JPH0834939A - 水性インクジェット記録用インク - Google Patents

水性インクジェット記録用インク

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JPH0834939A
JPH0834939A JP17130194A JP17130194A JPH0834939A JP H0834939 A JPH0834939 A JP H0834939A JP 17130194 A JP17130194 A JP 17130194A JP 17130194 A JP17130194 A JP 17130194A JP H0834939 A JPH0834939 A JP H0834939A
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JP
Japan
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water
trade name
soluble
manufactured
ink
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JP17130194A
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English (en)
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Hiroshi Ito
弘 伊藤
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の水性インクジェット記録用インク
は、水、蒸気圧が水よりも小さい水溶性有機溶剤、水溶
性有機溶剤に可溶な疎水性着色剤、水溶性単量体と油溶
性単量体を共重合した水および水溶性有機溶剤に可溶な
樹脂からなる。 【効果】 インクに含まれる樹脂が水および前記水溶性
有機溶剤に可溶なため、インクジェット記録装置のノズ
ル先端で水分が乾燥しても造膜せず、吐出安定性が得ら
れる。着色剤を樹脂で印刷用紙に接着するため、耐擦過
性が良好である。疎水性着色剤を用いるため、耐水性、
耐光性等に優れた印刷物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録方式
に関し、特に堅牢な印刷物が得られ吐出安定性に優れた
水性インクジェット記録用インクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録方式は静電吸
引方式、空気圧送方式、圧電素子の電気的変形を利用し
た方式、加熱発泡時の圧力を利用した方式等でインク小
滴を発生・噴射させ、さらにこのインク小滴を印刷用紙
に付着させて記録を行っている。
【0003】前記の記録方式に用いる水性インクは、着
色剤に染料または顔料を用い、水にグリコール等の保湿
剤、アルコール等の浸透促進剤等を加えて構成されてい
る。着色剤に水溶性染料を用いた水性インクは、耐目詰
まり性、保存安定性等にすぐれた特性を有するが、耐水
性、耐光性等、印刷物の堅牢性が低いという問題があ
る。
【0004】この問題点を解決する方法として、疎水性
の染料を用いた水性インクが特開昭63−162774
号公報、特開昭62−172076号公報、特公昭60
−42832号公報に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では疎水性
の染料からなる着色剤を用いることによって耐水性、耐
光性等を向上し、また水溶性樹脂あるいは分散してなる
疎水性樹脂を用いて着色剤を印刷用紙に接着することに
より耐擦過性を向上し、堅牢な印刷物を提供している。
【0006】しかし、インク吐出ノズル先端から水分が
蒸発すると水溶性樹脂では樹脂濃度が上昇して高粘度
化、さらには造膜するために、あるいは分散した疎水性
樹脂では樹脂粒子同士の固着が起こるために、乾燥目詰
まりが生じ易いと言う問題点がある。
【0007】従って本発明は上述した従来技術の問題点
を解決するためのものであり、堅牢な印刷物が得られ、
吐出安定性に優れた水性インクジェット記録用インクを
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の水性インクジェ
ット記録用インクは、(1)水、(2)蒸気圧が水より
も小さい水溶性有機溶剤、(3)前記水溶性有機溶剤に
可溶な油溶染料、分散染料、顔料から選ばれる少なくと
もひとつの疎水性着色剤、(4)水溶性単量体と油溶性
単量体を共重合した樹脂を含み、前記樹脂分子中の油溶
性部分が繰り返し単位数3以上のセグメントを持ち、水
および前記水溶性有機溶剤に可溶であることを特徴とす
る。
【0009】
【作用】本発明の水性インクジェット記録用インクによ
り得られる印刷物は、油溶染料もしくは分散染料、顔料
から選ばれる疎水性着色剤を水溶性単量体と油溶性単量
体を共重合した樹脂により印刷用紙に接着している。
【0010】前記樹脂は、分子中の油溶性部分が繰り返
し単位数3以上のセグメントであるために、疎水性の着
色剤に対して強い親和性があり、着色剤を樹脂分子中に
染着・固溶できる。一方で水溶性単量体を含み、水溶性
であるために印字時には水媒体と共に印刷用紙内に浸透
して紙の主成分のセルロース繊維に親和するために、着
色剤を印刷用紙に接着でき、耐擦過性が得られる。ま
た、疎水性着色剤を用いるために耐水性、耐光性に優
れ、これらにより堅牢な印刷物が得られる。
【0011】本発明のインクがインクジェット記録装置
の吐出ノズル先端で乾燥した場合、水分が蒸発すると水
よりも蒸気圧が小さい有機溶剤の濃度が上昇し、これに
樹脂が溶解して樹脂有機溶剤溶液となるために容易には
造膜・固着しない。また、樹脂有機溶剤溶液であればイ
ンク吸引により吐出を回復できる。
【0012】従って、印刷物の堅牢性と吐出安定性を両
立した水性インクジェット記録用インクを提供できる。
【0013】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
【0014】
【実施例】本発明の水性インクジェット記録用インク
は、水と水溶性有機溶剤からなる媒体中に樹脂が溶解
し、油溶染料もしくは分散染料、顔料から選ばれる疎水
性着色剤が分散して構成している。
【0015】水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透
水、蒸留水等の純水、超純水を用いることができる。ま
た、インクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発
生を防止するために、紫外線照射、過酸化水素添加など
により滅菌した水を用いることもできる。
【0016】本発明において使用する水溶性有機溶剤
は、水よりも小さい蒸気圧を有する事が望ましい。さら
に、水に任意の割合で相溶する有機溶剤であれば、より
好ましい。水よりも蒸気圧が小さい有機溶剤を用いるこ
とより、インク吐出ノズル先端が乾燥して水分が蒸発す
