JPH08339464A - 自動取引装置の振込方法および自動取引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動取引装置により、災害の被災地へ義援金
を送金する場合、振込処理の簡略化を図る。 【構成】 自動取引装置のタッチパネルの取引初期画面
に義援金振込ボタンを設け、この義援金振込ボタンが押
下されると、あらかじめ決められた振り込み先の情報に
基づき振り込み処理が行われる。また、キャッシュカー
ドにより義援金振り込みが行われる場合は、キャッシュ
カードの情報から振り込み依頼人情報を使って振り込み
処理が行われる。この義援金振込ボタンは係員の操作に
より変更が可能とするように、自動取引装置に係員入力
操作部が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は金融機関に設置されて
いる現金自動取引装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の現金自動取引装置の取引初期画面
は「お引き出し」「お預け入れ」「お振り込み」「通帳
記入」「残高照会」という取引種別を示すガイダンスが
タッチパネル上に表示されていた。そこで、顧客は、タ
ッチパネルに触れることにより希望する取引を選択し、
暗証番号や金額等を入力することにより取引を実行する
ことになる。

【０００３】ここで、ある地域に災害が発生し、その被
災地に対する義援金を自分の銀行口座から中央共同募金
会に送金しようとした場合、銀行の窓口取引によるか、
現金自動取引装置による場合は取引初期画面で「お振り
込み」を選択し、振込取引を行うことになる。

【０００４】窓口取引により中央共同募金会に送金する
場合は窓口係員の処理が煩雑になるという問題があり、
また、現金自動取引装置の振込取引による場合は中央共
同募金会の振込先金融機関名、口座番号、受取人氏名等
を顧客自らが入力しなければならず、善意の気持ちで義
援金を送ろうという顧客にとって処理が負担となるとい
う欠点があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この発明は被災地に対
する義援金を自分の銀行口座から中央共同募金会等の特
定の振り込み先に振り込む際に処理手順を簡略化するこ
とにある。

【０００６】また、被災地に対する義援金の振り込みの
要請は、中央共同募金会としては一年中受け付けている
が、社会一般から見ると残念ではあるが必ずしも一年中
あるものではないため、ある時期にこの簡略化した処理
手順を中断し、通常の振り込み処理に戻るようにする。
そして、不幸にも別の災害が発生したら再度、処理手順
を簡略化するようにする。即ち、切り替え可能にする。

【０００７】さらに、自動取引装置の取引初期画面の義
援金受け付けガイダンスは、地震の名前、台風の名前、
大火事の名前等災害が起きた際その都度変えられるよう
にし、善意の顧客に対するきめ細かなサービスを提供で
きるようにする。

【０００８】また、義援金の振り込み先は、通常は１箇
所であるので、複数の中から顧客により選択できるよう
にしてもよい。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、顧客に振込取引を指定させるためのボタン
をタッチパネルの取引画面に表示し、顧客の操作に従っ
て振込取引を行う自動取引装置の振込方法において、前
記取引画面に義援金振込ボタンを表示し、顧客が該義援
金振込ボタンを押下すると、装置内の記憶装置にあらか
じめ記憶されている特定の振込先の情報にもとずき、現
金投入または口座引き落としによる振込処理を行う自動
取引装置の振込方法にある。

【００１０】また、本発明は、顧客がタッチパネルを操
作することにより、顧客の操作により取引を行う自動取
引装置において、係員の入力を可能とする入力操作部
と、タッチパネル上の特定領域をタッチセンサ部として
表示させる文字、図形または記号を記憶する記憶手段
と、係員入力部からの信号により、該記憶手段から文
字、図形または記号を読み出して該タッチパネルの特定
領域にタッチセンサ部として表示させ、かつ該特定領域
をタッチセンサ部のセンサ機能として機能させる制御手
段とを有することを特徴とする自動取引装置。

【００１１】

【作用】現金自動取引装置の取引初期画面の「お引き出
し」「お預け入れ」「お振り込み」「通帳記入」「残高
照会」という取引種別を示すガイダンスに加え、「〇〇
地震義援金」の表示を追加する。タッチパネル上に表示
するので、義援金を送りたいという顧客が「〇〇地震義
援金」の表示位置に指で触れるとタッチパネルがそれを
感知し、次の画面へ移る。以後の手順は振込取引と同様
だが、送金先であるところの中央共同募金会の振込先口
座番号等の入力は必要ない。

