JPH0840249A - 液圧倍力装置 - Google Patents
液圧倍力装置Info
- Publication number
- JPH0840249A JPH0840249A JP6183478A JP18347894A JPH0840249A JP H0840249 A JPH0840249 A JP H0840249A JP 6183478 A JP6183478 A JP 6183478A JP 18347894 A JP18347894 A JP 18347894A JP H0840249 A JPH0840249 A JP H0840249A
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- JP
- Japan
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- piston
- hydraulic pressure
- valve
- hydraulic
- pressure
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- Braking Systems And Boosters (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 操作部材の移動と略同時にパワー液圧室内に
高い液圧を導入できるように流通弁の開閉をプライマリ
ピストンの移動とは切り離した構成とすることにより、
ペダル踏み込みロスの少ない液圧倍力装置を提供する。 【構成】 ブレーキぺダルが踏まれ、プッシュロッドを
介してアクションピストン16が移動すると、バルブ2
1が第2流路41bとピストン22の内部流路22cと
の連通を断つ。さらにアクションピストン16が移動す
ると、セットピン15とホルダー19とが係合し、ホル
ダースプリング18の付勢力に抗してホルダーが左方に
移動し、ボール弁12が開き、流路40a内の保持液圧
がパワー液圧室40内に流入し、ブースタピストン9、
プライマリピストン6を左方に押す。これにより第1、
第2出力液圧室に液圧が発生しホイールシリンダに供給
されることになる。第1、第2出力液圧室の液圧が設定
液圧以上になると液圧導入弁が開き、マスタシリンダの
液圧に比例した液圧がパワー液圧室40に供給され、倍
力機能を発揮する。
高い液圧を導入できるように流通弁の開閉をプライマリ
ピストンの移動とは切り離した構成とすることにより、
ペダル踏み込みロスの少ない液圧倍力装置を提供する。 【構成】 ブレーキぺダルが踏まれ、プッシュロッドを
介してアクションピストン16が移動すると、バルブ2
1が第2流路41bとピストン22の内部流路22cと
の連通を断つ。さらにアクションピストン16が移動す
ると、セットピン15とホルダー19とが係合し、ホル
ダースプリング18の付勢力に抗してホルダーが左方に
移動し、ボール弁12が開き、流路40a内の保持液圧
がパワー液圧室40内に流入し、ブースタピストン9、
プライマリピストン6を左方に押す。これにより第1、
第2出力液圧室に液圧が発生しホイールシリンダに供給
されることになる。第1、第2出力液圧室の液圧が設定
液圧以上になると液圧導入弁が開き、マスタシリンダの
液圧に比例した液圧がパワー液圧室40に供給され、倍
力機能を発揮する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液圧源から供給される
液圧を利用して倍力を行う液圧倍力装置に関するもので
あり、特に作動遅れの無い液圧倍力装置に関するもので
ある。
液圧を利用して倍力を行う液圧倍力装置に関するもので
あり、特に作動遅れの無い液圧倍力装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】液圧倍力装置は例えば自動車の液圧ブレ
ーキ装置において操作力を倍力するために用いられてい
る。この種の液圧倍力装置は、実公平3−31653号
公報に示されているように、一般に、パワー液圧室の液
圧によって作動するパワーピストンと、操作部材の操作
に応じて作動する入力ピストンと、パワーピストンと入
力ピストンとの間に設けられ、両ピストンの相対移動に
より作動させられてパワー液圧室の液圧を制御する制御
弁とを備えるように構成されている。
ーキ装置において操作力を倍力するために用いられてい
る。この種の液圧倍力装置は、実公平3−31653号
公報に示されているように、一般に、パワー液圧室の液
圧によって作動するパワーピストンと、操作部材の操作
に応じて作動する入力ピストンと、パワーピストンと入
力ピストンとの間に設けられ、両ピストンの相対移動に
より作動させられてパワー液圧室の液圧を制御する制御
弁とを備えるように構成されている。
【0003】この装置では、操作部材の操作に応じて入
力ピストンが前進すれば制御弁がパワー液圧室の液圧を
上昇させる状態となり、これによってパワーピストンが
前進し、マスタシリンダのプッシュロッドを押圧して、
操作者のブレーキぺダルの踏力を軽減するようにしてい
る。そしてこの時、パワー液圧室の液圧を入力ピストン
にも比較的小さい受圧面において作用させて、パワーピ
ストンの作動力に比例した反力が入力ピストンに作用
し、操作者が液圧倍力装置の出力の増大を感知し得るよ
うにされている。
力ピストンが前進すれば制御弁がパワー液圧室の液圧を
上昇させる状態となり、これによってパワーピストンが
前進し、マスタシリンダのプッシュロッドを押圧して、
操作者のブレーキぺダルの踏力を軽減するようにしてい
る。そしてこの時、パワー液圧室の液圧を入力ピストン
にも比較的小さい受圧面において作用させて、パワーピ
ストンの作動力に比例した反力が入力ピストンに作用
し、操作者が液圧倍力装置の出力の増大を感知し得るよ
うにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な一般的な液圧倍力装置の制御弁構造は、液圧による作
用力のバランスを取る必要があるため、スプールタイプ
の弁構造が用いられている。このため液漏れが生じない
ようにするために、はめあい隙間を極めて小さく設定す
ることが必要となり、高い加工精度と高度な加工技術が
必要とされていた。また、上記液圧倍力装置は、パワー
ピストンを制御する制御弁がパワーピストンと入力ピス
トンとの間に設けられ、両ピストンの相対移動により作
