JPH0752028B2 - 一体型集中空調システム - Google Patents

一体型集中空調システム

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JPH0752028B2
JPH0752028B2 JP22553990A JP22553990A JPH0752028B2 JP H0752028 B2 JPH0752028 B2 JP H0752028B2 JP 22553990 A JP22553990 A JP 22553990A JP 22553990 A JP22553990 A JP 22553990A JP H0752028 B2 JPH0752028 B2 JP H0752028B2
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air
duct
supply duct
air supply
building
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龍 志村
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Misawa Homes Co Ltd
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Misawa Homes Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、建物内の空気調和を行う一体型集中空調シス
テムに関する。
[従来の技術] 近年では、多数の室内機で一個の室外機を共用する、い
わゆるセントラルヒーティングと呼ばれる集中式のエア
コンが利用されている。このものは、一個の室外機から
建物の各室に設置された室内機まで、配管を介して、所
定の温度条件に設定された冷媒を流すことにより、各室
内を個別に冷暖房するものである。
しかしながら、このようなセントラルヒーティングは基
本的に冷媒を介して熱交換を行うものであって、単に冷
暖房を行うにすぎず、室内の換気は全く行わない。よっ
て、室内の空気汚染の問題や結露の問題などが発生す
る。
また各室毎に室内機を設置するスペースを確保する必要
があるうえ、これらの取付作業や、室内機と室外機とを
結ぶ冷媒用の配管の施工にあっては、煩雑な作業を避け
ることができず、熟練した専門職に任せるしかないのが
実状である。
そこで本出願人は、先に、現場での配管施工が簡単にで
き、冷暖房と換気を含む集中式の空調が行える一体型集
中空調システムを提案した(特願平1−109999号)。
この一体型集中空調システムは、第9図に示すように、
建物の二階床パネルあるいは一階天井パネル1内に配設
され、建物の各室2,2…に通じる枝状に分岐したダクト
3を介して各室2,2…の空調を行うものであって、ダク
ト3の各室に通じる先端部が各室に向けて開口して、空
気吹出口4,4…とされている。また各室の壁面には、前
記ダクト3が配設された二階床パネルあるいは一階天井
パネル1内部に連通するようにして開口した排気口5,5
…が設けられている。また図中符号6は、空調機であ
り、該空調機6は、その内部が空気がU字状に循環する
空気循環路を有し、該空気循環路の一端部が、前記ダク
ト3の基端部に連結されるとともに、他端部が前記二階
床パネルあるいは一階天井パネル1の内部に連通するよ
うに配設されている。そしてこの空調機6の空気循環路
には、建物内の空気を吸入しかつ吸入された空気を前記
ダクト3を通して各室2,2…に送出する送風ユニット7
と、空気循環路内の空気を所定温度に調整する熱源ユニ
ット8と、該空気を外気との間で換気する換気ユニット
9が設けられている。
前記ダクト3は、予め二階床パネルあるいは一階天井パ
ネル1内に配設されたパネルユニット式構造とされてお
り、現場では、各二階床パネルあるいは一階天井パネル
1を接合するだけの施工によって、この一体型集中空調
システムの配設が行なわれ、配管施工は省略できるよう
に配慮されている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、前記一体型集中空調システムでは、ダクト内
が中空のパネルユニット式構造であるため、断熱性に欠
け、このダクト内を通る空気の熱が、一部外部へ放散し
てしまう不都合があった。そのため、所望の温度状態を
