JPH0834941A - 水性インクジェット記録用インク - Google Patents

水性インクジェット記録用インク

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JPH0834941A
JPH0834941A JP17130094A JP17130094A JPH0834941A JP H0834941 A JPH0834941 A JP H0834941A JP 17130094 A JP17130094 A JP 17130094A JP 17130094 A JP17130094 A JP 17130094A JP H0834941 A JPH0834941 A JP H0834941A
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JP
Japan
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water
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manufactured
ink
soluble
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JP17130094A
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Hiroshi Ito
弘 伊藤
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の水性インクジェット記録用インク
は、水、蒸気圧が水よりも小さい水溶性有機溶剤、水溶
性有機溶剤に可溶な着色剤、前記水溶性有機溶剤に可溶
なロジン誘導体からなる。 【効果】 インクに含まれるロジン誘導体が水溶性有機
溶剤に可溶なため、インクジェット記録装置のノズル先
端で水分が乾燥しても造膜せず、吐出安定性が得られ
る。着色剤をロジン誘導体で印刷用紙に接着するため、
耐擦過性が良好である。疎水性着色剤を用いるため、耐
水性、耐光性等に優れた印刷物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録方式
に関し、特に堅牢な印刷物が得られ吐出安定性に優れた
水性インクジェット記録用インクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録方式は静電吸
引方式、空気圧送方式、圧電素子の電気的変形を利用し
た方式、加熱発泡時の圧力を利用した方式等でインク小
滴を発生・噴射させ、さらにこのインク小滴を印刷用紙
に付着させて記録を行っている。
【0003】前記の記録方式に用いる水性インクは、着
色剤に染料または顔料を用い、水にグリコール等の保湿
剤、アルコール等の浸透促進剤等を加えて構成されてい
る。着色剤に水溶性染料を用いた水性インクは、耐目詰
まり性、保存安定性等にすぐれた特性を有するが、耐水
性、耐光性等、印刷物の堅牢性が低いという問題があ
る。
【0004】この問題点を解決する方法として、疎水性
の染料を用いた水性インクが特開昭63−162774
号公報、特開昭62−172076号公報、特公昭60
−42832号公報に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では疎水性
の染料からなる着色剤を用いることによって耐水性、耐
光性等を向上し、また水溶性樹脂あるいは分散してなる
疎水性樹脂を用いて着色剤を印刷用紙に接着することに
より耐擦過性を向上し、堅牢な印刷物を提供している。
【0006】しかし、インク吐出ノズル先端から水分が
蒸発すると水溶性樹脂では樹脂濃度が上昇して高粘度
化、さらには造膜するために、あるいは分散した疎水性
樹脂では樹脂粒子同士の固着が起こるために、乾燥目詰
まりが生じ易いと言う問題点がある。
【0007】従って本発明は上述した従来技術の問題点
を解決するためのものであり、堅牢な印刷物が得られ、
吐出安定性に優れた水性インクジェット記録用インクを
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の水性インクジェ
ット記録用インクは、(1)水、(2)蒸気圧が水より
も小さい水溶性有機溶剤、(3)前記水溶性有機溶剤に
可溶な油溶染料、分散染料、顔料から選ばれる少なくと
もひとつの疎水性着色剤、(4)ロジン誘導体を含み、
前記ロジン誘導体がカルボキシル基、水酸基、アミノ
基、およびこれらの塩のいずれかを有しており、前記水
溶性有機溶剤に可溶であることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の水性インクジェット記録用インクによ
り得られる印刷物は、油溶染料もしくは分散染料、顔料
から選ばれる疎水性着色剤を水溶性有機溶剤に可溶なロ
ジン誘導体を用いて印刷用紙に接着している。
【0010】ロジン誘導体は、印刷用紙のサイズ剤に使
われているように疎水性を有するため、疎水性着色剤に
対して強い親和性がある。一方、分子中にカルボキシル
基、水酸基、アミノ基、およびこれらの塩を有するため
に水溶性あるいは水分散性であり、印字時には水媒体と
共に印刷用紙内に浸透して紙の主成分のセルロース繊維
に親和し、着色剤を印刷用紙に接着でき、耐擦過性が得
られる。また、疎水性着色剤を用いるために耐水性、耐
光性に優れ、これらにより堅牢な印刷物が得られる。
【0011】本発明のインクがインクジェット記録装置
の吐出ノズル先端で乾燥した場合、水分が蒸発すると水
よりも蒸気圧が小さい有機溶剤の濃度が上昇し、これに
ロジン誘導体が溶解してロジン溶液となる。ロジン誘導
体は1000以下の低分子量であるために、形成するロ
ジン溶液の粘度は1000cPs以下であり、インク吸
引により吐出を回復でき、印字安定性に優れる。
【0012】従って、印刷物の堅牢性と吐出安定性を両
立した水性インクジェット記録用インクを提供すること
ができる。
【0013】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
【0014】
【実施例】本発明の水性インクジェット記録用インク
は、水と水溶性有機溶剤からなる媒体中にロジン誘導体
が溶解もしくは分散し、油溶染料もしくは分散染料、顔
料から選ばれる疎水性着色剤が分散して構成している。
【0015】水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透
水、蒸留水等の純水、超純水を用いることができる。ま
た、インクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発
生を防止するために、紫外線照射、過酸化水素添加など
により滅菌した水を用いることもできる。
【0016】本発明において使用する水溶性有機溶剤
