JPH083533A - ラミネート用接着剤組成物 - Google Patents

ラミネート用接着剤組成物

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JPH083533A
JPH083533A JP15644894A JP15644894A JPH083533A JP H083533 A JPH083533 A JP H083533A JP 15644894 A JP15644894 A JP 15644894A JP 15644894 A JP15644894 A JP 15644894A JP H083533 A JPH083533 A JP H083533A
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JP
Japan
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weight
metal plate
film
adhesive
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JP15644894A
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Hiroshi Fukushima
洋 福島
Kosei Okada
孝生 岡田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリエステルフィルムラミネート金属板を製
缶工程のラインスピードに合わせた高速度で、かつ、省
エネルギー型で作ることができ、かつ、製缶後の缶のレ
トルト処理を行っても、ポリエステルフィルムの金属面
よりの剥離が起こらない電子線硬化型ラミネート用接着
剤を得ること。 【構成】 重量平均分子量 5,000〜50,000の熱可塑性ポ
リエステル20〜90重量部、重量平均分子量 500〜6,000
のビスフェノールA型エポキシ樹脂ジ(メタ)アクリレ
ート10〜80重量部、フリーのイソシアネート基を有する
化合物 0.1〜30重量部とよりなる電子線硬化型フィルム
ラミネート金属板製造用接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステルフィルム
を金属板にラミネートする際に用いる電子線硬化型接着
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、製缶工業においては、製缶後の金
属表面に缶内面、外面ともに溶剤系あるいは水系の樹脂
による塗装が行われてきた。しかし、缶外面の塗装は複
数回の塗装が必要であり、その製造ラインが長大となる
こと、および塗膜の溶剤乾燥のために要するエネルギー
量が膨大となるという難点がある。この難点を改良する
ために、ポリエステルフィルムを金属板にラミネートし
たものを製缶材として用いるという技術が開発されてい
る。このポリエステルフィルムラミネート金属板を作る
方法として、ポリエステルフィルムを金属板に直接熱融
着する方法(特開平3−212433号公報)、あるい
は、ポリエステルフィルムと金属板とを熱硬化型接着剤
を用いてラミネートする方法(特開平5−43859号
公報)が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したようなポリエ
ステルフィルムを金属板へ熱融着せしめる方法や、ある
いは、ホットメルト型の接着剤を用いてポリエステルフ
ィルムを金属板へラミネートした場合、その接着性能が
用いる金属板表面の処理条件や、両者のラミネート条件
の影響を大きく受けるため、精密な工程管理が必要とな
る。また、熱硬化型の接着剤を用いてラミネート板を作
る場合には、接着剤を硬化させるための設備を缶製造ラ
インのスピードに対応させるため、長大なラミネートラ
インが必要となり、その結果、設備投資が膨大になり、
広大な工場スペースが必要になるとともに使用エネルギ
ーも大きくなるという課題が生じている。
【0004】この課題を解決する方法として電子線硬化
型接着剤を用いてポリエステルフィルムを金属板にラミ
ネートする技術が開発された。この技術は使用エネルギ
ー量が少ないこと、コンパクトなラミネート装置とする
ことができ、缶の高速製造ラインに対応できるために長
大なラミネートラインを必要としないなどの利点があ
る。例えば、特開平5−179205号公報にはポリエ
ステル樹脂 100重量部に対し、不飽和ポリエステル系も
しくはポリウレタン系オリゴマー2〜200 重量部配合し
た電子線硬化型接着剤を用いて、金属素材とポリエステ
ルフィルムをラミネートした後、電子線硬化するポリエ
ステルフィルムラミネート金属板の製造方法が開示され
ている。ところがこの方法で得たポリエステルフィルム
ラミネート金属板は、缶へ加工した後に加えられる高温
高圧のレトルト処理により、ラミネートしたフィルムが
金属板面より剥離してしまうという問題点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、上
記の課題を解決するために、ポリエステルフィルムおよ
び金属に対する接着性が良好であり、缶に加工した後の
レトルト処理を行っても良好な接着性を保持し得るフィ
ルムラミネート金属板を得るべく検討したところ、ポリ
エステルを主剤とし、電子線の照射により架橋し、凝集
力を発揮するエポキシ(メタ)アクリレートを硬化剤と
するものに、両基材表面の活性水素基と反応する、分子
中にイソシアネート基を有する化合物を配合したものを
用いてポリエステルフィルムラミネート金属板を作るこ
とにより、ポリエステルフィルムと金属板間の接着性に
優れ、かつ、該金属板の缶への加工後の耐熱接着性にも
優れたフィルムラミネート金属板が得られることを見い
だし、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、(A) 重量平均分子量
5,000〜50,000の範囲にあるポリエステルポリマー20〜
90重量部、(B) 下記一般式[2] で表される重量平均分子
量 500〜6,000 の範囲にあるビスフェノールA型エポキ
シ(メタ)アクリレート10〜80重量部、(C) 分子中に少
なくとも1個以上のイソシアネート基を有する化合物0.
