JPH08327128A - 建物内ダクト構造および床ダクトパネル - Google Patents

建物内ダクト構造および床ダクトパネル

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JPH08327128A
JPH08327128A JP13023395A JP13023395A JPH08327128A JP H08327128 A JPH08327128 A JP H08327128A JP 13023395 A JP13023395 A JP 13023395A JP 13023395 A JP13023395 A JP 13023395A JP H08327128 A JPH08327128 A JP H08327128A
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JP
Japan
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duct
panel
floor
air
building
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JP13023395A
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English (en)
Inventor
Tatsu Shimura
龍 志村
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 家具等の設置が制約されず、かつ、快適な空
調を実現できるとともに、壁ダクトパネルを建物の芯位
置に配置できる建物内ダクト構造および床ダクトパネル
の提供。 【構成】 壁の一部を形成する壁ダクトパネル50と床
の一部を形成する床ダクトパネル30とを互いの長手方
向端部を合わせて交差する方向に配置し、これらのダク
トパネル50,30内に空調用空気を流通させるパネル
ダクト53,36を形成し、床ダクトパネル30の長手
方向端部にこの端部の端縁を含んで表面42から端面4
3に渡って開口する開口部40を設け、この開口部40
と壁ダクトパネル50内のパネルダクト53とを連通
し、建物内ダクトを構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物内ダクト構造およ
び床ダクトパネルに関し、建物内の各室に空調用空気を
供給するためのダクトを設置する際に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、建物内の各室の空調を行うにあ
たっては、各室毎にエアコン装置を設置して各室を個別
に冷暖房したり、あるいは複数の室内機で一個の室外機
を共有するセパレート型マルチエアコンによる冷暖房な
どが行われている。また、近年では、冷暖房だけではな
く、除湿や加湿、あるいは換気などを含めた多様な空調
を建物全館に渡って効率よく行うことを目的とした、い
わゆるセントラル空調が行われている。
【0003】このセントラル空調は、冷暖房を行う温度
調整機能、除湿や加湿を行う湿度調整機能、あるいは室
内の空気と外気との入れ換えを行う換気機能等の各種の
空調機能を備えた空調機により予め所定状態に調和され
た調和空気を作り、この調和空気を建物内に配設された
各ダクトを通して循環させて建物内の各室に供給するこ
とにより全館空調を行うものである。
【0004】このようなセントラル空調に用いられるダ
クトとしては、通常のパイプ管を用いたものがある他、
本願出願人により、床や壁の一部を形成するように配設
されたダクトパネルを用いたものも提案されている(特
開平2−287034号、特開平3−55458号、実
開平3−25718号等各公報、特願平5−32408
7号参照)。図7には、後者のダクトパネルを用いて形
成された建物内ダクト構造の一例が示されている。建物
90の二階の床の一部には、空調機91に接続された複
数の床ダクトパネル92が適宜な間隔で配置されてい
る。この床ダクトパネル92の内部には、空調機91に
より作られた空調用空気を流通させるパネルダクトが形
成されている。そして、各床ダクトパネル92の上下面
には、建物90の二階および一階の各室に空調用空気を
吹き出すための吹出口93が適宜な位置に設けられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のダクトパネルを用いた建物内ダクト構造では、
次のような問題が生じていた。すなわち、各床ダクトパ
ネル92の上面に設けられた吹出口93から二階の各室
に空調用空気が供給されるので、二階では床面から空調
用空気が吹き出すことになる。このため、家具等の設置
