JPH08336517A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH08336517A
JPH08336517A JP14437595A JP14437595A JPH08336517A JP H08336517 A JPH08336517 A JP H08336517A JP 14437595 A JP14437595 A JP 14437595A JP 14437595 A JP14437595 A JP 14437595A JP H08336517 A JPH08336517 A JP H08336517A
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亜紀子 柳田
Hisashi Yonekawa
久 米川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】新たに発生した病変などの経時変化部分を効果
的に強調した画像を生成して、診断精度及び診断効率を
向上させる。 【構成】同一被写体でエネルギー分布の異なる2種類の
画像を用いて骨部を消去した軟部画像を生成するエネル
ギー差分処理を、異なる撮影時期にそれぞれ対応して行
わせる。そして、相互に異なる撮影時期に対応するエネ
ルギー差分処理画像間で差分処理を行うことで、被写体
の経時変化部分を選択的に強調した画像を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像処理装置に関し、詳
しくは、医療用放射線画像において、経時変化部分の診
断に適した画像情報を与え得る画像処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】X線画像のような放射線画像は、病気診
断用などに多く用いられており、このX線画像を得るた
めに、被写体を透過したX線を蛍光体層(蛍光スクリー
ン)に照射し、これにより可視光を生じさせてこの可視
光を通常の写真と同様に銀塩を使用したフィルムに照射
して現像した、所謂、放射線写真が従来から多く利用さ
れている。
【0003】そして、前記放射線写真の観察に基づく診
断においては、例えば同一被検者について異なる時期に
撮影された複数のフィルムを、シャウカステン(フィル
ム観察器)等の観察装置上に並べ、医師がそれらの画像
(時系列画像)を相互に見比べて、自己の経験知識に基
づいて経時変化部分を認識することにより診断に利用す
る場合があった。
【0004】上記のように、時系列的な画像を互いに比
較参照する手法は、新たに発生した病変を発見したり、
既に知られている病変の進行又は改善の様子を知る上で
重要である。一方、エネルギー差分処理によって被写体
の特定部分を抽出した画像を得ることで、病変陰影を発
見しやすくすることが従来から行われている。
【0005】前記エネルギー差分処理とは、被写体の特
定部分が互いに異なるエネルギーを有する放射線に対し
て異なる放射線吸収率を有することを利用して、同一の
被写体に対して互いに異なるエネルギーを有する各放射
線による複数の放射線画像を得、これらの複数の放射線
画像を適当に重み付けしてその差を演算することによっ
て、放射線画像から骨部或いは軟部を除去して、軟部組
織を主体として表す軟部画像と、前記被写体中の骨部を
主体として表す骨部画像との2種類の画像を生成し得る
ものである(特開昭58−163338号公報等参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
に時系列的なフィルム画像の比較読影をシャウカステン
等の観察装置を用いて行っても、新たに発生した病変陰
影などの経時変化部分は、人体の複雑な正常構造と重な
りあって現れることが多いので、前記経時変化部分の認
識が難しく、見落としが生じる場合があった。
【0007】また、上記のようなフィルム画像の比較読
影では、経時変化部分が検出された場合でも、その正確
な位置や範囲又は変化の程度を認識するには、複数のフ
ィルムの互いに対応する領域を観察と知識とに基づいて
選択し、それらの領域をかわるがわる見比べて判断しな
ければならないので、診断効率が悪いという問題があっ
た。
【0008】更に、フィルム画像の比較読影では、目的
のフィルムをフィルム保管庫等から選び出して読影室に
運びシャウカステンに掛ける作業がその都度必要で、作
業効率が悪いという問題もあった。一方、エネルギー差
分処理を行った場合でも、病変陰影と正常構造とを完全
に分離することはできないため、やはり病変陰影を見落
とす可能性があった。例えば肋骨と重なった腫瘍は、骨
部を除去して軟部を主として表す軟部画像で見つけやす
くなるが、軟部画像であっても血管や気管支の陰影と腫
瘍との区別は難しいため、病変陰影を見落とす可能性が
あった。
【0009】また、エネルギー差分処理画像には、病変
陰影の経時変化に関する情報がないため、たとえ病変陰
影が認識できたとしても、それが新しく発生した陰影な
のか、慢性病変なのかを判別できず、また、病変の進行
の速さを判断することもできないという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、新たに
発生した病変陰影などの経時変化部分を効果的に強調し
た処理画像を生成できる画像処理装置を提供することに
より、診断精度及び診断効率を向上させることを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1の発明
にかかる画像処理装置は、同一被写体を透過しかつ相互
に異なるエネルギー分布をもつ少なくとも2種類の放射
線により形成された複数のオリジナル放射線画像間での
差分処理によってエネルギー差分処理画像を生成するエ
ネルギー差分処理手段と、このエネルギー差分処理手段
で生成された同一被写体に関わる複数のエネルギー差分
処理画像間で画像間演算処理を行って処理画像を生成す
る画像間演算処理手段と、を有して構成される。
【0011】また、請求項2の発明にかかる画像処理装
置は、同一被写体を透過しかつ相互に異なるエネルギー
分布をもつ少なくとも2種類の放射線により形成された
複数のオリジナル放射線画像間での差分処理によって生
成されたエネルギー差分処理画像を複数記憶する記憶手
段と、この記憶手段に記憶された同一被写体に関わる複
数の前記エネルギー差分処理画像間で画像間演算処理を
行って処理画像を生成する画像間演算処理手段と、を有
して構成される。
【0012】請求項3の発明にかかる画像処理装置で
は、前記同一被写体に関わる複数のエネルギー差分処理
画像が、前記オリジナル放射線画像を得る撮影を異なる
時期に複数回行った結果として各撮影時期に対応して生
成された画像であり、前記画像間演算処理手段が、前記
複数のエネルギー差分処理画像間で共通の被写体部分の
位置合わせ処理を行う位置合わせ処理手段と、この位置
合わせ処理手段で位置合わせ処理が行われた複数のエネ
ルギー差分処理画像間で画像間差分処理を行う差分処理
手段と、を含んで構成されるものとした。
【0013】請求項4の発明にかかる画像処理装置で
は、前記位置合わせ処理手段における位置合わせ処理
が、前記複数のエネルギー差分処理画像のうちの少なく
とも1画像の非線型変換を含む構成とした。請求項5の
発明にかかる画像処理装置では、前記被写体が軟部組織
及び骨部を含み、前記画像間演算処理手段における前記
エネルギー差分処理画像として、前記被写体中の骨部を
除去した軟部組織を主体として表す軟部画像を用いる構
成とした。
【0014】請求項6の発明にかかる画像処理装置で
は、前記被写体が軟部組織及び骨部を含み、前記エネル
ギー差分処理画像として、前記被写体の軟部組織を主体
として表す軟部画像と、前記被写体中の骨部を主体とし
て表す骨部画像との2種類の画像が生成され、前記位置
合わせ処理手段が、前記骨部画像を用いて大まかな位置
合わせ処理を行った後、前記軟部画像を用いて細かな位
置合わせを行い、前記画像間演算処理手段における前記
エネルギー差分処理画像として、前記位置合わせ処理が
行われた軟部画像を用いる構成とした。
【0015】請求項7の発明にかかる画像処理装置で
は、前記画像間演算処理手段において生成された処理画
像を少なくとも表示する画像表示手段を有する構成とし
た。請求項8の発明にかかる画像処理装置では、前記画
像表示手段が、前記画像間演算処理手段において生成さ
れた処理画像と、前記オリジナル画像とエネルギー差分
処理画像との少なくとも一方とを同時又は切り換えて表
示する構成とした。
【0016】
【作用】請求項1又は2の発明にかかる画像処理装置に
よると、病変陰影の発見に障害となる人体の正常構造の
一部を、エネルギー差分処理によって除去した上で、更
に、画像間演算処理によってエネルギー差分処理画像間
での変化部分を選択的に強調することが可能となる。
【0017】具体的には、例えば、エネルギー差分処理
によって骨陰影を低減する一方、血管陰影をエネルギー
差分処理画像間での演算処理で低減することが可能であ
るので、骨と血管との位置関係が、撮影時の放射線の入
射方向の差異等によって異なっている場合であっても、
骨陰影及び血管陰影をそれぞれ高精度に打ち消すことが
でき、以て、偽画像の発生なく変化部分を選択的に強調
できるので、骨や血管に影響されることなく、腫瘍など
の病変陰影で変化のあった部分を容易に読影できる。
【0018】請求項3の発明にかかる画像処理装置によ
ると、異なる撮影時期にそれぞれ対応する複数のエネル
ギー差分処理画像間で、位置合わせを行った後に差分処
理を行うことで、撮影時期が異なることによる被写体位
置のずれがあっても、経時変化のない部分を的確に打ち
消して、偽画像を発生させることなく経時変化部分のみ
を強調した画像を得ることができる。
【0019】請求項4の発明にかかる画像処理装置によ
ると、画像の複雑な歪みにも対応できる非線型画像変換
を用いて位置合わせ処理を行うので、精度の高い位置合
わせ処理が可能である。請求項5の発明にかかる画像処
理装置によると、軟部画像を用いて画像間演算処理を行
うので、腫瘍陰影などの臨床的重要度の高い異常陰影の
変化を効果的に強調することができる。
【0020】請求項6の発明にかかる画像処理装置によ
ると、軟部画像を用いて画像間演算処理を行うときに、
複雑な軟部組織が消去され然も輪郭が明確な骨部画像を
用いて大まかな位置合わせを行ってから、軟部画像で細
かな位置合わせを行うので、比較的大きな位置ずれがあ
っても位置合わせが可能で、かつ、軟部画像を用いた位
置合わせ処理を簡便かつ高精度に行わせることができ
る。
【0021】請求項7の発明にかかる画像処理装置によ
ると、エネルギー差分処理画像間における画像間演算に
よって変化部分が選択的に強調された処理画像を表示さ
せることができ、画面上で変化部分を観察できる。請求
項8の発明にかかる画像処理装置によると、変化部分が
選択的に強調された処理画像と、オリジナル画像とエネ
ルギー差分処理画像との少なくとも一方とを同時又は切
換えて表示させることで、処理画像上で観察された変化
部分の位置や詳細をオリジナル画像又はエネルギー差分
処理画像上で容易に確認できる。
【0022】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。本発明に
かかる画像処理装置の一実施例のシステム構成を示す図
1において、画像記憶部1(記憶手段)は、医療診断用
として撮影された人体の放射線画像のデータを複数格納
するものであり、光磁気ディスク等から構成される。
【0023】前記放射線画像データは、放射線画像を記
録した銀塩フィルムに、レーザ・蛍光灯などの光源から
の光を照射して、銀塩フィルムの透過光を得て、かかる
透過光を光電変換して得たもの、或いは、被写体を透過
した放射線を蛍光体を有する平板状検出器(イメージン
グプレート)に吸収せしめ、その後、この蛍光体を例え
ば光又は熱エネルギーで励起することにより、蛍光体が
上記吸収により蓄積している放射線エネルギーを蛍光と
して放射せしめ、この蛍光を光電変換して得たものであ
っても良い。或いは、放射線量子計数型検出器を用い
て、放射線エネルギーを直接電気信号に変換して得たも
のであっても良いし、蛍光体などにより放射線を可視光
に変換した後に、該可視光をCCD等の光電変換素子に
導くことにより得たものであっても良い。
【0024】ここで、それぞれの放射線画像データに対
応させて、例えば撮影日時,撮影部位,撮影条件,画像
処理条件,被検者等についての情報、更に、同じ被検者
の同じ部位を撮影した画像間における位置合わせ処理の
情報や異常陰影の検出結果などの各種情報を記憶させる
ようにすると良い。尚、前記画像記憶部1に記憶される
放射線画像データとしては、放射線撮影装置2での撮影
で得られたオリジナル画像データの他、後述する画像処
理部5で各種演算処理が施された画像データが含まれ
る。
【0025】前記画像記憶部1の記憶データは、操作卓
4によって被検者や撮影日時などの検索情報を入力する
ことで任意に選択され、画像管理部3によって随時読み
出されるようになっており、読み出された画像データ
は、必要に応じて画像処理部5における画像処理を経た
後、放射線画像の読影を行わせるべく、CRTからなる
画像表示部6に表示される。
【0026】従って、放射線フィルムをシャウカステン
を用いて読影を行う場合に行われるような、目的フィル
ムを探し出し、これをシャウカステンに掛けるといった
作業が必要でなく、作業効率の良い読影作業が可能であ
る。本実施例のシステムでは、それぞれに画像表示部6
を有する2つの画像表示ユニットA,B(画像表示手
段)が設けられており、各画像表示ユニットA,Bに
は、それぞれ画像表示部6の他に、画像メモリ7,表示
制御部8が設けられている。
【0027】前記画像記憶部1から読み出された画像デ
ータは、一旦画像表示ユニットAの画像メモリ7aに記
憶され、画像表示ユニットBをも用いて画像を表示させ
る場合には、転送制御部9によって制御されて前記画像
メモリ7aから画像メモリ7bに画像データが転送され
る構成としてある。即ち、2つの表示ユニットA,Bを
備える構成としたことで、少なくとも異なる2画像を同
時に表示することを可能としており、表示ユニットを3
つ以上備える構成であっても良い。
【0028】転送制御部9は、操作卓4を介して行われ
る表示フォーマットの指示に従って画像データの転送を
行うが、前記表示フォーマットの指示は、画像表示ユニ
ットAの表示制御部8aにも送られた後、前記転送制御
部9によって制御されて他方の表示制御部8bにも指示
されるようになっている。そして、表示制御部8では、
指定された表示フォーマットに従って画像を表示すべ
く、画像表示部6に出力する画像データの加工を行う。
【0029】前記画像データの加工には、画像を指定さ
れた表示サイズに適合させるための拡大,縮小処理や、
画像の階調を表示装置の輝度特性に適合させるためのウ
ィンドウ処理などの階調変換も含まれる。尚、前記拡大
縮小処理や階調変換等は、画像が画像メモリに転送され
る以前に画像処理部5において施されるような構成とし
ても良い。
【0030】ところで、本実施例の前記放射線撮影装置
2では、エネルギー差分処理を実現する撮影が行えるよ
うになっている。前記エネルギー差分処理(エネルギー
サブトラクション処理)とは、同一被写体でX線エネル
ギーの分布が異なる2種類の画像を用いて、骨を消去し
た軟部画像や、逆に、軟部組織を消去した骨部画像を得
るなど、放射線吸収係数の異なる物質をそれぞれ別々に
画像化する手法である(放射線医療技術学叢書(6)
「CRの実用画像処理」1993年3月31日 社団法人 日
本放射線技術学会 発行 等参照)。かかるエネルギー
差分処理により、例えば胸部画像上で肋骨に重なって発
見しにくい結節影が、肋骨を除去することにより発見し
やすくなる。
【0031】異なるエネルギー分布を持つX線による2
種類の画像を得るための撮影法には、1ショット法又は
2ショット法がある。前記2ショット法は、X線管電圧
を切換えて2回曝射することで行う。具体的には、例え
ば、初めに60kVで低エネルギー像を撮影して、次にイメ
ージングプレートを入れ換えると共に、管電圧を120kV
に切換えて高エネルギー像を撮影するものである。
【0032】一方、前記1ショット法は、2枚のイメー
ジングプレートの間にフィルター(例えば銅板)を挟ん
で重ね、例えば100kV 程度の管電圧で曝射し、2枚のイ
メージングプレートをそれぞれ別に読み取って画像化す
るものである。前記1ショット法又は2ショット法によ
る撮影で得られた高エネルギー,低エネルギー画像に対
して、特開昭58−163338号公報に開示されるよ
うな加重減算処理を行うことにより、軟部画像(骨部消
去画像)と骨部画像(軟部消去画像)とを生成すること
ができる。しかし、単純な加重減算処理に基づく処理画
像には診断上有用な情報以外のノイズ成分が多量に含ま
れているので、より診断しやすいエネルギー差分処理画
像を生成するためには、図2に示す原理図で表されるよ
うなノイズ除去機能を有する画像間演算処理を適用する
ことが好ましい。
【0033】まず、高エネルギー画像Hr,低エネルギ
ー画像Lから単純な加重減算で軟部(骨部消去)画像B
0を生成する。次に、骨部画像B0に対して、数画素の
マスクの平均をとる平滑化フィルタFb1をかける。こ
こで、前記平滑化処理された軟部画像Fb1(B0)を
オリジナル画像から減算すれば、骨部画像S1が得られ
るが、ノイズをできるだけ減らす観点から、オリジナル
画像として高エネルギー,低エネルギー画像のいずれか
一方を使うよりも、2つのオリジナル画像を加算平均し
た画像Aを使う方が有利である。
【0034】一方、軟部画像B1は、前記加算平均画像
Aから、前記骨部画像S1を平滑化フィルタFs1で平
滑化した画像Fs1(S1)を減算することで生成され
る。尚、前記平滑化フィルタFs1では、エッジを劣化
させることなく中高周波成分をカットするようなエッジ
保存平滑化フィルタを用いると良い。また、前記平滑化
フィルタがノイズのみでなく信号まで劣化させると、軟
部画像には骨信号の一部が偽画像として重畳し、骨部画
像には軟部信号の一部が偽画像として重畳してしまうの
で、マスクのサイズ等を変えながら、軟部画像と骨部画
像とを交互に求める処理を数回繰り返し、充分ノイズを
除去した後に、軟部画像と骨部画像とを出力する構成と
しても良い(特開平3−285475号公報等参照)。
【0035】ところで、高エネルギー,低エネルギー画
像を得る撮影においては、高エネルギー画像Hと低エネ
ルギー画像Lとの間で被写体像に幾何学的なずれが生じ
ることがある。前記ずれの発生原因は、1ショット法と
2ショット法に共通なものとして、撮影時における2枚
のイメージングプレートの位置ずれがあり、また、1シ
ョット法に特有なものとしては、上側のイメージングプ
レートと下側のイメージングプレートとの距離によって
生じる2枚の画像の拡大率の差がある。かかるずれをそ
のまま残して加重減算を行うと、例えば骨のエッジが偽
画像として減算結果の軟部画像に残ることになる。
【0036】そこで、図3のフローチャートに示すよう
に、高エネルギー,低エネルギー画像(オリジナル画
像)の重み付き差分処理(加重減算)を行う前に、高エ
ネルギー,低エネルギー画像間で被写体の相対的な位置
ずれを合わせる位置合わせ処理を行うようにすると良
い。前記位置合わせ処理としては、例えばリング状の金
属マーカーを用いる方法がある(特開昭58−1633
38号公報等参照)。この方法は、各イメージングプレ
ート上のマーカーの位置を検出して、該検出結果を比較
することで、2枚のイメージングプレート間のずれ量を
算出し、前記算出されたずれ量に基づき、オリジナル画
像の少なくとも一方について回転,平行移動,拡大縮小
処理(座標変換処理)を施し、その後に減算処理を行う
ものである。
【0037】また、前記マーカーを用いずに位置合わせ
処理を行う方法として、低エネルギー画像,高エネルギ
ー画像においてそれぞれ被写体上の相互に対応する部分
(輪郭やエッジ点など)を検出し、該検出結果を比較す
ることでずれ量を算出する方法がある(特開平6−21
5108号公報等参照)。具体的には、例えば、オリジ
ナル画像それぞれについてフィルタリング処理をしてエ
ッジ点(例えば鎖骨と肋骨が交差する点)を求め、低エ
ネルギー画像から各エッジ点を中心とする所定領域を取
り出す。次いで、該領域を高エネルギー画像上でずらし
ながら、2つの画像間の相関値が最大になる点を見つ
け、このときのずれ量をそのエッジ点における2画像間
におけるずれ量とするものである。そして、各エッジ点
毎に求められたずれ量から画像全体の回転,平行,拡大
量を算出する。
【0038】尚、高エネルギー,低エネルギー画像間の
位置合わせ処理における座標変換は、前記回転,平行,
拡大の組み合わせからなる線型変換を用いる構成とする
方が、計算量が少なく処理速度が速いので好ましい。上
記のエネルギー差分処理画像によれば、例えば、骨部を
消去した軟部画像に基づいて肋骨と重なった腫瘍を見つ
けやすくなる。しかしながら、軟部画像であっても血管
陰影と腫瘍との区別は難しいため、病変陰影を見落とす
可能性があり、また、病変陰影の経時変化に関する情報
がないため、たとえ病変陰影が認識できたとしても、そ
れが新しく発生した陰影なのか、慢性病変なのかを判別
できず、病変の進行の速さを判断することもできない。
【0039】そこで、本実施例では、オリジナル放射線
画像を得る撮影を異なる時期(例えば異なる年度)に複
数回行った結果として、各撮影時期に対応して生成され
る同一被写体に関わるエネルギー差分処理画像間におい
て、画像間演算処理(例えば差分処理)を行うことで
(画像間演算処理手段)、同一被写体における経時変化
部分を選択的に強調した画像を得るようにしてある。以
下、異なる撮影時期に対応して生成される同一被写体に
関わるエネルギー差分処理画像間における画像間演算処
理を、時系列処理と言う。
【0040】例えば、軟部画像どうしでの時系列処理を
行えば、腫瘍や炎症など、人体の軟部組織に近い放射線
吸収率をもつ病変の経時的変化を強調することができ
(図4参照)、また、骨部画像どうしでの時系列処理を
行えば、骨折,軟骨の化骨,石灰化など、人体の骨に近
い放射線吸収率をもつ構造の経時変化を強調することが
できる。従って、前記時系列処理画像によれば、新たに
発生した病変や病状の変化した病変を見落としなく容易
に発見することができ、診断精度及び診断効率を向上で
きる。
【0041】尚、時系列処理は、軟部画像どうし或いは
骨部画像どうしのいずれであっても良いが、軟部画像ど
うしの方が臨床的重要度が高く、診断情報として有用で
ある。前記エネルギー差分処理画像間における時系列処
理の流れを図5のフローチャートに示してある。
【0042】図5のフローチャートにおいて、まず、異
なる撮影時期に対応する2つのエネルギー差分処理画像
間1,2(骨部画像どうし又は軟部画像どうし)におい
て、共通の被写体部分を位置合わせする位置合わせ処理
を行う(位置合わせ処理手段)。即ち、相互に異なる時
期に撮影されたオリジナル画像に基づく2つのエネルギ
ー差分処理画像間では、撮影時のポジショニングや放射
線入射方向の差異などに起因して、被写体の位置ずれが
生じるので、画像間演算処理(差分処理)を行う前に、
エネルギー差分処理画像間で被写体の相対的な位置ずれ
を合わせる処理を行わせるものである。
【0043】尚、エネルギー差分処理画像間において、
撮影時のX線露光量のばらつきなどにより、濃度や階調
が異なる仕上がりになっている場合があるので、位置合
わせ処理の前処理として、画像全体の濃度・階調を標準
的な濃度・階調特性に合わせる濃度・階調補正処理を行
わせても良い。具体的には、例えば胸部放射線画像にお
いて、関心領域である肺野領域内の画像データの分散値
を合わせたり、また、最大値と最小値との差を合わせる
処理を行わせると良い。また、米国特許5224177
号に開示されるような濃度・階調補正処理を行わせるよ
うにしても良い。
【0044】位置合わせ処理が終了すると、2つのエネ
ルギー差分処理画像の対応する画素間で画像データの差
分をとる画像間演算処理としての差分処理(時系列処
理)を実行することで、2つのエネルギー差分処理画像
間での経時変化部分を選択的に強調した処理画像(時系
列処理画像)を得る(差分処理手段)。前記画像間演算
処理(差分処理)の後処理として、ウィンドウ処理など
の階調処理、診断に不必要な部分を削除するトリミング
処理などを行っても良い。また、エネルギー差分処理と
経時差分処理とを合成して、1段階の処理で行っても良
い。
【0045】ここで、エネルギー差分処理画像間におけ
る位置合わせ処理について述べる。前記エネルギー差分
処理画像間における位置合わせ処理では、前述したエネ
ルギー差分処理におけるオリジナル画像間における位置
ずれよりも複雑な位置ずれの発生が予測されるので、画
像を歪ませることにより、人体の複雑な位置ずれを精度
良く位置合わせすることができる非線型変換を用いるこ
とが好ましい。
【0046】更に、位置合わせ処理を、粗位置合わせ処
理と精位置合わせとの2段階で行わせる構成とし、か
つ、前記粗位置合わせ処理を解剖学的構造に基づいて行
うのが好ましい。解剖学的構造の位置を対比して位置合
わせを行う構成であれば、比較的大きな位置ずれがあっ
ても、これを大まかに合わせる処理が可能であり、更
に、予め大まかな位置合わせが行われていれば、位置ず
れ量は充分に小さくなっているから、次段階の精位置合
わせ処理において比較的簡便に高精度な位置合わせ処理
が可能である。
【0047】例えば、胸部放射線画像においては、経時
的な形状変化が比較的少ない肺や脊椎を解剖学的構造と
して抽出させることが好ましく、特に、骨部画像におい
ては脊椎線や胸郭、軟部画像においては肺野輪郭や縦隔
を抽出させるようにすると良い。胸部放射線画像におけ
る肺野部の輪郭抽出は、例えば特開昭63−24083
2号公報に開示される方法を用いて行える。具体的に
は、画像データの1つの行又は列についてのみ注目し、
その1次元の画像データ列の中で前後のデータとの関係
が予め定めた特定のパターンとなる点を、その行或いは
列における輪郭点とし、必要な範囲の行或いは列につい
て前記輪郭点を求めてそれらの点を結んだ線を肺野の輪
郭とするものであり、前記特定のパターンとしては極小
となる点,傾きが最大となる点,傾きが最小となる点な
どを用いる。
【0048】また、胸部放射線画像において肺野を含む
矩形領域を抽出する方法としては、例えば特開平3−2
18578号公報に開示されるような方法がある。具体
的には、画像の縦方向についてプロジェクション値(画
像データの一方向の累積値)を求める。そして、前記プ
ロジェクション値が最小値となる点を正中線とし、該正
中線から外側に向けて移動しながらプロジェクション値
と所定の閾値とを比較して、プロジェクション値が最初
に閾値以下になった左右それぞれの点を、肺野の左端及
び右端として決定する。同様に画像の横方向についても
プロジェクション値を求めて、肺野の上端及び下端を決
定する。
【0049】また、胸部放射線画像において肺野輪郭や
肋骨位置を抽出する方法としては、特開平2−2501
80号公報に開示されるようなものがある。このもの
は、縦横のプロファイル情報に基づいて肺野輪郭や肋骨
位置を抽出するものであり、特に肋骨の抽出において
は、背景部分の影響を多項式近似により排除する構成と
なっている。
【0050】一方、腹部の放射線画像において、解剖学
的構造として腰椎,腸骨,骨盤などの骨部を抽出する方
法としては、特開平4−341246号公報に開示され
る方法がある。例えば、腹部放射線画像において腸骨部
を抽出するには、画像の横方向における信号変化を示す
プロファイルを作成し、かかるプロファイルにおいて極
小値をとる部位の個数・位置に基づいて、腸骨部を囲む
上下2つの線分を求めて、腸骨部領域を抽出する。ま
た、骨部と骨以外の部分との境界信号値をヒストグラム
等から求めて、かかる境界信号を閾値として画像信号の
2値化を行うことで、腰椎,腸骨,骨盤などの骨部領域
とそれ以外の領域とに区分して骨部領域を抽出すること
が可能である。
【0051】尚、上記に示す解剖学的構造の抽出方法に
限定されるものではなく、公知の種々の抽出方法を用い
ることができることは明らかである。上記のようにし
て、共通の被写体部分を含む複数の画像それぞれにおい
て、共通する解剖学的構造を抽出すると、該抽出結果に
基づいて複数の画像の解剖学的構造の位置を大まかに合
わせるように、少なくとも1つの画像を座標変換する
か、或いは、該粗位置合わせにおける座標変換を表す
式,係数等を決定する。即ち、複数画像中の1画像を基
準画像として設定し、かかる基準画像における解剖学的
構造(例えば肺,脊椎など)の位置に、他の画像の同じ
解剖学的構造の位置が一致するように大まかな位置合わ
せを行う。
【0052】前記粗位置合わせにおける座標変換は、回
転,拡大・縮小,平行移動の組み合わせからなる線型変
換を用いることが、計算量が少なく処理速度が速いので
好ましい。例えば脊椎や肺野輪郭を抽出した場合には、
該脊椎や肺野輪郭を示す線が重なるように、一方の画像
の回転角,拡大・縮小率,平行移動量のうちの少なくと
も1つを決定する。また、肺野を含む矩形領域を抽出し
た場合には、矩形の上辺及び左右辺が重なるように、一
方の画像の回転角,拡大・縮小率,平行移動量のうちの
少なくとも1つを決定する。
【0053】また、解剖学的構造の輪郭線で囲まれる領
域の画像データを用いて、SSDA法(Sequential Sim
ilarity Detection Algorithm),相互相関法,フーリエ
変換位相相関法等を用いて、回転角,拡大・縮小率,平
行移動量のうちの少なくとも1つを決定する構成として
も良い。ここで、前記粗位置合わせ処理においては、画
像の画素数を間引き或いは平均化処理によって減少させ
た縮小画像を用いることが、処理速度を向上させる上で
好ましい。
【0054】精位置合わせ処理においては、粗位置合わ
せ処理を施した画像データ又は粗位置合わせ処理におけ
る位置合わせ情報に基づき、画像間における共通の被写
体部分の構造を相対的により精細に合わせるように、少
なくとも1つの画像について座標変換を行うか、或い
は、座標変換を表す式,係数等を決定する。ここで、前
記座標変換においては、非線型変換を用いることが好ま
しい。即ち、非線型変換では、画像を歪ませることが可
能であるから、人体の複雑な位置ずれを精度良く位置合
わせすることが可能である。
【0055】非線型変換における係数の決定において
は、複数の点においてそれぞれローカルマッチングの手
法を用いて求めた複数の移動量を総合することにより定
めると良い。前記ローカルマッチングとは、画像の大き
さよりも小さい部分領域を選択し、該部分領域内の特徴
に基づいて該領域の中心点に対応する移動量を求めるも
のである。
【0056】例えば胸部放射線画像においては、肺野領
域の輪郭を抽出し、複数の画像それぞれについて画像の
肺野領域全体にわたって多数の点をマトリックス的に配
置する。次いで、それぞれの点を中心として、一定の大
きさの部分領域を設定する。このとき、座標変換を行う
画像における部分領域の大きさを、基準画像(座標変換
を行わない画像)の部分領域の大きさに比べて大きく設
定し、小さい方の部分領域をテンプレート、大きい方の
部分領域をサーチ領域と呼ぶ。
【0057】そして、肺野内でおおよそ対応する位置に
あるテンプレートとサーチ領域とのペアを用いて、サー
チ領域に含まれる、テンプレートAと同形の副領域を少
しずつ移動しながら、その中でテンプレートAと最も良
く類似した副領域Bを探索する。副領域Bが探索される
と、中心座標に基づいてテンプレートAの中心座標に対
する移動量を計算する。ここで、ある副領域がテンプレ
ートとどの程度類似しているか(類似度)を評価する手
段としては、SSDA法,相互相関法,フーリエ変換位
相相関法などを使用することができる。
【0058】複数のテンプレートについて決定された移
動量のx成分及びy成分、即ち、Δx及びΔyの分布に
基づいて、x,yを変数とする2次元n次の多項式で表
される座標変換式が決定され、かかる変換式に基づいて
一方の画像の変換を行うか、或いは、前記座標変換式又
は係数の情報を精位置合わせ情報として、画像間演算処
理に与え、差分処理などの画像間演算を行うときに、前
記精位置合わせ情報に基づいて対応画素を決定して差分
処理を行わせる。
【0059】ところで、前記位置合わせ処理において、
例えば軟部画像の時系列処理を行う場合に、位置合わせ
処理の全段階を軟部画像を用いて行う必要はなく、オリ
ジナル画像を用いて粗位置合わせ処理を行った後、軟部
画像を用いて精位置合わせ処理を行わせたり、また、骨
部画像を用いて粗位置合わせ処理を行った後、軟部画像
を用いて精位置合わせ処理を行わせたりしても良い。特
に、骨部画像においては、複雑な軟部組織が消去されて
いる一方、骨は単純な構造で明確な輪郭を有するので、
軟部画像間で差分処理を行う場合であっても、骨部画像
を用いて粗位置合わせを行う構成とすることで、粗位置
合わせを簡便且つ精度良く行わせることが可能であり、
以て、差分処理画像における偽画像の発生を防止でき
る。
【0060】また、粗位置合わせ処理は、前記エネルギ
ー差分処理におけるオリジナル画像間での位置合わせ情
報を利用しても良いし、エネルギー差分処理における位
置合わせ処理が、エネルギー差分処理画像間における粗
位置合わせを兼ねるようにしても良い。前述のようにし
て、エネルギー差分処理画像間で画像間差分処理(差分
処理)を行うことで、エネルギー差分処理画像間での経
時変化部分を選択的に強調した処理画像(時系列処理画
像)を得ると、これを、前記画像表示ユニットA又はB
に表示させて、経時変化部分の詳細を画像上で容易に観
察できるようにする。
【0061】前記エネルギー差分処理画像間での差分処
理で得た処理画像は、比較読影に障害となる人体の正常
構造の一部をエネルギー差分処理によって除去されてお
り、更に、画像間演算処理により経時変化部分が選択的
に強調されるので、新たに発生した病変や病状の変化し
た病変の見落としを防ぐことができる。また、経時変化
のない場合の確信度を高め、擬陽性を低減できる。更
に、骨陰影と血管陰影とをそれぞれ別の画像処理によっ
て低減するので、撮影時の放射線入射方向の差異により
骨と血管との位置関係が異なっている場合でも、両方の
構造が打ち消され、偽画像が発生しない。
【0062】ここで、エネルギー差分処理画像を前記画
像記憶部1に記憶させておき、該記憶データを読み出し
てエネルギー差分処理画像間での演算処理を行わせる構
成であっても良いし、また、オリジナル画像を記憶部1
に記憶させておいて、該オリジナル画像に基づいてエネ
ルギー差分処理画像を生成してから、該生成されたエネ
ルギー差分処理画像間での演算処理を行わせる構成であ
っても良い。
【0063】前記エネルギー差分処理画像間での差分処
理で得た処理画像(時系列処理画像)は、経時変化部分
が生じている部分の発見のために表示させるものであ
り、経時変化部分が発見されたらオリジナル画像又はエ
ネルギー差分処理画像上で、前記経時変化部分を詳細に
読影することが必要になる。このため、前記画像表示ユ
ニットA,Bに時系列処理画像のみを表示させる構成で
あると、時系列処理画像において観察された経時変化部
分をオリジナル画像やエネルギー差分処理画像上で直ち
に確認できず、診断精度,診断効率が悪い。
【0064】そこで、本実施例では、前記時系列処理画
像とオリジナル画像又はエネルギー差分処理画像とを同
一表示画面上又は異なる表示画面上に同時に表示する構
成として、時系列処理画像とオリジナル画像又はエネル
ギー差分処理画像との対比を容易にし、以て、時系列処
理画像において観察された経時変化部分をオリジナル画
像又はエネルギー差分処理画像上で直ちに確認すること
ができるようにした。
【0065】具体的には、例えば、図6に示すように、
画像表示ユニットAの画像表示部6aには、最新の撮影
時に対応するエネルギー差分処理画像をその表示画面に
表示させる一方、前記画像表示部6aに並べて配設され
る他方のユニットBの画像表示部6bには、最新の撮影
時に対応するエネルギー差分処理画像と前回の撮影時に
対応するエネルギー差分処理画像との間での差分処理で
得られた時系列処理画像をその表示画面に表示させ、同
時にエネルギー差分処理画像と時系列処理画像とを異な
る表示画面上に表示させて見比べることができるように
している。これにより、時系列処理画像に基づいて経時
変化部分が観察されると、隣に表示されているエネルギ
ー差分処理画像上でその部分を直ちに確認できる。
【0066】尚、前記最新のエネルギー差分処理画像に
代えて、最新の撮影時に対応する高エネルギー画像又は
低エネルギー画像を表示させる構成としても良い。ここ
で、オリジナル画像又はエネルギー差分処理画像を表示
させる画像表示部6aの解像度は、オリジナル画像の画
素数相当か或いはそれ以上として、画像を劣化なく表示
させることが望ましいが、時系列処理画像については経
時変化部分の有無及びその位置を概略的に知るために表
示させるものであるため、オリジナル画像を表示させる
表示画面に要求されるような高解像度が必要ではない。
【0067】そこで、オリジナル画像又はエネルギー差
分処理画像を表示させるものとして予め設定された画像
表示部6aの解像度は、オリジナル画像の画素数相当か
或いはそれ以上とするが、時系列処理画像を表示させる
ものとして予め設定された画像表示部6bについては画
像表示部6aよりも解像度の低いもの、或いは、画像表
示部6aよりも画面サイズの小さいものを用いても良
い。
【0068】画像表示部6aが高解像度を有するもので
あれば、画像の精細な表示が可能になると共に、同一画
面に複数の縮小画像を並べて表示しても画質の損失が小
さい。また、比較的低解像度の表示画面に時系列処理画
像を表示させることで、細かな正常構造物の陰影に影響
されることなく、経時変化部分を検知できる。更に、画
像表示部6bに不必要に過剰な解像度を要求しないこと
で、コスト低減を図れる。
【0069】具体的には、画像表示部6aとしてCRT
を用いることが、階調表現性能の点から好ましく、更
に、医療用高精細CRTとして知られている走査線1000
本系以上のCRTを用いることがより好ましい。画像表
示部6bとしては、CRT,プラズマディスプレイ,液
晶ディスプレイなどを用いることが好ましい。ところ
で、表示の形態としては、一方の画像表示部6aの同一
表示画面上にオリジナル画像又はエネルギー差分処理画
像と時系列処理画像とを同時に表示させる構成であって
も良い。
【0070】同一表示画面上に同時に表示させる場合に
は、2つの画像を同じサイズに縮小して同一の表示画面
上に上下又は左右に並べて表示させたり、オリジナル画
像又はエネルギー差分処理画像に対して時系列処理画像
の縮小率を相対的により大きくし、画像表示部6aの同
一表示画面上に上下又は左右に並べて表示させても良
い。
【0071】時系列処理画像については、細かな陰影の
読影は必要でなく、高解像度での表示はかえって経時変
化部分の検知の妨げになる場合もあるので、上記のよう
により大きな縮小率で縮小表示しても問題はなく、ま
た、縮小率を大きくすることで経時変化部分の観察に不
要な細かな陰影が潰れて経時変化部分の検知が容易とな
る。
【0072】上記実施例では、時系列処理画像とオリジ
ナル画像又はエネルギー差分処理画像を同一表示画面上
又は異なる表示画面上に同時に表示することで、これら
の画像の比較読影による経時変化の検知を容易とし、以
て、診断効率,診断精度を向上させる構成としたが、例
えば比較したい同一被写体の画像が3枚以上ある場合な
どでは、複数の画像を同一表示面上の同一位置に切り換
えて表示する方が、読影に好都合な場合がある。
【0073】従って、同一被写体の複数画像について、
前述のように同時に表示するモードの他に、同一被写体
の複数画像を同一表示面上の同一位置に切り換えて表示
するモードを備えるようにすることが好ましい。前記切
り換え表示モードでは、複数の画像(例えば時系列処理
画像,最新のエネルギー差分処理画像,過去のエネルギ
ー差分処理画像)が、一方の画像表示部6aの同一位置
に順次切り換え表示される。
【0074】前記切り換えの間隔は、予め設定された一
定時間であっても良いが、任意に切り換え時間を変更で
きるようにすることが好ましく、また、切り換えタイミ
ングをその都度医師等が操作卓4を介して指示する構成
とすることもでき、更に、一定時間で切り換えを行わせ
る場合であっても、画像切り換えの一時停止を任意に行
えるようにすると良い。
【0075】ところで、上記のように複数の画像を同時
に表示させ、これらの画像を見比べて経時変化部分の正
確な位置や範囲又は変化の程度を観察するには、表示さ
れた複数の画像から相互に対応する小さな領域を経験と
知識とに基づいて選択し、それらの小さな領域をかわる
がわる見比べて判断しなければならず、高い診断精度や
診断効率を安定的に発揮させることが困難である。
【0076】そこで、以下に示すような表示が行える構
成とすることが好ましい。即ち、操作卓4等の操作によ
って表示画面上の画像における任意の領域を座標指定で
きるようにし、例えば、2つの画像を各表示部6a,6
bに同時に表示させた場合に、一方の画像上での関心領
域を基準領域として設定すると、他方の画像上で前記設
定された関心領域と同じ被写体部分に対応する領域が参
照領域として自動的に設定され、前記基準領域と参照領
域とを示す窓枠状の図形表示が、表示画面上の画像に重
ねて表示されるようにする(図7参照)。尚、図7にお
いては、表示部6a側に基準領域が指定される場合を示
したが、表示部6b側に基準領域が指定される構成であ
っても良い。
【0077】前記基準領域の設定は、操作卓4に設けら
れたマウス等のポインティングデバイスを用いて指定す
るようにしても良いし、操作卓4に設けられたキーボー
ドを用いて座標入力しても良い。また、各表示部にタッ
チパネルが設けられていて、表示画像上の任意の点に直
接触れることにより指定できるような構成にしても良
い。
【0078】かかる構成によれば、経時変化を観察した
い関心領域があるときに、例えばエネルギー差分処理画
像(基準画像)上でその領域(基準領域)を指定するこ
とで、時系列処理画像(参照画像)上での対応する領域
が参照領域として窓枠で囲まれて表示されるから、それ
ぞれの窓枠内の画像のみに注目すれば良く、関心領域内
に経時変化があるか否かを容易に観察でき、また、観察
された経時変化部分をエネルギー処理画像又はオリジナ
ル画像上で詳細に観察できる。
【0079】また、逆に、時系列処理画像上で観察した
経時変化部分を含む領域を指定することで、オリジナル
画像又はエネルギー差分処理画像上の対応する領域が参
照領域として自動設定されるから、時系列処理画像上で
観察した経時変化部分をオリジナル画像又はエネルギー
差分処理画像上で詳細に観察することが容易に行える。
【0080】更に、最新のエネルギー差分処理画像と過
去のエネルギー差分処理画像とを同時に表示させた場合
に、一方の画像で基準領域を指定することで、同じ領域
の対比観察が容易に行え、経時変化の様子を容易に観察
できる。ここで、基準領域は前述のように操作卓4によ
る任意の設定を行わせても良いが、例えば経時変化部分
が強調されることになる時系列処理画像とオリジナル画
像又はエネルギー差分処理画像とを表示させる場合に
は、前記時系列処理画像から経時変化の部分を検出し、
該検出部分を含む領域を基準領域として自動設定させる
一方、オリジナル画像又はエネルギー差分処理画像上で
前記基準領域に対応する参照領域を設定して、これら基
準領域,参照領域を識別できる図形をそれぞれの画像上
に重ねて表示させる構成としても良い。
【0081】更に、過去に自動検知又は医師による診断
により異常陰影部として検知された領域を記憶させてお
き、かかる記憶データに基づいて基準領域の初期設定を
行わせる構成としても良い。前記自動検知の手段として
は、例えば特開平3−133430号公報に示す方法等
がある。また、基準領域と参照領域とが設定されると、
画像間の対比は専ら前記領域内の画像について行われる
ことになるから、基準領域と参照領域との少なくとも一
方について表示画面上に設定された領域のみを拡大表示
させることができるようにすると良い(図7参照)。上
記のように注目すべき領域が拡大表示されれば、経時変
化のより詳細な観察が可能になる。
【0082】また、基準領域を示す図形(窓枠表示)又
は拡大表示された基準領域の画像を表示画面に対して操
作卓4の操作によって上下左右にスクロールできるよう
にすると共に、かかる基準領域のスクロール量,方向に
対応して、参照領域を示す図形又は拡大表示された参照
領域の画像を、基準領域のスクロールに同期してスクロ
ールさせる構成とすることが好ましい。
【0083】この場合には、基準画像上において、経時
変化が観察された領域又は関心領域のみならず、周辺領
域の詳細な観察が容易に行えるようになる。また、かか
る基準画像でのスクロールに同期して参照領域のスクロ
ールも行われるから、周辺領域の対比観察が容易に行え
る。ところで、前述のように、異なる撮影時期に対応す
る2つのエネルギー差分処理画像間における差分処理で
得られる時系列処理画像では、経時的変化部分が強調さ
れて経時変化部分の検出が容易であるものの、経時変化
の生じていない構造物についてはその読影が困難になる
から、時系列処理画像の観察によって経時変化部分が検
出されても、正常構造物内におけるその正確な位置,領
域を同じ時系列処理画像から認識することが困難であ
る。
【0084】そこで、前記時系列処理画像にオリジナル
画像(低エネルギー画像又は高エネルギー画像)を加算
する処理を行い、かかる処理によって生成された加算画
像を表示させることで、画像内の経時的な変化部分を、
変化していない構造部分との位置関係を明確にして読影
者に提示できるようにしても良い。即ち、差分処理画像
(時系列処理画像)にオリジナル画像を加算すれば、変
化のない正常構造物を表示しつつ、経時変化部分を選択
的に強調した画像を得ることが可能となり、経時変化部
分を経時変化のない正常構造物を背景として認識できる
ことになる。
【0085】図8に前記加算処理の例を示してある。図
8に示す例は、オリジナル画像を階調変換テーブルを用
いて階調処理することでコントラストを低下させた後、
かかる画像処理が施されたオリジナル画像を差分処理画
像に加算し、かかる加算画像を表示させるものである。
オリジナル画像のコントラストを低下させることによっ
て、差分処理画像で強調される経時変化部分が、加算画
像において経時変化のない構造部分の細かな陰影に埋も
れて、経時変化部分の検出が行い難くなることを防止す
るようにしたものであり、これにより、差分処理画像で
強調される経時変化部分を見やすい形のまま、経時変化
のない構造物の画像上に重ねて表示させることができ
る。そして、前記加算画像の観察によって、経時変化し
ていない構造物との位置関係を明確にした上で経時変化
部分を容易に検出することが可能となる。
【0086】加算画像において経時変化のない構造部分
の細かな陰影に埋もれて経時変化部分の検出が行い難く
なることを防止するための画像処理としては、前記階調
処理の他、非鮮鋭化処理,高周波抽出処理などであって
も良い。また、図9に示すように、オリジナル画像から
構造物の輪郭(肺野輪郭,肋骨輪郭,脊椎線など)を抽
出する処理を行うと共に、該輪郭を線画表現する図形を
生成し、前記輪郭を示す図形に差分処理画像を加算し、
構造物の輪郭上に経時変化部分が強調された画像が重ね
られるようにしても良い。
【0087】尚、輪郭を線画表現する代わりに、輪郭の
抽出結果に基づいて肺野領域や心臓領域を塗り潰しパタ
ーンで表現する図形を生成させる構成としても良い。ま
た、図10に示す実施例では、差分処理画像(時系列処理
画像)の各画素の画像データと所定の閾値との比較によ
って差分処理画像を2値化し、経時変化部分に対応する
閾値以上の画素が複数連続する領域を求め、各領域を弁
別するラベリング処理を用いることによりかかる領域の
中で所定以上の大きさを持つ領域(島)を抽出し、該抽
出した領域を塗り潰しパターンで表現する。そして、経
時変化部分を塗り潰しパターンで表現する前記画像をオ
リジナル画像に加算し、該加算画像を表示させている。
【0088】ここで、経時変化部分を塗り潰しパターン
で表現する代わりに、経時変化部分を示す特定の図形
(例えば×印)をオリジナル画像上の対応する部分に重
ねて表示させるようにしても良い。また、前記加算処理
において、差分処理画像(時系列処理画像)及びオリジ
ナル画像の少なくとも一方を色操作手段を用いて着色表
示する構成としても良い。更に、差分処理画像(時系列
処理画像)の画素値に対して色相を変化させるようにし
ても良い。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように請求項1又は2の発
明にかかる画像処理装置によると、例えばエネルギー差
分処理によって骨陰影を低減する一方、血管陰影をエネ
ルギー差分処理画像間での演算処理で低減することが可
能であり、骨と血管との位置関係が、撮影時の放射線の
入射方向の差異等によって異なっている場合であって
も、骨陰影及び血管陰影をそれぞれ高精度に打ち消すこ
とができ、以て、偽画像の発生なく変化部分を選択的に
強調でき、骨や血管に影響されることなく、腫瘍などの
