JPH07112661A - 液圧倍力装置 - Google Patents

液圧倍力装置

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Publication number
JPH07112661A
JPH07112661A JP5260506A JP26050693A JPH07112661A JP H07112661 A JPH07112661 A JP H07112661A JP 5260506 A JP5260506 A JP 5260506A JP 26050693 A JP26050693 A JP 26050693A JP H07112661 A JPH07112661 A JP H07112661A
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JP
Japan
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piston
hydraulic pressure
hydraulic
valve
booster
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5260506A
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English (en)
Inventor
Toshifumi Maehara
利史 前原
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Akebono Research and Development Centre Ltd
Original Assignee
Akebono Research and Development Centre Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07112661A publication Critical patent/JPH07112661A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動液圧を倍力するためのピストンを2分割
し、倍力液圧系失陥時には、分割した一方のピストンの
みによってブレーキ液圧を発生できるようにし、ぺダル
踏力増加現象を解消する。 【構成】 液圧倍力装置において、ブースタピストン3
aはアクションピストン13と連結された第1ピストン
103と、該第1ピストンの外周に嵌合され、且つ、第
1ピストンに摺動自在に設けられた第2ピストン10
3’とから構成され、通常ブレーキ作動時は、前記第
1、第2ピストン103、103’が協働して出力液圧
室4に液圧を発生し、液圧源失陥時にはアクションピス
トン13に連結されている第1ピストン103のみによ
って出力液圧室内に液圧を発生できるようにした。これ
により液圧失陥時に発生するブレーキぺダルの踏み込み
力の急激な増加を押さえることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液圧源から供給される
液圧を利用して倍力を行う液圧倍力装置に関するもので
あり、特に倍力液圧系失陥時におけるぺダル踏力増加を
軽減できる小型の液圧倍力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液圧倍力装置は例えば自動車の液圧ブレ
ーキ装置において操作力を倍力するために用いられてい
る。この種の液圧倍力装置は、実公平3−31653号
公報に示されているように、一般に、パワー液圧室の液
圧によって作動するパワーピストンと、操作部材の操作
に応じて作動する入力ピストンと、パワーピストンと入
力ピストンとの間に設けられ、両ピストンの相対移動に
より作動させられてパワー液圧室の液圧を制御する制御
弁とを備えるように構成されている。
【0003】この装置では、操作部材の操作に応じて入
力ピストンが前進すれば制御弁がパワー液圧室の液圧を
上昇させる状態となり、これによってパワーピストンが
前進し、マスタシリンダのプッシュロッドを押圧して、
操作者のブレーキぺダルの踏力を軽減するようにしてい
る。そしてこの時、パワー液圧室の液圧を入力ピストン
にも比較的小さい受圧面において作用させて、パワーピ
ストンの作動力に比例した反力が入力ピストンに作用
し、操作者が液圧倍力装置の出力の増大を関知し得るよ
うにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記液
