JPH0832885B2 - 石油系ピツチ中の特有成分を原料とする炭素繊維及び炭素・炭素複合材のマトリツクスの製法 - Google Patents

石油系ピツチ中の特有成分を原料とする炭素繊維及び炭素・炭素複合材のマトリツクスの製法

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JPH0832885B2
JPH0832885B2 JP5298487A JP5298487A JPH0832885B2 JP H0832885 B2 JPH0832885 B2 JP H0832885B2 JP 5298487 A JP5298487 A JP 5298487A JP 5298487 A JP5298487 A JP 5298487A JP H0832885 B2 JPH0832885 B2 JP H0832885B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は脱硫減圧軽油の熱接触分解(FCC)に依つて
副生する石油系ピツチ(初留460℃乃至終留560℃)から
炭素数6乃至8の脂肪族炭化水素で抽出されない成分を
原料として100%メソフエーズピツチを造り、この100%
メソフエーズピツチを高強度高弾性炭素繊維製造用及び
炭素・炭素複合材のマトリツクス用に供給することに関
する。
〔従来の技術〕 近年航空機、自動車、その他輸送機製作工業の急速な
成長及び今後の宇宙産業用に必要な材料として、特別な
物質の組合せに依りそのいくつかの物理的性質が極めて
勝れており而も特異性を発揮し得る材料を望む声が大き
くなつているが、特に高い強度及び強い弾性を具備し同
時に軽量で安価な材料の出現が強く要求されている。そ
の要求に応ずるため強化樹脂の研究が盛んに行なわれて
いる。
その強化樹脂に使用される最も有望な材料の一つとし
て長繊維の高強度高弾性炭素繊維がある。この炭素繊維
は前述の産業の急速な成長が始まりかけた際に漸やく現
われ、この炭素繊維をある特種の樹脂(主としてエポキ
シ樹脂)と組合せると全く類例を見ないような特性を発
揮する強化樹脂を得ることが出来る。この強化樹脂は前
述の輸送機産業以外にスポーツ用具及び釣り竿等に多く
のPAN系の炭素繊維が使用されている。
高強度高弾性炭素繊維を安価に製造する一つの方法と
して、メソフエーズを含有するピツチを原料として高強
度高弾性炭素繊維を製造する方法が特公昭54−1,810に
記載され、メソフエーズを含有するピツチが高強度高弾
性炭素繊維の原料であることは公知の事実である。然る
にこのメソフエーズを含有するピツチは多くの非メソピ
ツチを含有し、高強度高弾性炭素繊維の原料として最適
とは全く考えられぬ。
又特開昭57−88,016に依れば、n−ヘプタン可溶成分
約2.0%→約20.0%、n−ヘプタン不溶かつベンゼン可
溶成分約15.0%→約45.0%を含有し、その残りはベンゼ
ン不溶分で、メソフエーズを約90.0%以上含有するピツ
チを原料とする炭素繊維の製造法が記載され、しかもそ
の特性が特開昭57−88,016に記載されているが、その物
性は高強度高弾性とは全く言えぬ。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は炭素繊維及び炭素・炭素複合材のマト
リツクスの製法とし、脱硫減圧軽油の熱接触分解(FC
C)に依り副生される石油系ピツチから特定成分を分離
抽出し、之を予備処理して造る非メソピツチを前駆体と
して炭素繊維製造用の物性の優れた100%メソフエーズ
ピツチ及び炭素・炭素複合剤のマトリツクスを製造する
方法を提供することである。
〔問題を解決する手段〕
本明細書で使用する用語の定義は次の通りである。
H.成分:サンプル10grからヘプタン150ccで抽出温度98.
