JPH11185800A - 高温ナトリウム二次電池モジュールの運転方法 - Google Patents

高温ナトリウム二次電池モジュールの運転方法

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JPH11185800A
JPH11185800A JP9356669A JP35666997A JPH11185800A JP H11185800 A JPH11185800 A JP H11185800A JP 9356669 A JP9356669 A JP 9356669A JP 35666997 A JP35666997 A JP 35666997A JP H11185800 A JPH11185800 A JP H11185800A
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JP
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secondary battery
temperature
discharge
sodium secondary
vacuum
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JP9356669A
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Tadahiko Mitsuyoshi
忠彦 三吉
Manabu Madokoro
間所  学
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Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電力のピークシフト用や予備力電源用としての
利用に適した高温ナトリウム二次電池モジュールの運転
方法を提供する。 【解決手段】ナトリウム硫黄電池などの高温ナトリウム
二次電池を断熱容器へ収納したモジュールの運転方法に
おいて、次回の放電予定に基づいて、前記断熱容器の充
電または待機時の熱伝達率を調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力貯蔵用として
用いられ、特に電力のピークシストのための電力貯蔵装
置用や電力機器故障や送電線故障などによる電力不足に
対処するための予備力電源用として好適な、高温ナトリ
ウム二次電池モジュールの運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】負極にナトリウム,正極に硫黄,セレ
ン,テルル,金属ハロゲン化物などを用いた高温ナトリ
ウム二次電池は、その効率やエネルギー密度が大きいこ
とから注目され、電力貯蔵装置や電気自動車などへの利
用が期待されている。これらの二次電池は、その動作温
度を約300℃程度に保つために断熱容器へ収納してモ
ジュールを構成し、交直変換器と組み合わせて運転され
る。
【0003】このような二次電池モジュールは普通、夜
間の電力を蓄積して昼間に放電するというサイクルで繰
り返し運転されるため、電池の動作時の発熱、特に放電
時の発熱を考慮して断熱容器の放熱量を熱設計し、1日
1サイクルの運転で丁度電池の発熱量と断熱容器からの
放熱量をバランスさせて、放電開始前の電池温度が毎サ
イクルほぼ一定になるように制御されている。
【0004】しかしながら、この方法では例えば休日の
ように充放電しない場合や春秋のようにピークシフトの
必要回数が少なくて待機日の多い場合、及び、非常用電
源や予備力電源のように常時には運転しないで高温で待
機する場合には、断熱容器に設けたヒータなどを運転し
て電池を所定温度に保温する必要があり、このヒータに
よるエネルギーロスのために二次電池モジュールの効率
が低下するという欠点があった。
【0005】この問題は、高温ナトリウム二次電池を非
常用電源や予備力電源などのように常時運転しない用途
に用いる場合や春秋のように待機日の多い場合には、特
に大きな問題であった。逆に、待機時の放熱量を少なく
してエネルギーロスを抑えると、運転時の発熱によって
電池温度が許容温度を超え、寿命が低下するという新た
な問題を生じた。例えば、負荷平準化などへの適用が期
待されているナトリウム硫黄電池で電力機器用に要求さ
れる約15年間の寿命を確保するためには、電池温度は
約370℃以下に保つ必要がある。
【0006】この問題の対策として、特願平3−305453
号出願(参照)や特願平6−151846号出願(参照)など
には、電池温度に応じて断熱容器の放熱性能を調整し、
放電などによる発熱で電池温度が所定温度以上に達した
