JPH08327020A - 燃焼装置 - Google Patents
燃焼装置Info
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- JPH08327020A JPH08327020A JP13008195A JP13008195A JPH08327020A JP H08327020 A JPH08327020 A JP H08327020A JP 13008195 A JP13008195 A JP 13008195A JP 13008195 A JP13008195 A JP 13008195A JP H08327020 A JPH08327020 A JP H08327020A
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- vaporized gas
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 気化素子のタール生成による流路抵抗増を抑
制し、かつ生成タールによるノズルの細孔詰まりを防止
する。 【構成】 気化室5の内壁と多孔体の気化素子8の外周
との間にノズル部3と連通した気化ガス通路9を設けた
構成にすることにより、気化素子8の一部にタール分が
生成して目詰まりを生じても、気化ガス通路9の存在で
流路抵抗は大きくなりにくく、燃焼量の低下を防止する
ことができる。また気化ガス通路9は高温に保持された
気化部1からの伝導熱によって高温となっているから、
気化ガスが温度低下して一部が液滴となりタール化して
ノズル部3の細孔を詰めることもなく、機器を長期間安
全に使用できる。
制し、かつ生成タールによるノズルの細孔詰まりを防止
する。 【構成】 気化室5の内壁と多孔体の気化素子8の外周
との間にノズル部3と連通した気化ガス通路9を設けた
構成にすることにより、気化素子8の一部にタール分が
生成して目詰まりを生じても、気化ガス通路9の存在で
流路抵抗は大きくなりにくく、燃焼量の低下を防止する
ことができる。また気化ガス通路9は高温に保持された
気化部1からの伝導熱によって高温となっているから、
気化ガスが温度低下して一部が液滴となりタール化して
ノズル部3の細孔を詰めることもなく、機器を長期間安
全に使用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体燃料を気化させ、こ
の気化ガスをノズルから噴出させて燃焼させる燃焼装置
に関するものである。
の気化ガスをノズルから噴出させて燃焼させる燃焼装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の燃焼装置は図8から図10
に示すように構成されている。
に示すように構成されている。
【0003】図8において、タンク1にカートリッジタ
ンク2から燃料が供給され、タンク1の燃料はポンプ3
によって高温に保持された気化部4内の気化室に供給さ
れる。そして供給された燃料は、気化室内に設けられた
気化素子で気化されて気化ガスとなって気化室内で高圧
となり、ノズル5より噴出される。このノズル5から噴
出された燃料は、エジェクター効果により一次空気を吸
引しながらノズル5の下流側に離れて設けた混合管6内
に噴出されここで混合されて、バーナ部7に供給され、
そこで燃焼される。生じた燃焼ガスは、バーナ部7の周
囲を覆うように配設された燃焼筒8で上方へ導かれ、こ
の燃焼筒8を覆ったダクト9で送風機10からの空気流
と混合され、温風として送出されて暖房に利用される。
そして、この種の燃焼装置はポンプ3の駆動周波数や印
加電圧を変えて燃料供給量を調節すると一次空気量もそ
れに従って増減し燃料と燃焼用空気量の比率がほぼ一定
に保たれた状態で燃焼量を変えることができるようにな
っている。
ンク2から燃料が供給され、タンク1の燃料はポンプ3
によって高温に保持された気化部4内の気化室に供給さ
れる。そして供給された燃料は、気化室内に設けられた
気化素子で気化されて気化ガスとなって気化室内で高圧
となり、ノズル5より噴出される。このノズル5から噴
出された燃料は、エジェクター効果により一次空気を吸
引しながらノズル5の下流側に離れて設けた混合管6内
