JP3366212B2 - 強誘電体薄膜素子の製造方法、強誘電体薄膜素子及び強誘電体メモリ装置 - Google Patents

強誘電体薄膜素子の製造方法、強誘電体薄膜素子及び強誘電体メモリ装置

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JP3366212B2 JP04166997A JP4166997A JP3366212B2 JP 3366212 B2 JP3366212 B2 JP 3366212B2 JP 04166997 A JP04166997 A JP 04166997A JP 4166997 A JP4166997 A JP 4166997A JP 3366212 B2 JP3366212 B2 JP 3366212B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強誘電体薄膜素子の
製造方法、強誘電体薄膜素子及び強誘電体メモリ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】強誘電
体薄膜は、自発分極、高誘電率、電気光学効果、圧電効
果および焦電効果等の多くの機能を持つことから、広範
なデバイス開発に応用されている。例えば、その焦電性
を利用して赤外線リニアアレイセンサに、また、その圧
電性を利用して超音波センサに、その電気光学効果を利
用して光変調器に、その高誘電性を利用してDRAMや
MMIC用キャパシタにと、様々な方面で用いられてい
る。
【0003】なかでも、近年の薄膜形成技術の進展に伴
って、半導体メモリ技術との組み合わせにより、高密度
でかつ高速に動作する強誘電体不揮発性メモリ(FRA
M)の開発が盛んである。強誘電体薄膜を用いた不揮発
性メモリは、その高速書き込み/読み出し、低電圧動
作、および書き込み/読み出し繰り返し耐性の高さか
ら、従来の不揮発性メモリの置き換えだけでなく、SR
AM、DRAMの置き換えも可能なメモリとして、実用
化に向けての研究開発が盛んに行われている。
【0004】この様なデバイス開発には残留分極(P
r)が大きく、かつ抗電界(Ec)が小さく、低リーク
電流であり、分極反転の繰り返し耐性の高い強誘電体材
料が必要である。さらには動作電圧の低減と半導体微細
加工プロセスに適合するために膜厚200nm以下の薄
膜で上記の特性を実現することが望ましい。そして、こ
れらの用途に用いられる強誘電体材料としては、PZT
(チタン酸ジルコン酸鉛、Pb(Ti,Zr)O3)に
代表されるペロブスカイト構造の酸化物材料が主流であ
った。
【0005】ところが、PZTのように鉛をその構成元
素として含む材料は、鉛やその酸化物の蒸気圧が高いた
め、成膜時に鉛が蒸発してしまい膜中に欠陥を発生させ
たり、ひどい場合にはピンホールを形成する。この結
果、リーク電流が増大したり、分極反転を繰り返すと自
発分極の大きさが減少する疲労減少が起こるなどの欠点
があった。特に、強誘電体不揮発性メモリ(FRAM)
としての使用となると、疲労減少に関しては、1015
の分極反転後も特性の変化がないことを保証しなければ
ならないため、疲労のない強誘電体薄膜の開発が望まれ
ていた。
【0006】これに対し、近年、ビスマス層状構造化合
物材料の研究開発が行われている。ビスマス状構造化合
物材料は、1959年に、Smolenskiiらによって発見さ
れ(G. A. Smolenskii,V. A. IsupovとA. I. Agranovs
kaya、Soviet Phys. Solid State, 1, 149(1959))、そ
の後、Subbaraoにより詳細な検討がなされた(E. C.Sub
barao, J. Phys. Chem. Solids, 23, 665(1962))。ま
た最近、Carlos, A. Paz de Araujoらは、このビスマス
層状構造化合物薄膜が強誘電体及び高誘電体集積回路応
用に適していること、特に1012回以上の分極反転後も
特性に変化が見られないという優れた疲労特性を有する
ことを報告している(PCT/US92/10542
号)。
【0007】また、強誘電体薄膜の製造方法には、真空
蒸着法、スパッタリング法、レーザーアブレーション法
等の物理的方法や、有機金属化合物を出発原料とし、こ
れらを熱分解酸化して酸化物強誘電体を得るゾルゲル法
またはMOD(Metal Organic Decomposition)法、MO
CVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法
等の化学的方法が用いられている。
【0008】上記成膜法の中で、ゾルゲル法またはMO
D法は、原子レベルの均質な原料溶液の作製が可能であ
ること、組成制御が容易で再現性に優れること、特別な
