JPH08339823A - 高温電池モジュール及びこれを用いた電池システム - Google Patents

高温電池モジュール及びこれを用いた電池システム

Info

Publication number
JPH08339823A
JPH08339823A JP7142874A JP14287495A JPH08339823A JP H08339823 A JPH08339823 A JP H08339823A JP 7142874 A JP7142874 A JP 7142874A JP 14287495 A JP14287495 A JP 14287495A JP H08339823 A JPH08339823 A JP H08339823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
high temperature
battery module
space
temperature battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7142874A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3328868B2 (ja
Inventor
Tadahiko Mitsuyoshi
忠彦 三吉
Hideo Sugaya
秀雄 菅谷
Koji Kusakabe
康次 日下部
Manabu Madokoro
間所  学
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP14287495A priority Critical patent/JP3328868B2/ja
Publication of JPH08339823A publication Critical patent/JPH08339823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3328868B2 publication Critical patent/JP3328868B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Mounting, Suspending (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の電池間で温度分布が小さくて電池特性
にアンバランスがなく、運転時の信頼性が高い、かつ活
物質漏洩時にも電池の正極/負極間の短絡を防止でき
る、非常時の信頼性の高い高温電池モジュールを提供す
る。 【構成】 ナトリウム硫黄電池などの高温電池3を複数
個、断熱容器1内へ平面的に収納した高温電池モジュー
ルであって、断熱容器1内に隔壁8を設けて内部空間を
上下に二分割し、上の空間に電池3の正極端子4、負極
端子5を配置し、下の空間に端子4,5を支持する電池
本体を配置して、さらに上の空間に端子4、5と共に乾
燥砂などの絶縁材11を充填することにより、絶縁材1
1により活物質漏洩時に端子4,5を保護してこれらの
短絡を防ぎ、また高温電池3が大破した時には、その際
発生する高熱で隔壁8が破れて上の空間の乾燥砂11な
どが下の空間の高温電池3の本体に降り注ぎ、消火する
ように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信頼性や安全性に優れ
た高温電池モジュールおよびそれを用いた電池システム
に係り、特に用途として電力貯蔵装置、電気自動車、非
常用電源、無停電電源、電力系統のピ−クカット装置、
周波数・電圧安定化装置などに用いらるモジュールおよ
びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】負極にナトリウムを、正極に硫黄、セレ
ン、テルル、金属ハロゲン化物などを用いた高温電池
は、その効率やエネルギ−密度が大きいことから注目さ
れ、電力貯蔵装置や電気自動車などへの利用が期待され
ている。これらの電池はその温度を保つために、電池1
個または複数個が断熱容器に収納されてなるモジュール
として運転される。
【0003】この種モジュールの一例は、特開平3−2
57766号公報に開示されているように、断熱容器に
複数個の高温電池を収納してモジュールを構成し、ヒ−
タによる加熱とファンなどによる冷却とによって、温度
制御している。この方法によれば、電池の温度制御が容
易で精度が高い反面、電池から活物質が漏洩した際に正
極/負極間が短絡しやすく、非常時の信頼性が低い欠点
があった。
【0004】また他の例では、特開平3−283272
号公報に開示されているように、断熱容器に複数個の高
