JP2511263B2 - 石油系ピツチ中の成分を予備処理して造る成分を原料とする炭素繊維の製法 - Google Patents

石油系ピツチ中の成分を予備処理して造る成分を原料とする炭素繊維の製法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は特に高強度超高弾性炭素繊維製造用の極めて
ユニークな物性を備えた100%メソフエーズピツチの製
法に係るもので、炭素・炭素複合材用のフイラーの炭素
繊維及びマトリツクスのピツチを供給することに関す
る。
〔従来の技術〕
近年航空機、自動車、その他輸送機製作工業の急速な
発展及び今後の宇宙産業用に必要な材料として特別な物
質との組合せに依り、そのいくつかの物理的性質が極め
て勝れており、而も特異性を発揮し得る材料を望む声が
大きくなつているが、特に高い強度及び強い弾性を具備
し、同時に軽量で安価な材料の出現が強く要求されてい
る。その要求に応ずるための強化樹脂の研究が盛んに行
なわれている。
その強化樹脂に使用される最も有望な材料の一つとし
て長繊維の高強度高弾性炭素繊維がある。この材料は前
述の産業の急速な成長が始まりかけた際に漸やく現われ
たもので、この炭素繊維を樹脂と組合せると全く類例を
見ないような特性を発揮する強化樹脂を得ることが出来
る。この強化樹脂は前述の産業以外にもスポーツ用具及
び釣用具等に現在多く使用されている。
高強度高弾性炭素繊維を安価に製造する一つの方法と
してメソフエーズピッチを含有するピッチを原料として
高強度高弾性炭素繊維を製造する方法が特公昭54−1,81
0に記載され、メソフエーズピツチを含有するピツチが
高強度高弾性炭素繊維の原料であることは公知の事実で
ある。然るにメソフエーズピツチを含有するピツチは多
くの非メソピツチを含有し、従つて高強度高弾性炭素繊
維の原料として最適とは考えられぬ。
又特開昭57−88,016に依れば、n−ヘプタン可溶成分
約2.0%→約20.0%、n−ヘプタン不溶かつベンゼン可
溶成分成分約15.0%→約45.0%を含有し、残りがベンゼ
ン不溶分であり、メソフエーズピツチを約90%以上含有
するピツチを原料とする炭素繊維の製造法が記載されて
いる。しかるに特開昭57−88,016の記載に依れば、この
方法で得られる炭素繊維の物性は高強度高弾性とは云え
ないものである。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は長繊維の高強度高弾性炭素繊維製造用
の100%メソフェーズピツチの製法として、脱硫減圧軽
油の熱接触分解(FCC)に依り副生される石油系ピツチ
を原料とし加熱処理し後熟成して上層の全くメソフェー
ズを含有せぬ非メソピツチと下層のメソフエーズピツチ
とに比重の差により上層の非メソピツチを分離区分し、
この上層の非メソピツチを炭素数6乃至8の脂肪族炭化
水素で抽出するラフイネートを前駆体として使用して物
性の優れた100%メソフエーズピツチを製造する方法を
提供することである。
〔問題を解決する手段〕
本明細書で使用する用語の定義は次の通りである。
H.成分:サンプル10grからヘプタン150ccで温度98.4℃
で抽出される成分。
B.成分:前述のH.成分の溶剤抽出で得られるH.不溶分か
らベンゼン150ccで温度80.1℃で抽出される成分。
Q.S成分:前述のB.成分の溶剤抽出で得られるB.不溶分
からキノリン150ccで温度237℃で抽出される成分。
Q.i.成分:前述のQ.S.成分の溶剤抽出で得られる不溶
分。
脱硫減圧軽油の熱接触分解(FCC)に依り副生される
石油系ピツチを減圧蒸留し85%カツトした留分(初留46
0℃乃至終留560℃)の組成はH.成分20%乃至84%、B.成
分16%乃至80%で、このH.成分及びB.成分も原油の油
種、更にそれの製造法に依りそれ等の化学的組成、物理
性質も異なる。即ちH.成分の平均分子量は310乃至400、
それの軟化点は40℃乃至55℃である。先ず85%カットし
