JP2009127884A - 穀粒乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課題】被乾燥物の種類に伴う通風速度の差によっても適正燃焼状態を確保することにより、幅広い種類の被乾燥物を共通して取扱うことができるバーナ熱風式の穀粒乾燥機を提供する。
【解決手段】穀粒乾燥機は、加熱量を変更可能な加熱手段を備え、貯留室2から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量により、貯留した穀粒量にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができる構成で、加熱手段にバーナ31を用い、バーナ31から発生する熱量を外気空気と混合希釈するべくバーナ外周に外気空気を案内して乾燥用熱風を穀粒に供給する案内空気路32を設けて構成され、被乾燥物の種類を設定入力する種別設定手段を設け、この種別設定手段による入力された種別情報により、バーナ炉体温度、燃焼用空気温度、および燃料温度の全て又はその一部を調節可能とする温度調節手段を備えたものである。
【選択図】図5
【解決手段】穀粒乾燥機は、加熱量を変更可能な加熱手段を備え、貯留室2から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量により、貯留した穀粒量にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができる構成で、加熱手段にバーナ31を用い、バーナ31から発生する熱量を外気空気と混合希釈するべくバーナ外周に外気空気を案内して乾燥用熱風を穀粒に供給する案内空気路32を設けて構成され、被乾燥物の種類を設定入力する種別設定手段を設け、この種別設定手段による入力された種別情報により、バーナ炉体温度、燃焼用空気温度、および燃料温度の全て又はその一部を調節可能とする温度調節手段を備えたものである。
【選択図】図5
Description
本発明は、乾燥熱風を発生するバーナの燃焼制御によって穀粒を乾燥するバーナ熱風式の穀粒乾燥機に関するものである。
従来、特許文献1に示すように、大豆、麦、籾等の多様な種類の穀粒を乾燥する穀粒乾燥機が知られている。この穀粒乾燥機はバーナの燃焼熱風を外気と混合した乾燥用空気に穀粒を曝すことにより穀粒を乾燥するものであり、乾燥用空気流量を制御することにより穀粒の乾燥速度を調節して所定の水分値まで穀粒を乾燥することができる。
特開2002−174489号公報
しかしながら、穀粒乾燥のためにバーナを使用することにより、被乾燥物の種類によっては、バーナ外周の外気空気流速が変動を受け、例えば、籾はそのかさ密度が比較的低いので通風抵抗が低く乾燥用外気空気は通過しやすく、小麦はかさ密度が高く通風抵抗が高く乾燥用外気空気は通過しにくいことから火炎の形状やバーナ炉体冷却条件が異なり、結果として炉体温度が変動し、過熱状態あるいは過冷状態になり、牽いては燃焼用空気・燃料温度の変動を来たして適正燃焼状態にならないことがあり、所定の乾燥速度から外れて乾燥品質の低下を招くことから、被乾燥物の種類別に設定調節した穀粒乾燥機を準備せざるを得ないという問題があった。
解決しようとする問題点は、被乾燥物の種類に伴う通風速度の差によっても適正燃焼状態を確保することにより、幅広い種類の被乾燥物を共通して取扱うことができるバーナ熱風式の穀粒乾燥機を提供することにある。
請求項1に係る発明は、加熱量を変更可能な加熱手段を備え、穀粒を貯留する貯留室から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量の大小により、貯留した穀粒量の大小にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができる穀粒乾燥機であって、加熱手段にバーナを用い、バーナから発生する熱量を外気空気と混合希釈するべくバーナ外周に外気空気を案内して乾燥用熱風を穀粒に供給する案内空気路を設けた穀粒乾燥機において、被乾燥物の種類を設定入力する種別設定手段を設け、この種別設定手段による入力された種別情報により、バーナ炉体温度、燃焼用空気温度、および燃料温度の全て又はその一部を調節可能とする温度調節手段を備えたことを特徴とする。
上記種別設定手段により入力した被乾燥物の種類の情報により、温度調節手段がバーナ炉体温度もしくは燃焼用空気・燃料温度の調節が可能となり、乾燥用空気が多く通過しやすい場合には温度調節手段により冷却を抑制すべく高温側へ制御する。
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記温度調節手段は、燃焼用空気供給量を調節する燃焼用空気供給量調節手段であることを特徴とする。
上記燃焼用空気供給量調節手段によって燃焼用空気供給量が調節され、乾燥用空気の温度が調節される。
上記燃焼用空気供給量調節手段によって燃焼用空気供給量が調節され、乾燥用空気の温度が調節される。
請求項3に係る発明は、請求項1の構成において、前記温度調節手段は、火炎近傍に配置した燃焼用空気取入口部に火炎からの燃焼ガスを吸入する量もしくは周囲空気からの吸入量を変更して燃焼用空気温度を調節する燃焼用空気温度調節手段であることを特徴とする。
上記燃焼用空気温度調節手段により燃焼ガスの吸入量もしくは周囲空気からの吸入量が変更調節され、乾燥用空気の温度が調節される。
上記燃焼用空気温度調節手段により燃焼ガスの吸入量もしくは周囲空気からの吸入量が変更調節され、乾燥用空気の温度が調節される。
請求項1の発明は、入力した被乾燥物の種類の情報により、温度調節手段がバーナ炉体温度もしくは燃焼用空気・燃料温度の調節が可能となることから、乾燥用空気が多く通過しやすい場合等の被乾燥物の種類に応じて、温度調節手段により被乾燥物の種類に応じて燃焼の適正化を図ることで、広汎な種類の被乾燥物について対応が可能となる。
請求項2の発明は、燃焼用空気供給量を調節することにより、乾燥用空気の温度を確実に調節することができる。
請求項3の発明は、燃焼ガス量または燃焼用空気温度を調節することにより、乾燥用空気の温度を確実に調節することができる。
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
