JP4403814B2 - 現金自動取引装置及びそれを用いたシステム - Google Patents

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Description

本発明は、現金自動取引装置及びそれを用いたシステムに関するものである。
従来、銀行、信用金庫、郵便局等の金融機関においては、利用者が前記金融機関に口座を開設し、該口座に関する入金、出金、振り替え、振り込み、残高照会等の各種金融取引を行うようになっている。そして、利用者は、金融機関の支店等に配設されたATM(Automatic Teller Machine:現金自動預払機)、CD(Cash Dispenser:現金自動支払機)等の現金自動取引装置を操作することによって前記金融取引を行うことができるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。この場合、前記利用者は、本人を認証する手段として通帳やカードを使用し、本人であることを認証するための認証データとして暗証番号を入力することによって、現金を出し入れしている。
特開平5−61898号公報
しかしながら、前記従来の現金自動取引装置においては、通帳やカードを使用しない限り現金を出し入れすることができないので、例えば、別居している家族へ仕送りを行う場合、金融機関に家族の口座を開設して、該家族の口座に振り込む必要がある。この場合、振り込み手数料が発生するので、利用者の経済的な負担になってしまう。特に、家族の口座が複数であって、それぞれの口座に毎月振り込みを行うような場合、振り込み手数料の負担が極めて大きなものになってしまう。また、前記利用者は、振り込みを行うために現金自動取引装置や金融機関の窓口まで出向く必要があり、手間がかかってしまい、時間を有効に使うことができない。
本発明は、前記従来の現金自動取引装置の問題点を解決して、あらかじめ設定された金額の範囲内であれば、通帳やカードを使用しなくても口座から出金することができるようにして、利用者以外の者が利用者の口座から出金することができる現金自動取引装置及びそれを用いたシステムを提供することを目的とする。
そのために、本発明の現金自動取引装置においては、利用者が操作する利用者操作部を有し、勘定系上位装置に通信可能に接続された現金自動取引装置であって、固有の装置番号を有し、認証媒体を使用することなく出金可能な金額を設定することができ、該金額の範囲内であれば、前記金額を設定した際の装置番号とあらかじめ登録された個人認証情報を使用することによって出金することができる。
本発明の現金自動取引装置を用いたシステムにおいては、利用者が操作する利用者操作部を備える現金自動取引装置と、該現金自動取引装置に通信可能に接続され、該現金自動取引装置を操作して行う金融取引を処理する勘定系上位装置とを有するシステムであって、前記勘定系上位装置は前記利用者の口座情報を格納し、該口座情報は前記金額が登録された金額部、及び、個人認証情報があらかじめ登録された個人認証情報部を含み、前記現金自動取引装置は固有の装置番号を備え、認証媒体を使用することなく出金可能な金額を設定することができ、該金額の範囲内であれば、前記金額を設定した際の装置番号とあらかじめ登録された前記個人認証情報を使用することによって前記現金自動取引装置から出金することができる。
本発明の更に他の現金自動取引装置を用いたシステムにおいては、さらに、前記勘定系上位装置はインターネットに接続され、前記金額及び装置番号をインターネットを介して前記口座情報に登録することができる。
本発明によれば、あらかじめ設定された金額の範囲内であれば、通帳やカードを使用しなくても口座から出金することができ、利用者以外の者が利用者の口座から出金することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における現金自動取引装置を用いたシステムの構成を示す図である。
