JPH0833224B2 - 多室用空気調和機 - Google Patents

多室用空気調和機

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JPH0833224B2
JPH0833224B2 JP1214350A JP21435089A JPH0833224B2 JP H0833224 B2 JPH0833224 B2 JP H0833224B2 JP 1214350 A JP1214350 A JP 1214350A JP 21435089 A JP21435089 A JP 21435089A JP H0833224 B2 JPH0833224 B2 JP H0833224B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、1台の室外機に複数台の室内機を接続す
る冷媒マルチ方式と、ダクトにより空調を行う可変風量
方式を備えた多室用空気調和機に関するものである。
[従来の技術] 従来、ビル等の複数の部屋を独立に温度制御する空気
調和機には、ヒートポンプ室外機を熱源とし、この室外
機に各部屋に設置された室内機を並列に接続する、いわ
ゆる冷媒マルチ方式と、ダクトにより冷温風を各部屋に
送風し、各部屋ごとに吹き出し量をダンバで調節する、
いわゆる可変風量方式とがあった。
冷媒マルチ方式は、通常の1:1のヒートポンプ式空気
調和機と同様に、各部屋で空調のON/OFF室温の調節が行
えるもので、室内機には熱交換器、冷媒流量調節用の膨
張弁、室内送風機等が内蔵され、また室外機は圧縮機、
四方切換弁、熱交換器、室外送風機、アキュームレータ
等で構成され、室内機の運転台数や負荷に応じて圧縮機
の容量制御及び膨張弁を制御して各部屋を個別に空調で
きるようになっている。この方式の冷凍サイクルの構成
及び制御方式に関する公知技術は多数にあり、例えば特
開昭62−102046号公報などで知られている。
また、可変風量方式による空調シシテムも多数提案さ
れているが、これらを代表するものとして、日本冷凍協
会発行の冷凍空調便覧(新版・第4版応用編)の図2・
10(a)に示された空調システムがある。第11図はこの
従来例の空気調和システム構成図である。
第11図において、23は被空調室(図では、4部屋の場
合を示している)、9は部屋23の天井内に配置された室
内機で、熱交換器7,送風機22から構成されている。24は
室内機9の空気吹出口に接続された主ダクト、25は主ダ
クト24から部屋数に応じて分岐した4本の枝ダクト、26
はこの枝ダクト25の途中に挿入された絞り型のVAV(可
変風量)ユニット、27はこのVAVユニット26内に回転可
能に取り付けられたダンパ、28は上記枝ダクト25の末端
に取り付けられた吹出口、38は部屋23のドアー下部に設
けられた吸入口、39は廊下天井面に設けられた天井吸入
口、40はこの天井吸入口39と前記室内機9の吸入口を接
続する吸入口ダクト、31は上記各部屋23に各々取り付け
られた、室温検出器と室温設定器(図示せず)を有する
ルームサーモスタット、42は上記主ダクト24内に取り付
けられた温度検出器、43は同じく主ダクト24内に取り付
けられた圧力検出器、6は上記熱交換器7に接続したヒ
ートポンプなどの熱源機である。
上記のように構成された従来の空気調和機において、
各ルームサーモスタット31で使用者が設定した設定室温
と検出された現在の室温との温度差に応じてダンパ27の
開度を任意の位置に各々調節する。そして、ダンパ27の
開度に応じ、主ダクト24内の圧力が変化し、これを圧力
検出器43が検出し、予め設定した設定圧力になるように
送風機22の容量を変化させる。また、送風量の変化に伴
い熱交換器7の出口側の送風温度が変わるため、この温
度を温度検出器42で検出し、予め設定しておいた送風温
度になるよう熱源機6の能力を制御する。このように略
一定温度に調節された空気は吹出口28から室内熱負荷の
大小に応じた風量で部屋23内へ吹き出す。部屋23を空調
した空気は吸入口38から廊下等のスペースを通り天井吸
入口39へ流れ、吸入ダクト40を経由して再び室内機9へ
戻る。
以上の動作説明から明らかなように、一般的なVAVシ
ステムは設計された熱負荷に応じて送風温度と送風圧力
の最適値を決定し、これら値が略一定になるように熱源
機と送風機の容量を制御するものである。
[発明が解決しようとする課題] 以上のような従来の空気調和機のうち、冷媒マルチ方
式のものにあっては、室外機が1台で済むため、室外機
の設置スペースの制約が多いビル空調に適し、また、一
般に室外機を設置する屋上から室内機を設置するフロア
ーまでを1対の冷媒配管で施工できるため、ビルのパイ
プシャフトの占有面積も少なくて済む。その反面、独立
して温度制御したい部屋数が増えると、室内機の台数が
増え価格が高くなると共に、メンテナンスの必要な部分
が分散し、特にユーザーとビルのオーナーが異なるテナ
ントビル等では、居室内に入ってサービスする必要があ
るため、サービスする時間帯の制約を受けるという問題
点がある。また、熱負荷の小さい小部屋に対応できる小
容量のユニットは接続できない場合が多い。特に、この
方式で小部屋対応を行うには室内機の先をダクト分岐す
る必要があるが、しかし、この場合、独立した温度制御
を行うことは不可能である。