ると水よりも蒸気圧が小さい有機溶剤の濃度が上昇し、
これに樹脂が溶解して樹脂有機溶剤溶液となるため、イ
ンク吸引により吐出を回復できる。さらに印字後の印刷
用紙上でインク乾燥に伴って水分が蒸発すると、相対的
に有機溶剤濃度が上昇して分散していた着色剤が溶解
し、続いて着色剤溶液が印刷用紙を均一に濡らし、着色
剤が密着する。また、水に任意の割合で相溶する有機溶
剤であれば、インク吐出ノズル先端で水分が乾燥しても
水と有機溶剤が分離することがない。
【0017】本発明において好ましい水溶性有機溶剤
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
ーペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、
2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、
1,2,6−ヘキサントリオール等のアルコール類、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジエチルエーテル等のエーテル類、アセトニルア
セトン等のケトン類、γ−ブチロラクトン、ジアセチ
ン、エチレンカーボネート、リン酸トリエチル等のエス
テル類、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジエチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン等の窒素化合物類、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、1,3−プロパンス
ルトン等の硫黄化合物類、2−メトキシエタノール、2
−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタ
ノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシ
エタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、フル
フリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコー
ル、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリ
コール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、
テトラエチレングリコール、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエー
テル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエ
チルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジアセトンアルコール、モノエタノールアミ
ン、チオジグリコール、モルホリン、N−エチルモルホ
リン、2−メトキシエチルアセテート、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、ヘキサメチルホ
スホルアミド等の多官能基化合物類が挙げられる。さら
に、上記の水溶性有機溶剤を2種類以上を組み合わせて
も良い。
【0018】水と水溶性有機溶剤の混合比率は特に限定
されないが、好ましくはインクの表面張力が30dyn
/cm以上、またインクの粘度が5℃にて50cPs以
下になる混合比率が望ましい。表面張力が30dyn/
cm未満では良好な印字が得られない。またインク粘度
が50cPsを越えればインク吐出が不安定になる。
【0019】本発明において好ましい樹脂は、水溶性単
量体と油溶性単量体を共重合した樹脂であり、樹脂分子
中の油溶性部分が繰り返し単位数3以上のセグメントで
あり、水および前記水溶性有機溶剤に可溶であるものか
ら選定される。油溶性部分が繰り返し単位数3以上のセ
グメントであれば、疎水性の着色剤に対して強い親和性
を発現し、着色剤を樹脂分子中に染着・固溶できる。2
もしくは1単位では、着色剤の分子サイズに比べて樹脂
の親油性部のサイズが小さすぎ、樹脂中に着色剤を固溶
することが困難である。またセグメント中の連続した3
以上の油溶性単量体は、同一種であっても異なる種であ
っても構わない。
【0020】分子量は特に規定されないが、インク吐出
ノズル先端が乾燥した場合に形成される樹脂有機溶剤溶
液が1000cPs以下であればインク吸引により吐出
を回復できため、着色剤と印刷用紙との接着力が確保で
きる限り低分子量が望ましく、概ね4000未満が好ま
しい。さらに、樹脂が室温にて液体であればより好まし
い。室温にて液体であればインクジェット記録装置の動
作温度域にて本質的に造膜しないため良好な吐出安定性
が得られる。
【0021】好ましい水溶性単量体としては、付加重合
系解離性単量体としてアクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、ビニル硫酸、ビニルピリジン等が挙げられる。
付加重合系非解離性単量体としてオキシアルキレンアク
リル酸エステル、オキシアルキレンメタクリル酸エステ
ル、p−ジメチルアミノスチレン、アクリルアミド、オ
キシアルキレンビニルエーテル、ビニルピロリドン、ビ
ニルイミダゾール等が挙げられる。また、重縮合系単量
体としてポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等のジオール類、ジカルボン酸、ジアミン、ジイ
ソシアネート等が挙げられる。
【0022】好ましい油溶性単量体としては、付加重合
系単量体としてスチレン、α−メチルスチレン等のスチ
レン系誘導体、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル
等のアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル系
誘導体、酢酸ビニル等が挙げられる。
【0023】付加重合系樹脂は、水溶性単量体と油溶性
単量体を混合したラジカル重合、イオン重合等により樹
脂を合成する。特にスチレンとアクリル酸およびメタク
リル酸のエステル、p−ジメチルアミノスチレン、ビニ
ルピリジン等の組み合わせは、容易に樹脂分子中の油溶
性部分の繰り返し単位数を3以上のセグメントにできる
ため、有用である。また、重縮合系樹脂は単量体を重縮
合して合成するが、水溶性を得るために樹脂分子末端は
水酸基、カルボン酸基、アミノ基およびそれらの塩とす
ることが望ましい。
【0024】さらにポリ酢酸ビニル樹脂の側鎖を加水分
解して部分ポリビニルアルコール化する、アクリル酸エ
ステルまたはメタクリル酸エステルを加水分解してアク
リル酸またはメタクリル酸およびその塩とする、ポリス
チレンをスルホン酸化してポリスチレンスルホン酸およ
びその塩とする等、高分子反応にて水溶性を付与した樹
脂を用いることもできる。
【0025】本発明において使用する疎水性着色剤は、