温電池を収納し、電池間に乾燥砂などの絶縁材を充填し
てモジュールが構成されている。この方法によれば、電
池から活物質が漏洩しても充填した絶縁材で遮られるた
め、正極/負極間の短絡が起こりにくく、非常時の信頼
性が高い反面、充填した絶縁材のため電池の放熱が悪
く、温度制御が困難で、運転時の信頼性が低い欠点があ
った。この問題は電池を高出力で運転したり、運転モ−
ドを動的に変化させたりする場合には大きな問題で、電
池温度が適正範囲からはずれたり、電池間の温度分布が
大きくなってモジュール内の電池特性にアンバランスを
生じ、電池寿命が短くなるなどの信頼性上の問題を生じ
た。
【0005】さらに、特開平3−283270号公報に
は外部に乾燥砂等の不活性剤の収納容器を設け、異常時
にバルブを開けて、不活性剤を断熱容器内へ放出する方
法が記載されているが、この方法には、装置が複雑で大
がかりになること、バルブ開閉の信頼性が装置全体の信
頼性を制限するため、信頼性を十分に高くするのが困難
であるという問題があった。
【0006】このように、従来の高温電池モジュールで
は電池運転時の信頼性と非常時の信頼性とを同時に満足
させるのは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一つの目的
は、上記従来技術の欠点を除き、出力を変化させた場合
にもモジュール内の電池間の温度分布が小さく、電池特
性にアンバランスがなく、かつ活物質漏洩時にも正極/
負極間の短絡の起こりにくい、運転時、非常時共に信頼
性の高い高温電池モジュールを提供するにある。
【0008】本発明の他の目的は、上記高温電池モジュ
ールを用いた電力貯蔵装置、電気自動車、非常用電源、
無停電電源、電力系統のピ−クカット装置、周波数・電
圧安定化装置などの電池システムを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の高温電池モジュールは、ナトリウム
硫黄電池などの複数の高温電池を断熱容器内に収納した
モジュールであって、複数の高温電池は、その正極およ
び負極の各端子を共に電池の上側または下側に位置させ
て、平面的に配置されており、断熱容器は内部に設けた
隔壁によって上下2つの空間に分割され、一方の空間は
電池のうち正極、負極の各端子を含む部分を収納し、他
方の空間は正極、負極の各端子を支持し電池の活物質を
入れた電池本体部分を収納していることを特徴とする。
【0010】そして上記隔壁は絶縁材で構成することが
望ましい。隔壁を構成する絶縁材としては、ケイ酸カル
シウム又はマイカなどの板や、シリカ繊維、アルミナ繊
維又はチタン酸カリウム繊維等を固めた板を用いること
が出来る。また断熱容器のうち、高温電池本体の全部な
いし一部を収納した空間に風を入れるファンと、風の出
入口を設けることがより好ましい。
【0011】また、本発明の第2の高温電池モジュール
は、第1の高温電池モジュールで正極、負極の各端子を
電池の上側に位置せしめたモジュールであって、正極、
負極の各端子が収納された上の空間に、加えて乾燥砂な
どの絶縁材を充填したことを特徴とする。
【0012】そしてこの高温電池モジュールは、高温電
池の大破時には隔壁が破れて、乾燥砂などの絶縁材は下
の空間にある電池本体に落下するように構成するとよ
い。なお、乾燥砂など絶縁材が、複数の高温電池に含ま
れる活物質を消火するに十分な量だけ、充填するのが好
ましい。絶縁材としては、アルミナなどのセラミックス
粉末、砂、ガラス、ゼオライト、シラス、膨張ひる石、
膨張真珠石などの粒状、粉末状物や、ガラス繊維、セラ
ミックス繊維などを用いることが出来る。また、第1の
高温電池モジュールと同様に、ファンと風の出入口を設
けることが好ましい。
【0013】本発明の第3の高温電池モジュールは、ナ
トリウム硫黄電池などの複数の高温電池を断熱容器内に
平面的に配置して収納したモジュールであって、断熱容
器は内部に設けた隔壁によって上下2つの空間に分割さ
れ、上の空間は乾燥砂などの絶縁材で充填され、高温電
池大破時には隔壁が破れて、絶縁材が下の空間に落下す
るものである。なおこの高温電池モジュールでは各高温
電池の正極、負極の各端子の位置を特定していない。
【0014】そして、乾燥砂などの絶縁材が複数の高温
電池に含まれる活物質を消火するのに十分な量だけ充填
されているのが望ましい。またこのモジュールには、第
1、2の高温電池モジュールと同様、ファンと風の出入
口を設けることが好ましい。
【0015】また、本発明の他の目的は、上記第1〜3
の高温電池モジュールのいずれかの集合体を用いた、電
力貯蔵装置、電気自動車、非常用電源、無停電電源、電
