JPH0838109A - ムニエル仕立ての魚介類 - Google Patents

ムニエル仕立ての魚介類

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JPH0838109A
JPH0838109A JP6197986A JP19798694A JPH0838109A JP H0838109 A JPH0838109 A JP H0838109A JP 6197986 A JP6197986 A JP 6197986A JP 19798694 A JP19798694 A JP 19798694A JP H0838109 A JPH0838109 A JP H0838109A
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Norihisa Maeda
典久 前田
Shigeru Suzuki
鈴木  茂
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Nippon Suisan Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、保存中にまぶされた穀粉が魚介類
の水気を吸ってベタッと成らず、焼く直前にまぶしたも
のと同様に、表面をカリッときつね色に焼き上げること
ができる、予め魚介類に穀粉をまぶしたムニエル仕立て
の魚介類を提供することを目的としている。 【構成】 本発明は、撥水性を有する加熱された穀粉で
まぶされていることを特徴とするムニエル仕立ての魚介
類。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チルド流通用に改良し
たムニエル仕立ての魚介類に関する。詳しくは本発明
は、撥水性を有する加熱処理された穀粉で、魚介類の周
囲をまぶしてなるムニエル仕立ての魚介類に関する。
【0002】
【従来の技術】洋風の魚の焼き物の中でもポピュラーな
ムニエルは、塩、胡椒をふりかけた魚に小麦粉を薄くま
ぶしつけてから油でカリッと焼あげるものである。小麦
粉は魚から水がでるのを防ぎ、表面をカリッとキツネ色
に焼き上げるためのものであり、魚は肉などよりも水分
が多いので、そのまま焼くと水気がでてなかなか焼色が
つかない。小麦粉は焼く直前にまぶし、余分な粉は払い
落とす。粉をつけてから時間を置くと、粉が魚の水気を
吸ってベタッとなり、焦げつきやすくなりうまく焼き上
がらなくなる。
【0003】このように、ムニエルはくせのない淡泊な
魚などに種々の調味料でアクセントをつけるなどした
後、小麦粉を薄くまぶしつけて油で焼き上げる魚の基本
的で簡単な料理法であるが、小麦粉を焼く直前にまぶさ
なくてはならないため、予め魚介類に小麦粉をまぶした
ムニエル仕立ての商品はこれまでに提供できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保存中にま
ぶされた穀粉が魚介類の水気を吸ってベタッとならず、
焼く直前にまぶしたものと同様に表面をカリッときつね
色に焼上げることができる、予め魚介類に穀粉をまぶし
てムニエル仕立てにした商品を提供することを目的とし
ている。本発明は、魚介類に加熱処理された小麦粉を主
成分とする穀粉をまぶした後、低温で保存しても表面が
べとつかず、だまにならず、さらさらしていて、容器か
らの剥離性が良く、そして焼き上げたときの食感が焼く
直前に粉をまぶしたものと同様に良好であるムニエル仕
立ての魚介類を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、穀粉の吸水性
などの上記問題点を解決すべく鋭意研究し、ムニエル類
用穀粉に撥水性を付与することを見いだし、本発明を完
成させたものである。すなわち、これは予め魚介類に小
麦粉をまぶすという通常の方法でムニエル仕立てにした
場合、当該商品を店頭でチルド保存して陳列したときに
起きる表面のべたつきの現象は、主として素材である魚
介類から浸出する水分(ドリップ)を表面の小麦粉が吸
収することによるものであるから、穀粉に撥水性を付与
することにより、穀粉の吸水性がなくなりべたつかない
状態に維持できるという知見に基づくものである。
【0006】上記問題点は、下ごしらえした魚介類の周
囲を、撥水性を有する穀粉をまぶすことによって解決す
ることができた。加熱処理は穀粉のグルテン等のタンパ
ク質による粘りを出さないようにする処理である。従っ
て、本発明は、撥水性を有する加熱処理された穀粉でま
