JPH0836922A - 平角リッツ線 - Google Patents
平角リッツ線Info
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- JPH0836922A JPH0836922A JP17087994A JP17087994A JPH0836922A JP H0836922 A JPH0836922 A JP H0836922A JP 17087994 A JP17087994 A JP 17087994A JP 17087994 A JP17087994 A JP 17087994A JP H0836922 A JPH0836922 A JP H0836922A
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Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 素線間の滑り性を低減し、コイル加工の際の
撚りのくずれを防止した平角リッツ線を提供する。 【構成】 銅線などの導体1a上に、ポリエステル樹脂
やポリウレタン樹脂などの絶縁塗料の塗布焼付層1bを
設けた通常の巻線の表面に、静摩擦係数0.30以上の材料
からなる表面層1cを設けた断面丸形の絶縁電線素線1
を多数本撚り合わせ、これを断面平角状に成形する。
撚りのくずれを防止した平角リッツ線を提供する。 【構成】 銅線などの導体1a上に、ポリエステル樹脂
やポリウレタン樹脂などの絶縁塗料の塗布焼付層1bを
設けた通常の巻線の表面に、静摩擦係数0.30以上の材料
からなる表面層1cを設けた断面丸形の絶縁電線素線1
を多数本撚り合わせ、これを断面平角状に成形する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多数本の絶縁電線素線
を撚合わせ、断面平角状に成形してなる平角リッツ線に
関する。
を撚合わせ、断面平角状に成形してなる平角リッツ線に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高周波用コイルなどに、平角
リッツ線と称する、導体上にポリエステル樹脂やポリウ
レタン樹脂などの絶縁塗料を塗布焼付けた絶縁電線素線
を多数本撚合わせ、断面平角状に成形したものが、占積
率が高く、また、整列巻きが容易なことから広く用いら
れている。
リッツ線と称する、導体上にポリエステル樹脂やポリウ
レタン樹脂などの絶縁塗料を塗布焼付けた絶縁電線素線
を多数本撚合わせ、断面平角状に成形したものが、占積
率が高く、また、整列巻きが容易なことから広く用いら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この平
角リッツ線は、コイル加工の際、特にエッジワイズ方向
の曲げに対し、撚りのくずれを生じやすく、特長とする
整列巻きに支障をきたすという問題があった。このた
め、外周に押さえ巻きテープを巻き付けたり、編組を施
すなどの対策が採られているが、撚りのくずれを完全に
防止することは困難であった。また、成形の際の圧縮力
を大きくすることも考えられるが、素線の絶縁被膜が損
傷するおそれがある。
角リッツ線は、コイル加工の際、特にエッジワイズ方向
の曲げに対し、撚りのくずれを生じやすく、特長とする
整列巻きに支障をきたすという問題があった。このた
め、外周に押さえ巻きテープを巻き付けたり、編組を施
すなどの対策が採られているが、撚りのくずれを完全に
防止することは困難であった。また、成形の際の圧縮力
を大きくすることも考えられるが、素線の絶縁被膜が損
傷するおそれがある。
【0004】そこで本発明者らは、このような撚りのく
ずれを防止すべく鋭意研究を重ねたところ、くずれの原
因が絶縁電線の絶縁被覆材料にあることを見出した。す
なわち、近年、平角リッツ線を構成する絶縁電線素線
は、その巻線性を高めるために滑り性をより高める方向
で研究開発が進められており、塗料にポリエチレン粉末
のような滑剤を添加したり、あるいは表層に滑り性の良
好な樹脂の層を設けることが行われている。しかしなが
ら、このような滑り性の改善によって、巻線性は向上す
るものの、そのために、コイル加工の際に前記したよう
な撚りのくずれが生じやすくなったことが種々の実験よ
り確認された。
ずれを防止すべく鋭意研究を重ねたところ、くずれの原
因が絶縁電線の絶縁被覆材料にあることを見出した。す
なわち、近年、平角リッツ線を構成する絶縁電線素線
は、その巻線性を高めるために滑り性をより高める方向
で研究開発が進められており、塗料にポリエチレン粉末