図において、10は本実施の形態におけるシステムとしての自動取引システムであり、11a、11b・・・11nは、銀行、信用金庫、郵便局等の金融機関の支店等に配設されたATM、CD等の現金自動取引装置であり、前記金融機関の利用者が自分で操作して入金、出金、通帳記帳、残高照会、振り込み、振り替え、送金、定期性預金設定等の金融サービスを利用するための装置である。なお、前記現金自動取引装置11a、11b・・・11nは、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、デパート等の商店の店舗、地下街、駅の構内、市役所、病院等の公共施設、工場、事務所等の私企業、駐車場、道路脇(わき)等の屋外等に配設されていてもよい。また、前記現金自動取引装置11a、11b・・・11nは、他の機能、例えば、チケット予約機能、商品購入申し込み機能、クレジットカードの与信確認機能、施設情報案内機能等を有するキオスク(KIOSK)端末のような多機能端末であってもよい。なお、前記利用者は、金融機関に自己の口座を開設し、前記金融サービスを利用する者であり、一般的には個人であるが、企業、団体等であってもよい。また、前記現金自動取引装置11a、11b・・・11nの数はいくつであってもよく、前記現金自動取引装置11a、11b・・・11nを統合的に説明する場合には、現金自動取引装置11として説明する。
そして、該現金自動取引装置11は、キーボード、タッチパネル、押しボタン等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置等を備える利用者操作部を有する。なお、該利用者操作部は、入力装置と表示装置との機能を兼ね備えるタッチパネルであることが望ましい。さらに、前記利用者操作部は、音声ガイダンス等を出力するためのスピーカ等の音声出力装置を備える。
また、前記現金自動取引装置11は、キャッシュカード等のカードを取り扱うカード取り扱い部を有する。ここで、前記カードは、金融機関が利用者に対して発行した入金、出金、振り込み、残高照会等の金融取引を行うためのカードであり、利用者の氏名、口座番号、暗証番号等の情報を格納する磁気ストライプを備える。なお、前記情報を格納する部材としては、前記磁気ストライプに代えて、カードに埋め込まれたIC(Integrated Circuit)であってもよい。
そして、前記カード取り扱い部は、カードが挿入されるカードスロットを備え、該カードスロット内には、図示されないカードを搬送する搬送装置、及び、カードの磁気ストライプやICに格納された情報の読み取り、上書き、消去等を行うための磁気ヘッド等の記録ヘッドが配設される。なお、前記カード取り扱い部は他の金融機関の発行したキャッシュカードやクレジットカード、デビットカード等の他の種類のカードも取り扱えることが望ましい。
さらに、前記カード取り扱い部は取引明細票を発行する機能を備える。該取引明細票は、入金、出金、通帳記帳、残高照会、振り込み、振り替え、送金、定期性預金設定等の利用者が行った金融取引に関する情報が印刷される紙片であり、口座番号、金融取引の種類、取引金額等が印刷される。なお、前記取引明細票は、利用者が希望したときだけに発行されるようにしてもよい。
そして、前記現金自動取引装置11は、預金通帳等の通帳に記帳する通帳記帳部を有する。ここで、前記通帳は、金融機関が利用者に対して発行した預金通帳等の冊子状の通帳であり、入金、出金、振り込み、振り替え、送金、定期性預金設定等の金融取引の記録が印刷されるものである。なお、前記通帳の表紙又は裏表紙には、利用者の氏名、口座番号、暗証番号等の情報を格納する磁気ストライプを備える。さらに、前記情報を格納する部材としては、前記磁気ストライプに代えて、通帳に埋め込まれたICであってもよい。
また、前記通帳記帳部は、通帳が挿入される通帳スロットを備え、該通帳スロット内には、図示されない通帳を搬送する搬送装置、通帳に前記金融取引の記録を印刷する印字ヘッド、及び、通帳の磁気ストライプやICに格納された情報の読み取り、上書き、消去等を行うための磁気ヘッド等の記録ヘッドが配設される。
そして、前記現金自動取引装置11は、紙幣又は硬貨を取り扱う貨幣入出金部を有する。該貨幣入出金部は、入金等の金融取引において利用者が入金した現金を受け取りカウントするとともに、出金等の金融取引において所定金額の紙幣又は硬貨を貨幣受け取り口から払い出す。なお、該貨幣受け取り口にはシャッタが配設され、該シャッタは、紙幣又は硬貨を払い出すときに開くようになっている。
さらに、前記現金自動取引装置11は、プログラムに従って動作を行う一種のコンピュータであり、図示されない制御部を有する。該制御部は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、通信インターフェイス等を備え、前記現金自動取引装置11の動作を統括的に制御する。