また、従来の冷媒マルチ方式は、最近要求の高まって
いる将来の間仕切り変更にも対応できるように小容量の
室内ユニットを多数配置する空調方式への対応にもおの
ずと限界が発生するという問題がある。
また、従来の可変風量方式による空気調和機では、ダ
クト工事とダンパの設置だけで任意数の部屋を空調で
き、小部屋にも十分対応可能であるが、送風のための太
いダクトが必要となり、建物によってはダクトスペース
がとれない場合があったり、また、例えば、梁部分にダ
クトを通す場合は十分な面積がとれないため、一旦ダク
トを縮径して梁貫通を行い再び拡径したり、ダクトを一
旦細いダクトに分岐させて梁を貫通した後で再び合流さ
せるなどしてダクト工事を行う必要があり、工事コスト
が高くなると共に、ダクト系の圧力損失の増大を招き、
これに伴い空気の搬送動力や騒音が増大するという問題
がある。この解決策として、ダクト工事が簡単に行える
区画ごと、すなわち、梁に囲まれた区画ごとに可変風量
方式による空気調和機を配置することが考えられるが、
この場合は室外機の台数が増え、設置スペースの問題が
新たに発生してしまう。
また、冷媒マルチ方式の室内機を可変風量方式の室内
機として使用することも考えられるが、冷媒マルチ方式
の室内機は容量変化幅が小さく、例えば、送風機の強/
弱のノッチ切換えを行う程度の容量変化にしか対応でき
ない場合がほとんどであり、容量変化幅が20%〜100%
程度ある可変風量方式の室内機を接続するには問題があ
った。また、第11図に示す従来例のように、室内機の風
量変化による吹出温度変化で室外機の容量制御を行う方
式では、風量が急激に変化した場合、熱源側の応答が遅
れて、吹出温度が極端に低下したり、冷媒の圧力が異常
上昇するという危険を合せ持っている。
この発明は上述した問題を解決して、冷媒マルチ方式
と可変風量方式の利点を生かし、冷媒マルチ方式であり
ながら可変風量方式の室内機が接続できる多室用空気調
和機を得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 請求項1の発明に係る多室用空気調和機は容量可変形
圧縮機、四方切換弁、室外送風機を備えた室外熱交換器
及びアキュームレータを順次接続することにより冷媒回
路を形成する冷暖切換可能な室外機と、室内送風機を備
えた室内熱交換器及び電気信号で駆動する膨張弁を直列
に接続して冷媒回路を形成すると共に、室内熱交換器の
熱交換能力に応じた能力コード出力手段を備えた複数の
室内機とを主管及び分岐管により接続して冷凍サイクル
を構成し、暖房運転時の室内熱交換器の出口及び冷房運
転時の室外熱交換器の出口に配設した温度検出手段と、
圧縮機の高圧圧力状態及び低圧圧力状態を検出する圧力
検出手段、及び前記能力コード信号出力手段からの信号
により、前記膨張弁及び容量可変形圧縮機を制御する多
室用空気調和機において、室内機の一部は空調負荷に応
じて送風量を可変する送風機と、送風量検出手段を備
え、室内機の前記能力コード信号出力手段は室内熱交換
器の容量を設定する容量設定手段からの信号及び前記送
風量検出手段からの送風量信号により出力を発生するも
のである。
また、請求項2の発明に係る多室用空気調和機は、前
記複数の室内機に各々室内熱交換器を有するものであ
る。
[作用] 請求項1の発明における多室用空気調和機は、暖房運
転時の室内熱交換器の出口及び冷房運転時の室外熱交換
器の出口に配設した温度検出手段と、圧縮機の高圧圧力
状態を検出する圧力検出手段とにより過冷却度を検出
し、この過冷却度及び圧縮機の高圧圧力状態及び低圧圧
力状態を検出する圧力検出手段からの信号と、室内熱交
換器の熱交換能力に応じた能力コード信号により、膨張
弁及び容量可変形圧縮機を制御し、冷房及び暖房運転時
とも複数の室内機の能力に応じて冷媒供給のバランスを
とるとともに、冷房運転時は低圧圧力状態が常に一定と
なるように、また暖房運転時は高圧圧力状態が常に一定
となるように冷媒の循環量を制御する。また、請求項2
の発明における多室用空気調和機は、上記作用に加え冷
媒量の急変がなく、冷媒マルチ方式でありながら可変風
量方式の室内機が接続でき、少ない室内機で多くの独立
した部屋の空調を可能にする。
[実施例] 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、この発明の一実施例による多室用空気調和
機の冷媒回路図、第2図は同多室用空気調和機をビルの
1フロアーに設置した時の設置構成図、第3図は同多室
用空気調和機の制御装置及び能力コード信号出力手段の
ブロック図である。
第1図において、1は容量可変形圧縮機、2は四方切
換弁、3は室外熱交換器、4はアキュームレータ、5は
アキュームレータ4内の熱交換器で、液管接続口と室外
熱交換器3の間の配管をアキュームレータ内冷媒と熱交
換するようにしてあり、上記構成部分を順次接続するこ
とにより、室外機6の冷媒回路を構成している。
また、7a〜7cはそれぞれ室内送風機22a〜22cを備えた
室内熱交換器、8a〜8cは電気信号により駆動する可逆式
の膨張弁であり、この膨張弁8a〜8cは冷房運転時に室内
熱交換器の入口側に配設され、これによって室内機9a〜
9cの冷媒回路を構成している。
10は室外機6のガス管接続口に接続されたガス側主管
であり、他端はガス側分岐管12a〜12cに分岐され、各々