が制約されるという問題があった。また、床面からの吹
き出しは、居住者にとって快適さが低いという問題があ
った。さらに、壁の一部を形成する壁ダクトパネルを利
用して空調用空気を送ろうとする場合には、床ダクトパ
ネル92内のパネルダクトと壁ダクトパネル内のパネル
ダクトとを空調用空気が流通可能なように連通させなけ
ればならないが、このような床ダクトパネル92と壁ダ
クトパネルとの接続を実現しようとすると、壁ダクトパ
ネルを建物の芯位置から外れた特殊な間仕切り壁としな
ければならないという問題があった。
【0006】本発明の目的は、家具等の設置が制約され
ず、かつ、快適な空調を実現できるとともに、壁ダクト
パネルを建物の芯位置に配置できる建物内ダクト構造お
よび床ダクトパネルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、床ダクトパネ
ルの長手方向端部に特殊な形状の開口部を設けて前記目
的を達成しようとするものである。具体的には、本発明
は、建物の壁や床の一部を形成するダクトパネル内に設
けられて空調用空気を流通させる建物内ダクト構造であ
って、前記壁の一部を形成する壁ダクトパネルと前記床
の一部を形成する床ダクトパネルとが互いの長手方向端
部を合わされて交差する方向に配置され、これらの壁ダ
クトパネル内および床ダクトパネル内には、それぞれ前
記空調用空気を流通させるパネルダクトが形成され、前
記床ダクトパネルの長手方向端部には、この端部の少な
くとも片側端縁を含んで表面から端面に渡って開口する
開口部が設けられ、この開口部と前記壁ダクトパネル内
のパネルダクトとが連通されていることを特徴とする。
【0008】なお、本発明では、前記開口部が、床ダク
トパネルの長手方向端部の上側端縁を含んで上側の表面
から端面に渡って開口するように形成されている場合
(例えば、後述の図1の場合等)、床ダクトパネルの長
手方向端部の下側端縁を含んで下側の表面から端面に渡
って開口するように形成されている場合(例えば、後述
の図5の場合等)、あるいは床ダクトパネルの長手方向
端部の上下両側端縁を含んで上側の表面から端面、さら
には端面から下側の表面に渡って開口するように形成さ
れている場合(例えば、後述の図6の場合等)を全て含
むものとする。また、本発明では、前記開口部は、床ダ
クトパネルの両側の長手方向端部に設けられていてもよ
く、あるいは片側の長手方向端部のみに設けられていて
もよい。
【0009】ここで、前記床ダクトパネルは、互いの長
手方向端部どうしを合わされて二つ連続して配置され、
これらの二つの床ダクトパネルの前記開口部どうしが、
連通されていることが望ましい。
【0010】また、前記壁ダクトパネルには、前記床ダ
クトパネルの開口部を通して導かれた前記空調用空気を
前記床ダクトパネルの上側の空間に吹き出す吹出口が設
けられ、この吹出口は、前記空間の床隅部に設けられた
幅木部分に配置されていることが望ましい。
【0011】さらに、前記床ダクトパネルの長手方向端
部は一つのブロック状部材により形成され、このブロッ
ク状部材には、前記開口部と前記床ダクトパネル内のパ
ネルダクトとを連通する連通孔が形成されていることが
望ましい。
【0012】また、本発明は、前記壁ダクトパネルおよ
び前記床ダクトパネルが、木質である場合に好適に適用
できる。
【0013】そして、本発明は、建物の床の一部を形成
し、かつ、内部に空調用空気を流通させるパネルダクト
が形成された床ダクトパネルであって、長手方向端部
に、この端部の少なくとも片側端縁を含んで表面から端
面に渡って開口する開口部が設けられたことを特徴とす
る。
【0014】
【作用】このような本発明においては、空調機により作
られた空調用空気を、床ダクトパネル内のパネルダクト
から、床ダクトパネルの長手方向端部に設けられた開口
部を通し、壁ダクトパネル内のパネルダクトに導く。ま
た、壁ダクトパネル内のパネルダクトから、床ダクトパ
ネルの長手方向端部に設けられた開口部を通し、床ダク
トパネル内のパネルダクトに導くようにしてもよい。
【0015】これにより、床ダクトパネル内のパネルダ
クトと壁ダクトパネル内のパネルダクトとの間の空調用
空気の流通が円滑に行われるようになる。このため、壁
ダクトパネルからの空調用空気の吹き出しが実現可能と
なり、従来のような床面からの吹き出しを行う場合に比
べ、家具等の設置の自由度の向上が図られるうえ、横向
きの吹き出し風になることから居住者にとって快適な空
調が行われるようになる。
【0016】また、床ダクトパネルの長手方向端部に設
けられた開口部は、この長手方向端部の少なくとも片側
端縁を含んで表面から端面に渡って開口するように設け
られているので、壁ダクトパネルを建物の芯位置に配置
しても、床ダクトパネル内のパネルダクトと壁ダクトパ