真空装置が不要であり、常圧で大面積の成膜が可能であ
ること、工業的に低コストである等の利点から広く利用
されている。特に、上記のビスマス層状構造化合物薄膜
の成膜方法としても、下記に示すような工程のMOD法
が用いられている(PCT/US93/10021
号)。
【0009】(1)複合アルコキシド等からなる前駆体
溶液をスピンコート法等で基板上に塗布成膜する工程 (2)溶媒や(1)の工程において反応生成したアルコ
ールや残留水分を膜中より離脱除去させるために、17
0〜250℃で5〜10分間、得られた膜を加熱・乾燥
する工程 (3)膜中の有機物成分を熱分解除去するためにRTA
(Rapid Thermal Annealing)法を用いて酸素雰囲気中で
700〜725℃で30秒間、加熱処理する工程 (4)膜を結晶化させるために、酸素雰囲気中、800
℃で30〜90分間、加熱処理する工程 (5)上部電極を形成した後、酸素雰囲気中、800℃
で30分間、加熱処理する工程。
【0010】なお、所望の膜厚を得るためには、(1)
から(3)の工程を繰り返し、最後に(4)、(5)の
工程を行う。しかしながら、上記のような従来のMOD
法において、上部電極を形成する前に結晶化を行う工程
(工程(4))による強誘電体薄膜は、650℃以下の
焼成温度ではほとんど結晶化せず、高い残留分極を得る
ためには、800℃と極めて高温で、1時間以上もの長
時間加熱処理する必要があった(PCT/US93/1
0021号)。このため、粒子径が250〜350nm
程度の大きさの粗な膜になり易く、リーク電流が増大す
ると共に絶縁耐圧も低下し、さらに微細加工が困難にな
ることから、高集積化デバイスには適さなかった。
【0011】一方、強誘電体不揮発性メモリを高集積化
するためには、選択トランジスタと強誘電体キャパシタ
をコンタクトプラグで接続し、コンタクトプラグ上に強
誘電体キャパシタを形成したスタック型構造を採用する
必要がある(S. Onishi ら,IEEE IEDM Technical Dige
st,p843(1994))。ところが、強誘電体薄膜を形成する
ための高温酸素雰囲気中での長時間加熱処理は、強誘電
体薄膜と電極界面とにおける相互拡散や、ポリシリコン
等のコンタクトプラグ材料の酸化、コンタクトプラグ材
料と下部電極材料や強誘電体薄膜材料との相互拡散等に
よるコンタクト不良や特性劣化を引き起こすなどの問題
があった。
【0012】このため、高温に長時間耐える電極材料や
バリアメタル材料を厚く形成する必要があるが、これに
よりキャパシタ部分の段差が大きくなり、素子を高集積
化する場合の障害となっている。よって、キャパシタ全
体の膜厚を薄くして高集積化を図るためには、強誘電体
薄膜は、従来より少しでも低温、短時間の熱処理で良好
な特性が得られることが望ましい。目安としては、強誘
電体薄膜の熱処理温度は650℃以下とする必要があ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基板上
に下部電極、強誘電体薄膜及び上部電極を順に備える強
誘電体薄膜素子の製造方法において、(i) 基板上に前記
下部電極を形成し、(ii)該下部電極の表面に、強誘電体
を構成する金属元素を含む前駆体溶液を塗布し、加熱乾
燥し、(iii) 得られた基板に、1気圧より低いガス圧力
雰囲気中にて加熱して強誘電体薄膜を形成する第1熱処
理工程と、該強誘電体薄膜上に上部電極を形成した後に
加熱する第2熱処理工程とを施す強誘電体薄膜素子の製
造方法が提供される。
【0014】また、上記製造方法において形成され、強
誘電体薄膜が、SrとBiとTaとの酸化物又はSrと
BiとTiとの酸化物からなるビスマス層状化合物であ
る強誘電体薄膜素子が提供される。さらに、1つのトラ
ンジスタと、該トランジスタ上に絶縁膜を介して形成さ
れ、かつ該トランジスタとコンタクトプラグを介して電
気的に接続された下部電極、強誘電体薄膜及び上部電極
からなる1つの強誘電体キャパシタとからなるメモリセ
ルを有し、前記強誘電体薄膜が、前記下部電極の表面
に、強誘電体を構成する金属元素を含む前駆体溶液を塗
布し、加熱乾燥し、1気圧より低いガス圧力雰囲気中に
て加熱して強誘電体薄膜を形成する第1熱処理工程と、
該強誘電体薄膜上に前記上部電極を形成した後に加熱す
る第2熱処理工程とを施すことにより形成されるビスマ
ス層状化合物からなる強誘電体メモリ装置が提供され
る。
【0015】本発明における強誘電体薄膜素子の製造方
法において、強誘電体薄膜素子は、通常メモリ素子、焦
電センサ素子、圧電素子などに用いることができる強誘
電体薄膜素子を示すものであり、基板上に下部電極、強
誘電体薄膜及び上部電極が順次形成されて構成されるも
のである。工程(i) において、基板上に下部電極を形成
する。下部電極は、通常電極材料として用いられる導電
