JPH0832745B2 - 射出成形用の3―メチルブテン―1/4―メチルペンテン―1共重合体 - Google Patents

射出成形用の3―メチルブテン―1/4―メチルペンテン―1共重合体

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JPH0832745B2
JPH0832745B2 JP62072082A JP7208287A JPH0832745B2 JP H0832745 B2 JPH0832745 B2 JP H0832745B2 JP 62072082 A JP62072082 A JP 62072082A JP 7208287 A JP7208287 A JP 7208287A JP H0832745 B2 JPH0832745 B2 JP H0832745B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱性、剛性、成型性に優れた射出成型用の
3−メチルブテン−1/4−メチルペンテン−1共重合体
に関する。
〔従来の技術〕
近年、各種成型材料あるいは延伸、未延伸フィルム材
料として耐熱性、剛性、機械的強度、電気特性、耐薬品
性、耐吸湿性等に優れた樹脂の重要性が増している。
3−メチルブテン−1重合体は従来から高融点を示す
結晶性ポリオレフィンとして知られている。例えば本発
明者も、特開昭60−116764号公報、同60−184510号公
報、60−176741号公報、、同60−208342号公報、同61−
7349号公報等において、3−メチルブテン−1重合体の
製造法及び同重合体の成形品としての使用に関して開示
している。
これらの方法に記載されている3−メチルブテン−1
重合体は高融点、高弾性率、高強度を示しそれ自身有用
なものであるが、成型時の寸法安定性の面で必ずしも充
分なものではなかった。
即ち、射出成型片の成型収縮率は、特に流れ方向に直
角な方向に大であり、流れ方向の収縮率との差が大とな
り、成型片のソリ、クラック発生などの問題があつた。
本発明者等は、上述の問題解決の為、鋭意検討を行な
った。
第一の検討の方向は重合体の分子量を大巾に下げ、樹
脂の流動配向性を低下させる事であった。
しかしながら、3−メチルブテン−1重合体において
は単に分子量を低下させると、重合体の靱性の低下が大
であり、物性の全体のバランスにおいて、満足し得る結
果は得られなかった。
また、3−メチルブテン−1に他の直鎖のα−オレフ
ィンを共重合する事により、流動配向性を低下させ、ま
た靱性を向上させる事が出来たが、この場合は結晶性の
低下があり、耐熱性、剛性が低下した。
一方、3−メチルブテン−1と4−メチルペンテン−
1の共重合体に関して、Journal of polymer science,v
ol.37,issue 132(1959)、p555に於て融点、弾性率、
結晶の形態に関する基礎的な報告が成されている。
また、米国特許3,091,601は、上記報文と同一人の発
明になるものであり、同様の共重合体に関する記載があ
る。
同報告には3−メチルブテン−1と4−メチルペンテ
ン−1の共重合体は、3−メチルブテン−1と他のα−
オレフィンの共重合体と異なり、4−メチルペンテン−
1の共重合量を増やしても結晶性を失わず、新たな結晶
を生成すること、またその結果、全組成領域において比
較的高い融点を示すこと及び、非晶性の重合体と異な
り、ガラス転移点以上の温度に於ても弾性率の低下が小
さい事が記載されている。
また、前述の米国特許には、いくつかの組成の共重合
体に関し、その共重合体の密度、弾性率の温度依存性、
及び共重合体の製造法に関し記載があり、又、これらの
共重合体は押出成型や、射出成型に用い得るとされてい
る。
本発明者等は、3−メチルブテン−1と4−メチルペ
ンテン−1共重合体に関するこれらの記述と、本発明者
等が、先に得た、3−メチルブテン−1に他のα−オレ
フィンを多量に共重合する事で、3−メチルブテン−1
単独重合体の欠点である射出成型時の成型収縮率異方性
が改良されるという、知見を合わせ、3−メチルブテン
−1と4−メチルペンテン−1の共重合体は耐熱性、剛
性と、成型収縮率の低異方性を兼ね備えた、重合体にな
り得ると考えた。
しかしながら、同報文、或いは、同特許に記載の共重
合体は、確かに融点の低下は小さく、共重合により新規
な結晶が生成している事を裏付けるものではあるが、概
して耐熱性、剛性の低下は大で、それらの値は、時には
4−メチルペンテン−1単独重合体を下回る事もあり、
ましてや、高剛性、高耐熱性を特徴とする3−メチルブ
