JPH08332776A - 2色感熱記録媒体 - Google Patents

2色感熱記録媒体

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JPH08332776A
JPH08332776A JP7164506A JP16450695A JPH08332776A JP H08332776 A JPH08332776 A JP H08332776A JP 7164506 A JP7164506 A JP 7164506A JP 16450695 A JP16450695 A JP 16450695A JP H08332776 A JPH08332776 A JP H08332776A
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JP
Japan
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red
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developing
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JP7164506A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Yoshida
光宏 吉田
Takeshi Suzuki
武 鈴木
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2色感熱記録媒体に関し、特に乗車券、定期
券、通行券等の券紙やプリペイカード等のカード類で要
求されている例えば通常情報を黒で印字し、特殊情報を
赤系の発色で印字するような2色の鮮明な印字ができる
色分離性に優れた印字特性を有する2色感熱記録媒体に
関するものである。 【構成】 支持体上に赤系色と黒色の2色の発色が得ら
れる感熱記録層が設けられた感熱記録媒体において、該
感熱記録層が1,3−ジイミノ−4,5,6,7−テト
ラクロロイソインドリンと2,5−ジメトキシ−4,
4’,4”−トリイソシアナート−トリフェニルアミン
とからなる黒発色成分と、95%酢酸溶液中での吸収ス
ペクトルの極大値が450〜560nmである赤系に発
色するロイコ染料と下記一般式(1)で示されるサリチ
ル酸誘導体の亜鉛塩とからなる赤系発色成分とを含有す
る単一層からなることを特徴とする2色感熱記録媒体。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2色感熱記録媒体に関
し、特に乗車券、定期券、通行券等の券紙やプリペイド
カード等のカード類で要求されている例えば通常情報を
黒で印字し、特殊情報を赤系の発色で印字できる印字性
に優れた2色感熱記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録方式は、装置が小型軽量化でき
無騒音で記録を行なうことが可能であり、現像剤や転写
紙等の消耗品も不要である等の利点から、広くファクシ
ミリやプリンター等のアウトプットに使用されているの
みならず、乗車券、定期券、通行券等の券紙やプリペイ
ドカード等のカード類及びPOSラベル等のラベル類へ
の応用も近年さかんに行なわれている。特に券紙やカー
ド類では磁気記録方式と組み合わせる例が多く見られて
いる。これら感熱記録方式に使用される記録媒体は、特
公昭45−14035号等に公表されているように、無
色ないしは淡色のロイコ染料と酸性物質である顕色剤と
を発色成分とするいわゆる「NCRタイプ」が広く使用
されている。かかる記録媒体は、例えばクリスタルバイ
オレットラクトンの如きトリアリールメタンフタリド類
をはじめとして、フルオラン類、フルオレンフタリド
類、ジビニルフタリド類、フェノチアジン類、オーラミ
ン類、スピロピラン類、ローダミンラクタム類等のロイ
コ染料と、例えばビスフェノールAの如きフェノール
類、チオビスフェノール類、ナフトール類、安息香酸、
サリチル酸、没食子酸等の酸性物質からなる顕色剤と
を、例えばポリビニルアルコール等の水系結着剤に分散
してなる感熱記録層を基体上に設けたものである。この
種の感熱記録媒体は、記録が明瞭、熱感度が高い、地肌
が白いなどの優れた特徴を有するものである。さらに、
特公平1−43640号、特公平3−77072号等に
は、上記いわゆる「NCRタイプ」と異なる発色反応を
利用した感熱記録媒体が提案され、実用化されている。
この発色系はイミノ化合物と芳香族イソシアネート化合
物を用いたもので、支持体上に水性結着剤に両者を分散
してなり、熱を加えることにより、両者が反応してカル
ボキサミド系アゾメチン発色物を生成するものである。
【0003】ところで、感熱記録方式により2色記録を
行う試みも古くから多数行われており、特公昭49−2
7708号にはNCRタイプの発色系を用いて、層構成
として下層が高温発色で上層が低温発色の積層タイプが
提案され、特公昭51−15751号には高温発色層と
低温発色層の間に混色を防止するための中間層を設ける
構成が提案されている。これら、NCRタイプの発色系
で2色記録を行う場合、同一記録層中に異なる発色色調
のロイコ染料を使用しても、単に混色が得られるのみで
あり、異なる2色を印加エネルギーの差で分離記録する