材料、例えばAl、Cu、あるいはTi、Ta、W等の
高融点金属等種々のものを使用することができるが、下
部電極上には酸化物層を形成するために、酸化されにく
い導電材料、例えばPt、RuO2やIrO2等の導電性
酸化物等を使用することが好ましい。この下部電極は、
例えば50〜200nm程度の膜厚で、公知の方法、例
えばスパッタ法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法等によ
り成膜し、公知の方法、例えばフォトリソグラフィ及び
エッチング法により所望の形状にパターニングして形成
することができる。
【0016】なお、本発明の製造方法においては、基板
上に直接下部電極を形成してもよいし、任意にSi
2 、SiN等の絶縁膜、トランジスタやキャパシタ等
の所望の素子及びそれらを被覆する層間絶縁膜等を介し
て、基板上に形成してもよい。また、基板上に絶縁膜を
介して下部電極を形成する場合には、絶縁膜と下部電極
との間に、例えばTa、Ti、TiN等からなる接着層
等を介在させてもよい。
【0017】工程(ii)において、形成された下部電極表
面に、強誘電体を構成する金属元素を含む前駆体溶液を
塗布し、加熱乾燥する。強誘電体を構成する金属元素と
しては、例えば、Bi、Sr、Ta、Nb、Ti、Z
r、Ca、Pb等を挙げることができ、特に、BiとS
rとTa又はBiとSrとTiとを含むものが好まし
い。これら金属元素を含む前駆体溶液とは、ゾルゲル法
やMOD法による成膜に用いる溶液であり、これら金属
元素のカルボン酸塩又はアルコキシドを、適当な濃度、
適当な温度、適当な配合割合で、適当な水性媒体又は有
機溶媒に溶解させたものである。使用することができる
有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、
プロパノール等の低級アルコール、キシレン、酢酸エス
テル等が挙げられる。前駆体溶液の調製は、例えば、強
誘電体を構成する金属元素の各溶液を、最終的に得よう
とする強誘電体の組成により異なるが、0.1〜1mo
l/リットル程度で別々に調製し、例えば150℃程度
以下で十分加熱するとともに、1〜3時間程度攪拌しな
がら適宜混合し、さらに混合液を1時間〜1昼夜程度攪
拌する方法が挙げられる。なお、前駆体溶液は、任意に
濾過、溶媒の蒸留、濃度の調製等を行うことが好まし
い。
【0018】得られた前駆体溶液は、下部電極上に、例
えばスピンコータにより一層あたり20〜200nm程
度の膜厚で塗布することができる。ただし、一層あたり
の膜厚が厚いと乾燥工程でクラックを発生しやすいた
め、一層あたりの膜厚は100nm程度以下がより好ま
しい。この前駆体溶液の加熱乾燥は、均一の温度で一定
時間行ってもよいが、温度の異ならせて行ってもよい。
例えば、100〜260℃程度の温度で1〜30分間行
う1段階加熱乾燥でもよいし、例えば100〜130℃
程度、好ましくは120℃前後に基板を加熱するか、あ
るいはこの範囲の温度の気体中で1〜30分間程度基板
保持した後、次いで230〜260℃程度の、好ましく
は250℃前後に基板を加熱するかあるいはこの範囲の
温度の気体中で1〜30分間程度基板保持する2段階加
熱乾燥でもよいし、100〜260℃程度の温度範囲内
で、徐々に温度を上昇させながら1〜30分間程度基板
を加熱あるいは保持する加熱乾燥でもよい。
【0019】上記の前駆体溶液の塗布、加熱乾燥は、1
回行って次工程に移ってもよいし、2回以上の所望の回
数繰り返し行ってもよい。本発明においては、総膜厚が
50〜200nm程度が好ましい。工程(iii) におい
て、上述したように前駆体溶液と塗布、加熱乾燥した基
板に、1気圧より低いガス圧力雰囲気中にて加熱して強
誘電体薄膜を形成する第1熱処理工程と、この強誘電体
薄膜上に上部電極を形成した後に加熱する第2熱処理工
程とを施す。第1熱処理工程は、1〜760Torrの
圧力範囲、好ましくは3〜20Torrの圧力範囲、6
00〜650℃程度の温度範囲、酸素雰囲気下、30秒
〜60分間程度行うことが好ましい。この第1熱処理工
程によって、塗布、加熱乾燥した膜内の有機物を分解除
去することができるとともに、結晶化した強誘電体薄膜
を形成することができる。この際の熱処理は、公知の方
法、例えばRTA法、熱処理炉を用いた方法等により行
うことができる。ただし、上部電極材料が下部電極材料
と同じである必要はない。
【0020】次いで、この第1熱処理が施された強誘電
体薄膜上に上部電極を形成する。この上部電極は、下部
電極と同様の材料、同様の方法、同様の膜厚で形成する
ことができる。第2熱処理工程は、大気圧力下、600
〜650℃程度の温度範囲、アルゴンや窒素ガス等の単
一又は混合不活性ガス雰囲気下、30秒〜60分間程度