テン−1重合体の改良に適用するには全く不十分であっ
た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者等は、前述の3−メチルブテン−1/4−メチ
ルペンテン−1共重合体の低耐熱性、低剛性の問題を解
決し、射出成型用途に適した成型性(低成型収縮率異方
性)と耐熱性、剛性のバランスに優れた3−メチルブテ
ン−1と4−メチルペンテン−1の共重合体を得るべく
鋭意検討を行なった。即ち、前述の低剛性、低耐熱性の
原因が、生成重合体の立体規則性の低さに起因する低結
晶性によるものと考え、高立体規則性、を与える触媒に
ついて、検討し、更に、4−メチルペンテン−1の共重
合量、共重合体の分子量について検討した結果、後述の
高立体規則性触媒を用い3−メチルブテン−1に対し特
定量の4−メチルペンテン−1を共重合し、また分子量
を特定の範囲に調節する事により、3−メチルブテン−
1重合体が本来持つ、高弾性率、高強度、耐熱性を損う
ことなく、射出成型時の成型収縮率の異方性が改良され
た3−メチルブテン−1と4−メチルペンテン−1の共
重合体が得られることを見出し本発明に到達した。この
様な良好なる物性と成形性を兼ね備えた3−メチルブテ
ン−1共重合体は、従来全く知られていなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明の要旨は、 下記の要件(a)、(b)および(c)を満足するこ
とを特徴とする、射出成形用の3−メチルブテン−1と
4−メチルペンテン−1共重合体。
(a)4−メチルペンテン−1の含有量が25〜45モル%
である。
(b)23℃における弾性率M(kg/cm2)と4−メチルペ
ンテン−1の含有量x(mol%)との関係が M>−140x+23,500 である。
(c)320℃において、ASTM D1238に準拠して測定した
メルトインデックスMIが 0.5g/10分<MI<100g/10分 である。
に存する。
次に本発明を更に詳しく説明する。
本発明における3−メチルブテン−1と4−メチルペ
ンテン−1共重合体中の4−メチルペンテン−1の含有
量は25〜45mol%である。
耐熱性が特に要求される用途には、4−メチルペンテ
ン−1含有量が少ないものが好ましく、一方、寸法精度
が特に要求される用途には4−メチルペンテン−1含有
量が多いものが好ましい。
4−メチルペンテン−1の含有量が上記範囲より低い
場合には、成型収縮率および同異方性の低減効果が充分
でなく、また4−メチルペンテン−1含有量が上記範囲
より高い場合には、4−メチルペンテン−1単独重合体
に比し耐熱性、弾性率等の改良効果が小さい。
共重合体の弾性率はその組成により変化し4−メチル
ペンテン含有量25〜45mol%の範囲では3−メチルブテ
ン−1の含有量が多いほど高くなる。
本発明の3−メチルブテン−1と4−メチルペンテン
−1の共重合体はその組成と弾性率の関係が下記式を満
足するものである。
即ち、23℃における弾性率M(kg/cm2)と共重合体中
の4−メチルペンテン−1含有量x(mol%)との関係
が M>−140x+23,500 を満足するものである。
一般に重合体の弾性率が高いと、その成型品におい
て、下記の様なメリットがある。
即ち、成型品の腰が強く、薄肉化が可能である。又、
通常は、表面の硬度も弾性率に比例する傾向にあるの
で、表面に傷がつきにくい等々である。
この点に関し、本願の共重合体の弾性率は、16,500kg
/cm2以上、好ましくは19,500kg/cm2以上の値にあり、市
販の耐熱性ポリオレフィンである4−メチルペンテン−
1重合体に比し十分な優位性がある。一方、前述の米国
特許の共重合体は、成型収縮率異方性が小さくなる範囲
である4−メチルペンテン−1含有量>20mol%以上の
範囲においては、弾性率は14,000〜16,000の範囲にあ
り、必らずしも4−メチルペンテン−1重合体との差は
明確でない(第1図参照)。
また耐熱性に関しても本願の共重合体は米国特許の共
重合に比して大巾に高い(表−1、第2図参照)。
4−メチルペンテン−1の含有量が45mol%までは、
4−メチルペンテン−1の含有量が増えるに従い成型収
縮率、同異方性は低下する。一方前述のように弾性率も
4−メチルペンテン−1含有量が増えるにつれて低下す
る。従って、できるだけ成型収縮率、同異方性が低くか
つ産生率が高い重合体を得るには、同一組成において、
出来るだけ高い弾性率を持つ事が好ましい。
前述した様に、弾性率は上式の範囲を下回る場合は、
弾性率、耐熱性と成型収縮率、同異方性のバランスが必
ずしも4−メチルペンテン−1重合体等の他のポリオレ