ことが不可能である。従って、必然的に多層構成を採用
せざるを得ず、多層構成を採用することによる生産の複
雑化及びコストアップは避けられず、また、厚さ方向に
対する熱伝達の問題より、高温発色層の印字には非常に
高いエネルギーが必要なこと、また得られた高温発色層
の印字の周囲には必ず低温発色層の発色による縁取りが
できると言う欠点を有するものであった。
【0004】近年、乗車券、定期券、通行券等の券紙や
プリペイドカード等のカード類では、磁気記録材料と複
合化が進み、磁気情報の書き込みができてさらに印字記
録が簡便に行えるということで、感熱磁気記録媒体がさ
かんに用いられるようになってきている。現状この種の
感熱磁気記録媒体の印字はほとんど黒の単色であり、特
殊な情報を赤系の色で印字するとの2色印字の要望に
は、転写リボンを有する感熱転写方式を採用せざるを得
ず、システムが複雑となることに加えて消耗品としての
インキリボンのコストやメンテナンスが必要となる等の
問題を有するものである。この分野に従来の積層型の2
色感熱記録の技術を応用しようにも、前記のように未だ
印字品質を満足する感熱記録媒体が開発されておらず、
また、2色印字を行う際にも非常に高いエネルギーが必
要であり、そのため券紙やカード類を発行する際の発行
速度の低下を招くこととなる上、コスト的にも転写方式
と比較してあまりメリットが無いものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2色感熱記
録媒体に関し、特に乗車券、定期券、通行券等の券紙や
プリペイドカード等のカード類で要求されている例えば
通常情報を黒で印字し、特殊情報を赤系の発色で印字す
るような2色の鮮明な印字ができる色分離性に優れた印
字特性を有する2色感熱記録媒体に関するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に赤
系色と黒色の2色の発色が得られる感熱記録層が設けら
れた感熱記録媒体において、該感熱記録層が1,3−ジ
イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン
と2,5−ジメトキシ−4,4’,4”−トリイソシア
ナート−トリフェニルアミンとからなる黒発色成分と、
95%酢酸溶液中での吸収スペクトルの極大値が450
〜560nmである赤系に発色するロイコ染料と下記一
般式(1)で示されるサルチル酸誘導体の亜鉛塩とから
なる赤系発色成分とを含有する単一層からなることを特
徴とする2色感熱記録媒体である。
【化2】 (式中、Rはアルキル基を示す。)
【0007】本発明における感熱記録層に用いる黒発色
成分である1,3−ジイミノ−4,5,6,7,−テト
ラクロロイソインドリンおよび2,5−ジメトキシ−
4,4’,4”−トリイソシアナート−トリフェニルア
ミンは、いずれも市販の化学薬品として入手可能であ
り、両者は加熱時に反応して黒色の反応生成物を与え
る。本発明において、上記のイミノ化合物と芳香族イソ
シアナート化合物の配合比率は反応等量的には重量比で
3:2となるが、良好な黒発色印字を行うという観点か
らは、1:4〜4:1の範囲で使用することができる。
【0008】本発明における感熱記録層に用いる赤系発
色成分はロイコ染料と顕色剤からなるもので、ロイコ染
料としては95%酢酸溶液中での吸収スペクトルの極大
値が450〜560nmである赤系に発色するロイコ染
料を用いるが、例えば、赤、マゼンタ、朱、橙、赤紫等
の赤系の目的に応じた発色色調を得るために適宜1種又
は2種以上を組合わせて使用することができる。具体的
には下記の如き化合物が良好な発色特性と色調が得られ
ることから好ましく用いられる。なお、カッコ内に示す
λmax値は95%酢酸溶液中での吸収スペクトルの極
大値である。
【0009】3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ク
ロロフルオラン(λmax:499、531nm)、3
−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン(λm
ax:475nm)、3−ジエチルアミノ−ベンゾ
[a]フルオラン(λmax:520nm)、3−ジエ
チルアミノ−7−クロロフルオラン(λmax:50
0、532nm)、3−ジエチルアミノ−7−メチルフ
ルオラン(λmax:493、525nm)、3−N−
エチル−N−イソアミルアミノ−ベンゾ[a]フルオラ
ン(λmax:523nm)、3−N−エチル−N−p
−メチルフェニルアミノ−7−メチルフルオラン(λm
ax:518nm)、3−ジエチルアミノ−6,8−ジ
メチルフルオラン(λmax:495、525nm)、
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラ
ン(λmax:501、537nm)、3,6−ビス
(ジエチルアミノフルオラン)−γ−(4’−ニトロ)
アニリノラクタム(λmax:560nm)、ビス(1
−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタ
リド(λmax:536nm)、ビス(1−エチル−2
−メチルインドール−3−イル)フタリド(λmax:
535nm) 特に、日本においては、赤発色と言うと朱に近い赤色が
好まれるため、ロイコ染料を単独で用いる場合はその色
