JPH08340084A - 誘電体薄膜の製造方法および該製造方法によって作製された誘電体薄膜 - Google Patents

誘電体薄膜の製造方法および該製造方法によって作製された誘電体薄膜

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JPH08340084A
JPH08340084A JP7143243A JP14324395A JPH08340084A JP H08340084 A JPH08340084 A JP H08340084A JP 7143243 A JP7143243 A JP 7143243A JP 14324395 A JP14324395 A JP 14324395A JP H08340084 A JPH08340084 A JP H08340084A
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temperature
dielectric thin
electrode
film
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JP7143243A
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Seiichi Yokoyama
誠一 横山
Yasuyuki Ito
康幸 伊藤
Maho Ushikubo
真帆 牛久保
Masayoshi Koba
正義 木場
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来よりも成膜温度の低温化及び短時間化、
リーク電流の低減、製造プロセスの簡略化を実現するた
めの製造方法、およびその製造方法によって製造された
緻密な誘電体薄膜あるいは強誘電体薄膜を提供する。 【構成】 誘電体薄膜または強誘電体薄膜の製造方法に
おいて、誘電体薄膜または強誘電体薄膜材料の成分元素
から成る前駆体溶液を塗布して乾燥した後、膜中の有機
物成分を熱分解除去するためのRTA加熱処理工程を省
略して、塗布乾燥工程を数回繰り返して所定の膜厚と
し、その後、第1の焼成工程としてRTA法による急速
な昇温加熱を行い、結晶化温度のごく近傍に保持するこ
とにより有機物を熱分解して除去すると同時に、非常に
微細な結晶核が成長した段階で留め、その上に上部電極
薄膜を形成した後の第2の焼成工程として、結晶化温度
以上で十分な時間加熱を行うことによって、誘電体薄膜
または強誘電体薄膜を結晶化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誘電体薄膜の製造方法お
よび該製造方法によって作製された誘電体薄膜に関す
る。より詳しくは、強誘電体メモリ素子、焦電センサ素
子、圧電素子などに用いられるビスマス層状構造化合物
薄膜の製造方法およびその製造方法によって作製された
薄膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より誘電体薄膜の中で、特に強誘電
体薄膜は、自発分極、高誘電率、電気光学効果、圧電効
果および焦電効果等の多くの機能を持つため、広範なデ
バイス開発に応用されている。例えば、その焦電性を利
用して赤外線リニアアレイセンサに、その圧電性を利用
して超音波センサに、その電気光学効果を利用して導波
路型光変調器に、その高誘電性を利用してDRAMやM
MIC用キャパシタにと、様々な方面で用いられてい
る。
【0003】中でも、近年の薄膜形成技術の進展に伴っ
て、半導体メモリ技術と組み合わせた高密度でかつ高速
に動作する強誘電体不揮発性メモリ(FRAM)の開発
が盛んである。強誘電体薄膜を用いた不揮発性メモリ
は、その高速書き込み/読み出し、低電圧動作、および
書き込み/読み出し耐性の特性から、従来の不揮発性メ
モリの置き換えだけでなく、SRAM、DRAM分野の
置き換えも可能なメモリとして、実用化に向けての研究
開発が盛んに行われている。
【0004】この様なデバイス開発には残留分極(P
r)が大きく、かつ抗電場(Ec)が小さく、低リーク
電流で、分極反転の繰り返し耐性の大きな材料が必要で
ある。さらには、動作電圧の低減と半導体微細加工プロ
セスに適合するために、膜厚200nm以下の薄膜で上
記の特性を実現することが望ましい。
【0005】そして、これらの用途に用いられる強誘電
体または高誘電体材料としては、従来よりPZT(チタ
ン酸ジルコン酸鉛、Pb(Ti、Zr)O3)に代表さ
れるペロブスカイト構造の酸化物材料が主流であった。
ところが、PZTのように鉛をその構成元素として含む
材料は、鉛やその酸化物の蒸気圧が高いため、成膜時に
鉛が蒸発してしまい膜中に欠陥を発生させたり、ひどい
場合にはピンホールを形成する。この結果、リーク電流
が増大したり、分極反転を繰り返すと自発分極の大きさ
が減少する疲労現象が起こるなどの欠点があった。特
に、強誘電体不揮発性メモリによるDRAM分野での使
用となると、疲労現象に関しては、1015回の分極反転
後も特性の変化がないことを保証しなければならないた
め、疲労のない強誘電体薄膜の開発が望まれていた。
【0006】これに対し、近年、ビスマス層状構造化合
物材料の研究開発が行われている。ビスマス層状構造化
合物材料は、1959年に、Smolenskiiらに
よって発見され(G.A.Smolenskii、V.
A.Isupov andA.I.Agranovsk
aya、Soviet Phys.Solid Sta
te、1149(1959))、その後、Subbar
aoにより詳細な検討がなされた(E.C.Subba
rao、J.Phys.Chem.Solids、2
3、665(1962))。最近、Carlos A.