室内機9a〜9cのガス管接続口に接続されている。11は室
外機6の液接続口に接続された液側主管であり、他端は
液側分岐管13a〜13cに分岐され、各々室内機9a〜9cの液
管接続口に接続されている。14は容量可変形圧縮機1の
吐出圧力(高圧圧力)を検出する圧力検出手段である圧
力センサ、15は容量可変形圧縮機1の吸入圧力(低圧圧
力)を検出する圧力検出手段である圧力センサ、16a〜1
6cは室内熱交換器7a〜7cの暖房運転時に出口配管の温度
を検出する温度検出器であるサーミスタ、17は室外熱交
換器3の冷房運転時に出口温度を検出する温度検出器で
あるサーミスタ、18a〜18cは室内熱交換器7a〜7cの熱交
換能力に対応した能力コード信号を出力する能力コード
信号出力手段、19は前記温度及び圧力信号と前記能力コ
ード信号出力手段18a〜18cからの信号を入力して、前記
膨張弁8a〜8c及び容量可変形圧縮機1を制御する制御装
置、20は圧縮機1の回転数を可変して容量を変化させる
インバータ装置である。
次に、第2図において第1図と同一番号を示す部分は
第1図と同一部又は相当部分を示す。また、23c〜23eは
個々に個別空調を行う被空調室、24は被空調室23c〜23e
に対応する天井内に設置された室内機9cの空気吹出口に
接続された主ダクト、25c〜25eはこの主ダクト24から部
屋数に応じて分岐した3本の枝ダクト、26c〜26eはこの
枝ダクト25c〜25eの途中に挿入された絞り型のVAVユニ
ット、27c〜27eはこのVAVユニット26c〜26e内に回転可
能に取り付けられたダンパー、28c〜28eは上記枝ダクト
25c〜25eの末端に取り付けられた吹出口、29c〜29eは部
屋の天井部に設けられた吸入口、30は室内機9cの吸入
口、31a〜31eは上記各部屋に取り付けられた室温検出器
と室温設定器(図示せず)を備えたルームサーモスタッ
ト、32は室内機9cの吹出口に取り付けられた送風量検出
手段、33は送風機22cの送風量を可変するインバータ装
置である。
室内機9a,9bはそれぞれ被空調室23a,23bの天井内に設
置されるもので、その吸入口及び吹出口(図示せず)を
備えたパネル34a,34bは被空調室23a,23bに開口してい
る。それぞれの室内機9a〜9cに接続された冷媒配管10,1
1は、天井内の梁部分35に形成した小さな梁貫通穴36を
通して施工され、パイプシャフト37を通して屋上に設置
した室外機(図示せず)に接続されている。
次に、第3図に示すブロック図の構成について説明す
る。
第3図において、制御装置19は全体を制御する中央処
理装置(以下、CPUという)53と、冷媒マルチ及び可変
風量制御のためのプログラム及びその他のデータを格納
するメモリ54と、入力回路52及び出力回路55を備え、入
力回路52には室内熱交換器の容量を設定する容量設定ス
イッチ58a(能力コード信号出力手段18a〜18bに相当す
る)が接続されている。この容量設定スイッチ58aは、
図面では1個のみしか図示されていないが、室内熱交換
器7a〜7cに対応して、符号58b,58cで示す如く設けられ
るものであり、そして、これら各容量設定スイッチ58a
〜58cは各々3ビットのスイッチで構成され、各々室内
熱交換器7a〜7cの能力に合せて8通りの設定が可能にな
っている。57は容量設定スイッチ58aに接続したレベル
設定抵抗、51は温度検出容16a〜16cで検出された温度及
び送風検出手段32で検出された風量をデジタル量に変換
するA−D変換器であり、このA−D変換器51は入力回
路52に接続されている。また、56は出力回路55に接続さ
れた出力バッファで、このバッファ56には室内熱交換器
7aの膨張弁8aが接続されている。なお、図示されていな
いが、室内熱交換器7b,7cに対応する膨張弁8b,8cも同様
な接続構成になっている。
次に、上記構成を有する本実施例の多室用空気調和機
の動作について説明する。
室内機9a,9bはルームサーモスタット31a,31bからの信
号により空調運転及び送風運転を繰り返し、これにより
被空調室23a,23bの温度が設定温度となるように制御す
る。例えば、ルームサーモスタット31a,31bがON状態の
時(冷房時は設定温度<室温の時、暖房時は設定温度>
室温)は室内熱交換器7a,7bに冷媒が供給され、冷房運
転又は暖房運転を行い、室温を設定温度に合せるように
作用して空調運転を行う。室温が設定温度に到達する
と、サーモスタット31a,31bはOFFの状態となり、室内熱
交換器7a,7bには冷媒は供給されず送風運転となる。送
風運転により室温が設定温度から一定温度以上開くと再
びルームサーモスタット31a,31bはONとなり空調運転を
行い、以後同様の動作を繰り返し室温を一定温度に保
つ。この場合、室内機9a,9bの空調能力としては、サー
モスタットONの時、送風量が常に一定のため室内熱交換
器7a,7bの大きさによって決まる一定の能力(100%)と
なり、サーモスタットのOFF時は空調能力は0%とな
る。従って、この室内機9a,9bの能力コード信号出力手
段18a,18bは室内熱交換器7a,7bの容量設定スイッチ58a,
58bの入力信号をそのまま出力するように設定されてい
る。
一方、室内機9cは次のように作用する。各被空調室23
c〜23eに設けられたルームサーモスタット31c〜31eから