そして、該現金自動取引装置11は、ネットワーク12を介して金融機関の勘定系上位装置としてのホストコンピュータシステム13と通信可能に接続されている。なお、前記ネットワーク12は、有線又は無線の公衆通信回線網、専用通信回線網、イントラネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、VPN(Virtual Private Network)、衛星通信回線網等いかなる通信回線網であってもよく、これらを適宜組み合わせたものであってもよい。また、前記現金自動取引装置11の数はいくつであってもよく、これらは適宜設定することができる。
ここで、前記ホストコンピュータシステム13は、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、キーボード、マウス等の入力手段、CRT、液晶ディスプレイ等の表示手段、通信手段等を備え、前記金融機関に配設されるホストコンピュータ等から成るコンピュータシステム内に構築された勘定系のシステムである。そして、前記金融機関に開設されている口座のそれぞれに対応する利用者の口座情報14が前記ホストコンピュータシステム13内に設定されている。なお、該コンピュータシステム13は、大型の汎(はん)用コンピュータのような単独のコンピュータによって構成されるものであってもよいし、分散型サーバのように複数のコンピュータを有機的に結合したものであってもよいし、大型のコンピュータ内に構築される複数のシステムの中の一つであってもよい。そして、前記ホストコンピュータシステム13は、それぞれの口座情報14について、各種金融に関する処理を実行し、また、該処理の結果を記録する電子的な通帳又は記録簿としても機能する。例えば、ある利用者から金融機関に対して各種金融に関するサービスの要求があった場合、ホストコンピュータシステム13は、前記利用者の口座情報14を使用して前記各種金融に関する処理を実行し、該処理についての金額、入金元、振り替え先等の情報を前記利用者の口座情報14について記録するようになっている。なお、図においては、口座情報14が一つしか示されていないが、実際には複数である。
本実施の形態において、前記口座情報14は、普通預金、定期預金等のように通帳やカード、すなわち、認証媒体がないと取引することができない部分としての認証媒体必要部14aと、認証媒体がなくても取引可能な部分としての認証媒体不要部14bとを有する。また、前記口座情報14は、利用者の氏名、口座番号、暗証番号、指紋や虹彩のようなバイオメトリクス情報等の個人認証情報が登録されている個人認証情報部16、及び、指定された現金自動取引装置11の番号である固有の装置番号が登録されている装置番号部17を含んでいる。さらに、前記利用者は、現金自動取引装置11を操作して、認証媒体がなくても取引可能な金額を設定して金額部15に登録することができる。前記金額の設定には取引認証の確認として個人認証情報が必要となり、該個人認証情報が一致した場合のみ金額を設定することができる。
また、通帳やカードがなくても取引可能な者は、あらかじめ登録が必要となる。さらに、装置番号を使用することによって、該装置番号及び個人認証情報があらかじめ登録された装置番号及び個人認証情報と一致した場合のみ、取引を行うことができるようにすることも可能である。さらに、事前に登録していない者であっても、利用者が認証媒体を持っていなくても取引可能な金額を設定した現金自動取引装置11の装置番号と前記利用者の個人認証情報とを併せて認証情報として入力することによって、取引を行うことができる。
さらに、図において、18a、18b・・・18nは、前記利用者が自宅、職場、学校等において操作する利用者端末であり、インターネット19に接続されている。なお、前記利用者端末18a、18b・・・18nの数はいくつであってもよく、前記利用者端末18a、18b・・・18nを統合的に説明する場合には、利用者端末18として説明する。
ここで、該利用者端末18は、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、キーボード、マウス、ジョイスティック、十字キー、押しボタン、リモートコントローラ、タッチパネル等の入力手段、CRT、液晶ディスプレイ、LEDディスプレイ等の表示手段、通信インターフェイス等を備える一種のコンピュータである。前記利用者端末18は、例えば、パーソナルコンピュータであるが、前記インターネット19に接続可能な装置であれば、いかなる種類のものであってもよく、携帯電話機、PHS(Personal Handy−Phone System)電話機等であるが、据置電話機、電子手帳、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機、デジタルテレビ等、いかなる形態のものであってもよい。
