JPH08329262A - レイアウトデザイン装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レイアウトデータの訂正を行った場合に、指
示された通りの変更が行われたか否かを容易に判断する
ことができるようにする。 【構成】 レイアウト結果をカラーカンプとして印刷す
る際、レイアウトデータ保存手段１０１は、そのカラー
カンプの印刷に使用したレイアウトデータをバックアッ
プデータとして記憶装置に保存する。レイアウトデータ
の訂正が行われた場合、比較演算手段１０２は、訂正後
のレイアウトデータと訂正前のバックアップデータの内
容を対比し、両者の差異を検出する。そして、出力手段
１０３は、その差異を表すイメージを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】印刷物の画像データを生成する
際、図形、文字、写真等のレイアウトに使用されるレイ
アウトデータを作成するレイアウトデザイン装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】チラシ、カタログ等の製版・印刷の分野
においては、コンピュータを使用したレイアウトデザイ
ン装置により、図形、文字、写真等のレイアウトを指示
するレイアウトデータが作成され、このレイアウトデー
タに従って印刷物に掲載すべき画像の画像データが生成
される。

【０００３】さて、レイアウトデザイン装置によるレイ
アウトデザインが一通り終わると、そのレイアウトデザ
インの結果を表すカラーカンプと呼ばれるハードコピー
がレイアウトデータに基づいて作製され、意図した内容
となっているか否かが客先等でチェックされる。そし
て、訂正すべき箇所がある場合には、このカラーカンプ
の該当する箇所に訂正指示が赤字で記され、製版・印刷
部門に戻される。

【０００４】製版・印刷部門では、この訂正指示に従っ
て、レイアウトデータの訂正が行われ、訂正後のレイア
ウトデータを使用してカラーカンプが再度作製され、指
示通りの訂正が行われたか否かのチェックが行われる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
にカラーカンプを用いて訂正後のレイアウトデータのチ
ェックを行う場合、指示された箇所が指示通りに訂正さ
れているか否かのチェックは勿論のこと、訂正する必要
のないところまで訂正されていないか、あるいは訂正漏
れがないか等のチェックを、カラーカンプの全域を対象
として行う必要があるため、オペレータの負荷が大きい
という問題があった。

【０００６】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、レイアウトデータの訂正を行った場合に、
指示された通りの訂正が行われたか否かを容易に判断す
ることを可能にしたレイアウトデザイン装置を提供する
ことを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１に係る発明は、
レイアウトデータを保存するレイアウトデータ保存手段
と、前記レイアウトデータ保存手段によって保存された
レイアウトデータと現在のレイアウトデータとの差異を
求める比較演算手段と、前記比較演算手段によって求め
られた差異のイメージを表示または出力する出力手段と
を具備することを特徴とするレイアウトデザイン装置を
要旨とする。

【０００８】請求項２に係る発明は、前記レイアウトデ
ータ保存手段は、予め特定された命令が与えられた場合
に、その命令の実行に連動してレイアウトデータを自動
的に保存することを特徴とする請求項１記載のレイアウ
トデザイン装置を要旨とする。

【０００９】請求項３に係る発明は、前記レイアウトデ
ータ保存手段は、前記レイアウトデータのイメージを出
力する命令が与えられた場合に、その命令の実行に連動
してレイアウトデータを自動的に保存することを特徴と
する請求項１記載のレイアウトデザイン装置を要旨とす
る。

【００１０】請求項４に係る発明は、前記比較演算手段
は指定された特定領域のみを対象として前記差異を求め
ることを特徴とする請求項１記載のレイアウトデザイン
装置を要旨とする。

【００１１】請求項５に係る発明は、前記出力手段は、
前記差異のイメージの他、前記特定領域の位置を示す表
示または出力を行うことを特徴とする請求項４記載のレ
イアウトデザイン装置を要旨とする。

【００１２】

【作用】上記請求項１に係る発明によれば、訂正前後の
レイアウトデータの差異が求められ、そのイメージが出
力されるので、オペレータはこのイメージを確認するこ
とにより、適正な訂正が行われたか否かを判断すること
ができる。

【００１３】さて、請求項１に係る発明において、所期
の作用効果を得るためには、現在のレイアウトデータと
対比されるべき元のレイアウトデータが確実に保存され
ねばならない。ところが、この保存をオペレータからの
指示のみに委ねたとすると、オペレータがその指示を忘
れた場合にレイアウトデータの保存がなされず、比較演
算手段による処理を行うことができないといった不具合
が起こり得る。請求項２または３に係る発明は、特定の
命令（例えば出力命令）の実行に連動してレイアウトデ
ータの保存を自動的に行うことで、かかる不具合を防止
したものである。