は運転/停止信号ならびに設定温度及び現在の室温が制
御器(図示せず)に入力され、各VAVユニット26c〜26e
内のダンパ27c〜27eと室内送風機22cが運転される。ダ
ンパ27c〜27eは、停止の部屋は全閉に、運転の部屋は設
定温度と室温の差に応じて比例的にあるいは二位置制御
的(ON/OFFのデューティ制御)に制御され、被空調室23
c〜23eの負荷に応じた風量を吹出口28c〜28eに供給し、
天井に取り付けられた吸入口29c〜29eから一旦天井内に
戻り、室内機9cの吸入口30に戻ることにより、各被空調
室23c〜23eを空調する。室内送風機22cは、例えばダン
パ27c〜27eの動作により変化する主ダクト24内の静圧が
目標値となるようにインバータ33により制御される。当
然のことながら、ルームサーモスタット31c〜31eの内、
少なくとも1台から運転指令が出ている時は、室内熱交
換器7cに冷媒が供給され、運転指令がない時は冷媒は遮
断することとなる。この室内機9cの場合、室内送風機22
cの送風量は、被空調室の負荷及び運転室数により大幅
に変動するため、室内熱交換器7cの大きさは一定である
が、風量の変化により熱交換能力は変化する。そこで、
この室内機9cの能力コード信号出力手段18cは、室内熱
交換器7cの容量設定スイッチ58cの入力信号と送風量検
出手段32により検出された送風量により算出した能力コ
ード信号を出力するように設定されている。
第4図は暖房運転時の凝縮圧力一定の条件における室
内熱交換器7cの通過風量変化による熱交換能力変化を示
す特性図であり、横軸は定格風量(100%風量)に対す
る熱交換器通過風量割合を示し、縦軸は定格風量時の熱
交換器能力に対する能力割合を示している。第4図から
明らかなように室内熱交換器7cの熱交換能力は通過風量
にほぼ比例して変化する。図示はしないが、冷房運転時
の蒸発圧力一定の条件における室内熱交換器7cの通過風
量変化による熱交換能力変化特性も、ほぼ第4図と同様
の特性となっている。
そこで、第5図に示すように、送風量検出手段32によ
り検出した風量の定格風量に対する割合により室内熱交
換器7cの能力を補正する係数を求め、室内熱交換器7cの
容量設定スイッチ58cの信号に補正係数を掛け合せるこ
とにより、能力コード信号を生成するように能力コード
信号出力手段18cを構成すれば、運転時の風量に見合っ
た室内機の容量として扱うことができる。
次に冷媒回路の動作について説明する。
冷房運転時に容量可変形圧縮機1より吐出された高圧
ガス冷媒は、四方切換弁2を通り室外熱交換器3により
液化され、アキュームレータ4の熱交換器5で更に冷却
され、サブクールを大きくとり、液側主管11及び液側分
岐管13a〜13cを通り、各室内機9a〜9cに導かれる。更
に、各室内機9a〜9cに設けた膨張弁8a〜8cにより、減圧
されて室内熱交換器7a〜7cに入り、ここで蒸発する。蒸
発した冷媒はガス側分岐管12a〜12cを通り、ガス側主管
10で合流し、室外機6へ戻り、四方切換弁2、アキュー
ムレータ4を経て、容量可変形圧縮機に戻るサイクルが
構成される。
このとき、圧力センサ14と室外熱交換器4の出口サー
ミスタ17により室外熱交換器3の出口のサブクールを一
定にすると同時に、室内熱交換器7a〜7cの容量設定スイ
ッチ58a〜58bにより入力された室内熱交換器の大きさに
相当する能力コード信号もしくは容量設定スイッチ58c
により入力された室内熱交換器の大きさと、送風量検出
手段32により検出された送風量とにより算出された能力
コード信号により、全体の膨張弁開度を分配するよう
に、制御装置19で膨張弁8a〜8cを制御し、かつ圧力セン
サ15により検出された低圧圧力が常に一定となるように
制御装置19及びインバータ20により容量可変形圧縮機1
を制御する。
第6図は本実施例の制御装置19による冷房運転時の膨
張弁8a〜8cの制御手順を示すフローチャートである。
まず、制御が開始されると、ステップS1で運転中の各
室内機9a〜9cの室内熱交換器7a〜7cの容量Sj(=S1
S3)を容量設定スイッチ58a〜58cから読み込む。次に、
ステップS2で運転中の各室内機の風量Vj(=V1〜V3)を
送風量検出手段32により検出し、ステップS3では、第5
図にもとづき、検出した風量Vjから能力補正係数Kj(=
K1〜K3)を決定する。室内機9a,9bは送風量が固定のた
め、ステップS2では風量を検出せず、ステップS3ではKj
=1とする。ステップS4ではステップS1で読み込んだ室
内熱交換器7a〜7cの容量SjとステップS3で決定した能力
補正係数Kjを掛け合せることにより各室内機9a〜9cの能
力コードを算出する。ステップS1〜ステップS4までの動
作は能力コード出力手段18a〜18cの動作である。
次に、ステップS5で圧縮機1の吐出側高圧圧力が圧力
センサ14によって検出され、この圧力は飽和温度t1に変
換され、さらに次のステップS6では室外熱交換器3の出
口側に設けたサーミスタ17によって室外熱交換器3の出
口温度t2が検出され、この出口温度t2が入力される。ス
テップS7でこれらの温度差としてのサブクールSCが、SC
=t1−t2で計算される。ステップS8でサブクールの目標
値SC0との差の絶対値|SC−SC0|が3℃以下であるかど