そして、利用者は、前記利用者端末18を操作し、インターネット19を介してホストコンピュータシステム13にアクセスして、個人認証情報を入力したり、認証媒体がなくても取引可能な金額及び装置番号を設定したりすることができる。
次に、前記構成の自動取引システム10の動作について説明する。
図2は本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第1の図、図3は本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第2の図、図4は本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第3の図、図5は本発明の実施の形態における自動取引システムの動作を示す第1のフローチャートである。
ここでは、利用者が認証媒体がなくても取引可能な金額を設定する場合の動作について説明する。例えば、別居している家族へ仕送りを行うために、前記利用者は、認証媒体がなくても取引可能な金額を設定する。ここで、前記利用者は、現金自動取引装置11を操作して、認証媒体がなくても取引可能な金額を設定するものとする。なお、現金自動取引装置11の利用者操作部は、入力装置と表示装置との機能を兼ね備えるタッチパネルであるものとする。
まず、利用者が金融機関の営業店等に配設された現金自動取引装置11を操作する場合、該現金自動取引装置11の利用者操作部に初期画面として、図2に示されるような取引選択画面が表示される。この場合、入金、出金、振り替え、振り込み、通帳記入、残高照会、認証媒体がなくても取引可能な金額の設定等の各種金融取引やその他の取引を選択するための選択手段として、「お預け入れ」、「お引き出し」、「お振り替え」、「お振り込み」、「通帳記入」、「残高照会」及び「通帳・カードレス引き出し金額設定」の選択ボタンが表示される。また、前記利用者に対し、取引の選択を促すために「ご希望のお取り引きを押してください。」という動作指示が表示される。そして、前記利用者は、前記顧客操作部に表示された選択ボタンの中から所望の金融取引に該当する選択ボタンに手の指等で触れる、すなわち、タッチすることによって、所望の金融取引を選択することができるようになっている。本実施の形態において、前記利用者は、認証媒体がなくても取引可能な金額の設定を行うために、図2において楕(だ)円枠Aで囲まれた「通帳・カードレス引き出し金額設定」の選択ボタンに手の指等でタッチする。
続いて、前記現金自動取引装置11は、どの選択ボタンがタッチされたかを判断して、「通帳・カードレス引き出し金額設定」の選択ボタンがタッチされたと判断すると、すなわち、認証媒体がなくても取引可能な金額の設定が選択されたと判断すると、利用者操作部に、図3に示されるような個人認証情報入力指示画面を表示させる。該個人認証情報入力指示画面には、前記利用者に対し、個人認証情報を入力することを指示する画面であり、「個人認証情報を入れてください。」という動作指示が表示される。また、前記個人認証情報が口座番号や暗証番号である場合には、数字を入力する入力手段として、「0」〜「9」の数字ボタンが表示される。さらに、前記個人認証情報入力指示画面には、入力された個人認証情報を確定するための入力手段として、「確定」の入力ボタンが表示されるとともに、手続きを中止することを選択するための選択手段として、「取消」の選択ボタンが表示される。
また、どの選択ボタンがタッチされたかを判断して、他の取引に対応する選択手段が選択されたと判断すると、前記現金自動取引装置11は、利用者操作部に選択された取引のための画面を表示させる。この場合の動作に関する説明は省略する。さらに、いずれの選択ボタンもタッチされない場合、前記現金自動取引装置11は初期画面の表示を継続する。
ここで、個人認証情報が入力されると、該個人認証情報は、ホストコンピュータシステム13に送信されて、認証が行われる。続いて、前記ホストコンピュータシステム13は、認証媒体がなくても取引可能な金額の設定を利用者が利用者端末18を操作して、インターネット19を介して行っているか否かを判断する。そして、該インターネット19を介して行っている場合には、利用者端末18に特定の現金自動取引装置11の装置番号を入力する旨の要求を送信する。また、インターネット19を介して行っていない場合、すなわち、利用者が現金自動取引装置11を操作している場合には、該現金自動取引装置11の装置番号が自動的にホストコンピュータシステム13に転送される。