1〜30重量部、を(A) 成分、(B) 成分、(C) 成分を合計
100重量部となるように混合したことを特徴とする電子
線硬化型ラミネート用接着剤組成物である。
【化2】
【0007】以下、本発明の接着剤組成物について、よ
り詳細に説明する。 (A) 成分について、 (A) 成分であるポリエステルポリマーは、重量平均分子
量が 5,000〜50,000の範囲にあるものを用いる。重量平
均分子量が 5,000未満のポリエステルを用いて作った接
着剤は、電子線照射により硬化した接着剤層の凝集力が
低く、良好な性能を備えたフィルムラミネート金属板と
することができず、一方、重量平均分子量が50,000を越
えたポリエステルを含む接着剤は、粘性が高く、その作
業性が低下し好ましくない。
【0008】(A) 成分であるポリエステルポリマーは、
多塩基酸と多価アルコールの縮合物であり、多塩基酸の
具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸等の芳香族多塩基酸、コハク酸、アジピン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオイック
酸等の脂肪族多塩基酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸等の不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸から誘導されたダ
イマー酸等と、上記脂肪酸の酸無水物、低級エステル類
が挙げられる。また、多価アルコールの具体例として
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、1,2-ブタン
ジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、
ポリブチレングリコール、1,3-ペンタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、シクロヘ
キサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフ
ェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフェノールA
のエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロ
ピレンオキサイド付加物等が挙げられる。ポリエステル
ポリマーの製造方法は、従来から公知の方法、すなわ
ち、前記の多塩基酸と多価アルコールとを反応容器中で
200〜250 ℃で重縮合させることによって得られる。
【0009】(A) 成分の使用割合は、20〜90重量部、好
ましくは30〜80重量部である。(A)成分の使用量が20重
量部未満の接着剤組成物を用いて作ったフィルムラミネ
ート金属板は、缶への加工後の両者の接着性が不足す
る。(A) 成分の使用量が90重量部を越える接着剤組成物
は、電子線照射による架橋硬化時の凝集力を十分に発揮
したものとはならず、得られたフィルムラミネート金属
板にて作成した缶のレトルト処理でフィルムが金属面よ
り剥離するので好ましくない。
【0010】(B) 成分について、 (B) 成分であるビスフェノールA型エポキシ(メタ)ア
クリレートは重量平均分子量 500〜6,000 、好ましくは
1,000〜4,000 の範囲にあるものを用いるのがよい。重
量平均分子量が 500未満のエポキシジ(メタ)アクリレ
ートを用いた接着剤は、その硬化物の可撓性が不足し、
加工性良好なフィルムラミネート金属板が得られ、重量
平均分子量が 6,000を越えるエポキシジ(メタ)アクリ
レートは、その融点が高くなり、該エポキシジ(メタ)
アクリレートを含む接着剤のラミネート温度を非常に高
温にする必要があり、工業的に不利である。(B) 成分の
製造方法は、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンと
を反応させて得られるビスフェノールAジグリシジルエ
ーテルと、アクリル酸またはメタクリル酸とを反応させ
て得られる。
【0011】(B) 成分の使用割合は、本発明の接着剤組
成物 100重量部中10〜80重量部、好ましくは、20〜70重
量部である。(B) 成分の使用量が10重量部未満なる接着
剤は、電子線照射した架橋硬化物の架橋度が不十分なた
め、その凝集力が不足し、得られたフィルムラミネート
金属板より作られた缶加工品のレトルト処理によりフィ
ルムが金属面より剥離する。(B) 成分の使用量が80重量
部を越える接着剤を用いて作ったフィルムラミネート金
属板製の缶も、フィルムと金属板間の接着性が低いので
好ましくない。
【0012】(C) 成分について、 (C) 成分は分子中に少なくとも1個以上、好ましくは2