行うことが好ましい。この際の熱処理も、上記と同様の
方法により行うことができる。
【0021】また、本発明においては、上述の方法によ
り形成した強誘電体素子における強誘電体薄膜は、SB
T(SrBi2Ta29)、SrBi2Nb29、SrB
2(Ta,Nb)29、Bi4Ti312、SrBi4
415、SrBi4(Ti,Zr)415、CaBi2
29、BaBi2Ta29、BaBi2Nb29、Pb
Bi2Ta29、等のビスマス層状構造化合物であるこ
とが好ましい。
【0022】さらに、本発明においては、上述の強誘電
体素子をキャパシタとして用い、1つのトランジスタと
1つのキャパシタとを組み合わせて1つのセルを構成す
る強誘電体メモリ装置に適用することが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の強誘電体薄膜素子
の製造方法、強誘電体薄膜素子及び強誘電体メモリ装置
の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0024】実施の形態1 図1は、本発明の強誘電体薄膜素子の製造方法を用いて
作製し、かつ後述の電気特性を評価するための強誘電体
薄膜素子を示している。この強誘電体薄膜素子は、n型
シリコン基板1の表面に、層間絶縁膜として膜厚200
nmのシリコン熱酸化膜2を形成し、その上に、接着層
として膜厚30nmのTa膜3を形成し、さらに、膜厚
200nmのPt膜による下部電極4、膜厚200nm
のSrBi2Ta29薄膜(以、SBT薄膜と称す)に
よる強誘電体薄膜5、膜厚100nmのPt膜による上
部電極6を、それぞれ順次形成した構造である。
【0025】以下に、図1に示す強誘電体薄膜素子の製
造方法について説明する。まず、n型シリコン基板1の
表面を1000℃で熱酸化することによって、基板表面
に、膜厚が200nmのシリコン熱酸化膜2を形成し
た。そして、このシリコン熱酸化膜2上に、膜厚が30
nmのTa膜3をスパッタ法により形成し、さらにこの
上に、厚さが200nmのPt膜による下部電極を形成
し、これを強誘電体薄膜形成基板として用いた。
【0026】次いで、この強誘電体薄膜形成基板上に、
強誘電体薄膜5としてSBT薄膜を形成した。SBT薄
膜は、図2に示したように、前駆体溶液の合成及びこの
前駆体溶液を用いて基板上にSBT薄膜を形成する一連
の工程により形成した。まず、前駆体溶液合成の出発原
料として、タンタルエトキシド(Ta(OC25))を
秤量し(ステップS1)、このタンタルエトキシドを2
−エチルヘキサネート中に溶解させ(ステップS2)、
反応を促進させるため、100℃から最高温度120℃
まで加熱しながら撹拌し、30分間反応させた(ステッ
プS3)。
【0027】次いで、120℃で反応によって生成した
エタノールと水分を除去する。その溶液に、キシレンに
溶解させたストロンチウム−2−エチルヘキサネート
(Sr(C7 15COO)2 )を、組成比がSr/Ta
=0.8/2.0になるように適量加え(ステップS
4)、125℃から最高温度140℃で30分加熱撹拌
した(ステップS5)。
【0028】その後、この溶液に、キシレンに溶解させ
たビスマス−2−エチルヘキサネート(Bi(C7 15
COO)2 )を、前駆体溶液組成比がSr/Bi/Ta
=0.8/2.2/2.0になるように適量加え(ステ
ップS6)、130℃から最高温度150℃で10時間
加熱撹拌した(ステップS7)。続いて、この溶液から
低分子量のアルコールと水と溶媒として使用したキシレ
ンを除去するために、130℃〜150℃の温度で5時
間蒸留し、さらに、溶液からダストを除去するために、
0.45μm径のフィルタで濾過した(ステップS
8)。その後、溶液のSr0.8Bi2.2Ta2.09.1の濃
度を0.1mol/lに調整し、これを前駆体溶液とし
た(ステップS9)。
【0029】次いで、上述した下部電極4が形成された
強誘電体薄膜形成基板上に、上記前駆体溶液を滴下し、
20秒間3000rpmでスピン塗布した(ステップS
10)。その後、基板を120℃に加熱したホットプレ
ートに載置し、5分間大気中でベークして乾燥させた
(ステップS11)。その際、乾燥を均一に進ませるた
めに温度範囲を100〜130℃とすることが好まし
く、最適な乾燥温度は120℃程度である。これは、こ
の温度範囲より高い温度、例えば150℃で乾燥を行っ
た場合、後述の塗布乾燥を繰り返す段階で膜応力により
クラックが発生するので、それを防止するためである。
続いて、完全に溶媒を揮発させるため、ウェハを250
℃に加熱したホットプレートに載置し、5分間大気中で
焼成する(ステップS12)。この温度は溶媒の沸点以
上であって、工程時間の短縮のため230℃〜260℃
程度の温度で行うことが好ましい。この成膜工程を3回
