JPH083825A - 粗紡機における粗糸巻取方法 - Google Patents

粗紡機における粗糸巻取方法

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JPH083825A
JPH083825A JP6152995A JP15299594A JPH083825A JP H083825 A JPH083825 A JP H083825A JP 6152995 A JP6152995 A JP 6152995A JP 15299594 A JP15299594 A JP 15299594A JP H083825 A JPH083825 A JP H083825A
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JP
Japan
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roving
bobbin
speed
rove
spinning
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JP6152995A
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English (en)
Inventor
Sadao Ukai
貞夫 鵜飼
Makoto Omori
誠 大森
Hiroshi Yamashita
浩 山下
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Howa Machinery Ltd
Original Assignee
Howa Machinery Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 胴切れ後の起動時に粗糸継ぎ部分の遠心力を
抑制し再粗糸切れをなくす。 【構成】 再起動後、ボビンレール9の所定昇降区間、
メインモータ制御回路55及び変速制御回路56により
メインモータMを制御して、通常の紡出回転よりも低い
紡出回転で機台を回転させる。メインモータMはボビン
レール9昇降で粗糸11が粗糸ボビン12の粗糸継ぎ部
分外側に粗糸層を形成するまで低速回転し、その後通常
の紡出回転に戻る。粗糸継ぎ部分は胴切れ後の低速回転
及び外側の粗糸層により遠心力が抑制され再粗糸切れが
なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、胴切れが発生して停
止した粗紡機に対して、切れた粗糸部分を継いだ後の、
再起動後の粗糸巻取方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粗紡機には粗糸ボビンに巻取られてゆく
粗糸の胴切れを検知する検出器が備えてあり、紡出中に
胴切れが発生すると、これを検知して粗紡機を停止さ
せ、作業者の手によりこの胴切れ部分が継がれ、再び起
動されて、巻取を継続するようにしている。この再起動
後の巻取は、従来、停止状態から直ちに通常の紡出回転
まで増速していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記によれば、胴切れ
を起こして継がれた粗糸継ぎ部分は、切れていない粗糸
部分に比べて粗糸強力が低い。そのため、粗糸継ぎ後の
再起動において、直ちに通常の高速の紡出回転まで機台
速度を高め、その速度で巻取ると、粗糸継ぎ部分が粗糸
ボビン外周に巻かれた状態で受ける遠心力により、再び
胴切れを起こし易い問題があった。本願の課題は、この
ような粗糸継ぎ部分の胴切れ発生をできるだけ抑制する
ことにある。また、本願の他の課題は、このような胴切
れを確実に減少させることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決のために
請求項1では、胴切れを修復した後の粗紡機の粗糸巻取
方法であって、再起動後のボビンレールの一定昇降区