前記水溶性有機溶剤に可溶なものから選ばれる。好まし
い着色剤は、黄色系油溶染料としてオイルイエロー10
5(商品名、オリエント化学工業株式会社製)、オイル
イエロー107(商品名、オリエント化学工業株式会社
製)、オイルイエロー129(商品名、オリエント化学
工業株式会社製、C.I.ソルベントイエロー29)、
オイルイエロー3G(商品名、オリエント化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントイエロー16)、オイルイ
エローGGS(商品名、オリエント化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントイエロー56)、バリファスト
イエロー1101(商品名、オリエント化学工業株式会
社製)、バリファストイエロー1105(商品名、オリ
エント化学工業株式会社製)、バリファストイエロー4
120(商品名、オリエント化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントイエロー82)、オレオゾルブリリアン
トイエロー5G(商品名、田岡化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントイエロー150)、オレオゾルファ
ストイエロー2G(商品名、田岡化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントイエロー21)、オレオゾルファス
トイエローGCN(商品名、田岡化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントイエロー151)、アイゼンゾット
イエロー1(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントイエロー56)、アイゼンゾットイエロ
ー3(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソ
ルベントイエロー16)、アイゼンゾットイエロー6
(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソルベ
ントイエロー33)、アイゼンスピロンイエローGRL
H(商品名、保土谷化学工業株式会社製)、アイゼンス
ピロンイエロー3RH(商品名、保土谷化学工業株式会
社製)、オラゾールイエロー2GLN(商品名、チバガ
イギー社製、C.I.ソルベントイエロー88)、オラ
ゾールイエロー2RLN(商品名、チバガイギー社製、
C.I.ソルベントイエロー89)、オラゾールイエロ
ー3R(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベン
トイエロー25)、オラセットイエローGHS(商品
名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントイエロー1
63)、フィラミッドイエローR(商品名、チバガイギ
ー社製、C.I.ソルベントイエロー21)、アルコー
ルイエローY−10(商品名、中央合成化学株式会社
製)等が挙げられる。赤色系油溶染料としてオイルレッ
ド5B(商品名、オリエント化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントレッド27)、オイルレッドRR(商品
名、オリエント化学工業株式会社製、C.I.ソルベン
トレッド24)、バリファストレッド1306(商品
名、オリエント化学工業株式会社製、C.I.ソルベン
トレッド109)、バリファストレッド1355(商品
名、オリエント化学工業株式会社製)、バリファストレ
ッド2303(商品名、オリエント化学工業株式会社
製)、バリファストレッド3304(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレッド
8)、バリファストレッド3306(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製)、バリファストレッド3320
(商品名、オリエント化学工業株式会社製、C.I.ソ
ルベントレッド132)、オイルピンク312(商品
名、オリエント化学工業株式会社製)、バリファストピ
ンク2310N(商品名、オリエント化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントレッド218)、オレオゾルフ
ァストレッドBL(商品名、田岡化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントレッド132)、オレオゾルファス
トレッドRL(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントレッド122)、オレオゾルファストレ
ッドGL(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.I.
ソルベントレッド132)、オレオゾルレッド2G(商
品名、田岡化学工業株式会社製)、オレオゾルファスト
ピンクFB(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントレッド218)、アイゼンゾットレッド
1(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソル
ベントレッド24)、アイゼンゾットレッド2(商品
名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレ
ッド27)、アイゼンゾットレッド3(商品名、保土谷
化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレッド1
8)、アイゼンスピロンレッドBEH(商品名、保土谷
化学工業株式会社製)、アイゼンスピロンレッドGEH
(商品名、保土谷化学工業株式会社製)、アイゼンスピ
ロンレッドC−GH(商品名、保土谷化学工業株式会社
製)、アイゼンゾットピンク1(商品名、保土谷化学工
業株式会社製、C.I.ソルベントレッド49)、オラ
ゾールレッド3GL(商品名、チバガイギー社製、C.
I.ソルベントレッド130)、オラゾールレッド2B
L(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントレ
ッド132)、オラゾールレッドG(商品名、チバガイ
ギー社製、C.I.ソルベントレッド125)、オラゾ
ールレッドB(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソ
ルベントレッド7)、フィラミッドレッドGR(商品
名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントレッド22
5)、フィレスターレッドGA(商品名、チバガイギー
社製、C.I.ソルベントレッド135)、フィレスタ
ーレッドRBA(商品名、チバガイギー社製、C.I.
