JPH08331932A - 苗移植機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 左右２条用苗移植機における苗載台への苗
補給を容易とさせる。 ［構成］ 走行車（１）に左右２条用の植付ユニット
（８）を装備させた苗移植機において、左右植付ユニッ
ト（８）の対向配備させる左右苗載台（１３）間に作業
用ステップ（５４）を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は移植畝に沿って走行車を
移動させながら畝に野菜苗の植付けを行う苗移植機に関
する。

【０００２】

【従来の技術】左右２条の植付けを行う左右２つの植付
ユニットを備えた苗移植機にあっては、対向配備される
左右の苗載台がそれぞれ前後方向に移動して苗取出作業
が行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、これら苗
載台に走行車側から苗の補給を行う場合、走行車に苗載
台が最接近したとき以外は苗の補給が行い難いものであ
った。

【０００４】

【課題を解決するための手段】したがって本発明は、走
行車に左右２条用の植付ユニットを装備させた苗移植機
において、左右植付ユニットの対向配備させる左右苗載
台間に作業用ステップを設けたもので、例えば走行車の
フェンダー兼用のステップから苗載台間のステップに容
易に移動して、苗載台が前後方向何れの位置にあるとき
にも支障なく安全且つ容易に苗補給作業や苗載台の点検
作業などを可能とさせるものである。

【０００５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。図１は全体の平面図、図２は全体の側面図、図３
は同背面図である。図中（１）は作業者が搭乗する走行
車であるトラクタであり、前後輪（２）（３）と操向ハ
ンドル（４）と運転席（５）などを備えると共に、前記
ハンドル（４）前側のボンネット（６）両側に左右予備
苗台（７）を、またボンネット（６）内側にエンジンを
それぞれ配設させ、エンジンによって前後輪（２）
（３）を駆動して前後進させる一方、操向ハンドル
（４）によって前輪（２）を方向転換させて走行進路を
変更するように構成している。

【０００６】図４乃至図６に示す如く、トラクタ（１）
後部に左右２つの植付ユニット（８）（８）からなる２
条植え移植部（９）を装備するもので、ユニットフレー
ム（１０）と、該フレーム（１０）に上下レール（１
１）（１２）を介して前後方向に往復摺動させる苗載台
（１３）と、苗載台（１３）上面の苗トレイ（１４）か
ら１株分のポット苗（Ａ）を取出す箸形苗取出爪（１
５）と、該取出爪（１５）からポット苗（Ａ）を受取っ
て圃場面に植付けるホッパ形苗植付爪（１６）と、植付
爪（１６）の苗植付部前方の圃場面を鎮圧する均平ロー
ラ（１７）と、植付爪（１６）の苗植付部に相当する位
置の畝（Ｂ）上面を切開するカッタ（１８）と、該カッ
タ（１８）と前記ローラ（１７）間に設ける均平板（１
９）と、植付爪（１６）によって植付けられたポット苗
（Ａ）の覆土を行う左右一対の培土ローラ（２０）（２
０）と、植付ミッションケース（２１）と、植付爪駆動
ケース（２２）（２３）（２４）を前記各植付ユニット
（８）（８）に夫々備えている。

【０００７】そして、前記植付ミッションケース（２
１）から各駆動部に駆動力を伝え、取出爪（１５）及び
植付爪（１６）を所定軌跡上で苗取出及び苗植付の各動
作を夫々行わせると共に、苗載台（１３）の前後方向往
復移動による苗横送り並びに苗載台（１３）傾斜下端側
への苗トレイ（１４）移動による苗縦送りの各動作を夫
々行わせ、所定植付け間隔でポット苗（Ａ）を圃場面に
連続的に植付けるように構成している。