た留分から炭素数6乃至8の脂肪族炭化水素の溶剤抽出
に依り得られる成分を原料とし、之に非酸化性ガスを吹
き込み撹拌しながら常圧或は加圧下温度380℃乃至420℃
で2時間乃至10時間加熱し、メソフエーズピツチを5%
乃至15%含有するピツチを造り、この生成ピツチを非酸
化性ガス下温度300℃乃至350℃で10時間乃至40時間熟成
させ、ピツチ中のメソフエーズピツチのみを融着巨大化
させ、その熟成温度で上層の全くメソフエーズを含有せ
ぬ非メソピツチ(H.成分10.0%→17.0%、B.成分20.0%
→39.0%、Q.S.成分42.0%→66.0、Q.i.成分0.6%以
下)と下層のメソフェーズとに比重の差に依り画然と区
分分離し、上層の非メソピツチ(偏光顕微鏡で確認可
能)を前述の脂肪族炭化水素で溶剤抽出してラフイネー
ト(H.成分0.5%以下、B.成分22.0%→44.0%、Q.S.成
分51.0%→78.0、Q.i.成分0.8%以下)を造る。以上の
様な予備処理に依り造られる非メソピツチ中のB.成分は
脱硫減圧軽油の熱接触分解(FCC)に依り副生される石
油系ピツチを減圧蒸留し85%カツトした留分中のB.成分
とは平均分子量も、その軟化点も全く異なり、原油の油
種に依る影響が極力少なくは極めて物性が安定し100%
メソフエーズピツチの原料として極めた優れたものとな
る。
次に前述の上層の非メソピツチを脂肪族炭化水素(炭
素数6乃至8)で溶剤抽出にして得られるラフイネート
(H.成分0.5%以下、B.成分22.0%→44.0%、Q.S.成分5
1.0%→78.0%、Q.i.成分0.8%以下)を前駆体とし、之
に非酸化性ガスを吹き込み撹拌しながら温度380℃乃至4
20℃で2時間乃至6時間加熱し、メソフエーズピツチを
20%乃至60%含有するピツチを造り、この生成ピツチを
非酸化性ガスの気流下温度300℃乃至350℃で10時間乃至
40時間熟成させ、ピツチ中のメソフエーズピツチのみを
融着巨大化させ、この熟成温度で上層の全くメソフエー
ズピツチを含有せぬ非メソピツチ(H.成分0.1%以下、
B.成分10.0%→35.0%、Q.S.成分61.0%→89.0%、Q.i.
成分04%→4.0%)と下層の100%メソフエーズピツチ
(H.成分0.05%以下、B.成分8.0%→21.0%、Q.S.成分4
2.0%→58.0%、Q.i.成分28.0%→45.0%)とに比重の
差に依り画然と区分分離し、この100%メソフエーズピ
ツチを溶融紡糸用ピツチとする方法が与えられる。この
溶融紡糸用ピツチの軟化点は260℃乃至290℃である。
前述の溶剤抽出に依つて得られる、溶融紡糸用ピツチ
の前駆体であるラフィネート(H.成分0.5%以下、B.成
分22.0%→44.0%、Q.S.成分51.0%→78.0%、Q.i.成分
0.8%以下)100部に対し、前述の100%メソフエーズピ
ツチを製造する際に副生する全くメソフエーズピッチを
含有せぬ非メソピツチ(H.成分0.1%以下、B.成分10.0
%→35.0%、Q.S.成分61.0%→89.0、Q.i.成分0.4%→
4.0%)を60部乃至140部混合し、この混合物に、又は10
0%メソフエーズピツチを製造する際に副生する上層の
全くメソフエーズを含有せぬ非メソピツチ(H.成分0.1
%以下、B.成分10.0%→35.0%、Q.S.成分61.0%→89.0
%、Q.I.成分0.4%→4.0%)単味に非酸化性ガスを吹き
こみ撹拌しながら常圧或は加圧下温度380℃乃至420℃で
1時間乃至6時間加熱し、メソフエーズピツチを20%乃
至60%含有するピツチを造り、この生成ピツチを非酸化
性ガスの気流下で温度300℃乃至350℃で10時間乃至40時
間熟成させ、ピツチ中のメソフエーズピツチのみを融着
巨大化させ、その熟成温度で上層の全くメソフエーズを
含有せぬ非メソピツチ(H.成分0.1%以下、B.成分10.0
%→35.0%、Q.S.成分61.0%→89.0%、Q.i.成分0.4%
→4.0%)と下層の100%メソフエーズピツチ(H.成分0.