ソルベントレッド230)、オラゾールピンク5BLG
(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントレッ
ド127)、アルコールピンクP−30(商品名、中央
合成化学株式会社製)等が挙げられる。青色系油溶染料
としてオイルブルー613(商品名、オリエント化学工
業株式会社製)、オイルブルー2N(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブルー3
5)、オイルブルーBOS(商品名、オリエント化学工
業株式会社製)、バリファストブルー1603(商品
名、オリエント化学工業株式会社製)、バリファストブ
ルー1605(商品名、オリエント化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブルー38)、バリファストブ
ルー1607(商品名、オリエント化学工業株式会社
製)、バリファストブルー2606(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブルー7
0)、バリファストブルー2610(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製)、オレオゾルファストブルーE
LN(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.I.ソル
ベントブルー70)、オレオゾルファストブルーGL
(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.I.ソルベン
トブルー70)、オレオゾルブルーG(商品名、田岡化
学工業株式会社製)、アイゼンゾットブルー1(商品
名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブ
ルー25)、アイゼンゾットブルー2(商品名、保土谷
化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブルー1
4)、アイゼンスピロンブルーGNH(商品名、保土谷
化学工業株式会社製)、アイゼンスピロンブルー2BN
H(商品名、保土谷化学工業株式会社製)、アイゼンス
ピロンブルーBPNH(商品名、保土谷化学工業株式会
社製)、オラゾールブルーGN(商品名、チバガイギー
社製、C.I.ソルベントブルー67)、オラゾールブ
ルー2GLN(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソ
ルベントブルー48)、オラセットブルー2R(商品
名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントブルー6
8)、オイルブルーBO(商品名、中央合成化学株式会
社製)、フィラミッドブルーR(商品名、チバガイギー
社製、C.I.ソルベントブルー132)、フィレスタ
ーブルーGN(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソ
ルベントブルー67)、アルコールブルーB−10(商
品名、中央合成化学株式会社製)等が挙げられる。黒色
系油溶染料としてオイルブラックHBB(商品名、オリ
エント化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラッ
ク3)、オイルブラック860(商品名、オリエント化
学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック3)、
オイルブラックBS(商品名、オリエント化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントブラック7)、バリファス
トブラック1802(商品名、オリエント化学工業株式
会社製)、バリファストブラック1807(商品名、オ
リエント化学工業株式会社製)、バリファストブラック
3804(商品名、オリエント化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントブラック34)、バリファストブラ
ック3810(商品名、オリエント化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブラック29)、バリファスト
ブラック3820(商品名、オリエント化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントブラック27)、バリファス
トブラック3830(商品名、オリエント化学工業株式
会社製)、スピリットブラックSB(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック
5)、スピリットブラックSSBB(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック
5)、スピリットブラックAB(商品名、オリエント化
学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック5)、
ニグロシンベース(商品名、オリエント化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントブラック7)、オレオゾルフ
ァストブラックRL(商品名、田岡化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブラック27)、オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)、アイ
ゼンゾットブラック6(商品名、 保土谷化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントブラック3)、アイゼンゾ
ットブラック8(商品名、 保土谷化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブラック7)、アイゼンスピロ
ンブラックMH(商品名、 保土谷化学工業株式会社
製)、アイゼンスピロンブラックGMH(商品名、 保
土谷化学工業株式会社製)、アイゼンスピロンブラック
RLH(商品名、 保土谷化学工業株式会社製)、オラ
ゾールブラックCN(商品名、チバガイギー社製、C.
I.ソルベントブラック28)、オラゾールブラックR
LI(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベント
ブラック29)、アルコールブラックBk−10(商品
名、中央合成化学株式会社製)等が挙げられる。
【0026】また、分散染料としてオラセットイエロー
8GF(商品名、チバガイギー社製、C.I.ディスパ
ースイエロー82)、アイゼンゾットイエロー5(商品
名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ディスパース
イエロー3)、スミプラスイエローHLR(商品名、住
友化学工業株式会社製、C.I.ディスパースイエロー
54)、カヤセットイエローA−G(商品名、日本化薬
株式会社製、C.I.ディスパースイエロー54)、ス
ミプラスレッドB−2(商品名、住友化学工業株式会社
製、C.I.ディスパースレッド191)、カヤセット
レッドB(商品名、日本化薬株式会社製、C.I.ディ
スパースレッド60)、フィレスターバイオレットBA
(商品名、チバガイギー社製、C.I.ディスパースバ
イオレット57)等の分散染料が挙げられる。
【0027】さらに、前記水溶性有機溶剤に可溶な易溶
性顔料としてハンサイエローG(商品名、大同化成株式
会社製、C.I.ピグメントイエロー1)、ハンサイエ
ローGR(商品名、大同化成株式会社製、C.I.ピグ
メントイエロー2)、ハンサイエロー10G(商品名、
大同化成株式会社製、C.I.ピグメントイエロー
3)、フィレスターイエローRNB(商品名、チバガイ
ギー社製、C.I.ピグメントイエロー147)、カヤ
セットイエローE−AR(商品名、日本化薬株式会社
製、C.I.ピグメントイエロー147)、カヤセット
イエローE−L2R(商品名、日本化薬株式会社製、
C.I.ピグメントイエロー142)、イエローMY−
123(商品名、有本化学株式会社製)、パーマネント
レッド4R(商品名、大同化成株式会社製、C.I.ピ
グメントレッド3)、ポピイレッド(商品名、大日精化
工業株式会社製、C.I.ピグメントレッド17)、ブ
リリアントファストスカレーット(商品名、大同化成株
式会社製、C.I.ピグメントレッド22)、3040
レッド(商品名、大日精化工業株式会社製、C.I.ピ
グメントレッド23)、パープルローズEX(商品名、
野間化学工業株式会社製、C.I.ベイシックレッド1
2Lake)、ピンク6G#2186(商品名、野間化
学工業株式会社製、C.I.ピグメントレッド81.