個以上のイソシアネート基を持つ化合物である。(C) 成
分である分子中に少なくとも1個以上のイソシアネート
基を持つ化合物の具体例としては、トリレンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソ
シアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフ
ォスフェート等のポリイソシアネート、上記ポリイソシ
アネートと多価アルコールを反応させて得られるアダク
ト体、上記ポリイソシアネートのアロファネート変性
体、上記ポリイソシアネートのビュレット変性体、上記
ポリイソシアネートのイソシアヌレート変性体、上記ポ
リイソシアネートのカルボジイミド変性体等、および上
記ポリイソシアネートあるいは上記ポリイソシアネート
の変性体と2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を
有する(メタ)アクリレートを分子中に少なくとも1個
以上のイソシアネート基が残るような割合で反応させて
得られる半ウレタン化物や、メタクリロイルイソシアネ
ート等の分子中に1個以上のイソシアネート基と1個以
上の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物等が挙げられ
る。(C) 成分は本発明の接着剤組成物の可使時間を長く
するために、接着剤のポリエステルフィルムまたは金属
板へ塗布する直前に混合するのが好ましい。
【0013】(C) 成分の使用割合は、本発明の接着剤組
成物 100重量部中 0.1〜30重量部、好ましくは、1〜20
重量部の範囲である。(C) 成分の使用量が 0.1重量部未
満なる接着剤は、該接着剤中にあるイソシアネート基と
基材(フィルムおよび/または金属板)表面の官能基と
の反応が不十分なため、得られるフィルムラミネート金
属板を加工した缶のレトルト処理でフィルムが金属板面
より剥離する。一方、(C) 成分の使用量が30重量部を越
えた接着剤を使用して得たフィルムラミネート金属板
は、その耐水性が低く、該金属板を加工した缶をレトル
ト処理すると、フィルムが金属面より剥離しやすくなる
ので好ましくない。
【0014】本発明の接着剤組成物中には、その接着性
をさらに向上させる目的でγ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン等のシランカップリング剤、2-アク
リロイルオキシチルアシッドフォスフェート等の含リン
モノマー、2-アクリロイルオキシエチルフタレート、ア
クリロニトリル等の高極性モノマーを本発明の効果を損
なわない範囲で配合することもできる。また、本発明の
接着剤の架橋硬化物の架橋密度調整の目的で、1,6-ヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレート等を本発明の効果を損なわな
い範囲で配合してもよい。
【0015】本発明の接着剤組成物には、塗布時の作業
性をあげる目的でアセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエ
ン、エタノール等の非架橋性溶剤を本発明の目的を損な
わない範囲で加えてもよい。また、酸化チタン、シリカ
等の顔料を配合してもよい。
【0016】本発明において、金属板にラミネートする
ポリエステルフィルムとしては、コロナ放電処理等の表
面処理がなされた、延伸または未延伸のポリエチレンテ
レフタレートフィルムが好ましい。
【0017】また、使用する金属板としては、熱延鋼
板、冷延鋼板、ブリキ、およびチンフリースチール、亜
鉛メッキ鋼板、ニッケルメッキ鋼板等の各種メッキ鋼
板、ステンレス鋼板、アルミニウム鋼板等の金属板が好
ましく、必要に応じて各種表面処理ならびにプライマー
処理がなされるのがより好ましい。
【0018】本発明の接着剤組成物を基材に塗布するに
は、該接着剤組成物をロールコーター、ナイフコータ
ー、グラビア印刷、スプレー塗装等の通常の塗装方法
で、ポリエステルフィルム、金属板のいずれかに膜厚1
〜10μm程度になるように塗布し、必要に応じて希釈溶
剤を乾燥除去する。その後、ポリエステルフィルムを金
属板に加熱加圧ロールを用いてラミネートする。
【0019】次に、ポリエステルフィルム側から 0.2〜
15Mradの照射線量で電子線を照射すると、本発明の目的
とする特性を備えたポリエステルフィルムラミネート金
属板が得られる。照射線量が 0.2Mrad未満では、接着剤
層の硬化が不完全となり、一方、照射線量が15Mradを越
えると、ポリエステルフィルムが劣化する傾向がみられ
るので好ましくない。
【0020】以下に実施例および比較例を掲げ、本発明
をさらに詳細に説明する。なお、単量体の略号および表
中の略号は次のとおりである。 PE 1 :テレフタル酸(4モル)、イソフタル酸(3モ