Paz deAraujoらは、このビスマス層状構造
化合物薄膜が強誘電体及び高誘電体集積回路応用に適し
ていることを発見し、特に1012回以上の分極反転後も
特性に変化が見られないという優れた疲労特性を報告し
ている(PCT/US92/10542)。
【0007】また、誘電体薄膜の製造方法には、真空蒸
着法、スパッタリング法、レーザーアブレーション法等
の物理的方法や、有機金属化合物を出発原料とし、これ
らを熱分解酸化して酸化物強誘電体を得るゾルゲル法ま
たはMOD(Metal Organic Decom
position)法、MOCVD(Metal Or
ganic Chemical Vapor Depo
sition)法等の化学的方法が用いられている。上
記成膜法の中で、ゾルゲル法やMOD法は、原子レベル
の均質な混合が可能であること、組成制御が容易で再現
性に優れること、特別な真空装置が必要なく常圧で大面
積の成膜が可能であること、工業的に低コストである等
の利点から広く利用されている。
【0008】特に、上記のビスマス層状構造化合物薄膜
の成膜方法としてもMOD法が用いられており、従来の
MOD法の成膜プロセスでは、下記のような工程で強誘
電体薄膜または誘電体薄膜が作製される(PCT/US
92/10542)。
【0009】(1)複合アルコキシド等からなる前駆体
溶液をスピンコート法等で基板上に塗布成膜する工程 (2)溶媒や(1)の工程において反応生成したアルコ
ールや残留水分を膜中より離脱させるために、150℃
で30秒から数分間、得られた膜を加熱・乾燥する工程 (3)膜中の有機物成分を熱分解除去するためにRTA
(Rapid Thermal Annealing)
法を用いて酸素雰囲気中で725℃で30秒間、加熱処
理する工程 (4)膜を結晶化させるために、酸素雰囲気中で800
℃で1時間、加熱処理する工程 (5)上部電極を形成した後、酸素雰囲気中で800℃
で30分間、加熱処理する工程 そして、所望の膜厚を得るためには、(1)から(3)
の工程を繰り返し、最後に(4)、(5)の工程を行
う。以上のようにして、誘電体薄膜を作製することがで
きる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のMOD法による誘電体薄膜の製造方法において、上
部電極を形成する前に結晶化を行う工程(工程(4))
による誘電体薄膜は、高い残留分極値を得るために、8
00℃と極めて高温で、1時間もの長時間加熱処理する
必要があった。このため、粒子径が1000〜2000
Å程度の大きさの粗な膜になり、リーク電流が増大する
と共に絶縁耐圧も低下し、さらに微細加工が困難になる
ことから高集積化には適さなかった。同様に、誘電体薄
膜に関しても、従来の製造方法では同様の問題があっ
た。
【0011】また、高温で長時間の加熱処理は、誘電体
薄膜または強誘電体薄膜と電極界面における相互拡散
や、ポリシリコン等のヴィアホール材料の酸化やヴィア
ホール材料と下部電極材料や誘電体薄膜または強誘電体
薄膜材料の相互拡散等によるコンタクト不良や特性劣化
を引き起こすなどの問題がある。このため、高温に長時
間耐える電極材料やバリアメタル材料を厚く形成する必
要があるが、これによりキャパシタ部分の段差が大きく
なり、素子を高集積化する場合の障害となっている。
【0012】また、従来のMOD法においては、一回の
スピンコートで得られる膜厚を約1000Å以上にする
と、クラックが発生するなどの問題があるため、一回の
スピンコートで得られる膜厚が1000Å以下になるよ
うに、前駆体溶液の濃度を調整している。従って、約2
000Åの膜厚を得るためには数回の塗布が必要とな
り、かつ、スピンコーターで一回塗布する毎にRTAで
の熱処理が必要となり、素子の製造プロセス上極めて非
生産的である。
【0013】よって、キャパシタ全体の膜厚を薄くして
高集積化を図るためには、誘電体薄膜または強誘電体薄
膜は、従来よりも少しでも低温かつ短時間の熱処理で良
好な特性が得られることが望ましい。
【0014】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、従来よりも成膜温度の低温化及び短時
間化、リーク電流の低減、製造プロセスの簡略化を実現
するための製造方法、およびその製造方法によって製造
された緻密な誘電体薄膜あるいは強誘電体薄膜を提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願第1の発明では、基板上に少なくとも第1の電
極薄膜を形成する工程と、誘電体薄膜を構成する金属を
含む前駆体溶液を製造する工程と、前記前駆体溶液を第
1の電極薄膜上に塗布し、該前駆体溶液の溶媒のみを除
去乾燥する工程と、前記前駆体溶液を加熱し、前記第1
の電極上に誘電体薄膜を形成する第1の熱処理工程と、
前記誘電体薄膜上に第2の電極薄膜を形成し、その後加
熱する第2の熱処理工程とを有し、かつ第1の熱処理工