1)、エオシンレーキ(商品名、有本化学工業株式会
社、C.I.ピグメントレッド90)、ファーナルロー
ズトナー(商品名、有本化学株式会社製)、マゼンタA
−53(商品名、有本化学株式会社製)、カヤセットレ
ッドE−CG(商品名、日本化薬株式会社製、C.I.
ピグメントレッド250)、カヤセットレッドE−BG
(商品名、日本化薬株式会社製、C.I.ピグメントレ
ッド249)、カーミンBS(商品名、大日本インキ化
学工業株式会社製、C.I.ピグメントレッド11
4)、オラセットピンクRF(商品名、チバガイギー社
製、C.I.ピグメントレッド181)、ブロンズバイ
オレットGI(商品名、野間化学工業株式会社製、C.
I.ピグメントバイオレット3)、P.ブルーBO−R
P(商品名、野間化学工業株式会社製、C.I.ピグメ
ントブルー1)、ブルーA−48(商品名、有本化学株
式会社製)等が挙げられる。これらの着色剤を単独また
は複数混合して使用することができる。
【0028】着色剤の添加量はインク全体に対して0.
5〜20wt%の範囲にあれば好ましい。0.5wt%
以上であればインクジェット記録方法により印刷して十
分な光学濃度が得られる。着色剤量が20wt%を越え
る場合はインク粘度が高く、インクジェット記録方式で
は吐出が困難になる。
【0029】着色剤の粒子径は、粒子径が20μmを越
える粒子を個数分布で1ppm未満に調製することが好
ましい。この粒度分布であれば、インクジェット記録時
にノズルに目詰まりを生じること無く印字できる。
【0030】本発明のインクの必須成分は上記の通りで
あるが、その他に水性インクジェット記録用インクに一
般的に用いられている浸透促進剤、表面張力調整剤、ア
ミン類等のpH調整剤、尿素およびその誘導体等のヒド
ロトロピー剤、防カビ・防腐剤、エチレンジアミン4酢
酸等のキレート剤、防錆剤等を必要に応じて添加するこ
とも可能である。さらに、インクを帯電するインクジェ
ット記録方式に使用する場合は、塩化リチウム、塩化ナ
トリウム、塩化アンモニウム等の無機塩類から選ばれる
比抵抗調製剤を添加する。
【0031】必要に応じて添加し得る浸透促進剤として
は、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ペン
タノール、ノニオン性界面活性剤等が好ましい。本発明
のインクの浸透速度は、これらの浸透促進剤を添加し
て、あるいは添加せずに2.5mg/cm2の印刷イン
ク量において20秒以下であることが好ましい。
【0032】表面張力調整剤としては、ノニオン、カチ
オンあるいはアニオン界面活性剤、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等のアルコール類が好まし
い。本発明のインクの表面張力は、これらの表面張力調
整剤を使用して、あるいは使用せずに30〜70dyn
/cmの範囲であることが好ましい。表面張力が30d
yn/cm未満であると印刷用紙上の文字のにじみが大
きくなる。70dyn/cmを越えると罫線印刷時に罫
線に沿ってインク滴の偏析が生じ、印刷濃度ムラが大き
くなる。
【0033】本発明のインクは凝集分散法、機械的分散
法のいずれでも作製することができる。このうち凝集分
散法は、25nm程度の粒子径まで小粒子径化が容易、
界面活性剤等の分散剤を用いずに着色剤を分散できる等
の理由から、特に好適な方法である。
【0034】本発明の水性インクジェット記録用インク
の原料となる着色剤分散液は、凝集分散法により以下の
手順に従って作製される。第一の工程として水溶性有機
溶剤に着色剤を溶解し着色剤溶液を作製し、続いて第二
の工程として前記着色剤溶液と少なくとも水を含む溶液
を混合して着色剤微粒子分散液を作成する。また、本発
明に用いる樹脂は水および水溶性有機溶剤に可溶なた
め、前記第一の工程あるいは第二の工程のいずれでも添
加することができる。
【0035】第一の工程として油溶染料、分散染料、顔
料から選ばれる疎水性着色剤を水溶性有機溶剤に溶解す
る方法は、水溶性有機溶剤に溶解できればいかなる方法
を用いても良い。例としては、着色剤に水溶性有機溶剤
を添加して攪拌を行うか、攪拌を行いながら着色剤を添
加していく。この際、溶解しにくい場合には加熱を行っ
ても良い。また樹脂は着色剤と同様に水溶性有機溶剤に
溶解する。これによって作製された着色剤溶液に、不純
物あるいは不溶物がある場合には濾過、遠心分離等を行
い除去することができる。
【0036】第二の工程として前記着色剤溶液と少なく
とも水を含む溶液を混合して着色剤微粒子分散液を作成
する方法は、一定量の水または水溶液に着色剤溶液を少
量ずつ加える、あるいは反対に一定量の着色剤溶液に水
または水溶液を少量づつ加える方式により作製できる。
さらに、一定量の着色剤溶液と水または水溶液を連続的
に混合する方式によっても作製可能である。
【0037】必要に応じて添加する助剤は、着色剤溶液
と混合する前に水に添加する、あるいは着色剤溶液と水
を混合して作製した着色剤微粒子分散液に添加すること
ができる。さらに、水溶性有機溶剤に可溶な助剤は、水
との混合前に着色剤溶液に添加することもできる。ま