圧倍力装置は、パワーピストンを制御する制御弁がパワ
ーピストンと入力ピストンとの間に設けられ、両ピスト
ンの相対移動により作動させられる構成であり、且つ、
倍力された操作力をパワーピストンと直列に配置された
従来公知のマスタシリンダのプッシュロッドに伝達する
構成となっているため、装置全体として軸方向の長さが
長くなり、小型化が困難であり、そのための取り付けス
ペースも必要となる、また、倍力用の液圧源が失陥した
時にぺダル踏力が急激に増加し、運転者に不安感を与え
る等の問題点がある。
【0005】そこで本発明は、上記諸問題を解決するた
めに、液圧倍力装置の制御弁(以下液圧導入弁という)
の開閉を、操作部材の作動とは切り離し、液圧倍力装置
内に発生した液圧で間接的に開閉するようにして構造の
簡単化および装置全体の小型化を図る。また、制動液圧
を倍力するためのピストンを2分割し、倍力液圧系失陥
時には、分割した一方のピストンのみによってブレーキ
液圧を発生できるようにし、ぺダル踏力増加現象を解消
する。さらに、ジャンプアップバルブの採用によりブレ
ーキペダルを踏んだ時のフィーリンブを良くすることを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、液
圧倍力装置において、同装置は、シリンダボディ1と、
同シリンダボディ内に配置されシリンダボディ内をホイ
ールシリンダにつなげる出力液圧室4と、パワー液圧室
12内の液圧を受けるブースタピストン3aと、前記ブ
ースタピストン3aとアクションピストン13との相対
移動によって制御され前記パワー液圧室12とリザーバ
2との連通を開閉する流通弁Aと、出力液圧室に発生し
た液圧により作動され液圧源と前記パワー液圧室とを連
通する液圧導入弁Cとを備え、前記ブースタピストン3
aはアクションピストン13と連結された第1ピストン
103と、該第1ピストンの外周に嵌合され、且つ、第
1ピストンに摺動自在に設けられた第2ピストン10
3’とから構成され、通常ブレーキ作動時は、前記第
1、第2ピストン103、103’が協働して出力液圧
室4に液圧を発生し、液圧源失陥時にはアクションピス
トン13に連結されている第1ピストン103のみによ
って出力液圧室内に液圧を発生できるようにしたことこ
とを特徴としており、これを課題解決の手段とするもの
である。
【0007】
【作用】ブレーキ作動中に、なんらかの原因により液圧
源が失陥した場合にブレーキぺダルが踏まれると、アク
ションピストン13が図中左方に移動し、ボールバルブ
18がアクションピストン13に形成された弁座13c
と当接しつつブースタピストン3aの第1ピストン10
3のみを左方へ移動する。第1ピストン103の左方へ
の移動により、弁部材7によって流路6が閉じられ、第
1の出力液圧室4に液圧が発生する。この液圧はホイー
ルシリンダに供給されると共に第2のブースタピストン
3bを図1中左方に移動する。これによって第2の出力
液圧室5もセカンダリセンターバルブによって流路6’
と遮断され、第2の出力液圧室5で液圧が発生し、この
液圧がホイールシリンダに供給されることになる。以上
の作用中、第1の出力液圧室4内に発生した液圧は第1
ピストン103に形成したスリット105を介してシー
ル104に作用し、この結果、第2ピストン103’は
第1ピストン103の移動によっても移動することはな
く、第1ピストン103のみで第1の出力液圧室104
内に液圧を発生させことになり、液圧発生時の受圧面積
を小さくできる。したがって、液圧失陥時に発生するブ
レーキぺダルの踏み込み力の急激な増加を押さえること
ができる。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の実施例に係る液圧倍力装置の断面
図である。図において、1はシリンダボディであり、こ
のシリンダボディ1内にはブースタピストン3aとセカ
ンダリピストン3bが直列に配列されている。ブースタ
ピストン3aとシリンダボディ1との間には後述する構
成からなるパワー液圧室12が配置されており、該パワ
ー液圧室12は流通弁Aを介して後述するリザーバ2に
接続されている。ブースタピストン3aは後述する第
1、第2ピストン103、103’から構成されてい
る。また、ブースタピストン3aとセカンダリピストン
3bの間には第1の出力液圧室4が形成されており、さ
らにセカンダリピストン3bとシリンダボディとの間に
は第2の出力液圧室5が形成されている。前記第1の出
力液圧室4はプライマリセンターバルブB1およびセカ
ンダリピストン3b内に形成した流路6を介してリザー
