的捩り強度、捩り疲労強度等の
特性を改善する観点から、浸炭焼入れにより表面硬化層
を形成することが従来から行われている。浸炭焼入れに
より形成される表面硬化層には、その表面部に不完全焼
入部や粒界酸化部などを含んだ表面異常層が存在する。
この表面異常層は軟質で脆い層であることから、従来は
浸炭焼入れ後に、焼入れ層表面に研削加工を施し、これ
により前記の表面異常層を除去するようにしていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内輪の
軸受との嵌合穴の内径面のように、スプライン或いはセ
レーションが形成された部分など複雑な凹凸形状のある
部分は、研削が困難であるか、又は、無理に研削しよう
とすると加工コストが大幅に上がる問題がある。このた
め、従来はこのような部分は研削加工を施すことなく、
浸炭焼入れ処理を施したまま、即ち表面異常層を残した
まま使用されていた。
軸受との嵌合穴の内径面のように、スプライン或いはセ
レーションが形成された部分など複雑な凹凸形状のある
部分は、研削が困難であるか、又は、無理に研削しよう
とすると加工コストが大幅に上がる問題がある。このた
め、従来はこのような部分は研削加工を施すことなく、
浸炭焼入れ処理を施したまま、即ち表面異常層を残した
まま使用されていた。
【０００４】上記の表面異常層の深さは、通常２０μｍ
程度であるが、肌焼鋼の化学成分や浸炭焼入れ時の不均
一性等によりばらつきが発生し、４０μｍに及ぶ場合が
ある。３０μｍ以上になると、粒界酸化部に亀裂を生じ
ることもあり、表面異常層が深くなるに伴い、強度も低
下する傾向にある。
程度であるが、肌焼鋼の化学成分や浸炭焼入れ時の不均
一性等によりばらつきが発生し、４０μｍに及ぶ場合が
ある。３０μｍ以上になると、粒界酸化部に亀裂を生じ
ることもあり、表面異常層が深くなるに伴い、強度も低
下する傾向にある。
【０００５】この発明は、上記の点にかんがみ、研削加
工は従来どおり施すことなく、しかも表面異常層による
影響を抑制し、強度の安定化及び高強度化を図ることを
目的とする。
工は従来どおり施すことなく、しかも表面異常層による
影響を抑制し、強度の安定化及び高強度化を図ることを
目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、浸炭焼入れ層を形成した等速自在継
手の内輪において、浸炭焼入れ層の一部に、研削加工を
施すことなく浸炭焼入れ処理を施したままの表面状態に
ある部分が残存し、その残存部分の表面異常層の深さが
１５μｍ以下であるようにしたものである。
めに、この発明は、浸炭焼入れ層を形成した等速自在継
手の内輪において、浸炭焼入れ層の一部に、研削加工を
施すことなく浸炭焼入れ処理を施したままの表面状態に
ある部分が残存し、その残存部分の表面異常層の深さが
１５μｍ以下であるようにしたものである。
【０００７】上記内輪を製作する場合は、適正な鋼材を
用いるか、或いは従来材（ＳＣｒ４２０等）にＮ2 ベー
ス浸炭、真空浸炭等の熱処理を施せばよい。
用いるか、或いは従来材（ＳＣｒ４２０等）にＮ2 ベー
ス浸炭、真空浸炭等の熱処理を施せばよい。
【０００８】なお、上記内輪の焼入硬化深さは０．６ｍ
ｍ以上（ＨＲｃ５０）である。０．６ｍｍ未満の場合は
１５μｍを越える表面異常層は発生しない。
ｍ以上（ＨＲｃ５０）である。０．６ｍｍ未満の場合は
１５μｍを越える表面異常層は発生しない。
【０００９】
【実施例】内輪の浸炭表面異常層の深さと、強度との関
係について、以下のごとき比較実験を行った。
係について、以下のごとき比較実験を行った。
【００１０】(1) 試供品
【００１１】
【表１】
【００１２】(2) 熱処理条件
【００１３】
【表２】
【００１４】(3) 試供品の表面硬化層の特性
【００１５】
【表３】
【００１６】(4) 高角片振り捩り疲労強度試験結果 図１に各試供品の疲労強度ワイブル線図、図２に浸炭表
面異常層とＬ10の疲労回数の関係を示す。
面異常層とＬ10の疲労回数の関係を示す。
【００１７】(5) 図２から明らかなように、浸炭表面異
常層が１５μｍ以下のＮｏ．３、Ｎｏ．４、Ｎｏ．５
は、１５μｍを越えるＮｏ．１、Ｎｏ．２に比べて捩り
疲労強度が顕著に向上する。中でも、Ｎｏ．５は特に顕
著である。
常層が１５μｍ以下のＮｏ．３、Ｎｏ．４、Ｎｏ．５
は、１５μｍを越えるＮｏ．１、Ｎｏ．２に比べて捩り
疲労強度が顕著に向上する。中でも、Ｎｏ．５は特に顕
著である。
【００１８】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、材料
成分或いは熱処理条件を適当に選択して表面異常層の深
さを１５μｍ以下とすることにより、その表面異常層を
研削加工により除去しなくても、内輪の強度の安定化及
び高強度化を達成することができる。
成分或いは熱処理条件を適当に選択して表面異常層の深
さを１５μｍ以下とすることにより、その表面異常層を
研削加工により除去しなくても、内輪の強度の安定化及
び高強度化を達成することができる。
【図１】捩り疲労強度ワイブル線図
【図２】浸炭表面異常層と捩り疲労強度Ｌ10の関係図
Claims (1)
- 【請求項１】 浸炭焼入れ層を形成した等速自在継手の
内輪において、浸炭焼入れ層の一部に、研削加工を施す
ことなく浸炭焼入れ処理を施したままの表面状態にある
部分が残存し、その残存部分の表面異常層の深さが１５
μｍ以下であることを特徴とする等速自在継手の内輪。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17874694A JPH0841545A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 等速自在継手の内輪 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17874694A JPH0841545A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 等速自在継手の内輪 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0841545A true JPH0841545A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=16053867
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17874694A Pending JPH0841545A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 等速自在継手の内輪 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0841545A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115558885A (zh) * | 2022-10-18 | 2023-01-03 | 东北大学 | 一种基于磨削主动渗碳的性形协同加工方法 |
-
1994
- 1994-07-29 JP JP17874694A patent/JPH0841545A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115558885A (zh) * | 2022-10-18 | 2023-01-03 | 东北大学 | 一种基于磨削主动渗碳的性形协同加工方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040914 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041108 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050111 |