続いて、前記現金自動取引装置11は、利用者操作部に、図4に示されるような引き出し金額設定指示画面を表示させる。該引き出し金額設定指示画面には、前記利用者に対し、引き出し金額を設定することを指示する画面であり、「引き出し金額を設定してください。」という動作指示が表示される。また、数字を入力する入力手段として、「0」〜「9」の数字ボタンが表示される。さらに、前記引き出し金額設定指示画面には、入力された金額を確定するための入力手段として、「確定」の入力ボタンが表示されるとともに、手続きを中止することを選択するための選択手段として、「取消」の選択ボタンが表示される。
そして、利用者が金額を設定して「確認」の入力ボタンにタッチすると、前記現金自動取引装置11は、認証媒体がなくても取引可能な金額をホストコンピュータシステム13に送信する。該ホストコンピュータシステム13は、受信した金額を設定して金額部15に登録し、処理を終了する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 金額を設定する。
ステップS2 個人認証情報を入力する。
ステップS3 インターネット19を介して設定を行ったか否かを判断する。インターネット19を介して設定を行った場合はステップS5に進み、インターネット19を介して設定を行わなかった場合はステップS4に進む。
ステップS4 装置番号の情報をホストコンピュータシステム13へ転送する。
ステップS5 装置番号を入力する。
ステップS6 金額を入力する。
ステップS7 金額を設定し、処理を終了する。
次に、利用者以外の者が、利用者の口座を使用して取引を行う、すなわち、利用者の口座から現金を引き出す場合の動作について説明する。例えば、別居している家族へ仕送りを行うために、前記利用者が認証媒体がなくても取引可能な金額を設定した場合、前記利用者以外の者は、利用者の家族である。そして、該家族はあらかじめ登録され、利用者の個人認証情報と相違する個人認証情報が個人認証情報部16に登録されている。なお、個人認証情報が個人認証情報部16に登録される人数は、複数であってもよい。また、あらかじめ登録されていない者であっても、利用者の個人認証情報と、前記現金自動取引装置11の装置番号とを入力することによって、利用者の口座から現金を引き出すことができる。なお、利用者の個人認証情報及び現金自動取引装置11の装置番号は、あらかじめ利用者から連絡されている必要がある。
図6は本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第4の図、図7は本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第5の図、図8は本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第6の図、図9は本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第7の図、図10は本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第8の図、図11は本発明の実施の形態における自動取引システムの動作を示す第2のフローチャートである。
まず、前記利用者は、認証媒体がなくても取引可能な金額を設定した旨を前記家族に電話等の連絡手段によって連絡する。すると、連絡を受けた家族は、金融機関の営業店等に配設された現金自動取引装置11に出向き、該現金自動取引装置11を操作する。該現金自動取引装置11の利用者操作部に初期画面として、図6に示されるような取引選択画面が表示される。この場合、入金、出金、振り替え、振り込み、通帳記入、残高照会、認証媒体がなくても取引可能な金額の設定等の各種金融取引やその他の取引を選択するための選択手段として、「お預け入れ」、「お引き出し」、「お振り替え」、「お振り込み」、「通帳記入」、「残高照会」及び「通帳・カードレス引き出し金額設定」の選択ボタンが表示される。また、前記家族に対し、取引の選択を促すために「ご希望のお取り引きを押してください。」という動作指示が表示される。そして、前記家族は、前記顧客操作部に表示された選択ボタンの中から所望の金融取引に該当する選択ボタンにタッチすることによって、所望の金融取引を選択することができるようになっている。本実施の形態において、前記家族は、所望の金額を引き出すために、図6において楕円枠Bで囲まれた「お引き出し」の選択ボタンに手の指等でタッチする。