動させられる構成であり、且つ、倍力された操作力をパ
ワーピストンと直列に配置された従来公知のマスタシリ
ンダのプッシュロッドに伝達する構成となっているた
め、装置全体として軸方向の長さが長くなり小型化が困
難であり、そのための取り付けスペースも必要となる、
また、製造コストも高価となる。さらに、操作部材の操
作に応じて入力ピストンが前進し、これにともなって制
御弁が移動してパワー液圧室の液圧を上昇させる構成と
なっているため、制御弁が移動するまでにペダル踏み込
みロスが生じ、応答性が悪くなる。等の問題点があっ
た。
な一般的な液圧倍力装置の制御弁構造は、液圧による作
用力のバランスを取る必要があるため、スプールタイプ
の弁構造が用いられている。このため液漏れが生じない
ようにするために、はめあい隙間を極めて小さく設定す
ることが必要となり、高い加工精度と高度な加工技術が
必要とされていた。また、上記液圧倍力装置は、パワー
ピストンを制御する制御弁がパワーピストンと入力ピス
トンとの間に設けられ、両ピストンの相対移動により作
動させられる構成であり、且つ、倍力された操作力をパ
ワーピストンと直列に配置された従来公知のマスタシリ
ンダのプッシュロッドに伝達する構成となっているた
め、装置全体として軸方向の長さが長くなり小型化が困
難であり、そのための取り付けスペースも必要となる、
また、製造コストも高価となる。さらに、操作部材の操
作に応じて入力ピストンが前進し、これにともなって制
御弁が移動してパワー液圧室の液圧を上昇させる構成と
なっているため、制御弁が移動するまでにペダル踏み込
みロスが生じ、応答性が悪くなる。等の問題点があっ
た。
【0005】そこで本発明は、パワー液圧室を減圧でき
る減圧弁の開閉を、減圧弁を構成するピストンの相対移
動により行うようにするとともに、操作部材の移動と略
同時にパワー液圧室内に高い液圧を導入できるように流
通弁の開閉をプライマリピストンの移動とは切り離した
構成とすることにより、構成が簡単で且つ液漏れの発生
を防止でき、さらに、ペダル踏み込みロスを無くし応答
性を良くできる液圧倍力装置を提供し、上記諸問題を解
決せんとするものである。
る減圧弁の開閉を、減圧弁を構成するピストンの相対移
動により行うようにするとともに、操作部材の移動と略
同時にパワー液圧室内に高い液圧を導入できるように流
通弁の開閉をプライマリピストンの移動とは切り離した
構成とすることにより、構成が簡単で且つ液漏れの発生
を防止でき、さらに、ペダル踏み込みロスを無くし応答
性を良くできる液圧倍力装置を提供し、上記諸問題を解
決せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明に係わ
る液圧倍力装置は、シリンダボディ1と、前記シリンダ
ボディ1に摺動自在に嵌合しているブースタピストン
と、同ブースタピストンに摺動自在に配置され第1出力
液圧室に液圧を発生するプライマリーピストンと、前記
プライマリーピストンの作動に応動して第2出力液圧室
に液圧を発生するセカンダリーピストンと、前記ブース
タピストンに高い液圧を作用させるパワー液圧室40
と、前記プライマリーピストンとアクションピストンと
の間に設けられかつ前記パワー液圧室40とリザーバ2
との連通を開閉する減圧弁Aと、前記出力液圧室に発生
した液圧により作動され液圧源と前記パワー液圧室とを
連通する液圧導入弁Cとを備え、前記パワー液圧室40
と前記液圧導入弁Cとの流路には、該流路を開閉する弁
機構12が設けられており、前記弁機構12は、ブレー
キ非作動時には流路を閉じており、この状態の時には、
流路40内には、液圧導入弁Cの作用によって所定の液
圧に高められた液圧が保持されており、前記弁機構12
は、前記減圧弁Aが閉じた直後に流路を開き、流路内に
保持された保持液圧を直ちにパワー液圧室内に導入する
ことができるようにしたことを特徴とするものであり、
これを課題解決の手段とするものである。
る液圧倍力装置は、シリンダボディ1と、前記シリンダ
ボディ1に摺動自在に嵌合しているブースタピストン
と、同ブースタピストンに摺動自在に配置され第1出力
液圧室に液圧を発生するプライマリーピストンと、前記
プライマリーピストンの作動に応動して第2出力液圧室
に液圧を発生するセカンダリーピストンと、前記ブース
タピストンに高い液圧を作用させるパワー液圧室40
と、前記プライマリーピストンとアクションピストンと
の間に設けられかつ前記パワー液圧室40とリザーバ2
との連通を開閉する減圧弁Aと、前記出力液圧室に発生
した液圧により作動され液圧源と前記パワー液圧室とを
連通する液圧導入弁Cとを備え、前記パワー液圧室40
と前記液圧導入弁Cとの流路には、該流路を開閉する弁
機構12が設けられており、前記弁機構12は、ブレー
キ非作動時には流路を閉じており、この状態の時には、
流路40内には、液圧導入弁Cの作用によって所定の液
圧に高められた液圧が保持されており、前記弁機構12
は、前記減圧弁Aが閉じた直後に流路を開き、流路内に
保持された保持液圧を直ちにパワー液圧室内に導入する
ことができるようにしたことを特徴とするものであり、
これを課題解決の手段とするものである。
【0007】
〔通常ブレーキ時〕ブレーキぺダルが踏まれ、プッシュ
ロッドを介してアクションピストン16が移動すると、
バルブ21が第2流路41bとピストン22の内部流路
22cとの連通を断つ。その後さらにアクションピスト
ン16が移動すると、セットピン15とホルダー19と
が係合し、ホルダースプリング18の付勢力に抗してホ
ルダーを図中左方に移動する。ホルダー19の移動によ
りボール弁12が開き、流路40a内の保持液圧がパワ
ー液圧室40内に流入し、ブースタピストン9を左方に
押す。ブースタピストン9の左方への移動によりプライ
マリーピストン6も左方に移動し、第1出力液圧室5a
に液圧が発生し、この液圧によってセカンダリピストン
3も左方に移動する。これによって第1、第2出力液圧
室に発生した液圧がホイールシリンダに供給されること
になる。さらに、ブレーキぺダルが踏み込まれ、この結
果第1、第2出力液圧室5a、4aの液圧が設定液圧以
上になると液圧導入弁C中の第1コントロールピストン
33が図中右方に移動し、プレプレッシャーピストン3
1に当接する。この液圧以降の液圧上昇に対しては第1
コントロールピストン33とプレプレッシャーピストン
31とが一体となって作動し、マスタシリンダの液圧に
比例した液圧がパワー液圧室に供給され、倍力機能を発