た、樹脂を水溶性有機溶剤に添加しない場合は、助剤と
同様に水あるいは着色剤微粒子分散液に樹脂を添加・溶
解すれば良い。この方法では樹脂と着色剤の親和性を増
すために、樹脂溶解後に加熱・熟成を行うことが望まし
い。
【0038】凝集分散法による分散液調製では、水溶液
に界面活性剤に代表される分散剤を添加しなくても、着
色剤は凝集、沈澱せず極めて安定に分散していた。この
原因については定かでないが、第一に着色剤と水または
水溶液の比重差が小さいため、着色剤微粒子が沈降しに
くい。第二に凝集分散法で得られる着色剤微粒子の粒子
径が極小さいため、沈降速度が極めて小さいことによる
と推測される。
【0039】機械的分散法による分散は、従来公知の磨
砕手段、例えばロールミル、ボールミル、コロイドミ
ル、サンドミル、アトライターミル、アジテーターミル
等の機械的手段による方法、電解乳化による方法、超音
波分散等が望ましい。また、着色剤微粒子の分散を安定
にするために、脂肪酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸
塩、燐酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、アミン
塩、4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩等のカチオン
性界面活性剤、ポリエチレングリコールまたはポリプロ
ピレングリコール誘導体、多価アルコール脂肪酸エステ
ル等のノニオン性界面活性剤、アミノ酸誘導体、ベタイ
ン誘導体、ポリエチレングリコールまたはポリプロピレ
ングリコールのアミン誘導体等の両性界面活性剤等の分
散剤を添加する。分散剤の添加量は、着色剤微粒子に吸
着していない分散剤の量が用いた分散剤の臨界ミセル濃
度未満で有れば、分散可能な限り少ない濃度が好まし
い。臨界ミセル濃度を越えて分散剤を使用した場合は、
界面活性剤による疎水性着色剤の水可溶化が生じて印字
物の耐水性が悪化する。
【0040】インク中の着色剤濃度は0.5〜20wt
%の範囲にあることが好ましいが、分散時に20wt%
を越える濃縮液を調製し、後から水あるいは必要に応じ
て助材を添加した水溶液を加えて希釈することもでき
る。反対に、0.5wt%未満の分散液を調製し、液体
分を蒸発手段、限外濾過手段等で除いて濃縮することも
可能である。また、凝集分散法または機械的分散法のい
ずれによって作成された分散液も、必要に応じて遠心分
離手段、濾過手段等の分級手段により粒度分布を調製す
ることも可能である。
【0041】(実施例1)黄色系油溶染料オレオゾルブ
リリアントイエロー5G(商品名、田岡化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントイエロー150)25gとス
チレン−マレイン酸無水物−オキシエチレンビニルエー
テル樹脂(商品名「AKM−1511」、日本油脂株式
会社製)5gをN−メチル−2−ピロリドン60gとエ
チレングリコール10gからなる水溶性有機溶剤混合液
に加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。
スターラーで攪拌している蒸留水400gに着色剤溶液
全量を1時間かけて加え、黄色油溶染料からなるインク
を得た。光散乱法による油溶染料の平均粒子径は、23
0nmであった。
【0042】このインクをインクジェット記録装置MJ
−500(商品名、セイコーエプソン株式会社製)にて
エプソンプリンタペーパー(商品名、セイコーエプソン
株式会社製)に印刷を行った。得られた印刷面と白紙を
重ねて白紙表面にボールペンで書き込みを行い、白紙裏
面への着色剤転写を観察して耐擦過性を評価した。結果
は、着色剤の転写が全く認められなかった。同様にイン
クジェット記録装置を用いて1000枚連続印刷を行っ
たが、飛行曲がり等による吐出不良が起こらず鮮明な画
像を得る事ができた。さらに、得られたインクは60℃
で1カ月放置してもインクジェット記録装置にて容易に
吐出、印刷することができた。
【0043】また、このインクにより得られた印刷物
は、油溶染料を用いているために耐水性、耐光性等、高
い堅牢性を得ることができた。
【0044】(実施例2)赤色系油溶染料アルコールピ
ンクP−30(商品名、中央合成化学株式会社製)25
gとスチレン−マレイン酸無水物−オキシエチレンビニ
ルエーテル樹脂(商品名「AKM−1511」、日本油
脂株式会社製)5gを水溶性有機溶剤2−ピロリドン5
5gと浸透促進剤エタノール15gからなる混合液に混
合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。スターラーで攪拌
している蒸留水400gに着色剤溶液全量を30分かけ
て加え、赤色油溶染料からなるインクを得た。光散乱法
による油溶染料の平均粒子径は、315nmであった。
また得られたインクは実施例1と同様な結果であり、良
好な耐擦過性、耐光性、耐水性、吐出安定性が得られ
た。
【0045】(実施例3)青色系油溶染料アイゼンゾッ