力系統のピ−クカット装置または電力系統の周波数・電
圧安定化装置などの電池システムによって達成される。
【0016】
【作用】本発明の高温電池モジュールにおいては、断熱
容器内部が隔壁によって2分割され、正極、負極の各端
子が電池本体の少なくとも一部とは別の一方の空間に配
置されているために、電池本体部分から活物質が漏洩し
ても正極/負極間が短絡する恐れは無く、非常時の信頼
性が向上する。もちろん、他方の空間に配置する電池本
体部分が多いほど信頼性は向上するため、電池本体を実
質的に全て正極、負極端子から離すことが望ましい。な
お、電池本体とは電気化学反応が実質的に進行する部分
をいう。
【0017】また、正極、負極の各端子を収納した上の
空間に充填した乾燥砂などの絶縁材は、電池から漏洩し
た活物質を遮るため、正極/負極間の短絡の可能性は一
層低下し、信頼性が大幅に向上する。一方、電池本体の
全部または一部を収納した空間には絶縁材は充填されな
いため、この電池本体部分の放熱は良く、対流などによ
って電池間は熱伝達され、断熱容器内の温度分布は均一
にできる。この結果、電池運転時の信頼性は向上する。
この場合にも、電池本体を実質的に全て分離することに
より、温度制御は容易になる。主に電解質を通して正極
/負極間を流れる電流により電池は発熱するために、電
池本体の熱放散をよくすることは、モジュール内ばかり
でなく、電池内部においても適正な温度分布を保つ上で
重要である。特に、電池本体を収納した下の空間にはフ
ァン等で風をおくることにより、電池の放熱、電池間の
熱伝達が一層向上し、温度制御が容易になるために、電
池を高出力で運転したり、運転モ−ドを動的に変化させ
たりする場合にも電池温度を適正範囲に保ち、電池間の
温度分布を小さくすることが出来る。この結果、モジュ
ール内の電池特性のバランスが保たれ、電池寿命が確保
されるなど、信頼性上極めて有効である。
【0018】また、上部空間に充填された乾燥砂などの
絶縁材が、電池大破時の熱等によって隔壁が破れるよう
にすれば、乾燥砂などの絶縁材が高温電池に降り注ぎ、
自動的に消火出来るため、安全上極めて有効である。隔
壁としてケイ酸カルシウム、マイカなどの板や、シリカ
繊維、アルミナ繊維、チタン酸カリウム繊維等を固めた
板を用いれば、これらの材料の耐熱性が1000〜12
00℃程度以下と比較的低いため、この目的に有利であ
る。一方、乾燥砂はナトリウム、硫黄共通の消火剤であ
り、危険物関連の規則によれば、ナトリウム50kgま
たは硫黄500kg当たり50リットルが消火のための
必要量である。このように、断熱容器内の高温電池中の
活物質量の消火に必要な量以上の乾燥砂を断熱容器の上
部へ収納しておくことにより、高温電池モジュールの安
全性を特に高くできる。さらに、この場合にも断熱容器
の下部空間にファンで風を送ることにより、容易に高精
度な温度制御が可能となる。
【0019】さらに、本発明の高温電池モジュールの集
合体を用いた電池システムを用いることにより、信頼性
や安全性の高い電力貯蔵装置、電気自動車、非常用電
源、無停電電源、電力系統のピ−クカット装置、周波数
・電圧安定化装置などが実現される。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って説明する。図
1は本発明の第1の実施例となる高温電池モジュールの
構成図である。この実施例の高温電池モジュールは、概
して、断熱容器1、この断熱容器1のサイドに設置され
た蓋2、断熱容器1内に平面的に配列された複数の高温
電池3…3、高温電池3の上方にあって各高温電池3の
正極端子4、負極端子5を別々に接続するブスバ6、
6、断熱容器1の内底に敷かれた絶縁板7、断熱容器1
の内空間を上下に分割する隔壁8等から構成されてい
る。高温電池3を収納する断熱容器1は、断熱性能が優
れている理由から、真空断熱容器が普通用いられる。ま
た、図示されていないが、内部に加熱用のヒ−タを取り
付けることもできる。高温電池3は例えばナトリウム硫
黄電池のような電池であり、その正極端子4、負極端子
5をそれぞれ接続するブスバ6、6は断熱容器1外へ引
き出されている。絶縁板7は、高温電池3と断熱容器1
とを絶縁しており、この図の例では、絶縁板7に凹部を
設けて高温電池を固定し、耐震性の向上を図っている。
隔壁8は、図1の例では、上部空間に正極端子4、負極
端子5を収納し、下部空間に電池本体(電池の活物質が
電気化学反応する部分)を収納するように設けている。
なお、高温電池3を上下逆にすることもできる。9は高
温電池1に設けた支持部材で、これによって隔壁8が固
定されている。
【0021】この様に、高温電池3の端子4、5部分と