揮する。
ロッドを介してアクションピストン16が移動すると、
バルブ21が第2流路41bとピストン22の内部流路
22cとの連通を断つ。その後さらにアクションピスト
ン16が移動すると、セットピン15とホルダー19と
が係合し、ホルダースプリング18の付勢力に抗してホ
ルダーを図中左方に移動する。ホルダー19の移動によ
りボール弁12が開き、流路40a内の保持液圧がパワ
ー液圧室40内に流入し、ブースタピストン9を左方に
押す。ブースタピストン9の左方への移動によりプライ
マリーピストン6も左方に移動し、第1出力液圧室5a
に液圧が発生し、この液圧によってセカンダリピストン
3も左方に移動する。これによって第1、第2出力液圧
室に発生した液圧がホイールシリンダに供給されること
になる。さらに、ブレーキぺダルが踏み込まれ、この結
果第1、第2出力液圧室5a、4aの液圧が設定液圧以
上になると液圧導入弁C中の第1コントロールピストン
33が図中右方に移動し、プレプレッシャーピストン3
1に当接する。この液圧以降の液圧上昇に対しては第1
コントロールピストン33とプレプレッシャーピストン
31とが一体となって作動し、マスタシリンダの液圧に
比例した液圧がパワー液圧室に供給され、倍力機能を発
揮する。
【0008】〔倍力液圧源失陥時〕液圧源失陥時にブレ
ーキぺダルが踏まれると、アクションピストン16がプ
ライマリーピストンに当接し、プライマリーピストン6
のみを左方へ移動する。プライマリーピストン6の左方
への移動により、スプリング5が圧縮され、第1出力液
圧室5aに液圧が発生する。この液圧はホイールシリン
ダに供給されると共にセカンダリーピストン3を左方に
移動する。これによって第2出力液圧室4aにも液圧が
発生し、この液圧がホイールシリンダに供給されること
になる。
ーキぺダルが踏まれると、アクションピストン16がプ
ライマリーピストンに当接し、プライマリーピストン6
のみを左方へ移動する。プライマリーピストン6の左方
への移動により、スプリング5が圧縮され、第1出力液
圧室5aに液圧が発生する。この液圧はホイールシリン
ダに供給されると共にセカンダリーピストン3を左方に
移動する。これによって第2出力液圧室4aにも液圧が
発生し、この液圧がホイールシリンダに供給されること
になる。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の実施例に係る液圧倍力装置の断面
図である。図において、1はシリンダボディであり、こ
のシリンダボディ1にはスリーブ10がプラグ13、ス
クリュウ14にて取付けられており、前記スリーブ10
の内径部にはブースタピストン9が摺動自在に取付けら
れている。更に、このブースタピストン9の内径部には
プライマリーピストン6が摺動自在に取付けれており、
このプライマリーピストン6と直列にセカンダリーピス
トン3がシリンダボディ1内に設けられている。前記ス
リーブ10とブースタピストン9との間にはリザーバ2
に連通したスプリング収容室7aが形成されており、こ
のスプリング収容室7aにはブースタスプリング7が配
置され、このスプリング7の付勢力によりブースタピス
トン9はストッパ11に向けて付勢されている。ストッ
パ11は前記プラグ13にてスリーブ10に固定されて
いる。また、前記ブースタピストン9とプラグ13との
間にパワー液圧室40(詳細構造は後述する)が形成さ
れている。
する。図1は本発明の実施例に係る液圧倍力装置の断面
図である。図において、1はシリンダボディであり、こ
のシリンダボディ1にはスリーブ10がプラグ13、ス
クリュウ14にて取付けられており、前記スリーブ10
の内径部にはブースタピストン9が摺動自在に取付けら
れている。更に、このブースタピストン9の内径部には
プライマリーピストン6が摺動自在に取付けれており、
このプライマリーピストン6と直列にセカンダリーピス
トン3がシリンダボディ1内に設けられている。前記ス
リーブ10とブースタピストン9との間にはリザーバ2
に連通したスプリング収容室7aが形成されており、こ
のスプリング収容室7aにはブースタスプリング7が配
置され、このスプリング7の付勢力によりブースタピス
トン9はストッパ11に向けて付勢されている。ストッ
パ11は前記プラグ13にてスリーブ10に固定されて
いる。また、前記ブースタピストン9とプラグ13との
間にパワー液圧室40(詳細構造は後述する)が形成さ
れている。
【0010】プライマリーピストン6の内径部にはアク
ションピストン16が摺動自在に嵌合し、アクションピ
ストン16との間には前記パワー液圧室40とリザーバ
2とを連通し、パワー液圧室40内の液圧を減圧する後
述する構成からなる減圧弁Aが配置されている。また、
プライマリーピストン6とセカンダリーピストン3との
間には第1出力液圧室5aが形成されており、さらにセ
カンダリーピストン3とシリンダボディ1との間には第
2出力液圧室4aが形成されている。前記第1、第2出
力液圧室5aおよび4aは、同じ構成を有する開閉弁B
を介してリザーバ2に連通されている。さらに、本液圧
倍力装置と液圧源としてのアキュムレータ37との間に
は、液圧倍力装置に発生した液圧で間接的に開閉される
液圧導入弁Cが配置され、この液圧導入弁Cの開閉でア
キュムレータ37に蓄圧された液圧を前記パワー液圧室
40に導入することができるようになっている。また、
アキュムレータ37には液圧ポンプ35により常時所定
の液圧が蓄圧されている。なお36はプレッシャースイ
ッチである。
ションピストン16が摺動自在に嵌合し、アクションピ
ストン16との間には前記パワー液圧室40とリザーバ
2とを連通し、パワー液圧室40内の液圧を減圧する後
述する構成からなる減圧弁Aが配置されている。また、
プライマリーピストン6とセカンダリーピストン3との
間には第1出力液圧室5aが形成されており、さらにセ
カンダリーピストン3とシリンダボディ1との間には第
2出力液圧室4aが形成されている。前記第1、第2出
力液圧室5aおよび4aは、同じ構成を有する開閉弁B
を介してリザーバ2に連通されている。さらに、本液圧
倍力装置と液圧源としてのアキュムレータ37との間に
は、液圧倍力装置に発生した液圧で間接的に開閉される
液圧導入弁Cが配置され、この液圧導入弁Cの開閉でア
キュムレータ37に蓄圧された液圧を前記パワー液圧室
40に導入することができるようになっている。また、