05%以下、B.成分8.0%→21.0%、Q.S.成分42.0%→58.
0%、Q.i.成分28.0%→45.0%)とに比重の差に依り画
然と区分分離し、これを溶融紡糸用ピツチとする。この
100%メソフエーズピツチの各成分即ちB.成分、Q.S.成
分及びQ.i.成分は夫々極めて安定且つ物性の優れた成分
でこれ等の割合で軟化点、粘度更に紡糸性も決められ
る。
長繊維の高強度高弾性炭素繊維用の原料の100%メソ
フエーズピツチの製造に於て、石油系ピツチを減圧蒸留
し85%カツトした留分から抽出する成分を加熱処理、熟
成処理する予備処理及び100%メソフエーズピツチを製
造する条件として好ましい加熱条件は加熱温度390℃乃
至410℃、及び2時間乃至6時間、好ましい熟成条件は
熟成温度310℃乃至330℃及び10時間乃至30時間である。
これ等の加熱処理及び熟成処理に使用する非酸化性ガ
スは前述のの予備処理反応に於て発生するガス(例えば
水素6.0%、メタン74.6%、エタン13.3%、プロパン3.6
%、ブタン1.3%、その他)プロパン及びその他重質化
しないナフサ留分を挙げることが出来る。
本発明の最も特徴とすることは脱硫減圧軽油より造る
石油系ピツチを減圧蒸留し85%カツトした留分を造り、
先ずこの留分から抽出した成分を予備処理して造る前駆
体の平均分子量及びそれの組成も均一化され、従つて前
駆体は石油系ピツチの原油の油種及び石油系ピツチの製
法に依る影響を極力抑制することが可能となる。この前
駆体の組成は微少量のH.成分、B.成分、Q.S.成分及び少
量のQ.i.成分で造られ、これを原料として造る100%メ
ソフエーズピツチは平均分子量は少く、而も低沸点留分
のH.成分は殆ど無く、B.成分、Q.S.成分及びQ.i.成分よ
り成り、それ等の成分の混合割合は紡糸性の向上化に極
めて勝れた効果を発揮している。
この100%メソフエーズピツチを数百個乃至千個の紡
糸孔で溶融紡糸する際に紡糸孔の口金の表面からの揮発
成分が極めて少なく(H.成分が無いため)且つ紡糸性が
優れているため紡糸速度も数百米/分の如く速く、殆ど
糸切れも無く円滑に長時間ボビンに巻き取り巻き返し可
能で、この繊維を常法に依り不融化、焼成炭化及び黒鉛
化して造る炭素繊維は極めてユニークで、その物性はス
トランドで強度300kg/mm2以上、弾性率 以上の長繊維の高強度超高弾性炭素繊維を期待すること
が可能である。
実施例1 脱硫減圧軽油を熱接触分解(FCC)に依り副生される
石油系ピツチを減圧蒸留し85%カツトした初留460℃乃
至終留560℃の留分をヘキサンで溶剤抽出して造る成分
(平均分子量342、軟化点47℃乃至49℃)にプロパンガ
スを吹き込み撹拌しながら温度400℃で6時間加熱し、
メソフエーズピツチを約10%含有するピツチを造り、こ
の生成ピツチを非酸化性ガスの気流下で温度320℃で20
時間熟成させ、生成ピツチ中のメソフエーズピツチのみ
を融着巨大化させ、その熟成温度320℃で上層の全くメ
ソフエーズピツチを含有せぬ非メソピツチ(H.成分14.8
8%、B.成分20.24%、Q.S.成分64.42%、Q.i.成分0.46
%、このQ.i.成分はリチユムで水添すると可溶)と下層
のメソフエーズピツチとに比重の差に依り区分分離し、
上層の非メソピツチをヘキサンで溶剤抽出して得た非メ
ソピッチラフィネート(H.成分0.1%以下、B.成分23.77
%、Q.S.成分75.68%、Q.i.成分0.55%)100部に対し
て、後述の100%メソフエーズピツチを製造する際副生
する全くメソフエーズを含有せぬ非メソピツチ(B.成分
12.03%、Q.S.成分87.37%、Q.i.成分0.60%)100部を
混合し、この混合物にプロパンガスを吹き込み撹拌しな
がら温度400℃で2時間加熱しメソフエーズピツチを45.