調に近い3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−
N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ−7−メチ
ルフルオランが好ましい。
【0010】上記ロイコ染料を発色させる顕色剤として
は、前記一般式(1)で示されるサリチル酸誘導体の亜
鉛塩が使用される。具体例としては、4−(メチルオキ
シカルボニルアミノ)サリチル酸、4−(エチルオキシ
カルボニルアミノ)サリチル酸、4−(n−プロピルオ
キシカルボニルアミノ)サリチル酸、4−(イソプロピ
ルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸、4−(n−ブ
チルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸、4−(イソ
ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸、4−(n
−ペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸、4−
(イソペンチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸、
4−(n−ヘキシルオキシカルボニルアミノ)サリチル
酸、4−(n−ヘプチルオキシカルボニルアミノ)サリ
チル酸、4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)
サリチル酸、4−[(2’−エチルヘキシル)オキシカ
ルボニルアミノ]サリチル酸、4−(n−ノニルオキシ
カルボニルアミノ)サリチル酸、4−(n−デシルオキ
シカルボニルアミノ)サリチル酸、4−(n−ウンデシ
ルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸、4−(n−ド
デシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸、4−(n
−トリデシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸等の
亜鉛塩が用いられる。特に融点として120〜160℃
付近の化合物が好ましい。本発明における前記の如きロ
イコ染料と一般式(1)で示される化合物との配合比率
は重量比で1:1〜1:3の範囲が好ましい。
【0011】本発明において前記黒発色成分と赤系発色
成分とは同一層に含有されるものである。すなわち、従
来技術の如く発色色調の異なる記録層を2層以上積層し
たものではなく、単一層で黒と赤系の2色発色の印字記
録が達成され、色分離性の良い優れた印字特性が得られ
る。また、単一層であるから生産性も良好であるという
顕著な作用効果を有するものである。ここで、黒発色成
分と赤系発色成分の配合重量比率は、各発色の良好な色
調と優れた色分離性を得るために55:45〜80:2
0であることが好ましい。黒発色成分の比率が上記範囲
より少なくなると、黒発色が赤黒となったり、逆に黒発
色成分の比率が多くなると赤発色濃度が十分でなくなる
おそれがある。より好ましい範囲としては60:40〜
75:25である。
【0012】本発明において、上記黒発色成分と赤系発
色成分を同一記録層中に含ませることにより低温側で赤
系発色が、高温側で黒発色という2色の分離が優れてい
るという現象についての明確な理由は不明である。一般
に異なる融点を有する複数の化合物を共存して加熱する
場合は、共融点で融解するいわゆる共融現象を示す。例
えば、異なる発色色調の異なる融点の2種のロイコ染料
を使用した場合には、顕色剤と2種のロイコ染料の共融
が起こり、共融することにより両ロイコ染料の混色が得
られるのみである。しかしながら、本発明では黒発色成
分と赤系発色成分とが共融しにくいために、低温側での
赤系発色と高温側での黒発色とが良好に分離できるもの
と考えられる。また、後述の比較例1としても示したよ
うに一般式(1)で示される顕色剤をロイコ染料の顕色
剤として一般に使用されているフェノール化合物に変更
した場合、非常に色分離性が悪く、低温側から両者の混
色が見られるのみである。
【0013】本発明における感熱記録層には、充填剤と
しての無機及び有機顔料、例えば、重質及び軽質炭酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜
鉛、硫酸バリウム、タルク、クレー、サチンホワイト、
カオリナイト、ポリオレフィン粒子、ポリスチレン粒
子、尿素−ホルマリン樹脂粒子等を添加し発色画像の鮮
明性を向上させることができる。また、本発明の感熱記
録層には水溶性あるいは水分散性の結着剤が用いられ
る。例えば、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコー
ル、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、でん粉、変性でん粉、イソブチレン−無水マレイン
酸共重合体のアルカリ塩、ジイソブチレン−無水マレイ
ン酸共重合体のアルカリ塩、スチレン−無水マレイン酸
共重合体のアルカリ塩、ポリアクリルアミド、変性ポリ
アクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性結
着剤、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、
アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、SBR、NBR等のエマルジョン、ラテック
ス、ディスパージョンなどが単独又は混合して使用され
る。又、必要に応じ、耐水化剤を添加することも可能で
ある。 感熱記録層の塗布量としては、2〜10g/m
2、好ましくは3〜8g/m2である。
【0014】本発明における支持体としては、上質紙、
コート紙、ラミネート紙等の紙支持体、不織布、プラス
チックフィルム、合成紙、金属箔等、あるいはこれらの
複合体シートを任意に用いることができるが、例えば定
期券やプリペイドカード等の高耐久性を要求される場
合、ポリエステル樹脂や塩化ビニル樹脂フィルム等の合
成樹脂フィルムが好適である。
【0015】本発明の2色感熱記録媒体は、上記の如き
支持体上に前記の如き組成よりなる感熱記録層を設けた
ものである。かかる記録媒体は、特に黒発色と赤系発色
の2色印字の要望が強い券紙やカード類等の用途に好適
に用いられ、一般には磁気記録機能を付与した2色感熱
磁気記録媒体の構成とすることができる。この場合、磁
気記録層は支持体の感熱記録層が設けられていない側の
面上、もしくは支持体と感熱記録層との間に設けられ
る。また、本発明においては感熱記録層上に保護層を設
けることができ、特に上記磁気記録層を設けた巻紙やカ
ード類においてはその品質特性上、保護層を設けること
が必要である。
【0016】本発明における磁気記録層は、γ−Fe2
3、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト
等の強磁性体とポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポ
リウレタン樹脂等の結着剤とからなるものである。磁気
記録層は磁気ヘッド等により、記録が行われるが、本用
途においては、記録された磁気情報が例えばハンドバッ
ク等の止め金、玩具、磁気ネックレスのような永久磁石
を用いた製品と接触して消去又は減衰するトラブルを防
止するためには、バリウムフェライトやストロンチウム
フェライトのように保磁力が1500〜5000エルス
テッドという高保磁力の材料を適用することが望まし
い。また、偽造防止等のために2層以上の積層構成とし
た磁気記録層とすることもできる。
【0017】本発明における感熱記録層上に設けられる
保護層は、耐薬品性に優れた造膜性の良好な樹脂類を主
体に設けられる。保護層の機能としては、感熱記録層へ
の様々な薬品の浸透を抑えるバリヤー層としての機能の
他に、乗車券、定期券、通行券等の券紙やプリペイドカ
ード等のカード類の用途においては、耐擦傷性等の耐久
性の向上機能を果たす。保護層の樹脂としては水溶性高
分子や水分散性樹脂を主体として設けられ、例えば、ポ
リビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒド
ロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、でんぷんおよびその誘導体、カゼ
イン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリ
アクリルアミド、変性ポリアクリルアミド等の水溶性高
分子やアクリル酸エステル共重合体エマルジョン、ポリ
エステル、ポリウレタン等の水分散性樹脂が用いられ
る。なお、定期券やプリペイドカード等の厳しい耐久性
を要求される用途には、上記保護層の上に更に紫外線や
電子線で架橋可能な樹脂を印刷やコーティングで設けた
後、紫外線や電子線を照射して架橋をしたハードコート
層を設けることが好ましい。
【0018】
【実施例】以下、実施例に従って本発明の詳細な説明を
行う。なお、実施例中の部数は全て重量部を示す。 実施例1 以下の組成からなるなる混合液をボールミルで10時間
分散し、硬化剤としてポリイソシアネート(日本ポリウ
レタン社製コロネートL)を10部混合して磁気塗料を
作製し、厚さ188μmの白色ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムからなる支持体上にグラビア塗工法で塗布
乾燥して磁気記録層を形成した。なお、乾燥塗布量は3
0g/m2であった。 ・ バリウムフェライト(戸田工業社製、MC−127、保磁力2750 エルステッド) 100部 ・ 塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体 (ユニオンカーバイト社製、VAGH) 20部 ・ ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製、N2304) 20部 ・ カーボンブラック(三菱化学社製、MA−100) 3部 ・ レシチン 1部 ・ メチルエチルケトン 60部 ・ メチルイソブチルケトン 60部
【0019】次に、下記組成からなる(A)液〜(D)
液の各組成物をサンドグラインダーにて分散し、分散液
を調製した後、(A)液〜(D)液を混合した液に結着
剤として23%ポリウレタンディスパージョン(大日本