穀粒乾燥機は、加熱量を変更可能な加熱手段31を備え、穀粒を貯留する貯留室2から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量の大小により、貯留した穀粒量の大小にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができ、加熱手段にバーナを用い、バーナから発生する熱量を外気空気と混合希釈するべくバーナ外周に外気空気を案内し穀粒に供給する案内空気路32を設けたものにおいて、被乾燥物の種類を設定入力する種別設定手段によりバーナ炉体温度もしくは燃焼用空気・燃料温度を調節可能とするべく温度調節手段を設ける。
穀粒乾燥機は、加熱量を変更可能な加熱手段31を備え、穀粒を貯留する貯留室2から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量の大小により、貯留した穀粒量の大小にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができ、加熱手段にバーナを用い、バーナから発生する熱量を外気空気と混合希釈するべくバーナ外周に外気空気を案内し穀粒に供給する案内空気路32を設けたものにおいて、被乾燥物の種類を設定入力する種別設定手段によりバーナ炉体温度もしくは燃焼用空気・燃料温度を調節可能とするべく温度調節手段を設ける。
詳細に説明すると、穀粒乾燥機のバーナ部は、その縦断面図を図1に示すように、外気開口32aと熱風室開口32bとを両端に形成した案内空気路32にロータリ気化バーナ装置31と外気空気量検出手段33を内設して構成される。
ロータリ気化バーナ装置31は、その部分縦断を伴う側面図を図2に示すように、送風筒体47の正面側に燃焼筒48を接続し、該送風筒体47にはバーナモータ49を設け、前方に突出するモータ軸50には逆円錐形状の拡散体51を設け、かつこの拡散体51前面には気化筒52を逆向きに配設している。なおこの気化筒52の解放側端部周面には微粒化燃料案内用のガイド体53を延長状に設けている。
ロータリ気化バーナ装置31は、その部分縦断を伴う側面図を図2に示すように、送風筒体47の正面側に燃焼筒48を接続し、該送風筒体47にはバーナモータ49を設け、前方に突出するモータ軸50には逆円錐形状の拡散体51を設け、かつこの拡散体51前面には気化筒52を逆向きに配設している。なおこの気化筒52の解放側端部周面には微粒化燃料案内用のガイド体53を延長状に設けている。
上記送風筒体47の背面側には空気導入ガイド47aから燃焼用空気を導入すべきファン54を軸支するファン胴47bを接続している。燃焼筒48の中心部側には送風ガイド筒55を固定して設け、燃焼筒48に嵌合されて内部を混合室Mとする燃焼盤56は同心状に複数のガス噴出孔57,57…を有する。燃焼筒48は正面視において一部に膨出部を形成し、当該膨出部に一対の電極部からなる点火手段としてのイグナイタ(不図示)を設ける。このイグナイタは供給される灯油の微粒化燃料に着火できる構成としている。炎の有無を検知できるフレームロッド(不図示)は、燃焼中の炎電流を検出し制御部に検出出力するもので着火の有無判定手段の検出部を構成するものである。
外気空気量検出手段33は、その実施例の縦断面図を図3に示すように、案内空気路32の外気開口32aに臨む空気案内筒34内にその軸線に沿って回転翼車35とその回転数検出手段36の回転軸36aを配置して構成する。上記案内筒32により外気が整流され、回転翼車35に対し略垂直方向に流入することで翼車の回転数が流速に比例的に増速されることから、外気空気量の大小がタコジェネ、ロータリーエンコーダにより出力される。
また、上記気化筒52の回転駆動部49は、気化筒モータ制御の構成例を図4に示すように、モータ前段で商用電源を整流し、パルス幅変調方式によって回転数制御を行う。
また、上記気化筒52の回転駆動部49は、気化筒モータ制御の構成例を図4に示すように、モータ前段で商用電源を整流し、パルス幅変調方式によって回転数制御を行う。
上記構成のバーナ部の燃焼制御は、バーナ外周の乾燥用外気空気流速に影響する被乾燥物の種類を種別設定手段によって入力し、その情報により、バーナ炉体温度もしくは燃焼用空気温度・燃料温度を調節可能とすべく温度調節手段を講じることで、乾燥用空気が多く通過しやすい場合には温度調節手段により冷却を抑制すべく高温側へ制御し燃焼の適正化を図ることで、広汎な被乾燥物種類対応が可能となる。
上記温度調節手段としては、その一事例を表す燃焼用空気供給量の制御特性図を図5に示すように、小麦に適用される外気空気量が標準より小さい場合A、籾や大麦に適用される外気空気量が標準域の場合B、冷害籾や大豆に適用される外気空気量が標準より多い場合C等の種類別に設定した特性から選択することにより、燃焼用空気供給量を制御して燃焼用空気温度を調節する。また、上記制御の変形例として風量検出手段を用いた場合は、その制御特性図の一例を図6に示すように、燃焼量を選択することによって燃焼用空気温度を調節する。
このような温度調節制御により、バーナを穀粒乾燥機に利用する場合の従来の問題点、すなわち、被乾燥物の種類によっては、例えば、籾は比較してかさ密度が低く通風抵抗が低く乾燥用外気空気は通過しやすく、小麦はかさ密度が高く通風抵抗が高く乾燥用外気空気は通過しにくいことからバーナ外周の外気空気流速が異なり、火炎の形状やバーナ炉体冷却条件が異なり、結果として炉体温度が変動し、過熱状態あるいは過冷状態になり、牽いては燃焼用空気・燃料温度の変動を来たして適正燃焼状態にならないという問題が避けられなかったが、上記構成のようにして被乾燥物の種類別に温度調節することにより、幅広い種類の被乾燥物について適用することが可能となる。
また、上記燃焼用空気供給量制御による温度調節の他に、燃焼用空気温度の制御による方法、供給燃料温度の制御による方法、ロータリ気化バーナ31の回転筒回転数の制御による方法によって温度調節をすることができる。
これらについて補足すると、燃焼用空気温度の制御による場合は、例えば、調節弁の制御角度の種類別の適用区分(周囲温度20℃の場合の一例)を図7に示すように、火炎近傍に配置した燃焼用空気取入口部に火炎からの燃焼ガスを吸入する量もしくは周囲空気からの吸入量を変更して燃焼用空気温度を調節するものである。
これらについて補足すると、燃焼用空気温度の制御による場合は、例えば、調節弁の制御角度の種類別の適用区分(周囲温度20℃の場合の一例)を図7に示すように、火炎近傍に配置した燃焼用空気取入口部に火炎からの燃焼ガスを吸入する量もしくは周囲空気からの吸入量を変更して燃焼用空気温度を調節するものである。