は、水よりも小さい蒸気圧を有する事が望ましい。さら
に、水に任意の割合で相溶する有機溶剤であれば、より
好ましい。水よりも蒸気圧が小さい有機溶剤を用いるこ
とより、インク吐出ノズル先端が乾燥して水分が蒸発す
ると水よりも蒸気圧が小さい有機溶剤が残り、これに樹
脂が溶解して樹脂有機溶剤溶液となるため、インク吸引
により吐出を回復できる。さらに印字後の印刷用紙上で
インク乾燥に伴って水分が蒸発すると、相対的に有機溶
剤濃度が上昇して分散していた着色剤が溶解し、続いて
着色剤溶液が印刷用紙を均一に濡らし、着色剤が密着す
る。また、水に任意の割合で相溶する有機溶剤であれ
ば、インク吐出ノズル先端で水分が乾燥しても水と有機
溶剤が分離することがない。
【0017】本発明において好ましい水溶性有機溶剤
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
ーペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、
2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、
1,2,6−ヘキサントリオール等のアルコール類、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジエチルエーテル等のエーテル類、アセトニルア
セトン等のケトン類、γ−ブチロラクトン、ジアセチ
ン、エチレンカーボネート、リン酸トリエチル等のエス
テル類、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジエチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン等の窒素化合物類、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、1,3−プロパンス
ルトン等の硫黄化合物類、2−メトキシエタノール、2
−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタ
ノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシ
エタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、フル
フリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコー
ル、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリ
コール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、
テトラエチレングリコール、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエー
テル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエ
チルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジアセトンアルコール、モノエタノールアミ
ン、チオジグリコール、モルホリン、N−エチルモルホ
リン、2−メトキシエチルアセテート、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、ヘキサメチルホ
スホルアミド等の多官能基化合物類が挙げられる。さら
に、上記の水溶性有機溶剤を2種類以上を組み合わせて
も良い。
【0018】水と水溶性有機溶剤の混合比率は特に限定
されないが、好ましくはインクの表面張力が30dyn
/cm以上、またインクの粘度が5℃にて50cPs以
下になる混合比率が望ましい。表面張力が30dyn/
cm未満では良好な印字が得られない。またインク粘度
が50cPsを越えればインク吐出が不安定になる。
【0019】本発明において好ましいロジン誘導体は、
分子中にカルボキシル基、水酸基、アミノ基、およびこ
れらの塩のいずれかを有して水溶性あるいは水分散性で
あり、前記水溶性有機溶剤に可溶であるものから選択さ
れる。
【0020】好ましいロジン化合物は、ロジン、水素添
加ロジン、およびそれらのグリセリンエステル、ペンタ
エリスリトールエステル等のポリオールエステル、マレ
イン酸付加物等のポリカルボン酸付加物、ロジンアミン
等が挙げられる。
【0021】本発明において使用する疎水性着色剤は、
前記水溶性有機溶剤に可溶なものから選ばれる。好まし
い着色剤は、黄色系油溶染料としてオイルイエロー10
5(商品名、オリエント化学工業株式会社製)、オイル
イエロー107(商品名、オリエント化学工業株式会社
製)、オイルイエロー129(商品名、オリエント化学
工業株式会社製、C.I.ソルベントイエロー29)、
オイルイエロー3G(商品名、オリエント化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントイエロー16)、オイルイ
エローGGS(商品名、オリエント化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントイエロー56)、バリファスト
イエロー1101(商品名、オリエント化学工業株式会
社製)、バリファストイエロー1105(商品名、オリ
エント化学工業株式会社製)、バリファストイエロー4
120(商品名、オリエント化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントイエロー82)、オレオゾルブリリアン
トイエロー5G(商品名、田岡化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントイエロー150)、オレオゾルファ
ストイエロー2G(商品名、田岡化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントイエロー21)、オレオゾルファス
トイエローGCN(商品名、田岡化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントイエロー151)、アイゼンゾット
イエロー1(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントイエロー56)、アイゼンゾットイエロ
ー3(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソ
ルベントイエロー16)、アイゼンゾットイエロー6
(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソルベ
ントイエロー33)、アイゼンスピロンイエローGRL
H(商品名、保土谷化学工業株式会社製)、アイゼンス
ピロンイエロー3RH(商品名、保土谷化学工業株式会
