JP2003054129A - 多色印字記録媒体 - Google Patents

多色印字記録媒体

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JP2003054129A
JP2003054129A JP2001243670A JP2001243670A JP2003054129A JP 2003054129 A JP2003054129 A JP 2003054129A JP 2001243670 A JP2001243670 A JP 2001243670A JP 2001243670 A JP2001243670 A JP 2001243670A JP 2003054129 A JP2003054129 A JP 2003054129A
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JP2001243670A
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Daisuke Shimizu
大輔 清水
Yoshiko Nakagawa
宜子 中川
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煩雑な工程を必要とせずに、美麗且つ微細な
記録が可能な多色印字記録媒体、特にレーザーなどの光
による追記録が可能で、可変データの記録が可能な多色
印字記録媒体を提供すること。 【解決手段】 基材と、第一の感熱発色層と、光吸収層
と、第二の感熱発色層と、保護層とをこの記載の順序に
積層し、上記第一の感熱発色層と上記第二の感熱発色層
との発色温度とが異なるようにしたことを特徴とする多
色印字記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多色印字記録媒体
に関し、さらに詳しくはレーザーなどの光による記録が
可能で、また、各層での光または熱エネルギーロスを抑
えて、低エネルギーでの多色記録が可能な多色印字記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カードなどの光記録媒体として
は、特開平07−081280号公報および特開平10
−079008号公報に、白色コアシートと透明シート
の間に印刷により光発色層を設けたものが知られてい
る。また、特開平07−061174号公報および特開
平08−187939号公報には、基材/光吸収層/発
色層の構成からなる光記録カードが記載されている。
【0003】また、特開平08−132744号公報に
は、基材/反射層/接着層/光吸収層1/発色層/光吸
収層2の構成からなる光記録カードが記載されている。
また、特開2001−018515号公報には、高温発
色層/低温発色層の構成からなる光記録カードが、ま
た、特開2001−018531号公報には黒発色層/
青発色層の構成からなる光記録カードが記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の記録カード
は記録が単色であるものが多く、多色記録ができない。
中には多色記録を目的としたものもあるが、光吸収層が
設けられておらず、サーマルヘッドなどの接触方式によ
る記録であり、層厚が限定され、微細な記録は不可能で
ある。また、多色記録のものは光吸収層を2層設けるな
ど、製造工程が煩雑である。
【0005】また、特開2001−018531号公報
には、二次元バーコード情報が設けられたシートが記載
されているが、この技術では、二次元バーコードを印刷
しているので、特定のある団体レベルなど、不可変デー
タの記録印字にしか使用できず、個人データなどの可変
データを追記録できない。
【00006】従って、本発明の目的は、煩雑な工程を
必要とせずに、美麗且つ微細な記録が可能な多色印字記
録媒体、特にレーザーなどの光による追記録が可能で、
可変データの記録が可能な多色印字記録媒体を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。すなわち、本発明は、基材と、第
一の感熱発色層と、光吸収層と、第二の感熱発色層と、
保護層とをこの記載の順序に積層し、上記第一の感熱発
色層と上記第二の感熱発色層との発色温度とが異なるよ
うにしたことを特徴とする多色印字記録媒体を提供す
る。
【0008】上記本発明において、第一の感熱発色層と
第二の感熱発色層との間に中間層を設けること;保護層
を電離放射線硬化型樹脂から形成すること;保護層の厚
みが3μm以上であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を説明する。図1〜3は本発明の好ましい実施の
形態を図解的に表す図である。図1は、本発明の基本的
実施形態であり、基材1表面に、第一の感熱発色層2
と、光吸収層3と、第二の感熱発色層4と、保護層5と
をこの記載の順序に積層し、上記第一の感熱発色層2と
上記第二の感熱発色層4との発色温度とが異なるように
したことを特徴とする多色印字記録媒体を示している。
なお、図示していないが、基材1と感熱発色層2との間
にも光吸収層を設けてもよい。