繰り返し、膜厚200nmのSBT薄膜を成膜した。
【0030】次に、第1焼成としてRTAを用いて、1
〜760Torr酸素雰囲気中、600℃で30分の熱
処理を行った(ステップS13)。この第1焼成におい
ては、塗布乾燥された薄膜中に含まれる有機物の熱分解
除去と同時に、強誘電体の結晶化が行われる。その後、
EB(electron beam)蒸着法により、膜厚100nmの
Ptによる上部電極6をマスク蒸着した(ステップS1
4)。本実施の形態では、強誘電体特性評価用に用いる
ため、上部電極6を100μmφの電極とした。
【0031】続いて、第2焼成として、RTA法を用
い、大気圧窒素雰囲気中650℃で、30秒間焼成を行
った(ステップS15)。この第2焼成は、結晶化した
SBT薄膜のグレイン間の凹部に入り込んだ上部電極材
料を収縮させる等の効果により、リークを抑制するため
に必要である。以上の工程により、強誘電体薄膜素子の
作製を完了した(ステップS16)。
【0032】上述の工程において、第1焼成後のSBT
薄膜のX線回折パターンを測定した。その回折パターン
を図3に示す。図3において、a、b、c、dはそれぞ
れ第1焼成圧力が760Torr、20Torr、3T
orr、1Torrのものである。また、図3におい
て、横軸は回折角度2θ(deg.)であり、縦軸は回
折強度(任意強度)であるが、縦軸ではそれぞれの第1
焼成圧力について回折強度0となる位置を移動させて表
示したものである。そして、図3中、SBT(00
8)、SBT(105)、SBT(110)、SBT
(0010)及びSBT(200)はSrBi2Ta2
9(SBT)よる回折ピーク、Siはシリコン基板によ
る回折ピーク、δ−TaO(001)及びδ−TaO
(002)はδ相TaOによる回折ピーク、Bi2Pt
はPt電極へのBiの拡散で生成したBi2Ptによる
ピーク、Ptは下部電極による回折ピークを表すもので
ある。
【0033】図3によれば、760TorrではSBT
ピークが非常にブロードになっており、アモルファスラ
イクな膜になっているものと考えられる。一方、3〜2
0TorrではSBTの多結晶ピーク(SBT(00
8)、SBT(105)、SBT(110)、SBT
(0010)、SBT(200))が現れている。1T
orrではSBTのピークはなく、TaOとBi2Pt
のピークが確認された。よって、この解析結果から、第
1焼成の雰囲気ガス圧力が3〜20Torrの範囲の場
合に、結晶化したSBT薄膜が得られたことがわかる。
【0034】次に膜の表面モフォロジーをSEMで観察
した。図4は3Torrで第1焼成を行った膜の表面S
EM写真である。全体に粒径50〜200nmの結晶粒
が存在する。20Torrでアニールした膜は部分的に
結晶粒が存在しており、760Torrのときはほとん
ど構造はなくアモルファスライクになっている。すなわ
ち、大気圧(760Torr)では、上記従来プロセス
にあるように800℃程度の高温が結晶化のために必要
であることがわかる。また、1Torrでの膜は結晶粒
は存在するものの、非常にポーラスであった。以上の結
果により、圧力の低下に伴いアモルファスライクな部分
は減り、結晶化が進行しているのがわかる。
【0035】図5、図6は上述の製造工程により得られ
た膜の第1焼成圧力に対する強誘電体特性を示すグラフ
である。強誘電特性の測定は、図1に示すタイプのキャ
パシタに対して、公知のソーヤタワー回路を用いて、印
加電圧を3Vとして行ったものである。SBT薄膜の残
留分極Prは、第1焼成圧力の低下に伴い増加し、3T
orrで10.7μC/cm2の値が得られている。ま
た、SBT薄膜の抗電界Ecは、第1焼成圧力の低下に
伴い増加し、3Torrで52.3kV/cmの値が得
られている。ただし、1Torrで第1焼成した膜は、
リーク電流が大きく強誘電性は測定できなかった。ま
た、第1焼成を550℃、3Torrで行った場合に
は、SBT薄膜は結晶化していなかった。従って、結晶
化には600℃以上の温度が必要である。
【0036】比較例1 上記実施の形態1の比較例として、図7に示した一連の
工程により、図1と同様の構造を有する強誘電体薄膜素
子を、その電気特性の評価のため作製した。なお、強誘
電体薄膜形成基板の形成は実施の形態1と同様に行っ
た。また、図7に示した工程のうち、実施の形態1と同
様の工程は同じステップ番号を付した。また、前駆体溶
液の組成は、実施の形態1と同様、Sr/Bi/Ta=
0.8/2.2/2.0である。
【0037】本比較例における強誘電体薄膜素子の製造
において、前述の実施の形態1と異なる点は、SBT薄
膜形成時の第2焼成である。すなわち、前述の第1の実
施の形態では、第2焼成を大気圧窒素雰囲気中で650
℃、30秒間行った(ステップS15)のに対し、比較
例のものでは3Torr酸素雰囲気中で600℃、30