社製)、オラゾールイエロー2GLN(商品名、チバガ
イギー社製、C.I.ソルベントイエロー88)、オラ
ゾールイエロー2RLN(商品名、チバガイギー社製、
C.I.ソルベントイエロー89)、オラゾールイエロ
ー3R(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベン
トイエロー25)、オラセットイエローGHS(商品
名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントイエロー1
63)、フィラミッドイエローR(商品名、チバガイギ
ー社製、C.I.ソルベントイエロー21)、アルコー
ルイエローY−10(商品名、中央合成化学株式会社
製)等が挙げられる。赤色系油溶染料としてオイルレッ
ド5B(商品名、オリエント化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントレッド27)、オイルレッドRR(商品
名、オリエント化学工業株式会社製、C.I.ソルベン
トレッド24)、バリファストレッド1306(商品
名、オリエント化学工業株式会社製、C.I.ソルベン
トレッド109)、バリファストレッド1355(商品
名、オリエント化学工業株式会社製)、バリファストレ
ッド2303(商品名、オリエント化学工業株式会社
製)、バリファストレッド3304(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレッド
8)、バリファストレッド3306(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製)、バリファストレッド3320
(商品名、オリエント化学工業株式会社製、C.I.ソ
ルベントレッド132)、オイルピンク312(商品
名、オリエント化学工業株式会社製)、バリファストピ
ンク2310N(商品名、オリエント化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントレッド218)、オレオゾルフ
ァストレッドBL(商品名、田岡化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントレッド132)、オレオゾルファス
トレッドRL(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントレッド122)、オレオゾルファストレ
ッドGL(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.I.
ソルベントレッド132)、オレオゾルレッド2G(商
品名、田岡化学工業株式会社製)、オレオゾルファスト
ピンクFB(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントレッド218)、アイゼンゾットレッド
1(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソル
ベントレッド24)、アイゼンゾットレッド2(商品
名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレ
ッド27)、アイゼンゾットレッド3(商品名、保土谷
化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレッド1
8)、アイゼンスピロンレッドBEH(商品名、保土谷
化学工業株式会社製)、アイゼンスピロンレッドGEH
(商品名、保土谷化学工業株式会社製)、アイゼンスピ
ロンレッドC−GH(商品名、保土谷化学工業株式会社
製)、アイゼンゾットピンク1(商品名、保土谷化学工
業株式会社製、C.I.ソルベントレッド49)、オラ
ゾールレッド3GL(商品名、チバガイギー社製、C.
I.ソルベントレッド130)、オラゾールレッド2B
L(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントレ
ッド132)、オラゾールレッドG(商品名、チバガイ
ギー社製、C.I.ソルベントレッド125)、オラゾ
ールレッドB(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソ
ルベントレッド7)、フィラミッドレッドGR(商品
名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントレッド22
5)、フィレスターレッドGA(商品名、チバガイギー
社製、C.I.ソルベントレッド135)、フィレスタ
ーレッドRBA(商品名、チバガイギー社製、C.I.
ソルベントレッド230)、オラゾールピンク5BLG
(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントレッ
ド127)、アルコールピンクP−30(商品名、中央
合成化学株式会社製)等が挙げられる。青色系油溶染料
としてオイルブルー613(商品名、オリエント化学工
業株式会社製)、オイルブルー2N(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブルー3
5)、オイルブルーBOS(商品名、オリエント化学工
業株式会社製)、バリファストブルー1603(商品
名、オリエント化学工業株式会社製)、バリファストブ
ルー1605(商品名、オリエント化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブルー38)、バリファストブ
ルー1607(商品名、オリエント化学工業株式会社
製)、バリファストブルー2606(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブルー7
0)、バリファストブルー2610(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製)、オレオゾルファストブルーE
LN(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.I.ソル
ベントブルー70)、オレオゾルファストブルーGL
(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.I.ソルベン
トブルー70)、オレオゾルブルーG(商品名、田岡化
学工業株式会社製)、アイゼンゾットブルー1(商品
名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブ
ルー25)、アイゼンゾットブルー2(商品名、保土谷
化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブルー1
4)、アイゼンスピロンブルーGNH(商品名、保土谷
化学工業株式会社製)、アイゼンスピロンブルー2BN
H(商品名、保土谷化学工業株式会社製)、アイゼンス