4℃で抽出される成分。
B.成分:前述のH.成分の溶剤抽出に依り得られるH.不溶
分からベンゼン150ccで抽出温度80.1℃で抽出される成
分。
Q.S.成分:前述のB.成分の溶剤抽出に依り得られるB.不
溶分からキノリン150ccで抽出温度237℃で抽出される成
分。
Q.i.成分:前述のQ.S.成分の溶剤抽出に依り得られる不
溶分。
脱硫減圧軽油の熱接触分解(FCC)に依つて副生され
る石油系ピツチを減圧蒸留して85%カツトして造る留分
(初留460℃乃至終留560℃)の組成はH.成分20.0%→8
6.0%、B.成分14.0%→80.0%、このH.成分及びB.成分
は減圧軽油を造る原油の油種及び熱接触分解の処理条件
に依りその組成、物性も大いに異なり、H.成分の平均分
子量310乃至400、その軟化点40℃乃至55℃、更にB.成分
の平均分子量は390乃至460、その軟化点70℃乃至110℃
で、これ等の成分からなる85%カツトして造る留分の組
成は極めて複雑である。先ずこの85%カツトして造る留
分を溶剤抽出して得られた、炭素数6乃至8の脂肪族炭
化水素に不溶でベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素
に可溶な成分(以下、特定成分という。)を原料とし、
之に非酸化性ガスを吹き込みつゝ温度380℃乃至420℃で
時間2時間乃至10時間撹拌しつつ加熱し、メソフエーズ
を5%乃至15%含有するピツチを造り、この生成ピツチ
を非酸化性ガス下温度300℃乃至350℃で時間10時間乃至
30時間熟成させ、ピツチ中のメソフエーズのみを融着巨
大化させ、その熟成温度で上層の全くメソフエーズを含
有せぬ非メソピツチ(偏光顕微鏡にて確認。B.成分21.0
%→43.0%、Q.S.成分54.0%→68.0%、Q.i.成分0.6%
以下)と下層のメソフエーズピツチとの比重の差に依り
画然と区分し、この分離精製した非メソピツチを前駆体
として使用することに依り即ちこれ等の予備処理に依
り、石油系ピツチを減圧蒸留し85%カツトして造る留分
中の特定成分が前述の如く原油々種に依りその組成、成
分も複雑であるが、この影響を極力抑制し、特定成分の
組成、成分を均一化することも可能となり、この非メソ
ピッチを前駆体とし、之に非酸化性ガスを吹き込みつゝ
温度380℃乃至420℃で時間2時間乃至6時間撹拌しなが
ら加熱し、メソフエーズを20%乃至60%含有するピツチ
を造り、この生成ピツチを非酸化性ガス下温度300℃乃
至350℃で時間10時間乃至30時間熟成させ、ピツチ中の
メソフエーズのみを融着巨大化させ、その熟成温度で上
層の全くメソフエーズを含有せぬ非メソピツチ(偏光顕
微鏡で確認。B.成分12.0%→33.0%、Q.S.成分62.0%→
87.0%、Q.i.成分0.4%→4.0%)と下層の100%メソフ
エーズピツチ(B.成分10.0%→14.0%、Q.S.成分42.0%
→54.0%、Q.i.成分34.0%→45.0%)とに画然と区分分
離し、この精製した100%メソフエーズピツチ(偏光顕
微鏡にて確認)を溶融紡糸用ピツチ及び炭素・炭素複合
材のマトリツクスとして用いる。この100%メソフエー
ズピツチの軟化点は260℃乃至290℃、粘度は320℃で160
ポイズ乃至300ポイズである。
原料の石油系ピツチを減圧蒸留して85%カツトして造
る留分を芳香族炭化水素で抽出して造る特定成分を、予
備処理して造る前述の上層の全くメソフエーズを含有せ
ぬ非メソピツチ(B.成分21.0%→43.0%、Q.S.成分54.0
%乃至68.0%、Q.i.成分0.6%以下)100部に対して、前
述の100%メソフエーズピツチを製造する際に副生する
上層の全くメソフエーズを含有せぬ非メソピツチ(B.成
分12.0%→33.0%、Q.S.成分62.0%→87.0%、Q.i.成分
0.4%→4.0%)を60部乃至140部混合し、又100%メソフ
エーズピツチを製造する際副生する上層の全くメソフエ
ーズを含有せぬ非メソピツチ(B.成分12.0%→33.0%、
Q.S.成分62.0%→87.0%、Q.i.成分0.4%→4.0%)を単
味で常圧或は加圧下非酸化性ガスを吹き込み温度380℃
乃至420℃で時間1時間乃至6時間撹拌しながら加熱
し、メソフエーズを20%乃至60%含有するピツチを造
り、この生成ピツチを非酸化性ガスの気流下温度300℃
乃至350℃で時間10時間乃至30時間熟成させ、ピツチ中
のメソフエーズのみを融着巨大化させ、その熟成温度で
上層の全くメソフエーズを含有せぬ非メソピツチ(B.成
分12.0%→33.0%、Q.S.成分62.0%→87.0%、Q.i.成分
0.4%→4.0%)と下層の100%メソフエーズピツチ(B.