ル)、セバシン酸(3モル)、エチレングリコール(5
モル)、ネオペンチルグリコール(5モル)、ジエチレ
ングリコール(1モル)の割合で仕込み、重合して得
た、重量平均分子量25,000のポリエステルポリマー。 PE 2 :テレフタル酸(3モル)、イソフタル酸(4モ
ル)、アジピン酸(3モル)、エチレングリコール(6
モル)、ネオペンチルグリコール(3モル)、プロピレ
ングリコール(2モル)の割合で仕込み、重合して得
た、重量平均分子量15,000のポリエステルポリマー。 PE 3 :テレフタル酸(5モル)、イソフタル酸(5モ
ル)、エチレングリコール(5モル)、ネオペンチルグ
リコール(2モル)、ビスフェノールA(6モル)の割
合で仕込み、重合して得た、重量平均分子量 3,000のポ
リエステルポリマー。 EA 1 :重量平均分子量 900のビスフェノールAジグリ
シジルエーテル(商品名;エピコート1001、シェル化学
株式会社製、1モル)とアクリル酸(2モル)とを反応
させて得られたエポキシジアクリレート。 EA 2 :エポキシアクリレート(商品名;リポキシVR-6
0 理論分子量 1,950、昭和高分子株式会社製) EA 3 :ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアク
リレート(商品名;V#540 、分子量484 、大阪有機化
学工業株式会社製) TPA :イソシアヌレート型イソシアネート(商品名;
デュラネートTPA-100 、旭化成工業株式会社製) N 32 :イソシアネート(商品名;スミジュール N-320
0 、住友バイエルウレタン株式会社製)
【0021】
【実施例1】 (1) ポリエステルポリマー PE 1 の合成 ジメチルテレフタレート 310.7g、ジメチルイソフタレ
ート 233.0g、ジメチルアジペート 209.0g、エチレン
グリコール93.1g、ネオペンチルグリコール 156.2g、
ジエチレングリコール31.8g、および、エステル交換触
媒として酢酸亜鉛二水和物 0.4gを2リットル4つ口フ
ラスコに仕込み、窒素気流下攪拌しながら 160〜200 ℃
に加熱し、メタノールを留出させながらエステル交換を
行った。メタノールの留出が止まった時点で三酸化アン
チモン 0.8gを加え、 250℃に昇温し、10mmHg減圧下重
縮合させ、重量平均分子量25,000のポリエステルポリマ
ーPE 1 を得た。 (2) エポキシアクリレート EA 1 の合成 ビスフェノールAジグリシジルエーテル(エピコート10
01、シェル化学株式会社製) 100g、アクリル酸16g、
メチルエチルケトン 116g、合成触媒としてジメチルア
ミノエチルメタクリレート 0.6g、重合禁止剤としてハ
イドロキノンモノエチルエーテル0.06gを1リットル4
つ口フラスコに仕込み、70℃で攪拌し、酸価が0.5mgKOH
以下になるのを確認し、エポキシアクリレート EA 1 の
メチルエチルケトン溶液を得た。 (3) 接着剤組成物の調整 ポリエステルポリマー PE 1 、65重量部、エポキシアク
リレート EA 1 、30重量部(固形分)、ポリイソシアネ
ート TPA、5重量部を、メチルエチルケトンで希釈し、
固形分25重量%の接着剤組成物を得た。 (4) ポリエステルフィルムと金属板の接着 コロナ放電処理ポリエステルフィルム上にバーコーター
を用いて上記のごとくして得た接着剤組成物を溶剤乾燥
後の厚さが2μmになるように塗布したものを、 100
℃、20秒間乾燥炉中で処理して脱溶剤し、続いて、この
フィルムを加熱加圧ロールを用いてロール温度 150℃、
ロール圧力4Kg/cm2 の条件でチンフリースチールにラ
ミネートとした。次に、電子線照射装置を用いて、ポリ
エステルフィルム側より電子線を1Mrad照射し、ポリエ
ステルフィルムラミネート金属板を得た。このポリエス
テルフィルムラミネート金属板を下記の試験方法で評価
し、その結果を表1に示した。
【0022】[評価方法] 碁盤目剥離試験:JIS K 5400 に基づいて行った。 加工性 :ポリエステルフィルムラミネート金属
板のフィルム側から、基材に達するようにカッターで5
cm長の切り込みをX線状に入れ、切り込みの交点を裏側
からエリクセン試験機(JIS B 7729)を用いて6mm押し
込み、フィルムの接着性を評価した。 ○:剥離しない。 ×:交点から剥離する。 耐熱性 :加工性試験後の試験片を 125℃、30分
間なる条件で、加熱処理後のフィルムと金属板との接着
性を評価した。 ○:剥離しない。 ×:交点から花びらき状にめくれ上がって剥離する。あ
るいは、周辺部分がテント張り状に剥離する。 耐レトルト性 :加工試験後の試験片をプレッシャーク
ッカー試験( 125℃、30分間)で処理し、レトルト処理
後のフィルムと金属板との接着性を評価した。 ○:剥離しない。 ×:交点から花びらき状にめくれ上がって剥離する。あ