【0010】上記構成において、保護層5は実質的に透
明であり、レーザー光により発生する熱が、その強度に
よって感熱発色層4、または感熱発色層4および感熱発
色層2の両方に及ぶように形成されている。この構成に
よって光吸収層3において光が熱に効率的に変換される
ので、光または熱エネルギーロスが抑えられ、レーザー
光は従来の方法に比べて強度が低くても感熱発色層4、
2を効率的に発色させることができ、また、レーザー光
の透過を妨げない保護層5によって該記録媒体の表面強
度(例えば、耐擦傷性などの各種耐久性)が向上してい
る。
【0011】図2に示す例は、図1に示す例において、
光吸収層3と感熱発色層2との間に中間層6を設けたこ
とを特徴としている。この例では、感熱発色層4と感熱
発色層2との間に中間層6が設けられて、両層の間隔が
大きくなっている。従ってレーザー光の強度が同一であ
っても、感熱発色層4と感熱発色層2との発色温度が異
なり、それらの発色を明瞭に区別することができる。例
えば、図1に示す例では同一強度のレーザー光によって
2層の感熱発色層4、2の同時発色(層4が強く、そし
て層2の層が弱く)が生じる場合があるが、図2に示す
例では、このような問題点が解決され、感熱発色層2を
発色させず、感熱発色層4のみを明瞭に発色させること
ができる。勿論、レーザー光の強度を上げることによっ
て層4および層2の両者を同時に発色させ、観察者に両
層の混色を認識させることができる。なお、図示の例で
中間層6は、光吸収層3と中間層6との間に形成されて
いるが、例えば、感熱発色層4と光吸収層3との間に設
けられていてもよい。
【0012】図3に示す例は、図2に示す多色記録媒体
をカード基材100に応用した例を示している。すなわ
ち、2枚の積層コア基材7,7の両面にカバーシート
8,8を設けたカード基材100に、図2に示す記録媒
体のうち、基材1を除いた部分が接着層9を介して積層
されている。剥離層10はあってもなくてもよい。この
ような構成の記録媒体の作製方法は特に限定されない
が、好ましい方法は転写方法である。
【0013】上記転写方法は図示されていないが、従来
公知の方法に従って、適当な基材フィルムの表面に、剥
離層10、保護層5、感熱発色層4、光吸収層3、中間
層6、感熱発色層2および接着層9をこの記載の順序に
塗布して形成して転写フィルムを形成し、該転写フィル
ムの接着層9をカード基材100の表面に対向させて接
着後、基材フィルムを剥離することにより、図3に示す
構成の多色記録媒体層を有するカードが得られる。この
際、剥離層10としてワックスなどの如き滑性に優れた
材料を用いることにより、得られるカードの記録媒体の
最表面の保護層5の耐擦過性などを向上させることがで
きる。上記転写フィルムにおいて、剥離層10を設けず
に離型層を設けた場合(および離型性のある基材フィル
ムを用いた場合)には、保護層5が最表面となる。図3
に示す記録媒体に対する記録は、図2に示す場合と同様
である。このような転写技術およびそれに使用する材料
などは周知であり、本発明ではそれらの説明は省略す
る。
【0014】次に上記本発明の記録媒体において使用す
る材料および各層の形成方法などを説明する。 (基材1)本発明において使用する基材は、フィルム状
またはシート状であれば如何なるものでもよい。例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテー
ト、セルローストリアセテート、ポリスチレン系樹脂、
アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹
脂フィルムまたはシートのほか、アルミニウム、銅など
の金属、紙、そして、樹脂またはラテックスなどの含浸
紙などの単独、あるいはカード基材などの複合体シート
などを用いることができる。これらの基材の厚みは任意
であるが、例えば、約250〜350μm程度である。
【0015】(感熱発色層2、4)本発明において2層
の感熱発色層2、4を形成するが、該感熱発色層2、4
には、熱融解反応により発色する電子供与性染料前駆体
と電子受容性化合物が含まれ、さらに必要に応じて増感
剤、退色防止剤、顔料や滑剤などの充填剤、分散剤、結
着剤などが含まれる。感熱発色層は、基材1へのコーテ
ィング、印刷などにより層として形成する。層形成方法
としては、グラビア、ロールコート、スプレーコート、
ディッピング、その他がある。電子供与性染料前駆体と
しては、ロイコ染料としてこの種の感熱材料に適用され
ているもの、フルカラーの場合には、イエロー、シア
ン、マゼンタ系に発色するものが選ばれる(トリフェニ
ルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラ
ミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系な
ど)。
【0016】電子受容性化合物としては、電子供与性染
料前駆体と組み合わせて顕色剤と用いられるものとし
て、ビスフェノールAなどのフェノール性物質、オクチ
ルホスホン酸、ノニルホスホン酸、デシルホスホン酸、
ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、オクタ