本体部分とが隔壁で分離された別の空間に配置されてい
るために、電池本体部分から活物質が漏洩してもそれに
よって正極4/負極5間が短絡する恐れはない。また、
電池本体部分は対流等によって熱放散、熱伝導され、温
度制御は容易である。さらに、隔壁8によって電池が固
定されるために、耐震性が向上するという利点もある。
【0022】図2は本発明の第2の実施例となる高温電
池モジュールの構成を示しており、図1と同符号の部品
は同じ内容を示している。この実施例の高温電池モジュ
ールは第1実施例のモジュールに新たな機能を加えたも
のである。すなわち、断熱容器1内の空間のうち、隔壁
8で分割された上部空間に乾燥砂などの絶縁材11を充
填している。そのため断熱容器1の内側面に絶縁材11
を保持する枠10を設けている。この枠10は、図1に
示す支持部材9に代わって隔壁8を固定するための部材
ともなる。なお蓋2を断熱容器1の上に設ける構造にす
ることも出来、この場合には絶縁材11を保持する枠8
は省略することもできる。また、この実施例ではファン
12を設けて、断熱容器1の下部空間に空気等のガスを
導入することにより、モジュールの温度制御性を高めて
いる。13、14はそれぞれガスの入り口、出口であ
る。
【0023】この様に、高温電池3の端子部分4、5を
電池本体から隔離された空間に配置すると共に、絶縁材
11で埋められているため、活物質漏洩時の正極4/負
極5間の短絡の可能性を一層小さくすることが出来る。
【0024】図3は高温電池の構造例を示している。概
して、この高温電池は固体電解質管15の内側には負極
活物質16を、下部に孔を設けた負極容器21に入れて
配し、固体電解質管15の外側に正極活物質17を配し
ており、正極物質は正極容器19内に収容されている。
ナトリウム硫黄電池の場合には、固体電解質管15はナ
トリウムイオン導電性であり、普通β”アルミナ焼結体
が用いられる。負極活物質16としてナトリウム、正極
活物質17として硫黄や多硫化ナトリウムがカ−ボンマ
ットに含浸して用いられ、電池は300〜400℃の温
度で普通運転される。なお正極活物質17としては、ナ
トリウム−硫黄電池においては硫黄や多硫化ナトリウム
が用いられるが、その他の高温ナトリウム電池において
は、セレン、テルルや金属元素のハロゲン化物が用いら
れることもある。負極容器18、正極容器19には、ア
ルミニウムや鉄、ステンレス鋼(SUS)、または、これ
らの表面にクロムやモリブデン、チタンなどを主体とす
る耐食層が設けたものが用いられる。20はα−アルミ
ナから成る絶縁リングであり、負極容器18、正極容器
19とはアルミニウム合金を用いて熱圧接されている。
また、負極端子5、正極端子4は、この図の例では、両
方とも電池の上部に配置されているが、両端子4、5を
電池の下部に配置する構造も可能である。なお、この図
で電池本体部分とは、負極活物質16および正極活物質
17の両方に接した固体電解質管15の部分、及び、こ
れに対応した正極容器19の部分であり、電気化学反応
が実質的に進行する部分をいう。
【0025】具体例として、1本当たりの容量:約36
0Wh、定格出力:約45W、高さ約36cmのナトリ
ウム硫黄電池を用い、約280本を外形が縦約170c
m、横約110cm、高さ約60cmの真空断熱容器に
入れて、12.5kWの高温電池モジュールを作成し
た。図2に示す様に、断熱容器1内をケイ酸カルシウム
製の隔壁8で分離し、電池3の端子4、5を収納した深
さ6cmの空間に乾燥砂11を充填した。乾燥砂11の
体積は約85リットル、断熱容器1全体のナトリウム量
は約60kg、硫黄量は約130kgであった。この乾
燥砂11の量は危険物関連の規則で定められた必要量以
上である。なお、ここでいう危険物関連の規則として、
危険物の規制に関する規則(総理府令第55号)の第30
条、同規則の別表第2(第31条関係)、および、危険物
の規制に関する政令(政令第306号)の別表第3(第1
条の11関係)がある。
【0026】この高温電池モジュールにおいて、強制的
に電池本体部を大破させる試験をした結果、飛散した高
温の活物質16、17によって隔壁8が破損し、乾燥砂
11が落下して自動的に消火されることが判明した。
【0027】また、電池本体を収納した空間には冷却フ
ァン12で風を送り、断熱容器1に設置した電気ヒ−タ
(図示されていない)による加熱と組み合わせてモジュ
ール内の温度を制御した。この結果、定格出力での充放
電運転時の電池温度は330±10℃に制御された。一
方、この構造で冷却ファン12を止めて加熱ヒ−タのみ
で温度制御した場合、電池温度のばらつきは±20℃と
なった。また、比較例として電池本体部にも乾燥砂を充
