JPH10329696A - 車両用ブレーキ倍力装置 - Google Patents

車両用ブレーキ倍力装置

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JPH10329696A
JPH10329696A JP9147595A JP14759597A JPH10329696A JP H10329696 A JPH10329696 A JP H10329696A JP 9147595 A JP9147595 A JP 9147595A JP 14759597 A JP14759597 A JP 14759597A JP H10329696 A JPH10329696 A JP H10329696A
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JP
Japan
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piston
hydraulic pressure
valve
control valve
pressure
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JP9147595A
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Inventor
Akihiko Sekiguchi
昭彦 関口
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Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】前輪系統側にはブレーキぺダル踏み込み時のフ
ィーリングがよい液圧伝達装置を配置するとともに、後
輪系統側では液圧伝達装置を省略し、切換弁を介して倍
力装置からの液圧を直接ホイールシリンダに供給可能に
したフルパワーシステムの車両用ブレーキ倍力装置を提
供する。 【解決手段】マスターシリンダ2で発生した液圧によっ
て液圧源の液圧を制御してブースト室142にその制御
圧を出力するコントロールバルブ3と、前記コントロー
ルバルブ3とフロントホイールシリンダ7との間の流路
に配置する液圧伝達装置4と、前記コントロールバルブ
3とリヤホイールシリンダ8との間の流路に配置する切
換弁5とを備え、前記切換弁5は、コントロールバルブ
3からの出力液圧によって流路を開き、コントロールバ
ルブ3からの出力液圧をそのままリヤホイールシリンダ
に供給できるようにしたことを特徴とする車両用ブレー
キ倍力装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ブレーキ倍
力装置に関するものであり、特に、パワー系に失陥が生
じてもフルパワーで制御している系統に圧力を発生させ
ることができる車両用ブレーキ倍力装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、ブレーキぺダルの踏力を増大
する機構としてマスタシリンダと倍力装置とを分離して
構成したブレーキシステムが知られている(特開平2−
279449号)。このブレーキシステムの概略構成を
図6を参照して説明すると、図中、101はブレーキペ
ダル、102はべダルの制動操作に応じた油圧を発生可
能な補助油圧発生手段(マスターシリンダ)、103は
油圧供給源(アキュムレータ)104からの油圧をブレ
ーキペダルの制動操作に応じて制御可能にして油圧供給
源104およびブレーキ装置105間に介設される油圧
供給源油圧制御手段(コントロールバルブ)、106は
開閉弁、107は一方向油圧伝達手段(液圧伝達装
置)、108はプロポーショニングバルブ、109はブ
レーキぺダル操作時にマスターシリンダからの液圧を蓄
圧するアキュムレータであり、この装置ではブレーキペ
ダルを操作すると、それに応じてマスターシリンダ10
2の油圧室から出力される油圧が、コントロールバルブ
103における入力圧作用室103aに作用し、それに
よるスプール103bの移動に応じて油圧供給源104
からの油圧をポート103c、103dを介して液圧伝
達装置107に伝達し、さらに液圧伝達装置107から
の液圧によりブレーキ装置105を働かせることができ
る構成となっている。
【0003】しかし、上記ブレーキシステムでは、倍力
装置とマスターシリンダとを分離して構成したため、マ
スターシリンダの大型化は解消できるものの、開閉弁1
06と一方向油圧伝達手段107とが分離して構成され
ているため構成が複雑となり、さらに製造コストが高く
なる等の問題がある。また、油圧供給源油圧制御手段に
伝達する際のブレーキぺダルのフィーリング(板踏み
感)を改善するために、わざわさマスタシリンダと油圧
供給源油圧制御手段との間に液圧吸収機構(アキュムレ
ータ)109を設ける必要があり、部品点数が増大す
る。
【0004】そこで、本発明は、前輪系統側にはブレー
キぺダル踏み込み時のフィーリングがよい液圧伝達装置