ぶされていることを特徴とするムニエル仕立ての魚介類
である。撥水性を有する加熱処理された穀粉として食用
油脂で炒めた穀粉を使用する。
【0007】本発明に使用する撥水性を有する加熱処理
された穀粉は、食用油脂を馴染ませたことにより吸湿性
が極めて少ない穀粉であり、また炒めたことによりその
穀粉に含まれるタンパク質が加熱変性されてコシをださ
ないようにしてあり、穀粉の主要成分である澱粉も加熱
されてサラサラしていて、粒子があまり細かでない穀粉
である。上記の性質を有する穀粉には食用油脂で炒めた
もの、エクストルーダーで小麦粉等の穀粉と食用油脂を
押し出した粉末油脂を使用することができる。
【0008】本発明に使用する魚介類はムニエルに使用
される魚介類であれば何でもよく、したびらめ、かれ
い、むつ、メロ、きす、さけ、ます、たい、さわら、あ
ゆ、かわます、あじ、さば、かます、あまだい等の魚、
カニ、エビ等の甲殻類、イカ、タコ等の軟体動物等が例
示される。
【0009】本発明に使用する穀粉は少なくともグルテ
ンなどのタンパク質を含有する食用の粉末であればなん
でもよい。小麦粉で代表的されるが、その他トウモロコ
シ粉、米粉などが例示される。穀粉は単独または二種以
上組み合わせて使用することができる。この場合、本発
明のムニエル仕立ての魚介類は、食用油脂で炒めた小麦
粉を主成分とする穀粉でまぶされていることを特徴とす
る。更にムニエルにかけるソース味を予め穀粉に補助的
に混ぜて種々の味、性状の混合組成物からなる穀粉を調
製することができる。
【0010】本発明に使用する食用油脂は、植物油脂、
動物油脂、食用硬化油の単独または二種以上組み合わせ
たものであり、好ましくは、少なくとも融点の高い油を
含む食用油脂である。植物油脂としては、パーム油、ヤ
シ油、オリーブ油、コーン油、サフラワー油、大豆油、
綿実油、落花生油、菜種油、ごま油が、動物油脂として
は牛脂、豚脂、羊脂、魚油が、食用硬化油としてはマー
ガリン、ショートニングが例示される。従って、本発明
はこれらのうち少なくとも融点の高い油を含む食用油脂
で炒めた穀粉でまぶされていることを特徴とするムニエ
ル仕立ての魚介類である。
【0011】食用油脂で炒める小麦粉を主成分とする穀
粉は、食用油脂と穀粉との割合が重量で穀粉1に対して
0.3〜1になる割合の食用油脂で加熱処理した穀粉で
ある。たとえば、フライパンに食用油脂をしいて、60
〜90℃にして穀粉を混ぜながら10〜20分間、食用
油脂が穀粉に馴染むように炒めて冷却または冷凍し粉砕
またはふるいに掛けると、粉色の白い炒り粉が得られ
る。きつね色の炒り粉を得る場合はそれより高温にし
て、焦げつかないようにして適当時間炒める。この際、
食品用の乳化剤を加えてもよい。ここで炒める程度は、
好みにより高温でキツネ色でもよいし、低温で白く仕上
げてもよい。
【0012】食用油脂で炒めることにより、食用油脂が
小麦粉等の穀粉粒子に良く馴染み、その結果、固形油膜
で被覆された、あまり細かすぎない独立した粒子にする
ことができ、各穀粉粒子に水気をはじく役割を持たせる
ことができる。また、炒めるときの加熱により小麦粉な
どの穀粉に含まれるタンパク質や澱粉を加熱変性させる
ので、その結果、撥水性を有する穀粉をまぶしたムニエ
ル仕立ての魚介類の表面は、水気を吸収してトリモチ状
に成ることはない。水気をほとんど吸収せず、あまり細
かすぎない独立した粒子の形を保持することができる。
その為、魚介類に撥水性を有する穀粉を薄くまぶした
後、チルドのような低温で保存しても、表面がべとつか
ず、だまにならず、さらさらした物性を保持している。
本発明のムニエル仕立ての魚介類は冷却または冷凍処理
して保存されるが、冷蔵保存によっても製造直後の状態
を保持できることが特徴である。
【0013】また、上記の物性に基づき容器からの剥離
性も良好である。更にまた、上記のとおり穀粉に含まれ
るタンパク質や澱粉の加熱変性により、魚介類の表面が
トリモチ状の層にならずにさらさらとした粒子に包まれ
ているので、その後、油で焼上げるとき、ムニエル仕立
ての魚介類の表面が加熱で水蒸気化された魚介類中の水
分の出口を塞いで突沸したりすることもなく、焼く直前
にまぶしたものと同様の食感をもったムニエルに仕上が
る。
【0014】本発明のムニエル仕立ての魚介類の作り方
を説明する。はじめに魚介類を下ごしらえする。例え
ば、したびらめの場合、したびらめの白い皮、黒い皮両
方を剥いて、鱗を落す。白い皮の方はおいしいので剥い
てしまわずに鱗を落すだけにする場合もある。ひれを切
取り、内臓を取って残っている鱗を水洗してきれいに落