填したところ、電池温度のばらつきは±35℃と大きく
なった。
【0028】さらに、上に述べた様な信頼性、安全性の
高い高温電池モジュールを用いて、高信頼性、高安全性
の電力貯蔵装置、電気自動車、非常用電源、無停電電
源、電力系統のピ−クカット装置、周波数・電圧安定化
装置などの電池システムが実現できることが判明した。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、高温電池モジュール
を、ナトリウム硫黄電池などの複数の高温電池を断熱容
器に平面的に収納した高温電池モジュールにおいて、断
熱容器内に隔壁を設けて内部空間を上下に二分割し、一
方の空間には電池の正極端子、負極端子を配置し、他方
の空間には電池本体を配置して構成したので、電池本体
から活物質が漏洩しても正極/負極間が短絡する恐れは
無く、非常時の信頼性が向上する。
【0030】また上記高温電池モジュールで、断熱容器
の上の空間に正極、負極の各端子を配置し、これら端子
と共に乾燥砂などの絶縁材を充填すれば、電池から漏洩
した活物質が絶縁材で遮られるため、信頼性は一層向上
する。
【0031】一方、実質的に電池本体を収納した空間に
は絶縁材は充填されないため、電池本体部分の放熱は良
く、対流などによって断熱容器内の温度分布は均一にで
き、この結果、電池運転時の信頼性が向上する。また、
電池本体部分を収納した空間にファン等で風をおくれ
ば、温度制御は一層容易になる。
【0032】さらに、乾燥砂などの絶縁材を断熱容器の
上の空間に充填した場合には、電池大破時の熱等によっ
て隔壁が破れて、乾燥砂などの絶縁材が高温電池本体部
分に降り注ぎ、自動的に消火出来るため、安全性が向上
する。
【0033】この結果、本発明の高温電池モジュールの
集合体によって、信頼性や安全性の高い電力貯蔵装置、
電気自動車、非常用電源、無停電電源、電力系統のピ−
クカット装置、周波数・電圧安定化装置などの電池シス
テムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の高温電池モジュールの
構造を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例の高温電池モジュールの
構造を示す図である。
【図3】高温電池の構造の例を示す図である。
【符号の説明】
1 断熱容器 2 蓋 3 高温電池 4 正極端子 5 負極端子 6 ブスバ 7 絶縁板 8 隔壁 11 絶縁材 12 ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 間所 学 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナトリウム硫黄電池などの複数の高温電
    池を断熱容器内に収納した高温電池モジュールにおい
    て、前記複数の高温電池は、該電池の正極および負極の
    各端子を共に該電池の上側または下側に位置せしめて、
    平面的に配置されており、前記断熱容器は内部に設けた
    隔壁によって上下2つの空間に分割され、一方の空間は
    前記高温電池のうち正極および負極の各端子を含む部分
    を収納し、他方の空間は該正極および負極の各端子を支
    持し電池の活物質を入れた電池本体部分を収納している
    ことを特徴とする高温電池モジュール。
  2. 【請求項2】 前記隔壁が絶縁材で構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の高温電池モジュール。
  3. 【請求項3】 前記断熱容器のうち、前記高温電池本体
    の全部ないし一部を収納した空間に風を入れるファン
    と、該風の出入口を設けたことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の高温電池モジュール。
  4. 【請求項4】 ナトリウム硫黄電池などの複数の高温電
    池を断熱容器内に収納した高温電池モジュールにおい
    て、前記複数の高温電池は、該電池の正極および負極の
    各端子を該電池の上側に位置せしめて、平面的に配置さ
    れており、前記断熱容器は内部に設けた隔壁によって上
    下2つの空間に分割され、前記上の空間は前記高温電池
    のうち正極および負極の各端子を含む部分を収納すると
    共に乾燥砂などの絶縁材を充填しており、前記下の空間
    は前記電池の正極および負極の各端子を支持し電池の活
    物質を入れた電池本体部分を収納していることを特徴と
    する高温電池モジュール。
  5. 【請求項5】 前記隔壁が絶縁材で構成されていること