を配置するとともに、後輪系統側では液圧伝達装置を省
略し、切換弁を介して倍力装置からの液圧を直接ホイー
ルシリンダに供給可能にしたフルパワーシステムの車両
用ブレーキ倍力装置を提供するとともに、マスタシリン
ダとホイールシリンダとの配管途中のどこにでも、容易
に接続できる独立製品としての車両搭載性に優れた液圧
式の車両用ブレーキ倍力装置を提供し、装置の簡略化と
コストの低減を図ることを目的とする。
【0005】本発明では後輪側はフルパワーシステムと
して構成されているため、液圧伝達装置が不要となり、
さらに従来から使用されているアンチロック制御用ポン
プおよびアンチロック制御用リザーバ等も不要となるた
め、コストばかりでなく部品点数も減少し組立作業効率
が良くなる。さらに、後輪系統をフルパワーシステムに
しても、アキュムレータ失陥時にはマスターシリンダか
らの液圧でブレーキ作用を行うことができるため安全性
の高いブレーキ倍力装置を提供できる。また、前輪系統
側では特別な増圧機構を追加することなく、液圧伝達装
置の第1ピストン、第2ピストン、第3ピストンの夫々
の断面積L、断面積J’、断面積M、断面積Jを適宜設
定することにより、失陥時のブレーキ力不足を解消しな
がら正常時の踏力、流体圧、ぺダルストロークなどの特
性を適宜設定できる。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明が採用
した技術解決手段は、マスターシリンダで発生した液圧
によって液圧源の液圧を制御してブースト室にその制御
圧を出力するコントロールバルブと、前記コントロール
バルブとフロントホイールシリンダとの間の流路に配置
する液圧伝達装置と、前記コントロールバルブとリヤホ
イールシリンダとの間の流路に配置する切換弁とを備
え、前記切換弁は、コントロールバルブからの出力液圧
によって流路を開き、コントロールバルブからの出力液
圧をその儘リヤホイールシリンダに供給できるようにし
たことを特徴とする車両用ブレーキ倍力装置である。
【0007】
【実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形
態を説明すると、図1は車両用ブレーキ倍力装置の全体
構成図、図2はコントロールバルブの拡大断面図、図3
は前輪系統側に配置する液圧伝達装置の拡大断面図、図
4は後輪系統側に配置する切換弁の非作動状態を示すの
拡大断面図、図5は後輪系統側に配置する切換弁の作動
状態を示す拡大断面図である。以下、本車両用ブレーキ
倍力装置の全体構成を説明した後、コントロールバル
ブ、液圧伝達装置、切換弁等の構成要素の詳細説明をす
ることとする。
【0008】図1において、1はブレーキぺダル、2は
タンデムマスターシリンダ、3はコントロールバルブ、
4は前輪側液圧伝達装置、5は切換弁、6はアンチロッ
ク制御用6aおよび蓄圧用6bの2個のポンプ、7はフ
ロントホイールシリンダ、8はリヤホイールシリンダ、
9はホールドバルブ、10はディケイバルブ、11はア
ンチロック用リザーバ、12はプロポーショニングバル
ブ、13はアキュムレータ、15は常閉型の第1切換バ
ルブ、16は常開型の第2切換バルブ、17は圧力セン
サ、18はリリーフ弁、19はリザーバであり、これら
は図示の如く流路によって連通されている。
【0009】この車両用ブレーキ倍力装置は、ブレーキ
ぺダル1を操作しタンデムマスターシリンダ2に流体圧
(液圧)が発生すると、この液圧によってコントロール
バルブ3が作動し、マスターシリンダの液圧に対して比
例的に増圧された液圧がコントロールバルブ3の出力ポ
ート144より吐出される。この吐出液は前輪側では液
圧伝達装置4に伝達され、液圧伝達装置4で発生した液
圧がフロントホイールシリンダ7に供給されてブレーキ
作用を行う。また、後輪側では吐出液はプロポーショニ
ングバルブ12を介して切換弁5に伝えられ、切換弁5
を切り換えてその液圧がそのままリヤホイールシリンダ
8に供給されブレーキ作用を行うようになっている。
【0010】ブレーキ作動中に車輪にロックのおそれが
生じるとその状態を図示せぬ車輪速センサの信号によ
り、図示せぬ電子制御装置からの出力信号で、前輪系統
ではホールドバルブ9を閉じ、ディケイバルブ10を開
いて、フロントホイールシリンダ7内の圧力流体をアン
チロック用リザーバ11に排出し、これと同時に作動す
るアンチロック制御用ポンプ6aにより、アンチロック
用リザーバ11から圧力流体を汲み上げてフロントホイ
ールシリンダ7内の圧力流体を減圧しアンチロック制御
を実行する。そして再加圧する場合にはホールドバルブ
9を開き、ディケイバルブ10を閉じてコントロールバ
ルブ3からの出力液圧およびアンチロック制御用ポンプ
6aからの吐出圧をフロントホイールシリンダ7に供給
し、再加圧を実行する。
【0011】また、後輪系統ではホールドバルブ9を閉
じ、ディケイバルブ10を開いてリヤホイールシリンダ
8内の圧力流体をコントロールバルブ3内の流路146
を通してそのままリザーバ19に還流しリヤホイールシ
リンダ8内を減圧してアンチロック制御を実行する。そ