バ2に連通されており、また、第2の出力液圧室5は、
同じ構成を有するセカンダリセンターバルブB2および
バルブシート内に形成した流路6’を介してリザーバ2
に連通されている。さらに、本液圧倍力装置と液圧源と
してのアキュムレータACとの間には、前記第1、第2
出力液圧室4、5内に発生した液圧で間接的に開閉され
る液圧導入弁Cが配置され、この液圧導入弁Cの開閉で
アキュムレータACに蓄圧された液圧を前記パワー液圧
室12に導入することができるようになっている。ま
た、圧力スイッチSWにより液圧ポンプPを作動させ、
アキュムレータACには常時所定の液圧が蓄圧されてい
る。
【0009】以下、上記液圧倍力装置を構成するブース
タピストン3a・流通弁A・パワー液圧室12、プライ
マリセンターバルブB1、液圧導入弁Cの各要素の構成
を説明する。 〔ブースタピストン3a・流通弁A・パワー液圧室1
2〕図2において、ブースタピストン3aは第1ピスト
ン103とその外周に嵌合され、且つ、摺動自在に設け
られた第2ピストン103’とから構成されている。第
2ピストン103’の図中左端面にはシール104が設
けられている。このシール104には第1ピストン10
3に形成されたスリット105を介して第1の出力液圧
室4内の液圧が作用するようになっている。また、第2
ピストン103’は図中右方端面に形成した突起106
によって、第1ピストン103に係止されている。一
方、第1ピストン103の図中右端には、アクションピ
ストン13が摺動自在に設けられている。このアクショ
ンピストン13は同一円形断面にて形成されているとと
もに、その内部には第一流路14a、14bが形成され
ている。流路14bはパワー液圧室12に常時連通され
ており、流路14aは第1ピストン103とアクション
ピストン13との間に配置された弁体(ここではボール
バルブ)18、アクションピストン13に形成したスリ
ット17および第1ピストン103に形成した流路1
6、さらに第2ピストンに形成した流路16aを介して
第2ピストン103’とシリンダボディ1とによって形
成される液室15に連通している。前記液室15はシリ
ンダボディ1中に形成された通路を介して図1に示すよ
うにリザーバ2に連通している。
【0010】前記弁体18は前記アクションピストン1
3の径と略同一径で構成されており、このボールバルブ
18は常時は弁座13cと離れていて、前記流路14a
とスリット17を連通しており、アクションピストン1
3が図中左方に移動すると弁座13cと当接して前記流
路14aとスリット17との連通を断つ機能をもってい
る。アクションピストン13に形成された環状溝13a
内には第1ピストン103に設けられたセットピン13
bが嵌合している。セットピン13bと環状溝13aと
の間には隙間Lが形成されており、この隙間Lによって
アクションピストン13と第1ピストン103との相対
移動量を規制するようになっている。
【0011】前記アクションピストン13はプラグ20
に摺動自在に嵌合されており、前記プラグ20はシリン
ダボディ1にナット22によって取り付けられている。
パワー液圧室12はブースタピストン3aとプラグ20
との間に形成されており、このパワー液圧室12にはス
トッパプレート19が配置されている。一方、前記プラ
グ20には通路40が形成されてり、この通路40はシ
リンダボディ1中に形成した流路21を介して後述する
液圧導入弁Cに連通されている。
【0012】パワー液圧室12内に配置されたストッパ
プレート19とプラグ20の間には前記通路40を開閉
する弁機構としてのジャンプアップバルブ41が配置さ
れている。このジャンプアップバルブ41は後述するス
プリング8(第1出力液圧室4、第2出力液圧室5に配
置されている)により図中右方に付勢されているブース
タピストン3aによってストッパプレート19を介して
プラグ20に押圧され、流路40を遮断するようになっ
ている。図中42はストッパで、ストッパプレート19
は該ストッパ42によって移動量が規制されるようにな
っている。
【0013】前記ジャンプアップバルブ41は、ブレー
キ非作動時に、後述する液圧導入弁Cにて決定される液
圧が所定圧以上になるとこの液圧が流路21→通路40
を介してジャンプアップバルブ41を押し開き、パワー
液圧室12にブレーキ液を流入させ、パワー液圧室12
に所定の液圧を保持する機能を奏する。このため、パワ
ー液圧室12には常に所定の液圧が蓄圧されることにな
る。また、前記ジャンプアップバルブ41は、ブレーキ
作動時、流路21、通路40を介して作用するアキュム
レータからの高圧のブレーキ液により通路40を開き、