次の供給燃料温度の制御による場合は、前記温度調節手段が火炎近傍に配置した供給液体燃料を予熱すべく配置した液体燃料供給路を少なくとも2つ以上を並列に設置し、例えば、周囲温度20℃の場合(a)と周囲温度10℃の場合(b)の供給路切換制御区分の例を図8に示すように、供給路を選択的に使用して供給燃料温度を調節するものである。
上記事例は、2段階調節により、通風抵抗の冷害籾、大豆、小豆類においてバーナ炉体および燃焼ガス温度冷却を防止すべく液体燃料供給路を火炎近傍に配置すべく、切替弁を作動させ、燃料の温度上昇をさせ、必要により、外気温度で多少切替えレベルを変更する。
一方、通風抵抗が高い小麦、裸麦では、バーナ炉体および燃焼ガス温度過剰上昇を防止すべく液体燃料供給路を火炎近傍から遠ざけるべく切替弁を作動させ、燃料の温度上昇を抑制する。必要により、多段階切替とすることにより、適応性拡大を図ることができる。
一方、通風抵抗が高い小麦、裸麦では、バーナ炉体および燃焼ガス温度過剰上昇を防止すべく液体燃料供給路を火炎近傍から遠ざけるべく切替弁を作動させ、燃料の温度上昇を抑制する。必要により、多段階切替とすることにより、適応性拡大を図ることができる。
次のロータリ気化バーナ回転数調節による場合は、回転特性の一例を図9に示すように、気化筒を懸架するモータの回転数を可変するモータ可変手段を設け、気化筒回転数の制御区分の一例を図10に示すように、入力された被乾燥物の種類の入力情報に基づいてロータリ気化バーナの回転気化筒の回転数を変更すべく、気化筒を懸架するモータの回転数を可変するモータ可変手段を設けることによってロータリ気化バーナ燃焼制御装置を構成する。
上記気化筒回転数変更手段を講ずることで、乾燥用空気が多く通過する籾や大豆の場合には該回転数変更手段により、冷却を抑制すべく気化筒回転数を減速させ、火炎を気化筒外壁に近づけるべく抑制し、反対に小麦のように乾燥用空気が減少する場合、該回転数変更手段により、加熱しにくくするべく気化筒回転数を増速させ、燃焼の適正化を図ることで、広汎な被乾燥物種類対応が可能となる。
(通風乾燥制御)
次に、乾燥機の通風乾燥運転制御について説明する。
穀粒を貯留する貯留室から流下する穀粒(豆類)を加熱量の大小を変更する加熱手段にバーナ31を用い、バーナ31から発生する熱量を外気空気と混合希釈するべくバーナ外周に外気空気を案内し、加熱すべく供給する案内空気路32を設け、熱風室に配置された熱風温度検出手段35により熱風温度を検出し、所定の目標温度に調整すべくバーナ31への燃料供給量を制御し、流下する穀粒(豆類)を所定時間加熱した後、穀粒を再び貯留する穀粒・豆類乾燥機において、図16の制御ブロック図に示す制御構成により運転制御し、この場合において、制御処理のフローチャートを図11に示すように、乾燥中の検出熱風温度が目標温度に比較して所定値以上の時間が所定時間継続した場合、一時的にバーナを中断し外気通風乾燥(S1)へ移行する。
次に、乾燥機の通風乾燥運転制御について説明する。
穀粒を貯留する貯留室から流下する穀粒(豆類)を加熱量の大小を変更する加熱手段にバーナ31を用い、バーナ31から発生する熱量を外気空気と混合希釈するべくバーナ外周に外気空気を案内し、加熱すべく供給する案内空気路32を設け、熱風室に配置された熱風温度検出手段35により熱風温度を検出し、所定の目標温度に調整すべくバーナ31への燃料供給量を制御し、流下する穀粒(豆類)を所定時間加熱した後、穀粒を再び貯留する穀粒・豆類乾燥機において、図16の制御ブロック図に示す制御構成により運転制御し、この場合において、制御処理のフローチャートを図11に示すように、乾燥中の検出熱風温度が目標温度に比較して所定値以上の時間が所定時間継続した場合、一時的にバーナを中断し外気通風乾燥(S1)へ移行する。
具体的には、図36に示す代表的な熱風設定温度変更区分の例による運転制御の場合において、例えば外気温度が35℃のとき、最小燃焼量では加温量8℃で設計されておれば、小麦1.0t乾燥では、所定の熱風温度で乾燥制御され、本質上の問題もなく仕上げ乾燥にいたるが、例えば籾1.0tでは、熱風温度が43℃となり、最低燃焼量で制御しても通常よりも高温の熱風温度で乾燥される。したがって、通常どおり連続して乾燥すれば、仕上げ品質問題が生じる可能性が高い。そこで、乾燥途中で、バーナを休止して外気通風乾燥を数時間入れることで、乾燥速度を緩和でき品質問題も抑制できる。大豆1.0tの場合は、最低燃焼量で制御しても熱風温度が43℃となり所定の乾燥熱風温度34℃に比べ、通常は処理量2.0tレベルのかなり高温下での乾燥となり、品質問題の危険性は非常に高く、バーナを一時停止する回数を複数回入れることで品質問題の抑制ができる。
バーナ31を穀粒乾燥機に利用する場合は、従来乾燥物の種類や処理量、乾燥されるときの外気条件等を考慮しバーナの発生熱量を設定し供給燃料流量を決定しているが、夏期の異常高温や所定よりも高品質化のために低温の熱風で乾燥したい場合、目標設定温度に達しないで最低燃料空気量に達した状態で、乾燥が進行することがある。この場合穀粒への加熱量が過剰になり、籾の場合は胴割れや食味低下、その他ではシワ粒等の発生により品質低下を招くことがあったが、上記制御のように、所定時間継続して目標の熱風温度より高い温度で乾燥が進行した場合、一時バーナを停止し通風乾燥をある時間行い、その後、再びバーナを運転し熱風乾燥を実施することで上記不具合を軽減できる。
また、上記運転制御処理においては、乾燥中の乾燥水分値と目標水分値との差が所定値以下の場合に、水分値が目標水分値に近いことから品質問題の発生の危険性が低く、通風乾燥を入れて乾燥処理時間を長くすることのデメリット方が大きいので通風乾燥に入らないように運転制御するほか、乾燥中の検出熱風温度と目標設定温度との差に応じて、または乾燥中の検出水分値と目標停止水分値との差に応じて、一時的なバーナ中断による通風乾燥に入るまでの時間を変更し、または、その通風乾燥運転時間を変更する。
また、特公平7−9352号公報の記載例の如くの通常の熱風乾燥時には、乾燥速度を所定値に維持するために、水分センサを経時的に駆動運転し単粒式であれば、例えば、100粒の水分データを集めて1個平均水分値とし、15分間隔で4個の平均データから現在水分値を算出していたが、乾燥速度を低下させた分測定頻度が多いこととなるから、通風乾燥開始とともに熱風乾燥時の水分測定間隔よりも長い測定間隔に変更することで、過度に粒を破砕することなく、乾燥作業中の水分監視ができる。