うかが判断され、3℃以下ならば、ステップS10におい
て、合計開度 を変更前の合計開度 のまま変更せずステップS11に移る。
又サブクールの設定値として入力されたサブクールの
目標値SC0とのずれ値|SC−SC0|が3℃を越えたと判断
したときは、ステップS9で各膨張開度の合計 が、計算式 を用いて計算される。
ここに Nj:各膨張弁開度 NJ:変更前の各膨張弁の開度 A :実験により決まる正の定数 各膨張弁の開度の合計 が計算されて、サブクールが大き目のときは膨張弁8a〜
8cの全体の開度を開放へ、小さ目のときは閉方向へ調整
してステップS11に移る。
そして、ステップS11で合計開度 をQの大きさにより分配し、ステップS12で各膨張弁8a
〜8cの新開度Njを出力し、このフローを終了する。な
お、このフローチャートによればサブクールの調整と各
室内機9a〜9cへの冷媒の分配を適性にするように制御さ
れる。
第10図は熱交換器(蒸発器)で出口の冷媒状態と平均
熱伝達率の関係を示す特性図であり、図から明らかなよ
うに、出口がスーパーヒート領域に入ると急激に性能が
劣化し、冷房能力が低下するため、熱交換器の出口を湿
り状態(乾き度X=0.9前後)で使用することが性能を
向上する上で重要なことがわかる。
前記の制御はこれを利用したもので、サブクールをア
キュームレータ4の熱交換器5により積極的に大きくと
り、室内熱交換器7a〜7cの出口を湿り状態にしていると
同時に、出口の乾き度が各々の回路で少々変化があって
も、安定した能力を得るようにしたもので、複数の室内
熱交換器9a〜9cに冷媒を分配する上で、熱交換器7a〜7c
の出口の冷媒状態により各々の室内機9a〜9cへの分配を
調整するようにフィードバックをかけることをせず、一
義的に室内機9a〜9cの能力比で、合計開度を分配するだ
けでも十分に実使用条件で分配性能が確保でき、制御性
がよいものとなる。
また、本制御装置19においては、室内風量が変化した
場合には風量に応じて能力コードを補正しているため、
常に室内熱交換器の能力に応じて適性に冷媒が分配さ
れ、ダクト接続形の空気調和機のように負荷に応じて風
量を調整する室内機にも対応が可能となる。
さらにまた、室外熱交換器3で適性なサブクールをと
っていることから、室外熱交換器3も有効に使用でき
る。当然にことながら、室内機9a〜9cをすべて運転した
とにもに室内熱交換器7a〜7cの出口が湿り状態となるよ
うに冷媒量を充填しておく。また、アキュームレータ4
の熱交換器5は室外機6と室内機9a〜9cの高低差等によ
り延長配管部での圧力損失が発生し、膨張弁8a〜8cの前
の冷媒がフラッシュして膨張弁8a〜8cの流量特性が変化
してしまうということを防止する役目も果たすことがで
きる。更に、室内機9a〜9cの運転台数が減少した場合に
は、停止した室内機9a〜9cの膨張弁8a〜8cを全閉にする
ことにより冷媒供給を停止すると同時に、余剰冷媒はア
キュームレータ4内に溜めることができるという機能も
有する。
第7図は本実施例の制御装置19による冷房運転時の容
量可変形圧縮機1の制御の一例を説明するためのフロー
チャートである。
第7図において、ステップS21〜ステップS24は、第6
図におけるステップS1〜ステップS4の能力コード信号出
力手段の動作と同一であるため、その説明を省略する。
ステップS25では、運転中の各室内機の能力コードの
合計 が、旧の能力コードの合計 から変化したかどうかが判断され、変化がなければステ
ップS27で周波数の変化幅変数ΔF1にゼロをセットし、
変化があった場合は、周波数の変化変数ΔF1が計算式 を用いて計算される。
ここで、Eは実験により決まる正の定数であり、能力
コードの合計が増えた場合は、容量制御形圧縮機1の運
転周波数を上げる方向に、能力コード合計が減った場合
は、容量制御形圧縮機1の運転周波数を下げる方向に周
波数の変化幅変数ΔF1が調整されてステップS28へ移
る。ステップS28で低圧圧力が圧力センサ15によって検
出され、ステップS29で低圧圧力の目標値Ps0との差の絶
対値|Ps−Ps0|が0.1kg/cm2以下であるかどうかが判断
され、0.1kg/cm2以下ならばステップS31において周波数
の変化幅変数ΔF2にゼロをセットし、0.1kg/cm2を越え
る場合は、ステップS30において周波数の変化幅変数ΔF
2が計算式 ΔF2=G×(Ps−Ps0) を用いて計算され、それぞれステップS32へ移る。
ここでGは実験により決まる正の定数であり、低圧圧
力が低目の時は、容量制御形圧縮機1の運転周波数を下
げる方向に、低圧圧力が高目の時は容量制御形圧縮機1
の運転周波数を上げる方向に周波数の変化幅変数ΔF2
調整される。そして、ステップS32で、容量制御形圧縮
機の旧の運転周波数F*に周波数変化幅変数ΔF1及びΔF2
が加えられて、新の運転周波数Fが計算され、ステップ
S33で新運転周波数を出力し、このフローを終了する。
このようなフローチャートに示す制御方式によれば、
低圧圧力を常に一定の圧力に保つとともに、室内機の運
転台数が変化したり、あるいは風量が変化することによ
り室内熱交換器の合計能力が変化し、その結果として低
圧圧力の変化が予想される場合には、予め低圧圧力の変
化を打ち消す方向に容量制御形圧縮機1の運転周波数が
調整される。
冷房運転時に低圧圧力を一定に保つことは、蒸発器と