場合に放熱性能を大きくして、電池温度を制御する方法
が提案されている。
【0007】しかしながら、この方法においても放電時
に断熱容器の放熱性能を高めて電池温度を制御している
ため、その後に長期待機する場合にはヒータによって電
池を保温する必要を生じ、非常用電源用や予備力電源用
など待機時間の長い用途に用いる場合には、高温ナトリ
ウム二次電池モジュールの効率が十分には大きくできな
かった。
【0008】さらに、放電時の断熱容器の放熱性能が高
いと、断熱容器内の場所によって複数個の電池間に温度
分布が付き易く、起電力や電池抵抗が電池ごとに異なっ
て、放電電流にアンバランスを生じて電池効率の低下や
容量低下を招きやすいという問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の欠点を除き、ピークシフト用電力貯蔵装置や
予備力電源用などとしての利用に適した高温ナトリウム
二次電池モジュールの運転方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明の高温ナトリウム二次電池モジュールの運転
方法は、ナトリウム硫黄電池などの高温ナトリウム二次
電池を断熱容器へ収納し、第一の放電後の充電または待
機時の前記断熱容器の熱伝達率を前記充電または待機に
続く第二の放電予定に基づいて調節し、前記熱伝達率の
調節により、前記第二の放電開始前の前記高温ナトリウ
ム二次電池の温度を前記第一の放電開始前の温度と略一
致させることを第一の特徴としている。ここで、前記充
電または待機時の前記断熱容器の熱伝達率が前記第一,
第二の充電時よりも大きくなるように調節することが望
ましい。なお、前記第二の放電は前記第一の放電の翌日
であっても良い。
【0011】また、前記断熱容器の熱伝達率を調節し
て、前記高温ナトリウム二次電池の充電または待機時の
熱伝達率を放電時の熱伝達率よりも大きくすることを第
二の特徴としている。ここで、前記断熱容器の壁が二重
または多重壁となった真空断熱容器を用い、前記高温ナ
トリウム二次電池の充電または待機時の前記真空断熱容
器の壁内部の真空度を放電時の真空度よりも低くして、
熱伝達率を調節することが望ましく、前記真空度の調節
が前記真空断熱容器の側部壁に対しては行われず、上部
壁または/および下部壁に対して行われることが特に望
ましい。
【0012】さらに、前記真空度の調節は真空ポンプと
リーク弁とによって行ったり、化学物質の蒸気圧,吸着
ガス圧または分解ガス圧の変化を利用して行うことがで
きる。また、これらの代わりに、前記熱伝達率の調節を
前記モジュールに設けた冷却ファンの運転制御によって
行うこともでき、その場合には放電時には前記冷却ファ
ンは運転しないことが望ましい。
【0013】電力貯蔵用として高温ナトリウム二次電池
モジュールを用いる際、特に、電力機器や送電線などの
故障で昼間のピーク時に電力不足を生ずる場合に対処し
て予備力電源用などとして用いる際やピークシフト用電
源として待機日の多い春秋に運転する際には、断熱容器
からの放熱量をできるだけ少なくして、昼間の必要時に
放電,夜間充電することがモジュールの効率向上には有
効である。
【0014】しかしながら、放電後の充電や放置時に断
熱容器からの放熱が少な過ぎて、次回の放電開始時まで
に電池温度が所定の温度まで下がらない場合には、電池
モジュールの運転サイクル毎に電池温度が上昇し、遂に
は電池温度が許容温度を超えて、電池寿命が低下すると
いう問題を生ずる。
【0015】本発明の運転方法はこの問題を考慮したも
のであって、放電時の断熱容器の熱伝達率を小さくする
と共に、モジュールの熱容量を高めて、1回の放電では
電池温度が許容温度を超えないように設定する。
【0016】これに続く充電または待機時には、次回の
放電予定を考慮して、例えば翌日に放電が必要ない場合
には充電後そのまま待機し、翌日放電が必要な場合には
充電時または/および待機時の断熱容器の熱伝達率を高
めて、次回、例えば翌日の放電開始前の電池温度が前日
の放電開始前の温度に略一致するように調整し、繰り返
しの放電によって電池温度が許容温度を超えないように
するものである。
【0017】なお、充電中又は待機中に電池温度が放電
開始前の所定の温度に達したら、断熱容器の熱伝達率を
元の低い状態へ戻せば良い。また、一度放電後しばらく
の期間放電しない場合には、断熱容器の熱伝達率を高め
ることなく放置して、電池温度を自然に所定温度に到達
させることもできる。
【0018】このように放電時の熱伝達率を小さくする
こと、および、放電で上昇した温度を次回の放電予定が
許す範囲内でできるだけゆっくりと低下させることによ