(変更時期制御)
加熱量を変更可能な加熱手段を備え、穀粒を貯留する貯留室から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量の大小により、貯留した穀粒量の大小にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができる穀粒乾燥機において、加熱手段に供給する燃料は、供給開始時点には一定量を供給し、外気温度に応じた所定時間を経過後、図12の乾燥制御ルーチンのフローチャートに示すように、所望の加熱量を発生すべく燃料供給量を変更制御(S11〜S13)する。
加熱量を変更可能な加熱手段を備え、穀粒を貯留する貯留室から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量の大小により、貯留した穀粒量の大小にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができる穀粒乾燥機において、加熱手段に供給する燃料は、供給開始時点には一定量を供給し、外気温度に応じた所定時間を経過後、図12の乾燥制御ルーチンのフローチャートに示すように、所望の加熱量を発生すべく燃料供給量を変更制御(S11〜S13)する。
加熱手段への燃料供給量の制御開始時間については、従来、外気温度に関係なく一定時間で制御していたので、外気温度の低い時期の乾燥作業では、加熱手段が充分昇温していないにもかかわらず燃料供給量を変更していたので、安定した燃焼が得られず、未燃ガスや未燃の小液滴が乾燥室に供給され、穀粒・豆類に付着したり、乾燥機内に停留して火災の危険性を招いていた。
そこで、加熱手段に供給する燃料の供給量変更開始時期を外気温度に応じて変更することで、加熱手段の温度上昇に必要な適正な時間を確保でき上記不具合を抑制できる。したがって、外気温度が高い場合には、短時間で加熱手段の温度上昇を確保できるので、不必要に所望の加熱量ではない初期燃料供給量で加熱しなくなり、穀粒・豆類に不適切な加熱をすることもなく、信頼性の高い乾燥となる。
上記燃料制御のように、燃料供給開始時点には一定量を所定時間供給した後に供給量を変更する場合においては、図13の燃料供給量変更開始時間区分の例に示すように、燃料供給量を増加制御する場合と減少制御する場合とで燃料供給開始時点の一定量を供給保持する所定時間を変更する。
すなわち、実施例に使用したロータリーガス化バーナを加熱手段とする場合、従来は、燃料供給開始から3分でほぼ安定した炉体温度が確保されていたので、外気温によらず一定時間後に所望の加熱量にするべく燃料供給量を変更開始していたが、外気温度が低い場合には、3分間の初期燃料供給量の燃焼では炉体温度が充分でない状態で燃料を増加していたので、予定の炉体温度より低温で燃焼することとなり、未燃ガスや未燃液滴を乾燥室に飛散させてしまうことがあった。そこで、充分、炉体温度上昇を確保するには、外気温度が低いときには、初期燃焼継続時間を5分とすればよいが、初期燃料供給量では過剰な加熱量となる乾燥条件(張込量が小量のときなど)では直ちに加熱量を低下させるべく燃料供給量を減少制御したい。3分間の初期燃料供給量の燃焼では炉体温度上昇が充分でない状態で、燃料供給量を低下させた場合、供給燃料の減少により、燃料が潜熱として奪う熱量が減少することから、炉体温度は初期供給量での燃焼を継続するよりも速く温度上昇する。よって、初期燃焼継続時間は燃料供給量増加の場合に比べ減少する場合のほうが速く終えてよいことになる。
上記供給保持のための所定時間については、バーナの形式により数値は異なるが傾向は同様であり、その燃料供給量の制御は、図14に一例を示した燃料供給量特性に沿って行う。すなわち、制御信号Smaxで最大燃料供給量Qmaxを、制御信号Sminで最小燃料供給量Qminを供給する燃料供給系において、温度制御の安全性を考慮して、例えばSmaxとSminの間を256分割し制御ステップの最小単位Δqとする。初期の燃焼開始時には制御信号S0により燃料供給量はQ0で供給され、一定時間後に熱風温度乾燥値Tbと目標熱風温度Tcとの差により制御信号を修正し目標温度に制御する。このとき、たとえば熱風温度を増減させるべく燃料供給量を通常では最小単位Δqの3倍を単位時間に変更する。外気空気量の少ないときには通常よりも速く適正な加熱量にすべく、最小単位Δqの4倍程度を設定し、反対に外気空気量の多いときには通常よりも加熱手段の冷却を生じないように緩やかな速度で適正な加熱量にすべく、最小単位Δqの1ないし2倍に設定するものである。また、外気温度の影響を加味し両者で燃料供給量変更ステップを設定することで、被乾燥物の充填率の高い菜種への対応や充填率の低い大豆、小豆などの米麦のみならず、広汎な作物に対応でき、また、収穫時期の外気温度差が大きく異なる海外への適応性も高くなる。
(変更速度制御)
また、上記燃料供給量の変更制御については、従来、単位時間当たりに一定量の燃料変更量で徐々に所望の加熱量になるように制御していたので、外気温度が低い場合にほどほどの時間で燃料供給量の変更をすると、加熱手段が充分昇温していないにもかかわらず燃料供給量を増加する場合には燃料により加熱手段が冷却され安定した燃焼が得られにくく、一方、外気温度が高い場合には加熱手段の昇温は充分であるが、ほどほどの時間で燃料供給量変更をすると、目標熱風温度にすべく燃料供給量を減少させる場合には目標温度より高温で乾燥する時間が生じるという問題があった。そこで、単位時間当たり所定の燃料変更量を制御して燃料供給量を変更する場合に、単位時間当たりの燃料変更量を外気温度に基づいて変更することにより、外気温度によらず加熱手段を温度上昇させつつ、必要な加熱量を速く確保することができる。
また、上記燃料供給量の変更制御については、従来、単位時間当たりに一定量の燃料変更量で徐々に所望の加熱量になるように制御していたので、外気温度が低い場合にほどほどの時間で燃料供給量の変更をすると、加熱手段が充分昇温していないにもかかわらず燃料供給量を増加する場合には燃料により加熱手段が冷却され安定した燃焼が得られにくく、一方、外気温度が高い場合には加熱手段の昇温は充分であるが、ほどほどの時間で燃料供給量変更をすると、目標熱風温度にすべく燃料供給量を減少させる場合には目標温度より高温で乾燥する時間が生じるという問題があった。そこで、単位時間当たり所定の燃料変更量を制御して燃料供給量を変更する場合に、単位時間当たりの燃料変更量を外気温度に基づいて変更することにより、外気温度によらず加熱手段を温度上昇させつつ、必要な加熱量を速く確保することができる。