フィンにくらべて優れたものとならずメリットが少な
い。
次に本共重合体の分子量について述べる。
本共重合体の分子量については、 320℃において、ASTMD−1238に準拠して測定したメル
トインデックスMIが0.5g/10分<MI<100g/10分であるも
のである。好ましくはMIがした1.0g/10分<MI<50g/10
分のものである。MIが上記範囲より低い場合には、成型
性の面で好ましくなく、逆に上記範囲より高い場合には
物性、特に靱性が低下する。
共重合の方法としては、ランダム共重合が好ましい。
このような3−メチルブテン−1と4−メチルペンテ
ン−1の共重合体の製法としては特に制限はないが、高
い立体規則性を与える触媒を用いる必要があり、或いは
低い立体規則性を与える触媒を用いる場合には生成ポリ
マー中の低立体規則性成分を除去する必要がある。本願
の共重合体の高耐熱、高剛性は高立体規則性に起因する
高結晶性によると考えられる。結晶性の尺度である密度
において、本願共重合体は、米国特許の実施例値と比較
し、同一4−メチルペンテン−1含有量において0.01g/
cc以上大である。
このような重合法の一つの例として例えば次のような
方法が考えられる。
即ち、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン等の如き脂肪族、脂環式あるいは芳香族炭化水素中、
液状のオレフィン中、あるいは無溶媒下で、アルミニウ
ム含有量がチタンに対するアルミニウムの原子比で0.15
以下であって、かつ錯化剤を含有する固体三塩化チタン
触媒錯体と有機アルミニウムあるいは更に第三成分とし
てエーテル、エステル、アミン、アミドの如き電子供与
性化合物から成る触媒系の存在下に、重合温度が0〜15
0℃で3−メチルブテン−1及び4−メチルペンテン−
1を共重合させる方法である。
このような固体三塩化チタン触媒錯体は、特公昭54−
27871号公報、同55−8451号公報、同55−8452号公報、
同55−8003号公報、同55−39165号公報、同55−14054号
公報等に記載されているものを使用することができる。
また、Mg、Ti、ハロゲン及び電子供与性化合物を含む
触媒成分を用いることも出来る。この様な触媒成分とし
ては、特開昭52−98076号公報、同53−24378号公報、同
53−2580号公報、同53−43094号公報、同53−40093号公
報、同47−9342号公報、同48−16986号公報、同51−202
97号公報、同50−108385号公報、同50−126590号公報、
同51−57789号公報、同52−35283号公報、同52−151691
号公報、同54−131589号公報、同56−152810号公報、同
58−83006号公報、同58−138708号公報、同58−138709
号公報、同59−117509号公報等に記載されているものを
使用することができる。
また本発明の3−メチルブテン−1〜4−メチルペン
テン−1共重合体は更に他のα−オレフィンを共重合し
ても良い。この様なα−オレフィンとしては、炭素数2
〜30のα−オレフィンが用いられるが、通常は炭素数3
〜20の直鎖のα−オレフィンを用いれば良い。
他のα−オレフィンの共重合量は、α−オレフィンに
よっても異なるが、通常10モル%以下である。
生成する共重合体の分子量は、他のα−オレフィンの
重合におけると同様、重合系に水素を存在させることに
より調節することができる。
かくして得られた3−メチルブテン−1と4−メチル
ペンテン−1の共重合体は、高融点、高強度で優れた耐
熱性を示し、成型収縮率及び収縮率の異方性が低く、寸
法精度の高い成形品が得られる。
更に、ガラスファイバーを始めとする各種のフィラー
を配合する事により一層強度、寸法安定性、耐熱性に優
れた成形品を得ることができる。
本発明の共重合体は、上述のフィラーの他、必要に応
じ安定剤、金属害防止剤、難燃剤等を添加して各種成型
に供される。
〔実施例〕
以下実施例を示すが、本発明はその趣旨を越えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。
以下の実施例に於ける引張試験物性はASTM D638に準
拠したものである。試験片は射出成型により作成し、射
出成型は日精樹脂(株)製/オンス射出成型機を用いて
行った。成型収縮率は80mm×80mm×2mm平板について測
定した。
共重合体のメルトインデックスはASTM D1238に準じて
測定した(320℃、2.16kg)。
共重合体の融点はDupont社製9900型走査型示差熱量計
で測定した。融解ピークが二つ以上ある時は、各々の融