トブルー1(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントブルー25)25gとスチレン−マレイ
ン酸無水物−オキシエチレンビニルエーテル樹脂(商品
名「AKM−1511」、日本油脂株式会社製)5gを
γ−ブチロラクトン50gとグリセリン20gからなる
水溶性有機溶剤混合液に加熱しながら混合・攪拌し、着
色剤溶液を調製した。スターラーで攪拌している蒸留水
400gに着色剤溶液全量を2時間かけて加え、青色油
溶染料からなるインクを得た。光散乱法による油溶染料
の平均粒子径は、200nmであった。また得られたイ
ンクは実施例1と同様な結果であり、良好な耐擦過性、
耐光性、耐水性、吐出安定性が得られた。
【0046】(実施例4)黒色系油溶染料オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)25g
とスチレン−マレイン酸無水物−オキシエチレンビニル
エーテル樹脂(商品名「AKM−1511」、日本油脂
株式会社製)5gを水溶性有機溶剤N−メチル−2−ピ
ロリドン70gに加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶
液を調製した。スターラーで攪拌している5%尿素水溶
液400gに着色剤溶液全量を2時間かけて加え、黒色
油溶染料からなるインクを得た。光散乱法による油溶染
料の平均粒子径は、317nmであった。また得られた
インクは実施例1と同様な結果であり、良好な耐擦過
性、耐光性、耐水性、吐出安定性が得られた。
【0047】(実施例5)黒色系油溶染料オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)25g
と25℃にて液体のスチレン−マレイン酸無水物−オキ
シエチレンビニルエーテル樹脂(商品名「AKM−05
31」、日本油脂株式会社製)5gを水溶性有機溶剤N
−メチル−2−ピロリドン70gに加熱しながら混合・
攪拌し、着色剤溶液を調製した。スターラーで攪拌して
いる5%尿素水溶液400gに着色剤溶液全量を2時間
かけて加え、黒色油溶染料からなるインクを得た。光散
乱法による油溶染料の平均粒子径は、230nmであっ
た。また得られたインクは実施例1と同様な結果であ
り、良好な耐擦過性、耐光性、耐水性、吐出安定性が得
られた。さらに、得られたインクをインクジェット記録
装置のゴムキャップ無しに40℃で1カ月放置した結
果、3回の吸引クリーニングによって吐出が回復して印
刷することができた。
【0048】(実施例6)黒色系油溶染料オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)25g
を水溶性有機溶剤N−メチル−2−ピロリドン70gに
加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。ス
ターラーで攪拌している尿素20gおよびスチレン−ビ
ニルピリジン塩酸塩樹脂(溶液重合にて合成、数平均分
子量1600)5gを溶解した水溶液400gに加熱し
ながら着色剤溶液全量を2時間かけて加え、黒色油溶染
料からなるインクを得た。光散乱法による油溶染料の平
均粒子径は、375nmであった。また得られたインク
は実施例1と同様な結果であり、良好な耐擦過性、耐光
性、耐水性、吐出安定性が得られた。
【0049】(実施例7)黒色系油溶染料オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)25g
を水溶性有機溶剤N−メチル−2−ピロリドン70gに
加熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。ス
ターラーで攪拌している尿素20gおよびスチレン−メ
タクリル酸アンモニウム塩樹脂(溶液重合にて合成、数
平均分子量2300)5gを溶解した水溶液400gに
加熱しながら着色剤溶液全量を3時間かけて加え、黒色
油溶染料からなるインクを得た。光散乱法による油溶染
料の平均粒子径は、304nmであった。また得られた
インクは実施例1と同様な結果であり、良好な耐擦過
性、耐光性、耐水性、吐出安定性が得られた。
【0050】(実施例8)黄色系分散染料カヤセットイ
エローE−AR(商品名、日本化薬株式会社製、ピグメ
ントイエロー147)25gと25℃にて液体のスチレ
ン−マレイン酸無水物−オキシエチレンビニルエーテル
樹脂(商品名「AKM−0531」、日本油脂株式会社
製)5gをN−メチル−2−ピロリドン50gとエチレ
ングリコール20gからなる水溶性有機溶剤混合液に加
熱しながら混合・攪拌し、着色剤溶液を調製した。スタ
ーラーで攪拌している5%尿素水溶液400gに着色剤
溶液全量を2時間かけて加え、黄色分散染料からなるイ
ンクを得た。光散乱法による分散染料の平均粒子径は、
300nmであった。また得られたインクは実施例1と
同様な結果であり、良好な耐擦過性、吐出安定性が得ら
れた。さらにこのインクにより得られた印刷物は、分散
染料を用いているために耐水性、耐光性等、高い堅牢性
を得ることができた。
【0051】(実施例9)赤色系顔料ピンク6G#21
86(商品名、野間化学工業株式会社製、C.I.ピグ