【００１４】請求項４に係る発明においては、指定され
た特定領域についてのみ訂正前後のレイアウトデータの
比較および差異の表示等が行われるため、演算量が少な
くなり、処理時間が短くなるという利点がある。

【００１５】請求項５に係る発明においては、上記特定
領域の位置が表示または出力されるので、妥当な特定領
域を指定したかの確認をすることができる。

【００１６】

【実施例】図１はこの発明の一実施例の機能構成を示す
ブロック図である。また、図２は本実施例が適用される
レイアウトデザイン装置の構成例を示すブロック図であ
る。この図２において、１は装置各部を制御するＣＰ
Ｕ、２は写真等の２次元画像を読み取るためのスキャ
ナ、３は座標その他のデータ入力に使用されるマウス、
４は数値、コマンド等の入力に使用されるキーボード、
５はＣＰＵ１の作業用記憶エリアとして設けられたメモ
リである。また、６は外部記憶装置であり、レイアウト
データ、画像データ等の情報量の大きなデータの保存を
行うための大容量記憶手段として使用される。７はオペ
レータに対するメッセージ表示、レイアウト結果たる画
像の表示等に使用されるディスプレイである。また、８
はデータ出力Ｉ／Ｆであり、このデータ出力Ｉ／Ｆ８を
介してレイアウトスキャナ９が接続されている。また、
１０はＣＴＳである。前述したスキャナ２が画像データ
を入力するために使用されるのに対し、このＣＴＳ１０
は文字データを入力するために使用される。１１はカラ
ーカンプ等の印刷に使用されるカラープリンタである。

【００１７】本実施例は、図２におけるＣＰＵ１がレイ
アウトデータに対して行うレイアウト訂正チェック処理
に特徴を有するものである。そして、図１に示す各ブロ
ックはこのレイアウト訂正チェック処理を構成する各モ
ジュールを表しており、図３はこのレイアウト訂正チェ
ック処理の概念を説明している。

【００１８】すなわち、本実施例によるレイアウトデザ
イン装置において、レイアウトデータ保存手段１０１
は、印刷命令が与えられ、カラープリンタ１１によって
カラーカンプの印刷が行われる際、その印刷に使用され
たレイアウトデータをバックアップデータとして外部記
憶装置６に保存する。その後、バックアップデータが読
み出されて何等かの訂正作業が行われた場合は、比較演
算手段１０２は、訂正前のレイアウトデータ（すなわ
ち、バックアップデータ）と訂正後のレイアウトデータ
の内容の比較を行い、両者の差異を求める。そして、こ
の差異を表すイメージを出力手段１０３によってディス
プレイ７あるいはカラープリンタ１１から出力する。図
３は、レイアウトデータに対して“三角形を左にずら
す”ための訂正が行われた場合の出力例を示している。
この例では、訂正後のレイアウトデータと訂正前のバッ
クアップデータとの差異を表すイメージとして訂正前後
の三角形が表示された状態が示されている。

【００１９】図４および図５は本実施例における作業フ
ローを示すものである。以下、これらの図を参照し、本
実施例の動作を説明する。なお、各々破線によって囲っ
た図４におけるステップＳ１０３、図５におけるステッ
プＳ２０１は、本実施例の変形例において実施するステ
ップであるが、便宜上、図４および図５に示したもので
ある。これらの各ステップについては後述する。

【００２０】レイアウトデータを新たに作成し、カラー
カンプの出力を行う場合の作業は図４に示すフローに従
って行われる。まず、レイアウトデータの作成に先立
ち、スキャナ２、マウス３、キーボード４等の入力手段
により、写真、図形等の表示のためのデータが入力され
る（ステップＳ１０１）。そして、マウス３、キーボー
ド４等を使用することにより、カタログにおける写真、
図形等の素材の配置の指示データ、カタログに塗り潰し
表示をする際の網伏せを指定するデータ、写真等の画像
をカタログに貼込む際に必要なトリミング合せ等のため
のデータ等が入力され、これらのデータの総体たるレイ
アウトデータが作成される（ステップＳ１０２）。

【００２１】そして、オペレータから印刷命令が与えら
れることにより、レイアウトデータのイメージを表すカ
ラーカンプがカラープリンタ１１から出力される（ステ
ップＳ１０４）。このようにして出力されたカラーカン
プは、客先等に校正に出される（ステップＳ１０５）。
また、上記印刷命令の実行に連動して、その時点におけ
るレイアウトデータがバックアップデータとして自動的
に外部記憶装置６に保存される（ステップＳ１０６）。