アキュムレータ37には液圧ポンプ35により常時所定
の液圧が蓄圧されている。なお36はプレッシャースイ
ッチである。
【0011】以下、上記液圧倍力装置を構成する減圧弁
Aおよびパワー液圧室40、開閉弁B、液圧導入弁Cの
各要素の構成を説明する。 〔減圧弁A〕図2において、プライマリーピストン6の
図中右端には、アクションピストン16がプライマリー
ピストン6の内径部に摺動自在に設けられており、前記
アクションピストン16はスプリング24によって図中
右方に付勢されている。アクションピストン16は同一
円形断面にて形成されており、さらに同ピストン内には
第一流路41a、41bが形成されている。前記第一流
路41aは後述するパワー液圧室40に常時連通されて
おり、前記第2流路41bは後述するピストン22の内
径部に形成した流路22cと連通している。減圧弁A
は、プライマリーピストン6とアクションピストン16
との間に配置されている。
Aおよびパワー液圧室40、開閉弁B、液圧導入弁Cの
各要素の構成を説明する。 〔減圧弁A〕図2において、プライマリーピストン6の
図中右端には、アクションピストン16がプライマリー
ピストン6の内径部に摺動自在に設けられており、前記
アクションピストン16はスプリング24によって図中
右方に付勢されている。アクションピストン16は同一
円形断面にて形成されており、さらに同ピストン内には
第一流路41a、41bが形成されている。前記第一流
路41aは後述するパワー液圧室40に常時連通されて
おり、前記第2流路41bは後述するピストン22の内
径部に形成した流路22cと連通している。減圧弁A
は、プライマリーピストン6とアクションピストン16
との間に配置されている。
【0012】前記減圧弁Aは、図中右端に弁座22aを
有するとともに左端に溝22bを有しさらに内径部に流
路22cを有するピストン22と、前記ピストン22の
溝22b内に係合するように配置されるセットピン25
と、前記セットピン25を支持するクリップ26と、ピ
ストン22の内径部流路22cに収納されるバルブロッ
ド23と、前記弁座22aに当接することにより前記流
路22cを断つことができるバルブ21と、前記バルブ
21を閉じ方向に付勢するバルブスプリング20とによ
って構成されており、非作動時には、図示の如く、ピス
トン22がプライマリーピストン6に当接し、バルブロ
ッド23によってバルブ21がピストン22の弁座22
aから離されている。そしてこの状態の時には、パワー
液圧室40は前記第1流路41a→第2流路41b→開
いているバルブ21、ピストン22の内径部流路22c
→アクションピストン16とプライマリーピストン6と
の間に形成された液室50→アクションピストン16の
周囲の隙間16a→プライマリーピストン6に形成した
孔6a→ブースタピストン9に形成した孔9a→スプリ
ング収容室7aを介してリザーバに連通している。ま
た、アクションピストン16の作動により前記バルブ2
1がピストン22の内径部流路22cを閉じると、パワ
ー液圧室40のリザーバ2との連通は断たれることにな
る(なお、前記バルブの作動については後で詳述す
る)。
有するとともに左端に溝22bを有しさらに内径部に流
路22cを有するピストン22と、前記ピストン22の
溝22b内に係合するように配置されるセットピン25
と、前記セットピン25を支持するクリップ26と、ピ
ストン22の内径部流路22cに収納されるバルブロッ
ド23と、前記弁座22aに当接することにより前記流
路22cを断つことができるバルブ21と、前記バルブ
21を閉じ方向に付勢するバルブスプリング20とによ
って構成されており、非作動時には、図示の如く、ピス
トン22がプライマリーピストン6に当接し、バルブロ
ッド23によってバルブ21がピストン22の弁座22
aから離されている。そしてこの状態の時には、パワー
液圧室40は前記第1流路41a→第2流路41b→開
いているバルブ21、ピストン22の内径部流路22c
→アクションピストン16とプライマリーピストン6と
の間に形成された液室50→アクションピストン16の
周囲の隙間16a→プライマリーピストン6に形成した
孔6a→ブースタピストン9に形成した孔9a→スプリ
ング収容室7aを介してリザーバに連通している。ま
た、アクションピストン16の作動により前記バルブ2
1がピストン22の内径部流路22cを閉じると、パワ
ー液圧室40のリザーバ2との連通は断たれることにな
る(なお、前記バルブの作動については後で詳述す
る)。
【0013】ところで、前記アクションピストン16に
は環状溝16bが形成されており、この環状溝16b内
にはプライマリーピストン6に設けられたセットピン8
が嵌合している。セットピン8と前記環状溝16bとの
間にはアクションピストン16とプライマリーピストン
6の相対移動を許容する隙間が形成されており、この隙
間によって両者の相対移動量が規制されるようになって
いる。さらに、前記アクションピストン16はプラグ1
3に摺動自在に嵌合されており、前記プラグ13はスク
リュウ14によりシリンダボディ1に固定されている。
は環状溝16bが形成されており、この環状溝16b内
にはプライマリーピストン6に設けられたセットピン8
が嵌合している。セットピン8と前記環状溝16bとの
間にはアクションピストン16とプライマリーピストン
6の相対移動を許容する隙間が形成されており、この隙
間によって両者の相対移動量が規制されるようになって
いる。さらに、前記アクションピストン16はプラグ1
3に摺動自在に嵌合されており、前記プラグ13はスク
リュウ14によりシリンダボディ1に固定されている。
【0014】〔パワー液圧室40〕パワー液圧室40は
図2にその詳細を示すようにブースタピストン9とプラ
グ13との間に形成されている。前記プラグ13にはバ
ワー液圧室40に連通する流路40aが形成されてお
り、この流路40aはスリーブ10の外周とシリンダボ
ディ1との間に形成した通路42を介して後述する液圧
導入弁Cに連通されている。前記流路40aのポートに
は流路40aを開閉するボール弁12が配置されてい
る。前記ボール弁12はボールが脱落しない様にプレー
ト43によって保持されており、プレート43は、ホル
ダースプリング18によって図中右方に付勢されている
ホルダー19によって押さえられている。この結果、非
作動時にはこのボール弁12は図2に示すように前記ス
プリング18の付勢力によって流路40aのポートを閉