して再加圧する場合にはホールドバルブ9を開き、ディ
ケイバルブ10を閉じてアキュムレータ13からの液圧
をコントロールバルブ3→プロポーショニングバルブ1
2→切換弁5を介してリヤホイールシリンダ8に供給
し、再加圧を実行する。なお、アンチロック制御用ポン
プ6a作動時には、ポンプ内に組み込んだ蓄圧用ポンプ
6bも作動し、この蓄圧用ポンプ6bによってリザーバ
19から流体を汲み上げアキュムレータ13に蓄圧す
る。
【0012】以下、本車両用ブレーキ倍力装置の主構成
要素の詳細を説明する。 〔コントロールバルブ3〕図2において、コントロール
バルブ3は、本体3A内にバランスピストン20、ダイ
アフラムピストン21、スプールピストン22、流量吸
収ピストン23を図示の配列で備えており、夫々のピス
トンは本体内に形成した第1シリンダ24、第2シリン
ダ34、第3シリンダ40内に摺動自在に配置されてい
る。各シリンダの径は図示の如く第1シリンダ>第2シ
リンダ>第3シリンダとなっている。
【0013】バランスピストン20は第1シリンダ24
内に摺動自在に配置されており、大径部20a、小径部
20bからなる段付きピストンとして形成され、第1シ
リンダ24内に第1液室25、第2液室26、第3液室
27を区画している。コントロールバルブ3の第1液室
25は第1入力ポート28を介してタンデムマスターシ
リンダ2の第1液圧発生室2aに、また、第1出力ポー
ト29を介して後輪側切換弁5に連通されており、同バ
ルブ3内の第2液室26は第3入力ポート32を介して
第2切換バルブ16、第1切換バルブ15に連通してお
り、さらに、第3液室27は第2入力ポート30を介し
てタンデムマスターシリンダ2の第2液圧発生室2b
に、かつ、第2出力ポート31を介して前輪側液圧伝達
装置4に連通している。そして、バランスピストン20
は第3液室27内に配置したスプリング33によって通
常図中右方に付勢されている。
【0014】バランスピストン20に対向して配置する
ダイアフラムピストン21は本体内に形成した第2シリ
ンダ34内に摺動自在に設けられ、大径部21aと小径
部21bとからなる段付きピストンとして成形され、大
径部端面にダイアフラム35が設けられ、ダイヤフラム
35によって第3液室27と液密に区画している。ダイ
アフラムピストン21の小径部21bの端面にはスプー
ルピストン22と当接する係合突起36が形成されてい
るとともにダイアフラムピストン21の小径部の周囲に
は溝37が形成されている。溝37と、ダイアフラムピ
ストン21によって第2シリンダ内に区画された小径端
面側の液室39とは、シリンダ本体内の通路38を介し
てリザーバ19に連通されている。
【0015】ダイアフラムピストン21の係合突起36
に当接しているスプールピストン22は本体内の第3シ
リンダ40内に摺動自在に配置され、スプールピストン
中心部に流路41が形成されこの流路41がスプールピ
ストン外周に形成した溝42に連通している。この溝4
2は、非作動時には本体内の通路38を介してリザーバ
19に連通しており、スプールピストン22が図示状態
より左方に移動すると(即ち作動時には)本体内の通路
44を介してアキュムレータ13に連通する。なお、溝
42の幅は本体に形成した通路38と通路44の間の距
離Lよりも若干小さく設定してあり、このため、スプー
ルピストン22の中心部の流路41が本体側の通路38
と連通している状態から、スプールピストンが移動して
流路41が本体側の通路44と連通状態に切り換わる際
に、若干のタイムラグが生じるようにしてある。
【0016】スプールピストン22中心部の流路41は
第3シリンダ40内に配置した流量吸収ピストン23の
流路45と連通しており、流量吸収ピストン23の流路
45は孔46を介して第3シリンダ40内の中間部に形
成したブースト室142に連通している。ブースト室1
42は出力ポート144を介して図示の如く前輪側液圧
伝達装置4に直接に、また後輪側切換弁5には例えば、
特公昭58−57333号で周知なプロポーショニング
バルブ12を介して接続されている。前記流量吸収ピス
トン23は流量吸収スプリング43によってスプールピ
ストン22に向けて付勢されており、両者は前記ブース
ト室142内で当接しているとともに、スプールピスト
ン22はこの付勢力によって図中右端面で本体3Aによ
って位置決めがなされている。前記流量吸収スプリング
43の周囲は本体内の通路146によってリザーバ19
および前輪側液圧伝達装置4、後輪側切換弁5に連通さ
れている。
【0017】このため、このコントロールバルブ3で
は、非作動時には、本体3A内に形成したブースト室1
42は、流量吸収ピストン23の孔46→流量吸収ピス
トン23の流路45→スプールピストン22の中心部流
路41→スプールピストン22の溝42→本体側の通路
38を介してリザーバ19に連通しており、アキュムレ
ータ13と遮断されている。ブレーキ作動時、タンデム
マスターシリンダ2で液圧が発生しコントロールバルブ
3内の第1液室25および第3液室27の液圧が上昇す