間、機台を通常の紡出回転よりも低い紡出回転で回転さ
せ、その後、通常紡出回転へと増速することを特徴とす
る。また、他の課題の解決のために、請求項2では、胴
切れを修復した後の粗紡機の粗糸巻取方法であって、再
起動後、粗糸ボビンの粗糸継ぎ部分の外側に、少なくと
も1層の粗糸層が形成されるまで、機台を通常の紡出回
転よりも低い紡出回転で回転させ、その後、通常紡出回
転へと増速することを特徴とする。少なくとも1層の粗
糸層を、低速の巻取により形成した後、通常紡出回転へ
と切り換える制御は、請求項3のように、ボビンレール
の昇降切換回数を計数したり、あるいは、請求項4のよ
うに、再起動後の紡出長を計測したり、あるいは、請求
項5のように、再起動後の巻取時間を計ったりすること
により行われる。
【0005】
【作用】請求項1では、再起動後のボビンレールの一定
昇降区間、ボビン回転を低速として粗糸を巻取るため、
粗糸継ぎ部分の外側に次の粗糸が巻きつくまでに、通常
回転により発生する遠心力を受ける時間が短くなって、
その分だけ、再胴切れの発生度合いが抑制される。請求
項2では、再起動後、粗糸ボビン上に巻かれた粗糸継ぎ
部分の外側に、少なくとも1層の粗糸層が形成されるま
で、通常の紡出回転よりも低い紡出回転で機台を運転
し、その後、通常紡出回転へと増速するため、粗糸継ぎ
部分に生じる遠心力が、通常紡出回転時より小さくな
り、かつ、粗糸継ぎ部分が覆れてから増速するので、再
胴切れが確実に減少する。
【0006】
【実施例】図1においてメインモータMの回転は、歯車
列やベルト伝動機構等から成る回転伝達機構2を介して
フロントローラ3、トップコーンドラム4及び粗糸11
を粗糸ボビン12に巻付けるプレッサ5aを有するフラ
イヤ5に伝達される。トップコーンドラム4とボトムコ
ーンドラム6の間にはコーンドラムベルト(以下、ベル
ト)7が巻回され、ボトムコーンドラム6からの回転と
メインモータMの回転とは差動歯車機構8で合成されて
ボビンレール9に回動支持したボビンホイール10に伝
達され、フライヤ回転に対し、ボトムコーンドラム6の
回転分だけ高速でボビンホイール10を回転して粗糸1
1をボビン12に巻取るようにしてある。
【0007】前記ベルト7を移動させるベルトシフタ1
3と一体のロングラック14は長手方向に往復動可能に
装備してある。このロングラック14には、ラック送り
モータ15で正逆回転されるピニオン16が噛合してあ
り、ラック送りモータ15の回転を検出するエンコーダ
17がピニオン16と一体のシャフトに連結してある。
このラック送りモータ15は制御装置50からの指令で
制御されるようにしてある。前記ボビンレール9にはリ
フタラック20が一体装着してあり、このリフタラック
20にはピニオン21が噛合され、このピニオン21
は、軸方向に移動する一対のレバーシングベベルギヤ2
2の一方が駆動ベベルギヤ23と噛み合って回転される
ようにしてある。
【0008】レバーシングベベルギヤ22を軸方向へ移
動させる切換駆動装置30(実願平3−253975号
に示す)は後述の制御装置50からの昇降切換信号で動
作するもので、レバーシングベベルギヤ22を往復動さ
せるレバーシングロッド24に連結されるエアシリンダ
31を備え、ピストンロッド32はブレーキ用のソレノ
イドバルブSV2の切換でロック用エアシリンダ33内
の圧空が排気されるとバネ34の力でテーパ部材35を
介してピストンロッド32を把持部材36で挾持するよ
うにしてあり、この状態でソレノイドバルブSV1によ
りエアシリンダ31のピストンロッド32をレバーシン
グ方向に付勢し、次いでロック用エアシリンダ33内に
圧空が給気されると圧空の力でバネ34を押圧して把持
部材36によるピストンロッド32の挾持を開放してレ
バーシングベルギヤ22の切換えを行うようになってい
る。
【0009】また、リフタラック20と噛み合うピニオ
ン21にはボビンレール9の昇降位置(あるいは昇降
量)を検出するためのエンコーダ42が連結してある。
更に粗糸ボビン巻取部での粗糸切れを検知するための胴