【０００８】また、図７乃至図８に示す如く、左右両側
に後輪（３）を有するミッションケース（２５）後側に
左右一対の支点板（２６）前端側をボルト止め固定さ
せ、支点板（２６）にロワリンク（２７）前端の軸（２
８）を回転自在に連結させ、軸（２８）を中心にロワリ
ンク（２７）後端側を上下に揺動させると共に、Ｔ形の
ギヤケース（２９）を左右ロワリンク（２７）後端にヒ
ッチフレーム（３０）を介して固定させ、ロワリンク
（２７）及びヒッチフレーム（３０）にリフトリンク
（３１）を介してミッションケース（２５）上面に固設
する油圧昇降シリンダ（３２）のリフトアーム（３３）
を連結させる。また、前記ロワリンク（２７）にリンク
フレーム（３４）下端を連結させ、トップリンクを形成
する油圧型リンクシリンダ（３５）及びピストンロッド
（３６）を介してミッションケース（２５）のリンクヒ
ンジ（３７）にリンクフレーム（３４）上端を連結させ
ると共に、前記ロワリンク（２７）の中間下側縁に四角
筒形のツールバー（３８）を溶接固定させ、前記ツール
バー（３８）の両端を左右方向に延設させ、左右後輪
（３）（３）の間に略水平にツールバー（３８）を横架
させる。

【０００９】さらに、前記ツールバー（３８）に締結板
（３９）をボルト（４０）によって摺動自在に取付け、
締結板（３９）を左右摺動させて左右植付ユニット
（８）（８）のオフセット位置調節を行うと共に、前記
締結板（３９）に軸受筒体（４１）を溶接固定させ、前
記筒体（４１）に前記ユニットフレーム（１０）の一部
を構成するヒッチ板（４２）を回転自在に取付けると共
に、左右の軸受筒体（４１）（４１）間に前記植付ミッ
ションケース（２１）を回転自在に挾持させるもので、
前記ツールバー（３８）と略平行な同一直線上に前記ギ
ヤケース（２９）と前記軸受筒体（４１）…を配置さ
せ、ＰＴＯ横軸（４３）をギヤケース（２９）及び軸受
筒体（４１）…に回転自在に軸支させ、前記走行ミッシ
ョンケース（２５）後面に突出させるＰＴＯ軸（４４）
に自在継手軸（４５）を介してＰＴＯ横軸（４３）を連
動連結させ、トラクタ（１）のエンジン出力をＰＴＯ横
軸（４４）に伝え、植付ミッションケース（２１）内部
にＰＴＯ横軸（４３）からのＰＴＯ駆動力を伝えるよう
に構成している。

【００１０】またさらに、前記ツールバー（３８）と平
行に設けるレール（４６）をリンクフレーム（３４）に
固定させ、前記軸受筒体（４１）に設ける規制バー（４
７）上端のローラ（４８）を前記レール（４６）に移動
自在に係入させ、前記リンクフレーム（３４）と規制バ
ー（４７）を連動リンク（４９）によって連結させ、リ
ンクシリンダ（３５）のピストンロッド（３６）出入に
よりＰＴＯ横軸（４３）軸芯を中心にユニットフレーム
（１０）を上下に揺動させると共に、左右２条分の締結
板（３９）とツールバー（３８）間に油圧型スライドシ
リンダ（５０）を介設して、該シリンダ（５０）の伸縮
動作によって左右植付ユニット（１０）（１０）を同時
に左右同一方向に位置調節するように構成している。

【００１１】また、左右ユニットフレーム（１０）（１
０）の後端側をゲージ輪（５１）に高さ調節自在に支持
すると共に、植付ミッションケース（３４）に揺動自在
に取付ける植付爪駆動ケース（２２）に、センサフレー
ム（５２）を介して均平及び培土ローラ（１７）（２
０）を支持させて、植深レバー（５３）によるローラ
（１７）（２０）の昇降操作でもって植付深さを変更調
節するように構成している。

【００１２】ところで、図９にも示す如く、苗載面を内
側として左右両側に対称に配設させる左右植付ユニット
（８）（８）の苗載台（１３）（１３）間に作業用内ス
テップ（５４）を配設すると共に、苗載台裏側となる左
右植付ユニット（８）（８）の前部外側に作業用外ステ
ップ（５５）を突出状に配設させるもので、苗載台（１
３）を配備する外側の苗載ユニットフレーム（１０ａ）
に対し、苗取出爪（１５）及び植付爪（１６）を配備す
る内側の四角立方状の植付ユニットフレーム（１０ｂ）
の高さを小に形成すると共に、トラクタ（１）後輪
（３）のフェンダーを兼用するステップ（５６）とは略
同一高さに形成していて、植付ユニットフレーム（１０
ｂ）の最上部内側で前後方向に水平に架設する上部フレ
ーム体（５７ａ）（５７ｂ）に内ステップ（５４）を支
持させている。