分間行った(ステップS21)。なお、比較例の第1焼
成は大気圧(760Torr)酸素雰囲気中で行った。
【0038】上記比較例における第1焼成後のSBT薄
膜のX線回折パターンを測定し、図8に示した。図8に
よれば、第1焼成後はピークはブロードで、SBT薄膜
はアモルファスライクであることを示していた。従っ
て、本比較例ではSBT薄膜の結晶化は第2焼成によっ
てなされたものであることがわかる。次に、第2焼成後
のSBT薄膜の表面モフォロジーをSEMで観察し、図
9に示した。全体に粒径150〜300nmの結晶粒が
存在する。これは、第2焼成時間が実施の形態1に比べ
て長く、粒成長が進んだためと思われる。
【0039】図10は得られた膜のヒステリシスループ
である。強誘電特性の測定は、上記実施の形態1と同様
に、図1に示すタイプのキャパシタに対して、公知のソ
ーヤタワー回路を用いて、印加電圧を3Vとして行った
ものである。このとき、残留分極Prは11μC/cm
2、抗電界Ecは48kV/cmであり、実施の形態1
において、第1焼成を3Torr酸素雰囲気中で行った
場合とほぼ同等の値であった。
【0040】以上のように、本発明の強誘電体薄膜の製
造方法によれば、従来技術に記載の方法での、前駆体溶
液を塗布乾燥した後、膜中の有機物成分を熱分解除去す
るためのRTA加熱処理工程(工程(3))を省略し
て、塗布乾燥工程を数回繰り返して所定の膜厚とし、そ
の後、第1の熱処理工程として、1気圧より低いガス圧
力雰囲気中にて加熱を行うことによって膜中の有機物を
熱分解除去すると同時に結晶化ができた。さらに、上部
電極形成後の第2焼成(工程(5))の温度を650℃
まで下げると共に、焼成時間を30秒と大幅に短縮でき
た。すなわち、従来の方法よりもプロセスの簡略化と短
時間化、そして成膜温度の低温化が可能となる。さら
に、焼成時間の短縮により結晶粒子の粗大化を抑制して
緻密になり、微細加工にも適することから、より高密度
デバイスの作製が実現できる。
【0041】実施の形態2 本発明による強誘電体メモリセルを図11(d)に示
す。この強誘電体メモリセルは、素子分離酸化膜39を
有する第1導電型シリコン基板54の上に形成されたゲ
ート酸化膜40、サイドウォールスペーサ44を有する
ポリシリコンワード線42、シリコン基板54表面に形
成された第2導電型不純物拡散領域41とからなるトラ
ンジスタと、このトランジスタ上に形成されたTiNに
よるバリアメタル層46、Ptによる下部電極47、強
誘電体薄膜48及びPtプレート線49とからなる強誘
電体キャパシタとから構成されている。トランジスタと
強誘電体キャパシタとの間には、層間絶縁膜43、Ta
25バリア絶縁膜50及び層間絶縁膜51が配設されて
おり、トランジスタと強誘電体キャパシタとはコンタク
トプラグ45を介して接続されている。また、強誘電体
キャパシタ上には層間絶縁膜52が形成されており、そ
の上に、トランジスタの第2導電型不純物拡散領域41
に接続されたAlビット線53が形成されている。
【0042】以下に、上記強誘電体メモリの製造方法に
ついて、図面に基づいて説明する。まず図11(a)に
示したように、第1導電型シリコン基板54の上にゲー
ト酸化膜40、サイドウォールスペーサ44を有するポ
リシリコンワード線42、第2導電型不純物拡散領域4
1とからなるスイッチ用トランジスタを公知のMOSF
ET形成工程により形成し、層間絶縁膜43で覆う。そ
の後、不純物拡散領域41上の所望の領域に、公知のホ
トリソグラフィ法とドライエッチング法を用いてコンタ
クトホールを形成し、このコンタクトホールに不純物拡
散したポリシリコンを埋め込んだ後、公知のCMP(Ch
emical Metal Polishing)法により、コンタクトプラグ
45を形成するとともに、層間絶縁膜43とコンタクト
プラグ45表面を平坦化する。次に、バリアメタル層4
6としてTiNを公知のスパッタ法により膜厚200n
m堆積した後、Pt薄膜を公知のスパッタ法により膜厚
100nm堆積して下部電極47を形成する。この下部
電極47上に強誘電体薄膜48としてSBT薄膜を、実
施の形態1で示した図2のステップS1〜ステップS1
3と同様の方法により形成する。そして、第1焼成後の
SBT薄膜、下部電極47及びTiNバリアメタル層4
6を公知のホトリソグラフィ法とドライエッチング法を
用いて、3.0μm角の大きさにパターニングする。ド
ライエッチングにはECRエッチャーを用い、使用した
ガス種は、SBT薄膜エッチング用にはAr、Cl2
びCF4の混合ガス、Pt下部電極エッチング用にはC
2 6、CHF3 及びCl2 の混合ガス、TiNバリア
メタルエッチング用にはCl2ガスであった。この時、
SBT薄膜およびPt薄膜は非常に緻密で平坦であるの
