JPH083900A - ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法 - Google Patents

ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法

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JPH083900A
JPH083900A JP13612494A JP13612494A JPH083900A JP H083900 A JPH083900 A JP H083900A JP 13612494 A JP13612494 A JP 13612494A JP 13612494 A JP13612494 A JP 13612494A JP H083900 A JPH083900 A JP H083900A
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vinyl chloride
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Isao Morikawa
勲 森川
Yoshiaki Kabayama
佳明 椛山
Mina Yoshida
美奈 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フェルト面の表面強度が強く、塩化ビニルペー
ストを塗布する際の加工適性に優れたビニル壁紙裏打ち
用難燃紙の製造方法を提供する。 【構成】無機物質を全重量当たり50〜90重量%含有
する湿式抄紙法無機質紙と該無機質紙フェルト面の高分
子樹脂層と両面の表面処理剤塗布層からなるビニル壁紙
裏打ち用難燃紙の製造方法において、湿紙フェルト面に
高分子樹脂エマルジョンを絶乾重量で0.5〜2g/m
2噴霧塗布するという新たな方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、ビニル壁紙裏打ち用難
燃紙の製造方法に関する。更に詳しく述べるならば、本
発明は、フェルト面の表面強度が強くビニル壁紙の製造
のための塩化ビニルペースト加工適性に優れ、無機物質
を全重量当たり50〜90重量%含有することからなる
ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法に関する。
【0001】
【従来の技術】難燃紙は各種壁紙の基紙として広く用い
られており、ビニル壁紙裏打ち紙としても多用されてい
る。難燃紙としては、紙に難燃性物質を塗布あるいは含
浸させたもの、あるいはセルロースパルプと難燃性の有
機物質や無機物質(以下無機粉体という)とを湿式で抄
紙して無機粉体を50〜90重量%含有させたものが一
般に使用されている。
【0002】このような、高含有率で無機粉体を含有
し、難燃性に優れる無機質紙は、塩化ビニルペーストと
の接着性と表面性を改善するため、無機質紙の表面にデ
ンプン、ポリビニルアルコール等の表面処理剤を塗布し
て、ビニル壁紙の裏打ち紙として用いられている。
【0003】かかる無機質紙のうち、有機物質や無機物
質をパルプ繊維と一緒に湿式長網抄紙機において抄紙し
て得られる前記の難燃紙は、ワイヤー面(ワイヤーと接
触した面で裏という)に比べてフェルト面(ワイヤーの
反対側で表という)は無機粉体の含有量が多く、前記の
様な表面処理を施す際無機粉体が脱落して塗工機のロー
ルを汚したり、あるいは表面処理を施しても、表面強度
が弱いため、このような無機粉体を多く含有する難燃紙
を乾燥後、ロール状に巻き取るだけでも、フェルト面か
ら無機粉体が脱落するという問題点を有している。
【0004】とりわけ、塩化ビニルペーストを塗布する
際にワイヤー面に塩化ビニルペーストを塗布すると必然
的にフェルト面がキャリヤーロールの様な搬送面と接触
するため擦られてフェルト面からより一層無機粉体が脱
落しやすくなり、脱落した無機粉体が加工機の周囲に飛
散したり、塗布された塩化ビニルペーストの表面に付着
して表面性を損なうという重大なトラブルを発生する。
そこで塩化ビニルペースト加工時の無機粉体の脱落トラ
ブルを避けるため、塩化ビニルペーストを塗布する面を
選択し、無機粉体の脱落が発生しやすい無機質紙のフェ
ルト面に塩化ビニルペーストを塗布加工し、ワイヤー面
がキャリヤーロールの様な搬送面と接触するようにして
加工が施されて使用されているのが現状である。
【0005】しかしながら、フェルト面に塩化ビニルペ