とし、布で水気を拭って冷却しておく。
【0015】次ぎに、撥水性を有する穀粉を調製してお
く。穀粉を食用油脂で炒める。例えば、小麦粉を大豆油
とマーガリンで炒める。小麦粉3部に対し油類1部の割
合で、フライパンに油をしき、60〜90℃にして小麦
粉を混ぜながら10〜20分間、油が小麦粉に馴染むよ
うに炒めて冷却すると白い炒り粉が得られる。
【0016】下ごしらえしたしたびらめに好みの塩、胡
椒をまぶして、その周囲に別に調製しておいた上記の炒
り粉を打ち粉のようにまぶすことによって炒り粉で薄く
まぶされたしたびらめを得る。これをプラスチック容器
に収納し、包装し、10℃で5日間保存した後でも、魚
からドリップの浸出がない、しかも品物の表面がべとつ
かない、外観の良好な状態なムニエル仕立てのしたびら
め製品である。
【0017】本発明品のムニエル仕立ての魚介類は冷却
または冷凍保存されて流通する。消費者はこれをそのま
ま、食用油をひいたフライパンで焼き上げて喫食するこ
とができる。
【0018】通常、多水分系の魚介類は低温で保存中に
水分(ドリップ)を出すが、本発明のムニエル仕立ての
魚介類はドリップが極めて少ないのが特徴である。固形
油膜で被覆されたあまり細かすぎない独立した各穀粉粒
子が、その水気をはじく性質に基づき、水分を浸出しに
くい状態にとどめる作用をもつものと推測される。また
油が加熱変性したタンパク質や澱粉質の膜内に閉じ込め
られた状態にあるので、浸出しようとする水分を吸水し
ないではじく働きをするので水分は浸出されにくい状態
に留まるようになるのではないかとも推測される。その
結果、本発明品は低温で保存しても、表面がべとつか
ず、だまにならず、さらさらとした物性を保持している
のである。
【0019】
【実施例】
(1)撥水性を有する穀粉の調製 マーガリン1部、大豆白絞油1部、小麦粉5部をソース
パンで60〜80℃で15分間撹拌しながら小麦粉が油
に良く馴染むように炒めた。得られた炒り粉は白色で仕
上がった。これを放冷し、冷却した。 (2)ムニエル仕立ての魚の下ごしらえ 体色は黒褐色で体形はギンダラによく似ている南方低魚
メロをおろして切り身(60g/1切れ)にした。 (3)まぶせる(パウダリング) メロの切り身の周囲に、上記(1)で調製した炒り粉を
手でまんべんなくまぶして、加熱処理された撥水性の穀
粉でまぶされたメロのムニエル仕立て品を得た。 (4)包装と冷蔵保管 メロのムニエル仕立て品をスチロールのトレイに3切れ
ずつ入れて包装した。次いで、10トレイを10℃で保
管した。 (5)メロのムニエル仕立て品の評価 3日後、5日後の保存状態を調べた。外観ではいずれも
水分(ドリップ)が浸出が見られず、メロの切り身の表
面はべとつかず、サラサラとした良好な状態が保持され
ていた。試作直後、3日後、5日後のメロをフライパン
で弱火から中火で火がとうるように焼いた。いずれも両
面がキツネ色になるように焼き上げることができた。焼
き上がったものを喫食したところ、いずれも穀粉の香ば
しい風味が添えられておいしい味のメロのムニエルであ
るとの好評であった。
【0020】
【発明の効果】本発明品は撥水性を有する加熱された穀
粉でまぶしたムニエル仕立ての魚介類で、低温で保存中
に魚介類からの水分(ドリップ)の浸出を抑えることが
できるので、チルド流通用に適する食品である。また、
そのまま、食用油をひいたフライパンで焼き上げて食す
ることができる。さらに、ムニエル仕立ての魚介類の表
面はべとつかず、だまにならず、サラサラとした良好な
状態であり、低温で保存後、焼く直前にまぶしたものと
同様に良好に焼き上げるこっとができるムニエル食品を
提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撥水性を有する加熱処理された穀粉でま
    ぶされていることを特徴とするムニエル仕立ての魚介
    類。
  2. 【請求項2】 小麦粉を主成分とする穀粉である請求項
    1記載のムニエル仕立ての魚介類。
  3. 【請求項3】 食用油脂で炒めた穀粉を使用する請求項
    1または2記載のムニエル仕立ての魚介類。
  4. 【請求項4】 食用油脂が少なくとも融点の高い油を含
    む食用油脂である請求項3記載のムニエル仕立ての魚介
    類。
  5. 【請求項5】 食用油脂が重量で穀粉1に対して0.3
    〜1になる割合で炒めた穀粉である請求項3または4記
    載のムニエル仕立ての魚介類。
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