維持したままで、空気を各室内へ供給するためには、前
記空調ユニット内で、予め希望する温度より幾分高めの
温度条件に設定しておく必要があった。よって、熱効率
が悪く、コスト高につくという欠点があった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであって、現場
での配管施工が簡単で、しかも冷暖房および換気を含む
集中的な空調を、高い断熱性で以て効率良く行うことの
できる一体型集中空調システムを提供することを目的と
している。
[課題を解決するための手段] 本発明は、枝状に分岐して建物の各室に開口するように
して配設されて、各室に空気を供給する給気用ダクトと
建物全体の空気を一括して排気する排気用ダクトと、前
記給気用ダクトと排気用ダクトとを連結して、排気用ダ
クト側から給気用ダクト側へ空気を循環せしめるととも
に、排気用ダクトにより吸入された空気を所定温度に調
整する熱源ユニットと該空気を外気との間で換気する換
気ユニットとを備えた空調機とを有し、前記給気用ダク
トを、矩形輪郭に組まれた枠体と、該枠体の両面に貼設
された合板と、枠体および合板の内壁面に沿って、該枠
体内部に嵌め込まれた内部中空の発泡スチロール成形品
とから構成したことを解決手段とした。
[作用] 本発明の一体型集中空調システムによれば、給気用ダク
トが、前述のように枠体と、該枠体の両面に貼設された
合板と、枠体および合板の内壁面に沿って該枠体内部に
嵌め込まれた内部中空の発泡スチロール成形品とより構
成されているので、高い断熱性を有し、該給気用ダクト
内を通過する空気の熱を外部へ放散することなく、熱効
率良く、所望の温度条件に調和された空気を建物の各室
へ供給することができる。
[実施例] 以下、本発明の一体型集中空調システムを、実施例を示
し、図面を参照して説明する。
第1図は、本発明の一体型集中空調システムの一実施例
を示すものである。
第1図において、住宅となる建物10は、一階および二階
にそれぞれ建物10を縦断する廊下11およびその両側に配
列された複数の室12,12…を備えている。一階と二階と
の間は、二階床パネル13によって仕切られており、該二
階床パネル13内部には、本実施例における給気用ダクト
14が配設されている。
給気用ダクト14は、概ね、二階床パネル13内のほぼ中央
部に配設され該パネル13内を縦断するメインダクト15
と、該メインダクト15の側面から各室12,12…に通じる
枝状に分岐して配設されたサブダクト23,23…とからな
る。
メインダクト15は、第2図に示すように、縦框材16aお
よび横框材16bによって矩形輪郭に組まれ、その内部
に、該内部を2つの区画17a,17bに仕切る補強用芯材16c
が縦に配設されてなる枠体16と、該枠体16内の2つの区
画17a,17bの内壁に沿って、それぞれ密着状態に嵌め込
まれ接着された発泡スチロール成形品18と、該発泡スチ
ロール成形品18を覆い隠すようにして、該枠体16の両面
に貼設された合板20,20とを主体として構成されてい
る。
発泡スチロール成形品18は、前記枠体内部に嵌め込まれ
た時に、第2図および第3図に示すような内部中空の箱
型となるもので、例えば第5図に示すように、2つのタ
イプの成形品、サイドタイプのものAとストレートタイ
プのものBとが組み合わされて構成されたものである。
サイドタイプの成形品Aは、四角状底板部18aと該底板
部18aの3つの側部が同一方向に直角に曲げられてコの
字型に形成された3つの側板部18b,18b,18bとからな
り、発泡スチロールの一体成形によって得られたもので
ある。またストレートタイプの成形品Bは、四角状底板
部18aと該底板部18aの対向する2つの側部が同一方向に
曲げられてなる側板部18b,18bとからなるもので、同様
に発泡スチロールの一体成形によって得られたものであ
る。そして、ストレートタイプの成形品Bが複数個、そ
れぞれの側板部の端面を合わせるようにして接合される
とともに、その両端部に、サイドタイプ成形品Aがその
側板部の端面を合わせるようにして接合されて、中央が
へこんだ弁箱型に組み立てられている。そして、この弁
箱が2つ、そこへこみ部分を中に向けて互いに合わせら
れて接合され、内部中空の箱型の発泡スチロール成形品
18が形成されている。この箱型の発泡スチロール成形品
18は、前記枠体16の2つの区画17a,17b内に枠体内壁に
沿って密着状態に嵌め込まれており、これによって、発
