JPH08338815A - びん検査装置及びびん検査方法 - Google Patents

びん検査装置及びびん検査方法

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JPH08338815A
JPH08338815A JP14775295A JP14775295A JPH08338815A JP H08338815 A JPH08338815 A JP H08338815A JP 14775295 A JP14775295 A JP 14775295A JP 14775295 A JP14775295 A JP 14775295A JP H08338815 A JPH08338815 A JP H08338815A
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JP
Japan
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bottle
inspection
coating film
light
deterioration
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Application number
JP14775295A
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English (en)
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Junjiro Imaizumi
醇二郎 今泉
Tsutomu Amano
勉 天野
Yoshimoto Take
好元 竹
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Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
    • G01N21/88Investigating the presence of flaws or contamination
    • G01N21/90Investigating the presence of flaws or contamination in a container or its contents
    • GPHYSICS
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    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 客観的な基準でコーティングびんの外観劣化
を判別し、かつ、検査速度を向上させる。 【構成】 検査光射出手段4は、びん2を透過させるべ
く検査光Lを射出し、撮像手段5は、検査光Lのうち、
コーティング膜の劣化に起因する散乱光を撮像して撮像
信号Vを出力し、判別手段7は撮像信号V及び予め設定
した基準データに基づきコーティング膜の劣化状態を判
別するので、コーティング膜の劣化に起因する散乱光の
光量、分布等に基づいてコーティング膜のミクロンオー
ダの劣化状態に起因する外観劣化を容易、かつ、客観的
に把握して自動的に検査を行なえる。また、搬送手段3
はびん2を検査位置まで搬送し、位置検出手段8は、び
ん2が検査位置に到達したことを検出し、検出信号Dを
出力し、判定手段7は、検出信号Dの出力タイミングに
応じて良否判定を行なうので、より確実なタイミングで
検査を行なえるとともに、連続的に検査を行なうことに
より検査速度を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、びん検査装置及びびん
検査方法に係り、特にリターナブル(returnable; 再使
用)性を有するびん(以下、リターナブルびんとい
う。)の外観検査を行なうびん検査装置及びびん検査方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりビールびん等のように飲料用び
んのうちリターナブルびんは、使用後に回収され、びん
洗浄機により熱アルカリ溶液(例えば、80℃の4%苛
性ソーダ水溶液)で洗浄することにより十数回程度繰り
返し使用された後、廃棄処分とされていた。
【0003】ところで、出願人は、リターナブルびんの
繰り返し使用回数を向上させるべく、熱アルカリ溶液に
より繰り返し使用しても、剥がれないようなコーティン
グ膜(SnO2 コーティング膜、厚さ約100nm)を
形成したリターナブルびんを開発し、出願するとともに
(特開平3−131547号参照)、実際に使用してい
る。
【0004】このSnO2 コーティング膜を用いたリタ
ーナブルびんは従来のコーティングしたびんと比較して
その再使用回数は、飛躍的に向上し、30〜40回程度
となった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記コ
ーティングを施したリターナブルびんにおいても、回収
後の洗浄を繰り返すうちにコーティング膜が劣化し、表
面が摺りガラス状となり外観上問題となっていた。