ピロンブルーBPNH(商品名、保土谷化学工業株式会
社製)、オラゾールブルーGN(商品名、チバガイギー
社製、C.I.ソルベントブルー67)、オラゾールブ
ルー2GLN(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソ
ルベントブルー48)、オラセットブルー2R(商品
名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントブルー6
8)、オイルブルーBO(商品名、中央合成化学株式会
社製)、フィラミッドブルーR(商品名、チバガイギー
社製、C.I.ソルベントブルー132)、フィレスタ
ーブルーGN(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソ
ルベントブルー67)、アルコールブルーB−10(商
品名、中央合成化学株式会社製)等が挙げられる。黒色
系油溶染料としてオイルブラックHBB(商品名、オリ
エント化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラッ
ク3)、オイルブラック860(商品名、オリエント化
学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック3)、
オイルブラックBS(商品名、オリエント化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントブラック7)、バリファス
トブラック1802(商品名、オリエント化学工業株式
会社製)、バリファストブラック1807(商品名、オ
リエント化学工業株式会社製)、バリファストブラック
3804(商品名、オリエント化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントブラック34)、バリファストブラ
ック3810(商品名、オリエント化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブラック29)、バリファスト
ブラック3820(商品名、オリエント化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントブラック27)、バリファス
トブラック3830(商品名、オリエント化学工業株式
会社製)、スピリットブラックSB(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック
5)、スピリットブラックSSBB(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック
5)、スピリットブラックAB(商品名、オリエント化
学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック5)、
ニグロシンベース(商品名、オリエント化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントブラック7)、オレオゾルフ
ァストブラックRL(商品名、田岡化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブラック27)、オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)、アイ
ゼンゾットブラック6(商品名、 保土谷化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントブラック3)、アイゼンゾ
ットブラック8(商品名、 保土谷化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブラック7)、アイゼンスピロ
ンブラックMH(商品名、 保土谷化学工業株式会社
製)、アイゼンスピロンブラックGMH(商品名、 保
土谷化学工業株式会社製)、アイゼンスピロンブラック
RLH(商品名、 保土谷化学工業株式会社製)、オラ
ゾールブラックCN(商品名、チバガイギー社製、C.
I.ソルベントブラック28)、オラゾールブラックR
LI(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベント
ブラック29)、アルコールブラックBk−10(商品
名、中央合成化学株式会社製)等が挙げられる。
【0022】また、分散染料としてオラセットイエロー
8GF(商品名、チバガイギー社製、C.I.ディスパ
ースイエロー82)、アイゼンゾットイエロー5(商品
名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ディスパース
イエロー3)、スミプラスイエローHLR(商品名、住
友化学工業株式会社製、C.I.ディスパースイエロー
54)、カヤセットイエローA−G(商品名、日本化薬
株式会社製、C.I.ディスパースイエロー54)、ス
ミプラスレッドB−2(商品名、住友化学工業株式会社
製、C.I.ディスパースレッド191)、カヤセット
レッドB(商品名、日本化薬株式会社製、C.I.ディ
スパースレッド60)、フィレスターバイオレットBA
(商品名、チバガイギー社製、C.I.ディスパースバ
イオレット57)等の分散染料が挙げられる。
【0023】さらに、前記水溶性有機溶剤に可溶な易溶
性顔料としてハンサイエローG(商品名、大同化成株式
会社製、C.I.ピグメントイエロー1)、ハンサイエ
ローGR(商品名、大同化成株式会社製、C.I.ピグ
メントイエロー2)、ハンサイエロー10G(商品名、
大同化成株式会社製、C.I.ピグメントイエロー
3)、フィレスターイエローRNB(商品名、チバガイ
ギー社製、C.I.ピグメントイエロー147)、カヤ
セットイエローE−AR(商品名、日本化薬株式会社
製、C.I.ピグメントイエロー147)、カヤセット
イエローE−L2R(商品名、日本化薬株式会社製、
C.I.ピグメントイエロー142)、イエローMY−
123(商品名、有本化学株式会社製)、パーマネント
レッド4R(商品名、大同化成株式会社製、C.I.ピ
グメントレッド3)、ポピイレッド(商品名、大日精化
工業株式会社製、C.I.ピグメントレッド17)、ブ
リリアントファストスカレーット(商品名、大同化成株
式会社製、C.I.ピグメントレッド22)、3040
レッド(商品名、大日精化工業株式会社製、C.I.ピ
グメントレッド23)、パープルローズEX(商品名、
野間化学工業株式会社製、C.I.ベイシックレッド1
2Lake)、ピンク6G#2186(商品名、野間化
学工業株式会社製、C.I.ピグメントレッド81.
1)、エオシンレーキ(商品名、有本化学工業株式会
社、C.I.ピグメントレッド90)、ファーナルロー
ズトナー(商品名、有本化学株式会社製)、マゼンタA
−53(商品名、有本化学株式会社製)、カヤセットレ
ッドE−CG(商品名、日本化薬株式会社製、C.I.