泡スチロール成形品18内部の中空部19が、該発泡スチロ
ール成形品18によって覆われた空気流通路となるもので
ある。
また、このようにしてなるメインダクト15には、枠体端
面(横框材16b)の前記2つの区画17a,17bに対応する位
置に、それぞれ、該横框材16bと前記発泡スチロール成
形品18(サイドタイプAの側板部18b)を貫通して、発
泡スチロール成形品内部の中空部(流路)18aに連通す
るようにして、2つの孔21,21が設けられている。ま
た、枠体側面(縦化框材16a,16a)には、それぞれ所定
の間隔をあけて、数個の孔22,22…が設けられている。
該孔22も、前記孔21と同様に、縦框材16aおよび発泡ス
チロール成形品18(サイドタイプAあるいはストレート
タイプBの側板部18b)を貫通して、発泡スチロール成
形品内部の中空部(空気流通路)19に連通するようにし
て設けられている。
このようにしてなるメインダクト15の側面(縦框材)16
a,16aには、前記孔21,22…の設けられた位置に、それぞ
れサブダクト23,23…が接合されている。
サブダクト23は、第4図に示すように、前記メインダク
ト15と同様にして、縦框材24aおよび横框材24bによって
矩形輪郭に組まれてなる枠体24と、該枠体24内壁に沿っ
て密着状態に嵌め込まれ接着された発泡スチロール成形
品25と、該枠体24の両面に貼設された合板27,27とから
なるものである。このサブダクト23を構成する枠体24の
端面(横框材)24bには、該横框材24bと発泡スチロール
成形品25を貫通して該発泡スチロール成形品内部の中空
部26に連通する孔28が設けられている。そしてこのサブ
ダクト23は、該孔28を、前記メインダクト15の側面(縦
框材)16aに設けられた孔22と連通させるようにして、
メインダクト15の側面に接続されている。
またサブダクト23の表裏に貼られた合板27,27のうちの
いずれか一方には、建物10の一階あるいは二階の各室12
へ向くように開口する孔29が設けられて、前記発泡スチ
ロール成形品25内部の中空部(空気流通路)26より空気
を各室12へ吹き出す吹出口29とされている。第1図で
は、前記合板27の下面に一階の室に向く吹出口29の設け
られたサブダクト23と、合板27の上面に二階の室に向く
吹出口29の設けられたサブダクト23とが、前記メインダ
クト15の側面に交互に接続されている。また該吹出口29
には、それぞれ吹出スリット30が開閉度調節自在に設け
られ、この吹出スリット30の開口面積を調整することに
より、各室12,12…への空気の吹出量を加減できるよう
に配慮されている。
また一階床パネル31の内部には、パネル式あるいはホー
ス式の排気用ダクト32が、その先端部を一階床付近の人
目のつきにくい場所(第1図では階段下のスペース)に
開口して配設されている。該排気用ダクト32の先端部は
建物全体の空気を吸い込んで排気する排気口33とされ、
また基端部は、後述の空調機34の下部に接続されてい
る。
空調機34は、建物10の外部に置かれ、その上部は、先に
述べた給気用ダクト14のメインダクト15基端部に設けら
れた孔(吸入口)21に連結されており、また下部は、前
記排気用ダクト32の基端部に連結されている。
該空調機34は、第8図に示すように、該略、下部の熱源
ユニット35と、上部の換気ユニット36とから構成され、
前記排気用ダクト32側(下側)から給気用ダクト14(上
側)へ空気を循環させる空気循環路が、前記両ユニット
35,36を貫通して設けられている。
熱源ユニット35は、概ね、その下部に配置されるととも
に前記排気用ダクト32の基端部に連結するように設けら
れて、該排気用ダクト32から送り込まれた空気を上方へ
吹き上げるための吹上ファン38と、該吹上ファン38の上
方に設けられて、該空気を所定温度に調整するための熱
交換機39とを有してなる。該熱交換機39は、該空調機34
の外部に設置されて、該熱交換機34との間で冷暖房用の
冷媒を循環させる室外機45に連結されている。
また換気ユニット36は、前記熱源ユニット35の上部に設
けられている。換気ユニット36は、前記熱源ユニット35
からの空気の一部がそのまま上方へ移動する通風部40
と、他の一部が外気との間で熱交換して換気される熱交
換型の換気扇41とを有している。熱交換型の換気扇41に
は、外部からの新鮮な空気を取り入れる吸気路42と、前
記熱源ユニット35からの空気を外部へ排気する排気路43