成分10.0%→14.0%、Q.S.成分42.0%→54.0%、Q.i.成
分34.0%→45.0%)とに比重の差に依り画然と分離区分
し、この分離精製した100%メソフエーズピツチを溶融
紡糸用ピツチ及び炭素・炭素複合材のマトリツクスとし
て使用することが出来る。
この精製した100%メソフエーズピツチの成分即ちB.
成分、Q.S.成分及びQ.i.成分の割合に依り、100%メソ
フエーズピツチの軟化点及び粘度が決定される。
長繊維の高強度高弾性炭素繊維製造用の原料及び炭素
・炭素複合材のマトリツクス用の100%メソフエーズピ
ツチの製造に於て、石油系ピツチを減圧蒸留して85%カ
ツトして造る留分を芳香族炭化水素で抽出される特定成
分の予備処理の加熱条件及び100%メソフエーズピツチ
の製造条件として好ましい加熱条件は温度390℃乃至410
℃、時間2時間乃至6時間、好ましい熟成融着条件は温
度310℃乃至330℃、時間10時間乃至30時間である。
これ等の加熱処理及び熟成融着処理に使用する非酸化
性ガスとしては前述の特定成分の予備加熱処理時に副生
する分解ガス(その組成の一例を挙げると、H24.7%、
メタン76.3%、エタン18.1%、その他0.9%)、プロパ
ン、ブタン等が挙げられる。
実施例1 脱硫減圧軽油の熱接触分解に依り副生される石油系ピ
ツチを減圧蒸留して85%カツトして造る初留460℃乃至
終留560℃の留分(H.成分82.7%平均分子量382、B.成分
17.3%平均分子量450)からヘキサン抽出に依り得られ
るヘキサン不溶成分をベンゼンで抽出して得られるベン
ゼン可溶成分にプロパンガスを吹きこみ撹拌しつつ温度
400℃で6時間加熱してメソフエーズを約10%含有する
ピツチを造り、この生成ピツチをプロパンガス気流下温
度320℃で20時間熟成させ、生成ピツチ中のメソフエー
ズのみを融着巨大化させ、その熟成温度で上層の全くメ
ソフエーズを含有せぬ非メソピツチ(B.成分42.1%、Q.
S.成分57.5%、Q.i.成分0.4%、このQ.i.成分はリチユ
ムで水添すると可溶)と下層のメソフエーズとに比重の
差に依り画然と分離区分し、この上層の全くメソフエー
ズを含有せぬ非メソピツチ100部に対して、後述の100%
メソフエーズピツチを製造する際副生するメソフエーズ
を全く含有せぬ非メソピツチ(B.成分14.20%、Q.S.成
分85.30%、Q.i.成分0.50%)100部を混合し、この混合
物にプロパンガスを吹き込み撹拌しながら温度400℃で
2時間加熱しメソフエーズを44.5%含有するピツチを造
り、この生成ピツチをプロパンガス気流下温度320℃で
時間20時間熟成させ、生成ピツチ中のメソフエーズのみ
を融着巨大化させ、その熟成温度320℃で上層の全くメ
ソフエーズを含有せぬ非メソピツチ(B.成分14.20%、
Q.S.成分85.30%、Q.i.成分0.50%)と下層の100%メソ
フエーズピツチ(B.成分12.10%、Q.S.成分44.90%、Q.