なる室内熱交換器7a〜7cの蒸発圧力を一定に保つことと
なり、前述したように蒸発圧力一定の条件における風量
変化時の熱交換器の能力変化は風量変化にほぼ比例する
関係から、風量が変化しても室内機の吹出温度をほぼ一
定に保つことができ、ダクト接続形の空気調和機のよう
に負荷に応じて風量を調整する室内機に適した制御方式
となる。また、室内機の運転台数の変化や、あるいは風
量変化により運転室内機の能力コードが変化した場合
は、容量制御形圧縮機の能力に過不足が発生し、これに
伴い低圧圧力のオーバーシュートやアンダーシュートが
発生するため、予め能力コード変化分に相当した運転周
波数変化をさせることにより、低圧圧力の変動を小さく
抑えることが可能となり、常に安定した吹出温度を確保
することができる。また、蒸発器の能力に対し容量制御
形圧縮機の能力が過剰となることにより、極端な低圧の
引き込み現象で異常停止することを防止することもでき
る。
次に、暖房運転時の動作について説明する。
暖房運転時は、容量制御形圧縮機1より吐出された高
温高圧のガス冷媒は、第1図の点線のように、流路を切
換えた四方切換弁2を通りガス側主管10及びガス側分岐
管12a〜12cを介して室内熱交換器7a〜7cに導かれる。室
内熱交換器7a〜7cで液化した冷媒は、室内機9a〜9cに目
標た膨張弁8a〜8cにより減圧され、二相冷媒となり、液
側分岐管13a〜13b及び液側主管11を通って室外機6に戻
り、室外熱交換器3で蒸発し、四方切換弁2、アキュー
ムレータ4を介して容量制御系圧縮機1へ戻るサイクル
が構成される。このとき、圧力センサ14と室内熱交換器
7a〜7cの出口配管に設けたサーミスタ16a〜16cにより室
内熱交換器7a〜7cの出口サブクールを検出し、室内熱交
換器7a〜7cの容量設定スイッチ58a,58bにより入力され
た室内熱交換器の大きさに相当した能力コード信号、も
しくは容量設定スイッチ58cにより入力された室内熱交
換器の大きさと、送風量検出手段32により検出された送
風量により算出された能力コード信号により、各室内切
換のサブクールが一定となるように制御装置19により膨
張弁8a〜8cを制御し、かつ圧力センサ14により検出され
た高圧圧力が一定となるように制御装置19及びインバー
タ20により容量可変計圧縮機1を制御する。
第8図は本実例の制御装置19により暖房運転時の膨張
弁8a〜8eの制御の一例を説明するフローチャートであ
る。
第8図において、ステップS41〜ステップS44は第6図
におけるステップS1〜ステップS4の能力コード信号出力
手段の動作と同一であるため、その説明を省略する。
まず、制御が開始されると、ステップS45で高圧圧力
が圧力センサ14によって検出され、圧力から変換された
法差温度t1が入力され、ステップS46で各室内熱交換器7
a〜7cの出口温度T1〜T3が検出され、この出口温度T1〜T
3が入力され、ステップS47でこれらの温度差としての各
サブクールSC1〜SC3が計算式 SCj=t1−Tj で計算される。ステップS48で各サブクールの平均値SC
AVが計算式 で計算される。ステップS49でサブクールの平均値SCAV
とサブクールの目標値SC0との差の絶対値|SCAV−SC0
が3℃以下であるかが判断され、3℃以下ならばステッ
プS51で膨張弁の開度変化幅変数ΔNにゼロをセット
し、ステップS52へ移る。
サブクールの設定値として入力された目標サブクール
SC0とのずれ|SCAV−SC0|が3℃を越えると判断したと
きは、ステップS50で膨張弁の開度変化幅変数ΔNが計
算式 ΔN=C×(SCAV−SC0) で計算される。ここでCは実験により決まる正の定数
で、平均サブクールが大き目のときは膨張弁8a〜8C全体
の開度が開方向となるように、平均サブクールが小さめ
のときは閉方向となるように、膨張弁の閉度変化幅変数
ΔNを調整してステップS52へ移る。
ステップS52で各サブクールのずれ|SCj−SCAV|が2
℃以下であるかどうかを判断する。ずれが2℃以下の場
合はステップS54で変数DをゼロとしてステップS55に移
る。ずれが2℃を越える場合はステップS53で、変数D
には予め定められた定数D0がセットされ、ステップS55
に移る。そして、ステップS55で各膨張弁開度Njが計算
を用いて計算される。
ここで、Nj:各膨張弁開度 NJ:変更前の各膨張弁開度 D :実験により決まる正の定数 そして、ステップS56で各膨張弁8a〜8eの新開度が出
力されてこのルーチンを終了する。この計算式によれ
ば、各室内熱交換器7a〜7cの出口サブクールは、サブク
ールが高目の室内機9a〜9cについては弁開度を大きく
し、サブクールが低目の室内機9a〜9cについては弁開度
を小さくすることによって一定の目標値に調整される。
このようなフローチャートに示す制御方式によれば、
平均サブクールによる全体の動きによる補正と、個々の
サブクールのずれによる補正を行っているため、他の室
内機9a〜9cの運転状況による影響を加味して冷媒量の分
配が行われ、制御性が非常に良いものとなっている。ま
た、本制御装置19においては室内風量が変化した場合に
は風量に応じて能力コードを補正しているため、常に室
内熱交換器の能力に応じて適正に冷媒が分配され、ダク
ト接続形の空気調和機のように負荷に応じて風量を調整
する室内機にも対応が可能となる。