【0006】より具体的には、まず、図9(a)に示す
ように、SnO2 コーティング膜の表面に直径2〜3μ
mのピンホールが生じる。この生じたピンホールは熱ア
ルカリ溶液により繰り返し洗浄が行なわれることによ
り、図9(b)に示すように、深く大きく(直径10μ
m程度)成長する。
【0007】この成長したピンホールにより、コーティ
ングびんを透過する光は散乱させられることとなり、劣
化前は青色がかった金色を呈していたコーティング膜
が、劣化が進むにつれ次第に銀色を帯びて透明度が低下
する。
【0008】さらに劣化が進むと、びん表面は摺りガラ
ス状になり、びん全体あるいはびんの一部の光沢が失わ
れて白っぽく見えるようになる。そこで、従来において
は、目視検査によりコーティング膜の劣化を判別し、劣
化の程度が激しいびんについては廃棄するようにしてい
た。
【0009】上記従来の目視検査においては、劣化の程
度を判別するための明確な指標があったわけではなく、
主観的に判断しており、判別結果に個人差を生じてしま
うという問題点があった。
【0010】また人手に頼っているため、検査速度が制
限されてしまうという問題点があった。そこで、本発明
の目的は、客観的な基準でコーティングびんの外観劣化
を判別できるとともに、検査速度を向上させることが可
能なびん検査装置及びびん検査方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、コーティング膜が形成され
たびんの前記コーティング膜の劣化を検査するびん検査
装置において、前記びんを透過させるべく検査光を射出
する検査光射出手段と、前記検査光のうち、前記コーテ
ィング膜の劣化に起因する散乱光を撮像して撮像信号を
出力する撮像手段と、前記撮像信号及び予め設定した基
準データに基づいて、前記コーティング膜の劣化状態を
判別する判別手段と、を備えて構成する。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記判別手段の判別結果及び予め設定した
良品に対応する基準データに基づいて、前記びんの良否
判定を行なう判定手段を備えて構成する。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、前記撮像手段は、前記検査
光の前記びんの透過光が入射しない位置、かつ、前記コ
ーティング膜の劣化に伴う前記検査光の散乱光が入射す
る位置に配置するように構成する。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3のいずれかに記載の発明において、前記検査光射出
手段は、原検査光を射出する光源と、前記原検査光をス
リットを通過させて前記検査光とするスリット手段と、
を備えて構成する。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記スリット手段は、複数の前記スリット
を備えて構成する。請求項6記載の発明は、請求項1乃
至請求項5記載の発明において、前記びんを検査位置ま
で搬送する搬送手段と、前記びんが前記検査位置に到達
したことを検出し、検出信号を出力する位置検出手段を
有し、前記判定手段は、前記検出信号の出力タイミング
に応じて取り込んだ前記撮像信号に基づいて前記良否判
定を行なうように構成する。
【0016】請求項7記載の発明は、コーティング膜が
形成されたびんの前記コーティング膜の劣化を検査する
びん検査方法において、前記びんを透過させるべく検査
光を射出する検査光射出工程と、前記検査光のうち、前
記コーティング膜の劣化に起因する散乱光を撮像して撮
像信号を出力する撮像工程と、前記撮像信号及び予め設
定した基準データに基づいて、前記コーティング膜の劣
化状態を判別する判別工程と、を備えて構成する。
【0017】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、前記判別工程における判別結果及び予め設
定した良品に対応する基準データに基づいて、前記びん
の良否判定を行なう判定工程を備えて構成する。
【0018】請求項9記載の発明は、請求項7または請
求項8記載の発明において、前記びんを検査位置まで搬
送する搬送工程と、前記びんが前記検査位置に到達した
ことを検出し、検出信号を出力する位置検出工程を有
し、前記判定工程は、前記検出信号の出力タイミングに
応じて取り込んだ前記撮像信号により前記良否判定を行
なうように構成する。
【0019】
【作用】請求項1記載の発明によれば、検査光射出手段
は、びんを透過させるべく検査光を射出する。
【0020】これにより撮像手段は、検査光のうち、コ
ーティング膜の劣化に起因する散乱光を撮像して撮像信
号を判別手段に出力する。この結果、判別手段は、撮像
信号及び予め設定した基準データに基づいて、コーティ
ング膜の劣化状態を判別する。
【0021】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の作用に加えて、判定手段は、判別手段の判別
結果及び予め設定した良品に対応する基準データに基づ
いて、びんの良否判定を行なう。