解ピーク面積に基づく平均値を計算で求めその値を融点
とした。
共重合体中の各成分の含有量は、日本電子(株)社製
GX−270型核磁気共鳴装置を用い13C−NMRスペクトルの
測定により求めた。
また、耐熱性の尺度としてのビカット軟化点は3mmの
試験片について、ASTM D1525−76に基づいて測定した。
触媒製造例 室温に於て、充分に室素置換した容量1のオートク
レープに精製トルエン515mlを入れ、攪拌下、n−ブチ
ルエーテル65.1g(0.5mol)、四塩化チタン94.9g(0.5m
ol)及びジエチルアルミニウムクロライド28.6g(0.24m
ol)を添加し、褐色の均一溶液を得た。次いで30℃に昇
温する。30分を経過した後40℃に昇温しそのまま2時間
40℃を保持する。その後32gの四塩化チタン(0.17mol)
及び15.5gのトリデシルメタクリレート(0.058mol)を
添加し98℃に昇温した。98℃で2時間保持した後、粒状
紫色固体を分離しトルエンで洗浄して固体三塩化チタン
を得た。
実施例1 (A)共重合体の製造 充分窒素置換した5lオートクレーブに、トリエチルア
ルミニウム6.3mmolを仕込んだ。ついで3−メチルブテ
ン−1 3.5l、4−メチルペンテン−1 230mlを仕込
み、50℃に昇温し触媒製造例で得られた固体三塩化チタ
ン触媒錯体1950mgを仕込んで重合を開始した。重合中20
分おきに4−メチルペンテン−1 39mlおよび水素10ml
を追加した。
3時間後イソブチルアルコール50mlを圧入し重合を停
止した。余剰の未反応モノマーを追い出し、ついでノル
マルヘキサン2.5lを導入し50℃で30分攪拌した後上澄液
を抜き出しピリマー中の触媒成分を除去した。この操作
を5回繰り返した後乾燥して白色粉末状ポリマー790gを
得た。4−メチルペンテン−1の含有量は35mol%であ
った。また25℃における密度は0.875g/ccであった。
(B)成形品の物性 得られた共重合体に添加剤としてイルガノックス101
0、イルガフォスPEPQ(いずれも日本チバガイギー社
製)、及びジヒドロアントラセン、各0.2部を添加した
後300℃で押出機によりペレット化を行った。
このものの融点は271℃、メルトインデックス(以下M
Iという)は5.9g/10分であった。
このペレットをシリンダー温度340℃で射出成型して
得た試験片の引張特性および成型収縮率の測定結果を表
−1に示す。また融点と弾性率の関係を第1図に示す。
実施例2 充分窒素置換した5lオートクレーブに、ジエチルアル
ミニウムクロリド30mmolを仕込んだ。ついで3−メチル
ブテン−1 3.5l、4−メチルペンテン−1 0.26lを
仕込み、80℃に昇温し、触媒製造例で得られた固体三塩
化チタン触媒錯体2300mgを仕込んで重合を開始した。重
合中20分おきに4−メチルペンテン−1 46mlを供給し
た。また水素についても20分おきに供給し、全水素供給
量が0.013mmol/g−生成ポリマーとした。
2時間後、イソブチルアルコール50mlを圧入し重合を
停止し、以下実施例1と同様な処理を行い、白色粉末状
ポリマー945gを得た。ポリマー中の4−メチルペンテン
−1含有量は39mol%であった。
実施例1と同様にペレット化を行い、融点は、267
℃、221℃、MIは2.7g/10分の共重合体を得た。密度は0.
875g/ccであった。
物性測定結果を表−1、第1図に示す。
実施例3 4−メチルペンテン−1の使用量に関して、初期に仕
込む量を380ml、途中で追加する量を58ml×8回とし、
触媒量を1200mg、共触媒量を3.9mmolとする以外は実施
例1と同様に重合およびペレット化を行い、融点=25
2、210℃、MI=5.2g/10分の共重合体を得た。
この共重合体の組成を13C−NMRで測定したところ、4
−メチルペンテン−1の含有量は45mol%であった。
物性測定結果を表−1、第1図に示す。
実施例4 4−メチルペンテン−1の使用量に関して、初期に仕
込む量を210ml、途中で追加する量を38ml×8回、H2
を0.009mmol/生成ポリマーgとする以外は実施例2と同
様に重合およびペレット化を行い、融点=269、223℃、
MI=2.0g/10分の共重合体を得た。
この共重合体の組成を13C−NMRで測定したところ、4
−メチルペンテン−1の含有量は26mol%であった。
物性測定結果を表−1、第1図に示す。
比較例1 実施例2に於て共重合モノマーとして4−メチルペン
テン−1の代わりに90gのブテン−1を用い、かつモノ
マーのフイードを全重合中均一に行ない、H2供給量は0.