じている。また、非作動時には、アクションピストン1
6に設けたセットピン15とホルダー19との間には、
隙間L1が形成されており(D部拡大図参照)、この隙
間L1は前記減圧弁A内のバルブ21とピストン22の
弁座22aとが離れている距離L2よりも少し大きく形
成されている。これは、アクションピストン16が作動
した時に先ず、減圧弁A内のバルブ21が閉じ、その後
に、ホルダー19とセットピン15とが係合し、スプリ
ング18を撓めながら、ボール弁12が流路40aのポ
ートを開くようにするためである。
図2にその詳細を示すようにブースタピストン9とプラ
グ13との間に形成されている。前記プラグ13にはバ
ワー液圧室40に連通する流路40aが形成されてお
り、この流路40aはスリーブ10の外周とシリンダボ
ディ1との間に形成した通路42を介して後述する液圧
導入弁Cに連通されている。前記流路40aのポートに
は流路40aを開閉するボール弁12が配置されてい
る。前記ボール弁12はボールが脱落しない様にプレー
ト43によって保持されており、プレート43は、ホル
ダースプリング18によって図中右方に付勢されている
ホルダー19によって押さえられている。この結果、非
作動時にはこのボール弁12は図2に示すように前記ス
プリング18の付勢力によって流路40aのポートを閉
じている。また、非作動時には、アクションピストン1
6に設けたセットピン15とホルダー19との間には、
隙間L1が形成されており(D部拡大図参照)、この隙
間L1は前記減圧弁A内のバルブ21とピストン22の
弁座22aとが離れている距離L2よりも少し大きく形
成されている。これは、アクションピストン16が作動
した時に先ず、減圧弁A内のバルブ21が閉じ、その後
に、ホルダー19とセットピン15とが係合し、スプリ
ング18を撓めながら、ボール弁12が流路40aのポ
ートを開くようにするためである。
【0015】前記ボール弁12は、ブレーキ非作動時に
はプラグ13のポートを閉じており、この状態の時に
は、流路40a内には、後述する液圧導入弁Cの作用に
よって所定の液圧に高められた液圧が保持されている。
また、ブレーキペダルの踏み下げによって前記ボール弁
12は上述の保持液圧によって流路40aを開き、アキ
ュムレータ37からの液圧を液圧導入弁Cを介してパワ
ー液圧室12に導入する。
はプラグ13のポートを閉じており、この状態の時に
は、流路40a内には、後述する液圧導入弁Cの作用に
よって所定の液圧に高められた液圧が保持されている。
また、ブレーキペダルの踏み下げによって前記ボール弁
12は上述の保持液圧によって流路40aを開き、アキ
ュムレータ37からの液圧を液圧導入弁Cを介してパワ
ー液圧室12に導入する。
【0016】上記のようにボール弁12の作用により、
流路40a中の液圧は常時ある程度まで高くなっている
ため、アキュムレータからの液圧が作用してブースタピ
ストンが作動するまでには従来装置のようなタイムラグ
がなくなり応答性のよいブースタ機能を発揮することが
でき、ブレーキフィーリングを良くすることができる。
なお、この時、パワー液圧室12の液圧はアクションピ
ストン16にも作用し、これによってブースタピストン
9の作動力に比例した反力がプッシュロッドに作用し、
操作者が液圧倍力装置の出力の増大を感知し得るように
されている。
流路40a中の液圧は常時ある程度まで高くなっている
ため、アキュムレータからの液圧が作用してブースタピ
ストンが作動するまでには従来装置のようなタイムラグ
がなくなり応答性のよいブースタ機能を発揮することが
でき、ブレーキフィーリングを良くすることができる。
なお、この時、パワー液圧室12の液圧はアクションピ
ストン16にも作用し、これによってブースタピストン
9の作動力に比例した反力がプッシュロッドに作用し、
操作者が液圧倍力装置の出力の増大を感知し得るように
されている。
【0017】〔開閉弁B〕開閉弁は第1、第2出力液圧
室4a、5aとリザーバ2との連通を制御するための弁
であり、図1を参照して前記開閉弁の構成を説明する。
開閉弁はシール部材45と兼用に構成されており、この
シール部材45によって前記出力液圧室5aとリザーバ
とを連通する流路を閉じることができるように成ってい
る。このため、この開閉弁ではアクションピストン16
が操作され、ブースタピストン9とともにプライマリー
ピストン6が図1中左方に移動する時は閉じており、第
1出力液圧室5aに液圧が発生し、この液圧はホイール
シリンダに供給されると共にセカンダリーピストン3を
左方に移動する。セカンダリーピストン3の移動によっ
て第2出力液圧室4a中の開閉弁も上記と同様にリザー
バ2との連通を絶ち、第2出力液圧室4aでも液圧を発
生し、この液圧がホイールシリンダに供給される。
室4a、5aとリザーバ2との連通を制御するための弁
であり、図1を参照して前記開閉弁の構成を説明する。
開閉弁はシール部材45と兼用に構成されており、この
シール部材45によって前記出力液圧室5aとリザーバ
とを連通する流路を閉じることができるように成ってい
る。このため、この開閉弁ではアクションピストン16
が操作され、ブースタピストン9とともにプライマリー
ピストン6が図1中左方に移動する時は閉じており、第
1出力液圧室5aに液圧が発生し、この液圧はホイール
シリンダに供給されると共にセカンダリーピストン3を
左方に移動する。セカンダリーピストン3の移動によっ
て第2出力液圧室4a中の開閉弁も上記と同様にリザー
バ2との連通を絶ち、第2出力液圧室4aでも液圧を発
生し、この液圧がホイールシリンダに供給される。
【0018】〔液圧導入弁C〕液圧導入弁はアキュムレ
ータ37に蓄圧された液圧を前記パワー液圧室40に導
入するためのバルブ手段を構成している。この液圧導入
弁Cは液圧倍力装置とアキュムレータとの間に配置され
ている。図3において、前記シリンダボディ1にはバル
ブボディ1aが取り付けられており、このバルブボディ
1a内には前記第1、第2出力液圧室5a、4aおよび
ホイールシリンダに連通する長孔50が形成されてお
り、前記長孔50はバルブボディ1aに形成されたポー
ト51を介してアキュムレータ37と連通する流路52
に、また、通路1bを介して前記パワー液圧室40に連
通する通路42に接続されている。
ータ37に蓄圧された液圧を前記パワー液圧室40に導
入するためのバルブ手段を構成している。この液圧導入
弁Cは液圧倍力装置とアキュムレータとの間に配置され