    を特徴とする請求項4記載の高温電池モジュール。
  6. 【請求項6】 前記高温電池の大破時には前記隔壁が破
    れて、前記乾燥砂などの絶縁材が前記下の空間にある電
    池本体に落下することを特徴とする請求項4または5に
    記載の高温電池モジュール。
  7. 【請求項7】 前記乾燥砂などの絶縁材が、前記複数の
    高温電池に含まれる活物質を消火するに十分な量だけ、
    充填されていることを特徴とする請求項6記載の高温電
    池モジュール。
  8. 【請求項8】 前記断熱容器の下の空間に風を入れるフ
    ァンと、該風の出入口を前記断熱容器に設けたことを特
    徴とする請求項4ないし7いずれかに記載の高温電池モ
    ジュール。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の高
    温電池モジュールの集合体を用いたことを特徴とする電
    力貯蔵装置、電気自動車、非常用電源、無停電電源、電
    力系統のピ−クカット装置または電力系統の周波数・電
    圧安定化装置などの電池システム。
  10. 【請求項10】 ナトリウム硫黄電池などの複数の高温
    電池を断熱容器内に平面的に配置して収納した高温電池
    モジュールにおいて、前記断熱容器は内部に設けた隔壁
    によって上下2つの空間に分割され、前記上の空間は乾
    燥砂などの絶縁材で充填され、前記高温電池大破時には
    前記隔壁が破れて、前記絶縁材が前記下の空間に落下す
    ることを特徴とする高温電池モジュール。
  11. 【請求項11】 前記乾燥砂などの絶縁材が、前記複数
    の高温電池に含まれる活物質を消火するのに十分な量だ
    け、充填されていることを特徴とする請求項10記載の
    高温電池モジュール。
  12. 【請求項12】 前記断熱容器の下の空間に風を入れる
    ファンと、該風の出入口を前記断熱容器に設けたことを
    特徴とする請求項10または11に記載の高温電池モジ
    ュール。
  13. 【請求項13】 請求項10、11または12に記載の
    高温電池モジュールの集合体を用いたことを特徴とする
    電力貯蔵装置、電気自動車、非常用電源、無停電電源、
    電力系統のピ−クカット装置または電力系統の周波数・
    電圧安定化装置などの電池システム。
JP14287495A 1995-06-09 1995-06-09 高温電池モジュール及びこれを用いた電池システム Expired - Fee Related JP3328868B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14287495A JP3328868B2 (ja) 1995-06-09 1995-06-09 高温電池モジュール及びこれを用いた電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14287495A JP3328868B2 (ja) 1995-06-09 1995-06-09 高温電池モジュール及びこれを用いた電池システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08339823A true JPH08339823A (ja) 1996-12-24
JP3328868B2 JP3328868B2 (ja) 2002-09-30

Family

ID=15325611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14287495A Expired - Fee Related JP3328868B2 (ja) 1995-06-09 1995-06-09 高温電池モジュール及びこれを用いた電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3328868B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009219257A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Panasonic Corp 電力供給機器とそれを用いた電子機器
JP2012522341A (ja) * 2009-03-31 2012-09-20 リ−テック・バッテリー・ゲーエムベーハー 密閉プレートを有するバッテリーハウジング
KR101318391B1 (ko) * 2011-12-26 2013-10-15 재단법인 포항산업과학연구원 나트륨 유황 전지 모듈