で、精密な微細加工が可能であり、CDロスは0.1μ
m以下に抑えることができる。
【0043】次に、図11(b)に示したように、SB
T薄膜上全面に、膜厚30nmのTa25バリア絶縁膜
50を公知のスパッタ法を用いて堆積し、続いて、層間
絶縁膜51として膜厚150nmのシリコン酸化膜を公
知のCVD法にて堆積する。そして、SBT薄膜上部に
公知のホトリソグラフィ法とドライエッチング法を用い
て、2.0μm角のコンタクトホールを形成する。
【0044】次いで、図11(c)に示したように、前
述したコンタクトホールを含む領域上に膜厚100nm
のPt薄膜を公知のスパッタ法により形成し、公知のホ
トリソグラフィ法とドライエッチング法を用いて加工し
てPtプレート線49とした。そして、得られた基板
を、第2の熱処理として、RTA法を用いて大気圧窒素
雰囲気中で650℃で30秒間熱処理した。このSBT
薄膜は非常に平滑で緻密であり、強誘電体キャパシタの
形状を損ねることはなかった。また、SBT薄膜の膜厚
を測定したところ、200nmであった。
【0045】その後、公知のCVD法と平坦化技術を用
いて層間絶縁膜52を堆積して平坦化を行い、公知のホ
トリソグラフィ法とドライエッチング法を用いてスイッ
チ用トランジスタのもう一方の不純物拡散領域41への
コンタクトホールを形成し、公知のAl配線技術を用い
てビット線53を形成し、図11(d)に示したように
強誘電体メモリセルを完成する。
【0046】このようにして作製した強誘電体メモリセ
ルの電気特性を公知のソーヤタワー回路を用いて測定し
た。図12は、印加電圧を3Vで測定した時のヒステリ
シスループを示すグラフである。ヒステリシスループの
形状は良好で、残留分極Prは5μC/cm2、抗電界
Ecは30kV/cm(0.6V)の値が得られてお
り、強誘電体キャパシタとして十分な動作が確認され
た。なお、実施の形態1に比べて特性が劣っているの
は、エッチング等のプロセスダメージによると考えられ
るが、強誘電体メモリセルとして十分に実用化すること
ができる。また、印加電圧3Vでのリーク電流の値は、
5×10-8A/cm2であり、強誘電体キャパシタとし
て十分な特性が確認された。
【0047】図13は、電圧3V、周波数1MHzのパ
ルスを印加して繰り返し分極反転を行った場合の繰り返
し分極反転回数に対する蓄積電荷量δQの変化をプロッ
トしたグラフである。2×1011サイクルの分極反転後
も蓄積電荷量に全く変化は見られず、不揮発性メモリと
して良好な特性を示すものである。
【0048】
【発明の効果】本発明の強誘電体薄膜の製造方法によれ
ば、従来から行われていた前駆体溶液を塗布乾燥した後
の膜中有機物成分の熱分解除去工程であるRTA加熱処
理工程を省略し、塗布乾燥工程を数回繰り返して所定の
膜厚とし、その後、第1熱処理工程を1気圧より低いガ
ス圧力雰囲気中にて行うので、強誘電体薄膜中の有機物
の熱分解除去と同時に結晶化を行うことができ、従来行
われていたプロセスを簡略化するとともに、短時間化す
ることができ、さらに、成膜温度の低温化が可能とな
る。また、焼成時間を短縮することにより、強誘電体薄
膜中の結晶粒子の粗大化を抑制して緻密化して微細加工
を可能にすることができることから、より高密度デバイ
スの作製が実現できる。
【0049】また、本発明の製造方法により形成された
強誘電体薄膜素子及びこの素子を用いた強誘電体メモリ
装置においては、強誘電体薄膜が緻密化するため、リー
ク電流の低減等を図ることができ、非常に優れた強誘電
特性を有する素子及び装置を実現することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の強誘電体薄膜素子の実施例を示す要部
の概略断面図である。
【図2】本発明の強誘電体薄膜素子の製造工程の一部を
示す工程図である。
【図3】図2の製造方法で形成した強誘電体薄膜素子の
SBT薄膜の第1焼成の雰囲気ガス圧力(第1焼成圧
力)に対する膜のX線回折パターンを示す図である。
【図4】図2の製造方法で第1焼成圧力を3Torrと
して製造したSBT薄膜の表面SEM写真である。
【図5】図2の製造方法で形成した強誘電体薄膜素子の
第1焼成圧力に対する残留分極Prの変化を示すグラフ
である。
【図6】図2の製造方法で形成した強誘電体薄膜素子の
第1焼成圧力に対する抗電界Ecの変化を示すグラフで
ある。
【図7】比較例の強誘電体薄膜素子の製造工程の一部を
示す工程図である。
【図8】図7の製造方法で形成したSBT薄膜のX線回
折パターンを示す図である。
【図9】図7の製造方法で製造したSBT薄膜の表面S
EM写真である。
【図10】比較例の強誘電体素子に3Vの電圧を印加し
たときのヒステリシスループを示すグラフである。
【図11】本発明の強誘電体メモリ装置の製造工程を示
す工程図である。