ネル内のパネルダクトとの間の空調用空気の流通は確実
に確保される。このため、ダクトの構成要素として壁ダ
クトパネルを利用するにあたって、従来生じていた不都
合、つまり壁ダクトパネルを建物の芯位置から外れた特
殊な間仕切り壁にしなければならないという不都合は解
消され、これらにより前記目的が達成される。
【0017】さらに、床ダクトパネルを互いの長手方向
端部どうしを合わせて二つ連続して配置し、これらの二
つの床ダクトパネルの開口部どうしを連通させた場合に
は、前述したような床ダクトパネル内のパネルダクトと
壁ダクトパネル内のパネルダクトとの間の空調用空気の
流通が確保されることに加え、二つの床ダクトパネル内
のパネルダクトどうしの間の空調用空気の流通も確保さ
れることから、ダクト配置の多様化、自由化が図られ
る。
【0018】また、壁ダクトパネルに、床ダクトパネル
の開口部を通して導かれた空調用空気を床ダクトパネル
の上側の空間に吹き出す吹出口を設け、この吹出口を前
記空間の床隅部に設けられた幅木部分に配置した場合に
は、低位置で、かつ横向きの吹き出しが実現され、より
一層快適な空調が行われるようになる。
【0019】さらに、床ダクトパネルの長手方向端部を
一つのブロック状部材により形成し、このブロック状部
材に開口部と床ダクトパネル内のパネルダクトとを連通
する連通孔を形成した場合には、特殊な形状の開口部を
有する床ダクトパネルを容易に製造可能となるうえ、床
ダクトパネルを強度的にも優れたものにすることが可能
となる。
【0020】また、壁ダクトパネルおよび床ダクトパネ
ルを木質とした場合には、木質材料の加工の容易性によ
って、これらのパネルの製造が容易になり、特に、前述
したブロック状部材を用いる際には、連通孔の形成が容
易になるので、この効果が一層顕著なものとなる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1および図2には、本実施例の建物内ダクト
構造の鉛直断面図および斜視図が示されている。また、
図3には、この建物内ダクト構造の構成要素である床ダ
クトパネル30の長手方向端部の分解斜視図が示されて
いる。図1中上側の左右には、建物の二階部分の居室空
間11,12が配置されている。これらの居室空間1
1,12は、図示されない空調機により、冷暖房、除湿
や加湿、あるいは換気等の各種の空調が行われる空調対
象空間である。
【0022】なお、図1中下側の左右に配置された一階
部分の居室空間13,14も空調対象空間であるが、こ
れらの居室空間13,14には、前述した図7の従来例
の場合と同様に、天井15からの吹き出しにより空調用
空気を供給すればよいので、ここでは、図示および説明
を省略する。
【0023】居室空間11,12の下側には、それぞれ
木質の床ダクトパネル30が配設され、これらの床ダク
トパネル30により居室空間11,12の床の一部分が
形成されている。なお、床の他の部分は、床ダクトパネ
ル30ではない通常の木質の床パネルにより形成されて
いる。
【0024】床ダクトパネル30は、図3に示す如く、
長手方向端部を形成するブロック状部材である木質のブ
ロック芯材31と、両側の側面を形成する木質の側面芯
材32と、これらの側面芯材32の中間に配置された中
間芯材33と、上側表面を形成する木質合板製の上側面
材34と、下側表面を形成する木質合板製の下側面材3
5とを備えて構成されている。
【0025】床ダクトパネル30の内部は、各部材3
1,32,34,35に囲まれて形成されて中間芯材3
3により仕切られた長手方向に延びる二本のパネルダク
ト36となっている。これらのパネルダクト36は、図
示されない空調機から送られてくる空調用空気を流通さ
せる通路である。また、パネルダクト36の周囲には、
気密性および断熱性を確保するためのスチロール37が
設けられている。
【0026】ブロック芯材31には、図3に示す如く、
上側端縁41を含んで上側表面42から端面43に渡っ
て開口する二つの開口部40が設けられている。そし
て、この開口部40とパネルダクト36とは、ブロック
芯材31を貫通して形成された連通孔44により連通さ
れている。また、上側面材34の長手方向端部には、開
口部40のうちの上側表面42への開口形状に合せて切
欠部45が設けられている(図3参照)。
【0027】居室空間11,12の間には、木質の壁ダ
クトパネル50が配設され、これにより居室空間11,
12の壁の一部分が形成されている。この壁ダクトパネ
ル50は、連続配置された二つの床ダクトパネル30の
接続位置の直上に配置され、建物の芯位置Sに一致して
配置されている。なお、壁の他の部分は、壁ダクトパネ
ル50ではない通常の木質の壁パネルにより形成されて
いる。
【0028】壁ダクトパネル50は、枠状の木質の芯材