ピグメントレッド250)、カヤセットレッドE−BG
(商品名、日本化薬株式会社製、C.I.ピグメントレ
ッド249)、カーミンBS(商品名、大日本インキ化
学工業株式会社製、C.I.ピグメントレッド11
4)、オラセットピンクRF(商品名、チバガイギー社
製、C.I.ピグメントレッド181)、ブロンズバイ
オレットGI(商品名、野間化学工業株式会社製、C.
I.ピグメントバイオレット3)、P.ブルーBO−R
P(商品名、野間化学工業株式会社製、C.I.ピグメ
ントブルー1)、ブルーA−48(商品名、有本化学株
式会社製)等が挙げられる。これらの着色剤を単独また
は複数混合して使用することができる。
【0024】着色剤の添加量はインク全体に対して0.
5〜20wt%の範囲にあれば好ましい。0.5wt%
以上であればインクジェット記録方法により印刷して十
分な光学濃度が得られる。着色剤量が20wt%を越え
る場合はインク粘度が高く、インクジェット記録方式で
は吐出が困難になる。
【0025】着色剤の粒子径は、粒子径が20μmを越
える粒子を個数分布で1ppm未満に調製することが好
ましい。この粒度分布であれば、インクジェット記録時
にノズルに目詰まりを生じること無く印字できる。
【0026】本発明のインクの必須成分は上記の通りで
あるが、その他に水性インクジェット記録用インクに一
般的に用いられている浸透促進剤、表面張力調整剤、ア
ミン類等のpH調整剤、尿素およびその誘導体等のヒド
ロトロピー剤、防カビ・防腐剤、エチレンジアミン4酢
酸等のキレート剤、防錆剤等を必要に応じて添加するこ
とも可能である。さらに、インクを帯電するインクジェ
ット記録方式に使用する場合は、塩化リチウム、塩化ナ
トリウム、塩化アンモニウム等の無機塩類から選ばれる
比抵抗調製剤を添加する。
【0027】必要に応じて添加し得る浸透促進剤として
は、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ペン
タノール、ノニオン性界面活性剤等が好ましい。本発明
のインクの浸透速度は、これらの浸透促進剤を添加し
て、あるいは添加せずに2.5mg/cm2の印刷イン
ク量において20秒以下であることが好ましい。
【0028】表面張力調整剤としては、ノニオン、カチ
オンあるいはアニオン界面活性剤、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等のアルコール類が好まし
い。本発明のインクの表面張力は、これらの表面張力調
整剤を使用して、あるいは使用せずに30〜70dyn
/cmの範囲であることが好ましい。表面張力が30d
yn/cm未満であると印刷用紙上の文字のにじみが大
きくなる。70dyn/cmを越えると罫線印刷時に罫
線に沿ってインク滴の偏析が生じ、印刷濃度ムラが大き
くなる。
【0029】本発明のインクは凝集分散法、機械的分散
法のいずれでも作製することができる。このうち凝集分
散法は、25nm程度の粒子径まで小粒子径化が容易、
界面活性剤等の分散剤を用いずに疎水性着色剤を分散で
きる等の理由から、特に好適な方法である。
【0030】本発明の水性インクジェット記録用インク
の原料となる着色剤分散液は、凝集分散法により以下の
手順に従って作製される。第一の工程として水溶性有機
溶剤に着色剤を溶解し着色剤溶液を作製し、続いて第二
の工程として前記着色剤溶液と少なくとも水を含む溶液
を混合して着色剤微粒子分散液を作成する。また、本発
明に用いるロジン誘導体は、前記第一の工程に添加して
ロジン有機溶剤溶液とする、第二の工程の水を含む溶液
あるいは着色剤分散液にロジン誘導体を混合して溶解ま
たは分散する、いずれの方法によっても調製できる。
【0031】第一の工程として油溶染料、分散染料、顔
料から選ばれる疎水性着色剤を水溶性有機溶剤に溶解す
る方法は、水溶性有機溶剤に溶解できればいかなる方法
を用いても良い。例としては、着色剤に水溶性有機溶剤
を添加して攪拌を行うか、攪拌を行いながら着色剤を添
加していく。この際、溶解しにくい場合には加熱を行っ
ても良い。またロジン化合物は、着色剤と同様に水溶性
有機溶剤に溶解する。これによって作製された着色剤溶
液に、不純物あるいは不溶物がある場合には濾過、遠心
分離等を行い除去することができる。
【0032】第二の工程として前記着色剤溶液と少なく
とも水を含む溶液を混合して着色剤微粒子分散液を作成
する方法は、一定量の水または水溶液に着色剤溶液を少
量ずつ加える、あるいは反対に一定量の着色剤溶液に水
または水溶液を少量づつ加える方式により作製できる。
さらに、一定量の着色剤溶液と水または水溶液を連続的
に混合する方式によっても作製可能である。
【0033】必要に応じて添加する助剤は、着色剤溶液
と混合する前に水に添加する、あるいは着色剤溶液と水
を混合して作製した着色剤微粒子分散液に添加すること
ができる。さらに、水溶性有機溶剤に可溶な助剤は、水
との混合前に着色剤溶液に添加することもできる。ま
た、ロジン化合物を水溶性有機溶剤に添加しない場合
は、助剤と同様に水あるいは着色剤微粒子分散液に添加