切れを検知するための胴切れ検出スイッチPHが連絡し
てある。胴切れ検出スイッチPHは粗糸ボビン12に巻
取中の粗糸11が切れて周囲に飛散するのを検知して機
台停止指令を出力するものである。又、ボビンレール9
の昇降切換確認のために前記レバーシングロッド24に
固着したドッグ44と係脱するボビンレール9の上昇確
認スイッチLS1と下降確認スイッチLS2(これらは
昇降方向も示す)が配設されている。
【0010】制御装置50は、マイクロコンピュータを
用いた制御部51とメインモータ制御回路55とを備え
ている。制御装置50には粗糸ボビン巻径の演算に要す
るデータ(空ボビン径、粗糸一層の厚さ(一定増分)、
粗糸張力検出装置43での演算に要する係数など)、及
び、ボビン上、下の肩部の角度、ボビンリフトの上下の
肩部の肩崩れ防止のために昇降切換点の手前に設定され
る停止禁止範囲Kを入力する入力手段52が接続してあ
る。更に制御装置50には粗糸張力検出装置43からの
粗糸張力信号、エンコーダ42からのボビンレール位置
と対応する検出値、パルスエンコーダ41からのフロン
トローラ3の回転検出値(紡出長データ)、上昇、下降
確認スイッチLS1,LS2からの切換確認信号、胴切
れ検出スイッチPHの信号が入力されるようにしてあ
る。
【0011】そして制御部51は、粗糸張力検出装置4
3の検出値で粗糸ボビンの巻径を補正演算し、上昇、下
降確認スイッチLS1,LS2からボビンレール9の昇
降方向を判別し、その昇降方向におけるボビンレール9
の昇降切換点を肩部の角度等から求め、エンコーダ42
の検出値と、求めた昇降切換点とが一致した時点で切換
駆動装置30へ昇降方向切換信号を出力し、かつ、この
切換と同時に、粗糸張力検出装置41の検出値で補正し
た粗糸ボビン径と対応したラック送り信号をラック送り
モータ15へ出力してボビン成形動作を行うようにプロ
グラムしている。更に、制御部51は、胴切れ検出スイ
ッチPHによる粗糸切れ信号が出力されたときのボビン
レール高さ位置が前記停止禁止範囲Kであるか否かを判
別して、そうであるとき、停止禁止信号をメインモータ
制御回路55へ出力し、昇降切換が行われると、この停
止禁止信号を無効とするようにプログラムしてある。
【0012】次にメインモータ制御回路55について説
明する。図2に示すようにメインモータ制御回路55は
胴切れ後、再起動してからのボビンレール9の昇降切換
回数によりメインモータMを低速回転から通常紡出回転
へと移行させる速度切換回路であって、回路55aは起
動ボタンPB、停止ボタンOFFか、インバータ57へ
起動指令を与えるリレーRUNと直列接続され、起動ボ
タンPBには、前記胴切れ検出スイッチPHのb接点P
H−1とリレーRUNの接点RUN−1を直列接続した
自己保持回路が並列接続され、b接点PH1には、停止
禁止信号で閉じる接点Xが並列接続してある。胴切れ記
憶回路55bは、胴切れ検出スイッチPHのa接点PH
−2とリレーRYの自己保持用のa接点RY−1とが並
列に接続されて、ボビンレール9の昇降切換回数を計数
するカウンタCNTのb接点CNT−1を介してリレー
RYが直列接続してある。
【0013】次に回路55cはカウンタ回路で上昇、下
降確認スイッチLS1,LS2のa接点が並列接続され
てリレーRUN及びリレーRYのa接点をRUN−2,
RY−2を介して、前記カウンタCNTのカウント接点
に直列接続してあり、胴切れ後に上昇、下降確認スイッ
チLS1,LS2からの昇降切換回数が1回ずつ計2回
計数されたらカウントアップしてカウンタCNTのb接
点CNT−1を開として胴切れ記憶回路55bのリレー
RYをリセットする。またカウンタCNTとリセット接
点にはリレーRYのb接点RY−3が直列接続され、リ
レーRYがカウンタCNTのカウントアップで消磁する
とカウンタCNTのカウント値をリセットするようにし
てある。メインモータ制御回路55は変速制御回路56
及びインバータ57を経てメインモータMに接続されて
いる。
【0014】次にインバータ57に接続される変速制御