51の両側に木質合板製の面材52を張り付けて構成さ
れている。壁ダクトパネル50の内部は、芯材51およ
び面材52に囲まれて形成されたパネルダクト53とな
っている。また、パネルダクト53の周囲には、気密性
および断熱性を確保するためのスチロール54が設けら
れている。
【0029】壁ダクトパネル50の芯材51の下部に
は、貫通孔55が設けられ、この貫通孔55により、パ
ネルダクト53と床ダクトパネル30の開口部40(上
側表面42に開口する部分)とが空調用空気を流通可能
に連通されている。なお、連続配置された二つの床ダク
トパネル30の開口部40(上側表面42に開口する部
分)どうしが合わされることにより、貫通孔55に対応
して繋がる一つの通路が形成されている。また、連続配
置された二つの床ダクトパネル30の開口部40(端面
43に開口する部分)どうしは、空調用空気を流通可能
に連通されている。
【0030】壁ダクトパネル50と床ダクトパネル30
との入隅部には、幅木60が設けられ、この幅木60に
は、壁ダクトパネル50のパネルダクト53内から居室
空間11,12に空調用空気を吹き出す吹出口である吹
出グリル61が固定されている。なお、居室空間11側
の吹出グリル61と居室空間12側の吹出グリル61と
は、水平方向に位置をずらして配置され、同じ軸線上に
位置しないようになっている。
【0031】このような本実施例においては、以下のよ
うにして居室空間11,12の空調が行われる。先ず、
図示されない空調機により作られた調和済みの空調用空
気は、図1中矢印Aの如く、図1中右側に配置された床
ダクトパネル30のパネルダクト36内を流れてくる。
【0032】次に、この空調用空気の一部は、図1中矢
印Bの如く、水平方向に流れ、一方(右側)のブロック
芯材31の連通孔44、向かい合せにされた一方および
他方のブロック芯材31の開口部40(端面43に開口
する部分)、さらには他方(左側)のブロック芯材31
の連通孔44を通り、図1中矢印Cの如く、図1中左側
の床ダクトパネル30のパネルダクト36内に至り、建
物内の必要箇所に送られる。
【0033】一方、空調用空気の残りの一部は、図1中
矢印Dの如く、90度方向を変えて上方に流れ、ブロッ
ク芯材31の連通孔44、連続配置された二つの床ダク
トパネル30の開口部40(上側表面42に開口する部
分)どうしを合わせて形成された通路部分、壁ダクトパ
ネル50の貫通孔55を通り、壁ダクトパネル50のパ
ネルダクト53に至る。さらに、この流れは、図1中矢
印Eの如く、吹出グリル61の方に進み、図1中矢印F
の如く、居室空間11,12内に水平方向に吹き出され
る。
【0034】このような本実施例によれば、次のような
効果がある。すなわち、床ダクトパネル30に開口部4
0が設けられているので、床ダクトパネル30のパネル
ダクト36と壁ダクトパネル50のパネルダクト53と
の間で空調用空気を円滑かつ確実に流通させることがで
きる。このため、壁ダクトパネル50からの空調用空気
の吹き出しを実現できるので、従来のような床ダクトパ
ネル30からの吹き出し、つまり床面からの吹き出しを
行う場合に比べ、家具等の設置の自由度の向上を図るこ
とができるうえ、横向きの吹き出し風になることから居
住者にとって快適な空調を行うことができる。
【0035】また、開口部40は、上側端縁41を含ん
で上側表面42から端面43に渡って開口するように設
けられているので、壁ダクトパネル50を本実施例の如
く建物の芯位置Sに配置しても、床ダクトパネル30の
パネルダクト36と壁ダクトパネル50のパネルダクト
53との間の空調用空気の流通を確実に確保できる。こ
のため、ダクトの構成要素として壁ダクトパネル50を
利用するにあたって、従来生じていた不都合、つまり壁
ダクトパネル50を建物の芯位置Sから外れた特殊な間
仕切り壁にしなければならないという不都合を解消でき
る。
【0036】さらに、開口部40は、上側端縁41を含
んで上側表面42から端面43に渡って開口するように
設けられているので、床ダクトパネル30を互いの長手
方向端部どうしを合わせて二つ連続して配置すること
で、前述した床ダクトパネル30のパネルダクト36と
壁ダクトパネル50のパネルダクト53との間の空調用
空気の流通に加え、隣接配置された二つの床ダクトパネ
ル30のパネルダクト36どうしの間の空調用空気の流
通も確保できるため、ダクト配置の多様化、自由化を図
ることができる。
【0037】また、吹出グリル61は、幅木60に固定
されているので、低位置で、かつ横向きの吹き出しを実
現でき、より一層快適な空調を行うことができる。
【0038】さらに、床ダクトパネル30の長手方向端
部は、一つのブロック芯材31により形成され、開口部
40は、このブロック芯材31に設けられるので、特殊