【００１２】また、通常はこの「〇〇地震義援金」の表
示をせず、大地震が起きた後、社会一般の善意者が義援
金を送りたいと思った時期に、銀行員の操作で「〇〇地
震義援金」の表示と、タッチパネル上の感知機能等を追
加できるようにしておけば、銀行としては善意の意志を
持った顧客に対するサービス向上になる。そして、任意
の時期に消去できるようにすれば、善意の意志を行動に
現せない顧客にとって目障りな表示にならず、この点か
らもサービス向上になる。

【００１３】さらに、年末になったら、行員の操作で
「歳末助け合い募金」という表示に変えることができる
ように、また新たに別の災害が起きたら「△△台風被災
義援金」という表示に変えるようにする。

【００１４】

【第１実施例】図１は本発明の自動取引装置の外観図で
ある。１は自動取引装置本体、２は自動取引装置本体１
の操作面に設けられたタッチパネル式表示部であり、顧
客との取引のための各種ガイダンスを表示すると共に顧
客が指で画面を触れることにより入力を可能となる。ま
た、３は入出金口、４はカード挿入口、５は通帳挿入口
である。

【００１５】図２はタッチパネル式表示部２の取引初期
画面を示す図であり、６−１乃至６−５は通常の取引種
別を表す引き出しボタン６−１、預け入れボタン６−
２、振り込みボタン６−３、通帳記入ボタン６−４、残
高照会ボタン６−５であり、７は本発明にかかる義援金
送金ボタンである。この各種取引ボタン６−１乃至６−
５または義援金送金ボタン７のいずれかが押下される
と、取引に必要な次の画面に進むことになる。また、義
援金送金ボタン７の表示は、後述する実施例の場合は、
その表示が変えられるようになっており、本実施例の図
２においては「○○地震義援金」と表示されている。

【００１６】次に、義援金送金ボタン７が顧客によって
押下された場合を説明する。図３は現金により義援金を
送金する場合を示すフローチャートである。ステップ３
０１で前述の取引種別の表示がなされ、Ｓ３０２で義援
金送金ボタン７が選択されると、Ｓ３０３以降の義援金
送金ステップへ進む。Ｓ３０３で振り込み依頼人氏名が
入力され、Ｓ３０４で振り込み依頼人住所が入力され、
Ｓ３０５で振り込み依頼人電話番号が入力され、更に、
Ｓ３０６で義援金の金額即ち、振り込み金額が入力され
る。これらの情報が入力されると、Ｓ３０７で振り込み
依頼人情報の確認表示がなされる。

【００１７】図４はタッチパネル式表示部２の振り込み
依頼人情報の確認画面を示す図である。同図において、
４１は確認ボタン、４２は訂正ボタンである。

【００１８】図３に戻り、Ｓ３０８で顧客が確認ボタン
４１を押下したか否か判断され、顧客が確認ボタン４１
を押下すると次のＳ３０９に進み、タッチパネル上に現
金投入の指示の表示がなされる。訂正ボタン４２を押下
すると、Ｓ３０３に戻り、再び振り込み依頼人情報を入
力し直す。

【００１９】Ｓ３０９で現金投入の指示表示がなされ、
顧客がその指示に従い現金を入出金口３に投入すると、
Ｓ３１０で送金手続処理が行われ、最後にＳ３１１でレ
シートが印字され、カード挿入口４からレシートが排出
される。なお、ここで、Ｓ３０３からＳ３１１は通常の
現金振り込みの手順と同様の手順であればよい。

【００２０】本実施例においては、振り込み先、例えば
中央共同募金会、が特定されているので、振り込み先に
関する氏名、口座番号の情報入力を顧客が行なう必要が
ない。

【００２１】

【第２実施例】前記第１実施例は現金を自動取引装置に
投入することにより、義援金を送金するものであるが、
第２実施例ではカードを使うことにより、顧客の預金口
座から義援金を引き落とす場合について説明する。

【００２２】図５はカードにより義援金を送金する場合
のフローチャートである。ステップ４０１で前述と同様
の取引種別の表示がなされ、Ｓ４０２で義援金送金ボタ
ン７が選択されると、Ｓ４０３以降の義援金送金ステッ
プへ進む。次にＳ４０３で顧客によりカード挿入口４か
らキャッシュカードが挿入される。第２の実施例では、
カードにより送金するので、カードに保有された情報を
もとに、振り込み依頼人の情報を利用することができ
る。

【００２３】すなわち、カードに保有された情報が後述
するインターフェースを介して、図示せぬセンターコン
ピュータに送られ、その記憶装置にアクセスされる。セ
ンターコンピュータの記憶装置にはカード保有者の氏
名、住所が記憶されており、顧客がカードによる義援金
振込を選択し、カードを挿入し、カード情報がセンター
コンピュータに送られると、カード保有者の住所、氏名
が自動取引装置に返送される。