ている。図3において、前記シリンダボディ1にはバル
ブボディ1aが取り付けられており、このバルブボディ
1a内には前記第1、第2出力液圧室5a、4aおよび
ホイールシリンダに連通する長孔50が形成されてお
り、前記長孔50はバルブボディ1aに形成されたポー
ト51を介してアキュムレータ37と連通する流路52
に、また、通路1bを介して前記パワー液圧室40に連
通する通路42に接続されている。
【0019】長孔50内には第2コントロールピストン
34と第1コントロールピストン33とが設けられ、第
2コントロールピストン34は長孔50内で前記第1、
第2の出力液圧室5a、4aの連通を断っており、長孔
50内に形成した段部50aによって図中左方への移動
が規制されている。さらに前記第1出力液圧室5aは第
2コントロールピストン34と第1コントロールピスト
ン33との間に形成した流路を介してホイールシリンダ
と連通されている。そして、前記第2コントロールピス
トン34および第1コントロールピストン33は第1、
第2出力液圧室5a、4aに発生した液圧によって図中
右方へ移動できるようになっている。
34と第1コントロールピストン33とが設けられ、第
2コントロールピストン34は長孔50内で前記第1、
第2の出力液圧室5a、4aの連通を断っており、長孔
50内に形成した段部50aによって図中左方への移動
が規制されている。さらに前記第1出力液圧室5aは第
2コントロールピストン34と第1コントロールピスト
ン33との間に形成した流路を介してホイールシリンダ
と連通されている。そして、前記第2コントロールピス
トン34および第1コントロールピストン33は第1、
第2出力液圧室5a、4aに発生した液圧によって図中
右方へ移動できるようになっている。
【0020】バルブボディ1aにはスクリュウ27によ
ってバルブスリーブ30が取り付けられている。バルブ
スリーブ30内には小径の孔と大径の孔とが連続して形
成されており、バルブスリーブ30の大径の孔内にはプ
レプレッシャーピストン31が摺動可能に配置されてい
る。プレプレッシャーピストン31と第1コントロール
ピストン33との間にはジャンプアップスプリング32
が設けられている。また小径の孔内にはコントロールバ
ルブ29が配置されており、コントロールバルブ29と
バルブスリーブ30との間にはコントロールスプリング
28が設けられている。前記コントロールスプリング2
8およびジャンプアップスプリング32の付勢力により
コントロールバルブ29とプレプレッシャーピストン3
1は当接されている。前記ジャンプアップスプリング3
2とコントロールスプリング28との付勢力のバランス
により、プレプレッシャーピストン31は常時は図に示
すような位置をとり、プレプレッシャーピストン31、
バルブスリーブ30、コントロールバルブ29とによっ
て絞り42aを形成している。前記絞り42aは通路4
2に連通している。
ってバルブスリーブ30が取り付けられている。バルブ
スリーブ30内には小径の孔と大径の孔とが連続して形
成されており、バルブスリーブ30の大径の孔内にはプ
レプレッシャーピストン31が摺動可能に配置されてい
る。プレプレッシャーピストン31と第1コントロール
ピストン33との間にはジャンプアップスプリング32
が設けられている。また小径の孔内にはコントロールバ
ルブ29が配置されており、コントロールバルブ29と
バルブスリーブ30との間にはコントロールスプリング
28が設けられている。前記コントロールスプリング2
8およびジャンプアップスプリング32の付勢力により
コントロールバルブ29とプレプレッシャーピストン3
1は当接されている。前記ジャンプアップスプリング3
2とコントロールスプリング28との付勢力のバランス
により、プレプレッシャーピストン31は常時は図に示
すような位置をとり、プレプレッシャーピストン31、
バルブスリーブ30、コントロールバルブ29とによっ
て絞り42aを形成している。前記絞り42aは通路4
2に連通している。
【0021】バルブスリーブ30にはポート51に連通
する流路30aが形成されており、前記流路30aに連
通してバルブスリーブ30の内周面には環状溝30bが
形成されている。一方コントロールバルブ29には流路
29aが形成されており、この流路29aは、通路を介
してコントロールバルブ29の外周に形成した環状溝2
9bに、また、前記絞り42aに連通している。前記環
状溝30bと環状溝29bとによって液圧導入弁機構を
構成しており、常時は、図に示すように環状溝30bと
環状溝29bとは図に示すように連通されている。
する流路30aが形成されており、前記流路30aに連
通してバルブスリーブ30の内周面には環状溝30bが
形成されている。一方コントロールバルブ29には流路
29aが形成されており、この流路29aは、通路を介
してコントロールバルブ29の外周に形成した環状溝2
9bに、また、前記絞り42aに連通している。前記環
状溝30bと環状溝29bとによって液圧導入弁機構を
構成しており、常時は、図に示すように環状溝30bと
環状溝29bとは図に示すように連通されている。
【0022】液圧導入弁Cが図3に示す状態の時(初期
設定圧時)にはアキュムレータ37からの液圧が流路5
2→ポート51→流路30a→環状溝30b→環状溝2
9b→流路29aを介して前記プレプレッシャーピスト
ン31に作用し、この時の液圧でプレプレッシャーピス
トン31はジャンプアップスプリング32の付勢力に抗
して図中左方に移動し、この結果、コントロールバルブ
29もコントロールスプリング28の付勢力で図中左方
に追従し、初期設定圧が確保される。そして、この時の
初期設定圧がパワー液圧室40のボール弁12に作用
し、この結果、流路40aには常に所定の液圧が保持さ
れることになる。この結果流路40aは常に所定のブレ
ーキ液圧が作用しており、これによってブレーキ作動時
の作動遅れ(倍力比の低下)を防止している。
設定圧時)にはアキュムレータ37からの液圧が流路5
2→ポート51→流路30a→環状溝30b→環状溝2
9b→流路29aを介して前記プレプレッシャーピスト
ン31に作用し、この時の液圧でプレプレッシャーピス
トン31はジャンプアップスプリング32の付勢力に抗
して図中左方に移動し、この結果、コントロールバルブ
29もコントロールスプリング28の付勢力で図中左方
に追従し、初期設定圧が確保される。そして、この時の