5%含有するピツチを造り、この生成ピツチをプロパン
ガスの気流下で温度320℃で20時間熟成させ、ピツチ中
のメソフエーズピツチのみを融着巨大化させ、その熟成
温度で上層の全くメソフエーズピツチを含有せぬ非メソ
ピツチ(B.成分12.03%、Q.S.成分87.37%、Q.I.成分0.
60%)と下層の100%メソフエーズピツチ(B.成分10.02
%、Q.S.成分49.96%、Q.i.成分40.02%)とに比重の差
に依り画然と分離精製する。
この溶融紡糸用の100%メソフエーズピツチの軟化点
は272℃である。
この100%メソフエーズピツチを溶融紡糸用とし紡糸
孔250個を備える口金を使用し紡糸速度460m/分で極めて
長時間円滑に糸切れも無く長繊維のピツチ系繊維をボビ
ンに巻き取り、更に巻き返し、之を空気で340℃で不融
化して不融化糸を造り、更にこの不融化糸を窒素ガス中
で炭化し後アルゴン気流中2,700℃で黒鉛化し250本の長
繊維の高強度超高弾性炭素繊維束を造ることが出来る。
この炭素繊維はストランドで強度310kg/mm2、弾性率 共に大きく極めてユニークな性質を持つ長繊維の高強度
高弾性炭素繊維である。
〔本発明の効果〕
本発明は石油系ピツチから抽出する特定成分を予備処
理することに依り、石油系ピツチの原料の原油の油種及
び石油ピツチの製法に依る影響を極力抑制させ且つ均質
化された特定成分を原料とし、加熱処理及び熟成融着さ
せ全くメソフエーズピツチを含有せぬ非メソピツチを造
り、この非メソピツチを炭素数6乃至8の脂肪族炭化水
素で溶剤抽出して造るラフイネートを前駆体として溶融
紡糸用の100%メソフエーズピツチを造る。
この100%メソフエーズピツチは微小量のH.成分、B.
成分、Q.S.成分及びQ.i.成分から造り、それ等の割合も
合理的でメソフエーズピツチの物性は極めてユニークで
ある。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱硫減圧軽油の熱接触分解(FCC)に依り
    副生される石油系ピッチを減圧蒸留した初留460℃乃至
    終留560℃の留分(H.成分20%乃至84%、B.成分16%乃
    至80%)を炭素数6乃至8の脂肪族炭化水素で溶剤抽出
    して得られる成分を原料とし、之に非酸化性ガスを吹き
    込み減圧或は常圧下温度380℃乃至420℃で2時間乃至10
    時間撹拌しながら加熱してメソフェーズピッチを5%乃
    至15%含有するピッチを造り、この生成ピッチを非酸化
    性ガスの気流下で温度300℃乃至350℃で10時間乃至40時
    間熱成させ、ピッチ中のメソフェーズピッチのみを融着
    巨大化させ、この熟成温度で上層の全くメソフェーズピ
    ッチを含有せぬ非メソピッチ(H.成分10.0%→17.0%、
    B.成分20.0%→39.0%、Q.S.成分42.0%→66.0、Q.i.成
    分0.6%以下)と下層のメソフェーズピッチとに比重の
    差に依り画然と区分分離し、この上層の非メソピッチを
    炭素数6乃至8の脂肪族炭化水素で溶剤抽出してラフィ
    ネート(H.成分0.5%以下、B.成分22.0%→44.0%、Q.