すれば良い。
【0034】凝集分散法による分散液調製では、水溶液
に界面活性剤に代表される分散剤を添加しなくても、着
色剤は凝集、沈澱せず極めて安定に分散していた。この
原因については定かでないが、第一に着色剤と水または
水溶液の比重差が小さいため、着色剤微粒子が沈降しに
くい。第二に凝集分散法で得られる着色剤微粒子の粒子
径が極小さいため、沈降速度が極めて小さいことによる
と推測される。
【0035】機械的分散法による分散は、従来公知の磨
砕手段、例えばロールミル、ボールミル、コロイドミ
ル、サンドミル、アトライターミル、アジテーターミル
等の機械的手段による方法、電解乳化による方法、超音
波分散等が望ましい。また、疎水性着色剤微粒子の分散
を安定にするために、脂肪酸塩、硫酸エステル塩、スル
ホン酸塩、燐酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、
アミン塩、4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩等のカ
チオン性界面活性剤、ポリエチレングリコールまたはポ
リプロピレングリコール誘導体、多価アルコール脂肪酸
エステル等のノニオン性界面活性剤、アミノ酸誘導体、
ベタイン誘導体、ポリエチレングリコールまたはポリプ
ロピレングリコールのアミン誘導体等の両性界面活性剤
等の分散剤を添加する。分散剤の添加量は、着色剤微粒
子に吸着していない分散剤の量が用いた分散剤の臨界ミ
セル濃度未満で有れば、分散可能な限り少ない濃度が好
ましい。臨界ミセル濃度を越えて分散剤を使用した場合
は、界面活性剤による疎水性着色剤の水可溶化が生じて
印字物の耐水性が悪化する。
【0036】インク中の着色剤濃度は0.5〜20wt
%の範囲にあることが好ましいが、分散時に20wt%
を越える濃縮液を調製し、後から水あるいは必要に応じ
て助材を添加した水溶液を加えて希釈することもでき
る。反対に、0.5wt%未満の分散液を調製し、液体
分を蒸発手段、限外濾過手段等で除いて濃縮することも
可能である。また、凝集分散法または機械的分散法のい
ずれによって作成された分散液も、必要に応じて遠心分
離手段、濾過手段等の分級手段により粒度分布を調製す
ることも可能である。
【0037】(実施例1)黄色系油溶染料オレオゾルブ
リリアントイエロー5G(商品名、田岡化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントイエロー150)25gをN
−メチル−2−ピロリドン60gとエチレングリコール
10gからなる水溶性有機溶剤混合液に加熱しながら混
合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。スターラーで攪拌
しているマレイン酸付加ロジンエステル:ペンタリン2
55(商品名、理化ハーキュレス株式会社製)5gを溶
解した水溶液400gに着色剤溶液全量を1時間かけて
加え、黄色油溶染料からなるインクを得た。光散乱法に
よる油溶染料の平均粒子径は、198nmであった。
【0038】このインクをインクジェット記録装置MJ
−500(商品名、セイコーエプソン株式会社製)にて
エプソンプリンタペーパー(商品名、セイコーエプソン
株式会社製)に印刷を行った。得られた印刷面と白紙を
重ねて白紙表面にボールペンで書き込みを行い、白紙裏
面への疎水性着色剤転写を観察して耐擦過性を評価し
た。結果は、疎水性着色剤の転写が全く認められなかっ
た。同様にインクジェット記録装置を用いて1000枚
連続印刷を行ったが、飛行曲がり等による吐出不良が起
こらず鮮明な画像を得る事ができた。さらに、得られた
インクは60℃で1カ月放置してもインクジェット記録
装置にて容易に吐出、印刷することができた。
【0039】また、このインクにより得られた印刷物
は、油溶染料を用いているために耐水性、耐光性等、高
い堅牢性を得ることができた。
【0040】(実施例2)赤色系油溶染料アルコールピ
ンクP−30(商品名、中央合成化学株式会社製)25
gを水溶性有機溶剤2−ピロリドン55gと浸透促進剤
エタノール15gからなる混合液に混合・攪拌し、着色
剤溶液を調製した。スターラーで攪拌しているマレイン
酸付加ロジンエステル:ペンタリン255(商品名、理
化ハーキュレス株式会社製)5gを溶解した水溶液40
0gに着色剤溶液全量を30分かけて加え、赤色油溶染
料からなるインクを得た。光散乱法による油溶染料の平
均粒子径は、231nmであった。また得られたインク
は実施例1と同様な結果であり、良好な耐擦過性、耐光
性、耐水性、吐出安定性が得られた。
【0041】(実施例3)青色系油溶染料アイゼンゾッ
トブルー1(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントブルー25)25gとγ−ブチロラクト
ン50gとグリセリン20gからなる水溶性有機溶剤混
合液に加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶液を調製し