【0022】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の作用に加えて、撮像手段は、
検査光のびんの透過光が入射しない位置、かつ、コーテ
ィング膜の劣化に伴う検査光の散乱光が入射する位置に
配置されているので、コーティング膜の劣化に伴う検査
光の散乱光以外の透過光の影響を受けずに検査を行なえ
る。
【0023】請求項4記載の発明によれば、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、検
査光射出手段の光源は、原検査光を射出し、スリット手
段は、原検査光をスリットを通過させて検査光とする。
【0024】従って、スリットにより検査光の不要な拡
散を抑制して、コーティング膜の劣化に伴う検査光の散
乱光以外の透過光の影響を低減することができる。請求
項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明の作用に
加えて、スリット手段は、複数のスリットを備えている
ので、びんの位置精度を低くすることが可能となり、よ
り容易に検査装置を構築できる。
【0025】請求項6記載の発明によれば、請求項1乃
至請求項5記載の発明の作用に加えて、搬送手段はびん
を検査位置まで搬送する。これと並行して位置検出手段
は、びんが検査位置に到達したことを検出し、検出信号
を出力する。
【0026】これにより判定手段は、検出信号の出力タ
イミングに応じて取り込んだ撮像信号に基づいて良否判
定を行なう。請求項7記載の発明によれば、検査光射出
工程は、びんを透過させるべく検査光を射出する。
【0027】これと並行して撮像工程は、検査光のう
ち、コーティング膜の劣化に起因する散乱光を撮像して
撮像信号を出力する。これらの結果、判別工程は、撮像
信号及び予め設定した基準データに基づいて、コーティ
ング膜の劣化状態を判別する。
【0028】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の発明の作用に加えて、判定工程は、判別工程におけ
る判別結果及び予め設定した良品に対応する基準データ
に基づいて、びんの良否判定を行なう。
【0029】請求項9記載の発明によれば、請求項7ま
たは請求項8記載の発明の作用に加えて、搬送工程は、
びんを検査位置まで搬送する。これと並行して位置検出
工程は、びんが検査位置に到達したことを検出し、検出
信号を出力する。
【0030】この結果、判定工程は、検出信号の出力タ
イミングに応じて取り込んだ撮像信号により良否判定を
行なう。
【0031】
【実施例】次に図面を参照して本発明の好適な実施例を
説明する。図1にびん検査装置の概要構成図を示す。
【0032】びん検査装置1は、検査対象であるびん2
を搬送するコンベア3と、30W程度の蛍光灯等の図示
しない光源を内蔵し、コンベア3側に設けられたスリッ
トSから検査光Lを射出する検査光射出ユニット4と、
検査光射出ユニット4から射出された検査光Lのうち、
びん2のコーティング膜により散乱された散乱検査光を
撮像し、撮像信号Vを出力するCCDカメラ等の撮像ユ
ニット5と、撮像信号Vが入力され、各種演算を行なう
ことにより、検査対象のびん2の良品、不良品を判別
し、リジェクト信号Rを図示しないリジェクト装置に出
力するとともに、判別結果並びに撮像信号Vに基づく撮
像画像をディスプレイ6に表示するコントロールユニッ
ト7と、びん2が測定位置に到達したことを検出し、位
置検出信号Dを出力する位置センサ8と、を備えて構成
されている。
【0033】この場合において、検査光射出ユニット4
のコンベア側の面、すなわち、スリットが設けられてい
る面は、黒色に着色されている。これは、撮像ユニット
によりびん2を撮像した場合に散乱光の散乱状態をより
顕著に観測することが可能となるからである。
【0034】ここで図2及び図3を参照して、検査光L
の射出方向と撮像ユニット5の配置関係を説明する。図
2は、スリットを一つ設けた場合の配置例を示してい
る。
【0035】この場合には、スリットSを透過した検査
光Lは、検査対象であるびん2に入射し、散乱等がない
と仮定すれば、検査光の光路は、図2に実線で示す透過
光光路となるはずである。
【0036】これに対し、びん2のコーティング膜によ
る散乱があるとすると、検査光の光路は、図2に破線で
示す散乱光光路となるはずである。そこで、図2に示す
ように、散乱光のみが入射し、透過光が入射しないよう
な位置に撮像ユニット5を配置することにより、びん2
のコーティング膜による散乱が発生した場合にのみ、撮
像ユニット5に検査光Lが入射するようにする。
【0037】図3はスリットを複数(図では二つ)設け
た場合の配置例を示している。この場合においては、図
3(b)に示すように、びん2の直径、撮像ユニットの
光軸及び検査光Lのびん2による散乱光の光路の一部を
含む第1の直線L1 を仮定し、この第1の直線とびんの
直径を含む直線であって、第1の直線と所定角度θをな
す二つの直線L2 、L2 ’上にスリットを配置する。
【0038】このように配置することにより、スリット