程において、急速に昇温して、加熱温度を誘電体薄膜の
結晶化温度のごく近傍であって、非常に微細な結晶核が
成長した段階で保持し、さらに第2の熱処理工程におい
て、誘電体薄膜の結晶化温度以上であって、十分な時間
加熱で誘電体薄膜を結晶化させることを特徴とする。
【0016】本願第2の発明は前記前駆体溶液を加熱
し、前記第1の電極上に誘電体薄膜を形成する第1の熱
処理工程において、加熱方法の昇温速度が20℃/se
c以上であって、加熱温度が560℃以上620℃以下
であることを特徴とする。
【0017】本願第3の発明は前記誘電体薄膜上に第2
の電極薄膜を形成し、その後加熱する第2の熱処理工程
において、加熱温度が第1の熱処理工程における加熱温
度よりも高く、かつ730℃以上800℃以下であるこ
とを特徴とする。
【0018】本願第4の発明は誘電体薄膜を構成する金
属を含む前駆体溶液を製造する工程において、前記前駆
体溶液が金属のカルボン酸塩及びアルコキシドを成分と
することを特徴とする。
【0019】本願第5の発明は基板上に少なくとも第1
の電極薄膜と、該電極薄膜上の誘電体薄膜と、第2の電
極薄膜と具備する誘電体薄膜素子の誘電体薄膜におい
て、前記誘電体薄膜がビスマス層状構造化合物であっ
て、結晶粒径が200Å以下の緻密な薄膜であることを
特徴とする。
【0020】
【作用】本発明の誘電体薄膜の製造方法によれば、ゾル
ゲル法またはMOD法による誘電体薄膜の製造方法にお
いて、誘電体薄膜または強誘電体薄膜材料の成分元素か
ら成る前駆体溶液を塗布して乾燥した後、膜中の有機物
成分を熱分解除去するためのRTA加熱処理工程を省略
して、塗布乾燥工程を数回繰り返して所定の膜厚とし、
その後、第1の熱処理工程としてRTAを用いて急速に
昇温加熱を行い結晶化温度のごく近傍に保持することに
より、有機物を熱分解して除去すると同時に非常に微細
な結晶核が成長した段階で留める。その上に上部電極薄
膜を形成した後の第2の熱処理工程として、結晶化温度
以上で十分な時間加熱を行うことによって誘電体薄膜ま
たは強誘電体薄膜を結晶化させており、従来の製造方法
よりも成膜温度の低温化及び短時間化が可能となると同
時に、その製造方法によって作製された膜は、粒子径の
小さい緻密な膜となるのでリーク電流が小さく、絶縁耐
圧の高い誘電体薄膜または強誘電体薄膜を得ることがで
きる。
【0021】また、複数回の塗布・乾燥プロセスをホッ
トプレートを具備したスピンコーターを用いて自動的に
行えるので、製造プロセスの簡略化が可能となり、素子
作製上極めて有用となる。
【0022】
【実施例】
<実施例1>以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照して説明する。図1は、本発明の誘電体薄膜の
製造方法を用いて作製し、かつ後述の電気特性を評価す
るための強誘電体薄膜素子の構造断面図である。図1に
示すように、この強誘電体薄膜素子は、n型シリコン基
板1の表面に膜厚200nmのシリコン熱酸化膜2を形
成し、その上に、膜厚30nmのTa膜3、膜厚200
nmのPt膜4、膜厚200nmの強誘電体薄膜である
SrBi2Ta29薄膜(以下、SBT薄膜と称す)
5、膜厚200nmのPt上部電極6を、順次形成した
構造である。なお、ここで、シリコン熱酸化膜2は、層
間絶縁膜として設けたものであり、これに限定されるも
のではなく、Pt膜4は、この上に酸化物膜を形成する
ので、酸化されにくい電極材料として選択されたもので
あって、この他にRuO2やIrO2などの導電性酸化物
薄膜などを用いても良い。そして、Ta膜3は、シリコ
ン熱酸化膜2とPt膜4の密着性を考慮して用いてお
り、この他に、Ti膜やTiN膜等を用いても良い。
【0023】続いて、図1に示す強誘電体薄膜素子の製
造方法について説明する。まず、n型シリコン基板1の
表面に、膜厚が200nmのシリコン熱酸化膜2を形成
する。なお、本実施例では、シリコン熱酸化膜の形成方
法として、シリコン基板1表面を1000℃で熱酸化す
ることによって形成した。そして、このシリコン熱酸化
膜2上に、膜厚が30nmのTa膜3をスパッタ法によ
り形成し、さらにこの上に、厚さが200nmのPt膜
を4を形成し、これを強誘電体薄膜形成基板として用い
た。
【0024】次に、この基板上にSBT薄膜5を形成す
るために用いる前駆体溶液の合成方法、およびこの前駆
体溶液を用いて基板上に強誘電体薄膜としてSBT薄膜
を形成する工程を図2に従って説明する。工程の説明に
あたって、図面の都合上、ステップ7から始まって、ス
テップ22で終了する図面を用いて説明する。
【0025】前駆体溶液合成の出発原料として、タンタ
ルエトキシド(Ta(OC255)、ビスマスー2ー
エチルヘキサネート(Bi(C715COO)2)、及び
ストロンチウムー2ーエチルヘキサネート(Sr(C7
15COO)2)を使用した。タンタルエトキシドを秤
量し(ステップ7)、2ーエチルヘキサネート中に溶解
させ(ステップ8)反応を促進させるため、100℃か