るが、バランスピストン20の両端の液圧は等しいので
バランスピストン20は動かない。また、第3液室27
の液圧でダイアフラムピストン21が図中左方に移動し
スプールピストン22を図中左方に移動する。この結
果、スプールピストン22の溝42が本体側の通路44
に連通し、流路41を介してブースト室142にはアキ
ュムレータ13からの圧力流体が流入し、さらにこの圧
力流体が出力ポート144を介して前輪側液圧伝達装置
4および後輪側切換弁5に流入する。そして、スプール
ピストン22の左端に作用するブースト室142内の液
圧による液圧力とダイアフラムピストン21の右端に作
用するマスターシリンダ液圧による液圧力とがバランス
するようにスプールピストン22が左右に動くことによ
って、ブースト室142内の液圧はマスターシリンダ液
圧に対して比例的に増大(倍力)される。その倍力比は
スプールピストン22の左端の面積と、ダイアフラムピ
ストン21の右端の面積との比によって決定される。
【0018】なお、ブレーキ作動時、スプールピストン
22がダイアフラムピストン21からの押圧力によって
移動してアキュムレータ13からの圧液がブースト室1
42に流入した直後、流量吸収ピストン23が流量吸収
スプリング43を撓めて図中左方に移動し、それによっ
て液量を吸収できる構成となっているため、スプールピ
ストン22の初期動作時にはブースト室142が極低圧
に保持され低い液圧状態から速やかなブースト作用を開
始することができる。
【0019】〔液圧伝達装置4〕液圧伝達装置4につい
て図3を参照して説明する。図3において液圧伝達装置
4は、第1ピストン51、第2ピストン52、第3ピス
トン53を図示の配列で本体50内に摺動自在に備えて
おり、第1ピストン51の受圧面積はL、第2ピストン
52の第1ピスト51側の小径部の受圧面積はJ’、第
2ピストン52の大径部の受圧面積はM、第2ピストン
52の第3ピスト53側の受圧面積はJとして形成さ
れ、前記受圧面積のうち第2ピストン52の受圧面積
J’、Jおよび各受圧面積M、L、Jは、 J’=J M>L>J としてある。
【0020】第1ピストン51の図中下方中心部には、
第2ピストン52の小径部が摺動自在に嵌合しており、
第1ピストン51は本体50内に区画された加圧室61
内に設けた第1スプリング54によりシリンダ内のスト
ッパ55に当接状態となるように図中下方に付勢されて
いる。第1ピストン51と第2ピストン52との間には
円筒状のバネ座56を介して第2スプリング57が介装
され、第2ピストン52が第2スプリング57の付勢力
によって図中下方に付勢されている。第1ピストン51
と第2ピストン52との間には隙間Sが形成されてお
り、この隙間Sは、ブレーキ作動時にカットバルブ59
(詳細は後述)が流路60と加圧室61との間の連通を
遮断した後に、隙間Sがゼロになるようになっている。
【0021】第1ピストン51によって区画した加圧室
61は、本体に形成した出力ポート62およびホールド
バルブ9を介してフロントホイールシリンダ7に接続さ
れているとともに、カットバルブ59を介して本体50
の流路60に連通している。この流路60はコントロー
ルバルブ3の第2出力ポート31を介してタンデムマス
ターシリンダ2の第2液圧発生室2bに連通していると
ともに第3ピストン53によって区画されている後述の
入力液室63に連通されている。カットバルブ59は加
圧室61内に設けた第3スプリング64によって図中上
方に付勢されており、カットバルブ59の下方軸端は第
2ピストン52側に設けた円筒状のバネ座56に摺動自
在に係合し、非作動時には流路60と加圧室61間の連
通が保たれている。
【0022】本体50内において第1ピストン51と第
2ピストン52の間には液室65が区画されており、こ
の液室65はコントロールバルブ3内の通路146を経
由してリザーバ19に連通されている。また第2ピスト
ン52の大径部によって本体内に区画された圧力導入室
66はコントロールバルブ3の出力ポート144を介し
てコントロールバルブ3内のブースト室142に連通し
ている。第3ピストン53は、第2ピストンの中心部に
摺動自在に嵌合しており、図示状態の時には、第2スプ
リング57の付勢力によって第2ピストン52を介して
図中下方に付勢され、第3ピストン53の端面が本体5
0に形成したシリンダ端面58に当接し、このシリンダ
端面と第3ピストン53の端面との間に入力液室63を
区画する。入力液室63は流路60およびコントロール
バルブ3の第2出力ポート31を介してタンデムマスタ
ーシリンダ2の第2液圧発生室2bに連通している。
【0023】液圧伝達装置4は、非作動時、カットバル
ブ59は図示状態を維持し、流路60を開いている。ブ
レーキペダルが作動されてタンデムマスターシリンダか
ら伝達された第3液室27内の液圧によってコントロー
ルバルブ3のダイアフラムピストン21が移動し流路が
切り換わると、アキュムレータ13内の圧力流体がコン
トロールバルブ3の本体3Aの通路44→スプールピス
トン22の流路41→ブースト室142→出力ポート1