【００２４】従って、Ｓ４０４で義援金の金額が入力さ
れると、Ｓ４０５でキャッシュカードに保有された情報
をもとに、振り込み依頼人情報の確認表示がなされる。
Ｓ４０６で顧客が確認ボタンを押下したか否か判断さ
れ、顧客が確認ボタンを押下すると次のＳ４０７に進
み、訂正ボタンを押下すると、Ｓ４０４に戻り、再び義
援金の金額を入力し直す。

【００２５】Ｓ４０７でキャッシュカードの口座から入
力された金額が特定の振込先に振込送金手続処理が行わ
れ、最後にＳ４０８でレシートが印字され、カード挿入
口４からレシートが排出される。

【００２６】本実施例においては、カードに保有された
情報から振り込み依頼人の情報を利用するので、振り込
み依頼人に関する氏名、住所、電話番号等の情報を顧客
があらためて入力する必要がない。更に、第１実施例と
同様に、振り込み先が特定されているので、振り込み先
に関する氏名、口座番号の情報入力を顧客が行なう必要
がない。

【００２７】なお、現金による場合と、カードによる場
合とを顧客の選択により、決定するようにしてもよい。
この場合は、図２の取引選択画面で義援金送金ボタンが
押下された後、タッチパネル式表示部２に、現金により
送金するか、カードを使って顧客の預金口座から引き落
として送金するかの選択画面を表示することにより、顧
客に選択させてもよい。或は、図２の取引選択画面に
「カードによる○○地震義援金送金」ボタンと、「現金
による○○地震義援金送金」ボタンを表示することによ
り、顧客に選択させるようにしてもよい。

【００２８】

【第３実施例】前述の実施例では、図２の取引初期画面
に義援金送金ボタンを設けたが、義援金送金の社会的要
請は時期によって異なるものである。第３実施例はこの
機能を行員の操作で切り替え可能とするものである。

【００２９】図６は第３の実施例を示すブロック図であ
り、２は前記タッチパネル式表示部、であり、タッチセ
ンサ２１と表示部２２からなる。８は顧客が挿入するキ
ャッシュカードを受け入れ、カードに保有された情報を
読み取るカードリーダ・ライタ、９はカードリーダ・ラ
イタ８を制御するカードリーダ・ライタ制御部、１０は
投入された現金を計数し装置内に収納する紙幣入出金
機、１１は紙幣入出金機１０を制御する入出金制御部、
１２は振込取引に関する情報をセンタコンピュータと行
うためのインターフェースを有するインターフェース
部、１３は各種データを記憶する記憶装置、１４は係員
が文字入力するためのキーボードを有する操作パネル、
１５はこれらを制御する主制御部である。

【００３０】前述の実施例と同様に、タッチパネル式表
示部２は図２の取引初期画面が表示されている。顧客が
「○○地震義援金」と表示された義援金送金ボタン７を
押下すると、前述の実施例と同様に振込取引に移行す
る。しかし、銀行としては、前述の実施例による義援金
送金サービスを常時継続しておくこともない場合があ
る。すなわち、図２の取引初期画面において、「○○地
震義援金」の表示機能と、ボタン機能とを無効として、
通常の取引画面に戻すという要請がある。本実施例はこ
れらの機能を切り換える切り換え手段を有するものであ
る。

【００３１】係員は操作パネル１４を操作することによ
り、主制御部１５は、タッチパネル式表示部２の表示部
２２における「○○地震義援金」と表示された表示を消
去し、更に、タッチセンサ２１における「○○地震義援
金」と表示された領域のセンサ機能をＯＦＦにする。こ
のようにすることにより、取引初期画面は従来技術の説
明で述べたように通常の取引初期画面に戻ることが出来
る。

【００３２】一方、不幸にも別の災害が発生し、一般社
会に義援金送金の要請が起こった場合、銀行の係員は操
作パネル１４を操作することにより、本発明による義援
金送金機能を追加することが出来る。すなわち、係員
は、タッチパネル式表示部２の表示部２２における特定
領域に表示すべき文字、図形または記号を操作パネル１
４から入力する。例えば、「△△台風被災義援金」のよ
うに操作パネル１４のキーボードにより入力する。この
文字等は記憶装置に記憶されており、主制御部１５の制
御により読み出される。

【００３３】係員の入力により、主制御部１５は、タッ
チパネル式表示部２の表示部２２における特定領域に
「△△台風被災義援金」のように表示し、更に、タッチ
センサ２１における「△△台風被災義援金」と表示され
た領域のセンサ機能をＯＮにする。