初期設定圧がパワー液圧室40のボール弁12に作用
し、この結果、流路40aには常に所定の液圧が保持さ
れることになる。この結果流路40aは常に所定のブレ
ーキ液圧が作用しており、これによってブレーキ作動時
の作動遅れ(倍力比の低下)を防止している。
【0023】本実施例は以上のように構成されており、
以下のように作動する。 〔通常ブレーキ時〕初期設定圧が設定されている状態で
ブレーキぺダルが踏まれ、プッシュロッドを介してアク
ションピストン16が移動すると、バルブ21がピスト
ン22に形成された弁座22aと当接し、前記第2流路
41bとピストン22の内部流路22cとの連通を断つ
(即ち、リザーバとパワー液圧室40との連通を断
つ)。その後さらにアクションピストン16が移動する
と、セットピン15とホルダー19とが係合し、ホルダ
ースプリング18の付勢力に抗してホルダーを図中左方
に移動する。ホルダー19の移動によりプレート43へ
の押圧力がなくなるためボール弁12が開き、流路40
a内の保持液圧がパワー液圧室40内に流入し、ブース
タピストン9を図中左方に押す。ブースタピストン9の
左方への移動によりプライマリーピストン6も左方に移
動し、第1出力液圧室5aに液圧が発生し、この液圧は
ホイールシリンダに供給されると共にセカンダリピスト
ン3を図1中左方に移動する。これによって第2出力液
圧室4aにも液圧が発生し、この液圧がホイールシリン
ダに供給されることになる。
以下のように作動する。 〔通常ブレーキ時〕初期設定圧が設定されている状態で
ブレーキぺダルが踏まれ、プッシュロッドを介してアク
ションピストン16が移動すると、バルブ21がピスト
ン22に形成された弁座22aと当接し、前記第2流路
41bとピストン22の内部流路22cとの連通を断つ
(即ち、リザーバとパワー液圧室40との連通を断
つ)。その後さらにアクションピストン16が移動する
と、セットピン15とホルダー19とが係合し、ホルダ
ースプリング18の付勢力に抗してホルダーを図中左方
に移動する。ホルダー19の移動によりプレート43へ
の押圧力がなくなるためボール弁12が開き、流路40
a内の保持液圧がパワー液圧室40内に流入し、ブース
タピストン9を図中左方に押す。ブースタピストン9の
左方への移動によりプライマリーピストン6も左方に移
動し、第1出力液圧室5aに液圧が発生し、この液圧は
ホイールシリンダに供給されると共にセカンダリピスト
ン3を図1中左方に移動する。これによって第2出力液
圧室4aにも液圧が発生し、この液圧がホイールシリン
ダに供給されることになる。
【0024】さらに、ブレーキぺダルが踏み込まれ、こ
の結果第1、第2出力液圧室5a、4aの液圧が設定液
圧以上になると液圧導入弁C中の第1コントロールピス
トン33が図中右方に移動し、プレプレッシャーピスト
ン31に当接する。この液圧以降の液圧上昇に対しては
第1コントロールピストン33とプレプレッシャーピス
トン31とが一体となって作動し、マスタシリンダの液
圧に比例した液圧がパワー液圧室に供給され、倍力機能
を発揮する。
の結果第1、第2出力液圧室5a、4aの液圧が設定液
圧以上になると液圧導入弁C中の第1コントロールピス
トン33が図中右方に移動し、プレプレッシャーピスト
ン31に当接する。この液圧以降の液圧上昇に対しては
第1コントロールピストン33とプレプレッシャーピス
トン31とが一体となって作動し、マスタシリンダの液
圧に比例した液圧がパワー液圧室に供給され、倍力機能
を発揮する。
【0025】また、倍力時、パワー液圧室40の液圧は
アクションピストン16に作用し、これによってプライ
マリーピストン6の作動力に比例した反力がプッシュロ
ッドに作用し、操作者が液圧倍力装置の出力の増大を感
知し得るようにされている。さらに、前記構成のパワー
液圧室40には、流路40a内に高い液圧が保持されて
いるため、アクションピストン16の僅かな移動により
直ちに保持液圧が流入し、ブースタピストンを作動させ
ることができるため、従来装置のようなタイムラグがな
くなり応答性のよいブースタ機能を発揮することがで
き、ブレーキフィーリングを良くすることができる。
アクションピストン16に作用し、これによってプライ
マリーピストン6の作動力に比例した反力がプッシュロ
ッドに作用し、操作者が液圧倍力装置の出力の増大を感
知し得るようにされている。さらに、前記構成のパワー
液圧室40には、流路40a内に高い液圧が保持されて
いるため、アクションピストン16の僅かな移動により
直ちに保持液圧が流入し、ブースタピストンを作動させ
ることができるため、従来装置のようなタイムラグがな
くなり応答性のよいブースタ機能を発揮することがで
き、ブレーキフィーリングを良くすることができる。
【0026】〔倍力液圧源失陥時〕ブレーキ作動中に、
なんらかの原因により液圧源が失陥した場合には、アキ
ュムレータ37からの液圧がパワー液圧室40に作用し
なくなりブレーキぺダルの踏み込みのみによってブレー
キ液圧を発生させる必要がある。液圧源失陥時にブレー
キぺダルが踏まれると、アクションピストン16がプラ
イマリーピストンに当接し、プライマリーピストン6の
みを左方へ移動する。プライマリーピストン6の左方へ
の移動により、スプリング5が圧縮され、第1出力液圧
室5aに液圧が発生する。この液圧はホイールシリンダ
に供給されると共にセカンダリーピストン3を図1中左
方に移動する。これによって第2出力液圧室4aにも液
圧が発生し、この液圧がホイールシリンダに供給される
ことになる。
なんらかの原因により液圧源が失陥した場合には、アキ
ュムレータ37からの液圧がパワー液圧室40に作用し
なくなりブレーキぺダルの踏み込みのみによってブレー
キ液圧を発生させる必要がある。液圧源失陥時にブレー
キぺダルが踏まれると、アクションピストン16がプラ
イマリーピストンに当接し、プライマリーピストン6の
みを左方へ移動する。プライマリーピストン6の左方へ
の移動により、スプリング5が圧縮され、第1出力液圧
室5aに液圧が発生する。この液圧はホイールシリンダ
に供給されると共にセカンダリーピストン3を図1中左
方に移動する。これによって第2出力液圧室4aにも液
圧が発生し、この液圧がホイールシリンダに供給される
ことになる。
【0027】以上の作用中、プライマリーピストン6の
移動により、第1出力液圧室5a内に液圧を発生させる
ことができ、液圧源失陥時にブレーキぺダルが踏まれた