また、燃料供給量の変更制御において、従来は乾燥温度を低くする場合のことを考慮し、ほどほどの時間で燃料供給量の変更をしていたので、加熱手段が充分昇温していないにもかかわらず燃料供給量を増加する場合には燃料により加熱手段が冷却され安定した燃焼が得られず、未燃ガスや未燃の小液滴が乾燥室に供給され、穀粒・豆類に付着したり、乾燥機内に停留して火災の危険性を招いていた。
そこで、図15の燃料供給量制御のフローチャートに示すように、燃料供給量を増加制御する場合と減少制御する場合(S21a、S21b)とで単位時間当たり所定の燃料変更量を変更(S22a、S22b)することにより、加熱手段に供給する燃料の単位時間当たり燃料変更量を供給量増加制御する場合には少量として加熱手段を温度上昇させつつ、必要な加熱量を速く確保することができ、反対に燃料供給量を減少制御する場合には単位時間当たり燃料変更量を多量にするので、短時間で不必要に過大な所望の加熱量で、穀粒豆類に不適切な加熱をすることもなく、信頼性の高い乾燥となる。
(変更時期制御)
また、加熱量を変更可能な加熱手段を備え、穀粒を貯留する貯留室から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量の大小により、貯留した穀粒量の大小にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができ、加熱手段に供給する燃料は供給開始時点には一定量を供給し、加熱手段の外周に外気空気を案内し穀粒に供給する案内空気路を設け、案内空気路に外気空気量の大小を検出する手段を設け、その検出値に応じた所定時間を経過後、所望の加熱量を穀粒豆類に加熱すべく燃料供給量を変更制御する。
また、加熱量を変更可能な加熱手段を備え、穀粒を貯留する貯留室から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量の大小により、貯留した穀粒量の大小にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができ、加熱手段に供給する燃料は供給開始時点には一定量を供給し、加熱手段の外周に外気空気を案内し穀粒に供給する案内空気路を設け、案内空気路に外気空気量の大小を検出する手段を設け、その検出値に応じた所定時間を経過後、所望の加熱量を穀粒豆類に加熱すべく燃料供給量を変更制御する。
加熱手段への燃料供給量の制御開始時間については、従来、外気空気量に関係なく一定時間で制御していたので、外気空気量が多い場合の乾燥作業では、加熱手段が充分昇温していないにもかかわらず燃料供給量を変更していたので、安定した燃焼が得られず、未燃ガスや未燃の小液滴が乾燥室に供給され、穀粒・豆類に付着したり、乾燥機内に停留して火災の危険性を招いていた。
そこで、加熱手段に供給する燃料の供給量変更開始時期は、図17の制御フローチャートに示すように、外気空気量に応じて変更(S31〜S34)することで、加熱手段の昇温に必要な適正な時間を確保でき上記不具合を抑制できる。したがって、外気空気量が少ない時には、短時間で加熱手段の温度上昇を確保できるので、不必要に所望の加熱量ではない初期燃料供給量で加熱しなくなり、穀粒・豆類に不適切な加熱をすることもなく、信頼性の高い乾燥となる。上記供給量変更開始時期は、図18の燃料供給量変更開始時間区分の例(外気空気量は標準を100%とする)に示すように、燃料供給開始時点の一定量を供給保持する所定時間を変更する。この場合の所定時間については、バーナの形式により数値は異なるが傾向は同様である。
上記制御においては、前述の外気温度による制御を合わせて燃料供給量変更開始時間を変更することにより、従来は外気温度や外気空気量に関係なく一定時間で制御していたので、外気温度が低く外気空気量の多い場合の乾燥作業では加熱手段が充分昇温していないにもかかわらず燃料供給量を変更していたので、安定した燃焼が得られず、未燃ガスや未燃の小液滴が乾燥室に供給され、穀粒・豆類に付着したり、乾燥機内に停留して火災の危険性を招いていたが、外気温度と外気空気量の両者から加熱手段のスムーズな昇温を維持しつつ所望の乾燥温度になるように制御できるので、被乾燥物の充填率の高いなたねへの対応や、充填率の低い大豆、小豆などの米麦のみならず、広汎な作物に対応でき、また、収穫時期の外気温度が大きく異なる海外設置への適応性も高くなる。
(変更速度制御)
また、上記燃料供給量の変更制御については、従来、単位時間当たりに一定量の燃料変更量で徐々に所望の加熱量になるように制御していたので、外気空気量が多い場合にほどほどの時間で燃料供給量の変更をすると、加熱手段が充分昇温していないにもかかわらず燃料供給量を増加する場合には燃料により加熱手段が冷却され安定した燃焼が得られにくく、一方、外気空気量が少ない場合には加熱手段の昇温は充分であるが、ほどほどの時間で燃料供給量変更をすると、目標熱風温度にすべく燃料供給量を減少させる場合には目標温度より高温で乾燥する時間が生じるという問題があった。そこで、図19の変更ステップ区分の例(外気空気量は標準を100%とする)に示すように、単位時間当たり所定の燃料変更量を制御して燃料供給量を変更する場合に、単位時間当たりの燃料変更量を外気空気量に基づいて変更することにより、空気量によらず加熱手段を温度上昇させつつ、必要な加熱量を速く確保することができる。
また、上記燃料供給量の変更制御については、従来、単位時間当たりに一定量の燃料変更量で徐々に所望の加熱量になるように制御していたので、外気空気量が多い場合にほどほどの時間で燃料供給量の変更をすると、加熱手段が充分昇温していないにもかかわらず燃料供給量を増加する場合には燃料により加熱手段が冷却され安定した燃焼が得られにくく、一方、外気空気量が少ない場合には加熱手段の昇温は充分であるが、ほどほどの時間で燃料供給量変更をすると、目標熱風温度にすべく燃料供給量を減少させる場合には目標温度より高温で乾燥する時間が生じるという問題があった。そこで、図19の変更ステップ区分の例(外気空気量は標準を100%とする)に示すように、単位時間当たり所定の燃料変更量を制御して燃料供給量を変更する場合に、単位時間当たりの燃料変更量を外気空気量に基づいて変更することにより、空気量によらず加熱手段を温度上昇させつつ、必要な加熱量を速く確保することができる。