i.成分43.00%)とに比重の差に依り画然と区分分離
し、100%メソフエーズピツチを得る。これを溶融紡糸
用ピツチ及び炭素・炭素複合材のマトリツクスとして使
用する。
この100%メソフエーズピツチの軟化点273℃、粘度32
0℃で210ポイズである。この100%メソフエーズピツチ
を溶融紡糸用ピツチとして紡糸孔数百個を有する口金を
使用し極めて円滑に糸切れも無く長時間長繊維のピツチ
系繊維を製造することが可能となつた。得られた長繊維
を集束し先ず空気に依り320℃で不融化して不融化糸束
を造り、更に不活性ガス中に不融化糸束を1,000℃で焼
成炭化し、後アルゴンガス中で炭化糸束を2,700℃の温
度で黒鉛化し長繊維の高強度超高弾性炭素繊維束を造る
ことが出来た。
この炭素繊維の強度はストランドで320kg/mm2、弾性
率はストランドで の超高弾性で、密度2.19で強度も弾性率も共に大きく、
極めてユニークな特性を持つ長繊維の高強度超高弾性炭
素繊維である。
尚この100%メソフエーズピツチを炭素・炭素複合材
のマトリツクスとして使用する場合にフイラーの炭素繊
維にマトリツクスを含浸させこれを加圧高温で焼成炭化
して炭素・炭素複合材を造る際にマトリツクスの組成々
分中にH.成分が無いため焼成、炭化時に気化蒸発量が少
なく、複合材の強度の劣化及び密度の低下を防止するこ
とが可能になる。
〔本発明の効果〕
石油系ピツチを減圧蒸留し85%カツトして造る留分中
のH.成分及びB.成分は石油系ピツチの原料の原油の油種
及び石油系ピツチを造る製法に依り夫々の組成及び平均
分子量も大いに異なつているが先ず特定成分を予備処理
して特定成分の平均分子量及び組成を均質化し、これを
原料として造る100%メソフエーズピツチ中にはH.成分
が無いため、これを溶融紡糸する際に分子量が小さく且
つ気化し易いH.成分が全く無いため紡糸孔の口金の表面
から蒸発する気化成分に依り口金の表面を汚すことも極
めて少なく長時間糸切れも無く円滑にフイラメント繊維
をボビンに巻き取ることも可能となり、100%メソフエ
ーズピツチがB.成分、Q.S.成分及びQ.i.成分の3成分か
ら成ることに依り、メソフエーズピツチの偏光性及び炭
素の配列性も優れ極めてユニークな炭素繊維を得ること
ができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱硫減圧軽油の熱接触分解(FCC)に依り
    副生される石油系ピッチを減圧蒸留して85%カットして
    造る初留460℃乃至終留560℃の留分(H.成分20%乃至86
    %、B.成分14%乃至80%)を炭素数6乃至8の脂肪族炭
    化水素で抽出して得られる不溶成分を更にベンゼン、ト
    ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素で抽出して得られ
    る成分を原料とし、之に非酸化性ガスを吹き込みつつ温
    度380℃乃至420℃で時間2時間乃至10時間撹拌しつつ加
    熱し、メソフェーズを5%乃至15%含有するピッチを造
    り、この生成ピッチを温度300℃乃至350℃で時間10時間
    乃至30時間非酸化性ガス下で熟成させ、ピッチ中のメソ
    フェーズのみを融着巨大化させ、その熟成温度で上層の
    全くメソフェーズを含有せぬ非メソピッチ(B.成分21.0
    %→43.0%、Q.S.成分54.0%→68.0、Q.i.成分0.6%以
    下)と下層のメソフェーズピッチとに比重の差に依り画
    然と分離区分し、上層の非メソピッチ(偏光顕微鏡にて
    確認)を溶融紡糸用ピッチの前駆体として用い、之を常
    圧或は加圧下で非酸化性ガスを吹き込み撹拌しつつ温度
    380℃乃至420℃で時間2時間乃至6時間加熱して、メソ
    フェーズを20%乃至60%含有するピッチを造り、この生