回路56について説明する。変速制御回路56は図3に
示すようにメインモータMの回転速度を変更可能な可変
の低速回転用の速度設定器VR2とリレーRY1のb接
点RY−4とが並列に接続されて、可変の通常紡出回転
用の速度設定器VR1に直列接続して構成され胴切れが
検出されないでリレーRYのb接点RY−4が閉じてい
る場合は速度設定器VR1によりインバータ57に通常
紡出回転に対応する指令電圧が与えられ、これによって
インバータ57はメインモータMを粗糸ボビン12が通
常の紡出回転で回転するように速度制御し、又、胴切れ
が検出されてリレーRYのb接点が開いている場合は、
速度設定器VR1によりVR2とが直列に接続されて、
一方の速度設定器VR2によりインバータ57に低速紡
出回転に対応した指令電圧が与えられ、これによってイ
ンバータ57はメインモータMを粗糸ボビン12が通常
の紡出回転よりも低い紡出回転で回転するように速度制
御するようにしてある。
【0015】尚、速度制御回路は本実施例に限定されず
に図4に示す変速制御回路56Aのように速度設定器V
R1,VR2が並列接続されて夫々がリレーRYのa,
b接点RY−5,RY−6に直列接続されて、合成され
た指令電圧をインバータ57へ与えて、メインモータM
を制御しても良く、この場合の低回転はリレーRYのb
接点RY−5が開に切換えられて速度設定器VR1をO
FFし、通常の紡出回数と関係無くすと共にリレーRY
のa接点RY−6が閉に切換えられて速度設定器VR2
からの出力が直接メインモータMに出力されて粗糸ボビ
ン12が通常の紡出回転よりも低い紡出回転で回転する
ようになっている。
【0016】次に本発明の作用を図5,6に基づいて説
明する。通常の紡出回転で制御部51の制御によってボ
ビンレール9の昇降が切換えられ、またラック送りモー
タ15によりコンドラムベルト7が送り制御されて粗糸
11を所定のボビン形状に形成していく。この時の紡出
回転レベル(紡出速度、紡出回転)が図6の線Aで示さ
れる。このボビン成形中に、すでに巻かれているボビン
最外層の粗糸11が切れるとその切断部がボビンから離
れて風綿を周回に飛散し、胴切れ検出スイッチPHがこ
れを検知しこの時にボビンレール位置、即ちプレッサ5
aの位置が予め設定された停止禁止範囲Kで無いとき
(図5(a))、回路55aのb接点PH−1が開き、
リレーRUNの自己保持が解除されインバータ57への
RUN信号がなくなってメインモータMは直ちに停止に
向かう(図6の点a)、同時に回路55bのa接点PH
−2が閉じてリレーRYが自己保持され、胴切れ記憶さ
れる。機台が停止すると(図6点b)作業者の胴切れ部
分Q(図5(b))の粗糸継ぎを行い機台を再起動する
(図6点c)。
【0017】図2において、再起動に際し、起動ボタン
PBを押すと、粗糸切れが修復されているので、胴切れ
検出スイッチPHは作動せず、そのb接点PH−1が閉
じているためリレーRUNが励磁され、インバータにR
UN信号が与えられる。胴切れ記憶回路55bのリレー
RYは、この再起動時も自己保持されたままだから変速
制御回路56のb接点RY−4が開いているので、変速
制御回路56の速度設定器VR2による低速指令電圧が
インバータ57に与えられ、これにより低速回転指令が
メインモータMに出力され、粗糸ボビン12は通常の紡
出回転よりも低い、図6の線Cに示す紡出回転レベルで
回転する。ボビンレール9が最下降位置に至ると切換駆
動装置が作動してボビンレール9の昇降方向が切換わり
上昇し、下降確認スイッチLS2がONとなる(図6点
d)。カウント回路55cでは、下降確認スイッチLS
2が閉じることによりa接点にRUN−2、RY−2
(何れも開)を介してカウンタCNTのカウント端子に
昇降切換信号が1回入力されている。ボビンレール9は
上昇途中で粗糸継ぎ部分Qの外側に粗糸層Pを一層形成
する(図5(c))。
【0018】ボビンレール9が最上昇位置に達すると
(図6点e)上昇確認スイッチLS1が作動してカウン
タCNTのカウント端子に昇降切換信号が入力される。