り、充電や待機時に電池温度保持のためにヒータに与え
るエネルギーを小さくすることができ、モジュールの高
い効率が確保できる。
【0019】なお、電力機器故障や送電線故障などによ
る昼間の電力不足に対処するための予備力電源用として
高温ナトリウム二次電池モジュールを用いる場合、故障
機器の修理状況などによって次回の運転予定は変化する
が、非常用電源や保安用電源として使用する場合とは異
なって、この運転予定は事前に推定可能である。
【0020】したがって、次回の放電予定に基づいて充
電または待機時の熱伝達率を調整する本発明の運転方法
によって、電池温度が許容温度を超えることなく、か
つ、断熱容器からの放熱量をできるだけ少なくして、モ
ジュールの効率を高めることができる。
【0021】また、高温ナトリウム二次電池モジュール
を電力のピークシフト用に用いる場合、ほとんど毎日ピ
ークシフト運転が必要な真冬に合わせて断熱容器の熱伝
達率を設定しておくと、春秋のようにピークシフトの必
要が少なく、待機日の多い場合には電池の保温にエネル
ギーが必要で、モジュールの効率低下の問題を生ずる。
この場合、本発明のように放電時の断熱容器の熱伝達率
を小さくしておき、気温予熱などから想定した次回の放
電予想に基づいて充電時や待機時の断熱容器の熱伝達率
を調節することにより、モジュールの運転効率を高める
ことができる。さらに、本発明では放電時の断熱容器の
熱伝達率が小さいため、放電時に複数個の電池間に温度
分布が付きにくく、その結果、放電電流のアンバランス
を生じにくいという利点もある。このため、本発明の高
温ナトリウム二次電池モジュールの運転方法は一般の電
力貯蔵用としても有効で、この方法により効率が高く、
かつ、放電電流のアンバランスの少ない運転が可能とな
り、電池の信頼性が向上する。
【0022】充電や待機時に断熱容器の熱伝達率を高め
る方法としては、モジュールに冷却ファンを付けて、こ
れを充電や待機時に運転して風を送る方法、及び、断熱
容器壁が二重または多重壁となった真空断熱容器を用
い、断熱容器の壁内部の真空度を低くする方法が考えら
れ、後者の方法としては真空ポンプとリーク弁を用いて
真空度を調整する方法、及び、化学物質の蒸気圧,吸着
ガス圧または分解ガス圧の温度変化などを利用する方法
を用いることができる。
【0023】また、真空断熱容器の壁内部の真空度を調
整する方法を採用する場合、断熱容器の側部壁を上部壁
または/および下部壁からガス圧的に隔離して、断熱容
器の側部壁の真空度は高いままで、上部壁または/およ
び下部壁の真空度を低くすることが特に望ましい。この
方法によれば、断熱容器の上面または/および下面から
主に放熱され、平面方向に配置した複数個の電池間に放
熱時にも温度差が付きにくいという利点を生ずる。並列
電池間に温度差が付くと、電池の特性に差異を生じて内
部循環電流が流れ、これがモジュールの容量変動を起こ
す可能性があるが、断熱容器側面の熱伝達率を小さく保
つことにより、この問題を避けることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に従って説
明する。
【0025】図1は本発明の運転方法において用いられ
る高温ナトリウム二次電池モジュールの構成例を示して
いる。図において、1は平面方向に複数個配列された高
温ナトリウム二次電池、2はこれを収納する断熱容器
で、断熱性能が優れている理由により、金属二重壁の間
隙に断熱材(図示されていない)を充填し、間隙を真空
に引いた真空断熱容器が普通用いられる。また、図示さ
れていないが、断熱容器2の内面には加熱用のヒータが
取り付けられる。断熱容器2は側部壁21と下部壁22
から構成される箱状の容器本体に、上部壁23を構成す
る箱状の蓋24をかぶせた構造を持っている。
【0026】3は電気端子で、側部壁21と蓋24との
間を通って、外部へ延びている。なお、この構造の代わ
りに、側部壁21に図示されていない貫通孔を設けて、
これを通して電気端子3を外部へ延ばすこともできる。
4は絶縁材で、電気端子3と断熱容器2とを電気絶縁す
ると共に、電気端子設置部の断熱性能を向上するために
設けてある。5は絶縁板で、高温ナトリウム二次電池1
と断熱容器2との間を電気絶縁している。
【0027】また、6は冷却ファンで、必要に応じてこ
れを動かして断熱容器2の内部へ空気を送り込むことに
より、高温ナトリウム二次電池の冷却が可能である。
【0028】図2は本発明の運転方法において用いられ
る高温ナトリウム二次電池モジュールの他の構成例を示
しており、図1と同じ符号で示したものは同じ内容を示
している。図2においては、側部壁21は下部壁22及