44から圧力導入室66に流入し、第2ピストン52を
図中上方に隙間Sの間移動させる。この隙間Sの間の移
動によって先ずカットバルブ59が流路60を閉じ、そ
の後、第2ピストン52が第1ピストン51に当接し、
第1ピストン51が上方に移動する。
【0024】一方、入力液室63内に流入したタンデム
マスターシリンダの第2液圧発生室2bの液圧によって
第3ピストン53が、第2ピストン52と当接状態を保
ちながら上方に移動する。その結果、第1ピストン51
にはコントロールバルブ3によってマスターシリンダの
液圧を増大させた液圧およびマスターシリンダの液圧が
作用し、加圧室61内の圧力流体がホールドバルブ9を
介してフロントホイールシリンダ7に供給され、ブレー
キを働かせる。前述したコントロールバルブ3の倍力比
を大きくかつ第1ピストン51の受圧面積を大きく設定
することによってフロントホイールシリンダ7にマスタ
ーシリンダの液圧に対して増圧された大液量のブーキ液
を供給することができる。
【0025】第2ピストン52の大径部を挟んで設けら
れている小径部の受圧面積J’、Jが等しく形成されて
いるため、ブレーキ作動初期においてカットバルブ59
が流路60を閉じるまでの間、ブレーキ配管径の流量変
化が生じることがなく、ブレーキペダル踏み込み時の違
和感を解消できる。また、ブレーキ作動の初期におい
て、この液圧伝達装置4ではタンデムマスターシリンダ
で発生した液圧はコントロールバルブ3の第2出力ポー
ト31を介して液圧伝達装置4内の流路60にも伝達さ
れるが、液圧伝達装置内のカットバルブ59が上述のよ
うに閉じるため、タンデムマスターシリンダとフロント
ホイールシリンダ7との連通が遮断される。
【0026】本液圧伝達装置は、何等かの原因によりア
キュムレータ13からの圧力流体が供給されず倍力機能
を発揮しない場合(フェイル時)には、第2、第3ピス
トン52、53は移動しないためタンデムマスターシリ
ンダで発生した圧力流体が、コントロールバルブ3の第
2出力ポート31→液圧伝達装置4の本体内流路60→
開いているカットバルブ59→加圧室61→出力ポート
62→フロントホイールシリンダ7に直接伝達され、ブ
レーキ作用を行うことができる。また、本液圧伝達装置
は、自動ブレーキ時(トラクション制御あるいはヨーモ
ーメント制御等)に圧力導入室66内に導入された圧力
流体によって、第2ピストン52および第1ピストン5
1を図の上方へ移動し、ブレーキを働かせることができ
る。
【0027】〔切換弁5〕切換弁5について図4、5を
参照して説明する。図4において70は切換弁5のハウ
ジングであり、このハウジング70内にはシリンダ80
が形成され、このシリンダ80内に摺動自在にピストン
71が配置され、さらにピストン71はハウジング70
内に設けたスプリング72によって図中下方に付勢さ
れ、この付勢力によって下端面がシリンダ80の端面に
当接している。シリンダ80の図中下方はハウジングに
形成した通路81を介してコントロールバルブ3の出力
ポート144に連通しており、また上方はハウジング内
の通路82を介してコントロールバルブ3の第1出力ポ
ート29に連通している。
【0028】ピストン71は略中央部に大径部71aを
備えており、その両側に受圧面積がA、Bの小径部71
bを備えており、さらに、ピストン71には軸方向に中
央部通路73が形成されている。この中央部通路73は
ピストン71に形成した孔79を介してピストン71外
周に連通しており、さらにこの孔79は通路88を介し
て常時リヤホイールシリンダ8側に連通している。ピス
トン71の中央部通路73には、第1バルブ74、第2
バルブ75が移動自在に配置され、それぞれのバルブ7
4、75はバルブスプリング76によって互いに離反す
る方向に付勢されている。第1バルブ74、第2バルブ
75は通路81、82を遮断するためのシール部材74
a、75aを備えており、また第2バルブ75はその内
部にシリンダ80内とピストン71の通路73を連通す
る通路75bが形成されている。第1、第2バルブ7
4、75はピストン71の通路内に両端部に形成したス
トッパ77、78により抜け止めがなされており、図示
状態の時には、第1バルブ74がバルブスプリング76
の付勢力で通路81と通路88との連通を遮断してお
り、また第2バルブ75がストッパ78に係止してピス
トン71の中央部通路73と通路82とを連通してい
る。
【0029】前述した通路81はピストン71の大径部
71aによって区画された圧力導入室84に連通してお
り、またピストン71の大径部71aによって区画され
た液室85は通路86を介してコントロールバルブ3内
の通路146に連通している。この切換弁5では、非作
動時には、ピストン71がスプリング72の付勢力によ
り図中下方に付勢され第1バルブ74によって通路81
とリヤホイールシリンダ8側との連通が遮断されてお
り、また、開いている第2バルブ75を介してピストン
71の中央部通路73と通路81とが連通されている。
即ち、非作動時にはタンデムマスターシリンダ2の第1