ら最高温度120℃まで加熱しながら撹拌し、30分間
反応させた(ステップ9)。その後、120℃で反応に
よって生成したエタノールと水分を除去した。この溶液
に20ml〜30mlのキシレンに溶解させたストロン
チウムー2ーエチルヘキサネート10をSr/Ta=1
/2になるように適量加え(ステップ10)、125℃
から最高温度140℃で30分加熱撹拌した(ステップ
11)。その後、この溶液に10mlのキシレンに溶解
させたビスマスー2ーエチルヘキサネート12をSr/
Bi/Ta=1/1/2となるように適量加え(ステッ
プ12)、130℃から最高温度150℃で10時間加
熱撹拌した(ステップ13)。
【0026】次に、この溶液から低分子量のアルコール
と水と溶媒として使用したキシレンを除去するために、
130℃〜150℃の温度で5時間蒸留した。この溶液
からダストを除去するために、0.45μm径のフィル
タで濾過した(ステップ14)。その後、溶液のSrB
2Ta29の濃度を0.1mol/lに調整し、これ
を前駆体溶液とした(ステップ15)。なお、これらの
原料は上記のものに限定されるものではなく、溶媒は上
記出発原料が十分溶解するものであればよい。
【0027】次いで、上記の前駆体溶液を使用し、以下
のような工程で成膜を行った。上記下部白金電極4を持
つ基板上に、上記前駆体溶液を滴下し、20秒間300
0rpmでスピン塗布した(ステップ16)。その後、
基板を120℃に加熱したホットプレートに載せ、5分
間大気中でベークし乾燥させた(ステップ17)。この
際、乾燥を均一に進ませるために温度範囲を100〜1
30℃とした。これより高い温度、例えば150℃で乾
燥を行った場合、積層する段階で膜応力によりクラック
が認められた。その為最適な乾燥温度を120℃とし
た。その後、完全に溶媒を揮発させるため、基板を25
0℃に加熱したホットプレートに載せ、5分間大気中で
ベークし焼成した(ステップ18)。この温度は溶媒の
沸点以上であって、工程時間の短縮のため250℃〜3
00℃程度の温度で行うことが好ましい。この成膜工程
を3回繰り返し、膜厚200nmの強誘電体薄膜を成膜
した。
【0028】その後、第1焼成としてRTA法を用い
て、酸素雰囲気中の500℃〜750℃で、30秒〜1
時間の熱処理を行い(ステップ19)、EB(elec
tron beam)蒸着法により、膜厚200nmの
Pt上部電極6をマスク蒸着した(ステップ20)。電
極の大きさはマスク径に依存し、強誘電体特性評価用の
電極サイズとして100μmφの電極を作製した。
【0029】次に、上部電極形成後、第2焼成(本焼
成)として、RTA法を用い、酸素雰囲気中で600℃
〜800℃で、1分〜1時間の焼成を行った(ステップ
21)。この第2焼成の温度は第1焼成の温度より高温
であることが望ましい。これらの工程により強誘電体薄
膜を作製した(ステップ22)。
【0030】次に、本発明の製造方法により得られる膜
の強誘電特性について、第1の焼成温度依存性を調べた
結果を図3、図4、図5に示す。ここでは焼成条件とし
て、第1焼成温度を500℃〜650℃まで変化させ、
昇温速度は50℃/secとし、酸素雰囲気中で30分
アニールを行い、第2焼成の焼成温度を750℃、時間
を30分に固定し、酸素雰囲気中でアニールを行った。
強誘電特性は図1に示したタイプのキャパシタに対し
て、ソーヤタワー回路を用いて、印加電圧を1〜12V
の間で変化させ測定を行った。図3は残留分極Prの値
を示しており、第1焼成温度が580℃付近で最大値を
持つことがわかる。図4は膜の抗電界Ecの値を示して
おり、580℃付近で低くなるという良好な特性をして
いる。また、図5に示す蓄積電荷量δQは、残留分極P
rと同じように580℃付近で最大値を持つ良好な特性
を示している。
【0031】図6、7、8は第1焼成温度580℃で、
酸素雰囲気中で30分アニールを行い、第2焼成として
750℃で30分のアニールを行った時の強誘電体特性
の印加電圧依存性を示したものである。図6、7、8
は、それぞれPr、Ec、δQが3V程度から飽和し始
めており良好な強誘電体特性であるといえる。
【0032】また、図9は、第1焼成温度を500℃〜
650℃まで変化させた場合の3V印加時のリーク電流
を示している。第1焼成温度が低い場合はリーク電流が
大きく、膜の耐圧が低いことがわかる。また、温度を高
くすると耐圧は上がるがリーク電流が大きくなってい
く。リーク電流が小さく耐圧も高くするためには第1焼
成温度を580℃付近にすればよい。
【0033】図10は第1焼成温度580℃、第2焼成
温度750℃で、酸素雰囲気中で30分アニールを行っ
たサンプルに、電圧3V、周波数1MHzのパルスを印
加して繰り返し分極反転を行った場合の繰り返し分極反
転回数に対する蓄積電荷量δQの変化を調べた結果であ
る。2×1011サイクルの分極反転後も蓄積電荷量に全
く変化は見られず、不揮発性メモリとして良好な特性を