な形状の開口部40を有する床ダクトパネル30を容易
に製造できるうえ、床ダクトパネル30を強度的にも優
れたものにすることができる。
【0039】また、壁ダクトパネル50および床ダクト
パネル30は、木質パネルであるため、木質材料の加工
の容易性から、製造の容易化を図ることができる。そし
て、特に、ブロック芯材40を木質としていることか
ら、連通孔44を容易に形成できるので、製造の容易化
をより一層図ることができる。
【0040】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形
等は本発明に含まれるものである。すなわち、前記実施
例では、床ダクトパネル30の内部には、一枚の中間芯
材33が設けられ、二本のパネルダクト36が形成され
ていたが、床ダクトパネル30の内部には、三本以上の
パネルダクトを形成してもよく、あるいは必要強度を確
保できる場合には、中間芯材33を設けずに一本のパネ
ルダクトを形成するようにしてもよい。また、これに伴
って一つの長手方向端部に設けられる開口部40の個数
は、三個以上としてもよく、あるいは必要強度を確保で
きる場合には、一個としてもよい。
【0041】そして、前記実施例では、二つの床ダクト
パネル30が連続配置されていたが、本発明の床ダクト
パネルは、例えば、図4に示すように補助流路70が形
成された補助部材71等を用いて、連続配置しないで用
いることもできる。
【0042】また、前記実施例では、開口部40は、上
側端縁41を含んで上側表面42から端面43に渡って
開口するように設けられていたが、図5に示すように下
側端縁73を含んで下側表面74から端面75に渡って
開口するように設けられた開口部76を有する床ダクト
パネル77としてもよい。そして、この際には、空調用
空気の流れは、図中実線の矢印で示したようにしてもよ
く、あるいは図中一点鎖線の矢印で示したようにしても
よい。
【0043】さらに、図6に示すように、上側端縁80
および下側端縁81を含んで上側表面82、端面83、
および下側表面84に渡って開口するように設けられた
開口部85を有する床ダクトパネル86としてもよい。
そして、この際には、空調用空気の流れは、自在に形成
することができる。
【0044】また、前記実施例では、吹出グリル61
は、幅木60に固定されていたが、吹出グリル61の設
置位置は、幅木60の部分に限定されるものではなく、
例えば幅木60の上側位置で壁ダクトパネル50に直接
に設けるようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、特
殊な形状の開口部を通して床ダクトパネル内のパネルダ
クトと壁ダクトパネル内のパネルダクトとの間で空調用
空気を円滑かつ確実に流通させることができるので、壁
ダクトパネルからの空調用空気の吹き出しを実現できる
ため、従来のような床面からの吹き出しを行う場合に比
べ、家具等の設置の自由度の向上を図ることができるう
え、横向きの吹き出し風になることから居住者にとって
快適な空調を実現できるという効果がある。
【0046】また、床ダクトパネルの長手方向端部に設
けられた開口部は、この長手方向端部の少なくとも片側
端縁を含んで表面から端面に渡って開口するように設け
られているので、床ダクトパネルに接続する壁ダクトパ
ネルを建物の芯位置に配置できるという効果がある。
【0047】さらに、床ダクトパネルを互いの長手方向
端部どうしを合わせて二つ連続して配置し、これらの二
つの床ダクトパネルの開口部どうしを連通させた場合に
は、前述したような床ダクトパネル内のパネルダクトと
壁ダクトパネル内のパネルダクトとの間の空調用空気の
流通に加え、二つの床ダクトパネル内のパネルダクトど
うしの間の空調用空気の流通も確保できることから、ダ
クト配置の多様化、自由化を図ることができるという効
果がある。
【0048】また、壁ダクトパネルに、床ダクトパネル
の開口部を通して導かれた空調用空気を床ダクトパネル
の上側の空間に吹き出す吹出口を設け、この吹出口を前
記空間の床隅部に設けられた幅木部分に配置した場合に
は、低位置で、かつ横向きの吹き出しを実現でき、より
一層快適な空調を実現できるという効果がある。
【0049】さらに、床ダクトパネルの長手方向端部を
一つのブロック状部材により形成し、このブロック状部
材に開口部と床ダクトパネル内のパネルダクトとを連通
する連通孔を形成した場合には、特殊な形状の開口部を
有する床ダクトパネルを容易に製造できるうえ、床ダク
トパネルを強度的にも優れたものにすることができると
いう効果がある。
【0050】また、壁ダクトパネルおよび床ダクトパネ
ルを木質とした場合には、木質材料の加工の容易性によ
って、これらのパネルの製造の容易化を図ることがで
き、特に、前述したブロック状部材を用いる際には、連