るいは、周辺部分がテント張り状に剥離する。
【0023】
【実施例2〜14、比較例1〜15】接着剤組成物として表
1に示した配合割合のものを用いる以外は、実施例1と
同様にしてポリエステルフィルムラミネート金属板を作
成し、実施例1と同様にして評価した結果を表1に示し
た。
【0024】実施例1〜14に示すように、ポリエステル
ポリマー、エポキシアクリレート、イソシアネートのい
ずれをも本発明で規定する範囲内で組合せた接着剤を用
いて作ったフィルムラミネート金属板は、良好な性能を
示す。
【0025】比較例1〜4に示すように、(C) 成分のイ
ソシアネートを使用しない接着剤を用いて作ったラミネ
ート金属板は、碁盤目剥離試験ならびに加工性は良好で
あるが、加工後の耐熱性試験ならびに耐レトルト性試験
で周辺部のポリエステルフィルムと金属板との接着剤界
面がテント張り状に剥離した。
【0026】比較例5、8、11に示すように、(C) 成分
のイソシアネートの使用量が30重量部を越える割合で含
む接着剤を用いて作ったフィルムラミネート金属板は、
碁盤目剥離試験、加工性の評価、ならびに加工後の耐熱
性は良好であるが、加工後の耐レトルト性試験で接着剤
層が吸湿し、接着剤層の凝集破壊か、あるいは基材金属
板と接着剤との界面でX印の交点からフィルムが花びら
き状にめくれ上がって剥離した。
【0027】比較例6、9、12に示すように、(B) 成分
のエポキシアクリレートの使用量が10重量部未満の接着
剤を用いて作ったフィルムラミネート金属板は、接着剤
層の凝集力が不足し、加工後の耐熱性試験ならびに耐レ
トルト性試験でフィルムの周辺部が凝集破壊し、テント
張り状に剥離した。
【0028】比較例7、10、13に示すように、(A) 成分
のポリエステルポリマーの使用量が20重量部未満で、
(B) 成分のエポキシアクリレートの使用量が80重量部を
越える割合の接着剤を用いて作ったフィルムラミネート
金属板は、加工後の接着性が不足し、加工性試験で基材
金属板と接着剤との界面で剥離した。
【0029】比較例14に示すように、(B) 成分のエポキ
シアクリレートの重量平均分子量が500未満のものを含
む接着剤を用いて作ったフィルムラミネート金属板は、
接着剤層の可撓性が不足し、加工後の耐熱性試験ならび
に耐レトルト性試験で接着剤層の凝集破壊か、あるいは
基材金属板と接着剤との界面でX印の交点からフィルム
が花びらき状にめくれ上がって剥離した。
【0030】比較例15に示すように、ポリエステルポリ
マーの重量平均分子量が 5,000未満のものを含む接着剤
を用いて作ったフィルムラミネート金属板は、接着剤層
の凝集力が不足し、碁盤目剥離試験ならびに加工性試験
で凝集破壊してフィルムが金属板面より剥離した。
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明の接着剤を用いて作ったポリエス
テルフィルムラミネート金属板は、接着性、加工後の接
着性、レトルト処理後の接着性に優れたものとすること
ができる。本発明の接着剤を用いることにより、ポリエ
ステルフィルムラミネート金属板の製造を、省スペース
で、かつ、使用エネルギー量を低減させて、しかも高速
で行うことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 重量平均分子量 5,000〜50,000の範
    囲にあるポリエステルポリマー20〜90重量部、(B) 下記
    一般式[1] で表される重量平均分子量 500〜6,000 の範
    囲にあるビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレ
    ート10〜80重量部、(C) 分子中に少なくとも1個以上の
    イソシアネート基を有する化合物 0.1〜30重量部、を
    (A) 成分、(B) 成分、(C) 成分の合計が 100重量部とし
    た組成物からなることを特徴とする電子線硬化型ラミネ
    ート用接着剤組成物。 【化1】
JP15644894A 1994-06-16 1994-06-16 ラミネート用接着剤組成物 Pending JPH083533A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012042670A1 (ja) * 2010-10-01 2012-04-05 リケンテクノス株式会社 接着剤組成物、塗料組成物、接着方法および積層体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012042670A1 (ja) * 2010-10-01 2012-04-05 リケンテクノス株式会社 接着剤組成物、塗料組成物、接着方法および積層体

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