のような滑剤を添加したり、あるいは表層に滑り性の良
好な樹脂の層を設けることが行われている。しかしなが
ら、このような滑り性の改善によって、巻線性は向上す
るものの、そのために、コイル加工の際に前記したよう
な撚りのくずれが生じやすくなったことが種々の実験よ
り確認された。
【0005】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たもので、素線間の滑り性を低減し、これによってコイ
ル加工の際の撚りのくずれを防止した平角リッツ線を提
供することを目的とする。
たもので、素線間の滑り性を低減し、これによってコイ
ル加工の際の撚りのくずれを防止した平角リッツ線を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、多数本
の絶縁電線素線を撚合わせ、断面平角状に成形してなる
平角リッツ線において、前記絶縁電線素線の表面層が静
摩擦係数0.30以上の材料により構成されてなることを特
徴とする。
の絶縁電線素線を撚合わせ、断面平角状に成形してなる
平角リッツ線において、前記絶縁電線素線の表面層が静
摩擦係数0.30以上の材料により構成されてなることを特
徴とする。
【0007】また、本発明の第2は、多数本の絶縁電線
素線を撚合わせ、断面平角状に成形してなる平角リッツ
線において、撚合わされた前記絶縁電線素線の間に、静
摩擦係数0.30以上の材料からなる介在物が挿入されてな
ることを特徴とする。
素線を撚合わせ、断面平角状に成形してなる平角リッツ
線において、撚合わされた前記絶縁電線素線の間に、静
摩擦係数0.30以上の材料からなる介在物が挿入されてな
ることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の第1の平角リッツ線においては、絶縁
電線素線の表面層が静摩擦係数0.30以上の材料により構
成されているので、素線間の滑りが抑えられる結果、コ
イル加工の際などにおける素線の撚りのくずれが防止さ
れる。
電線素線の表面層が静摩擦係数0.30以上の材料により構
成されているので、素線間の滑りが抑えられる結果、コ
イル加工の際などにおける素線の撚りのくずれが防止さ
れる。
【0009】また、本発明の第2の平角リッツ線におい
ても、撚合わされた絶縁電線素線の間に、静摩擦係数0.
30以上の材料からなる介在物が挿入されているので、素
線間の滑りが抑えられ、コイル加工の際などにおける素
線の撚りのくずれが防止される。
ても、撚合わされた絶縁電線素線の間に、静摩擦係数0.
30以上の材料からなる介在物が挿入されているので、素
線間の滑りが抑えられ、コイル加工の際などにおける素
線の撚りのくずれが防止される。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図面を用いて説明する。
【0011】図1は本発明の一実施例の平角リッツ線を
示す断面図である。
示す断面図である。
【0012】図1において、この平角リッツ線は、断面
丸形の絶縁電線素線1を多数本撚り合わせ、これを断面
平角状に成形した構造を有する。絶縁電線素線1は、銅
線などの導体1a上に、ポリエステル樹脂やポリウレタ
ン樹脂などの絶縁塗料の塗布焼付層1bを設けた通常の
巻線の表面に、静摩擦係数0.30以上の材料からなる表面
層1cを設けて構成される。
丸形の絶縁電線素線1を多数本撚り合わせ、これを断面
平角状に成形した構造を有する。絶縁電線素線1は、銅
線などの導体1a上に、ポリエステル樹脂やポリウレタ
ン樹脂などの絶縁塗料の塗布焼付層1bを設けた通常の
巻線の表面に、静摩擦係数0.30以上の材料からなる表面
層1cを設けて構成される。
【0013】本発明において、表面層1cを構成する静
摩擦係数0.30以上の材料としては、ポリアセタール、ナ
イロン 6、メタアクリル樹脂、ポリカーボネート、AB
S樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、フェノール樹脂、ポリスチレン、エポキシ樹脂や、
これらにガラスなどの無機充填剤を配合したものがあげ
られ、なかでも、静摩擦係数0.40以上のナイロン 6、メ
タアクリル樹脂、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリ
スチレン、エポキシ樹脂(石英10%含有)などが本発明
においては好適に使用される。
摩擦係数0.30以上の材料としては、ポリアセタール、ナ
イロン 6、メタアクリル樹脂、ポリカーボネート、AB
S樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、フェノール樹脂、ポリスチレン、エポキシ樹脂や、
これらにガラスなどの無機充填剤を配合したものがあげ
られ、なかでも、静摩擦係数0.40以上のナイロン 6、メ
タアクリル樹脂、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリ
スチレン、エポキシ樹脂(石英10%含有)などが本発明
においては好適に使用される。
【0014】このように構成される平角リッツ線は、た
とえば銅線などの導体1a上に、ポリエステル、樹脂や
ポリウレタン樹脂などの絶縁塗料の塗布焼付層1bを設
けた通常の巻線の表面に、上記したような樹脂を含有す
る塗料を塗布焼付けて絶縁電線素線1とし、これを多数
本撚り合わせた後、成形ローラなどにより断面平角状に
成形することにより製造される。
とえば銅線などの導体1a上に、ポリエステル、樹脂や
ポリウレタン樹脂などの絶縁塗料の塗布焼付層1bを設
けた通常の巻線の表面に、上記したような樹脂を含有す
る塗料を塗布焼付けて絶縁電線素線1とし、これを多数
本撚り合わせた後、成形ローラなどにより断面平角状に
成形することにより製造される。
【0015】このようにして製造された平角リッツ線に
おいては、絶縁電線素線1の表面層1cが静摩擦係数0.
30以上の材料により構成されているので、素線1間が滑
りが抑えられ、コイル加工などの際の素線の撚りのくず
れが防止される。
おいては、絶縁電線素線1の表面層1cが静摩擦係数0.
30以上の材料により構成されているので、素線1間が滑
りが抑えられ、コイル加工などの際の素線の撚りのくず
れが防止される。
【0016】なお、本発明においては、断面平角状に成
形された撚合わせ素線の外周に、さらに、押さえ巻きテ
ープを巻き付けたり、あるいは編組を施すようにしても
よい。 次に、図2に示す本発明の他の実施例について
説明する。
形された撚合わせ素線の外周に、さらに、押さえ巻きテ
ープを巻き付けたり、あるいは編組を施すようにしても
よい。 次に、図2に示す本発明の他の実施例について
説明する。
【0017】この実施例の平角リッツ線は、上記したよ
うな通常の巻線を絶縁電線素線1として多数本撚り合わ
せ、断面平角状に成形されている点で従来の平角リッツ
線と同じであるが、絶縁電線素線1の層間に静摩擦係数
0.30以上の材料からなるテープ状介在物2が挿入されて
いる。
うな通常の巻線を絶縁電線素線1として多数本撚り合わ
せ、断面平角状に成形されている点で従来の平角リッツ
線と同じであるが、絶縁電線素線1の層間に静摩擦係数
0.30以上の材料からなるテープ状介在物2が挿入されて
いる。
【0018】ここで、テープ状介在物2に使用される静
摩擦係数0.30以上の材料としては、前述した実施例で記
載したものと同様のものを用いることができる。なお、
本発明において、介在物としてはテープ状のものに限ら
ず、紐状のものを 1乃至複数本挿入するようにしてもよ
い。
摩擦係数0.30以上の材料としては、前述した実施例で記
載したものと同様のものを用いることができる。なお、
本発明において、介在物としてはテープ状のものに限ら
ず、紐状のものを 1乃至複数本挿入するようにしてもよ
い。
【0019】この実施例の平角リッツ線は、図3にその
要部を示すような撚線機を用いてたとえば次のように製
造される。
要部を示すような撚線機を用いてたとえば次のように製
造される。
【0020】すなわち、この撚線機は、絶縁電線素線1
が巻回されたボビン複数個が装架された回転サプライ
(図示を省略)の近傍に、素線を案内する目板3が、中
空プラグ4を中心に回転自在に配置されており、複数の
ボビンから引き出された複数の絶縁電線素線1は、この
目板3を通って撚口部5に集合される。一方、テープ状
介在物2は中空プラグ4内を通って撚口部5に案内され
ようになっており、ここで、複数の絶縁電線素線1はテ
ープ状介在物2の外周に撚合される。撚合された複数の
絶縁電線素線1は、直ちにローラダイス6に通され断面
平角状に圧縮成形された後、巻取ボビン(図示を省略)
に巻き取られて、上記構造を有する平角リッツ線が製造
される。
が巻回されたボビン複数個が装架された回転サプライ
(図示を省略)の近傍に、素線を案内する目板3が、中
空プラグ4を中心に回転自在に配置されており、複数の
ボビンから引き出された複数の絶縁電線素線1は、この
目板3を通って撚口部5に集合される。一方、テープ状
介在物2は中空プラグ4内を通って撚口部5に案内され
ようになっており、ここで、複数の絶縁電線素線1はテ
ープ状介在物2の外周に撚合される。撚合された複数の