に噴出されここで混合されて、バーナ部7に供給され、
そこで燃焼される。生じた燃焼ガスは、バーナ部7の周
囲を覆うように配設された燃焼筒8で上方へ導かれ、こ
の燃焼筒8を覆ったダクト9で送風機10からの空気流
と混合され、温風として送出されて暖房に利用される。
そして、この種の燃焼装置はポンプ3の駆動周波数や印
加電圧を変えて燃料供給量を調節すると一次空気量もそ
れに従って増減し燃料と燃焼用空気量の比率がほぼ一定
に保たれた状態で燃焼量を変えることができるようにな
っている。
【0004】図9は従来の燃焼装置の要部の拡大断面図
を示し、ノズル5を開閉制御するニードル11を駆動す
るソレノイド12が設けられ、燃焼時はノズル5が開
き、消火時にはノズル5を閉じてタンク1に気化部4内
の残留燃料を戻すようリターン管13が設けられてい
る。気化素子14は柱状の多孔体である多孔体セラミッ
ク製であり、気化室15の内壁に接して挿入されてい
る。ポンプ3により燃料供給管17より供給される燃料
が気化部4を加熱する加熱ヒータ16により高温になっ
ている気化素子14の細孔内に浸透拡散されて気化す
る。
を示し、ノズル5を開閉制御するニードル11を駆動す
るソレノイド12が設けられ、燃焼時はノズル5が開
き、消火時にはノズル5を閉じてタンク1に気化部4内
の残留燃料を戻すようリターン管13が設けられてい
る。気化素子14は柱状の多孔体である多孔体セラミッ
ク製であり、気化室15の内壁に接して挿入されてい
る。ポンプ3により燃料供給管17より供給される燃料
が気化部4を加熱する加熱ヒータ16により高温になっ
ている気化素子14の細孔内に浸透拡散されて気化す
る。
【0005】図10は従来の他の燃焼装置の要部の拡大
断面図を示し、気化素子14の構成を除き、その他の構
成は図9に示す従来のものと同様であるため、同一構成
部は同一符号で示す。この気化素子14は中空部14a
を有するパイプ状のもので構成されている。
断面図を示し、気化素子14の構成を除き、その他の構
成は図9に示す従来のものと同様であるため、同一構成
部は同一符号で示す。この気化素子14は中空部14a
を有するパイプ状のもので構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成の燃焼装置は、長期間保存されて酸化した変質油
や高沸点の異種成分を混入した燃料を使用すると、燃料
を気化する気化素子にタール分が生成し気化素子の目詰
まりや気化不良を生じ、燃焼量の低下や異常燃焼を発生
するという課題があった。
の構成の燃焼装置は、長期間保存されて酸化した変質油
や高沸点の異種成分を混入した燃料を使用すると、燃料
を気化する気化素子にタール分が生成し気化素子の目詰
まりや気化不良を生じ、燃焼量の低下や異常燃焼を発生
するという課題があった。
【0007】つまり、燃料供給管17より供給される低
温の燃料が高温になっている気化素子14の細孔内に浸
透拡散されながら次第に高温になって気化し気化ガスと
なるので、気化素子14は燃料供給側においては比較的
低温でノズル5部側においては比較的高温となる。した
がって、燃料の気化は気化素子14の一部(ノズル5部
側)に集中するため、この一部分にタール分が生成しや
すく気化素子14の目詰まりを生じていた。
温の燃料が高温になっている気化素子14の細孔内に浸
透拡散されながら次第に高温になって気化し気化ガスと
なるので、気化素子14は燃料供給側においては比較的
低温でノズル5部側においては比較的高温となる。した
がって、燃料の気化は気化素子14の一部(ノズル5部
側)に集中するため、この一部分にタール分が生成しや
すく気化素子14の目詰まりを生じていた。
【0008】図9の従来の気化素子14は柱状の多孔体
で気化室15の内壁に接して挿入されており、気化素子
14の一部(ノズル5部側)にタール分が生成して目詰
まりを生じると、気化素子14全体を気化面として有効
活用できなくなり気化器の寿命を短縮していた。またタ
ール分が生成して目詰まりを生じると、気化室内15の
流路抵抗が大きくなり、その抵抗によりポンブ3から供
給される燃料の供給量が減少して燃焼量が低下するとと
もに、燃料ガスの噴出によって吸引される燃焼用空気量
の比率が変化し燃焼状態を悪化させる原因となってい
た。
