JPH0131097B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は被空調室の天井内に埋設されて設置さ
れる空気調和機に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来、この種の天井埋込み型空気調和機（以下
空調機という）としては第１図、第２図に示すも
のが一般的である。すなわちこの図においてａは
天井内に埋設される空調機本体を示し、ｂは天井
外に露出して本体に設置される化粧パネルを示
す。空調機本体ａ内部のほぼ中央には送風機ｃを
備え、室内の空気は化粧パネルｂの吸入口ｄを通
り送風機ｃを出て、左右の熱交換器ｅを通り風路
ｆを経て吸入口ｄ両側の吐出口ｇより室内へ吐出
される。又天井埋込み型空調機の特長として室内
天井のほぼ中央に設置されるが吐出口ｇより吐出
される空気ｈが２方向のため空調された空気の循
環が悪く室内のすみずみまで空調されにくい欠点
があつた。また、２方向の吹出しを全方向吹出し
とするため、熱交換器を円形状にする構成のもの
が特開昭56−149536号公報に提案されているが、
全周吹出しのため吹出した空気が吸込口に吸込ま
れるシヨートサーキツト現象が発生しやすく、空
気調和機としての機能が低下するとともに、円形
熱交換器のため４方向吹出し化が困難である。

また空気調和機としての大きさのシリーズ化を
行なう場合に円形熱交換器のため熱交換器の長さ
を大きく取れないので箱体が大きくなるととも
に、熱交換器の直径をそれぞれ変える必要があ
り、コスト的に高くなり、熱交換器の保管スペー
スも大きくなる欠点があつた。

発明の目的 そこで本発明は上記欠点を解消するため、簡単
な構成で４方向吹出しを実現し、空気の循環をよ
くし、かつ各吐出口から適温の調和空気が得られ
ることで快適な空気調和を行なえるとともに、空
気調和機としての大きさのシリーズ化を行なう場
合に簡単にでき、箱体をあまり大きくしなくても
よい空気調和機を得ることを目的とするものであ
る。

発明の構成 そこで本発明は遠心送風機（シロツコフアン）
の外周に対向して、シロツコフアンを囲むように
略Ｌ字状に形成した一対の熱交換器を配置し、こ
の熱交換器の各直線部側外周に配置し化粧パネル
の吐出口とを連結する通風路を設けるものであ
る。

実施例の説明 以下本発明の一実施例を添付図面に従い説明す
る。

図において１は天井埋込み型空気調和機本体
で、天井２に穿設された開口３より挿入されて天
井２内部に位置する下面開口の矩形状箱体４と、
天井２より露出し箱体４に取付け固定される矩形
状の化粧パネル５より成る。化粧パネル５の中央
には吸込口６を、この吸込口６の外周には一対の
長い吐出口７ａ，７ｂと一対の短い吐出口７ｃ，
７ｄによる４つの吐出口を形成している。一方箱
体４内には吸込口６に相対向して片吸込みシロツ
コフアン８とこのフアン８を駆動するモータ９を
備え、さらにシロツコフアン８の外周にこれを囲
むよう一対のＬ字形熱交換器１０，１１を配置し
ている。そしてこの配置はフアン８を中心とする
直交する中心線に対し対称に位置している。Ｌ字
形熱交換器１０，１１は共に長辺部１０ａ，１１
ａと短辺部１０ｂ，１１ｂとより成り、長辺部１
０ａ，１１ａが通風路１２ａ，１２ｂを介して長
い吐出口７ａ，７ｂに連通し、短辺部１０ｂ，１
１ｂが通風路１２ｃ，１２ｄを介して短い吐出口
７ｃ，７ｄに連通している。シロツコフアン８に
よるＬ字形熱交換器１０，１１への通風は発泡ス
チロール等の断熱材で一体成形されたドレンパン
スクロール１３にて案内される。すなわち、ドレ
ンパンスクロール１３は熱交換器１０，１１のド
レン水を受けるドレンパン部１３ａと、シロツコ
フアン８の外周を囲み熱交換器１０，１１に相対
向して吹出用開口Ａ、Ｂを構成するスクロール部
１３ｂ，１３b′及び１３ｃ，１３c′と、上記開口
Ａ、Ｂ内にあつて長辺部１０ａ，１１ａと短辺部
１０ｂ，１１ｂへの分流案内を行なう補助スクロ
ール部１３ｄ，１３d′とを構成している。さらに
このドレンパンスクロール１３の中央にはシロツ
コフアン８の吸込み側に位置して吸入用開口１３
ｅが穿設されており、吸込用開口１３ｅにはオリ
フイス１４が備えられている。