インキ化学工業社製、ハイドランAP−40F)を15
0部添加して感熱記録層の塗料とし、メイヤーバー塗工
法で前記支持体の磁気記録層が形成されていない側の面
に塗布乾燥して感熱記録層を形成した。なお、乾燥塗布
量は6g/m2であった。 (A)液 ・1,3−ジイミノ−4,5,6,7,−テトラクロロ イソインドリン 36部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 36部 ・水 108部 (B)液 ・2、5−ジメトキシ−4、4’、4”−トリイソシアナート− トリフェニルアミン 24部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 24部 ・水 72部 (C)液 ・3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン 16部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 16部 ・水 48部 (D)液 ・4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の 亜鉛塩 24部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 24部 ・水 72部
【0020】次に保護層として、まず感熱記録層上に2
3%ポリウレタンディスパージョン(大日本インキ化学
工業社製、ハイドランAP−40F)を用いて乾燥塗布
量として3g/m2となるようにメイヤーバー塗工法で
塗布乾燥して第1の保護層を設けた。引き続き第1の保
護層上に以下の組成からなる混合物を調整してUVオフ
セット方式にて印刷を行い、UV硬化することにより厚
さ1μmの第2保護層を形成し、実施例1の2色感熱磁
気記録媒体を得た。 ・ポリエステルアクリレート(サンノプコ社製、フォトマー5018)100部 ・1−(4’−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン− 1−オン 1部 ・フルオロカーボン 5部 ・水酸化アルミニウム 5部
【0021】実施例2 実施例1において、(C)液と(D)液を以下の組成に
変更した以外は実施例1と同様にして実施例2の2色感
熱記録媒体を得た。 (C)液 ・3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン 8部 ・3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン 8部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 16部 ・水 56部 (D)液 ・4−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸の 亜鉛塩 24部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 24部 ・水 72部
【0022】実施例3 実施例1において(A)液を225部、(B)液を15
0部、(C)液を50部、(D)液を75部と変更した
以外は実施例1と同様にして実施例3の2色感熱記録媒
体を得た。 実施例4 実施例1において(A)液を150部、(B)液を10
0部、(C)液を100部、(D)液を150部とした
以外は全て実施例1と同様にして実施例4の2色感熱記
録媒体を得た。
【0023】実施例5 実施例1において、(A)液を255部、(B)液を1
70部、(C)液を30部、(D)液を45部とした以
外は全て実施例1と同様にして実施例5の2色感熱記録
媒体を得た。 比較例1 実施例1において(D)液の4−(n−オクチルオキシ
カルボニルアミノ)サリチル酸の亜鉛塩を4−ヒドロキ
シ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンに変更し
た以外は全て実施例1と同様にして比較例1の2色感熱
記録媒体を得た。
【0024】比較例2 実施例1において、磁気記録層を形成した反対の面に、
(A)液300部、(B)液200部および結着剤とし
て23%ポリウレタンディスパージョンを150部を混
合して第1感熱記録層の塗料とし、乾燥塗布量3.5g
/m2となるようにメイヤーバー塗工法で塗布乾燥して
第1の感熱記録層を形成した上に、(C)液300部、
(D)液200部および結着剤として23%ポリウレタ
ンディスパージョンを150部を混合して第2感熱記録
層の塗料とし、乾燥塗布量2.5g/m2となるように
メイヤーバー塗工法で塗布乾燥して第2の感熱記録層を
形成した以外は全て実施例1と同様にして比較例2の2
色感熱記録媒体を得た。
【0025】得られた実施例及び比較例の2色感熱記録
体について、東洋精器製熱傾斜試験機を用いて、各温度
に加熱されたヒートブロックを2kg/cm2の圧力で
3秒間圧着することにより、静発色特性を測定し色分離
性の評価を行った。さらに、大倉電気製カードプリンタ
ーで、ヘッド印加電圧15V及び19Vにてパルス巾
1.5ミリ秒で通電して印字を行い、発色部分の色分離
性の評価を行った。結果を表1、2に示す。
【表1】
【表2】
【0026】表1および表2の結果から明らかなよう
に、本発明の2色感熱記録媒体は良好な赤系発色印字と
黒発色印字が得られ、優れた色分離性を有していること