【００１３】前記内ステップ（５０）は、左右植付ユニ
ットフレーム（１０ｂ）のうち何れか一方のフレーム体
（５７ａ）に嵌合する係合体（５８）を内ステップ（５
４）の一端側裏面に固設し、内ステップ（５４）の他端
側裏面を他方の植付ユニットフレーム（１０ｂ）のフレ
ーム体（５７ｂ）に摺接させ、左右植付ユニット（８）
（８）のオフセット位置調節によってこれらユニット
（１０）（１０）間の間隔巾を変更する際にも支障なく
追従するように構成したものである。

【００１４】なお前記フレーム体（５６ａ）の断面形状
は４角・台形・丸形など上方から係合体（５８）の嵌合
可能な形状なら何れでも良い。

【００１５】また、前記外ステップ（５５）は苗載ユニ
ットフレーム（１０ａ）の前後長に対し略１／２の前後
長に形成して、フレーム（１０ａ）の左右最外端より外
側に水平状に拡張及び９０度下方向に収納可能に設けた
もので、外ステップ（５５）は基端をユニットフレーム
（１０ａ）の支軸（５９）に上下回動自在に支持させ、
先端側を略９０度の折曲縁（５５ａ）に形成し、外側拡
張時ステップ面までの地上高を内ステップ（５４）と略
同じ高さとするように構成している。そして外ステップ
（５５）の外側拡張時に下側より突っ張り状に支持して
水平を保持するロック部材（６０）を設けるもので、該
ロック部材（６０）の基端をフレーム（１０ａ）の前記
支軸（５９）より下位置の支軸（６１）に上下回動自在
に支持させて、外ステップ（５５）の拡張時折曲縁（５
５ａ）の裏側コーナ部を下斜方向よりロック部材（６
０）によって支えて外ステップ（５５）の水平保持を図
る一方、外ステップ（５５）とロック部材（６０）の係
合を解除させるとき、外ステップ（５５）及びロック部
材（６０）を下方向に回動して垂下り状態とさせて移植
部（９）の左右幅内に収納するように構成している。

【００１６】本実施例は上記の如く構成するものにし
て、苗載台（１３）に苗補給を行うに際しては、従来ト
ラクタ（１）側からは苗載台（１３）が最前側まで移動
したときでないと、苗の受継ぎが行い難くかったが、ト
ラクタ（１）のフェンダー兼用のステップ（５６）から
内ステップ（５４）に作業者が移動することによって、
苗載台（１３）が何れの位置にある状態のときにも容易
に補給を行うことができるもので、また補給以外にも内
ステップ（５４）或いは外ステップ（５５）に作業者が
移動することによって苗載台（１３）近辺の保守点検作
業を至便なものとさせることができる。また外ステップ
（５５）は非使用時移植部（９）の左右幅内にコンパク
トに収納可能とすることができると共に、内ステップ
（５４）も容易に取外し可能とできて保守点検時などで
の至便化を図ることができる。

【００１７】

【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、走行車（１）に左右２条用の植付ユニット（８）を
装備させた苗移植機において、左右植付ユニット（８）
の対向配備させる左右苗載台（１３）間に作業用ステッ
プ（５４）を設けたものであるから、例えば走行車
（１）のフェンダー兼用のステップ（５６）から苗載台
（１３）間のステップ（５４）に容易に移動して、苗載
台（１３）が前後方向何れの位置にあるときにも支障な
く安全且つ容易に苗補給作業や苗載台（１３）の点検作
業などを可能とさせて作業性を向上させることができる
などの顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】作業用ステップの平面説明図である。

【図２】全体の側面図である。

【図３】同背面図である。

【図４】移植部の側面説明図である。

【図５】移植部の背面説明図である。

【図６】移植機の平面説明図である。

【図７】トラクタと移植部との連結部の側面説明図であ
る。

【図８】トラクタと移植部との連結部の平面説明図であ
る。

【図９】ステップ部の背面説明図である。

【符号の説明】

（１） トラクタ（走行車） （８） 植付ユニット （１３） 苗載台 （５４） ステップ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行車に左右２条用の植付ユニットを装
   備させた苗移植機において、左右植付ユニットの対向配
   備させる左右苗載台間に作業用ステップを設けたことを
   特徴とする苗移植機。