液圧発生室2aはコントロールバルブ3の第1入力ポー
ト28→第1出力ポート29を介してピストン71の中
央部通路73に連通しており、さらに中央部通路73は
孔79→通路88を介してリヤホイールシリンダ8側に
連通しているが、コントロールバルブ3内のブースト室
142に連通する出力ポート144は切換弁5によって
リヤホイールシリンダ側とは遮断されている。
【0030】ブレーキペダルが作動されてタンデムマス
ターシリンダによる第3液室27内の液圧によってコン
トロールバルブ3のダイアフラムピストン21が移動し
流路が切り換わると、アキュムレータ13内の圧力流体
がコントロールバルブ3の本体3Aの通路44→スプー
ルピストン22の流路41→ブースト室142→出力ポ
ート144→プロポーショニングバルブ12→切換弁5
の圧力導入室84に流入し、ピストン71をスプリング
72の付勢力に抗して図5に示す如く上方に移動させ
る。この移動によって第1バルブ74が開いて通路81
→リヤホイールシリンダ8を連通しブレーキを作用さ
せ、一方、第2バルブ75が通路82を閉じてマスター
シリンダ側とホイールシリンダ側との連通を遮断する。
ブレーキぺダルが開放されると、コントロールバルブ3
からのアキュムレータ圧がなくなるため切換弁5は非作
動状態に戻り、リヤホイールシリンダ内の液圧は切換弁
5の通路88→孔79→ピストン71の中央部通路73
→開いている第2バルブ75→通路82を介してマスタ
ーシリンダ側に還流しブレーキを開放する。
【0031】ところで本切換弁5では、ピストン71の
大径部71aを挟んで設けられている小径部71bの受
圧面積A、Bが等しく形成されているため、ブレーキ作
動初期において第2バルブ75が通路82を閉じるまで
の間(ピストン71の初期移動の間)、ブレーキ配管径
の流量変化が生じることがなく、ブレーキペダル踏み込
み時の違和感を解消できる。また本切換弁5は、何等か
の原因によりアキュムレータ13からの圧力流体が供給
され無い場合(フェイル時)には、ピストン71は移動
しないためタンデムマスターシリンダで発生した圧力流
体が、切換弁5の通路82→開いている第2バルブ75
→ピストン71の中央部通路73→孔79→通路88を
介してリヤホイールシリンダ8に供給され、ブレーキ作
用を行うことができる。さらに、本切換弁は、自動ブレ
ーキ時(トラクション制御あるいはヨーモーメント制御
等)に圧力導入室84内に導入された圧力流体によっ
て、ピストン71を図の上方へ移動し、ブレーキを働か
せることができる。
【0032】〔ポンプ、ホイールシリンダ、ディケイバ
ルブ、ホールドバルブ〕ポンプ6、ディケイバルブ9、
ホールドバルブ10は従来の還流型アンチロック制御装
置と同じ構成であり、ポンプの作動、ディケイバルブお
よびホールドバルブの開閉は、図示せぬ電子制御装置か
らの指令によっておこなう。また本装置はアンチロック
制御の時のみでなく、後述する作動の項において説明す
るように、トラクション制御、ヨーモーメント制御等の
自動ブレーキ時にも電子制御装置からの指令により作動
し、ブレーキ圧の調整を実行する。
【0033】以上のように構成された車両用ブレーキ倍
力装置の作動を説明する。 〔非作動時〕運転者がブレーキぺダル1を踏まず、タン
デムマスターシリンダ2に液圧が発生していない時に
は、コントロールバルブ3内の第1、第3液室25、2
7に液圧が発生しないためコントロールバルブ3は作動
せず、図2の状態を維持している。この結果、アキュム
レータ13からの圧力流体はコントロールバルブ3内の
スプールピストン22に依って遮断され、また、液圧伝
達装置4の入力液室63および圧力導入室66内は無圧
であり、切換弁5も作動しないためホイールシリンダ
7、8には液圧が発生しない。
【0034】〔作動時〕運転者がブレーキぺダル1を踏
み込みタンデムマスターシリンダ2で液圧が発生する
と、その第2液圧発生室2bの液圧はコントロールバル
ブ3の第2入力ポート30を介してコントロールバルブ
3内のダイアフラム35に作用するとともに、第2出力
ポート31を介して前輪側液圧伝達装置4の入力液室6
3に伝達される。また、タンデムマスターシリンダ2の
第1液圧発生室2aの液圧はコントロールバルブ3の第
1入力ポート28を介してコントロールバルブ3内のバ
ランスピストン20に作用するとともに、第1出力ポー
ト29を介して切換弁5の通路82に伝達される。しか
し、この液圧は液圧伝達装置では後述する態様で流路を
閉じるカットバルブにより、また切換弁では第2バルブ
によりホイールシリンダに伝達されることはない。
【0035】コントロールバルブ3内において、ダイア
フラムピストン21に液圧が作用すると、同ピストン2
1が図2中左方に移動し、さらにスプールピストン22
も図中左方に移動する。スプールピストン22のさらな
る移動により、スプールピストン22内の中心部流路4
1が本体内の通路44に連通し、コントロールバルブ3
内のブースト室142がアキュムレータ13に連通し、
圧力流体が液圧伝達装置4の圧力導入室66および切換