以上の構成において、モータ９の運転によるシ
ロツコフアン８の回転によつて、室内空気は吸込
口６、オリフイス１４を経てフアン８内に吸込ま
れ、スクロール部１３ｂ，１３b′及び１３ｃ，１
３c′に案内されて吹出用開口Ａ、Ｂへ吐出する。
吹出用開口Ａ、Ｂからは補助スクロール部１３
ｄ，１３d′にて分流されて熱交換器１０，１１の
各長辺部１０ａ，１１ａ及び短辺部１０ｂ，１１
ｂに吹付けられ通風路１２ａ〜１２ｄを介して吐
出口７ａ〜７ｄより室内に吹き出される。

従つて４方向の吐出口７ａ〜７ｄより調和空気
が吹出され、本体１が室内の中央に位置している
場合でも均等に空調が行え、かつ各熱交換器の各
長辺部及び短辺部の長さとそれに対応した化粧パ
ネルの各吐出口の大きさを調整することにより、
４方向吹出し比率が簡単に調節できる。また空気
調和機としての大きさのシリーズ化を行なう場合
に、略Ｌ字状の熱交換器のために熱交換器の長さ
を大きく取れるとともに二辺の長さを大きくでき
るので箱体を小形にできるものである。さらに、
一対の熱交換器を同一略Ｌ字形状の二つで形成す
ることも可能であり、熱交換器の製造面や保管ス
ペース面でも有利となる。

発明の効果 以上の説明からも明らかな如く、本発明によれ
ば一対の略Ｌ字状熱交換器を送風機の外周に対向
して設置し、この熱交換器の各直線部側外周に配
置され化粧パネルの吐出口とを連結する通風路と
を設けたので、４方向吹出しが可能となり快適空
調が行なえるとともに、各熱交換器の各長辺部及
び短辺部の長さと、それに対応した化粧パネルの
各吐出口の大きさを調整することにより、４方向
吹出しの比率が簡単に調節できる。また空気調和
機としての大きさのシリーズ化を行なう場合に、
略Ｌ字状の熱交換器のために熱交換器の長さを大
きく取れるとともに、二辺の長さを大きくできる
ので箱体を小形にできる。さらに一対の熱交換器
を同一略Ｌ字形状の二つで形成することが可能で
あり熱交換器の製造面や保管スペース面でも有利
となる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の天井埋込み型空気調和機の概略
斜視図、第２図は同空気調和機の水平断面図、第
３図は本発明一実施例の空気調和機の概略斜視
図、第４図は同空気調和機の垂直断面図、第５図
は同水平断面図、第６図はドレンパンスクロール
の斜視図を示す。 ２……天井、４……箱体、５……化粧パネル、
６……吸込口、７ａ〜７ｄ……吐出口、８……シ
ロツコフアン（送風機）、１０，１１……Ｌ字形
熱交換器、１２ａ〜１２ｄ……通風路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 天井内に埋設される箱体と、天井外に露出し
   て略中央に吸込口を形成した略矩形状で４辺に吐
   出口を備えた化粧パネルと、前記箱体内で吸込口
   に相対向して配置した遠心送風機と、この遠心送
   風機の外周に対向して配置し遠心送風機を囲むよ
   うに略Ｌ字状に曲げ形成した一対の熱交換器と、
   この熱交換器を載置するドレンパン部と、この熱
   交換器の各直線部側外周に配置され前記化粧パネ
   ルの吐出口とを連結する通風路と、前記遠心送風
   機を囲むように前記ドレンパン部に立設され、前
   記熱交換器に相対向して吹出用開口を構成するス
   クロール部と、前記吹出用開口内にあつて前記熱
   交換器への風の流れを区画する補助スクロール部
   とを備えた空気調和機。