を透過した検査光は、検査対象であるびん2に入射し、
散乱等がないと仮定すれば、検査光の光路は、図3
(a)に実線で示す透過光光路となる。
【0039】これに対し、びん2のコーティング膜によ
る散乱があるとすると、検査光の光路は、図3(a)に
破線で示す散乱光光路となり、撮像ユニットに検査光が
入射することとなる。
【0040】このように複数のスリットを設けた場合に
は、検査可能となるびんの位置範囲が広がり、検査対象
であるびんの位置精度があまり要求されないので、検査
装置の構成がより容易となる。
【0041】次にびん検査装置の動作を説明する。ま
ず、本実施例のびん検査装置の検査原理を説明する。び
ん2のコーティング膜が劣化し、ピンホールが発生する
と、検査光は散乱することとなる。この場合において、
ピンホールの径が大きくなればなるほど、散乱光量は多
くなる。
【0042】これにより、本実施例においては、ピンホ
ールの径(コーティング膜の劣化状態に対応)と、散乱
光量と、を予め対応づけ、散乱光量を観測することより
びんの劣化状態の検査を行なっているのである。
【0043】次に具体的な動作を説明する。コンベア3
により、検査対象であるびん2が搬送されてくると、検
査光射出ユニット4は、コンベア3側に設けられたスリ
ットSから検査光Lを射出する。
【0044】びん2が検査位置に到達すると、検査光L
はびん2に入射されるとともに、位置センサ8によりび
ん2が検査位置に到達したことを表す位置検出信号Dが
コントロールユニット7に出力される。
【0045】びん2に入射した検査光Lは、びん2を透
過するとともに、コーティング膜の劣化状態(ピンホー
ルの形成状態)に応じて散乱光となり撮像ユニット5に
入射して撮像される。
【0046】図4に散乱光の撮像状態の説明図を示す。
図4(A−1)〜図4(A−3)はびん2の表面が乾燥
状態にある場合の撮像画面の模式図であり、図4(B−
1)〜図4(B−3)はびん2の表面が濡れ状態にある
場合の撮像画面の模式図である。
【0047】図4(A−1)及び図4(B−1)は、コ
ーティング膜の劣化程度が低い(劣化していない)場合
であり、画面の中央部分、すなわち、図中、十字で示す
位置(中心)近傍には散乱光がほとんど観察されていな
い。
【0048】これに対し、図4(A−2)は、コーティ
ング膜の劣化が中程度である場合であり、画面の中央部
分に散乱光が観察される。しかしながら、コーティング
膜の劣化が中程度であっても、びん2が濡れ状態にある
場合(図4(B−2)参照)には、図5に示すように、
劣化により生じたピンホールが水でマスクされた状態と
なり、見掛け上ピンホールの径が小さくなり、散乱光が
減少することとなる。
【0049】さらにコーティング膜の劣化が進み、コー
ティング膜の劣化が高くなって廃棄処分の対象となる程
度に劣化した場合には、図4(A−3)及び図4(B−
3)に示すように、びん2の表面が乾燥状態にあろう
と、あるいは濡れ状態にあろうと、画面の中央部分に散
乱光が観察されることとなる。
【0050】上述したように、コーティング膜の劣化が
高程度となると、散乱光が容易に観察されることとな
る。そこで、コントロールユニット7は、撮像ユニット
5からの撮像信号V及び位置センサ8からの位置検出信
号が入力されると、撮像信号Vに対応する画像を取込
み、二値化、散乱光分布分析等の各種演算を行なって、
撮像画像から検査データを算出する。
【0051】そして得られた検査データを良品に対応す
る基準データと比較することにより、検査対象のびん2
の良品、不良品を判別し、リジェクト信号Rを図示しな
いリジェクト装置に出力することとなる。
【0052】これと並行してコントロールユニット7
は、判別結果並びに撮像信号に基づく撮像画像をディス
プレイ6に表示する。従って、本実施例のびん検査装置
によれば、コーティング膜の劣化に起因する散乱光の光
量、分布等に基づいてコーティング膜のミクロンオーダ
の劣化状態に起因する外観劣化を容易、かつ、客観的に
把握して自動的に検査を行なえるとともに、連続的に検
査を行なうことができ検査速度を向上させることが可能
となる。
【0053】ここで、図6乃至図8を参照してコントロ
ールユニット7による良品/不良品判別の基準データの
設定について説明する。良品/不良品の判別の基準デー
タを設定するに際し、目視により検査対象であるびんの
劣化程度を6段階(グレード0〜グレード5)に分類し
た。
【0054】そして、劣化していないびん(グレード
0)の場合に対応する劣化を表す数値を50とし、劣化
がかなり進んだびん(グレード5に属する)の場合に対
応する劣化を表す数値を100に設定し、目視により分
類したびんについて測定し、測定結果の平均値を示した
のが図6である。この場合の測定条件としては、図7に
示すように、光源として蛍光燈を用い、スリット間隔=
50mm、スリット幅=8mm、スリット数=2であ
り、検査対象びんは茶色のビールびんである。スリット
とびんとの距離は250mm、びんと撮像ユニットであ
るカラーCCDカメラとの距離は、300mmとしてい
る。
【0055】また、図6には平均値しか示していない
が、測定値のバラツキは、グレードが高くなるに従って