【００３４】なお前記、「歳末助け合い募金」とあらか
じめ決められた文字等が記憶装置に記憶されており、係
員がその文字等を選択するようにしてもよい。

【００３５】また、操作パネル１４はタッチパネル式表
示部２にその機能を持たせてもよい。この場合はタッチ
パネル式表示部２を保守モードにして、係員が操作可能
にしておくことになる。

【００３６】さらに、操作パネル１４は自動取引装置本
体１の外部に接続されたパソコンの入力部であってもよ
い。この場合は「○○地震義援金」の文字はワープロ機
能で文字を入力することができる。

【００３７】

【発明の効果】本発明によればタッチパネル式表示部２
の取引初期画面に義援金送金ボタンを設け、この義援金
送金ボタンが押下されると、送金先が決定されるので、
顧客が送金先に関する振込先口座番号等の情報を入力す
る必要がなくなる。更に、キャッシュカードによる銀行
口座引き落としの場合はカードに保有された情報をもと
に振込依頼人に関する情報を利用するので、顧客が振込
依頼人情報を入力する必要がなくなる。

【００３８】また、通常はこの「〇〇地震義援金」の表
示をせず、大地震が起きた後、社会一般の善意者が義援
金を送りたいと思った任意の時期に、銀行員の操作で
「〇〇地震義援金」の表示と、タッチパネル上の感知機
能等を追加できるようにしておけば、銀行としては善意
の意志を持った顧客に対するサービス向上になる。そし
て、任意の時期に消去できるようにすれば、善意の意志
を行動に現せない顧客にとって目障りな表示にならず、
この点からも銀行としてのきめ細かなサービス向上にな
るという効果を有する。 さらに、年末になったら、行
員の操作で「歳末助け合い募金」というあらかじめ決め
られた表示に変えることができるので、表示文を改めて
作成しなくても済むという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自動取引装置の外観図である。

【図２】本発明の取引初期画面を示す図である。

【図３】第１実施例のフローチャートである。

【図４】本発明の振り込み依頼人情報の確認画面を示す
図である。

【図５】第２実施例のフローチャートである。

【図６】第３の実施例を示すブロック図である。

【符号の説明】

２ タッチパネル式表示部 ７ 義援金送金ボタン １４係員操作パネル

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 顧客に振込取引を指定させるためのボタ
   ンをタッチパネルの取引画面に表示し、顧客の操作に従
   って振込取引を行う自動取引装置の振込方法において、
   前記取引画面に特定の振込先ボタンを表示し、顧客が該
   特定の振込先ボタンを押下すると、装置内の記憶装置に
   あらかじめ記憶されている特定の振込先の情報に基づき
   振込処理を行うことを特徴とする自動取引装置の振込方
   法。
2. 【請求項２】 前記特定の振込先ボタンは義援金振込ボ
   タンであることを特徴とする請求項１記載の自動取引装
   置の振込方法。
3. 【請求項３】 前記振込処理は現金投入または口座引き
   落としによることを特徴とする請求項１記載の自動取引
   装置の振込方法。
4. 【請求項４】 顧客に振込取引を指定させるためのボタ
   ンをタッチパネルの取引画面に表示し、顧客の操作に従
   って振込取引を行う自動取引装置の振込方法において、
   センターコンピュータにキャッシュカード保有者の情報
   を記憶し、前記取引画面に特定の振込先ボタンを表示
   し、顧客が該特定の振込先ボタンを押下することによ
   り、装置内の記憶装置にあらかじめ記憶されている特定
   の振込先の情報を使用し、さらに、挿入されたキャッシ
   ュカードに保有された情報からセンターコンピュータに
   記憶されたキャッシュカード保有者の情報を使用し、キ
   ャッシュカードの口座から振込処理を行うことを特徴と
   する自動取引装置の振込方法。
5. 【請求項５】 顧客がタッチパネルを操作することによ
   り、顧客の操作により取引を行う自動取引装置におい
   て、 係員の入力を可能とする入力操作部と、 タッチパネル上の特定領域をタッチセンサ部として表示
   させる文字、図形または記号を記憶する記憶手段と、 入力操作部からの信号により、該記憶手段から文字、図
   形または記号を読み出して該タッチパネルの特定領域に
   タッチセンサ部として表示させ、かつ該特定領域をタッ
   チセンサ部のセンサ機能として機能させる制御手段とを
   有することを特徴とする自動取引装置。
6. 【請求項６】前記記憶手段はあらかじめ決められた文言
   が記憶されていることを特徴とする請求項５記載の自動
   取引装置。