デシルホスホン酸、エロキシテトラデカノイック酸など
の有機酸、金属錯体化合物、チオジフェニル尿素、キノ
ン類などがある。
【0017】増感剤としては、ステアリン酸アミド、ベ
ヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、シュ
ウ酸ジベンジル、トリルビフェニルエーテル、脂肪酸ア
マイド類がある。退色防止剤としては、水酸基をブロッ
クした顕色剤の類似物、亜鉛塩などの有機金属塩、ヒン
ダードフェノール類などがある。顔料を併用する場合、
特に上層の感熱記録層4に顔料を使用する場合には、該
顔料には、隠蔽性がなく、吸油量が高く、pHが高く、
染料に対し活性がないことが求められる。また、白色顔
料であれば、可視光、近赤外光を周囲に散乱させる効果
があり、光吸収剤への近赤外光吸収を促進および発熱効
率を上昇させる。顔料としては、例えば、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、珪酸塩、ゼオライト、シリ
カ、カオリンクレー、尿素ホルマリン樹脂などがある。
【0018】感熱発色層の形成には、上記感熱発色剤か
らなる層を形成するためにインキまたは塗料を調製す
る。インキまたは塗料の結着剤としては、主に水溶性樹
脂が主成分となり、ポリビニルアルコール、デンプン、
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ゼラ
チン、カゼイン、尿素樹脂、メラニン樹脂、アミド樹
脂、ポリウレタン樹脂などがある。また、必要に応じて
各種補助剤を添加できる。
【0019】本発明では、2層の感熱発色層を形成する
際、上層と下層とが、それぞれ発色温度が異なるように
して形成する。好ましくは上層に相対的に発色温度が低
い発色剤を、下層には相対的に発色温度が高い発色剤を
使用する。発色温度の異なる発色剤は、前記発色性化合
物および顕色剤の選択によって当業者が容易に決められ
る。2層の感熱発色層の厚みは通常それぞれ約3〜10
μm程度である。
【0020】(光吸収層3)光吸収層3は、2層の感熱
発色剤層2、4の間に形成する。光吸収性材料として
は、例えば、レーザー光、特に赤外領域のレーザー光を
効率よく吸収し、熱に変換する材料が使用され、具体的
には、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、金属錯
体系、金属硫化物とチオウレア系化合物、ビスチオウレ
ア系化合物、リン化合物と銅化合物などがある。これら
を2種類以上混合してもよい。特にこれらの光吸収性材
料は、下層に位置する感熱発色層2の発色色相が認識で
きるように、隠蔽性の低い材料を用いることが好まし
い。光吸収層3の形成も上記光吸収材料を含むインキも
しくは塗料を用いて形成する。その厚みは約0〜1μm
程度である。
【0021】(保護層5)前記感熱発色層4の表面に設
ける保護層5は、本発明の多色記録媒体の実質的な最外
層となって下側の層を保護するものであり、保護層5形
成材料としては、透明性、耐擦傷性、耐摩耗性、耐熱
性、耐薬品性、耐汚染性などを兼ね備えた樹脂が適して
いる。このような樹脂としては、電離放射線硬化型樹脂
が挙げられる。保護層5の厚みは約3μm以上、好まし
くは3〜5μmである。厚みが3μm未満では、硬度、
耐擦傷性、耐摩耗性などの耐久性が不十分である。ま
た、厚すぎても既に十分な耐久性があるので厚くする意
味がない。
【0022】電離放射線硬化型樹脂としては、具体的に
は、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレ
ート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレー
トなどが挙げられ、これらはそれぞれのプレポリマーに
粘度、あるいは架橋密度を調整するために多官能または
単官能のモノマーを添加して用いてもよく、また、必要
に応じて公知の光反応開始剤や増感剤を添加して用いて
もよい。このほか、ポリエン/チオール系の電離放射線
硬化型樹脂なども耐摩耗性に優れており、好ましく使用
できる。これらの樹脂の硬化には従来公知の紫外線硬化
方法や電子線硬化方法が用いられる。
【0023】(中間層6)図2に示す実施形態で設ける
中間層6は、感熱発色層2と感熱発色層4との間隔を広
めて、両層の発色の違いを明瞭にする意味を有し、例え
ば、ポリビニルアルコール、デンプン、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、尿素樹脂、メラニン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタ
ン樹脂などの実質的に透明な溶液を塗布して形成され
る。中間層6の厚みは約3〜10μm程度であり、薄す
ぎると上記の目的達成が不十分で、一方、厚すぎると、
下層に位置する感熱発色層2の発色に大きなエネルギー
を要することになる。
【0024】以上の如く、本発明において、光吸収層3
を2層の感熱発色層2、4の中間に設けたことで、レー
ザーなどの光による記録が可能で、また、各層でのエネ