た。スターラーで攪拌しているマレイン酸付加ロジンエ
ステル:ペンタリン255(商品名、理化ハーキュレス
株式会社製)5gを溶解した水溶液に着色剤溶液全量を
2時間かけて加え、青色油溶染料からなるインクを得
た。光散乱法による油溶染料の平均粒子径は、240n
mであった。また得られたインクは実施例1と同様な結
果であり、良好な耐擦過性、耐光性、耐水性、吐出安定
性が得られた。
【0042】(実施例4)黒色系油溶染料オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)25g
を水溶性有機溶剤N−メチル−2−ピロリドン70gに
加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。ス
ターラーで攪拌しているマレイン酸付加ロジンエステ
ル:ペンタリン255(商品名、理化ハーキュレス株式
会社製)5gおよび尿素20gを溶解した水溶液400
gに着色剤溶液全量を2時間かけて加え、黒色油溶染料
からなるインクを得た。光散乱法による油溶染料の平均
粒子径は、174nmであった。また得られたインクは
実施例1と同様な結果であり、良好な耐擦過性、耐光
性、耐水性、吐出安定性が得られた。
【0043】(実施例5)黒色系油溶染料オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)25g
を水溶性有機溶剤N−メチル−2−ピロリドン70gに
加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。ス
ターラーで攪拌しているロジンアミン酢酸塩5gおよび
尿素20gを溶解した水溶液400gに着色剤溶液全量
を2時間かけて加え、黒色油溶染料からなるインクを得
た。光散乱法による油溶染料の平均粒子径は、230n
mであった。また得られたインクは実施例1と同様な結
果であり、良好な耐擦過性、耐光性、耐水性、吐出安定
性が得られた。さらに、得られたインクをインクジェッ
ト記録装置のゴムキャップ無しに40℃で1カ月放置し
た結果、3回の吸引クリーニングによって吐出が回復し
て印刷することができた。
【0044】(実施例6)黒色系油溶染料オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)25g
を水溶性有機溶剤N−メチル−2−ピロリドン70gに
加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。ス
ターラーで攪拌しているロジンナトリウム石けん5gお
よび尿素20gを溶解した水溶液400gに着色剤溶液
全量を2時間かけて加え、黒色油溶染料からなるインク
を得た。光散乱法による油溶染料の平均粒子径は、17
6nmであった。また得られたインクは実施例1と同様
な結果であり、良好な耐擦過性、耐光性、耐水性、吐出
安定性が得られた。
【0045】(実施例7)黒色系油溶染料オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)25g
を水溶性有機溶剤N−メチル−2−ピロリドン70gに
加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。水
添ロジン:ハーコリンD(商品名、理化ハーキュレス株
式会社製)5gを蒸留水375gに混合、超音波ホモジ
ェナイザーにて分散してロジン分散液を調製した。さら
に尿素20gを溶解し、得られたロジン分散液全量に対
して着色剤溶液全量を2時間かけて加え、黒色油溶染料
からなるインクを得た。光散乱法による油溶染料の平均
粒子径は、155nmであった。また得られたインクは
実施例1と同様な結果であり、良好な耐擦過性、耐光
性、耐水性、吐出安定性が得られた。
【0046】(実施例8)黄色系分散染料カヤセットイ
エローE−AR(商品名、日本化薬株式会社製、ピグメ
ントイエロー147)25gをN−メチル−2−ピロリ
ドン50gとエチレングリコール20gからなる水溶性
有機溶剤混合液に加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶
液を調製した。スターラーで攪拌しているマレイン酸付
加ロジンエステル:ペンタリン255(商品名、理化ハ
ーキュレス株式会社製)5gを溶解した水溶液400g
に着色剤溶液全量を2時間かけて加え、黄色分散染料か
らなるインクを得た。光散乱法による分散染料の平均粒
子径は、267nmであった。また得られたインクは実
施例1と同様な結果であり、良好な耐擦過性、吐出安定
性が得られた。さらにこのインクにより得られた印刷物
は、分散染料を用いているために耐水性、耐光性等、高
い堅牢性を得ることができた。
【0047】(実施例9)赤色系顔料ピンク6G#21
86(商品名、野間化学工業株式会社製、C.I.ピグ
メントレッド81.1)を2−ピロリドン50gとエチ
レングリコール20gからなる水溶性有機溶剤混合液に
加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。ス