通孔を容易に形成できるので、製造の容易化をより一層
図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の建物内ダクト構造の鉛直断
面図。
【図2】前記実施例の建物内ダクト構造の斜視図。
【図3】前記実施例の床ダクトパネルの長手方向端部の
分解斜視図。
【図4】本発明の変形例を示す概略断面図。
【図5】本発明の別の変形例を示す概略断面図。
【図6】本発明のさらに別の変形例を示す概略断面図。
【図7】従来例を示す斜視図。
【符号の説明】
11,12 居室空間 30,77,86 床ダクトパネル 31 ブロック状部材であるブロック芯材 36 床ダクトパネル内に形成されたパネルダクト 40,76,85 開口部 41,80 片側端縁である上側端縁 42,82 上側表面 43,75,83 端面 44 連通孔 50 壁ダクトパネル 53 壁ダクトパネル内に形成されたパネルダクト 60 幅木 61 吹出口である吹出グリル 73,81 片側端縁である下側端縁 74,84 下側表面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の壁や床の一部を形成するダクトパ
    ネル内に設けられて空調用空気を流通させる建物内ダク
    ト構造であって、前記壁の一部を形成する壁ダクトパネ
    ルと前記床の一部を形成する床ダクトパネルとが互いの
    長手方向端部を合わされて交差する方向に配置され、こ
    れらの壁ダクトパネル内および床ダクトパネル内には、
    それぞれ前記空調用空気を流通させるパネルダクトが形
    成され、前記床ダクトパネルの長手方向端部には、この
    端部の少なくとも片側端縁を含んで表面から端面に渡っ
    て開口する開口部が設けられ、この開口部と前記壁ダク
    トパネル内のパネルダクトとが連通されていることを特
    徴とする建物内ダクト構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した建物内ダクト構造に
    おいて、前記床ダクトパネルは、互いの長手方向端部ど
    うしを合わされて二つ連続して配置され、これらの二つ
    の床ダクトパネルの前記開口部どうしは、連通されてい
    ることを特徴とする建物内ダクト構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した建物
    内ダクト構造において、前記壁ダクトパネルには、前記
    床ダクトパネルの開口部を通して導かれた前記空調用空
    気を前記床ダクトパネルの上側の空間に吹き出す吹出口
    が設けられ、この吹出口は、前記空間の床隅部に設けら
    れた幅木部分に配置されていることを特徴とする建物内
    ダクト構造。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    した建物内ダクト構造において、前記床ダクトパネルの
    長手方向端部は一つのブロック状部材により形成され、
    このブロック状部材には、前記開口部と前記床ダクトパ
    ネル内のパネルダクトとを連通する連通孔が形成されて
    いることを特徴とする建物内ダクト構造。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    した建物内ダクト構造において、前記壁ダクトパネルお
    よび前記床ダクトパネルは、木質であることを特徴とす
    る建物内ダクト構造。
  6. 【請求項6】 建物の床の一部を形成し、かつ、内部に
    空調用空気を流通させるパネルダクトが形成された床ダ
    クトパネルであって、長手方向端部に、この端部の少な
    くとも片側端縁を含んで表面から端面に渡って開口する
    開口部が設けられたことを特徴とする床ダクトパネル。
JP13023395A 1995-05-29 1995-05-29 建物内ダクト構造および床ダクトパネル Withdrawn JPH08327128A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021021539A (ja) * 2019-07-29 2021-02-18 角田 正 冷暖房用気体流路形成システム及び冷暖房システム

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JP2021021539A (ja) * 2019-07-29 2021-02-18 角田 正 冷暖房用気体流路形成システム及び冷暖房システム

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