また、室内機9a〜9cの運転台数が減少した場合には、
停止した室内機9a〜9cの膨張弁8a〜8cを全閉とすること
により、冷媒の流れを停止する。余剰冷媒は冷房動作時
と同様に、アキュームレータ4内に溜めることができ
る。
また、停止した室内機9a〜9cの室内熱交換器7a〜7cに
は、徐々に冷媒が凝縮するが液側分岐管13a〜13c側が低
圧側となっているため、必要に応じて膨張弁8a〜8cを一
定時間開けば、冷媒の回収が可能となる。更に、室内熱
交換器7a〜7cは常に高圧回路が接続されているため、室
内機9a〜9cが追加運転されても冷媒音の発生は全くな
い。
第9図は本実施例の制御装置19により暖房運転時の容
量可変形圧縮機1の制御の一例を説明するためのフロー
チャートである。基本的には冷房運転時における制御と
同一であり、低圧圧力を一定に保つ代わりに高圧圧力を
一定に保つように制御を行っている。
第9図において、ステップS61〜ステップS64は第6図
におけるステップS1〜ステップS4の能力コード信号出力
手段の動作を同一であるため、その説明は省略する。
ステップS65では、運転中の各室内機の能力コードの
合計 が旧能力コードの合計 から変化したかどうかが判断され、変化がなければステ
ップS67で周波数の変化幅変数ΔF1にゼロをセットし、
変化があった場合は、周波数の変化幅変数ΔF1が計算式 を用いて計算される。
ここで、Hは実験により決まる正の定数であり、能力
コードの合計が増えた場合は容量制御形圧縮機1の運転
周波数を上げる方向に、能力コードの合計が減った場合
は、容量制御形圧縮機1の運転周波数を下げる方向に周
波数の変化幅変数ΔF1が調整されてステップS68へ移
る。
ステップS68で高圧圧力が圧力センサ14により検出さ
れ、ステップS69で高圧圧力の目標値Pd0との差の絶対値
|Pd0−Pd|が0.5kg/cm2以下ならばステップS71において
周波数の変化幅変数ΔF2にゼロをセットし、0.5kg/cm2
を越える場合は、ステップS70において、周波数の変化
幅変数ΔF2が計算式 ΔF2=I×(Pd0−Pd) を用いて計算され、それぞれステップS72へ移る。
ここでIは実験により決まる正の定数であり、高圧圧
力が高目の時は容量制御形圧縮機1の運転周波数を下げ
る方向に、高圧圧力が低目の時は容量制御形圧縮機1の
運転周波数を上げる方向に周波数変化幅変数ΔF2が調整
される。そして、ステップS72で容量制御形圧縮機の旧
の運転周波数F*に周波数変化幅変数ΔF1及びΔF2が加え
られて新の運転周波数Fが計算され、ステップS73で新
運転周波数を出力し、このフローを終了する。
このようなフローチャートに示す制御方式によれば高
圧圧力を常に一定の圧力に保つとともに、室内機の運転
台数が変化したり、あるいは風量が変化することにより
室内熱交換器の合計能力が変化し、その結果として高圧
圧力の変化が予想される場合には、予め高圧圧力の変化
を打ち消す方向に容量制御形圧縮機1の運転周波数が調
整される。
また、暖房運転時に高圧圧力を一定に保つことは、凝
縮器となる室内熱交換器7a〜7cの凝縮圧力を一定に保つ
ことになり、前述したように凝縮圧力一定の条件におけ
る風量変化時に熱交換器の能力変化は風量変化にほぼ比
例する関係から、風量が変化しても室内機の吹出温度を
ほぼ一定に保つことができ、ダクト接続形の室内機のよ
うに負荷に応じて風量を調整する室内機に適した制御方
式となる。また、室内機の運転台数の変化やあるいは風
量変化により運転室内機の能力コードが変化した時は容
量制御形圧縮機の能力に過不足が発生し、これに伴い高
圧圧力のオーバーシュートやアンダーシュートが発生す
るため、予め能力コード変化分に相当した運転周波数変
化をさせることにより、高圧圧力の変動を小さく抑える
ことが可能となり、常に安定した吹出温度を確保するこ
とができる。また、凝縮器の能力に対し容量制御形圧縮
機の能力が過剰となることにより極端に高圧圧力が上昇
し異常停止することも防止することができる。
また、冷房・暖房ともに室内機9a〜9cの膨張弁8a〜8c
により、絞り機能と各室内機9a〜9cへの冷媒量の分配機
能を持たせているため、分岐管の長さの違いや室内機9a
〜9cの高低差による流量の差も制御装置19によって自動
的に補正され、いかなる状態においても適正流量が確保
でき、更には、室外機6から1対の配管で施工し、途中
から自由に分岐する方式の配管施工が可能となる。特に
第1図において、複数の分岐管が分岐する位置は1ヶ所
となっているが、複数の箇所から分岐する方式でも上記
特性を発揮できることは云うまでもない。
なお、上記実施例では、2台は風量固定形の室内機、
1台は風量可変形のダクト接続形室内機の場合を示した
が、接続する室内機の組合せはこれに限定するものでは
なく、全ての室内機が風量固定形室内機あるいは風量可
変形のダクト接続形室内機であってもよい。
[発明の効果] 以上のように、請求項1の発明による多室用空気調和
機は、容量可変形圧縮機、四方切換弁、室外送風機を備
えた室外熱交換器、アキュームレータを順次接続すると
共に前記室外熱交換器の冷房運転時の出口側に配設した
アキュームレータ内の冷媒と熱交換可能な熱交換器を設
けて冷媒回路を形成する冷暖切換可能な室外機と、この
室外機と1対の主管で接続され、前記主管から分岐した