ーストを塗布加工すると、今度は塩化ビニルペーストの
塗布後、半ゲル化した塩化ビニルペースト面に突起物が
発生するという別のトラブルが新たに発生する。このよ
うな突起物が塩化ビニルペースト塗布面に発生すると、
その後の印刷工程での印刷適性が悪くなり、製品の商品
価値をなくするという重大な欠点となる。特に、近年、
塩化ビニルペーストの塗布速度が高速化してきて、塩化
ビニルペーストに塗布適性を付与するため低い粘性を有
する塩化ビニルペーストが用いられているので、突起物
の発生頻度が一層多くなっている。
【0006】上記課題の解決手段としては、紙の表面に
塗布層を設ける他に、無機粉体を含有する紙を製造する
際に、紙の表面強度を向上させる抄紙方法としては、抄
紙工程において予め、填料に水溶性あるいは水分散性の
カチオン性ポリマーを填料に対して1.0〜10.0重
量%加えて分散させ、これを紙力増強剤として、アニオ
ン性ポリマーを0.1〜0.7重量%加えたパルプスラ
リーに添加して抄紙するという、填料の前処理による方
法(特開昭55−163298号公報)が開示されてい
る。しかしながら、この方法は、填料の種類として白
土、タルク、二酸化チタン等をパルプに対して5〜17
%含有させ、紙の不透明度、平滑度、印刷適性等を改善
し、紙の伸縮を減らし柔軟性を付与させながら表面強度
を向上させることを目的としたもので、多量の無機粉体
を含有する無機質紙(無機粉体含有率が50重量%以
上)の製造のためには適用できないものである。
【0007】更に、特開平3−174094号公報に
は、填料を含有するパルプスラリーにアルカリ土類金属
を含まない硫酸バンドの様な水溶性の多価金属化合物、
カチオンデンプンの様なカチオン性の水溶性高分子及び
/又は両性の水溶性高分子化合物、更にはコロイダルシ
リカを添加して抄紙する紙の製造方法が開示されている
が、この技術は填料の配合割合が50重量%未満の場合
に適用されるものであって、填料を50重量%以上高配
合する場合には適用できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は無機質紙とフ
ェルト面の高分子樹脂塗布層と表面塗布剤塗布層とから
なるビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法において、無
機質紙フェルト面に高分子樹脂塗布層を設ける新たな方
法を提供する。本法で製造した無機質紙はフェルト面が
摩擦抵抗に強く、無機粉体の脱落が顕著に減少する。従
ってワイヤー面側に塩化ビニルペーストを塗布加工する
ことによって表面性の優れたビニル壁紙が得られる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は無機質物質を全
重量当たり50〜90重量%含有する湿式抄紙法無機質
紙と該無機質紙フェルト面の高分子樹脂層と両面の表面
塗布剤塗布層からなるビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造
方法において、無機質紙の湿紙フェルト面に高分子樹脂
エマルジョンを噴霧塗布後乾燥し、次いで表面塗布剤を
塗布することを特徴とするビニル壁紙裏打ち用難燃紙の
製造方法に関する。
【0010】本発明者等は、無機物質を全重量当たり5
0〜90重量%含有する無機質紙に表面塗布剤を塗布し
たビニル壁紙裏打ち用難燃紙について、前記従来技術の
有する問題点を解決すべく鋭意検討した結果、突起物の
発生原因が紙表面に存在するパルプ繊維のケバ立ちにあ
ることを見い出した。即ちパルプ繊維のケバ立ちがある
と、ケバを中心にして塩化ビニルペーストが凝集し、突
起物となるという結論を得るに至った。更に本発明者等
は、無機質紙の表面のフェルト面(表)とワイヤー面
(裏)を観察した結果、フェルト面よりワイヤー面のケ
バ立ちが格段に少ないことを見い出した。即ち、一枚ワ
イヤーの長網抄紙機で無機粉体を含有する紙を抄紙する
場合、ワイヤー面側はフェルト面側と比べて填料と微細
繊維の含有率が少なく、その結果、フェルト面側はワイ
ヤー面側と比べて表面強度が低くなっているので、表面
性の優れたビニル壁紙を製造するためには、ワイヤー面
側に塩化ビニルペーストを塗布し、フェルト面側の表面
強度を機械的な擦れに耐える程度に強化すれば、従来技
術の有する欠点を解決できるとの結論に至った。
【0011】即ち、本発明者等は、無機粉体を含有する
紙を抄造する際に表面塗布剤塗工前の湿紙フェルト面に
高分子樹脂エマルジョンを絶乾で0.5〜2g/m2
状に噴霧塗布後乾燥し次いで塗工機で表面塗布剤を塗布