006mmol/g−生成ポリマーとした以外は実施例2と同様
に重合を行い、14mol%のブテン−1を含む重合体694g
を得た。
共重合体の融点は286℃、MIは1.8g/10分であった。
物性測定結果を表−1、第1図に示す。
比較例2 市販の4−メチルペンテン−1重合体、TPX RT−18
(三井石油化学工業(株))の、基礎物性および成型収
縮率を表−1、第1図に示す。
比較例3、4、5、6 米国特許3,091,601実施例1、2、3、4に記載のデ
ータを転記する。共重合体の4−メチルペンテン−1含
有量は実施例記載の重合データより、仕込んだ4−メチ
ルペンテン−1モノマーが、全量、生成共重合体中に取
り込まれたとして計算した。実際は4−メチルペンテン
−1モノマーが全量、生成重合体中に取り込まれる事は
有り得ないので、4−メチルペンテン−1含有量はこの
値より小である。結果を表−1に記す。
また第1図に、4−メチルペンテン−1含有量と弾性
率の関係を示す。第1図に明らかな通り、米国特許3,09
1,601記載の重合体は、同−4−メチルペンテン−1含
有量における弾性率が低くM>−140x+23,500の範囲外
である(M:弾性率、x:4−メチルペンテン−1含有量) また、第2図には、本願実施例1と米国特許実施例1
の共重合体の弾性率の温度変化を示した。
米国特許の共重合体は本願の共重合体に比し4−メチ
ルペンテン−1含有量が低いにもかかわらず、各温度に
おける弾性率が低く耐熱性が低い。
第3図は4−メチルペンテン−1含有量と密度の関係
を示し本願の共重合体は、同一組成における密度が高
く、結晶性、ひいては立体規則性が高いことを示す。
〔発明の効果〕 本発明になる3−メチルブテン−1と4−メチルペン
テン−1の共重合体からは、射出成型において、成型収
縮率、および収縮率の異方性が小さく、寸法安定性に優
れ反りの少ない成形品が得られ、かつ該成形品は、剛
性、強度、耐熱性に優れる。
また、本共重合体は、ガラスファイバー等の無機フィ
ラーで強化する事により、一層寸法安定性、剛性、強
度、耐熱性に優れた成形品を得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の共重合体の4−メチルペンテン−1
含有量と弾性率の関係を示したものである。 は実施例、○は比較例、AはM=−140x+23,500のライ
ンをそれぞれ示す。 第2図は、本発明の実施例1(4−メチルペンテン−1
濃度=35mol%)−○−及び比較例3(4−メチルペン
テン−1濃度≦24.3mol%)−●−の弾性率の温度変化
を示したものである。 第3図は、本発明の共重合体の4−メチルペンテン−1
含有量と密度の関係を示したものである。 は実施例、○は比較例をそれぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 英仁 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 柴田 克治 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−103910(JP,A) 特開 昭60−206805(JP,A) 特開 昭60−184510(JP,A) 特公 昭38−16784(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の要件(a)、(b)及び(c)を満
    足することを特徴とする、射出成形用の3−メチルブテ
    ン−1と4−メチルペンテン−1共重合体。 (a)4−メチルペンテン−1の含有量が25〜45mol%
    である。 (b)23℃における弾性率M(kg/cm2)と4−メチルペ
    ンテン−1の含有量x(mol%)の関係が M>−140x+23,500 である。 (c)320℃において、ASTM D1238に準拠して測定した
    メルトインデックスMIが 0.5g/10分<MI<100g/10分 である。
  2. 【請求項2】要件(c)のMIが 1.0g/10分<MI<50g/10分 である特許請求の範囲第1項記載の共重合体。
JP62072082A 1986-04-14 1987-03-26 射出成形用の3―メチルブテン―1/4―メチルペンテン―1共重合体 Expired - Lifetime JPH0832745B2 (ja)

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