上記制御においては、図20の供給量増減による変更ステップ区分の例に沿い、たとえば熱風温度を増減させるべく燃料供給量を通常では最小単位Δqの3倍を単位時間に変更する。外気温度の高いときには通常よりも速く適正な加熱量にすべく、最小単位Δqの4ないし5倍を設定し、反対に外気温度の低いときには通常よりも加熱手段の冷却を生じないように緩やかな速度で適正な加熱量にすべく、最小単位Δqの2ないし3倍に設定するものである。
上記燃料供給量制御ステップ(Δqの倍数)によって、図21のフローチャートに示すように、前述の外気温度による制御を合わせて単位時間当たりの燃料供給量変更量を変更(S41〜S43)することにより、従来は外気温度や外気空気量に関係なく一定変更量で制御していたので、外気温度が低く外気空気量の多い場合の乾燥作業では加熱手段が充分昇温していないにもかかわらず燃料供給量を変更していたので、安定した燃焼が得られず、未燃ガスや未燃の小液滴が乾燥室に供給され、穀粒・豆類に付着したり、乾燥機内に停留して火災の危険性を招いていたが、外気温度と外気空気量の両者から加熱手段のスムーズな昇温を維持しつつ所望の乾燥温度になるように制御できるので、被乾燥物の充填率の高いなたねへの対応や、充填率の低い大豆、小豆などの米麦のみならず、広汎な作物に対応でき、また、収穫時期の外気温度が大きく異なる海外設置への適応性も高くなる。
(最小張込量)
次に、乾燥機運転に適合する穀粒張込量について説明する。
穀粒乾燥機は、加熱量を変更可能な加熱手段を備え、穀粒を貯留する貯留室から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量の大小により、貯留した穀粒量の大小にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができ、加熱手段にバーナを用い、バーナから発生する熱量を外気空気と混合希釈するべくバーナ外周に外気空気を案内し穀粒に供給する案内空気路を設け、案内外気空気温度を検出すべく乾燥機近傍に外気温度検出手段を設け、その検出値と被乾燥物処理量設定入力手段による張込量とで熱風温度を設定すべく温度設定手段を有するものにおいて、外気温度検出値に応じて最小張込量を規定すべく可能最小張込量を制御手段の記憶部に記憶し、報知するための表示部を設ける。
次に、乾燥機運転に適合する穀粒張込量について説明する。
穀粒乾燥機は、加熱量を変更可能な加熱手段を備え、穀粒を貯留する貯留室から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量の大小により、貯留した穀粒量の大小にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができ、加熱手段にバーナを用い、バーナから発生する熱量を外気空気と混合希釈するべくバーナ外周に外気空気を案内し穀粒に供給する案内空気路を設け、案内外気空気温度を検出すべく乾燥機近傍に外気温度検出手段を設け、その検出値と被乾燥物処理量設定入力手段による張込量とで熱風温度を設定すべく温度設定手段を有するものにおいて、外気温度検出値に応じて最小張込量を規定すべく可能最小張込量を制御手段の記憶部に記憶し、報知するための表示部を設ける。
例えば、最大処理量籾2.0t乾燥機による籾乾燥の例においては、図22の外気温別の可能最小張込量と熱風設定温度区分の例、および、図23の可能最小張込量と外気温度との関係線図の例に示すように、可能最小張込量が決定される。
上記熱風設定温度区分の例によれば、乾燥速度を所定にするために処理量に応じた熱風設定値温度に規定すべく制御する必要がある。しかし、バーナの燃焼量能力である最小燃焼量で制限される。事例として、最小燃焼量が乾燥用空気を外気温度+8℃の昇温ができる場合、上記の設定不可域が発生し、例えば、外気温度TA=32℃では処理量0.6tにおいて乾燥速度「遅い」と設定しても、乾燥温度は設定値36℃には至らず、40℃に留まる。
上記熱風設定温度区分の例によれば、乾燥速度を所定にするために処理量に応じた熱風設定値温度に規定すべく制御する必要がある。しかし、バーナの燃焼量能力である最小燃焼量で制限される。事例として、最小燃焼量が乾燥用空気を外気温度+8℃の昇温ができる場合、上記の設定不可域が発生し、例えば、外気温度TA=32℃では処理量0.6tにおいて乾燥速度「遅い」と設定しても、乾燥温度は設定値36℃には至らず、40℃に留まる。
したがって、乾燥速度はユーザ所望の遅い速度ではなく、通常の速度になる。さらに、外気温度が上昇した場合、例えば外気温度が38℃の場合、乾燥速度を普通に設定しても、0.8tの処理量でも適正な熱風温度には至らず穀物品質に影響を及ぼす場合が生じる。
以上の籾についての場合のほかに、籾よりも乾燥温度の高い小麦では最小処理量を切り上げることは、籾と比べてより高外気温度の場合になり、籾よりも乾燥温度の低い種子類や大豆の場合では、反対に最小処理量を切り上げることは、籾に比べ低外気温度の場合もでてくることになる。
以上の籾についての場合のほかに、籾よりも乾燥温度の高い小麦では最小処理量を切り上げることは、籾と比べてより高外気温度の場合になり、籾よりも乾燥温度の低い種子類や大豆の場合では、反対に最小処理量を切り上げることは、籾に比べ低外気温度の場合もでてくることになる。
所望の乾燥速度とするためには、従来は燃焼量の制御幅を確保できるようバーナを選定しているが、乾燥後の被乾燥物の品質を確保するために通常よりも遅い乾燥速度で、すなわち、熱風設定温度を低くして乾燥する場合もあり、外気温度の高い場合、最小張込量で所望の乾燥速度にならないという問題があったが、上記のように、選定されたバーナの燃焼能力から外気温度に応じて実現できる熱風温度から、ユーザ所望の乾燥速度が実現できる最小張込量を報知すべく記憶し、乾燥待機状態下で最小張込量を報知することで、夏期においてもユーザの所望の乾燥品質を確保することができる。
また、上記問題解決のために、外気温度条件に加えて設定乾燥速度に応じて予め求められた可能最小張込量を報知するように構成する。このように、可能最小張込量を表示するとともに、実際の張込量を検出し、適正量以下の場合には、その旨報知することで運転者に乾燥速度過多になる旨を知らせることで適正な乾燥品質の確保のための指導ができ、さらに小量乾燥時の被乾燥物の品質確保のための乾燥方法を選択する旨を知らせることで、運転手の理解を図りつつ乾燥作業の進行をさせることができる。