ルギーロスを抑えることができ、低エネルギーでの多色
発色が可能である。また、光吸収層3と感熱発色層2、
4の間に中間層6を設けることによって、よりはっきり
した2色分離性を保持することができる。また、保護層
5を電離放射線硬化型樹脂を用いて適当な厚みに形成す
ることによって、表面耐久性に優れた記録媒体とするこ
とができる。
【0025】本発明の記録媒体は、前記の如き特性を有
するとともに、さらに光吸収層3を設けることで、レー
ザーなどによる光で微細な記録が可能であり、エンボス
などの代替記録が可能である。また、保護層5上からも
記録可能なので、カードやタグなどに加工後でも二次元
バーコードなどとして可変データや不可変データの追記
録が可能である。さらに、その装置を用いない限り、書
き替えは不可能であるのでセキュリティ性を付与でき
る。また、2色印字ができるのでレインボー印刷などの
セキュリティ性を持たせた記録表示が可能である。複写
物において検知されるダミーイメージをシート上に施す
ことも可能で、セキュリティ性をより高めることができ
る。
【0026】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、文中「部」または「%」
とあるのは特に断りのない限り重量基準である。 実施例1(図1参照) 基材1として188μmのポリエチレンテレフタレート
フィルムを用い、これを支持体として下記組成の塗料を
グラビア印刷法を用いて塗工し、支持体側から感熱発色
層2(乾燥時の厚み5μm)、光吸収層3(乾燥時の厚
み0.5μm)、感熱発色層4(乾燥時の厚み5μm)
および保護層5(乾燥時の厚み3μm)が順に積層され
た本発明の光記録媒体を得た。ただし、各層の形成に当
たり、乾燥条件は保護層5以外の層を50℃、1分の熱
風乾燥、保護層5は、紫外線照射装置(出力160W/
cmの高圧水銀ランプ2灯式)により、紫外線を照射量
500mJ/cm2で照射して塗膜の硬化を行った。
【0027】・感熱発色層2用塗料(発色温度100
℃) 黒染料(3−(N−エチル−Nアシルアミノ)−6− メチル−7アニリノフルオラン) 10部 顕色剤(ビスフェノールA) 85部 溶剤(ポリビニルアルコール10%水溶液) 5部
【0028】・感熱発色層4用塗料(発色温度80℃) 赤染料(3−ジエチルアミノ−3−クロロフルオラン)
10部 顕色剤(3,3−ジクロロフェニチオ尿素) 85部 溶剤(ポリビニルアルコール10%水溶液) 5部
【0029】・光吸収層3用塗料 近赤外吸収フタロシアニン系物質 2部 溶剤(ポリビニルアルコール10%水溶液) 80部 イソシアネート硬化剤 1部
【0030】・保護層5用塗料 ポリウレタンアクリレート(プレポリマー) 20部 シペンタエリスリトールヘキサアクリレート100部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 5部 光重合開始剤 1部 増感剤 1部 メチルエチルケトン 1部
【0031】このようにして得られたレーザーサーマル
記録媒体に対して、波長780nm、0.6Wの半導体
レーザーを用い、照射時間を変更することで、印字エネ
ルギーを調整し、まず、0.7mJのエネルギーを与え
ると感熱発色層4のみに書き込みされて赤く見える。ま
た、1.4mJのエネルギーを与えると、感熱発色層
4、2ともに発色した状態になり、目視で黒く確認でき
た。以上により赤黒2色の記録が可能になった。
【0032】実施例2(図1参照) 保護層5の厚みを5μmにした以外は、実施例1と同様
の方法でサーマル記録媒体を形成し、実施例1と同様の
半導体レーザーによる記録を行ったが、同様の書き込み
が行えた。
【0033】実施例3(図1参照) 保護層5の厚みを10μmにした以外は、実施例1と同
様の方法でサーマル記録媒体を形成し、実施例1と同様
の半導体レーザーによる記録を行ったが、同様の書き込
みが行えた。
【0034】実施例4(図2参照) 基材1として188μmのポリエチレンテレフタレート
フィルムを用い、これを支持体としてグラビア印刷法を
用い、支持体側から感熱発色層2(乾燥時の厚み5μ
m)、中間層6(乾燥時の厚み10μm)、光吸収層3
(乾燥時の厚み0.5μm)、感熱発色層4(乾燥時の
厚み5μm)および保護層5(乾燥時の厚み3μm)が
順に積層された感熱記録媒体を得た。ただし、中間層6
以外は実施例1と同様の方法で形成し、中間層6は下記
組成の塗料を用い、グラビア印刷法で塗工し、50℃で
1分の熱風乾燥により形成した。
【0035】・中間層6用塗料 ポリビニルアルコール10%水溶液 95部 イソシアネート硬化剤 5部 このようにして得られたサーマル記録媒体を0.7mJ
のエネルギーで記録すると感熱発色層4のみに書き込み
されて赤く見える。また、1.6mJのエネルギーを与
えると、感熱発色層4、2ともに発色した状態になり、
黒く見え、赤黒2色の記録が可能になった。しかも、実
施例1よりも赤黒がはっきり分離された記録が行えた。
【0036】実施例5(図3参照) 基材として150μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを用い、これを支持体として剥離層10、保護層