続いて、前記現金自動取引装置11は、どの選択ボタンがタッチされたかを判断して、「お引き出し」の選択ボタンがタッチされたと判断すると、すなわち、出金が選択されたと判断すると、利用者操作部に、図7に示されるようなモード選択画面を表示させる。該モード選択画面は、前記家族に対し、認証媒体を使用する取引モードか認証媒体を使用しない取引モードかを選択させる画面であり、選択するための選択手段として、「通帳又はカードを使うお引き出し」及び「通帳もカードも使わないお引き出し」の選択ボタンが表示される。また、前記家族に対し、取引の選択を促すために「ご希望のモードを選択してください。」という動作指示が表示される。本実施の形態において、前記家族は、所望の金額を引き出すために、「通帳もカードも使わないお引き出し」の選択ボタンに手の指等でタッチする。
続いて、前記現金自動取引装置11は、どの選択ボタンがタッチされたかを判断して、「通帳もカードも使わないお引き出し」の選択ボタンがタッチされたと判断すると、すなわち、通帳・カードレス取引モードの出金が選択されたと判断すると、利用者操作部に、図8に示されるような個人認証情報登録確認画面を表示させる。該個人認証情報登録確認画面は、前記家族に対し、個人認証情報が登録されているか否かを確認する画面であり、選択するための選択手段として、「登録されている」及び「登録されていない」の選択ボタンが表示される。
ここで、前記家族は、個人認証情報が個人認証情報部16に登録されている場合、「登録されている」の選択ボタンに手の指等でタッチする。すると、前記現金自動取引装置11は、利用者操作部に、図9に示されるような個人認証情報入力指示画面を表示させる。該個人認証情報入力指示画面には、前記利用者に対し、個人認証情報を入力することを指示する画面であり、「個人認証情報を入れてください。」という動作指示が表示される。また、前記個人認証情報が口座番号や暗証番号である場合には、数字を入力する入力手段として、「0」〜「9」の数字ボタンが表示される。さらに、前記個人認証情報入力指示画面には、入力された個人認証情報を確定するための入力手段として、「確定」の入力ボタンが表示されるとともに、手続きを中止することを選択するための選択手段として、「取消」の選択ボタンが表示される。そして、前記家族が個人認証情報を入力すると、該個人認証情報は、ホストコンピュータシステム13に送信されて、認証が行われる。
また、前記家族は、あらかじめ登録された者でない場合、図8に示されるような個人認証情報登録確認画面において、「登録されていない」の選択ボタンに手の指等でタッチする。すると、前記現金自動取引装置11は、利用者操作部に、利用者の個人認証情報と装置番号との入力を指示する画面を表示させる。この場合、前記家族は、あらかじめ利用者から連絡された該利用者の個人認証情報と現金自動取引装置11の装置番号とを入力する。そして、前記家族によって入力された利用者の個人認証情報及び現金自動取引装置11の装置番号は、ホストコンピュータシステム13に送信されて、認証が行われる。
続いて、前記現金自動取引装置11は、利用者操作部に、図10に示されるような引き出し金額設定指示画面を表示させる。該引き出し金額設定指示画面には、前記利用者に対し、引き出し金額を入力することを指示する画面であり、「金額を入れてください。」という動作指示が表示される。また、数字を入力する入力手段として、「0」〜「9」の数字ボタンが表示される。さらに、前記引き出し金額設定指示画面には、入力された金額を確定するための入力手段として、「確定」の入力ボタンが表示されるとともに、手続きを中止することを選択するための選択手段として、「取消」の選択ボタンが表示される。
そして、利用者が金額を入力して「確認」の入力ボタンにタッチすると、前記現金自動取引装置11は、入力された金額を出金して、処理を終了する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 出金を選択する。
ステップS12 通帳・カードレス取引モードにする。
ステップS13 個人認証情報が登録してあるか否かを判断する。個人認証情報が登録してある場合はステップS15に進み、個人認証情報が登録していない場合はステップS14に進む。
ステップS14 利用者の個人認証情報を入力し、続いて、装置番号を入力する。
ステップS15 個人認証情報を入力する。
ステップS16 金額を入力する。
ステップS17 出金取引を終了し、処理を終了する。