また、上記問題解決のために、被乾燥穀粒・豆類の種類に基づく基準の乾燥設定温度から予めもとめられた可能最小張込量を報知するように構成する。このように、選定されたバーナの燃焼能力から外気温度に応じて実現できる熱風温度から、ユーザ所望の乾燥速度が実現できる最小張込量を報知すべく記憶し、乾燥待機状態下で最小張込量を報知することで、夏期においてもユーザの所望の乾燥品質を確保することができる。
具体的には、最大処理量籾2.0t乾燥機による小麦乾燥の例においては、図27の外気温別の可能最小張込量と熱風設定温度区分の例、および、図28の可能最小張込量と外気温度との関係線図の例に示すように、可能最小張込量が決定され、その結果は、小麦と籾についてそれぞれ示す図29、図30の液晶表示例のように表示される。また、図31、図33は、大豆の場合の可能最小張込量と外気温度との関係線図の例、および、外気温別の可能最小張込量と熱風設定温度区分の例をそれぞれ示し、図32は、決定された可能最小張込量を表示した液晶表示例である。
上記穀粒乾燥機の運転制御は、張込作業のために投入被乾燥物の張込量を検出する手段を設け、図26のフローチャートに示すように、乾燥処理前に該検出手段により張込量を検出(S51〜S53)し、報知された可能最小張込量と比較する比較手段により比較(S54)し、検出値が報知最小張込量以下の場合には警告報知(S55)をし、乾燥工程制御を中断する。また、報知手段としての液晶表示装置により、上記警告報知とともに、2段階乾燥モードを選択すべく指示を報知する。
穀粒乾燥機の張込作業工程は、従来は所望の乾燥速度を達成すべく燃焼量の制御幅を確保できるようバーナを選定しているが、乾燥後の被乾燥物の品質を確保するために通常よりも遅い乾燥速度で、すなわち、熱風設定温度を低くして乾燥する場合もあり、外気温度の高い場合、最小張込量で所望の乾燥速度にならない場合があったが、図24の待機状態での表示例のように、可能最小張込量を表示するとともに、実際の張込量を検出し、適正量以下の場合にはその旨報知することで運転者に乾燥速度過多になる旨を知らせることで適正な乾燥品質の確保のための指導ができる。また、さらに小量乾燥時の被乾燥物の品質確保のための乾燥方法を選択する旨を、図25の乾燥開始直前での表示例のように知らせることで、運転手の理解を図りつつ乾燥作業の進行をさせることができる。
(穀粒乾燥機)
次に、以上に述べた構成の燃焼装置を搭載した穀粒乾燥機の構成例について説明する。
穀粒乾燥機は、縦断側面図および部分破断表示による正面図をそれぞれ図34,図35に示すように、機枠1により塔型に構成され、上から順に貯留タンク2、乾燥室3、集穀室4を形成している。
乾燥室3内には、通気性網体5a,5aを左右に対向させて傾斜状の穀物流下通路5を形成し、左右一対の穀物流下通路5,5を正面視V字型に形成している。各穀物流下通路5,5の上位側は更にV字型を形成するように左右の穀物流下通路5,5の内側を断面菱形の空間部とし、この空間部を熱風室6に形成している。なお、菱形断面の空間形成体のうち下半部は通気網体により構成し、V字型の上半部は非通気性の板材により構成している。
次に、以上に述べた構成の燃焼装置を搭載した穀粒乾燥機の構成例について説明する。
穀粒乾燥機は、縦断側面図および部分破断表示による正面図をそれぞれ図34,図35に示すように、機枠1により塔型に構成され、上から順に貯留タンク2、乾燥室3、集穀室4を形成している。
乾燥室3内には、通気性網体5a,5aを左右に対向させて傾斜状の穀物流下通路5を形成し、左右一対の穀物流下通路5,5を正面視V字型に形成している。各穀物流下通路5,5の上位側は更にV字型を形成するように左右の穀物流下通路5,5の内側を断面菱形の空間部とし、この空間部を熱風室6に形成している。なお、菱形断面の空間形成体のうち下半部は通気網体により構成し、V字型の上半部は非通気性の板材により構成している。
穀物流下通路5,5下端の左右合流部下方には繰出バルブ7を設けている。この繰出バルブ7は断面円形の筒体に構成されていて、正回転及び逆回転に伴って外周の一部に形成した導入口部から穀物を受入れて、正逆回転に従って下方の集穀室4に落下させる構成である。
乾燥室3内側の菱型空間部に形成した熱風室6内には、多角形の筒状に構成されていて乾燥室3正面側壁から後面側壁に亘る長さに形成された遠赤外線放射体10を配置し、機壁前面及び後面に夫々着脱自在に固着している。この遠赤外線放射体10の断面形状は、前記菱型空間部の断面形状に相似して対応するように上部の逆V字形状と下部のV字形状とを短い垂直部で連結する略6角形状に構成されていて、下部側にはスリット状の開口12を形成している。この下部側開口12は前後にわたって形成されている。
前記遠赤外線放射体10の入口側には、乾燥機正面に配置するバーナ31からの熱風を受け入れる構成である。即ち、例えば気化型バーナ31を中心部に配置したバーナ風胴14を機体前側壁に取り付け、このバーナ風胴14と遠赤外線放射体10の入口部とを連通している。
上記バーナ風胴14に導入される外気は、バーナ31に気化型バーナの二次空気供給の役割を果たしながら上記のように熱風室6に入って熱風温度の上昇を抑制する機能を備えるものである。なお、気化型バーナ31は、燃焼盤56の中央部に回転気化筒52を備え、気化筒52の内側に設ける燃料ノズル(図示せず)からの噴出燃料は燃焼火炎を受けて加熱する気化筒52によって気化され燃焼盤56から噴出しながら燃焼を継続する構成である。また筒状ケース26内には送風ファン(図示せず)を備え一次空気を供給できる構成としている。
機体の背面側には、吸引ファン15を設け、この吸引ファン15の起風によって、菱形空間である熱風室6から穀物流下通路5,5を経て、穀物流下通路5,5の外側に形成される排風室16,16に向けて通風するように構成している。
集穀室4にはその中央に移送螺旋を備えた下部搬送装置25を設け、繰出バルブ7から繰り出した穀粒を下部搬送装置25で受けて例えば機体の正面側に移送する。機体の正面側には昇降機17を設け、内部にバケット17a,17a…を備え、下部搬送装置25からの穀粒を掬い上げて上部天井に設ける上部搬送装置21の始端部に揚穀するように構成している。移送螺旋を備えた上部搬送装置21の終端側の天井中央部には垂下軸22を設け、この垂下軸22に回転拡散板23を取り付けている。