    成ピッチを非酸化性ガスの気流下、温度300℃乃至350℃
    で時間10時間乃至30時間熟成させ、ピッチ中のメソフェ
    ーズのみを融着巨大化させ、その熟成温度で上層の全く
    メソフェーズを含有せぬ非メソピッチ(B.成分12.0%→
    33.0%、Q.S.成分62.0%→87.0、Q.i.成分0.4%→4.0
    %)と下層の100%メソフェーズピッチ(B.成分10.0%
    →14.0%、Q.S.成分42.0%→54.0、Q.i.成分34.0%→4
    5.0%)とに比重の差に依り画然と分離して100%メソフ
    ェーズピッチ(偏光顕微鏡で確認)を得ることを特徴と
    する炭素繊維用ピッチ及び炭素・炭素複合材のマトリッ
    クスの製造法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項の前駆体の非メソピ
    ッチ(B.成分21.0%→43.0%、Q.S.成分54.0%→68.0、
    Q.i.成分0.6%以下)100部に対し、特許請求の範囲第1
    項の100%メソフェーズピッチを製造する際副生する上
    層の全くメソフェーズを含有せぬ非メソピッチ(B.成分
    12.0%→33.0%、Q.S.成分62.0%→87.0、Q.i.成分0.4
    %→4.0%)を60部乃至140部混合し、常圧或は加圧下で
    非酸化性ガスをこの混合物に吹き込み撹拌しながら温度
    380℃乃至420℃で時間1時間乃至6時間加熱処理し、メ
    ソフェーズを20%乃至60%含有するピッチを造り、この
    生成ピッチを非酸化性ガスの気流下温度300℃乃至350℃
    で時間10時間乃至30時間熟成させ、ピッチ中のメソフェ
    ーズのみを融着巨大化させその熟成温度で上層の全くメ
    ソフェーズを含有せぬ非メソピッチ(B.成分12.0%→3
    3.0%、Q.S.成分62.0%→87.0、Q.i.成分0.4%→4.0
    %)と下層の100%メソフェーズピッチ(B.成分10.0%
    →14.0%、Q.S.成分42.0%→54.0、Q.i.成分34.0%→4
    5.0%)とに比重の差に依り画然と区分し、分離精製し
    た100%メソフェーズピッチを得ることを特徴とする炭
    素繊維用ピッチ及び炭素・炭素複合材のマトリックスの
    製造法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項の100%メソフェー
    ズピッチを製造する際副生する上層の全くメソフェーズ
    を含有せぬ非メソピッチ(B.成分12.0%→33.0%、Q.S.
    成分62.0%→87.0、Q.i.成分0.4%→4.0%)に単味で非
    酸化性ガスを吹き込み常圧或は加圧下温度380℃乃至420
    ℃で時間1時間乃至6時間加熱処理し、メソフェーズを
    20%乃至60%含有するピッチを造り、この生成ピッチを
    温度300℃乃至350℃で時間10時間乃至30時間非酸化性ガ
    スの気流下で熟成させ、ピッチ中のメソフェーズのみを
    融着巨大化させ、その熟成温度で上層の全くメソフェー
    ズを含有せぬ非メソピッチ(B.成分12.0%→33.0%、Q.
    S.成分62.0%乃至87.0、Q.i.成分0.4%→4.0%)と下層
    の100%メソフェーズピッチ(B.成分10.0%→14.0%、
    Q.S.成分42.0%→54.0、Q.i.成分34.0%→45.0%)とに
    比重の差に依り画然と区分して100%メソフェーズピッ
    チを得ることを特徴とする炭素繊維用ピッチ及び炭素・
    炭素複合材のマトリックスの製造法。
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