【図12】図11の強誘電体メモリ装置に3Vの電圧を
印加したときのヒステリシスループを示すグラフであ
る。
【図13】図11の強誘電体メモリ装置の疲労特性を示
すグラフである。
【符号の説明】
1、54 シリコン基板 2 シリコン熱酸化膜 3 Ta膜 4 下部電極 5、48 強誘電体薄膜 6 上部電極 39 素子分離酸化膜 40 ゲート酸化膜 41 不純物拡散領域 42 ポリシリコンワード線 43、51、52 層間絶縁膜 44 サイドウォールスペーサ 45 コンタクトプラグ 46 バリアメタル層 47 下部電極 49 プレート線 50 バリア絶縁膜 53 ビット線
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−340084(JP,A) 特開 平8−2919(JP,A) 特開 平8−306231(JP,A) 特開 平9−208226(JP,A) 特開 平6−260612(JP,A) 特開 平10−4181(JP,A) 特開 平9−69614(JP,A) 特開 平9−321234(JP,A) Jpn.J.Appl.Phys., 1996年,Vol.35,Part 1,N o.9B,pp.4925−4929 電気学会論文誌C,1997年,第117巻, 第3号,pp.227−232 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/105 H01L 21/822 H01L 27/04 JICSTファイル(JOIS)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に下部電極、強誘電体薄膜及び上
    部電極を順に備える強誘電体薄膜素子の製造方法におい
    て、 (i) 基板上に前記下部電極を形成し、 (ii)該下部電極の表面に、強誘電体を構成する金属元素
    を含む前駆体溶液を塗布し、加熱乾燥し、 (iii) 得られた基板に、1気圧より低いガス圧力雰囲気
    中にて加熱して強誘電体薄膜を形成する第1熱処理工程
    と、該強誘電体薄膜上に上部電極を形成した後に加熱す
    る第2熱処理工程とを施すことを特徴とする強誘電体薄
    膜素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 第1熱処理工程を、20Torr以下の
    ガス圧力雰囲気中にて行う請求項1記載の強誘電体薄膜
    素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 第1熱処理工程を、600℃以上650
    ℃以下の雰囲気下で行う請求項1又は2記載の強誘電体
    薄膜素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 第2熱処理工程を、不活性ガス雰囲気下
    で行う請求項1〜3のいずれかに記載の強誘電体薄膜素
    子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前駆体溶液が、強誘電体薄膜を構成する
    金属のカルボン酸塩又はアルコキシドからなる請求項1
    〜4のいずれかに記載の強誘電体薄膜素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 強誘電体薄膜が、SrとBiとTaとの
    酸化物又はSrとBiとTiとの酸化物からなるビスマ
    ス層状化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の方
    法により形成される強誘電体薄膜素子。
  7. 【請求項7】 1つのトランジスタと、該トランジスタ
    上に絶縁膜を介して形成され、かつ該トランジスタとコ
    ンタクトプラグを介して電気的に接続された下部電極、
    強誘電体薄膜及び上部電極からなる1つの強誘電体キャ
    パシタとからなるメモリセルを有し、 前記強誘電体薄膜が、前記下部電極の表面に、強誘電体
    を構成する金属元素を含む前駆体溶液を塗布し、加熱乾
    燥し、1気圧より低いガス圧力雰囲気中にて加熱して強
    誘電体薄膜を形成する第1熱処理工程と、該強誘電体薄
    膜上に前記上部 電極を形成した後に加熱する第2熱処理
    工程とを施すことにより形成されるビスマス層状化合物
    からなることを特徴とする強誘電体メモリ装置。
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Jpn.J.Appl.Phys.,1996年,Vol.35,Part 1,No.9B,pp.4925−4929
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