と、該吸気路42および排気路43が互いに交差する位置に
設けられた両者の熱を交換する熱交換部44が設けられて
いる。
またこれらの各ユニット35,36の制御は、図示しない制
御装置によって一括して行なわれるようになっている。
すなわち、前記吹上ファン38を駆動するモータ、熱交換
機39と該熱交換機39に冷媒を流す室外機45、および熱交
換型換気扇41を作動するモータ等に接続されており、図
示いないワイヤレスリモコン等によりこれらを駆動、制
御せしめることができるようになっている。
次に、本実施例において述べた給気用ダクト14を製造
し、これを建物に取り付ける施工方法の一例を説明す
る。
まず、メインダクト15とサブダクト23をそれぞれ製造す
る。
メインダクト15の製造について説明すると、まず、所定
の位置にそれぞれ孔21…,22…の設けられた縦框材16aと
横框材16bを矩形輪郭に組み、その内部に補強用芯材16c
を縦に配設して、該枠体16内部が2つの区画17a,17bに
仕切られた枠体16を形成する。
この枠体16の一方の面に合板20を貼り合わせる。
次いで、第6図に示すように、枠体16内の前記2つの区
画17a,17bの内部に、内壁全体に沿って接着剤37を塗布
する。接着剤37としては、発泡スチロール成形品18と劣
化を招かないものであれば特に限定されず、例えば夏用
水性酢酸ビニル系接着剤やウレタン水性接着剤などが用
いられる。
この接着剤37の塗布された2つの区画17a,17b内に、そ
れぞれ発泡スチロール成形品18,18を嵌め込む。発泡ス
チロール成形品18としては、前述の2つのタイプの成形
品、サイドタイプのものAとストレートタイプのものを
用意する。そして、適宜の数の成形品Bを接続しその両
端部に成形品Aを連結して、前記枠体16の縦方向の長さ
に匹敵する長さの弁箱型に組み立てる。このものを2
つ、互いにへこんだ側を中に向けるようにして合わせた
状態に接合して、内部中空の箱状の発泡スチロール成形
品18を得る。この後、この箱状の発泡スチロール成形品
18を、前記枠体16の2つの区画17a,17b内にそれぞれ嵌
め込んで、先に塗布した接着剤37により、これらを接
着、一体化する。
さらに、枠体16のもう一方の面に、接着剤37を塗布し、
この上に合板20を貼り付ける。
次いで、先にこの枠体16の端面(横框材)16bおよび側
面(縦框材)16aに設けた孔21…,22…に、第7図に示す
ようにしてカッターナイフ等を導入し、この部分から露
見している前記発泡スチロール成形品18を、該孔21…,2
2…の木口に沿って切り取って、発泡スチロール成形品1
8内の中空部(空気流通路)19を枠体外部と連通させ
る。
次いで、この孔21…,22…の木口部に、木材の乾燥防止
用テープを一回り貼る。
さらに、これと同様の方法によって、前記構成のサブダ
クト23を製造する。
このようにしてメインダクト15およびサブダクト23を得
た後、現場において、二階床パネル13内の中央部付近に
メインダクト15を配設する。これと同様に、該メインダ
クト15の側面の孔22…に、サブダクト23の端面の孔28を
連通させるようにし、かつサブダクト23の合板27に設け
られた孔29を建物10の一階あるいは二階の各室12…に向
けるように配置した状態で、メインダクト15の左右に複
数個のサブダクト23,23…を接合し、目的の給気用ダク
ト14を形成する。
また建物10の一階床付近には、建物内に向けて開口する
排気用ダクト32を配設し、その基端部を、建物の外部に
設置された空調機34の下部に連結するとともに、前記給
気用ダクト14のメインダクト15端面に設けられた孔21,2
1を、空調機34の上部に連結する。
こうして施工が完了した本実施例の空調システムによれ
ば、制御装置の指令に基づいて、空調機34の熱源ユニッ
ト35内の吹上ファン38が運転開始とされ、これに伴って
建物10内の空気が排気用ダクト32から該空調機34内に負
圧吸入される。
空気は、熱交換機39を通過しここで所定温度に調整さ
れ、冷暖房が施される。所定温度に調整された空気の一
部は、通風部40を抜けて換気ユニット36の上方へ上昇す
る。また空気の残りは換気ユニット36内の換気扇41内へ
供給され排気路43内を流れる。また同時に該換気扇41内
には、外部の新鮮な空気が取り入れられて吸気路42内を
流れる。この時両者が交差する熱交換部44において、排
気路43内を流れる空気の熱が吸気路42内を通過する新鮮
