JP2733608B2 - 軸受用鋼およびその製造方法 - Google Patents

軸受用鋼およびその製造方法

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JP2733608B2
JP2733608B2 JP63266675A JP26667588A JP2733608B2 JP 2733608 B2 JP2733608 B2 JP 2733608B2 JP 63266675 A JP63266675 A JP 63266675A JP 26667588 A JP26667588 A JP 26667588A JP 2733608 B2 JP2733608 B2 JP 2733608B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/58Raceways; Race rings
    • F16C33/64Special methods of manufacture

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、軸受用鋼およびその製造方法、さらに詳
しくは、異物が混入した汚れ油中で使用される軸受に適
した鋼およびその製造方法に関する。
従来の技術および発明の課題 一般に、軸受を金属粉、鋳物砂などの異物が混入した
汚れ油中で使用すると、その寿命は計算寿命の1/5〜1/1
0以下になる。
このため、密封軸受として異物の侵入を防いだり、浸
炭鋼を用いて表面部の残留オーステナイト量を増加させ
たり内部硬さを高くして、寿命向上を図ることが行なわ
れている。
ところが、密封軸受の場合は、回転に要するトルクが
増大するという問題があり、たとえば、円すいころ軸受
では、密封構造とするのが難しい。また、残留オーステ
ナイト量の増加と内部硬さの増加だけは、寿命向上は不
十分である。
この発明の目的は、上記の問題を解決し、汚れ油中で
も寿命が長い軸受用綱およびその製造方法を提供するこ
とにある。
課題を解決するための手段 この発明による軸受用鋼は、浸炭鋼よりなり、表面硬
さHRC63〜66、表面残留オーステナイト量25〜50%で、
かつ浸炭層中に二次炭化物が析出していないことを特徴
とするものである。
この発明による軸受用鋼の製造方法は、浸炭鋼に、浸
炭処理、予備焼戻し処理、サブゼロ処理および焼戻し処
理を順に施し、表面硬さHRC63〜66、表面残留オーステ
ナイト量25〜50%、望ましくは30〜50%とし、かつ浸炭
層中に二次炭化物を析出させないようにすることを特徴
とするものである。
上記において、浸炭鋼としては、軸受用浸炭鋼とし
て、広く知られているJIS S15CK、JIS SCr420、JIS SCM
420、JIS SNCM220、JIS SNCM420、JIS SNCM815、SAE512
0、SAE8620、SAE4320、SAE4620、SAE9310等が用いられ
る。
発明の作用および効果 浸炭処理後、予備焼戻し処理を行なったのちにサブゼ
ロ処理を行なうので、所望の残留オーステナイト量が得
られる。すなわち、浸炭処理後に予備焼戻し処理を行な
わないでサブゼロ処理を行なった場合、オーステナイト
が分解してマルテンサイトになりやすく、残留オーステ
ナイト量が少なくなるが、予備焼戻しを行なうことによ
り、浸炭処理後の不安定な残留オーステナイトが安定化
し、サブゼロ処理を行なってもマルテンサイトになりに
くくなる。
予備焼戻し後にサブゼロ処理を行なうことにより、二
次炭化物を析出させずに、所望の表面硬さが得られる。
すなわち、浸炭処理後、所望の表面硬さを得るために一
般に二次焼入れが行なわれるが、これにより二次炭化物
が析出する。また、浸炭処理後に生じる歪を除去するた
め加熱矯正が行なわれる場合があるが、これは金属組織
的には二次焼入れと同じ処理であり、二次炭化物が析出
すると同時に表面硬さも上昇する。ところが、本発明の
場合、浸炭処理後、加熱矯正や二次焼入れは行なわず、
二次炭化物は析出しない。所望の表面硬さは、サブゼロ
処理によって得る。
この発明による軸受用鋼は、浸炭鋼よりなり、表面硬
さHRC63〜66、表面残留オーステナイト量25〜50%、望
ましくは30〜50%であるから、汚れ油中でも寿命が長く
なる。すなわち、表面硬さが高いので、剥離起点となる
異物による傷がつきにくく、また残留オーステナイト量
が多いので、亀裂の進展が抑制される。
実 施 例 次に、上記効果を実証するために、この発明の実施例
を例示する。
まず、SAE5120を930℃に保持して浸炭を行なったのち