カウンタCNTは2回の昇降切換信号でカウントアップ
し、b接点CNT−1を開に切換えリレーRYを消磁
し、回路56のb接点RY−4を閉じる。こうすること
によってメインモータMには,速度設定器VR1で与え
られる高速指令がインバータ57を介して伝えられ、粗
糸ボビン12は通常の紡出回転に増速される(図5点
f)。そしてカウンタCNTは、リレーRYのb接点R
Y−3が閉じてリセットがかかる。
【0019】次に胴切れ信号が、ボビンレール9が停止
禁止範囲Kにあるときに発生した場合について説明す
る。図8の点a1のタイミングで胴切れ信号が出たと
き、停止禁止指令で回路55aのa接点Xが閉じている
ため、同回路55aのリレーRUNは胴切れ検知スイッ
チPHのb接点PH−1が開いても引続き励磁され、メ
インモータMは停止しない。一方、回路55bのリレー
RYは、a接点PH−2の閉により自己保持されるので
変速制御回路56は低速側へ切換えられ、インバータ5
7は低速用の速度設定器VR2の指令を受け、低速レベ
ルCまで紡出回転レベルを下げる。そしてこの状態で停
止禁止範囲Kを通過し、点d1で昇降切換が行われる。
この切換により停止禁止信号が無効となり、a接点Xが
開くので、リレーRUNが消磁され、メインモータMは
停止に向かう(点b1)。この昇降切換でリミットスイ
ッチLS1(又はLS2)がONしてカウンタCNTは
これをカウントする。
【0020】胴切れ修復後、起動ボタンPBを押すと
(点c1)リレーRYは前記同様に自己保持されたまま
であるからインバータ57は低速でメインモータMを回
転させ、他の昇降切換点(点e)となるとリミットスイ
ッチLS2(又はLS1)がONしてカウンタCNTが
最起動後に1回のカウントをし、最起動前の昇降切換カ
ウント値と併せて2回のカウント値となるのでカウント
アップし、リレーRYを消磁して、メインモータMを高
速側へ切換える(点f1)。こうして、停止禁止範囲K
にボビンレール9があるときには、最起動後、1回の昇
降切換が行われるまで低速回転させて、粗糸継ぎ部分Q
の外側に1層の粗糸層Pを形成する(図7(a)(b)
(c)に示す)。この実施例では、停止禁止範囲Kで胴
切れ信号があったときには、一旦低速レベルにしての
ち、肩崩れを防止するものであっても、胴切れ部分の粗
糸が風綿となって飛散する程度を少なく抑えることがで
きる。
【0021】この実施例による発明(請求項2,3に対
応)では粗糸継ぎ部分Qの外側を少なくとも一層の粗糸
層Pが覆うまで、低速回転で巻取り、その後、通常回転
へ増速するので、最起動後に粗糸継ぎ部分Qに加わる遠
心力の影響を小さくでき、しかも、粗糸継ぎ部分Qが粗
糸層Pに覆われた後、通常の紡出回転と成るので、この
時点以後はその影響は全く無く、再胴切れは確実に防止
される。
【0022】本実施例では低速レベルを、肩崩れしない
速度レベルとして、増速までの間の紡出回転レベルを一
定速としたもので説明したが、本発明の請求項1は、次
の態様のものを含む。即ち、最起動後の低速レベルと、
図6の一点鎖線出示すように通常の紡出回転よりも極端
に低い紡出回転レベルDにして遠心力の影響を大幅に抑
制して肩部においては通常の紡出回転で回転するよう
に、増、減速する方式、あるいは、図6に二点鎖線で示
すように低速回転で粗糸継ぎ部分Qを覆う、覆わないに
拘らず再起動後通常の紡出回転よりも低い紡出回転レベ
ルEで所定時間粗糸ボビンを回転させ、その後、増速す
る方式である。これらの方式では、従来直ちに通常レベ
ルAに達していて、長時間その回転による遠心力を受け
ている場合に比べ、通常レベルAによる遠心力を粗糸継
ぎ部分Qが受ける時間が短くなるため、その分だけ再胴
切れの発生を少なくできることになる。
【0023】次に図9,10でメインモータ制御回路5
5の実施例の要部を示す。図9に示す制御回路55Aは
請求項4に係るもので、再起動後の粗糸長を検出して粗
糸継ぎ部分Qの外側に少なくとも一層の粗糸層Pが形成
されて後メインモータMを増速回転させる回路であっ