JP2014049427A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Toshiba Corp 組電池
WO2014054633A1 (ja) * 2012-10-02 2014-04-10 日本碍子株式会社 被覆セル及びモジュール電池
CN112670631A (zh) * 2020-12-23 2021-04-16 杨文险 一种基于电动汽车的动力电池通用化系统及其方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009219257A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Panasonic Corp 電力供給機器とそれを用いた電子機器
JP2012522341A (ja) * 2009-03-31 2012-09-20 リ−テック・バッテリー・ゲーエムベーハー 密閉プレートを有するバッテリーハウジング
KR101318391B1 (ko) * 2011-12-26 2013-10-15 재단법인 포항산업과학연구원 나트륨 유황 전지 모듈
JP2014049427A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Toshiba Corp 組電池
WO2014054633A1 (ja) * 2012-10-02 2014-04-10 日本碍子株式会社 被覆セル及びモジュール電池
CN104662698A (zh) * 2012-10-02 2015-05-27 日本碍子株式会社 包覆单电池及模块电池
JPWO2014054633A1 (ja) * 2012-10-02 2016-08-25 日本碍子株式会社 被覆セル及びモジュール電池
US9882181B2 (en) 2012-10-02 2018-01-30 Ngk Insulators, Ltd. Coated cell and module battery
CN112670631A (zh) * 2020-12-23 2021-04-16 杨文险 一种基于电动汽车的动力电池通用化系统及其方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3328868B2 (ja) 2002-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6309435B2 (ja) リチウム含有電池および関連付けられた容器を不活性化する方法
US8097356B2 (en) Battery pack
JPH081815B2 (ja) バッテリ
JP2000030739A (ja) ナトリウム−硫黄電池用真空断熱容器
JP3328868B2 (ja) 高温電池モジュール及びこれを用いた電池システム
KR20140085764A (ko) 나트륨 유황 전지 및 나트륨 유황 전지 모듈
JP3284855B2 (ja) ナトリウム硫黄電池の集合電池
JP6936923B2 (ja) 蓄電池用コンテナ
WO2023028745A1 (zh) 电池的箱体、电池、用电装置、制备电池的方法和装置
JPH11185800A (ja) 高温ナトリウム二次電池モジュールの運転方法
JP2000048857A (ja) 集合電池用真空断熱容器
JPH1040952A (ja) 高温ナトリウム二次電池モジュールおよびそれを用いた電池システム
JPH09298070A (ja) モジュール型二次電池及びモジュール型二次電池ユニット
JP2002063947A (ja) 集合電池用真空断熱容器及び放熱量調節方法
JPH07272751A (ja) ナトリウム−硫黄電池モジュール
JPH09199167A (ja) 高温二次電池モジュール及びそれを用いた電池システム
JPH07226228A (ja) 高温電池用保温容器
JP2966128B2 (ja) ナトリウム−硫黄電池における火災の消火装置
JP2004087152A (ja) ナトリウム硫黄電池システム
JPH0531205A (ja) ナトリウム−硫黄電池における放圧装置
JP3349491B2 (ja) ナトリウム二次電池の運転開始時における運転方法
JP2980840B2 (ja) ナトリウム−硫黄電池を用いたバッテリーシステムの運転方法
CN114464918B (zh) 一种电池包
JP2561764B2 (ja) ナトリウム−硫黄電池
KR20240033061A (ko) 전기화학 에너지 저장 장치

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees