JPH0833279B2 - 穀物乾燥機におけるガンタイプバーナー - Google Patents

穀物乾燥機におけるガンタイプバーナー

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JPH0833279B2
JPH0833279B2 JP63057748A JP5774888A JPH0833279B2 JP H0833279 B2 JPH0833279 B2 JP H0833279B2 JP 63057748 A JP63057748 A JP 63057748A JP 5774888 A JP5774888 A JP 5774888A JP H0833279 B2 JPH0833279 B2 JP H0833279B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、収穫後の米麦等を所定水分値まで乾燥さ
せる穀物乾燥機に係り、特に穀物乾燥機におけるガンタ
イプバーナーに関する。
〔従来の技術〕
従来、穀物タンク、乾燥部及び熱風発生機(バーナ
ー)等を備えてなる循環式の穀物乾燥機において、穀
物、特に籾米の乾燥作業を行う際、最も気を付けなけれ
ばならないのは胴割れ米の発生である。胴割れは、米粒
(籾殻内の玄米)の乾燥速度が大き過ぎるときの、単位
時間当たりの米粒中の水分量変化に伴う組織の歪(ひず
み)の発生に起因するものである。
そこで、胴割れ米を発生させないため、穀物タンクの
張込量と品種(通常籾、酒米、もち米等)とに見合った
温度の熱風を乾燥部の穀物流下層(通常、複数個並設さ
れる)へ送風するとともに、被乾燥籾の水分値と乾燥部
の熱風温度とを刻々に測定し、測定された水分値に対す
る熱風温度の値が、あらかじめ設定された水分値と熱風
温度との関係を保持するように、バーナの燃料流量を増
減することによって制御している。その結果、第9図で
示すように、概ね、目標となる乾減率曲線(斜線域)内
で安全、かつ効率的に乾燥が行われることになるという
ものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、あらかじめ設定される水分値と熱風温度と
の関係は、乾燥部における熱風量が、あらかじめ実験的
に求めた風量域にあるときに成立するのであり、この風
量より多ければ乾燥速度が大き過ぎて胴割れを生じるこ
とになり、少なければ乾燥が進まず、いたずらに乾燥時
間が長くなる。
さて、原料籾米には性状の違いや夾雑物の混入率の大
小等によって容積重に差があり、一般に、容積重の小さ
いものは通風状態がよく、容積重の大きいものは風通し
がよくなく、この通風状態の変化は乾燥中にも現れる。
しかし、かかる風量の違いを考慮することなく乾燥を行
っているのが現状である。なお、水分計による水分値の
測定から乾燥率を求め、この乾燥率を目標乾燥率と一致
させるべく、熱風温度を変更させることが行なわれてい
るが、通常、水分計は乾燥部を通過した籾米をサンプリ
ングして測定し、しかも、数回の測定値を平均して乾減
率を求めるので、風量変化に対する温度制御が後手に回
り、胴割れの発生を根絶することができなかった。
また、熱風温度を制御する際、完全燃焼状態に近い青
火燃焼を行う加圧噴霧式のガンタイプバーナーにあって
は、安定した青火燃焼を持続させるため、燃料の増減に
追従させてバーナーファンの風量を比例的に増減させる
ことを行っているが、乾燥運転中に生じる燃焼用空気量
の変化その他の要因によって燃料と空気とのミキシング
状態が変化し、炎が脈動(ハンチング)したり赤火燃焼
に移行しやすい傾向があった。
この発明はこれらの点にかんがみ、穀物の性状(粒子
の大小、表面の状態など)及び夾雑物の混入率が異な
り、その空隙率(たい積穀物中の空気が通り抜ける空間
の体積が、全体の体積に対して占める割合)に差があっ
ても、胴割れ米を発生させることのない穀物乾燥機の熱
風温度制御装置を得ることを目的とし、そのため、バー
ナーが常に安定した青火燃焼を可能とする該穀物乾燥機
におけるガンタイプバーナーを提供することを技術的課
題とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、本発明の穀物乾燥機におい
ては、張込量入力手段、仕上水分入力手段、被乾燥穀物
の水分検出手段及び熱風温度検出手段を設けて、張込量
及び水分値から目標温度を算出するとともに、熱風温度
検出手段の検出値を目標温度と一致させるべく、バーナ
の燃焼量を制御する演算制御装置を設け、乾燥部には熱
風室から乾燥室を経て排風室へ通過する風量を検出し、
この風量値と基準風量値とを比較して、この差に応じて
前記目標温度を変更するよう、排風室と乾燥室との境界
付近には風量検出手段を設け、この風量検出手段を演算
制御装置に連絡したものである。
そして、前記バーナとしては、燃料ノズルのノズル口
を臨ませた気化筒と、気化筒の吐出部に密着し、テーパ
状のガス加速管を突設した蓋体及びバーナファン等から
なるガンタイプバーナとし、ガス加速管の先端部には混
合ガスが通過する間隙を介して該端部よりも大径の気化
皿を同心状に冠着し、この気化皿内の底部には中心に尖
端部を有する整流曲面を形成したものである。
〔作 用〕
上記のように構成された穀物乾燥機に籾米を投入して
乾燥を開始すると、張込量と水分値から目標温度を設定
し、熱風温度検出手段による測定温度が目標温度と一致
すべく、バーナの燃焼量を制御するのであるが、同時
に、排風室に装着した風量検出手段によって測定した風
量と基準となる風量とを比較し、基準風量よりも測定値
の方が大きいときはその差に応じて前記目標温度を下降
し、その逆のときはその差に応じて前記目標温度を上昇
させ、この風量変化に対する目標温度の変更は乾燥中を
通じて行われる。
そして、上記バーナは、気化筒内において、燃焼ノズ
ルから噴霧された油滴と1次燃焼空気とが混合されると
ともに気化して混合ガスとなり、混合ガスはガス加速管
を加速度的に通過し、気化皿底部中央の尖端部及びそれ
に続く整流曲面によって円滑に外部へ吐出し、その勢い
でガス加速管の外周の沿って蓋体外周面に衝突する間に
さらに気化が進み、2次燃焼空気に合流して完全燃焼す
る。
〔発明の実施例〕 以下、本発明の好適な実施例を図面を参照しながら説
明する。
第1図乃至第3図において、穀物乾燥機1は、ベース
となる乾燥部2と乾燥部2に上載したテンパリングタン
ク3とからなり、乾燥部2底部の集殻樋4に横設した下
部スクリューコンベア5の搬送終端部と、テンパリング
タンク3上部に横設した上部スクリューコンベア6の搬
送始端部とはバケットエレベーター7によって連絡され
る。バケットエレベーター7の供給部にはスクリーコン
ベア(図示せず)を備えた張込みホッパー8を接続する
とともに、同吐出部には外部へ通じる排出シュート10を
上部スクリューコンベア6とは分枝して設ける。そし
て、上部スクリューコンベア6の搬送終端部には回転可
能に飛散盤9が吊設される。
次に乾燥部2について説明する。乾燥部2は、テンパ
リングタンク3を上載するベースとして前面壁11、両側
面壁12,12及び後面壁13によって堅牢に形成され、その
内部は4層の乾燥室14並びに外乾燥室14を挾んで熱風室
15と排風室16とが設けられる。すなわち、上端をテンパ
リングタンク3の下端に接続するとともに下端を集殻樋
4内に臨ませた4層の穀物流下路18A〜18Dを並設し、こ
の各穀物流下路18の大半を多孔壁で形成して乾燥室14と
なす。そして、穀物流下路18Aと同18Bとの下端並びに穀
物流下路18Cと同18Dとの下端に各々ロータリーバルブ17
を装着し、ロータリーバルブ17の回転によって、テンパ
リングタンク3内の穀物が穀物流下路18A〜18D(乾燥室
14)を流下して集殻樋4内に流出される。
また、穀物流下路18A及び同18Bで囲繞される空間並び
に穀物流下路18C及び同18Dで囲繞される空間を各々熱風
室15となし、穀物流下路18Bと同18Cとで形成される空間
並びに穀物流下路18Aと一方の側面壁12との間隙及び穀
物流下路18Dと他方の側面壁12との間隙を各々排風室16
となす。そして、前面壁11における各熱風室15端部との
境界面には給風口19を各々開口し、他方、後面壁13にお
ける各排風室16との境界面には排風口20を各々開口し、
前面壁11には給風箱21を、後面壁13にはファンボックス
22をそれぞれ設け、給風箱21には開口部23を、ファンボ
ックス22には開口部24をそれぞれ設け、給風箱21の開口
部23にはバーナ28を内蔵したバーナーボックス25を、フ
ァンボックス22の開口部24にはァン26を各々装着する。
さらに、各排風室16を形成する両多孔壁面には各熱風室
15からそれぞれ乾燥室14を通過して排風室16内に流入す
る風量を求めるための熱線風速計27がそれぞれ前後に1
個ずつ装着される。
次に、第5図乃至第7図を参照しながら、バーナ28に
関して詳述する。バーナ28は、青火燃焼用の加圧噴霧式
のガンタイプバーナであり、送油管29を介して電磁ポン
プ30と連結する燃料ノズル31を送風ポット32内に横設す
る。燃料ノズル31は電磁コイル、プランジャー、ノズル
口及びノズル口を開閉するロッド(いずれも図示せず)
等からなり、前記電磁コイルが通電して励磁するとプラ
ンジャーが引き寄せられ、これにより、ノズル口を密閉
しているロッドが移動してノズル口から燃料が吐出され
る。よって、電磁コイルの通電時間が長いほどノズル口
の開口時間が長くなり、燃料噴霧量が増えることにな
る。
送風ポット32は中央部を開口した板状の基部34の一側
に固着され、基部34の他側には送風ポット32と同心状に
燃焼筒33が接続される。燃焼筒33内には基部34側の端部
を小径し、かつ他端を大径としてテーパ状に形成した気
化筒35が横設される。すなわち、小径側の開口部を吹込
み口36となすとともに、吹込み口36周縁の一部には1次
燃焼空気を制限する空気制御壁37を設け、小径側端部に
周設したフランジ部38を基部34の開口部に同心状に当着
し、フランジ部38には2次燃焼空気を通過させる通気口
39を開口する。また、吹込み口36には燃料ノズル31及び
点火電極40の各先端部を臨ませるとともに、点火電極40
は点火変圧器(トランス)41に接続される。
気化筒35の大径側端部には中央部にガス加速管42を突
設した蓋体43を密着するとともに、ガス加速管42の端部
にはガス加速管42よりも大径の気化皿44を、混合ガスが
通過する間隙を介して冠着する。すなわち、ガス加速管
42は気化筒35側端部よりも気化皿44側端部をやや小径と
したテーパ形状となし、この小径側開口端部中心には気
化皿44内底部を整流曲面45となしたときに形成される尖
端部46を臨ませる。また、気化皿44と蓋体43及びガス加
速管42とは気化皿取付片47によって一体に形成されると
ともに、ガス加速管42の周囲であって気化皿44の蓋体43
との間には燃焼ガスイオン量を検出する燃焼状態検知棒
(通称フレームロッド)48の先端部を臨ませてある。
送風ポット32の周壁には空気吐出口49を開口し、空気
吐出口49とバーナーファン50のケーシング51とは空気吐
出筒65によって連結され、ケーシング51にはバーナーフ
ァンモーター52が固着され、さらに、バーナーファンモ
ーター52には該モーター52の回転数を検出するため、マ
グネット及び電磁コイルを備えたタコジュネレーター等
の回転センター53を装着する。なお、燃焼筒33の端部に
は熱風を開口部23から給風箱21内へ導くための熱風案内
フード54が接続される。
バーナー28を内蔵するバーナーボックス25に隣接して
コントロールボックス55が設けられる。コントロールボ
ックス55の前面壁には電源スイッチのほか品種別スイッ
チ56、張込量スイッチ57及び仕上水分設定スイッチ58並
びに水分値、熱風温度及び乾燥仕上りなどの時間を刻々
に表示するデジタルパネルメーター59等が設けられる。
そして、コントロールボックス55内には穀物乾燥機1の
運転の全体について、例えば各電動機の駆動、目標温度
の設定・変更及び各安全装置のモニターなどを行う中央
演算制御装置(通称メインマイコン)60並びに中央演算
制御装置60からの燃焼開始信号及び燃焼レベル信号(目
標温度を得るためバーナの燃焼量をどの程度にするかと
いう信号)によって燃料ノズル31の通電時間及びバーナ
ーファンモーター52の回転数を電気的に、かつ比例的に
制御して熱風温度をコントロールするバーナー用演算制
御装置61(通称バーナーコントローラー)を内蔵する
(第7図参照)。つまり、中央演算制御装置60は、コン
トロールボックス55の前面に装着した品種別スイッチ58
及びデジタルパネルメーター59に連絡されるとともに、
被乾燥穀物の含水率を所定間隔おきに測定する水分計6
2、熱風温度を検出する温度センサー63並びに乾燥部2
の排風室16壁面に装着した熱線風速計27…に連絡され
る。
なお、水分計62のサンプル取込口は、サンプル流路64
によって上部スクリューコンベア6の樋底に連結され、
水分計62の検出部に設けたバイブレーターの駆動によっ
て上部スクリューコンベア6内の穀物を取り込み、静電
容量によって含水率を測定するとともに、温度補正並び
に容積重を測定することによる重量補正を加味したうえ
で当該サンプルの水分値を算出し、さらに、数回分の測
定値を平均してデジタルパネルメーター59に表示するよ
うに形成され、また、温度センサー63は乾燥部2の送風
室15内に装着される。
一方、バーナー用演算制御装置61は中央演算制御装置
60に接続されるとともに、燃料ノズル31、点火変圧器4
1、電磁ポンプ30、バーナーファンモーター52、バーナ
ーファン50の回転センサー53及び燃焼状態検知棒48に連
絡される。
以下、上記実施例における具体的作動について説明す
る。「乾燥ボタン」をONし、乾燥しようとする穀物、例
えば籾米を張込みホッパー8から投入すると、籾米はバ
ケットエレベーター7及び上部スクリューコンベア6に
よって搬送され、飛散盤9で飛散されながらテンパリン
グタンク3内にほぼ平たん状に張込まれる。籾米が張込
み停止位置まで張込まれると張込を停止し(満了センサ
ーを設け、ブザー等で知らせてもよい)、次に乾燥運転
に移る。
「乾燥」ボタンスイッチをONする前に、コントロール
ボックス55前面壁において、品種別スイッチ56を「籾」
に、張込量スイッチ57を、実際に張込んだ石数に、各々
合わせるとともに、仕上水分設定スイッチ58を切換え
て、所望の仕上水分値、例えば15.0%にセットする。
「乾燥」運転が開始されると、吸引側のファン26が駆
動するとともに、一対のロータリーバルブ17を間歇的に
作動させる電動機(図示せず)のONタイムが、前記品種
別スイッチ56及び張込量スイッチ57によって決定され、
これにより、品種及び張込量に応じた適切な循環速度と
なる。ロータリーバルブ17の駆動によって穀物流下路18
A〜18Dを流下して集殻樋4内に落下した籾米は、下部ス
クリューコンベア5、バケットエレベーター7及び上部
スクリューコンベア6によって搬送され、飛散盤9によ
って飛散されながらテンパリングタンク3内に戻され
る。以下、同様にして籾米の循環が続行され、籾米が乾
燥室14を通過する際、熱風室15から乾燥室14を通過して
排風室16へ通過する熱風を浴び、主として籾殻の水分が
奪われる。籾殻が乾燥した籾米は、テンパリングタンク
3内において、内部の玄米の水分を籾殻に吸い取られ、
籾殻の水分と玄米の水分とが平衡化されて(これをテン
パリングという)、再び乾燥室14において籾殻の乾燥が
施される、という行程を繰り返す。
一方、「乾燥」ボタンスイッチをONすることにより、
バーナー28が燃焼を開始する。すなわち、中央演算制御
装置60からの燃焼開始信号及び点火時の燃焼レベル信号
L1がバーナー用演算制御装置61に入力されると、バーナ
ー用演算制御装置61はバーナーファンモーター52を駆動
させ、燃焼レベルL1に対応する回転数、例えば1,500rpm
となるよう電圧制御を行う。電圧制御によってバーナー
ファン50の回転数が安定するまでの「バーナーファン回
転安定区間」を40秒間とし、40秒経過すると「着火区
間」に移行する。
「着火区間」に移行すると同時に点火変圧器41の2次
側コイルが15,000Vに昇圧され、この電圧が点火電極40
に供給されてスパークするとともに、着火区間に移行し
て2秒後に電磁ポンプ30及び燃料ノズル31が起動し、燃
料ノズル31はバーナー用演算制御装置61からの燃焼レベ
ルL1のパルス信号によるパルス幅制御によって電磁コイ
ルへの通電時間が決まり、例えば2.5/Hの流量の燃料
(灯油)を吐出口から噴霧する(第8図中A点参照)。
このとき、バーナーファン50によって発生する風の一部
は、空気制御壁37によって制限されながら吹込み口36か
ら気化筒35内に供給され、燃料ノズル31から噴霧される
油滴によって混合ガスとなり、この混合ガスに点火電極
40の火花放電によって着火する。この「着火区間」は10
秒とする。
「着火区間」が過ぎると「バーナ着火安定化区間」に
移行する。この区間は30秒間設けられ、気化筒35内での
赤火燃焼によって、燃焼状態検知棒48が所定電圧(たと
えば0.6V)を検出することにより着火の確認を行うとと
もに、気化筒35のほか、ガス加速管42、気化皿44及び蓋
体43を加熱し、燃料の気化を促す。なお、この区間にお
いて失火したとき(燃焼ガスイオンが発生しないので、
燃焼状態検知棒48から信号が出力されない)は、「着火
区間」から再び点火動作を行い、3回の試行でも着火し
ないときはデジタルパネルメーター59にエラー表示す
る。
バーナー28が着火して安定すると、「青火燃焼待ち区
間」に移行する。すなわち、着火後の燃焼風量一定のも
とで燃料ノズル31の燃料吐出量を一時的に増量すると
(第8図中B点参照)、気化筒35内に混合ガスが充満す
るとともに火炎伝播速度が遅くなり、混合ガスはテーパ
状のガス加速管42から加速度的に吐出し、気化皿44内の
整流曲面45に沿って外部に流出し、通気口39から吹き込
む2次燃焼空気によって青火燃焼を開始する。そして、
気化皿44、ガス加速管42の外周面及び蓋体43の外周連を
さらに加熱する。赤火燃焼が青火燃焼に切換わるとイオ
ン量が多くなり、燃焼状態検知棒48の出力レベルが上昇
し、所定の電圧(例えば2.7V)を検知することにより、
青火燃焼の確認が行われる。
青火燃焼の確認が終わると同時に「燃焼安定区間」に
移り、燃料吐出量は再び減少するが(第8図C点参
照)、気化筒35、気化皿44、ガス加速管42及び蓋体43は
共に十分加熱され、気化筒35内の混合ガスは、気化され
ながらテーパ状のガス加速管42内を加速度的に通過する
とともに、気化皿44内底部の尖端部46及びそれに続く整
流曲面45に沿ってUターン状に、円滑に流出し、さら
に、加熱された蓋体43に衝突して再び方向転換する間に
完全に気化され、通気口39を通過する2次燃焼空気と合
流して完全燃焼する。
「燃焼安定区間」が30秒程度で終えると、次に「1次
燃焼区間」に移り、バーナーファン50の回転数を上げて
(第8図中D点参照)最適燃焼ラインM(完全燃焼によ
って、有害なガスや煤を発生させない理想的な空気量と
油量との関係図)上に載せる。
このようにしてバーナの着火が完了し、安定した燃焼
を続行し始めると、中央演算制御装置60はいわゆる燃焼
中における熱風温度の制御を行う。すなわち、バーナー
用演算制御装置61は中央演算制御装置60から燃焼レベル
信号を受け取り、このレベル信号に基づいて燃料ノズル
31の電磁コイルへのONタイム(燃焼流量)とバーナーフ
ァン50の回転数(燃焼風量)を設定して最適燃焼ライン
M上で熱風温度を制御するのである。つまり、品種別ス
イッチ56及び張込量スイッチ57によって入力された穀物
の種類と張込量とによって目標熱風温度が設定されると
ともに、この目標熱風温度と温度センサー63による実測
温度とが比較され、この差が±0.5℃でないときは、こ
の差の大きさによって燃焼レベルが、最適燃焼ラインM
上において変更される。
さらに、乾燥運転開始後一定時間が経過すると、水分
計62の測定値と熱線風速計27によるチェックが行われ
る。すなわち、中央演算制御装置60は、張込量(籾のた
い積高)と各熱線風速計27の計測値(籾の空気抵抗)と
から第10図に示す関係に基づいて風量(単位籾当たりの
風量=風量比)を求めるとともに、この風量と水分計62
の測定水分値とから第1表に示す関係に基づき現在の目
標温度を算出し、この目標温度と温度センサー63の検出
値とを比較し、熱風温度がこの目標温度の±0.5以内と
なるよう、バーナー用演算制御装置61に燃焼レベルL2
信号を出力する。
その際、基準となる風量を0.6m3/sec.tonとすると、
各熱線風速計27の検出値のうちこの基準風量よりも大き
い検出値、例えば1.0m3/sec.tonが1個所でも検出され
ると、その1.0m3/sec.tonに基づいて目標温度が変更さ
れ(温度が下がる)、一方、全ての検出値が基準風量を
下回ってときだけその内でもっとも基準風量に近い風量
に基づいて目標温度を上げるよう決定される。これによ
り、各乾燥室14間及び1つの乾燥室14の前後において風
量にむらがある場合(ほとんどがこのケースである)で
あっても、目標乾減率曲線に近づけながら最も安全サイ
ドで乾燥を行うので胴割れが生じない。しかも、かか
る、熱線風速計27の検出値による目標温度のチェックは
定期的に、例えば3分毎に行われ、乾燥運転継続中に風
量が変化しても、胴割れが生じる前に即座にこれを温度
で補い、わずかな胴割れ発生も未然に防ぐ。
なお、籾の容積重と風量との関係を求めておき、水分
計62における容積重測定の際、この測定値に応じて現在
の風量を算出するように形成する場合もある。
〔発明の効果〕
本発明は、以上説明したように構成されているので、
次のような効果を奏する。
風量検出手段を設けるとともに、この検出値と基準風
量とを比較し、風量が多いときは直ちに熱風温度を下げ
るので、胴割れ米を未然に防止でき、風量が少なくて乾
燥が進まないときは、熱風温度を上げて乾燥の遅れを即
座に補い、むらのない乾燥が行える。
そして、熱風温度を変更するガンタイプバーナーの気
化皿の内底部には中心に尖端部を有する整流曲面を形成
したので、上記のような風量変化があっても、気化筒内
の混合ガスが円滑に吐出し、脈動炎、逆火又は不完全燃
焼を生ずることがなく、安定した熱風を供給することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は穀物乾燥機の全体を示す斜視図、第2図は第1
図の一部を破断した縦断面図、第3図は同じく横断面
図、第4図は乾燥部の展開斜視図、第5図はバーナ縦断
面図、第6図は第5図の一部拡大図、第7図は穀物乾燥
機の制御概念図、第8図はバーナにおける空気量と油量
との関係を示すグラフ、第9図は穀物乾燥機の目標乾減
率曲線を表すグラフ、第10図は籾のたい積高さ・空気抵
抗・風量関係を表すグラフである。 1……穀物乾燥機、2……乾燥部、3……テンパリング
タンク、4……集穀樋、5……下部スクリューコンベ
ア、6……上部スクリューコンベア、7……バケットエ
レベーター、8……張込みホッパー、9……飛散盤、10
……排出シュート、11……前面壁、12……側面壁、13…
…後面壁、14……乾燥室、15……熱風室、16……排風
室、17……ロータリーバルブ、18A〜18D……穀物流下
路、19……給風口、20……排風口、21……給風箱、22…
…ファンボックス、23,24……開口部、25……バーナー
ボックス、26……ファン、27……熱線風速計、28……バ
ーナー、29……送油管、30……電磁ポンプ、31……燃料
ノズル、32……送風ポット、33……燃焼筒、34……基
部、35……気化筒、36……吹込み口、37……空気制御
壁、38……フランジ部、39……通気口、40……点火電
極、41……点火変圧器、42……ガス加速管、43……蓋
体、44……気化皿、45……整粒曲面、46……尖端部、47
……気化皿取付片、48……燃焼状態検知棒、49……空気
吐出口、50……バーナーファン、51……ケーシング、52
……バーナーファンモーター、53……回転センサー、54
……熱風案内フード、55……コントロールボックス、56
……品種別スイッチ、57……張込量スイッチ、58……仕
上水分設定スイッチ、59……デジタルパネルメーター、
60……中央演算制御装置、61……バーナー用演算制御装
置、62……水分計、63……温度センサー。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被乾燥穀物を張り込む穀物タンク、穀物タ
    ンクの下方に設けた乾燥部、乾燥部と前記穀物タンクを
    連絡する揚穀機並びに乾燥用の熱風を発生するためのバ
    ーナーを備えるとともに、張込量入力手段、仕上水分入
    力手段、被乾燥穀物の水分検出手段及び熱風温度検出手
    段を設け、穀物の張込量及び水分値から熱風の目標温度
    を算出し、かつ、熱風温度検出手段の検出値を前記目標
    温度と一致させるべく、前記バーナーの燃焼量を制御す
    る演算制御装置を設け、更に、前記乾燥部は穀物を流下
    させる複数の乾燥室、乾燥室の一側に隣接して熱風を供
    給する熱風室、及び乾燥室の他側に隣接する排風室を設
    け、熱風室から乾燥室を経て排風室へ通過する風量を検
    出するとともに、この風量値とあらかじめ設定した基準
    風量値とを比較し、この差に応じて前記目標温度を変更
    するよう、前記排風室と乾燥室との境界付近には風量検
    出手段を設け、この風量検出手段を前記演算制御装置へ
    連絡してなる穀物乾燥機において、前記バーナーは、燃
    焼筒内に設けた気化筒の一端を他端よりも小径に形成し
    て吹込み口となし、この吹込み口に燃焼ノズルのノズル
    口及び点火電極の端部を臨ませ、該気化筒の大径側の端
    部には先端をわずかに小径となるようテーパ状に形成し
    たガス加速管を中央に突設した蓋体を密着し、更に、燃
    焼筒及び気化筒内に空気を送るためのバーナーファンを
    備えた送風ポットを前記燃焼筒に接続して設けたガンタ
    イプバーナーであって、前記ガス加速管の小径側端部に
    は燃焼と空気との混合ガスが通過する間隔を介して、該
    端部よりも大径の気化皿を同心状に冠着し、この気化皿
    内の底部には中心に尖端部を有する整流曲面を形成した
    ことを特徴とする穀物乾燥機におけるガンタイプバーナ
    ー。
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