絶縁電線素線1は、直ちにローラダイス6に通され断面
平角状に圧縮成形された後、巻取ボビン(図示を省略)
に巻き取られて、上記構造を有する平角リッツ線が製造
される。
【0021】このように製造される平角リッツ線におい
ても、図1に示した実施例のものと同様、静摩擦係数0.
30以上の材料からなるテープ状介在物2によって、素線
1同志の滑りが抑えられるため、コイル加工などの際の
素線の撚りのくずれが防止される。
ても、図1に示した実施例のものと同様、静摩擦係数0.
30以上の材料からなるテープ状介在物2によって、素線
1同志の滑りが抑えられるため、コイル加工などの際の
素線の撚りのくずれが防止される。
【0022】なお、この実施例においても、断面平角状
に成形された撚合わせ素線の外周に、さらに、押さえ巻
きテープを巻き付けたり、あるいは編組を施すようにし
てもよい。
に成形された撚合わせ素線の外周に、さらに、押さえ巻
きテープを巻き付けたり、あるいは編組を施すようにし
てもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の平角リッ
ツ線は、素線間の滑り性が低減されるので、コイル加工
の際の撚りのくずれが防止される。
ツ線は、素線間の滑り性が低減されるので、コイル加工
の際の撚りのくずれが防止される。
【図1】本発明の一実施例の平角リッツ線を示す横断面
図。
図。
【図2】本発明の他の実施例の平角リッツ線を示す横断
面図。
面図。
【図3】図2に示す平角リッツ線の製造に使用される撚
線機の要部を示す側面図。
線機の要部を示す側面図。
1………絶縁電線素線 1c………静摩擦係数0.30以上の材料からなる表面層 2………静摩擦係数0.30以上の材料からなる表面層
Claims (2)
- 【請求項1】 多数本の絶縁電線素線を撚合わせ、断面
平角状に成形してなる平角リッツ線において、 前記絶縁電線素線の表面層が静摩擦係数0.30以上の材料
により構成されてなることを特徴とする平角リッツ線。 - 【請求項2】 多数本の絶縁電線素線を撚合わせ、断面
平角状に成形してなる平角リッツ線において、 撚合わされた前記絶縁電線素線の間に、静摩擦係数0.30
以上の材料からなる介在物が挿入されてなることを特徴
とする平角リッツ線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17087994A JPH0836922A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 平角リッツ線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17087994A JPH0836922A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 平角リッツ線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0836922A true JPH0836922A (ja) | 1996-02-06 |
Family
ID=15913014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17087994A Withdrawn JPH0836922A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 平角リッツ線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0836922A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005073986A1 (ja) * | 2004-01-29 | 2005-08-11 | Mitsubishi Cable Industries, Ltd. | 電気ケーブル、その使用方法およびその製造方法 |
-
1994
- 1994-07-22 JP JP17087994A patent/JPH0836922A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005073986A1 (ja) * | 2004-01-29 | 2005-08-11 | Mitsubishi Cable Industries, Ltd. | 電気ケーブル、その使用方法およびその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011002 |