アキュムレータからの液圧をパワー液圧室12に導入す
る。
【0014】前記構成のパワー液圧室12では、前述し
た如くパワー液圧室内の液圧は予めある程度まで高くな
っているため、ブレーキ作動時には、直ちにアキュムレ
ータからの液圧がブースタピストン3aに作用するた
め、従来装置のような液圧上昇までのタイムラグがなく
なり応答性のよいブースタ機能を発揮することができ、
ブレーキフィーリングを良くすることができる。なお、
この時、パワー液圧室12の液圧はアクションピストン
13と弁体18とが当接する部分でアクションピストン
13にも作用し、これによってブースタピストン3aの
作動力に比例した反力がプッシュロッドに作用し、操作
者が液圧倍力装置の出力の増大を関知し得るようにされ
ている。
【0015】〔プライマリセンターバルブB1〕プライ
マリセンターバルブB1は第1出力液圧室4とリザーバ
2との連通を制御するための弁であり、セカンダリバル
ブB2もこの弁と同じ構造となっている。ここでは、図
1、図3を参照してプライマリセンターバルブB1の構
成を説明する。プライマリセンターバルブB1はセカン
ダリピストン3b内に形成された流路6と前記出力液圧
室4との連通を開閉するための機能を有しており、弁部
材7と、該弁部材7を常時は開放状態に維持するスプリ
ング8と、ブレーキぺダルの踏み込みによって前記スプ
リング8が圧縮状態になった時に前記弁部材7を移動さ
せ流路6を遮断するスプリング9とより構成されてい
る。弁部材7は座金10、11に対して摺動自在に設け
られている。
【0016】このプライマリセンターバルブB1は、ブ
レーキぺダルが踏み込まれるとアクションピストン13
を介して図3中左方に移動するブースタピストン3aに
よってスプリング8が圧縮され、これによってスプリン
グ9が弁部材7を左方に移動し流路6を閉じてリザーバ
2との連通を断つようになっている。この結果、第1の
出力液圧室4に液圧が発生し、この液圧はホイールシリ
ンダに供給されると共にセカンダリピストン3bを図1
中左方に移動する。セカンダリピストン3bの移動によ
って第2出力液圧室5中のセカンダリセンターバルブB
2が上記と同様に流路6’を閉じ、リザーバ2と第2の
出力液圧室5の連通を断つ。この結果、第2の出力液圧
室でも液圧が発生し、この液圧がホイールシリンダに供
給されることになる。
【0017】〔液圧導入弁C〕液圧導入弁はアキュムレ
ータACに蓄圧された液圧を前記パワー液圧室12に導
入するためのバルブ手段を構成している。この液圧導入
弁Cは液圧倍力装置とアキュムレータとの間に配置され
ている。
【0018】図4において、前記シリンダボディ1には
コントロールボディ24が取り付けられており、このコ
ントロールボディ24内には前記第1、第2の出力液圧
室4、5およびホイールシリンダに連通する長孔28が
形成されており、前記長孔28はコントロールボディ2
4に形成されたポート27’を介してアキュムレータA
Cと連通する流路27に、また、通路59を介して前記
パワー液圧室12に連通する流路21に接続されてい
る。
【0019】長孔28内にはセカンダリバランスピスト
ン25とプライマリバランスピストン26とが設けら
れ、セカンダリバランスピストン25は長孔28内で前
記第1、第2の出力液圧室4、5の連通を断っており、
長孔28内に形成した段部28aによって図中左方への
移動が規制されている。さらに前記第1出力液圧室4は
セカンダリバランスピストン25とプライマリバランス
ピストン26との間に形成した流路を介してホイールシ
リンダと連通されている。そして、前記セカンダリバラ
ンスピストン25およびプライマリバランスピストン2
6は第1、第2出力液圧室4、5に発生した液圧によっ
て図中右方へ移動できるようになっている。
【0020】図において、コントロールボディ24には
プラグ34によってスリーブ31が取り付けられてい
る。スリーブ31内には小径の孔Sと大径の孔S’とが
連続して形成されており、スリーブ31の小径の孔S内
にはコントロールスプール33、ジャンプアップスプー
ル50が、また大径の孔S’内にはジャンプアップピス
トン51が摺動可能に配置されている。コントロールス
プール33とジャンプアップスプール50とは共通部品
として構成されており、コントロールスプール33とジ
ャンプアップスプール50との間にはコントロールスプ
リング52が配置されている。このコントロールスプリ
ング52の付勢力によりコントロールスプール33はプ
ライマリバランスピストン26に常時当接され、ジャン
プアップスプール50はジャンプアップピストン51に