び上部壁23からガス圧的に隔離されており、側部壁2
1よりも下部壁22または/および上部壁23の熱伝達
率が大きくなるように、下部壁内部または/および上部
壁内部の真空度を低くしてある。なお、25は側部壁2
1と下部壁22との隔離壁である。
【0029】また、7,8はそれぞれ真空度の制御のた
めに上部壁23へ設けた真空ポンプ及びリーク弁であ
り、これによって上部壁23の熱伝達率が調整できる。
なお、同じ真空ポンプとリーク弁を下部壁22に設ける
ことも可能である。さらに、9は高温ナトリウム二次電
池1の間に充填した乾燥砂であり、場合によっては砂の
代わりに、アルミナのような熱伝導率の良いセラミック
粉やシラスバルーンのような軽量中空粒子を充填するこ
とも可能である。
【0030】図3も本発明の運転方法において用いられ
る高温ナトリウム二次電池モジュールの他の構成例を示
しており、図1,図2と同じ符号で示したものは同じ内
容を示している。図3においても、側部壁21は下部壁
22及び上部壁23からガス圧的に隔離されている。下
部壁22及び上部壁23の内部には、パラジウム水素化
物のように温度変化によって分解ガス圧が変化して、熱
伝達率が調整可能な化学物質10が充填されている。な
お、パラジウム水素化物の代わりに、活性炭と水素ガス
のような吸着剤と吸着ガスとの組み合わせや、トリフェ
ニレンのように高温で蒸発や昇華する化学物質を用いる
こともできる。
【0031】また、11は化学物質10の近傍に設けた
ヒータで、これを用いて化学物質の温度を制御すること
により、下部壁22及び上部壁23の熱伝達率の調整が
可能である。
【0032】図4は本発明の高温ナトリウム二次電池モ
ジュールの運転方法の例を示している。図4においてケ
ース1は8時間放電,10時間充電,6時間待機を繰り
返すケースであり、放電時に断熱容器の熱伝達率を低く
し、充電時及び待機時に熱伝達率を高めることにより、
放電時の電池間の電流アンバランスを避けると共に、毎
回の放電開始前の高温ナトリウム二次電池の温度が所定
の一定値になるように制御している。
【0033】一方、ケース2は8時間放電,10時間充
電,6時間待機の日と24時間待機の日を交互に繰り返
すケースであり、この場合には断熱容器の熱伝達率を一
定に保ったままで、48時間毎の放電開始前の高温ナト
リウム二次電池の温度が所定の一定値となるように調整
してある。なお、運転に当っては、次回の運転計画に基
づいて適切にケースを選択して、断熱容器の熱伝達率が
調整される。勿論、24時間待機の日が何日も継続する
場合には、断熱容器の熱伝達率をケース2よりさらに小
さくしておけば良い。
【0034】具体例として、1本当りの容量約480W
h,定格出力約60Wのナトリウム硫黄電池を用い、電
池216本を縦約1m,横約1.5m,高さ約0.6mの
真空断熱容器に平面方向に配列して収納し、図2に示し
た類似の構造の容量約100kWhのモジュールを得
た。なお、電気端子としてはアルミニウム製のブスバを
用い、ガラスウールで絶縁して、断熱容器の外部へ取り
出した。また、断熱容器の上部壁を構成する蓋に真空ポ
ンプとリーク弁を取り付けて、蓋の熱伝達率を制御可能
とした。
【0035】このナトリウム硫黄電池モジュールを用
い、図4に示したケース1と同様なパターンで、断熱容
器の蓋の圧力が0.001 気圧と真空度の高い状態で8
時間定格放電し、続いてリーク弁を調節して断熱容器の
蓋の圧力が0.05 気圧と真空度を下げた状態で10時
間充電,6時間待機することにより、丁度ナトリウム硫
黄電池の温度が前回の放電開始前の温度と等しくなるよ
うにした。なお、このケースでは断熱容器の側部壁内お
よび下部壁内の圧力は0.001 気圧、放電開始前の電
池温度は310℃、放電終了時の電池温度は350℃で
あった。次に、真空ポンプを用いて断熱容器の蓋の真空
度を元に戻し、前と同様に放電,充電,待機を繰り返し
た。
【0036】一方、ナトリウム硫黄電池を1日置きに放
電する場合には、ケース2に従って、断熱容器の蓋の圧
力が0.001 気圧と真空度は高いままで、8時間放
電,10時間充電,6時間待機の日と24時間待機の日
を繰り返すことにより、48時間毎の放電開始前の電池
温度は約310℃となった。
【0037】このように、次回の運転計画に従って断熱
容器の蓋の熱伝達率を適切に制御することにより、充電
や待機時にヒータを用いて電池を保温するために必要な
エネルギーが不要となり、モジュールの効率が向上する
と共に、放電時に電池間の温度分布が均一なために放電
電流のアンバランスや内部循環電流の問題がなく、ナト
リウム硫黄電池が長寿命で、その容量や効率が高く保た
れるという利点が得られることが判明した。
【0038】