分岐管に室内送風機を備えた室内熱交換器及び電気信号
で駆動する膨張弁を直列に接続してなる冷暖回路を形成
し、冷房運転では制御装置により、高圧圧力センサと室
外熱交換器の出口温度検出手段により室外熱交換器の出
口サブクールを一定にすると同時に、室内熱交換器の大
きさに相当する能力コード信号もしくは室内熱交換器の
大きさと送風量検出手段により検出された送風量により
算出された能力コード信号により、全体の膨張弁開度を
分配するように膨張弁を制御し、かつ低圧圧力検出手段
により検出された低圧圧力が常に一定となるように、容
量可変形圧縮機を制御する。
また、暖房運転においては高圧圧力検出手段と室内熱
交換器の出口配管に設けた温度検出手段により室内熱交
換器の出口サブクールを検出し、室内熱交換器の大きさ
に相当した能力コード信号、もしくは室内熱交換器の大
きさと送風量検出手段により検出された送風量により算
出された能力コード信号により各室内機のサブクールが
一定となるように膨張弁を制御し、かつ高圧圧力検出手
段により検出された高圧圧力が一定となるように容量可
変形圧縮機を制御する。
従って、冷暖ともに各室内機の能力に見合った冷媒を
適正に分配することができ、室内送風機の送風量が変化
した場合においても送風量に合わせて室内機の能力を補
正して制御しているため、常に各室内機毎に適正冷媒流
量を確保することができる。
また、請求項2の発明による多室用空気調和機は、上
記効果に加え、冷媒量の急変がないので、冷媒マルチで
ありながら、可変風量方式の室内機が接続でき、少ない
室外機で多くの独立した部屋を個別に制御することがで
き、熱負荷の小さい部屋にも対応ができ、メンテナンス
も容易となり、部屋の間仕切りにも対応できるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による多室用空気調和機の
冷媒回路、第2図は同多室用空気調和機をビルの1フロ
アーに設置した時の設置構成図、第3図は同多室用空気
調和機の制御装置及び能力コード信号出力手段のブロッ
ク図、第4図は同多室用空気調和機の暖房運転時の凝縮
圧力一定条件における室内熱交換器の通過風量変化によ
る熱交換能力変化を示す特性図、第5図は室内熱交換器
の通過風量と室内熱交換器の能力補正係数の関係図、第
6図は上記実施例の制御装置及び能力コード信号出力手
段による冷房運転時の膨張弁の制御の一例を説明するフ
ローチャート、第7図は同制御装置及び能力コード信号
出力手段による冷房運転時の容量制御形圧縮機の制御の
一例を説明するフローチャート、第8図は同制御装置及
び能力コード信号出力手段による暖房運転時の膨張弁の
制御の一例を説明するフローチャート、第9図は同制御
装置及び能力コード信号出力手段による暖房運転時の容
量可変形圧縮機の制御の一例を示すフローチャート、第
10図は冷房運転時の室内熱交換器出口の冷媒状態と平均
熱伝達率の関係を示す特性図、第11図は従来例の空気調
和機の構成図である。 1…容量可変形圧縮機、2…四方切換弁、3…室外熱交
換器、4…アキュームレータ、5…アキュームレータに
内蔵された熱交換器、6…室外機、7a,7b,7c…室内熱交
換器、8a,8b,8c…膨張弁、9a,9b,9c…室内機、10,11…
主管、12a〜12c,13a〜13c…分岐管、14,15…圧力セン
サ、16a〜16c,17…サーミスタ、18a〜18c…能力コード
信号出力手段、19…制御装置、21…室外送風機、22a〜2
2c…室内送風機、32…送風量検出手段、58a〜58c…容量
設定スイッチ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容量可変形圧縮機、四方切換弁、室外送風
    機を備えた室外熱交換器及びアキュームレータを順次接
    続することにより冷媒回路を形成する冷暖切換可能な室
    外機と、 前記室外機と1対の主管で接続され、前記主管から分岐
    した分岐管に室内送風機を備えた室内熱交換器及び電気
    信号で駆動する膨張弁を直列に接続して冷媒回路を形成
    すると共に、前記室内熱交換器の熱交換能力に対応した
    能力コード信号を出力する能力コード信号出力手段を備
    えた複数の室内機と、 前記室内熱交換器の暖房運転時出口及び室外熱交換器の
    冷房運転出口にそれぞれ配設した温度検出手段と、圧縮
    機の出力側の高圧圧力状態を検出する圧力検出手段、及
    び圧縮機の入力側の低圧圧力状態を検出する圧力検出手
    段からの信号、及び前記能力コード信号手段からの信号
    に基づいて前記膨張弁の開度及び容量可変形圧縮機を制
    御する制御装置とを具備する多室用空気調和機におい
    て、 前記室内機の一部は空調負荷に応じて送風量を可変する
    送風機と、送風量検出手段を備え、室内機の前記能力コ
    ード信号出力手段は室内熱交換器の容量を設定する容量
    設定手段からの信号及び前記送風量検出手段からの送風
    量信号により出力を発生することを特徴とする多室用空
    気調和機。
  2. 【請求項2】前記複数の室内機は、各々室内熱交換器を
    有することを特徴とする請求項1に記載の多室用空気調
    和機。
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