当接されている。また、ジャンプアップピストン51は
プラグ34との間に配置されたジャンプアップスプリン
グ54によって図中左方に付勢されており、このジャン
プアップスプリング54とコントロールスプリング52
との付勢力のバランスにより、ジャンプアップピストン
51は常時は図に示すような位置をとり、ジャンプアッ
プピストン51とスリーブ31との間は絞り53を形成
している。
【0021】スリーブ31にはポート27’に連通する
流路55、56が形成されており、前記流路55に連通
してスリーブ31の内周面には環状溝55aが,また前
記流路56に連通してスリーブ31の内周面には環状溝
56aが形成されている。一方コントロールスプール3
3およびジャンプアップスプール50には流路30が形
成されており、この流路30はコントロールスプール3
3の外周に形成した環状溝29、ジャンプアップスプー
ル50の外周に形成した環状溝57、ジャンプアップピ
ストン51とスリーブ31とによって形成した絞り53
およびプライマリバランスピストン26とスリーブ31
とによって形成した液圧室58とに連通している。前記
環状溝56aと環状溝29とによって第1液圧導入弁機
構を構成しており、常時は、図に示すように環状溝56
aと環状溝29との連通が断たれている。また、前記環
状溝55aと環状溝57とによって第2液圧導入弁機構
を構成しており、常時は、この弁は図に示すように連通
されている。
【0022】したがって、図4に示す状態の時(非作動
状態の時)にはアキュムレータACからの液圧が流路2
7→ポート27’→流路55→環状溝55a→環状溝5
7→流路30→絞り53→流路21を介して前記ジャン
プアップピストン51に作用している。そして、この時
ジャンプアップピストン51、ジャンプアップスプリン
グ54、ジャンプアップスプール50、コントロールス
プリング52にて決定される液圧が所定圧以上になると
この液圧が絞り53→流路21→通路40(図2)を介
してジャンプアップバルブ41に作用して該バルブ41
を開きパワー液圧室12にブレーキ液を流入させ、この
結果パワー液圧室12には常に所定の液圧が蓄圧される
ことになる。また、ブレーキぺダルが踏まれ、この結果
第1、第2出力液圧室4、5に液圧を発生すると、液圧
導入弁は第1、第2出力液圧室4、5の液圧発生状況に
より以下のような作動をする。
【0023】即ち前記第1、第2出力液圧室4、5の液
圧が所定液圧よりも低い場合には、アクションピストン
13の初期移動によりジャンプアップバルブ41が流路
40からはなれるため、アキュムレータACからの液圧
が流路27→ポート27’→流路55→環状溝55a→
環状溝57→流路30→絞り53を介してパワー液圧室
12に流入し、ブースタピストン3aを押して第1、第
2出力液圧室4、5に液圧を発生する。
【0024】前記第1、第2出力液圧室4、5の液圧が
所定液圧よりも高くなるとその液圧によりセカンダリバ
ランスピストン25、プライマリバランスピストン26
は図中右方に移動し、さらにコントロールスプール3
3、コントロールスプリング52、ジャンプアップスプ
ール50を介してジャンプアップピストン51をジャン
プアップスプリング54の付勢力に抗して図中右方に移
動する。ジャンプアップピストン51が移動すると、コ
ントロールスプリング52の付勢力によりジャンプアッ
プスプール50が右方に移動し、環状溝55aと環状溝
57との流路が遮断され、環状溝29と環状溝56aと
が連通する。この結果、今度はアキュムレータからの液
圧は流路56→環状溝56a→環状溝29→流路30→
流路21→通路40→ジャンプアップバルブ41を介し
てパワー液圧室12’に流入する。この時のパワー液圧
室内の液圧は第1、第2出力液圧室4、5の液圧に依存
して作動するセカンダリバランスピストン25、プライ
マリバランスピストン26、コントロールスプール33
によって決定される。
【0025】本実施例は以上のように構成されており、
以下のように作動する。 〔通常ブレーキ時〕先ずブレーキ非作動時においては、
パワー液圧室12では、ジャンプアップピストン51、
ジャンプアップスプリング54、ジャンプアップスプー
ル50、コントロールスプリング52にて決定される液
圧がジャンプアップバルブ41を介して常に作用してい
る。 この結果パワー液圧室12は常に所定のブレーキ
液圧が作用しており、これによってブレーキ作動時の作
動遅れ(倍力比の低下)を防止している。
【0026】この状態でブレーキぺダルが踏まれ、プッ
シュロッドを介してアクションピストン13が移動する