て、回路55Abは胴切れ検出スイッチPHのa接点P
H−2とリレーRYのa接点RY−1を並列接続し、こ
れを紡出長を計測するオートカウンタOCTのb接点を
介してリレーRYに直列してある。回路55Acは運転
指令リレーRUNのa接点RUN−2及びリレーRYの
a接点RY−2とがオートカウンタOCTに直列に接続
してある。オートカウンタOCTが計測する紡出長は胴
切れ後、再起動してからボビンの2リフト長の間に巻き
取られる粗糸長と等しい長さであり、この長さは粗糸継
ぎ部分Qの外側に少なくとも一層(ここでは2層)の粗
糸層Pが形成されるにたりる紡出長であり、再起動後こ
の紡出長を検出したときリレーRYが消磁して低速から
高速へと増速する。
【0024】図10に示す制御回路55Bは粗糸継ぎ部
分Qの外側に少なくとも一層(ここでは2層)の粗糸層
を形成するに要する運転時間、即ち2リフトに要する時
間がタイマTRに設定され、再起動後の運転時間が設定
値に達するとメインモータMを増速回転させる回路であ
って、回路55Bb,55Bcは図9のオートカウンタ
OCTに代えて、タイマTRをb接点OCT−1に代え
てb接点TR−1を用いたものである。
【0025】又、図11に示す制御回路55Cは手動に
よりメインモータMを低速回転させる回路であってリレ
ーRYに手動の押しボタンPB2が直列に接続してあ
る。押しボタンPB2を任意に押している間、リレーR
Yが励磁され、その間、低速回転させるものである。
【0026】尚、この他にも、切換リレーRYの切換制
御は再起動後のボビンレール9の昇降位置によって行わ
れてもよい。即ち胴切れ停止時のボビンレール9の昇降
位置をパルスエンコーダ42からの信号で記憶し、その
時ののボビンレール9の昇降方向を記憶し、胴切れ修復
後に再起動してその後、ボビンレール9の昇降方向とボ
ビンレール9の昇降位置が始めて一致するまで(即ち2
リフト)低速回転とし、その後、増速してもよい。
【0027】上記他の例のうち、手動ボタンで制御する
ものを除き、全て再起動からボビンレールの2リフトに
相当する紡出長、時間等で説明したが、第1実施例で説
明したように、停止禁止範囲外で胴切れ信号が出たとき
には再起動後に2回のボビンレール昇降が行われるまで
の紡出長、時間で低速から増速し、また、停止禁止範囲
で胴切れ信号が出たときには、再起動後に1回のボビン
レール昇降切換が行われるまでの紡出長、時間で低速か
ら増速してもよい。又フライヤ5上端とフロントローラ
3との間で粗糸切れし、粗糸継ぎを行った後の再起動時
でも前記のように粗糸ボビン12を所定区間、低速回転
させて即ち粗糸継ぎ部分Qの外側に少なくとも一層の粗
糸層Pが形成されるまで低速回転して後通常の紡出回転
に戻すようにしてもよい。
【0028】以下に、本願の好適な実施態様をまとめ
る。 (1).胴切れ発生時のボビンレール位置が、肩崩れ防
止のための停止禁止範囲か否かを判別し、胴切れ発生時
のボビンレール位置が停止禁止範囲でないときには即時
停止し、再起動後にボビンレールの昇降回数が少なくと
も2回となるまで通常の紡出回転よりも低い紡出回転で
機台を運転し、停止禁止区域であるときには、昇降切換
が行われるまで、通常の紡出回転よりも低い紡出回転ま
で減速して停止禁止区域を通過させて停止させ、再起動
後にボビンレールの昇降回数が少なくとも1回となるま
で通常の紡出回転よりも低い紡出回転で機台を運転する
ことを特徴とする請求項2記載の粗紡機における粗糸巻
取方法。 (効果)これによれば、肩崩れ防止のためにボビンレー
ルが肩崩れ禁止範囲にあるときに胴切れが検出されて、
ボビンレール昇降切換までは、機台を停止させない場合
に、一旦肩崩れを生じない紡出速度レベルに減速して停
止禁止範囲を通過させ、機台停止後粗糸継ぎし、再起動
して、粗糸継ぎ部の上に少なくとも1層の粗糸層を形成
するので、粗糸切断から停止までの間の風綿飛散を抑制
できて、しかも、粗糸継ぎ部の再切断が防止できる。
【0029】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明では、再起