空気に一部回収されて熱交換が行なわれる。熱交換によ
って熱を回収した新鮮空気は、換気ユニット36上方に移
動して、ここで、先に熱源ユニット35から直接上昇して
きた空気と、所定割合で混合され、これによって換気が
施される。
こうして冷暖房および換気がなされて生成した調和空気
は、該空調機34から給気用ダクト14のメインダクト15内
に送り込まれ、メインダクト15から各サブダクト23,23
…へ分配されて、サブダクト先端に設けられた吹出口2
9,29…より建物の各室12,12…へと供給される。
建物10内に有った未調和の空気および冷暖房、換気後の
汚れた空気は、前記排気用ダクト32から前記空調機34内
に吸入され、ここで再び所定の空調状態に設定された調
和空気に変えられて、再び給気用ダクト14内に送られ
る。こうして、一体型集中空調システムの運転の経過に
伴って、各室12,12…内は調和空気で満たされ、各室内
を含む建物全体は、所望の調和状態に維持される。
このように、本実施例の一体型集中空調システムによれ
ば、前記給気用ダクト14の内部に内部中空の箱型の発泡
スチロール成形品18が嵌め込まれ、該中空部19が空気の
流通路として作用するので、この空気流通路19は、該発
泡スチロール成形品18によって覆われた断熱構造を有す
ることとなる。したがって、調和空気が給気用ダクト14
を通過する際に、この調和空気の熱が外部へ放散してし
まうことが防止されて、調和空気が所望の温度状態に維
持されたままで、各室12,12…内へ供給されるようにな
る。よって、エネルギーの損失が生じず、熱効率が良く
なるので、コストダウンが図れるうえ、空調機34におい
て、希望する温度より高めの温度設定を行うといった面
倒がない。
また安価な発泡スチロール成形品18を用いることから、
製造費を安く抑えることができる。またこの発泡スチロ
ール成形品18は十分な弾力性を有しているので、これを
給気用ダクト14内に嵌め込む際の作業性が良く、しかも
嵌め込んだ後にも、高い気密性を得ることができる。
またこの発泡スチロール成形品18を前述のような2つの
タイプの成形品A,Bの組み合わせによって得るようにす
れば、給気用ダクト14内に嵌め込む作業か極めて容易と
なり、その取扱性が向上するうえ、さらに前記A,Bの組
み合わせを自在に変更することによって、多くの種類
(寸法や形状等)の給気用ダクト14への適用が可能にな
るといった便宜もある。
また、給気用ダクト14を前記のようなパネルユニット式
構造としたことによって、予め工場等で、二階床パネル
13内に配設した構成としておくことができる。このた
め、現場では、配管施工等の作業を要せず、単に二階床
パネル13の配設作業を行うだけで、同時に前記吸気用ダ
クト14の配設をも行うことができ、作業の簡略化、省力
化が可能となり、工期の短縮が図れる。
またこのような空調システムによれば、給気用ダクト14
により各室12,12…に調和空気を供給し、また建物内の
空気を一括して排気用ダクト32から排気するようにした
ので、各室内だけでなく、廊下等をも含む建物10全体
が、調和空気によって満たされ、住宅の空調が集中的に
かつ総括的に行なわれるようになる。
特に、本実施例のように、空調機34内に換気ユニット34
を設けたことにより、冷暖房だけでなく換気の機能を一
体化して付与することができ、このため、各機能を住宅
の各部に分散することなく、システムのコンパクト化お
よび設置性の大幅な向上が望める。
また換気の機能を付与したことによって、室内の空気汚
染が防止されて、住む人の健康に対する配慮がなされる
とともに、前述のように建物全体の空調を総括的に均一
に行うようにしたことによって、室内の局所的温度分布
が解消されて、結露防止やカビ、ダニの発生防止、住宅
の長寿命化などを図ることができるようになる。
そのうえ、各室に設けられた吹出口29,29…には、前述
のように開閉度調節可能な吹出スリット30が嵌着されて
いるので、各室の吹出口29,29…の開口面積を調整する
ことによって、各室毎の温度の微調整を独立して行うこ
とも可能である。
なお、本発明の空調システムは、前記実施例の構成に限
定されるものではなく、外観や寸法および内部に配置さ
れる各機器の具体的構成などは、実施に当たって適宜変
更可能とされるものである。
例えば前記実施例では、給気用ダクト14内に嵌め込まれ
る発泡スチロール成形品18として、前述の2つのタイプ
の成形品A,Bの組み合わせによって得られたものを利用
したが、内部に中空部19が形成されて、該中空部19が該
発泡スチロール成形品18によって覆われた空気流通路と
なるような構成のものであれば、例えば、一体成形によ
って得られた内部中空の箱型の成形品が用いられてもよ
い。また、シート状の発泡スチロール成形品が用いられ
て、これが所定の方法によって、前記給気用ダクト14の
内壁に沿って貼られ、その内部に空気の通る中空部(空
気流通路)19が形成されるように構成されたものが用い
られてもよい。
また、この給気用ダクト14を製造する方法は、前記実施
例で述べた方法に限られず、作業性良く所望の構成のも
のが得られる方法であれば、これ以外の方法によっても
よいことはもちろんである。
また前記実施例では、給気用ダト14のメインダクト15と
して、2つの区画17a,17bに仕切られた枠体16を用いた
が、このような仕切りのないものあってもかまわない。
またさらに、前記実施例の空調システムでは、空調機34
内に熱源ユニット35および換気ユニット36を備えて、冷
暖房および換気の機能を付与した構成としたが、これ以
外にも例えば、必要に応じて、空気清浄化の機能、除湿
あるいは加湿の機能、酸素混合の機能あるいは炭酸ガス
除去の機能などの種々の機能を備えた多機能ユニットを
付加することもできる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の空調システムによれば、
給気用ダクトを、矩形輪郭に組まれた枠体と、該枠体の
両面に貼設された合板と、枠体および合板の内壁面に沿
って該枠体内部に嵌め込まれた内部中空の発泡スチロー
ル成形品とから構成したので、給気用ダクトの断熱性が
向上し、該給気用ダクト内を通過する調和空気の熱が外
部へ放散してしまうことがなく、建物の各室内に所望温
度の調和空気を効率良く供給することができる。したが
って、省エネルギー化、コストダウンなどが図れる。ま
た発泡スチロール成形品は、十分な弾力性を有している
ので、給気用ダクト内への嵌め込み作業が容易であるう
えに、高い気密性を確保することができる。また安価な
発泡スチロール成形品を用いることから、製造コストを
安く抑えることができる。またこの給気用ダクトを、パ
ネルユニット式構造としたので、現場での配管施工を省
略することができ、作業の簡略化、省力化および工期の
短縮等の効果が望める。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一体型集中空調システムの一実施例を
示す斜視図、第2図は本発明において用いられる給気用
ダクトの一例を示す斜視図、第3図はメインダクトの一
例を示すもので第2図におけるIII−III断面図、第4図
はサブダクトの一例を示すもので第2図におけるIV−IV
断面図、第5図は本発明において用いられる発泡スチロ
ール成形品の一例を示す分解斜視図、第6図および第7
図は給気用ダクトの製造方法の一例を工程順に示すそれ
ぞれ斜視図、第8図は本発明において用いられる空調機
の一例を示す斜視図であり、第9図は従来の一体型集中
空調システムの一例を示す斜視図である。 10……建物、12……室、 14……給気用ダクト、 15……メインダクト、16……枠体、 18……発泡スチロール成形品、20……合板、 23……サブダクト、24……枠体、 25……発泡スチロール成形品、27……合板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】枝状に分岐して建物の各室に開口するよう
    にして配設されて、各室に空気を供給する給気用ダクト
    と、建物全体の空気を一括して排気する排気用ダクト
    と、前記給気用ダクトと排気用ダクトとを連結して、排
    気用ダクト側から給気用ダクト側へ空気を循環せしめる
    とともに、排気用ダクトにより吸入された空気を所定温
    度に調整する熱源ユニットと該空気を外気との間で換気
    する換気ユニットとを備えた空調機とを有し、 前記給気用ダクトを、矩形輪郭に組まれた枠体と、該枠
    体の両面に貼設された合板と、枠体および合板の内壁面
    に沿って、該枠体内部に嵌め込まれた内部中空の発泡ス
    チロール成形品とから構成したことを特徴とする一体型
    集中空調システム。
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