と、弁体18がアクションピストン13に形成された弁
座13cと当接し前記第一流路14aとスリット17と
の連通を断つ(即ち、リザーバとパワー液圧室12との
連通を断つ)。これと同時にブースタピストン3aの左
方への移動によりジャンプアップバルブ41が通路40
から離れ所定の液圧がパワー液圧室12内に流入し、パ
ワー液圧室12内の液圧によりブースタピストン3aを
構成する第1ピストン103および第2ピストン10
3’を同時に左方に押圧する。両ピストンの左方への移
動により、スプリング8が圧縮され、図3に示すスプリ
ング9の付勢力により弁部材7が左方に移動し流路6を
閉じる。すると第1の出力液圧室4に液圧が発生し、こ
の液圧はホイールシリンダに供給されると共にセカンダ
リピストン3bを図1中左方に移動する。これによって
第2の出力液圧室5もセカンダリセンターバルブB2に
よって流路6’と遮断され、第2の出力液圧室5で液圧
が発生し、この液圧がホイールシリンダに供給されるこ
とになる。
【0027】一方、第1、第2の出力液圧室4、5で発
生した液圧はセカンダリバランスピストン25およびプ
ライマリバランスピストン26にも作用する。前記第
1、第2出力液圧室4、5で発生した液圧が所定液圧よ
りも低い場合には、アクションピストン13の初期移動
によりジャンプアップバルブ41が流路40からはなれ
るため、アキュムレータACからの液圧が流路27→ポ
ート27’→流路55→環状溝55a→環状溝57→流
路30→絞り53を介してパワー液圧室12に流入し、
ブースタピストン3aを押してブースタ機能を発揮す
る。
【0028】また前記第1、第2出力液圧室4、5の液
圧が所定液圧よりも高くなるとその液圧によりセカンダ
リバランスピストン25、プライマリバランスピストン
26は図中右方に移動し、さらにコントロールスプール
33、コントロールスプリング52、ジャンプアップス
プール50を介してジャンプアップピストン51をジャ
ンプアップスプリング54の付勢力に抗して図中右方に
移動する。ジャンプアップピストン51が移動すると、
コントロールスプリング52の付勢力によりさらにジャ
ンプアップスプール50が右方に移動し、環状溝55a
と環状溝57との流路を遮断し、環状溝29と環状溝5
6aとを連通する。この結果、アキュムレータからの液
圧は流路27→ポート27’→流路56→環状溝56→
流路30→絞り53→流路21→通路40→ジャンプア
ップバルブ41を介してパワー液圧室12に流入する。
パワー液圧室12に流入した液圧は、ブースタピストン
3aをさらに左方に押圧して、操作者のブレーキぺダル
の踏力を軽減することになる。なお、この時のパワー液
圧室内の液圧は第1、第2出力液圧室4、5の液圧に依
存して作動するセカンダリバランスピストン25、プラ
イマリバランスピストン26、コントロールスプール3
3によって決定され、マスタシリンダの液圧に比例した
液圧を確保できる。上記のように、液圧導入弁Cでは共
通の構成を有するコントロールスプール33、ジャンプ
アップスプール50およびこれらの間に配置されたコン
トロールスプリング52によりバルブ手段を構成し、パ
ワー液圧室の液圧制御を実現することができるようにな
っている。
【0029】また、倍力時、パワー液圧室12の液圧は
アクションピストン13と弁体18とが当接する部分で
アクションピストン13に作用し、これによってブース
タピストン3aの作動力に比例した反力がプッシュロッ
ドに作用し、操作者が液圧倍力装置の出力の増大を関知
し得るようにされている。前記構成のパワー液圧室12
では、ブレーキ作動時には、前述した如くパワー液圧室
内の液圧はある程度まで高くなっているため、アキュム
レータからの液圧が作用してブースタピストンが作動す
るまでには従来装置のようなタイムラグがなくなり応答
性のよいブースタ機能を発揮することができ、ブレーキ
フィーリングを良くすることができる。
【0030】〔倍力液圧源失陥時〕ブレーキ作動中に、
なんらかの原因により液圧源が失陥した場合には、アキ
ュムレータACからの液圧がパワー液圧室12に作用し
なくなりブレーキぺダルの踏み込みのみによってブレー
キ液圧を発生させる必要がある。液圧源失陥時にブレー
キぺダルが踏まれると、ブレーキぺダル、プッシュロッ
ド14を介してアクションピストン13が図中左方に移
動し、ボールバルブ18がアクションピストン13に形
成された弁座13cと当接しつつブースタピストン3a
の第1ピストン103のみを左方へ移動する。第1ピス
トン103の左方への移動により、スプリング8が圧縮
され、図3に示すスプリング9が弁部材7を左方に移動