【００２２】客先等においては、カラーカンプの内容が
チェックされ、訂正すべき箇所がある場合には赤字にて
訂正指示が書き込まれ、レイアウトデザイン工程に戻さ
れてくる。この場合、レイアウトデザイン工程では、図
５に示すフローに従って作業が行われる。まず、レイア
ウトデザイン装置の外部記憶装置６からバックアップデ
ータが読み出され、訂正対象たるレイアウトデータとし
てメモリ５内の作業エリアに格納される（ステップＳ２
０２）。オペレータは、カラーカンプに書き込まれた赤
字を見ながらマウス３、キーボード４等の操作を行い、
メモリ５内のレイアウトデータの内容を訂正指示に従っ
て訂正する（ステップＳ２０３）。

【００２３】そして、オペレータにより所定のコマンド
が与えられると、ＣＰＵ１により、レイアウト訂正チェ
ック処理が実行される。すなわち、外部記憶装置内のバ
ックアップデータ（訂正前のレイアウトデータ）と訂正
後のレイアウトデータの比較が行われ、両者の差異のイ
メージがディスプレイに表示される（ステップＳ２０
４）。

【００２４】＜レイアウト訂正チェック処理の具体例＞
バックアップデータ（訂正前のレイアウトデータ）と訂
正後のレイアウトデータとの差異をどのように捉える
か、また、その差異をどのように表示するかは、訂正箇
所の確認を容易にする上で重要な事項である。本実施例
は、上記ステップＳ２０４において行うレイアウト訂正
チェック処理として以下のものを提供する。

【００２５】ａ．全体イメージの比較 バックアップデータと訂正後のレイアウトデータとを対
比し、両データ間で内容の相違したデータを各々抽出
し、このようにしてバックアップデータから抽出したデ
ータと訂正後のレイアウトデータから抽出したデータの
各イメージを各々ディスプレイ７に表示する。図６はそ
の表示例を示すものであり、この例はレイアウトデータ
中の特定の図形を移動させる訂正を行った場合を示して
いる。図６において、５１は１枚分の製版領域、５２ａ
は訂正前の図形、５２ｂは訂正後の図形である。このよ
うに訂正が行われた対象物のみについて、その訂正前後
の各イメージが表示されるため、指示された通りの訂正
が行われたか否かを容易かつ確実に確認することができ
る。

【００２６】表示の態様としては、抽出したデータをそ
のまま表示する他、２値化（白黒化）して表示してもよ
い。

【００２７】また、カタログ製版においては、所定の文
字、図形等の印刷された台紙のイメージを表すデータを
予め用意しておき、所望の台紙のデータを使用すること
によりその台紙に写真等を張り付けた状態を表すレイア
ウトデータを作成するという方法が採られる。この場
合、台紙に関するレイアウトデータについても訂正が行
われる場合があるので、レイアウト訂正チェック処理の
処理対象に含める。図７は台紙に関するレイアウトデー
タに訂正があった場合の表示例を示すものであり、５３
が台紙の領域、５４が訂正部分を示している。台紙に関
しては、文字欠け等をチェックする必要があるので、表
示は高解像度で行う。

【００２８】ｂ．部分イメージの比較 １枚分のレイアウトデータをレイアウト訂正チェック処
理の対象とすると、処理に要する時間が長くなる。少な
くともオペレータは、訂正を行った箇所が分っているの
で、そのような箇所を含む所定の範囲をレイアウト訂正
チェック処理の対象とするのが合理的であると考えられ
る。そこで、マウス３により１枚分の製版における任意
の領域を指定させ、その領域内に対応したバックアップ
データおよび訂正後のレイアウトデータに基づいてレイ
アウト訂正チェック処理を行う。図８はこの場合のディ
スプレイ７の表示例を示すものである。この図に示すよ
うに、ディスプレイの右半分には製版領域５１およびレ
イアウト訂正チェック処理の対象となった指定領域５５
（オペレータがマウスによって指定した領域）が表示さ
れる。この表示により、オペレータは意図した領域が処
理対象となっているか否かを確認することができる。一
方、ディスプレイの左半分には、指定領域５５内の訂正
前後のレイアウトイメージの差分が表示される。このよ
うに拡大表示されるため、オペレータは、意図した通り
の訂正が行われたか否かを容易に確認することができ
る。

【００２９】そして、オペレータは意図した訂正が行わ
れたか否かを判断し、この判断結果が「ＮＯ」の場合
は、ステップＳ２０２またはステップＳ２０３に戻って
レイアウトデータの訂正をやり直す。意図した訂正が行
われていた場合は、カラーカンプの印刷（ステップＳ２
０５）およびこれに付帯したバックアップデータの保存
（ステップＳ２０６）を行い、カラーカンプを再び校正
に出す（ステップＳ２０７）。