が認められた。なお、実施例4および5の2色感熱記録
媒体は、わずかに混色がみとめられたが、事実上は全く
問題ない程度であった。一方、比較例においては十分な
色分離性が得られないため、混色した印字となってしま
い問題を有するものであった。
【0027】
【発明の効果】本発明の2色感熱記録媒体は、単一の感
熱記録層で、低温側での鮮明な赤系発色と高温側での鮮
明な黒発色を分離して行うことが可能であり、特に乗車
券、定期券、通行券等の券紙やプリペイドカード等のカ
ード類で要求されている通常情報を黒で印字し、特殊情
報を赤系の発色で印字する要望に対して好適な記録媒体
であるとともに、従来の積層タイプに比較して製造プロ
セスも簡単で低コストで供給できる2色感熱記録媒体で
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に赤系色と黒色の2色の発色が
    得られる感熱記録層が設けられた感熱記録媒体におい
    て、該感熱記録層が1,3−ジイミノ−4,5,6,7
    −テトラクロロイソインドリンと2,5−ジメトキシ−
    4,4’,4”−トリイソシアナート−トリフェニルア
    ミンとからなる黒発色成分と、95%酢酸溶液中での吸
    収スペクトルの極大値が450〜560nmである赤系
    に発色するロイコ染料と下記一般式(1)で示されるサ
    リチル酸誘導体の亜鉛塩とからなる赤系発色成分とを含
    有する単一層からなることを特徴とする2色感熱記録媒
    体。 【化1】 (式中、Rはアルキル基を示す。)
  2. 【請求項2】 前記黒発色成分と赤系発色成分の配合重
    量比率が55:45〜80:20であることを特徴とす
    る請求項1記載の2色感熱記録媒体。
  3. 【請求項3】 支持体の感熱記録層が設けられていない
    側の面上、もしくは支持体と感熱記録層との間に、磁気
    記録層が設けられ、かつ感熱記録層上に保護層が設けら
    れていることを特徴とする請求項1又は2記載の2色感
    熱記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記95%酢酸溶液中での吸収スペクト
    ルの極大値が450〜560nmである赤系に発色する
    ロイコ染料が、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
    クロロフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−ク
    ロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ[a]フ
    ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラ
    ン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−
    N−エチル−N−イソアミルアミノ−ベンゾ[a]フル
    オラン、3−N−エチル−N−p−メチルフェニルアミ
    ノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,
    8−ジメチルフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メ
    チル−7−ブロモフルオラン、3,6−ビス(ジエチル
    アミノフルオラン)−γ−(4’−ニトロ)アニリノラ
    クタム、ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール
    −3−イル)フタリド、ビス(1−エチル−2−メチル
    インドール−3−イル)フタリドから選ばれる少なくと
    も1種の化合物であることを特徴とする請求項1,2又
    は3記載の2色感熱記録媒体。
JP7164506A 1995-06-08 1995-06-08 2色感熱記録媒体 Withdrawn JPH08332776A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6027855A (en) * 1996-12-20 2000-02-22 Omd Devices Llc Photo-chemical generation of stable fluorescent derivatives of Rhodamine B

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6027855A (en) * 1996-12-20 2000-02-22 Omd Devices Llc Photo-chemical generation of stable fluorescent derivatives of Rhodamine B
US6280904B1 (en) * 1996-12-20 2001-08-28 Tridstore Ip, Llc Photo-chemical generation of stable fluorescent derivatives of rhodamine B

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