際の受圧面積が小さくできるため、これにより、液圧失
陥時に発生するブレーキぺダルの踏み込み力の急激な増
加を押さえることができる。なお、液圧源には失陥がな
く、第1、第2いづれかの出力液圧室5a、4a系に失
陥が生じた場合には、第2コントロールピストン34、
第1コントロールピストン33のいづれかを介してコン
トロールバルブ29を作動することができる。
移動により、第1出力液圧室5a内に液圧を発生させる
ことができ、液圧源失陥時にブレーキぺダルが踏まれた
際の受圧面積が小さくできるため、これにより、液圧失
陥時に発生するブレーキぺダルの踏み込み力の急激な増
加を押さえることができる。なお、液圧源には失陥がな
く、第1、第2いづれかの出力液圧室5a、4a系に失
陥が生じた場合には、第2コントロールピストン34、
第1コントロールピストン33のいづれかを介してコン
トロールバルブ29を作動することができる。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に述べた如く本発明によれば、
パワー液圧室をリザーバに連通することによりパワー液
圧室を減圧できる減圧弁の開閉を、減圧弁を構成するピ
ストンの相対移動により行うようにしたため、一般的な
液圧倍力装置が採用しているスプールタイプの弁構造に
比較して、本発明の弁機構ではそれぼど高い加工精度や
高度な加工技術を必要としない。また、本発明の構成に
よって、簡単で且つ液漏れが生じない液圧倍力装置を提
供することができるとともに、プライマリーピストンの
移動とは切り離して、ボール弁を開放できるようにした
ためパワー液圧室内に直ちに高い液圧を供給でき、ペダ
ル踏み込みロスを無くし応答性を良くすることができ
る。等々の優れた効果を奏することができる。
パワー液圧室をリザーバに連通することによりパワー液
圧室を減圧できる減圧弁の開閉を、減圧弁を構成するピ
ストンの相対移動により行うようにしたため、一般的な
液圧倍力装置が採用しているスプールタイプの弁構造に
比較して、本発明の弁機構ではそれぼど高い加工精度や
高度な加工技術を必要としない。また、本発明の構成に
よって、簡単で且つ液漏れが生じない液圧倍力装置を提
供することができるとともに、プライマリーピストンの
移動とは切り離して、ボール弁を開放できるようにした
ためパワー液圧室内に直ちに高い液圧を供給でき、ペダ
ル踏み込みロスを無くし応答性を良くすることができ
る。等々の優れた効果を奏することができる。
【図1】本発明の第1実施例に係る液圧倍力装置の側断
面図である。
面図である。
【図2】図1中の流通弁Aおよびパワー液圧室の拡大図
である。
である。
【図3】図1中の液圧導入弁Cの拡大図である。
1 シリンダボディ 6 プライマリーピストン 11 ストッパ 12 ボール弁 42 プレート 16 アクションピストン 18 ホルダースプリング 19 ホルダー 21 バルブ 22 ピストン 23 バルブロッド A 減圧弁 B 開閉弁 C 液圧導入弁
Claims (2)
- 【請求項1】 液圧倍力装置において、同装置は、シリ
ンダボディ1と、前記シリンダボディ1に摺動自在に嵌
合しているブースタピストンと、同ブースタピストンに
摺動自在に配置され第1出力液圧室に液圧を発生するプ
ライマリーピストンと、前記プライマリーピストンの作
動に応動して第2出力液圧室に液圧を発生するセカンダ
リーピストンと、前記ブースタピストンに高い液圧を作
用させるパワー液圧室40と、前記プライマリーピスト
ンとアクションピストンとの間に設けられかつ前記パワ
ー液圧室40とリザーバ2との連通を開閉する減圧弁A
と、前記出力液圧室に発生した液圧により作動され液圧
源と前記パワー液圧室とを連通する液圧導入弁Cとを備
え、前記パワー液圧室40と前記液圧導入弁Cとの流路
には、該流路を開閉する弁機構12が設けられており、
前記弁機構12は、ブレーキ非作動時には流路を閉じて
おり、この状態の時には、流路40内には、液圧導入弁
Cの作用によって所定の液圧に高められた液圧が保持さ
れており、前記弁機構12は、前記減圧弁Aが閉じた直
後に流路を開き、流路内に保持された保持液圧を直ちに
パワー液圧室内に導入することができるようにしたこと
を特徴とする液圧倍力装置。 - 【請求項2】 前記弁機構12は、流路を開閉するボー
ル弁と、アクションピストンに設けたセットピン15
と、前記セットピン15と所定の隙間を持ちながらスプ
リング18の作用により前記ボール弁12を流路を閉じ
る方向に付勢するホルダー19とを有し、前記セットピ
ン15とホルダー19との隙間は減圧弁の隙間より僅か
に大きく形成されており、前記ホルダーは減圧弁が閉じ
た直後にボール弁を開くことができるようセットピンに
より移動するべく構成されていることを特徴とする請求
項1に記載の液圧倍力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6183478A JPH0840249A (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | 液圧倍力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6183478A JPH0840249A (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | 液圧倍力装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0840249A true JPH0840249A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=16136513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6183478A Withdrawn JPH0840249A (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | 液圧倍力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0840249A (ja) |
-
1994
- 1994-08-04 JP JP6183478A patent/JPH0840249A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011106 |