弁5の圧力導入室84に導入されると(切換弁5にはプ
ロポーショニングバルブ12を介して導入される)。液
圧伝達装置内では先ずカットバルブ59が流路60を閉
じ、その後、第2ピストン52が第1ピストン51に当
接し、第1ピストン51が上方に移動して加圧室61内
を増圧し、加圧室61内の圧力流体がホールドバルブ9
を介してフロントホイールシリンダ7に供給され、ブレ
ーキを働かせる。また、切換弁5ではアキュムレータ1
3内の圧力流体が圧力導入室84に流入し、ピストン7
1をスプリング72の付勢力に抗して図5に示す如く上
方に移動させる。この移動によって第1バルブ74が開
いて通路81→リヤホイールシリンダ8を連通しブレー
キを作用させ、一方、第2バルブ75が通路82を閉じ
てマスターシリンダ側とリヤホイールシリンダ8側との
連通を遮断する。
【0036】またブレーキ開放時には、コントロールバ
ルブ3内のスプールピストン22が初期位置に復帰し、
液圧伝達装置では、圧力導入室66の圧力流体がブース
ト室142→スプールピストン22の流路41→本体内
の通路38を介してリザーバ19に還流し、加圧室61
内の圧力流体も開放されてブレーキが開放される。切換
弁5では、非作動状態に戻り、リヤホイールシリンダ内
の液圧は切換弁5の通路88→ピストン71の中央部通
路73→開いている第2バルブ75→通路82→コント
ロールバルブ3を介してマスターシリンダ側に還流しブ
レーキを開放する。
【0037】〔アンチロック制御時〕ブレーキ作動時
に、車輪にロックの虞れが発生すると、図示せぬ車輪速
センサの信号で、電子制御装置からの指令によって従来
公知のようにホールドバルブ9、ディケイバルブ10、
およびポンプ6を駆動して車輪のロック状態を回避す
る。
【0038】具体的には、前輪にロックの虞れが生じる
と、ディケイバルブバルブ10が閉じた状態でホールド
バルブ9を閉じてフロントホイールシリンダ圧を保持
し、その後ディケイバルブ10を開いてホイールシリン
ダ7内の圧力流体をリザーバ11に吸収してホイールシ
リンダ圧を減圧する。減圧時、アンチロック制御用リザ
ーバ11に流入した圧力流体をアンチロック制御ポンプ
6aが汲み上げ、液圧伝達装置4の加圧室61に戻す。
これにより第1ピストン51、第2ピストン52、第3
ピストン53が後退し、圧力導入室66の圧力流体がコ
ントロールバルブ3を介してリザーバ19に還流する。
また後輪側では、ホールドバルブ9を閉じ、ディケイバ
ルブ10を開いてホイールシリンダ8内の圧力流体をコ
ントロールバルブ3内の通路146を介してリザーバ1
9に還流する。また、再加圧時には、ディケイバルブが
閉じ、ホールドバルブが開いて切換弁5内の圧力導入室
84の液圧によって各ピストンを作動しホイールシリン
ダ8を再加圧する。
【0039】〔自動ブレーキ〕車両発進時に車輪にスリ
ップが発生した場合、あるいは車間距離の接近により自
動的にブレーキを働かせる場合、さらには旋回時の車体
の安定性を確保するためにヨーモーメント等の自動ブレ
ーキ制御を実行する場合には、車輪に対して適当なブレ
ーキ力を働かせ、こうした事態を回避する制御を実行す
る。本車両用ブレーキ倍力装置では、こうした何れかの
状態が発生すると、図示せぬセンサ(車輪速度センサ、
車間距離センサ等)からの信号により電子制御装置が常
閉型の第2切換バルブ15を開くとともに常開型の第3
切換バルブ16を閉じる。
【0040】この結果、アキュムレータ13内の圧力流
体は第2切換バルブ15を介してコントロールバルブ3
内の第2液室26に導入され、バランスピストン20を
図中左方に移動する。バランスピストン20の移動によ
り、バランスピストン20に押されながらダイアフラム
ピストン21も移動してスプールピストン22を図中左
方へ移動し、アキュムレータ13とブースト室142を
連通し、前述したブレーキ作動時と同様に液圧伝達装
置、切換弁を作動させブレーキを働かせることができ
る。そして第2切換バルブ15を閉じることによってホ
イールシリンダ圧が一定に保持され、第3切換バルブ1
6を開くことによって第2液室26がリザーバ19に連
通してその圧力が減じてホイールシリンダ圧も減少す
る。
【0041】〔フェイル時〕何等かの原因によりアキュ
ムレータ13からの圧力流体が供給されず液圧伝達装
置、切換弁に液圧が作用しない場合には、前輪側ではマ
スターシリンダで発生した圧力流体が、コントロールバ
ルブ3の第2出力ポート31→液圧伝達装置4の開いて
いるカットバルブ59→加圧室61→出力ポート62→
ホイールシリンダ7に直接伝達され、ブレーキ作用を行
うことができる。後輪側では、切換弁5中のピストン7
1は移動しないためタンデムマスターシリンダで発生し
た圧力流体が、コントロールバルブ3の第1出力ポート
29→切換弁5の通路82→開いている第2バルブ75
→ピストン71の中央部通路73→孔79→通路88を
介して直接ホイールシリンダに供給され、ブレーキ作用
を行うことができる。
【0042】また、タンデムマスターシリンダ2の第1
液圧発生室2aの系統が失陥したときにはコントロール