大きくなっていた。さらにびん表面が乾燥状態にある場
合と、濡れ状態にある場合との測定値を比較してみる
と、グレード0に属するびんについては、ほとんど同じ
値となったが、グレード1〜グレード5に属するびんに
ついては、濡れ状態の測定値に11〜14加算すると乾
燥状態の測定値とほぼ等しくなることがわかり、これに
より濡れ状態にあるびんについても、高精度で良品/不
良品の判別を行なうことができることがわかる。
【0056】図8は、上記測定結果に基づき、グレード
1のびんの平均値=10、グレード5のびんの平均値=
80として、正規化した場合の測定結果の数値化結果で
ある。
【0057】この結果、目視によるグレードとびん検査
装置により得られた測定結果の数値には相関関係がある
のがわかる。これらの結果より、洗浄直後に行なわれる
実際のびんの検査でも、本実施例のびん検査装置が有効
であることがわかる。
【0058】以上の実施例においては、茶色のビールび
んを検査対象のびんとしていたが、白色びん、緑色びん
等その他のびんについても適用が可能である。この場合
においては、基準データを検査しようとするびんに対応
するものに変更するだけで適用できる。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、検査光射
出手段は、びんを透過させるべく検査光を射出し、撮像
手段は、検査光のうち、コーティング膜の劣化に起因す
る散乱光を撮像して撮像信号を判別手段に出力し、判別
手段は、撮像信号及び予め設定した基準データに基づい
て、コーティング膜の劣化状態を判別するので、コーテ
ィング膜の劣化に起因する散乱光の光量、分布等に基づ
いてコーティング膜のミクロンオーダの劣化状態に起因
する外観劣化を容易、かつ、客観的に把握して自動的に
検査を行なえる。
【0060】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果に加えて、判定手段は、判別手段の判別
結果及び予め設定した良品に対応する基準データに基づ
いて、びんの良否判定を行なうので、確実に不良品をリ
ジェクトすることが可能となる。
【0061】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の効果に加えて、撮像手段は、
検査光のびんの透過光が入射しない位置、かつ、コーテ
ィング膜の劣化に伴う検査光の散乱光が入射する位置に
配置されているので、コーティング膜の劣化に伴う検査
光の散乱光以外の透過光の影響を受けずに検査を行なえ
るので、コーティング膜の劣化の微小な差を容易に判別
することができる。
【0062】請求項4記載の発明によれば、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、検
査光射出手段の光源は、原検査光を射出し、スリット手
段は、原検査光をスリットを通過させて検査光とするの
で、スリットにより検査光の不要な拡散を抑制して、コ
ーティング膜の劣化に伴う検査光の散乱光以外の透過光
の影響を低減して、より確実な検査を行なうことができ
る。
【0063】請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載の発明の効果に加えて、スリット手段は、複数のスリ
ットを備えているので、びん位置に対応する検査可能範
囲を広くすることができ、びんの位置精度を低くするこ
とが可能となり、より容易に検査装置を構築できるとと
もに、確実に検査を行なえる。
【0064】請求項6記載の発明によれば、請求項1乃
至請求項5記載の発明の効果に加えて、搬送手段はびん
を検査位置まで搬送し、位置検出手段は、びんが検査位
置に到達したことを検出し、検出信号を出力し、判定手
段は、検出信号の出力タイミングに応じて取り込んだ撮
像信号に基づいて良否判定を行なうので、より確実なタ
イミングで検査を行なえるとともに、連続的に検査を行
なうことができ検査速度を向上させることが可能とな
る。
【0065】請求項7記載の発明によれば、検査光射出
工程は、びんを透過させるべく検査光を射出し、撮像工
程は、検査光のうち、コーティング膜の劣化に起因する
散乱光を撮像して撮像信号を出力し、判別工程は、撮像
信号及び予め設定した基準データに基づいて、コーティ
ング膜の劣化状態を判別するので、コーティング膜の劣
化に起因する散乱光の光量、分布等に基づいてコーティ
ング膜のミクロンオーダの劣化状態に起因する外観劣化
を容易、かつ、客観的に把握して自動的に検査を行なえ
る。
【0066】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の発明の効果に加えて、判定工程は、判別工程におけ
る判別結果及び予め設定した良品に対応する基準データ
に基づいて、びんの良否判定を行なうので、確実に不良
品をリジェクトすることが可能となる。
【0067】請求項9記載の発明によれば、請求項7ま
たは請求項8記載の発明の効果に加えて、搬送工程は、
びんを検査位置まで搬送し、位置検出工程は、びんが検
査位置に到達したことを検出し、検出信号を出力し、判
定工程は、検出信号の出力タイミングに応じて取り込ん