示した。
【0034】次に、上記で用いた強誘電体薄膜素子の膜
の状態をSEMで観察した。まず、第1焼成温度580
℃で酸素雰囲気中で30分焼成した後、第2焼成温度7
50℃で30分焼成した後の膜の断面SEM写真と、第
1焼成温度650℃で酸素雰囲気中で30分焼成した
後、第2焼成温度750℃で30分焼成した後の膜の断
面SEM写真とを比較した。すると、第1焼成温度58
0℃のものの粒径は200Å以下と非常に緻密で平坦で
あったのに対して、第1焼成温度が高い場合には粒径が
1000Å以上と大きく、粗で凹凸が大きい膜であるこ
とが分かった。また、第1焼成温度が580℃より低い
場合には、ピンホールが多数発生しており、これが諸特
性が第1焼成温度580℃において最良となる原因と考
えられる。
【0035】次に、SBT膜の結晶化の第1焼成温度依
存性を調べた。図11に、第1焼成温度580℃で酸素
雰囲気中30分焼成した後のX線解析の結果を示す。図
中、2θ=34°付近のSrBiTa29のピークが5
80℃までは現れないのに対し、615℃以降では現れ
ている。これはSrBi2Ta29の結晶化が580℃
〜615℃の間で開始していることを示す。特に580
℃ではSrBi2Ta29の微結晶が膜中に析出し、そ
の微結晶を核にして第2焼成で結晶が成長していくと考
えられる。
【0036】以上の結果より、580℃付近で第1焼成
を行い、膜中に微小な結晶核を析出させ、上部電極形成
後の第2焼成でそれを核にして成長させることが緻密で
特性の良い強誘電体薄膜を作製する上で最も好ましいこ
とが分った。
【0037】次に、SBT膜特性の第1焼成時間依存性
を調べた。焼成条件としては第1焼成温度を615℃に
固定し、焼成時間を30秒から60分まで変化させ、上
部電極形成後、第2焼成温度750℃で30分で焼成し
特性の変化を調べた。図12、15、16に得られた膜
の強誘電体特性を示す。図12、16に示すようにP
r、δQの値は第1焼成時間が長い方が大きくなるが3
0分程度でほぼ飽和していることが分かる。また、図1
3に示すようにEcの値は第1焼成時間によって変化は
ない。この結果より第1焼成時間は30分で十分である
ことが分かった。
【0038】次に、SBT膜特性の第2焼成温度依存性
を調べた。第1焼成温度を580℃で30分間酸素雰囲
気中で焼成し、その後第2焼成温度を680℃〜750
℃まで変化させ、酸素雰囲気中で30分間焼成した後の
特性の変化を調べた。図15、18、19に得られた膜
の強誘電体特性を示す。図15、19に示すようにP
r、δQの値は第2焼成温度が高くなるほど特性が向上
し、特に700℃〜730℃で急激に特性が向上する。
また、図16に示すように、Ecの値は第2焼成温度を
高くしてもほとんど変化がない。以上の結果より、第2
焼成温度は730℃以上にすることが好ましい。
【0039】次に、SBT膜特性の第2焼成時間依存性
を調べた。第1焼成温度を580℃で30分間酸素雰囲
気中で焼成し、上部電極形成後、第2焼成温度を680
℃〜750℃で、焼成時間を30分と60分で焼成し特
性の変化を調べた。図18、21、22に得られた強誘
電体特性を示す。図より、焼成時間に対しては、Pr、
Ec、δQ共にほとんど数値的な変化は無く、第2焼成
時間は30分で十分であることが分かった。
【0040】以上のように、本発明の製造方法によれ
ば、MOD法による成膜で上部電極形成前に行う第1焼
成の温度を、強誘電体薄膜中にSrBi2Ta29の微
結晶が成長し始める温度、つまり本実施例では580℃
近傍で焼成し、強誘電体薄膜中に微結晶を成長させるこ
とにより、その後上部電極を形成後に行う第2焼成の温
度をも低減させることができる。また、製造工程時間に
関しても短時間化が確認された。
【0041】即ち、従来の製造方法において、800℃
の焼成温度が必要であったものが、本実施例では750
℃の焼成で強誘電体メモリとして十分な特性が得られて
おり、また、素子のダメージに影響する最高到達温度で
の熱処理時間に関しても、従来は第1焼成と第2焼成を
合わせると、800℃で90分の熱処理が必要であった
ものが、本実施例では750℃で30分の熱処理で十分
な特性が得られた。また、本発明の製造方法により、結
晶粒子の粗大化を抑制して膜の緻密化、表面平坦化が実
現でき、リーク電流の低減、絶縁耐圧の向上が可能とな
ると同時に、微細加工にも適しているので、高密度デバ
イスの作製が実現できる。
【0042】なお、上記実施例において、強誘電体薄膜
の材料として、SBTを用いたが、本発明はこれに限定
されるものでなく、SrBi2Nb29、SrBi2(T
a、Nb)29、Bi4Ti312、SrBi4Ti
415、SrBi4(Ti、Zr)415、CaBi2Ta
29、BaBi2Ta29、BaBi2Nb29、PbB
2Ta29、などのゾルゲル法またはMOD法で成膜
可能なビスマス層状構造化合物材料であれば、本発明は
適用可能である。
【0043】<実施例2>以下に、SrBi2Ta29