メントレッド81.1)と25℃にて液体のスチレン−
マレイン酸無水物−オキシエチレンビニルエーテル樹脂
(商品名「AKM−0531」、日本油脂株式会社製)
5gを2−ピロリドン50gとエチレングリコール20
gからなる水溶性有機溶剤混合液に加熱しながら混合・
攪拌し、着色剤溶液を調製した。スターラーで攪拌して
いる水溶液400gに着色剤溶液全量を2時間かけて加
え、赤色顔料からなるインクを得た。光散乱法による顔
料の平均粒子径は、259nmであった。また得られた
インクは実施例1と同様な結果であり、良好な耐擦過
性、吐出安定性が得られた。さらにこのインクにより得
られた印刷物は、顔料を用いているために耐水性、耐光
性等、高い堅牢性を得ることができた。
【0052】(比較例1)実施例1と同様にしてインク
を作成した。ただし、水および水溶性有機溶剤に可溶な
スチレン−マレイン酸無水物−オキシエチレンビニルエ
ーテル樹脂(商品名「AKM−1511」、日本油脂株
式会社製)の代わりに水溶性有機溶剤に不要な水溶性樹
脂としてポリビニルアルコール15gを用いた。光散乱
法による油溶染料の平均粒子径は、345nmであっ
た。
【0053】本比較例は、本実施例に対して水溶性有機
溶剤に不要な水溶性樹脂を用いた分散インクである。
【0054】このインクをインクジェット記録装置MJ
−500(商品名、セイコーエプソン株式会社製)にて
エプソンプリンタペーパー(商品名、セイコーエプソン
株式会社製)に印刷を行った。インク調製直後は印刷可
能であり、またインクを60℃で2週間放置では吸引ク
リーニングによって吐出は回復した。しかし、1カ月放
置では吐出は回復しなかった。水分乾燥によって水に再
溶解しにくいポリビニルアルコール被膜が形成されたも
のと推定される。
【0055】(比較例2)黄色系油溶染料オレオゾルブ
リリアントイエロー5G(商品名、田岡化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントイエロー150)10gを2
00mlのアセトンに溶解した溶液へブチルアクリレー
ト乳化重合樹脂分散液(樹脂粒子径85nm、固形分濃
度15wt%)100mlをミキサーで混合しながら徐
々に添加した。混合後大部分のアセトンを蒸発によって
除去し、黄色系油溶染料を含浸した樹脂微粒子からなる
分散インクを作成した。
【0056】本比較例は、本実施例に対して疎水樹脂を
分散し、水溶性有機溶剤が添加されないインクである。
【0057】このインクをインクジェット記録装置MJ
−500(商品名、セイコーエプソン株式会社製)にて
エプソンプリンタペーパー(商品名、セイコーエプソン
株式会社製)に印刷を行った。インク調製直後は印刷可
能であったが、得られたインクを60℃で1カ月放置し
た結果、吸引クリーニングによっても吐出は回復しなか
った。インクの水分が乾燥した後に残った樹脂粒子同士
のガラス転移点が室温付近のため、強固な固着物を形成
したものと推察される。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、
(1)水、(2)蒸気圧が水よりも小さい水溶性有機溶
剤、(3)前記水溶性有機溶剤に可溶な油溶染料、分散
染料、顔料から選ばれる少なくともひとつの疎水性着色
剤、(4)水溶性単量体と油溶性単量体を共重合した樹
脂を含み、前記樹脂分子中の油溶性部分が繰り返し単位
数3以上のセグメントを持ち、水および前記水溶性有機
溶剤に可溶であることにより、耐擦過性、耐水性、耐光
性等が堅牢な印刷物が得られ、吐出安定性に優れた水性
インクジェット記録用インクを提供することが可能にな
った。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)水、(2)蒸気圧が水よりも小さ
    い水溶性有機溶剤、(3)前記水溶性有機溶剤に可溶な
    油溶染料、分散染料、顔料から選ばれる少なくともひと
    つの疎水性着色剤、(4)水溶性単量体と油溶性単量体
    を共重合した樹脂を含み、前記樹脂分子中の油溶性部分
    が繰り返し単位数3以上のセグメントを持ち、水および
    前記水溶性有機溶剤に可溶であることを特徴とする水性
    インクジェット記録用インク。
JP17130194A 1994-07-22 1994-07-22 水性インクジェット記録用インク Pending JPH0834939A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6369128B1 (en) 1997-02-07 2002-04-09 Milliken & Company Aqueous ink composition

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6369128B1 (en) 1997-02-07 2002-04-09 Milliken & Company Aqueous ink composition

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