だ撮像信号により良否判定を行なうので、より確実なタ
イミングで検査を行なえるとともに、連続的に検査を行
なうことができ検査速度を向上させることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】びん検査装置の概要構成ブロック図である。
【図2】スリットと撮像ユニットの配置関係説明図(そ
の1)である。
【図3】スリットと撮像ユニットの配置関係説明図(そ
の2)である。
【図4】散乱光の撮像状態の説明図である。
【図5】濡れ状態のびんの説明図である。
【図6】劣化のグレードと検査結果の関係説明図であ
る。
【図7】より具体的な検査条件の説明図である。
【図8】劣化のグレードと正規化を行なった検査結果の
関係説明図である。
【図9】従来の問題点の説明図である。
【符号の説明】
1…びん検査装置 2…びん 3…コンベア 4…検査光射出ユニット 5…撮像ユニット 6…ディスプレイ 7…コントロールユニット 8…位置センサ D…位置検出信号 L…検査光 R…リジェクト信号 V…撮像信号

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーティング膜が形成されたびんの前記
    コーティング膜の劣化を検査するびん検査装置におい
    て、 前記びんを透過させるべく検査光を射出する検査光射出
    手段と、 前記検査光のうち、前記コーティング膜の劣化に起因す
    る散乱光を撮像して撮像信号を出力する撮像手段と、 前記撮像信号及び予め設定した基準データに基づいて、
    前記コーティング膜の劣化状態を判別する判別手段と、 を備えたことを特徴とするびん検査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のびん検査装置において、 前記判別手段の判別結果及び予め設定した良品に対応す
    る基準データに基づいて、前記びんの良否判定を行なう
    判定手段を備えたことを特徴とするびん検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のびん検査
    装置において、 前記撮像手段は、前記検査光の前記びんの透過光が入射
    しない位置、かつ、前記コーティング膜の劣化に伴う前
    記検査光の散乱光が入射する位置に配置することを特徴
    とするびん検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    のびん検査装置において、 前記検査光射出手段は、原検査光を射出する光源と、 前記原検査光をスリットを通過させて前記検査光とする
    スリット手段と、 を備えたことを特徴とするびん検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のびん検査装置において、 前記スリット手段は、複数の前記スリットを備えたこと
    を特徴とするびん検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5記載のびん検査装
    置において、 前記びんを検査位置まで搬送する搬送手段と、 前記びんが前記検査位置に到達したことを検出し、検出
    信号を出力する位置検出手段を有し、 前記判定手段は、前記検出信号の出力タイミングに応じ
    て取り込んだ前記撮像信号に基づいて前記良否判定を行
    なうこと、 を特徴とするびん検査装置。
  7. 【請求項7】 コーティング膜が形成されたびんの前記
    コーティング膜の劣化を検査するびん検査方法におい
    て、 前記びんを透過させるべく検査光を射出する検査光射出
    工程と、 前記検査光のうち、前記コーティング膜の劣化に起因す
    る散乱光を撮像して撮像信号を出力する撮像工程と、 前記撮像信号及び予め設定した基準データに基づいて、
    前記コーティング膜の劣化状態を判別する判別工程と、 を備えたことを特徴とするびん検査方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のびん検査方法において、 前記判別工程における判別結果及び予め設定した良品に
    対応する基準データに基づいて、前記びんの良否判定を
    行なう判定工程を備えたことを特徴とするびん検査方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8記載のびん検査
    方法において、 前記びんを検査位置まで搬送する搬送工程と、 前記びんが前記検査位置に到達したことを検出し、検出
    信号を出力する位置検出工程を有し、 前記判定工程は、前記検出信号の出力タイミングに応じ
    て取り込んだ前記撮像信号により前記良否判定を行なう
    こと、 を特徴とするびん検査方法。
JP14775295A 1995-06-14 1995-06-14 びん検査装置及びびん検査方法 Pending JPH08338815A (ja)

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