に850℃の焼入れ温度に降温して焼入れする通常の浸炭
焼入れ処理を行なった。処理後の表面硬さはHRC60、残
留オーステナイト量は61%であった。次に、150℃に30
分間保持したのちに空冷する予備焼戻し処理を行なっ
た。次に、−60℃に保持したのちに空冷するサブゼロ処
理を行なった。処理後の表面硬さはHRC66、残留オース
テナイト量は35%であった。最後に、160℃に保持した
のちに空冷する焼戻し処理を行なった。処理後の表面硬
さはHRC65、残留オーステナイト量は30%であり、二次
炭化物は析出していなかった。
また、SAE5120に通常の浸炭窒化処理を施した。処理
後の表面硬さはHRC57、残留オーステナイト量は74%で
あった。次に、上記と同じ予備焼戻し処理、サブゼロ処
理および焼戻し処理を順に行なった。サブゼロ処理後の
表面硬さはHRC65、残留オーステナイト量は43%であっ
た。また、焼戻し処理後の表面硬さはHRC64、残留オー
ステナイト量は40%であり、二次炭化物は析出していな
かった。
本発明の軸受用鋼(表面硬さHRC64.5で残留オーステ
ナイト量40%のものおよび表面硬さHRC64.0で残留オー
ステナイト量25%のもの)を使用した円すいころ軸受
(実施例)と通常の軸受用鋼を使用した円すいころ軸受
(比較例)を準備し、これらについて寿命試験を行なっ
た。この試験は、潤滑油1中に高速度鋼硬粉1.06gを
混入して行なった。
試験の結果、汚れ油中でのB10寿命が実施例では比較
例の約2倍になることがわかった。
また、次の表に示すような8種類の試料(円すいころ
軸受)を作り、これらについて、同様に汚れ油中での寿
命試験を行なった。
試験結果を第1図〜第3図に示す。なお、これらの図
面において、点のそばの数字は試料番号を示す。
第1図は、全ての試料について、二次炭化物の有無と
寿命比B10/L10(実際のB10寿命と計算寿命L10の比)と
の関係を示すものである。
第2図は、二次炭化物のない試料について、表面硬さ
とB10/L10との関係を示すものである。
第3図は、表面硬さが高くて二次炭化物のない試料に
ついて、残留オーステナイト量とB10/L10との関係を示
すものである。
これらの結果より、試料1および2は、他の試料に比
べて、汚れ油中での寿命が長いことがわかる。
発明の効果 この発明によれば、上述のように、汚れ油中において
も軸受の寿命を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
図面は試験結果を示し、第1図は二次炭化物の有無と寿
命比B10/L10の関係を示すグラフ、第2図は表面硬さとB
10/L10の関係を示すグラフ、第3図は残留オーステナイ
ト量とB10/L10の関係を示すグラフである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浸炭鋼よりなり、表面硬さHRC63〜66、表
    面残留オーステナイト量25〜50%で、かつ浸炭層中に二
    次炭化物が析出していないことを特徴とする軸受用鋼。
  2. 【請求項2】浸炭鋼に、浸炭処理、予備焼戻し処理、サ
    ブゼロ処理および焼戻し処理を順に施し、表面硬さHRC6
    3〜66、表面残留オーステナイト量25〜50%とし、かつ
    浸炭層中に二次炭化物を析出させないようにすることを
    特徴とする軸受用鋼の製造方法。
JP63266675A 1988-10-21 1988-10-21 軸受用鋼およびその製造方法 Expired - Lifetime JP2733608B2 (ja)

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JPH02115344A JPH02115344A (ja) 1990-04-27
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JP2000007429A (ja) 1998-06-16 2000-01-11 Ngk Spark Plug Co Ltd 誘電体材料及びその製造方法
JP2007051714A (ja) 2005-08-18 2007-03-01 Jtekt Corp 円錐ころ軸受、及びこれを用いた車両用ピニオン軸支持装置
JP6311388B2 (ja) * 2014-03-26 2018-04-18 セイコーエプソン株式会社 印刷装置および印刷方法

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