また、バーナ風胴14の正面にはコントローラ操作盤(不図示)を備えている。この操作盤には張込スイッチ、通風スイッチ、乾燥スイッチ、排出スイッチ、停止スイッチ等を備え、これらのスイッチ群により各種の運転モードに切り替えると共に運転停止を司る。また、緊急スイッチを設け、この緊急スイッチを操作すると、機体運転部の全体を略同時に停止することができる。
これらのスイッチの他に、張込量を設定する張込量設定スイッチ、最終仕上げ水分値を設定する水分設定スイッチ、及び、乾燥設定スイッチ(籾乾燥の場合には乾燥速度を速い・普通・遅いに設定し、また、他の穀粒乾燥の場合には、例えば小麦・大麦等の品種に関連付けて予め設定した乾燥速度に設定する)を備えている。更に、乾燥仕上がりを水分値によらないで処理時間により乾燥する等のためのタイマ増・減スイッチを備えている。
水分検出手段は一粒式の水分計27を採用し、所定時間毎に所定粒数単位で水分値を測定し、所定回数の検出結果を平均処理して水分値を算出し、前記操作盤の表示部に検出熱風温度等と交代的に表示する構成である。制御部は併せて一粒水分値から水分のバラツキを判定したり、未熟粒の多少を判定できる構成とし、これらをLEDにより表示している。
制御部には、操作盤のスイッチから乾燥情報等を入力するほか、各種センサから検出情報が入力され、前記気化型バーナ31の燃料供給量を制御したり、穀粒の移送系手段を運転制御するように構成している。
次に、上記構成の穀粒乾燥機の作用動作について説明する。
張込ホッパ(図示省略)に投入された穀粒は、張込スイッチをONすることにより駆動される昇降機17、上部搬送装置21等を経由して貯留タンク2に張り込まれる。穀粒の張込が完了すると、乾燥作業に移行するが、前段階で水分設定スイッチ及び乾燥設定スイッチにより穀粒種類の設定や希望の乾燥仕上げ水分値を設定する。
張込ホッパ(図示省略)に投入された穀粒は、張込スイッチをONすることにより駆動される昇降機17、上部搬送装置21等を経由して貯留タンク2に張り込まれる。穀粒の張込が完了すると、乾燥作業に移行するが、前段階で水分設定スイッチ及び乾燥設定スイッチにより穀粒種類の設定や希望の乾燥仕上げ水分値を設定する。
前記の設定操作の終了後に乾燥スイッチをONすると、昇降機17、上・下搬送装置21,25、繰出バルブ7等の駆動が開始されると共に、バーナ31も駆動されて熱風が乾燥室3の菱形空間である熱風室6の入口部に向けて供給される。
ここで、バーナの火炎は吸引ファン15の回転により熱風化され、適宜に導入される外気と混合されながら遠赤外線放射体10内に流入し、遠赤外線放射体10を加熱しつつ上部及び下部に形成されているスリット状開口12を経て遠赤外線放射体10の外に流出する。その際に遠赤外線放射体10の加熱により遠赤外線放射体10の表面から遠赤外線が放射されて、この熱放射及び前記熱風は共に流下通路5,5を流下中の穀粒に作用し、遠赤外線による輻射熱と熱風により穀粒内部での水分移行が促進され、熱風による水分除去作用に伴って効率的な乾燥作用が行なわれる。
穀物流下通路5,5の前後に亘って遠赤外線の放射と熱風による乾燥作用がなされ、穀物流下通路5,5を通過した熱風は排風室16,16を経て排風される。乾燥室3で乾燥された穀粒は、集穀室4の下部搬送装置25、昇降機17、上部移送螺旋21を経由して再び貯留タンク2に戻されて調質作用を受ける。このような行程を繰り返し、所定の水分値に達すると乾燥が終了するものである。
2 貯留タンク(貯留室)
3 乾燥室
6 熱風室
17 昇降機
31 気化型バーナ(加熱手段)
32 案内空気路
C 制御部
3 乾燥室
6 熱風室
17 昇降機
31 気化型バーナ(加熱手段)
32 案内空気路
C 制御部
Claims (3)
- 加熱量を変更可能な加熱手段を備え、穀粒を貯留する貯留室(2)から流下する穀粒を加熱し再び貯留するものであって、その加熱量の大小により、貯留した穀粒量の大小にかかわらず略一定の乾燥速度を得ることができる穀粒乾燥機であって、加熱手段にバーナ(31)を用い、バーナ(31)から発生する熱量を外気空気と混合希釈するべくバーナ外周に外気空気を案内して乾燥用熱風を穀粒に供給する案内空気路(32)を設けた穀粒乾燥機において、
被乾燥物の種類を設定入力する種別設定手段を設け、この種別設定手段による入力された種別情報により、バーナ炉体温度、燃焼用空気温度、および燃料温度の全て又はその一部を調節可能とする温度調節手段を備えたことを特徴とする穀粒乾燥機。 - 前記温度調節手段は、燃焼用空気供給量を調節する燃焼用空気供給量調節手段であることを特徴とする請求項1記載の穀粒乾燥機。
- 前記温度調節手段は、火炎近傍に配置した燃焼用空気取入口部に火炎からの燃焼ガスを吸入する量もしくは周囲空気からの吸入量を変更して燃焼用空気温度を調節する燃焼用空気温度調節手段であることを特徴とする請求項1記載の穀粒乾燥機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007300437A JP2009127884A (ja) | 2007-11-20 | 2007-11-20 | 穀粒乾燥機 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012225625A (ja) * | 2011-04-22 | 2012-11-15 | Iseki & Co Ltd | 循環式穀粒乾燥機の乾燥制御装置 |
JP2012225626A (ja) * | 2011-04-22 | 2012-11-15 | Iseki & Co Ltd | 穀粒乾燥機 |
JP2016118306A (ja) * | 2014-12-18 | 2016-06-30 | 井関農機株式会社 | 穀物乾燥機 |
CN112629183A (zh) * | 2020-12-19 | 2021-04-09 | 寿县迎淮豆制品有限公司 | 一种豆干交替旋转式高量烘干装置 |
-
2007
- 2007-11-20 JP JP2007300437A patent/JP2009127884A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
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