の強誘電体薄膜を種々の電子素子に利用した実施例につ
いて説明する。まず、キャパシタ構造の不揮発性メモリ
に、前記第1の実施例に示す強誘電体薄膜を利用した場
合の、第2の実施例を図21(a)及びその等価回路を
図21(b)に示す。
【0044】前記の強誘電体薄膜5を利用したキャパシ
タ構造の不揮発性メモリは、一つのメモリセルが、一つ
のキャパシタ24と、一つのトランジスタ23とで構成
される。ここで、キャパシタ24はSrBi2 Ta29
薄膜5とこれを挟む一対の導体(電極)26、26’と
からなり、トランジスタ23はビット線28とワード線
27とAl電極25に接続された信号ライン29とから
なる。なお、Al電極25はキャパシタ24の電極2
6’にも接続されている。
【0045】上記のキャパシタ構造の不揮発性メモリの
製造方法について説明する。まず、n型Si基板上1に
SiO2、Si34を形成し、フォトエッチングによっ
て後にトランジスタを形成する部分にSi34を残し
て、フィールド酸化を行い、フィールドSiO2を形成
する。次に、先に形成したSi34膜及び直下のSiO
2膜を除去し、ゲート酸化膜によってゲートSiO2を形
成した後、Poly−Siゲート27を形成する。次
に、このゲート27をマスクにして、イオン打ち込みを
行いソース28、ドレイン29を形成した後、層間絶縁
膜としてPSG(珪リン酸ガラス)で覆い、リフローし
て平坦化する。
【0046】その上に、電極26を形成した後、SrB
2 Ta29強誘電体薄膜5、電極26’を順次形成す
る。その後、またPSGで覆い、リフローした後、2
6’、29上にコンタクトホールをエッチングにより形
成して、最後に配線用Al電極25を設ける。
【0047】以下、上記キャパシタ構造の不揮発性メモ
リの動作を説明する。情報“1”を書き込む場合には、
ビット線28よりトランジスタ23を経由して、強誘電
体薄膜5に抗電界以上の負のパルスを印加すると、強誘
電体薄膜5が分極して、負の残留分極電荷がキャパシタ
24の電極26側に蓄積される。また、情報“0”を書
き込む場合には、ビット線28よりトランジスタ23を
経由して、強誘電体薄膜5に抗電界以上の正パルスを印
加すると、正の残留分極電荷がキャパシタ24の電極2
6側に蓄積される。
【0048】情報“1”を読み出す場合には、正のパル
スを印加すると、負の残留分極が今度は分極反転を起こ
し、正の残留分極が、キャパシタ24の電極26側に蓄
積されることになる。従ってパルスの印加前後で、正の
残留分極電荷と負の残留分極電荷との差の電荷量の変化
が生じる。一方、情報“0”を読み出す場合には、正の
パルスを印加しても分極反転が起こらないため、従って
パルスの印加前後で、電荷量の変化がほとんど生じな
い。この電荷量の差をビット線に接続されたセンスアン
プを用いることにより、ビット情報が同定される。強誘
電体薄膜5は残留分極を持つため、電源をOFFにして
も「1」あるいは「0」の状態が保持され、不揮発性記
憶動作が実現される。なお、同様の構造で普段は強誘電
体の高誘電率性のみを利用してDRAM動作させて、電
源OFF時のみ不揮発性メモリとして動作させることも
可能である。
【0049】よって、キャパシタ構造の不揮発性メモリ
の強誘電体薄膜に対し、本発明による製造方法を適用し
たところ、不揮発性メモリとして十分な特性が得られ
た。
【0050】<実施例3>以下に、MFMIS−FET
(Metal Ferroelectric Meta
l Insulator Semiconductor
−Field Effect Transistor)
に前記第1の実施例に示す強誘電体薄膜を利用した場合
の、第3の実施例について図22を用いて説明する。図
22に本実施例の断面構造概略図を示す。図21(a)
の製造方法でも述べたように、まず同様な方法でn型S
i基板1上にゲートSiO230を形成し、その上にフ
ローティングゲート31をPtで形成後、イオン打ち込
みによってドレイン35とソース36を形成した後、P
SG(珪リン酸ガラス)で覆い、リフローして平坦化す
る。
【0051】次に、Ptゲート31上のPSGをエッチ
ングで除去し、その上にSrBi2Ta29強誘電体薄
膜32を成膜し、更にその上にコントロールゲート33
をPtで形成する。その後、また、PSGで覆いリフロ
ーした後、コントロールゲート33、ドレイン35、ソ
ース36上にコンタクトホールをエッチングにより形成
して、最後に配線用Al電極34、37、38を設け
る。
【0052】MFMIS−FETでは、コントロールゲ
ート33に電圧を印加し、上記強誘電体薄膜の分極方向
を変えると、その静電誘導によりフローティングゲート
31を介してゲート絶縁膜であるSiO230も誘電分
極し、分極方向が変化する。この分極の向きによって、
ゲート直下の半導体表面のチャネルの形成が制御できる
ので、ドレーン電流のON−OFFにより「0」「1」
を定義できる。例えば、ゲート電極がゼロバイアス状態