で気化室15の内壁に接して挿入されており、気化素子
14の一部(ノズル5部側)にタール分が生成して目詰
まりを生じると、気化素子14全体を気化面として有効
活用できなくなり気化器の寿命を短縮していた。またタ
ール分が生成して目詰まりを生じると、気化室内15の
流路抵抗が大きくなり、その抵抗によりポンブ3から供
給される燃料の供給量が減少して燃焼量が低下するとと
もに、燃料ガスの噴出によって吸引される燃焼用空気量
の比率が変化し燃焼状態を悪化させる原因となってい
た。
【0009】また、図10の従来の気化素子14は中空
部14aを有するパイプ状のもので、図9同様に気化室
15の内壁に接して挿入されており、気化素子14の一
部(ノズル5部側)にタール分が生成して目詰まりを生
じる。しかし中空部14aを有しているので気化室15
の流路抵抗は大きくなりにくく、気化素子14全体を気
化面として有効活用できるようになっている。しかしな
がら気化した高温の気化ガスは気化素子14の中空部1
4aを通ってノズル5から噴出するのであるが、気化素
子14は、多孔体セラミック製であるから熱伝導率が極
めてさ小さく、断熱性に優れているため、高温に保持さ
れた気化部4からの伝導熱によって外側は高温となって
いても、中空部14aは低温になっている。そのため高
温の気化ガスは低温になっている中空部14aを通ると
き温度が低下し、気化ガスの一部は液滴(特に高沸点成
分はなりやすい)となってノズル5の方へ移動し、ノズ
ル5部でタール化してノズル5の細孔を目詰まりをさせ
ることがあった。ノズル5の細孔が詰まると燃焼量が減
少して、燃焼限界を越えて臭気を発生したり失火したり
する。また、ノズル5を開閉制御するニードル11の周
囲やニードル11を駆動する慴動部にもタールが生成さ
れ、慴動部の間隙を詰めることがあった。慴動部の間隙
が詰まるとノズル5を開閉するニードル11の駆動が不
具合となって、ノズル5の開閉が不完全になり燃焼の点
火時、消火時に気化ガスが直接室内に放出され白煙や臭
気を発生する。そして最終的にはニードル11の駆動が
停止してしまうことがあった。
部14aを有するパイプ状のもので、図9同様に気化室
15の内壁に接して挿入されており、気化素子14の一
部(ノズル5部側)にタール分が生成して目詰まりを生
じる。しかし中空部14aを有しているので気化室15
の流路抵抗は大きくなりにくく、気化素子14全体を気
化面として有効活用できるようになっている。しかしな
がら気化した高温の気化ガスは気化素子14の中空部1
4aを通ってノズル5から噴出するのであるが、気化素
子14は、多孔体セラミック製であるから熱伝導率が極
めてさ小さく、断熱性に優れているため、高温に保持さ
れた気化部4からの伝導熱によって外側は高温となって
いても、中空部14aは低温になっている。そのため高
温の気化ガスは低温になっている中空部14aを通ると
き温度が低下し、気化ガスの一部は液滴(特に高沸点成
分はなりやすい)となってノズル5の方へ移動し、ノズ
ル5部でタール化してノズル5の細孔を目詰まりをさせ
ることがあった。ノズル5の細孔が詰まると燃焼量が減
少して、燃焼限界を越えて臭気を発生したり失火したり
する。また、ノズル5を開閉制御するニードル11の周
囲やニードル11を駆動する慴動部にもタールが生成さ
れ、慴動部の間隙を詰めることがあった。慴動部の間隙
が詰まるとノズル5を開閉するニードル11の駆動が不
具合となって、ノズル5の開閉が不完全になり燃焼の点
火時、消火時に気化ガスが直接室内に放出され白煙や臭
気を発生する。そして最終的にはニードル11の駆動が
停止してしまうことがあった。
【0010】そこでこの種の燃焼装置は、燃焼センサー
などで異常を検知して機器の運転を停止するようになっ
ている。したがって上記生成タールによるノズル5の細
孔詰まりやノズル5を開閉制御するニードル11の周囲
や慴動部の間隙の詰まりは機器の寿命を左右するという
ことになる。
などで異常を検知して機器の運転を停止するようになっ
ている。したがって上記生成タールによるノズル5の細
孔詰まりやノズル5を開閉制御するニードル11の周囲
や慴動部の間隙の詰まりは機器の寿命を左右するという
ことになる。
【0011】本発明は上記課題を解決するもので、気化
素子のタール生成による目詰まりをを抑制して気化素子