    S.成分51.0%→78.0、Q.i.成分0.8%以下)を得、この
    ラフィネートを溶融紡糸用ピッチの前駆体として用い、
    これに常圧或は加圧下で非酸化性ガスを吹き込み撹拌し
    ながら温度380℃乃至420℃で2時間乃至6時間加熱しメ
    ソフェーズピッチを20%乃至60%含有するピッチを造
    り、得られた生成ピッチを非酸化性ガスの気流下で温度
    300℃乃至350℃で10時間乃至40時間熟成させ、生成ピッ
    チ中のメソフェーズピッチのみを融着巨大化させ、この
    熟成温度で上層の全くメソフェーズピッチを含有せぬ非
    メソピッチ(H.成分0.1%以下、B.成分10.0%→35.0
    %、Q.S.成分61.0%→89.0、Q.i.成分0.4%→4.0%、偏
    光顕微鏡で確認)と下層の100%メソフェーズピッチ
    (H.成分0.05%以下、B.成分8.0%→21.0%、Q.S.成分4
    2.0%→58.0、Q.i.成分28.0%→45.0%、偏光顕微鏡で
    確認)とに比重の差により画然と区分分離して得た100
    %メソフェーズピッチを溶融紡糸することを特徴とする
    炭素繊維の製法。
  2. 【請求項2】該前駆体(H.成分0.5%以下、B.成分22.0
    %→44.0%、Q.S.成分51.0%→78.0、Q.i.成分0.8%以
    下)100部に対し、100%メソフェーズピッチを製造する
    際副生する上層の全くメソフェーズピッチを含有せぬ非
    メソピッチ(H.成分0.1%以下、B.成分10.0%→35.0
    %、Q.S.成分61.0%→89.0、Q.i.成分0.4%→4.0%)60
    部乃至140部混合し、常圧或は加圧下で非酸化性ガスを
    吹き込み撹拌しながら温度380℃乃至420℃で1時間乃至
    6時間加熱しメソフェーズピッチを20%乃至60%含有す
    るピッチを造り、この生成ピッチを非酸化性ガスの気流
    下温度300℃乃至350℃で10時間乃至40時間熟成させ、ピ
    ッチ中のメソフェーズピッチのみを融着巨大化させ、そ
    の熟成温度で上層の全くメソフェーズピッチを含有せぬ
    非メソピッチ(H.成分0.1%以下、B.成分10.0%→35.0
    %、Q.S.成分61.0%→89.0、Q.i.成分0.4%→4.0%)と
    下層の100%メソフェーズピッチ(H.成分0.05%以下、
    B.成分8.0%→21.0%、Q.S.成分42.0%→58.0、Q.i.成
    分28.0%→45.0%)とに比重の差に依り画然と区分分離
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項の方法。
  3. 【請求項3】100%メソフェーズピッチを製造する際副
    生する上層の全くメソフェーズピッチを含有せぬ該非メ
    ソピッチ(H.成分0.1%以下、B.成分10.0%→35.0%、
    Q.S.成分61.0%→89.0、Q.i.成分0.4%→4.0%)をその
    まま単味で常圧或は加圧下で非酸化性ガスを吹き込み撹
    拌しながら温度380℃乃至420℃で1時間乃至4時間加熱
    し、メソフェーズピッチを20%乃至6%含有するピッチ
    を造り、この生成ピッチ中のメソフェーズピッチのみを
    融着巨大化させ、その熟成温度で上層の全くメソフェー
    ズピッチを含有せぬ非メソピッチ(H.成分0.1%以下、
    B.成分10.0%→35.0%、Q.S.成分61.0%→89.0、Q.i.成
    分0.4%乃至4.0%)と下層の100%メソフェーズピッチ
    (H.成分0.05%以下、B.成分8.0%→21.0%、Q.S.成分4
    2.0%→58.0、Q.i.成分28.0%→45.0%)とに比重の差
    に依り画然と区分分離することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載の製法。
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