【００３０】以上説明した実施例では印刷命令の実行に
連動してバックアップデータの保存を行うようにした。
しかし、この保存を行う最適なタイミングは、レイアウ
トデザインを開始してから出校および訂正を経て最終的
に印刷を行うまでの全作業を如何なる工程フローに従っ
て実施するかにより異なったものとなる。従って、バッ
クアップデータの保存を行うタイミングは、このような
使用者側の事情を考慮して最適なものを設定すればよ
い。例えば、新たにレイアウトデータを作成する場合に
おいてはレイアウトデータの作成作業完了時（図４のス
テップＳ１０３）、レイアウトデータの訂正を行う場合
には訂正を開始する前（図５のステップＳ２０１）にお
いて、その時点におけるレイアウトデータをバックアッ
プデータとして保存してもよい。

【００３１】また、例えば複数の事業所等で使用する場
合において各事業所によって上記工程フローが異なるこ
とも考えられる。従って、このような場合に対処するた
め、如何なる命令に連動させてバックアップデータの自
動的保存を行うかを使用者が予め設定し得るようにして
もよい。

【００３２】また、レイアウト訂正チェック処理の結果
は、ディスプレイへの表示だけではなく、例えばフィル
ム等へ印刷するようにしてもよい。

【００３３】また、図１に示したレイアウトデザイン装
置は、あくまでも本発明の一構成例を開示したものであ
り、本発明にいう「レイアウトデザイン装置」は文字・
写真等の印刷用の素材データを扱い、レイアウトを行う
ことができるものの全てを含むものである。印刷業界に
おいては、画像等を用いて印刷物のデザインを行う処理
がパーソナルコンピュータ等により行われるが、この場
合のパーソナルコンピュータ等も本発明の構成要件を充
足する限りにおいて本発明にいうレイアウトデザイン装
置である。また、レイアウトデザイン装置からレイアウ
トデータ（どの位置にどの文字・画像を配置するかを指
定するデータ）の供給を受け、実際の印刷に使用する高
精細な印刷イメージのデータを生成するレイアウトスキ
ャナがある。このレイアウトスキャナも、上記構成要件
を備える限り本発明にいうレイアウトデザイン装置であ
る。従って、図１において、レイアウトスキャナ９を単
に画像をフィルムに露光する用途に使用し、本発明の構
成要件をＣＰＵ１に持たせた場合の当該ＣＰＵが本発明
に属することは勿論のこと、レイアウトスキャナ９に本
発明の構成要件を具備させた場合における当該レイアウ
トスキャナも本発明に該当するものである。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
イアウトデータの訂正を行った場合に、訂正前後のレイ
アウトデータのイメージの差異が表示または出力される
ので、指示された通りの訂正が行われたか否かを容易に
判断することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の機能構成を示すブロック
図である。

【図２】同実施例を適用したレイアウトデザイン装置の
構成を示すブロック図である。

【図３】同実施例における処理の概念を示す図である。

【図４】同実施例の動作を示すフローチャートである。

【図５】同実施例の動作を示すフローチャートである。

【図６】同実施例におけるディスプレイ７の表示例を示
す図である。

【図７】同実施例におけるディスプレイ７の表示例を示
す図である。

【図８】同実施例におけるディスプレイ７の表示例を示
す図である。

【符号の説明】

１０１ レイアウトデータ保存手段 １０２ 比較演算手段 １０３ 出力手段

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レイアウトデータを保存するレイアウト
   データ保存手段と、 前記レイアウトデータ保存手段によって保存されたレイ
   アウトデータと現在のレイアウトデータとの差異を求め
   る比較演算手段と、 前記比較演算手段によって求められた差異のイメージを
   表示または出力する出力手段とを具備することを特徴と
   するレイアウトデザイン装置。
2. 【請求項２】 前記レイアウトデータ保存手段は、予め
   特定された命令が与えられた場合に、その命令の実行に
   連動してレイアウトデータを自動的に保存することを特
   徴とする請求項１記載のレイアウトデザイン装置。
3. 【請求項３】 前記レイアウトデータ保存手段は、前記
   レイアウトデータのイメージを出力する命令が与えられ
   た場合に、その命令の実行に連動してレイアウトデータ
   を自動的に保存することを特徴とする請求項１記載のレ
   イアウトデザイン装置。
4. 【請求項４】 前記比較演算手段は指定された特定領域
   のみを対象として前記差異を求めることを特徴とする請
   求項１記載のレイアウトデザイン装置。
5. 【請求項５】 前記出力手段は、前記差異のイメージの
   他、前記特定領域の位置を示す表示または出力を行うこ
   とを特徴とする請求項４記載のレイアウトデザイン装
   置。