し流路6を閉じる。すると第1の出力液圧室4に液圧が
発生し、この液圧はホイールシリンダに供給されると共
に第2のブースタピストン3bを図1中左方に移動す
る。これによって第2の出力液圧室5もセカンダリセン
ターバルブB2によって流路6’と遮断され、第2の出
力液圧室5で液圧が発生し、この液圧がホイールシリン
ダに供給されることになる。以上の作用中、第1ピスト
ン103の移動により、第1の出力液圧室4内に発生し
た液圧は第1ピストン103に形成したスリット105
を介してシール104に作用する。この結果、第2ピス
トン103’は第1ピストン103の移動によっても移
動することはなく、第1ピストン103のみの移動によ
って第1の出力液圧室4内に液圧が発生する。即ち、第
1の出力液圧室104内に液圧を発生させるのは第1ピ
ストン103のみであり、受圧面積が小さくできるた
め、これにより、液圧失陥時に発生するブレーキぺダル
の踏み込み力の急激な増加を押さえることができる。な
お、液圧源には失陥がなく、第1、第2いづれかの出力
液圧室系に失陥が生じた場合には、セカンダリバランス
ピストン25、プライマリバランスピストン26のいづ
れかを介してコントロールスプール33を作動すること
ができる。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に述べた如く本発明によれば、
液圧倍力装置の液圧導入弁の開閉を、操作部材の作動と
は切り離し、液圧倍力装置内に発生した液圧で間接的に
開閉するようにしたため、装置全体を従来の液圧倍力装
置よりも小型化することができ、さらに装置の重量軽
減、低コスト化を図ることができる。また、制動液圧を
倍力するためのピストンを2分割し、倍力液圧失陥時に
は、分割した一方のピストンのみによってブレーキ液圧
を発生できるようにしたため、ぺダル踏力増加現象を解
消できる。さらに、ジャンプアップバルブ41の作用で
パワー液圧室12の液圧を通常時からある程度まで高く
しておくことができるため、アキュムレータからの液圧
が作用してブースタピストンが作動するまでのタイムラ
グがなくなり応答性のよいブースタ機能を発揮すること
ができ、ブレーキフィーリングを良くすることができ
る。等々の優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液圧倍力装置の側断面図である。
【図2】図1中の流通弁およびパワー液圧室の拡大図で
ある。
【図3】図1中のプライマリセンターバルブの拡大図で
ある。
【図4】図1中の液圧導入弁の拡大図である。
【符号の説明】
1 シリンダボディ 2 リザーバ 3a ブースタピストン 3b セカンダリピストン 4 第1出力液圧室 5 第2出力液圧室 6、6’ 流路 7 弁部材 8、9 スプリング 10、11 座金 12 パワー液圧室 13 アクションピストン 15 液室 18 弁体(ボールバルブ) 25 セカンダリバランスピストン 26 プライマリバランスピストン 41 ジャンプアップバルブ 103 第1ピストン 103’ 第2ピストン AC 液圧源(アキュムレータ) P ポンプ A 流通弁 B プライマリセンターバルブ C 液圧導入弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧倍力装置において、同装置は、シリ
    ンダボディ1と、同シリンダボディ内に配置されシリン
    ダボディ内をホイールシリンダにつなげる出力液圧室4
    と、パワー液圧室12内の液圧を受けるブースタピスト
    ン3aと、前記ブースタピストン3aとアクションピス
    トン13との相対移動によって制御され前記パワー液圧
    室12とリザーバ2との連通を開閉する流通弁Aと、出
    力液圧室に発生した液圧により作動され液圧源と前記パ
    ワー液圧室とを連通する液圧導入弁Cとを備え、前記ブ
    ースタピストン3aはアクションピストン13と連結さ
    れた第1ピストン103と、該第1ピストンの外周に嵌
    合され、且つ、第1ピストンに摺動自在に設けられた第
    2ピストン103’とから構成され、通常ブレーキ作動
    時は、前記第1、第2ピストン103、103’が協働
    して出力液圧室4に液圧を発生し、液圧源失陥時にはア
    クションピストン13に連結されている第1ピストン1
    03のみによって出力液圧室内に液圧を発生できるよう
    にしたことことを特徴とする液圧倍力装置。
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