5、感熱発色層4、光吸収層3、中間層6、感熱発色層
2および接着層9を順にグラビア印刷法により形成し
た。なお、中間層6、接着層9および剥離層10以外の
層は、実施例1と同様に形成し、中間層6は実施例4と
同様に形成した。さらに接着層9と剥離層10は以下の
ように形成した。
【0037】・剥離層10用塗料 メラミン系樹脂 5部 溶剤(メチルアルコール) 25部 溶剤(エチルアルコール) 45部 酢酸セルロース 1部 パラトルエンスルフォン酸 0.05部 乾燥時の厚み1μmで作製した。ただし、乾燥条件は5
0℃、1分の熱風乾燥である。
【0038】・接着層9用接着剤 アクリル樹脂 80部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20部 溶剤(ポリビニルアルコール10%水溶液) 80部 乾燥時の厚み3μmで作製した。ただし、乾燥条件は5
0℃、1分の熱風乾燥である。
【0039】そして、まず、PET−Gのコア基材7、
7(厚さ0.28mm白色PET−Gシート)を2枚張
り合わせ、その両側に、カバーシート8、8(PET−
G透明シート:厚さ100μm)を張りあわせた。さら
にその片方に上記サーマル記録媒体転写フィルムを張り
合わせ、圧力を5.2kg/cm2、温度を60℃にし
て12分間プレスした。なお、コア基材7とコア基材7
との間、コア基材7、7とカバーシート8、8との間に
は、予め上記接着剤を膜厚3μmで形成している。次に
転写フィルムの基材を剥がした後、これをカードサイズ
(85.6mm×53.98mm)で打ち抜いて、サー
マル記録媒体付きのカードを得た。このカードに実施例
4と同様に印字したところ赤黒2色の印字ができた。
【0040】比較例1(図1参照) 実施例1と同様の方法でサーマル記録媒体を形成し、8
dpiのサーマルヘッドで0.7mJのエネルギーで記
録を行ったところ、記録は行えず、1.4mJのエネル
ギーで記録を行ったところ、感熱発色層4のみ記録で
き、感熱発色層2への記録はできなかった。
【0041】比較例2(図1参照) 実施例2と同様の方法でサーマル記録媒体を形成し、比
較例1と同様の方法で記録を行ったところ、1.4mJ
のエネルギーで記録しても感熱発色層4および感熱発色
層2とも記録できず、2.5mJのエネルギーで感熱発
色層4のみに記録することができた。
【0042】比較例3(図1参照) 実施例3と同様の方法でサーマル記録媒体を形成し、比
較例1と同様の方法で記録を行ったところ、2.5mJ
のエネルギーで記録しても感熱発色層4、2とも記録で
きなかった。
【0043】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、煩雑な工程
を必要とせずに、美麗且つ微細な記録が可能な多色印字
記録媒体、特にレーザーなどの光による追記録が可能
で、可変データの記録が可能な多色印字記録媒体を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1例の多色記録媒体の層構成を図解
的に示す図。
【図2】 本発明の他の例の多色記録媒体の層構成を図
解的に示す図。
【図3】 本発明のさらに他の例の多色記録媒体の層構
成を図解的に示す図。
【符号の説明】 1:基材 2:第一の感熱発色層 3:光吸収層 4:第二の感熱発色層 5:保護層 6:中間層 7:コア基材 8:シート 9:接着層 10:剥離層 100:カード基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H026 AA07 AA11 AA24 BB02 BB24 DD12 DD17 DD48 DD55 FF07 FF11 FF13 GG01 GG03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、第一の感熱発色層と、光吸収層
    と、第二の感熱発色層と、保護層とをこの記載の順序に
    積層し、上記第一の感熱発色層と上記第二の感熱発色層
    との発色温度とが異なるようにしたことを特徴とする多
    色印字記録媒体。
  2. 【請求項2】 第一の感熱発色層と第二の感熱発色層と
    の間に中間層を設けた請求項1に記載の多色印字記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 保護層が、電離放射線硬化型樹脂からな
    る請求項1に記載の多色印字記録媒体。
  4. 【請求項4】 保護層の厚みが3μm以上である請求項
    1に記載の多色印字記録媒体。
JP2001243670A 2001-08-10 2001-08-10 多色印字記録媒体 Pending JP2003054129A (ja)

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WO2018092489A1 (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 ソニー株式会社 可逆性記録媒体および外装部材
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