ターラーで攪拌しているマレイン酸付加ロジンエステ
ル:ペンタリン255(商品名、理化ハーキュレス株式
会社製)5gを溶解した水溶液400gに着色剤溶液全
量を2時間かけて加え、赤色顔料からなるインクを得
た。光散乱法による顔料の平均粒子径は、270nmで
あった。また得られたインクは実施例1と同様な結果で
あり、良好な耐擦過性、吐出安定性が得られた。さらに
このインクにより得られた印刷物は、顔料を用いている
ために耐水性、耐光性等、高い堅牢性を得ることができ
た。
【0048】(比較例1)実施例1と同様にしてインク
を作成した。水および水溶性有機溶剤に可溶なマレイン
酸付加ロジンエステル:ペンタリン255(商品名、理
化ハーキュレス株式会社製)の代わりに水溶性有機溶剤
に不要な水溶性樹脂としてポリビニルアルコール15g
を用いた。光散乱法による油溶染料の平均粒子径は、3
45nmであった。
【0049】本比較例は、本実施例に対して水溶性有機
溶剤に不要な水溶性樹脂を用いた分散インクである。
【0050】このインクをインクジェット記録装置MJ
−500(商品名、セイコーエプソン株式会社製)にて
エプソンプリンタペーパー(商品名、セイコーエプソン
株式会社製)に印刷を行った。インク調製直後は印刷可
能であり、またインクを60℃で2週間放置では吸引ク
リーニングによって吐出は回復した。しかし、1カ月放
置では吐出は回復しなかった。水分乾燥によって水に再
溶解しにくいポリビニルアルコール被膜が形成されたも
のと推定される。
【0051】(比較例2)黄色系油溶染料オレオゾルブ
リリアントイエロー5G(商品名、田岡化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントイエロー150)10gを2
00mlのアセトンに溶解した溶液へブチルアクリレー
ト乳化重合樹脂分散液(樹脂粒子径85nm、固形分濃
度15wt%)100mlをミキサーで混合しながら徐
々に添加した。混合後大部分のアセトンを蒸発によって
除去し、黄色系油溶染料を含浸した樹脂微粒子からなる
分散インクを作成した。
【0052】本比較例は、本実施例に対して疎水樹脂を
分散し、水溶性有機溶剤が添加されないインクである。
【0053】このインクをインクジェット記録装置MJ
−500(商品名、セイコーエプソン株式会社製)にて
エプソンプリンタペーパー(商品名、セイコーエプソン
株式会社製)に印刷を行った。インク調製直後は印刷可
能であったが、得られたインクを60℃で1カ月放置し
た結果、吸引クリーニングによっても吐出は回復しなか
った。インクの水分が乾燥した後に残った樹脂粒子同士
のガラス転移点が室温付近のため、強固な固着物を形成
したものと推察される。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、
(1)水、(2)蒸気圧が水よりも小さい水溶性有機溶
剤、(3)前記水溶性有機溶剤に可溶な油溶染料、分散
染料、顔料から選ばれる少なくともひとつの疎水性着色
剤、(4)ロジン誘導体を含み、前記ロジン誘導体がカ
ルボキシル基、水酸基、アミノ基、およびこれらの塩の
いずれかを有しており、前記水溶性有機溶剤に可溶であ
ることから、堅牢な印刷物が得られ、吐出安定性に優れ
た水性インクジェット記録用インクを提供することが可
能になった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)水、(2)蒸気圧が水よりも小さ
    い水溶性有機溶剤、(3)前記水溶性有機溶剤に可溶な
    油溶染料、分散染料、顔料から選ばれる少なくともひと
    つの疎水性着色剤、(4)ロジン誘導体を含み、前記ロ
    ジン誘導体がカルボキシル基、水酸基、アミノ基、およ
    びこれらの塩のいずれかを有しており、前記水溶性有機
    溶剤に可溶であることを特徴とする水性インクジェット
    記録用インク。
JP17130094A 1994-07-22 1994-07-22 水性インクジェット記録用インク Pending JPH0834941A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015034363A (ja) * 2013-08-09 2015-02-19 日本化薬株式会社 染色性の改善方法
JP2015034362A (ja) * 2013-08-09 2015-02-19 日本化薬株式会社 染色性の改善方法
CN105567015A (zh) * 2016-03-22 2016-05-11 珠海华彩打印耗材有限公司 一种用于深色皮革彩印的弱溶剂白色墨水

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JP2015034363A (ja) * 2013-08-09 2015-02-19 日本化薬株式会社 染色性の改善方法
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