すると、塗布前のフェルト面側の表面強度更に塗布後の
フェルト面側の表面強度を無機粉体の脱落が顕著に減少
する程度まで改善できること、従って塗工機のロール汚
れがなくなり更にワイヤー面に塩化ビニルペーストを塗
布して表面性の優れたビニル壁紙が得られることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
【0012】本発明の目的は、無機質紙のフェルト面が
摩擦抵抗に強く、無機粉体の脱落が顕著に減少し、従っ
てワイヤー面側に塩化ビニルペーストを塗布加工するこ
とによって表面性の優れたビニル壁紙が得られるビニル
壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法を提供することにある。
【0013】本発明に用いられる無機粉体としては水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウム等を挙げることが
でき、これらは、加熱により結晶水を放出し、吸熱分解
するために自己消火性を紙に付与できるものである。こ
の無機粉体の含有率は、絶乾全重量当たり50〜90重
量%の範囲であり、この範囲内で他の炭酸カルシウム、
二酸化チタン等の無機物質を併用することもできる。無
機粉体の含有率を90重量%を超えて多くすると、無機
物質の歩留の低下や原紙の強度の低下が起こり適さな
い。又、含有率が50重量%未満では所望の難燃性が得
られないので適さない。
【0014】本発明で用いられる高分子化合物のエマル
ジョンとしては、カチオン変性スチレン−ブタジエンゴ
ム系ラテックス、カチオン変性酢酸ビニル系エマルジョ
ン、カチオン変性アクリル系エマルジョン等を挙げるこ
とができる。このような高分子化合物のエマルジョンの
噴霧量は絶乾で0.5〜2g/m2の範囲が適当であ
る。エマルジョンの噴霧量が0.5g/m2未満では無
機質紙の表面強度の向上効果が小さく、又、噴霧量が2
g/m2を超えて多くなっても表面強度の向上効果は頭
打ちとなり、製造時に抄紙機ドライヤーの汚れも発生す
る。
【0015】本発明のビニル壁紙裏打ち用難燃紙を構成
する繊維としては針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフ
トパルプおよびその他の木材パルプの単独パルプあるい
は二種類以上を配合した混合パルプまたはリンターパル
プ、更にはポリエチレン、ポリエステル等の合成繊維と
ガラス繊維の様な無機繊維を挙げることができ、これら
の中から適宜必要に応じて選択して用いられる。製造コ
ストの面から繊維としては針葉樹クラフトパルプを主成
分とし、これに必要に応じて少量の合成繊維や無機繊維
が併用される。このようなパルプ繊維は、スラリーとさ
れ、このスラリーには歩留向上助剤として水溶性あるい
は水不溶性のカチオン性高分子化合物が繊維重量当たり
0.05〜0.5重量%の範囲で添加される。カチオン
性化合物としてはカチオン化デンプン、カチオン性ポリ
アクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリアミドポリ
アミンエピクロルヒドリン、カチオン変性グアーガム、
カチオン変性ポリビニルアルコール、その他のカチオン
性高分子化合物等を挙げることができ、特に限定されな
い。
【0016】本発明の無機質紙は、繊維原料と無機粉体
のスラリーを混合した後、更にアニオン性高分子化合物
からなる歩留向上助剤、ベントナイトクレーの様な無機
化合物からなる歩留向上助剤、サイズ剤、繊維状熱溶融
型ビニロンの様なバインダーその他の抄紙薬品が適宜選
択して用いられ、公知の一枚ワイヤーを有する湿式長網
抄紙機において抄造される。前記アニオン性高分子化合
物としては、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミ
ド、酸化デンプン、その他のアニオン性高分子化合物等
を挙げることができ、どれを用いてもよい。前記アニオ
ン性高分子化合物は、全重量当たり0.005〜0.0
5重量%の範囲で添加される。
【0017】このようにして得られる無機質紙は、表面
塗布剤塗布前の湿紙フェルト面に高分子化合物のエマル
ジョンを絶乾で0.5〜2g/m2霧状に噴霧後乾燥
し、更に表面塗布剤が塗布されるが、その際に塗布剤が
原紙の中に過剰に浸透しないようにするため、アルキル
ケテンダイマー、スチレンアクリル系エマルジョン、ス
チレンアミド系エマルジョン等の様な内添サイズ剤を添
加して抄造される。表面塗布剤が原紙の中に過剰にしみ
こむと、無機質紙の層間剥離強度が上がり、壁紙に加工
し、施工した場合に、壁紙の再剥離性が悪くなる。又、
紙表面に塗布剤が留まらないため、表面強度の向上に寄
与する程度が軽減され、そうすると無機粉体の脱落の防
止効果が減少する上、塩化ビニルペーストと無機質紙表
面との密着性も悪化する。また表面塗布剤の塗布量が増
えてコスト高にもつながる。
【0018】本発明においては前記の様にして製造され
た無機質紙に、表面塗布剤を用いて表面塗布を行う。そ
の目的は、無機質紙の表面から無機粉体の脱落を防ぎ、
同時に塩化ビニルペースト加工をする際の塩化ビニルペ
ーストとの密着性をよくするためである。本発明に用い
る表面塗布剤としては、デンプン、ポリビニルアルコー
ル、スチレン−ブタジエンゴム系ラテックス、ポリアク
リル酸エステルエマルジョン、スチレン−アクリル酸エ
ステルエマルジョン、塩化ビニル−アクリル酸エステル
エマルジョン、塩化ビニル−エチレン−酢酸ビニルエマ
ルジョン、塩化ビニル−エチレンエマルジョン等を挙げ
ることができる。
【0019】これらの表面塗布剤を適宜選択して増粘剤
と併用し、表面塗布剤の濃度を10〜50重量%の水溶
液として公知のゲートロール、サイズプレス等によるオ
ンマシン塗布や、公知のオフマシンコーターによる塗布
で前記無機質紙に塗布される。前記の表面塗布剤を塗布
する方法は、無機質紙の表面に均一に塗布できれば特に
限定されない。この時の塗布量は、無機質紙の片面又は
両面当たり固形分として4〜10g/m2である。塗布
量が4g/m2未満のように少ないと無機粉体の脱落を
防ぐことができず、塗布量を10g/m2を超えて多く
しても無機粉体の脱落防止の効果は頭打ちとなり、コス
ト高を招くため適さない。
【0020】以上詳細に説明した如く、本発明によれば
無機粉体のスラリーをパルプスラリーと混合した後、ア
ニオン性高分子化合物を添加することによって、無機粉
体とパルプ繊維を最終的に凝集結合させ、その際に、微
細繊維と無機粉体が多く含有されるフェルト面側におい
ても高分子化合物のエマルジョンが噴霧されたことによ
り、無機粉体の脱落を顕著に減少させることができる。
しかしながら、このように無機質紙のフェルト面におけ
る無機粉体の脱落は防止できるが、依然としてフェルト
面における微細繊維のケバ立ちに対する防止効果はいま
だ充分とは言えない。従って、塩化ビニルペーストの塗
布を微細繊維のケバ立ちが本質的に少ないワイヤー面に
施すことによって、表面に突起物がなく、しかも無機粉
体の脱落が顕著に減少したビニル壁紙が得られる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明は、これによって限定されるも
のではない。尚、以下において%とあるのは重量%を示
す。
【0022】実施例1〜3 パイン、スプルース木材を主原料とした針葉樹晒クラフ
トパルプ(NBKP)をフリーネス300mlCSFま
で叩解してパルプ原料を調成し、これに合成繊維として
ポリエステル繊維(直径1.4デニール、繊維長5m
m、ユニチカ製)をパルプ重量当たり2%、カチオン性
高分子化合物としてポリアミドポリアミンエピクロルヒ
ドリン(エピノックス、日本PMC製)を0.1%添加
してパルプスラリーを用意した。次に、無機粉体1μm
と8μmの粒子径の混合比率が1μm:8μm=75:
25の水酸化アルミニウム(ハイジライト、昭和電工
製)を用い、スラリーを用意した。これらのスラリーを
水酸化アルミニウムの含有率が全重量当たり65%、7
0%、75%となるように混合し、更に中性サイズ剤と
してアルキルケテンダイマー(CS−280、荒川化学
工業製)を全重量当たり0.25%、アニオン性高分子
化合物としてポリアクリルアミド(パーコール173、
アライドコロイド製)を0.01%添加、混合し、紙料
を調成した後、通常の長網抄紙機で坪量120g/cm
2,密度1.0g/cm3の無機質紙を抄紙した。次に前
記無機質紙抄紙の際、ワイヤーパートサクションボック
ス後の所で高分子化合物のエマルジョンとしてカチオン
性スチレン−ブタジエンエマルジョン(アコスターC1
22、三井サイテック製)を絶乾で0.5g/m2霧状
に噴霧し乾燥後、更にスチレンブタジエンゴムラテック
ス(T−2418C、日本合成ゴム製)とポリアクリル
アミド(PC−305、荒川化学製)とを絶乾重量比で
4:1で混合し、固形分濃度15%に調整した表面塗布
液をサイズプレスにより無機質紙の両面に全体で6g/
cm2塗布し、120℃に設定したドラム型乾燥機で乾