【発明の効果】本発明の運転方法によれば、高温ナトリ
ウム二次電池モジュールをピークシフト用電力貯蔵装置
や予備力電源用などに使用する際、モジュールの温度保
持に必要なエネルギーを低減して効率を高く保ち、か
つ、放電電流のアンバランスを抑えて電池の寿命低下や
容量,効率低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の運転方法に用いる高温ナトリウム二次
電池モジュールの構成例を示す図。
【図2】本発明の運転方法に用いる高温ナトリウム二次
電池モジュールの構成例を示す図。
【図3】本発明の運転方法に用いる高温ナトリウム二次
電池モジュールの構成例を示す図。
【図4】本発明の高温ナトリウム二次電池モジュールの
運転方法の例を示す図である。
【符号の説明】
1…高温ナトリウム二次電池、2…断熱容器、6…冷却
ファン、7…真空ポンプ、8…リーク弁、10…化学物
質、21…側部壁、22…下部壁、23…上部壁。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナトリウム硫黄電池などの高温ナトリウム
    二次電池を断熱容器へ収納したモジュールの運転方法に
    おいて、第一の放電後の充電または待機時の前記断熱容
    器の熱伝達率を前記充電または待機に続く第二の放電予
    定に基づいて調節し、前記第二の放電開始前の前記高温
    ナトリウム二次電池の温度を前記第一の放電開始前の温
    度と略一致させることを特徴とする高温ナトリウム二次
    電池モジュールの運転方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載において、前記充電または待
    機時の前記断熱容器の熱伝達率が前記第一,第二の充電
    時よりも大きくなるように調節することを特徴とする高
    温ナトリウム二次電池モジュールの運転方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載において、前記第二の放電が
    前記第一の放電の翌日に行われることを特徴とする高温
    ナトリウム二次電池モジュールの運転方法。
  4. 【請求項4】ナトリウム硫黄電池などの高温ナトリウム
    二次電池を断熱容器へ収納したモジュールの運転方法に
    おいて、前記高温ナトリウム二次電池の充電または待機
    時の前記断熱容器の熱伝達率が放電時の熱伝達率よりも
    大きくなるように前記断熱容器の熱伝達率を調節するこ
    とを特徴とする高温ナトリウム二次電池モジュールの運
    転方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載において、前記断熱容器の壁
    が二重または多重壁となった真空断熱容器を用い、前記
    高温ナトリウム二次電池の充電時または待機時の前記真
    空断熱容器の壁内部の真空度を放電時の真空度よりも低
    くして、前記熱伝達率を調節することを特徴とする高温
    ナトリウム二次電池モジュールの運転方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載において、前記真空度の調節
    が前記真空断熱容器の側部壁に対しては行われず、上部
    壁または/および下部壁に対して行われることを特徴と
    する高温ナトリウム二次電池モジュールの運転方法。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載において、前記真空
    度の調節が真空ポンプとリーク弁とによって行われるこ
    とを特徴とする高温ナトリウム二次電池モジュールの運
    転方法。
  8. 【請求項8】請求項5または6記載において、前記真空
    度の調節が化学物質の蒸気圧,吸着ガス圧または分解ガ
    ス圧の変化を利用して行われることを特徴とする高温ナ
    トリウム二次電池モジュールの運転方法。
  9. 【請求項9】請求項4記載において、前記熱伝達率の調
    節が前記モジュールに設けた冷却ファンの運転制御によ
    って行われることを特徴とする高温ナトリウム二次電池
    モジュールの運転方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載において、前記放電時には
    前記冷却ファンを運転しないことを特徴とする高温ナト
    リウム二次電池モジュールの運転方法。
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