において、半導体基板方向に強誘電体薄膜32がフロー
ティングゲート31側が負極性となるように分極してい
るとする。この場合にはSiO230が誘電分極し、S
i基板1に接する面が負極性となり、Si基板1のSi
230に接する表面は正極性となりドレイン35とソ
ース36が接続されない(OFF状態)。
【0053】次に、ゲート電極33に強誘電体薄膜32
の抗電界よりも大きな正電圧を印加する。すると、強誘
電体薄膜32の分極方向が反転し、フローティングゲー
ト31側が正極性となる様に分極する。この場合には、
SiO230が誘電分極し、Si基板1に接する面が正
極となる。Si基板1のSiO230に接する面は負極
性となり、ドレイン35とソース36が接続された状態
になる(ON状態)。この状態でゲート電圧をゼロバイ
アス状態にしても、残留分極により、この状態は保持さ
れる。
【0054】このSiO230の誘電分極は強誘電体薄
膜32の分極が保持される限り保たれるので、非破壊読
み出し可能な不揮発性メモリとして動作させることが可
能となる。
【0055】上記の様に、MFMIS−FET構造の不
揮発性メモリの強誘電体薄膜に対し、本発明による製造
方法を適用したところ、不揮発性メモリとして十分な特
性が得られた。
【0056】
【発明の効果】本発明の誘電体薄膜の製造方法によれ
ば、ゾルゲル法またはMOD法において、誘電体薄膜の
成分元素から成る前駆体溶液を塗布して乾燥した後、膜
中の有機物成分を熱分解除去するためのRTA加熱処理
工程を省略して、塗布乾燥工程を数回繰り返して所定の
膜厚とし、その後、第1の熱処理工程としてRTAを用
いて急速に昇温加熱を行い、結晶化温度のごく近傍に保
持することにより有機物を熱分解して除去すると同時
に、非常に微細な結晶核が成長した段階で止め、その上
に上部電極薄膜を形成した後の第2の熱処理工程とし
て、結晶化温度以上で十分な時間加熱して急速に冷却を
行うことによって、誘電体薄膜を結晶化させており、従
来の製造方法よりも成膜温度の低温化及び短時間化が可
能となる。
【0057】さらに詳しくは、従来の製造方法におい
て、800℃の焼成温度が必要であった誘電体薄膜の製
造方法において、本発明では800℃より低い温度での
焼成で強誘電体メモリとして十分な特性が得られてお
り、また、素子のダメージに影響する最高到達温度での
熱処理時間に関しても、従来は第1焼成(第1の熱処理
工程)と第2焼成(第2の熱処理工程)を合わせ、80
0℃で90分の熱処理が必要であったものが、本発明に
よれば750℃で30分の熱処理で十分な特性が得ら
れ、従来の製造方法よりも成膜温度の低温化及び短時間
化が可能となる。
【0058】また、本発明の製造方法により作製された
薄膜は、結晶粒子の粗大化を抑制して膜の緻密化、表面
平坦化が実現でき、リーク電流の低減、絶縁耐圧の高い
誘電体薄膜を得ることが可能となると同時に、微細加工
にも適しているので、高密度デバイスの作製が実現でき
る。
【0059】また、複数回の塗布・乾燥プロセスをホッ
トプレートを具備したスピンコーターを用いて自動的に
行えるので、製造プロセスの簡略化が可能となり、誘電
体薄膜を用いる素子の作製上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る強誘電体薄膜素子の構造断面図
である。
【図2】図1に示す実施例1に係る強誘電体薄膜素子の
製造方法を示す工程図である。
【図3】第1の焼成工程の温度を変化させた時の残留分
極Prの変化を示す図である。
【図4】第1の焼成工程での温度を変化させた時の抗電
界Ecの変化を示す図である。
【図5】第1の焼成工程での温度を変化させた時のスイ
ッチング電荷量δQの変化を示す図である。
【図6】誘電体薄膜に印加する電圧を変化させた時の残
留分極Prの変化を示す図である。
【図7】誘電体薄膜に印加する電圧を変化させた時の抗
電界Ecの変化を示す図である。
【図8】誘電体薄膜に印加する電圧を変化させた時のス
イッチング電荷量δQの変化を示す図である。
【図9】第1の焼成工程での温度を変化させた時の3V
印加時のリーク電流の変化を示す図である。
【図10】第1の実施例で作製されたSrBi2Ta2
9の疲労特性を示す図である。
【図11】第1の焼成工程での温度を変化させた時の第
1焼成後のX線回折パターンを示す図である。
【図12】第2の焼成工程での温度を変化させた時の残
留分極Prの変化を示す図である。
【図13】第2の焼成工程での温度を変化させた時の抗
電界Ecの変化を示す図である。
【図14】第2の焼成工程での温度を変化させた時のス
イッチング電荷量δQの変化を示す図である。
【図15】第2の焼成工程での温度を変化させた時の残
留分極Prの変化を示す図である。
【図16】第2の焼成工程での温度を変化させた時の抗
電界Ecの変化を示す図である。
【図17】第2の焼成工程での温度を変化させた時のス
イッチング電荷量δQの変化を示す図である。
【図18】第2の焼成工程での時間と温度とを変化させ
た時の残留分極Prの変化を示す図である。
【図19】第2の焼成工程での時間と温度とを変化させ
た時の抗電界Ecの変化を示す図である。
【図20】第2の焼成工程での時間と温度を変化させた
時のスイッチング電荷量δQの変化を示す図である。
【図21】(a)はキャパシタ構造の不揮発性メモリの
断面構造の概略図であり、(b)は(a)の等価回路を
示す図である。
【図22】MFMIS−FETの断面構造の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 Si基板 2 SiO2 3 Ta 4 Pt 5 強誘電体薄膜 6 Pt 7 Ta(OC255 8 C715COOH 9 撹拌工程 10 Sr(C715COO)2 11 撹拌工程 12 Bi(C715COO)2 13 撹拌工程 14 濾過工程 15 前駆体溶液 16 スピンコーティング工程 17 乾燥1 18 乾燥2 19 第1の焼成 20 電極形成 21 第2の焼成 22 強誘電体薄膜素子 23 トランジスタ 24 キャパシタ 25 配線用電極 26 下部電極 26’ 上部電極 27 ワード線 28 ビット線 29 ドレイン 30 ゲートSiO2 31 フローティングゲート 32 強誘電体薄膜 33 コントロールゲート 34、37、38 配線用電極 35 ドレイン 36 ソース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/10 451 H01L 49/02 21/8247 29/78 371 29/788 29/792 49/02 (72)発明者 木場 正義 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも第1の電極薄膜を形
    成する工程と、誘電体薄膜を構成する金属を含む前駆体
    溶液を製造する工程と、前記前駆体溶液を第1の電極薄
    膜上に塗布し、該前駆体溶液の溶媒のみを除去乾燥する
    工程と、前記前駆体溶液を加熱し、前記第1の電極上に
    誘電体薄膜を形成する第1の熱処理工程と、前記誘電体
    薄膜上に第2の電極薄膜を形成し、その後加熱する第2
    の熱処理工程とを有し、かつ第1の熱処理工程におい
    て、急速に昇温して、加熱温度を誘電体薄膜の結晶化温
    度のごく近傍であって、非常に微細な結晶核が成長した
    段階で保持し、さらに第2の熱処理工程において、誘電
    体薄膜の結晶化温度以上であって、十分な時間加熱で誘
    電体薄膜を結晶化させることを特徴とする誘電体薄膜の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記前駆体溶液を加熱し、前記第1の電
    極上に誘電体薄膜を形成する第1の熱処理工程におい
    て、加熱方法の昇温速度が20℃/sec以上であっ
    て、加熱温度が560℃以上620℃以下であることを
    特徴とする請求項1記載の誘電体薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記誘電体薄膜上に第2の電極薄膜を形
    成し、その後加熱する第2の熱処理工程において、加熱
    温度が第1の熱処理工程における加熱温度よりも高く、
    かつ730℃以上800℃以下であることを特徴とする
    請求項1記載の誘電体薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 誘電体薄膜を構成する金属を含む前駆体
    溶液を製造する工程において、前記前駆体溶液が金属の
    カルボン酸塩及びアルコキシドを成分とすることを特徴
    とする請求項1記載の誘電体薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上に少なくとも第1の電極薄膜と、
    該電極薄膜上の誘電体薄膜と、第2の電極薄膜と具備す
    る誘電体薄膜素子の誘電体薄膜において、前記誘電体薄
    膜がビスマス層状構造化合物であって、結晶粒径が20
    0Å以下の緻密な薄膜であることを特徴とする誘電体薄
    膜。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6309896B1 (en) 2000-02-22 2001-10-30 Oki Electric Industry Co., Ltd. Method of manufacturing a ferroelectric film
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JP2009081446A (ja) * 2008-10-31 2009-04-16 Seiko Epson Corp 強誘電体の製造方法

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