燥した。このようにして得られた無機質紙からなる難燃
紙を次の試験によって無機粉体の脱落状況を評価した。
【0023】〈試験方法〉 (1)表面強度 難燃紙の表面強度をJIS A−1451に準じて、荷
重を摩耗輪の自重のみとし、50回回転させて摩耗量を
求め、その多寡によって表面強度を評価した。3.7m
g未満ならば実用上問題ないので良好○、3.7mg以
上を不可×と評価した。 (2)ドライヤー汚れ 長網抄紙機フェルト面側ドライヤーの高分子エマルジョ
ンによる汚れの有無を目視観察した。 (3)塗工機ロール汚れ サイズプレスフェルト面側ロールの無機粉体による汚れ
の有無を目視観察した。
【0024】実施例4〜6 高分子化合物のエマルジョンとしてカチオン性スチレン
ブタジエンゴムエマルジョン(アコスターC−122、
三井サイテック製)の噴霧量を2g/m2とした以外は
実施例(1〜3)と同様にして無機質紙を作成した。無
機質紙の表面強度を実施例と同様にして試験し評価し
た。更にサイズプレスフェルト面側ロールの無機粉体に
よる汚れ有無を目視観察した。
【0025】比較例1〜3 高分子化合物のエマルジョンとしてカチオン性スチレン
ブタジエンゴムエマルジョン(アコスターC−122、
三井サイテック製)の噴霧量を0g/m2とした以外は
実施例(1〜3)と同様にして無機質紙を作成した。無
機質紙の表面強度を実施例と同様にして試験し評価し
た。更にサイズプレスフェルト面側ロールの無機粉体に
よる汚れ有無を目視観察した。
【0026】比較例4〜6 高分子化合物のエマルジョンとしてカチオン性スチレン
ブタジエンゴムエマルジョン(アコスターC−122、
三井サイテック製)の噴霧量を2.5g/m2とした以
外は実施例(1〜3)と同様にして無機質紙を作成し
た。無機質紙の表面強度を実施例と同様にして試験し評
価した。更にサイズプレスフェルト面側ロールの無機粉
体による汚れ有無を目視観察した。実施例および比較例
で得られた測定結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなとおり、本発明の無機質
紙からなる難燃紙のワイヤー面に塩化ビニルペーストを
塗布加工したビニル壁紙は、塩化ビニルを塗布加工しな
いフェルト面の表面強度が優れているので、塩化ビニル
の塗布加工の前後での無機粉体の脱落トラブルが発生せ
ず、しかも極めて優れた塩化ビニル表面を得ることがで
きる(実施例1〜6)。これに対して高分子化合物のエ
マルジョンを噴霧しないで抄紙した無機質紙は、フェル
ト面の表面強度は弱く、この面からの無機粉体の脱落発
生が予想されるのでこの面を搬送面と接触(即ち、ワイ
ヤー面に塩化ビニルを塗布加工)させることはできない
(比較例1〜3)。尚高分子化合物のエマルジョン噴霧
量を2.5g/m2にしても表面強度の向上効果は2g
/m2時とほぼ同じであり、ドライヤー汚れを招くため
好ましくない(比較例4〜6)。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法により製造した無機質紙は
フェルト面からの無機粉体の脱落を顕著に減少させるこ
とがでる。従って、該無機質紙のワイヤー面に塩化ビニ
ルを塗布加工すれば、塗布面に突起物がほとんど発生せ
ず、無機粉体の脱落が極めて減少するので、本発明は、
塩化ビニル表面に極めて優れた印刷適性を付与する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 3/78

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機物質を全重量当たり50〜90重量%
    含有する湿式抄紙法無機質紙と該無機質紙フェルト面の
    高分子樹脂層と両面の表面処理剤塗布層からなるビニル
    壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法において、無機質紙の湿
    紙フェルト面に高分子樹脂エマルジョンを絶乾重量で
    0.5〜2g/m2噴霧塗布後乾燥し、次いで表面塗布
    剤を塗布することを特徴とするビニル壁紙裏打ち用難燃
    紙の製造方法。 【0001】
JP13612494A 1994-06-17 1994-06-17 ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法 Pending JPH083900A (ja)

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