病変陰影で変化のあった部分を容易に読影できるという
効果がある。
【0090】請求項3の発明にかかる画像処理装置によ
ると、異なる撮影時期にそれぞれ対応する複数のエネル
ギー差分処理画像間で、位置合わせを行った後に差分処
理を行うことで、撮影時期が異なることによる被写体位
置のずれなどがあっても、経時変化のない部分を的確に
打ち消して、偽画像を発生させることなく経時変化部分
のみを強調した画像を得ることができるという効果があ
る。
【0091】請求項4の発明にかかる画像処理装置によ
ると、画像の複雑な歪みにも対応できる非線型画像変換
を用いて位置合わせ処理を行うので、撮影時期が異なる
ことで発生する被写体の複雑な位置ずれに対応して、精
度の高い位置合わせ処理が可能であるという効果があ
る。請求項5の発明にかかる画像処理装置によると、軟
部画像を用いて画像間演算処理を行うので、腫瘍陰影な
どの臨床的重要度の高い異常陰影の変化を効果的に強調
することができるという効果がある。
【0092】請求項6の発明にかかる画像処理装置によ
ると、軟部画像について画像間演算処理を行うときに、
複雑な軟部組織が消去され然も輪郭が明確な骨部画像を
用いて大まかな位置合わせを行ってから、軟部画像で細
かな位置合わせを行うので、比較的大きな位置ずれがあ
っても位置合わせが可能で、然も、軟部画像を用いた位
置合わせ処理を簡便かつ高精度に行わせることができる
という効果がある。
【0093】請求項7の発明にかかる画像処理装置によ
ると、エネルギー差分処理画像間における画像間演算に
よって変化部分が選択的に強調された処理画像を表示さ
せることで、画面上で経時変化部分を観察できるという
効果がある。請求項8の発明にかかる画像処理装置によ
ると、変化部分が選択的に強調された処理画像と、オリ
ジナル画像とエネルギー差分処理画像との少なくとも一
方とを同時又は切換えて表示させることで、処理画像上
で観察された変化部分の位置や詳細をオリジナル画像又
はエネルギー差分処理画像上で容易に確認できるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成ブロック図。
【図2】エネルギー差分処理のアルゴリズムを示すブロ
ック図。
【図3】エネルギー差分処理の流れを示すフローチャー
ト。
【図4】オリジナル画像,エネルギー差分処理画像及び
時系列処理画像を示す図。
【図5】エネルギー差分処理画像間での演算処理を示す
フローチャート。
【図6】時系列処理画像の表示形態の例を示す図。
【図7】画像内における領域表示の例を示す図。
【図8】時系列処理画像とオリジナル画像との加算処理
を示す図。
【図9】時系列処理画像とオリジナル画像との加算処理
を示す図。
【図10】時系列処理画像とオリジナル画像との加算処理
を示す図。
【符号の説明】
1 画像記憶部 2 放射線撮影装置 3 画像管理部 4 操作卓 5 画像処理部 6a,6b 画像表示部 7a,7b 画像メモリ 8a,8b 表示制御部 9 転送制御部 A,B 画像表示ユニット

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一被写体を透過しかつ相互に異なるエネ
    ルギー分布をもつ少なくとも2種類の放射線により形成
    された複数のオリジナル放射線画像間での差分処理によ
    ってエネルギー差分処理画像を生成するエネルギー差分
    処理手段と、 該エネルギー差分処理手段で生成された同一被写体に関
    わる複数のエネルギー差分処理画像間で画像間演算処理
    を行って処理画像を生成する画像間演算処理手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】同一被写体を透過しかつ相互に異なるエネ
    ルギー分布をもつ少なくとも2種類の放射線により形成
    された複数のオリジナル放射線画像間での差分処理によ
    って生成されたエネルギー差分処理画像を複数記憶する
    記憶手段と、 該記憶手段に記憶された同一被写体に関わる複数の前記
    エネルギー差分処理画像間で画像間演算処理を行って処
    理画像を生成する画像間演算処理手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】前記同一被写体に関わる複数のエネルギー
    差分処理画像が、前記オリジナル放射線画像を得る撮影
    を異なる時期に複数回行った結果として各撮影時期に対
    応して生成された画像であり、 前記画像間演算処理手段が、 前記複数のエネルギー差分処理画像間で共通の被写体部
    分の位置合わせ処理を行う位置合わせ処理手段と、 該位置合わせ処理手段で位置合わせ処理が行われた複数
    のエネルギー差分処理画像間で画像間差分処理を行う差
    分処理手段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】前記位置合わせ処理手段における位置合わ
    せ処理が、前記複数のエネルギー差分処理画像のうちの
    少なくとも1画像の非線型変換を含むことを特徴とする
    請求項3記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】前記被写体が軟部組織及び骨部を含み、前
    記画像間演算処理手段における前記エネルギー差分処理
    画像として、前記被写体中の骨部を除去した軟部組織を
    主体として表す軟部画像を用いることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】前記被写体が軟部組織及び骨部を含み、前
    記エネルギー差分処理画像として、前記被写体の軟部組
    織を主体として表す軟部画像と、前記被写体中の骨部を
    主体として表す骨部画像との2種類の画像が生成され、
    前記位置合わせ処理手段が、前記骨部画像を用いて大ま
    かな位置合わせ処理を行った後、前記軟部画像を用いて
    細かな位置合わせを行い、前記画像間演算処理手段にお
    ける前記エネルギー差分処理画像として、前記位置合わ
    せ処理が行われた軟部画像を用いることを特徴とする請
    求項3又は4に記載の記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】前記画像間演算処理手段において生成され
    た処理画像を少なくとも表示する画像表示手段を有する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の
    画像処理装置。
  8. 【請求項8】前記画像表示手段が、前記画像間演算処理
    手段において生成された処理画像と、前記オリジナル画
    像とエネルギー差分処理画像との少なくとも一方とを同
    時又は切り換えて表示することを特徴とする請求項7記
    載の画像処理装置。
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