動後に、胴切れを継いだ粗糸継ぎ部分に、通常紡出回転
による遠心力がかかる時間を短く出来るため、粗糸継ぎ
部分の再胴切れの発生度合いを抑制できる。また、請求
項2の発明では、粗糸継ぎ部分の外側に、少なくとも1
層の粗糸層が形成されるまで、機台を通常紡出回転より
低い紡出回転で回転させるので、粗糸継ぎ部分外側を次
の粗糸層が覆うまでの間に、粗糸継ぎ部分に加わる遠心
力を、通常紡出回転時より小さくでき、しかも、粗糸継
ぎ部分を次の粗糸で覆ってから増速するから、前記粗糸
継ぎ部分の再胴切れを確実に減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した粗紡機の全体構成図である。
【図2】ボビンレール昇降切換回数によるメインモータ
制御回路である。
【図3】変速制御回路図である。
【図4】他の変速制御回路である。
【図5】粗糸の巻取状態を示す説明図である。
【図6】紡出回転状態を示す説明図である。
【図7】粗糸の巻取状態を示す説明図である。
【図8】紡出回転状態を示す説明図である。
【図9】紡出長による制御回路の説明図である。
【図10】紡出時間による制御回路の説明図である。
【図11】手動押しボタンスイッチによる制御回路の説
明図である。
【符号の説明】
1 ボビンレール、 11 粗糸、 12 粗糸ボビ
ン、55 メインモータ制御回路、 56 変速制御回
路、 M メインモータ、Q 粗糸継ぎ部分、 LS1
上昇確認スイッチ、 LS2下降確認スイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 胴切れを修復した後の粗紡機の粗糸巻取
    方法であって、再起動後のボビンレールの所定昇降区
    間、機台を通常の紡出回転よりも低い紡出回転で回転さ
    せ、その後、通常紡出回転へと増速することを特徴とす
    る粗紡機における粗糸巻取方法。
  2. 【請求項2】 胴切れを修復した後の粗紡機の粗糸巻取
    方法であって、再起動後、粗糸ボビンの粗糸継ぎ部分の
    外側に、少なくとも1層の粗糸層が形成されるまで、機
    台を通常の紡出回転よりも低い紡出回転で回転させ、そ
    の後、通常紡出回転へと増速することを特徴とする粗紡
    機における粗糸巻取方法。
  3. 【請求項3】 ボビンレールの昇降切換回数を計数し、
    この昇降切換回数が、再起動後に、粗糸ボビンの粗糸継
    ぎ部分の外側に、少なくとも1層の粗糸層を形成するに
    要する切換回数となるまで、通常の紡出回転よりも低い
    紡出回転で機台を運転することを特徴とする請求項2記
    載の粗紡機における粗糸巻取方法。
  4. 【請求項4】 再起動後の粗糸の紡出長を検出して、こ
    の紡出長が、粗糸ボビンの粗糸継ぎ部分の外側に、少な
    くとも1層の粗糸層を形成するに要する粗糸の紡出長さ
    となるまで、通常の紡出回転よりも低い紡出回転で機台
    を運転することを特徴とする請求項2記載の粗紡機にお
    ける粗糸巻取方法。
  5. 【請求項5】 再起動後の運転時間が、粗糸ボビンの粗
    糸継ぎ部分の外側に、少なくとも1層の粗糸層を形成す
    るに要する運転時間となるまで、通常の紡出回転よりも
    低い紡出回転で機台を運転することを特徴とする請求項
    2記載の粗紡機における粗糸巻取方法。
JP6152995A 1994-06-10 1994-06-10 粗紡機における粗糸巻取方法 Pending JPH083825A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9240266B2 (en) 2010-08-06 2016-01-19 Jfe Steel Corporation Grain oriented electrical steel sheet

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