バルブ3の第3液室27に流入するタンデムマスターシ
リンダ2の第2液圧発生室2bの液圧によって後輪のホ
イールシリンダ8に正常時と同様に液圧が発生する。一
方、タンデムマスターシリンダ2の第2液圧発生室2b
の系統が失陥したときには、第1液圧発生室2aの液圧
でバランスピストン20が移動してダイアフラムピスト
ン20に当接し、そしてダイアフラムピストン20が左
方へ移動することによって前後輪のホイールシリンダ
7、8に正常時と同様に液圧が発生する。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に述べた如く本発明によれば、
後輪系統側に設けられている液圧伝達装置を省略し、切
換弁を介して倍力装置からの液圧を直接ホイールシリン
ダに供給可能にしたフルパワーシステムとしたため、後
輪側ではアンチロック制御用ポンプおよびアンチロック
制御用リザーバ等が不要となり部品点数が減少し組立作
業効率が良くなる。また、製造コストの低減を図ること
ができる。さらに、マスタシリンダとホイールシリンダ
との配管途中のどこにでも、容易に接続できる独立製品
として構成したため、配置設計が容易になる、等の優れ
た効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる車両用ブレーキ倍力
装置の全体構成図である。
【図2】本車両用ブレーキ倍力装置内のコントロールバ
ルブの拡大断面図である。
【図3】本車両用ブレーキ倍力装置内の液圧伝達装置の
拡大断面図である。
【図4】本車両用ブレーキ倍力装置内の切換弁の非作動
状態の拡大断面図である。
【図5】本車両用ブレーキ倍力装置内の切換弁の作動状
態の拡大断面図である。
【図6】従来の車両用ブレーキ倍力装置の全体構成図で
ある。
【符号の説明】
1 ブレーキぺダル 2 マスタシリンダ 3 コントロールバルブ 4 前輪側液圧伝達装置 5 切換弁 6 ポンプ 7、8 ホイールシリンダ 9 ホールドバルブ 10 ディケイバルブ 11 アンチロック用リザーバ 12 プロポーショニングバルブ 13 アキュムレータ 15 第1切換バルブ 16 第2切換バルブ 17 圧力センサ 18 リリーフ弁 20 バランスピストン 21 ダイアフラムピストン 22 スプールピストン 23 流量吸収ピストン 51 第1ピストン 52 第2ピストン 53 第3ピストン 59 カットバルブ 61 加圧室 66 圧力導入室 70 ハウジング 71 ピストン 72 スプリング 73 中央部通路 74 第1バルブ 75 第2バルブ 76 バルブスプリング 77、78 ストッパ 79 孔 80 シリンダ 84 圧力導入室 85 液室 81、82、86、88 通路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスターシリンダ2で発生した液圧によっ
    て液圧源の液圧を制御してブースト室142にその制御
    圧を出力するコントロールバルブ3と、 前記コントロールバルブ3とフロントホイールシリンダ
    7との間の流路に配置する液圧伝達装置4と、前記コン
    トロールバルブ3とリヤホイールシリンダ8との間の流
    路に配置する切換弁5とを備え、 前記切換弁5は、コントロールバルブ3からの出力液圧
    によって流路を開き、コントロールバルブ3からの出力
    液圧をそのままリヤホイールシリンダに供給できるよう
    にしたことを特徴とする車両用ブレーキ倍力装置。
  2. 【請求項2】前記切換弁は、シリンダ内に摺動自在のピ
    ストンを備え、該ピストンにコントロールバルブからの
    液圧が作用するとピストンが移動してコントロールバル
    ブとリヤホイールシリンダとを連通すべく構成し、さら
    にコントロールバルブ3からの出力液圧が無い場合に
    は、ピストンが移動せずマスターシリンダとリヤホイー
    ルシリンダ8とを連通していることを特徴とする請求項
    1に記載の車両用ブレーキ倍力装置。
  3. 【請求項3】前記ピストンは、ピストンが移動してマス
    ターシリンダとリヤホイールシリンダ8との連通を遮断
    するまでの間、ブレーキ配管系に液量変化が生じないよ
    うピストンの受圧面積が決められていることを特徴とす
    る請求項2に記載の車両用ブレーキ倍力装置。
  4. 【請求項4】前記液圧伝達装置は、ピストン手段によっ
    て区画された圧力導入室66と加圧室61とを備え、圧
    力導入室はコントロールバルブ内のブースト室142
    に、加圧室は制御弁装置を介してフロントホイールシリ
    ンダ7に接続されたことを特徴とする請求項1〜請求項
    3に記載の車両用ブレーキ倍力装置。
JP9147595A 1997-06-05 1997-06-05 車両用ブレーキ倍力装置 Withdrawn JPH10329696A (ja)

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