このように、本実施の形態においては、あらかじめ設定された金額の範囲内であれば、あらかじめ登録された個人認証情報を使用することによって、通帳やカードのような認証媒体を使用しなくても、利用者の口座から出金することができるようになっている。そのため、例えば、別居している家族のような、利用者以外の者が利用者の口座から出金することができるので、前記利用者以外の者の口座に振り込んだり、前記利用者以外の者に送金したりする必要がない。したがって、利用者は、振り込み手数料や送金手数料を節約することができる。また、前記利用者及び振り込みや送金を受ける者は、振り込みや送金を行ったり受けたりするための手間と時間とを節約することができる。
また、利用者自身が認証媒体を所持していない場合であっても、個人認証情報を使用することによって必要な現金を口座から出金することができ、利用者の利便性が高くなる。
さらに、あらかじめ認証情報が登録されていない者であっても、利用者が自分の個人認証情報と現金自動取引装置11の装置番号とを連絡することによって、利用者の口座から出金することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態における現金自動取引装置を用いたシステムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第1の図である。 本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第2の図である。 本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第3の図である。 本発明の実施の形態における自動取引システムの動作を示す第1のフローチャートである。 本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第4の図である。 本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第5の図である。 本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第6の図である。 本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第7の図である。 本発明の実施の形態における現金自動取引装置の利用者操作部の表示画面を示す第8の図である。 本発明の実施の形態における自動取引システムの動作を示す第2のフローチャートである。
符号の説明
10 自動取引システム
11、11a、11b、11n 現金自動取引装置
13 ホストコンピュータシステム
14 口座情報
15 金額部
16 個人認証情報部
17 装置番号部
19 インターネット

Claims (3)

  1. (a)利用者が操作する利用者操作部を有し、勘定系上位装置に通信可能に接続された現金自動取引装置であって、
    (b)固有の装置番号を有し、
    (c)認証媒体を使用することなく出金可能な金額を設定することができ、該金額の範囲内であれば、前記金額を設定した際の装置番号とあらかじめ登録された個人認証情報を使用することによって出金することができることを特徴とする現金自動取引装置。
  2. (a)利用者が操作する利用者操作部を備える現金自動取引装置と、
    (b)該現金自動取引装置に通信可能に接続され、該現金自動取引装置を操作して行う金融取引を処理する勘定系上位装置とを有するシステムであって、
    (c)前記勘定系上位装置は前記利用者の口座情報を格納し、該口座情報は前記金額が登録された金額部、及び、個人認証情報があらかじめ登録された個人認証情報部を含み、
    (d)前記現金自動取引装置は固有の装置番号を備え、
    (e)認証媒体を使用することなく出金可能な金額を設定することができ、該金額の範囲内であれば、前記金額を設定した際の装置番号とあらかじめ登録された前記個人認証情報を使用することによって前記現金自動取引装置から出金することができることを特徴とする現金自動取引装置を用いたシステム。
  3. 前記勘定系上位装置はインターネットに接続され、前記金額及び装置番号をインターネットを介して前記口座情報に登録することができる請求項に記載の現金自動取引装置を用いたシステム。
JP2004025397A 2004-02-02 2004-02-02 現金自動取引装置及びそれを用いたシステム Expired - Fee Related JP4403814B2 (ja)

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