全体を気化面として有効活用できるとともに、生成ター
ルによるノズルの細孔詰まり等を防止することを目的と
したものである。
素子のタール生成による目詰まりをを抑制して気化素子
全体を気化面として有効活用できるとともに、生成ター
ルによるノズルの細孔詰まり等を防止することを目的と
したものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、液体燃料を供給する燃料供給部と、供給され
た燃料を気化させる気化部と、この気化部に形成された
略筒状の気化室と、気化室に内装された柱状の多孔体の
気化素子と、気化室で気化したガスを噴出させるノズル
部と、ノズル部から噴出したガスを燃焼させるバーナ部
とを備え、前記気化室の内壁と前記気化素子の外周との
間に前記ノズル部と連通した気化ガス通路を設けた構成
としてある。
するため、液体燃料を供給する燃料供給部と、供給され
た燃料を気化させる気化部と、この気化部に形成された
略筒状の気化室と、気化室に内装された柱状の多孔体の
気化素子と、気化室で気化したガスを噴出させるノズル
部と、ノズル部から噴出したガスを燃焼させるバーナ部
とを備え、前記気化室の内壁と前記気化素子の外周との
間に前記ノズル部と連通した気化ガス通路を設けた構成
としてある。
【0013】また、多孔体の気化素子の外周に切り欠き
部を設けてノズル部と連通した気化ガス通路を設けた構
成としてある。
部を設けてノズル部と連通した気化ガス通路を設けた構
成としてある。
【0014】そしてまた、上記気化ガス通路は多孔体の
気化素子の外周部に縦溝あるいは透過孔を形成して一ヵ
所以上設けた構成としてある。
気化素子の外周部に縦溝あるいは透過孔を形成して一ヵ
所以上設けた構成としてある。
【0015】さらにまた、気化室の内壁に縦溝を形成し
て多孔体の気化素子の外周との間にノズル部と連通した
気化ガス通路を一ヵ所以上設けた構成としてある。
て多孔体の気化素子の外周との間にノズル部と連通した
気化ガス通路を一ヵ所以上設けた構成としてある。
【0016】
【作用】本発明は、上記構成によって気化素子の一部
(ノズル部側)にタール分が生成して目詰まりを生じて
も、気化ガス通路を有しているので気化室内の流路抵抗
は大きくなりにくく、気化素子全体を気化面として有効
活用でき、気化素子のタール生成による目詰まりを抑制
して、燃焼量の低下を防止することができる。そして、
上記気化ガス通路は高温に保持された気化部近傍にあっ
てその気化部からの伝導熱によって高温となっているか
ら、気化ガスが気化ガス通路を通るとき温度が低下して
気化ガスの一部が液滴となりノズル部でタール化してノ
ズル部の細孔を詰めることはない。また、ノズル部にこ
れを開閉するニードルを設けたものにあってはこのニー
ドルの周囲やニードルを駆動する慴動部でもタール生成
はなくなり、慴動部の間隙を詰めることはない。
(ノズル部側)にタール分が生成して目詰まりを生じて
も、気化ガス通路を有しているので気化室内の流路抵抗
は大きくなりにくく、気化素子全体を気化面として有効
活用でき、気化素子のタール生成による目詰まりを抑制
して、燃焼量の低下を防止することができる。そして、
上記気化ガス通路は高温に保持された気化部近傍にあっ
てその気化部からの伝導熱によって高温となっているか
ら、気化ガスが気化ガス通路を通るとき温度が低下して
気化ガスの一部が液滴となりノズル部でタール化してノ
ズル部の細孔を詰めることはない。また、ノズル部にこ
れを開閉するニードルを設けたものにあってはこのニー
ドルの周囲やニードルを駆動する慴動部でもタール生成
はなくなり、慴動部の間隙を詰めることはない。
【0017】また、気化素子の外周に切り欠き部を設け
た気化素子は、上記と同様の作用を有するうえに、さら
に気化素子の切り欠き部以外の外周部が気化室の内壁に
接触しており、このためヒータや燃焼熱による熱量を気
化部から外周部の接触面を通して気化素子に伝導するこ
ともできるので気化が促進されるとともに消費電力を低
減できる。
た気化素子は、上記と同様の作用を有するうえに、さら
に気化素子の切り欠き部以外の外周部が気化室の内壁に
接触しており、このためヒータや燃焼熱による熱量を気
化部から外周部の接触面を通して気化素子に伝導するこ
ともできるので気化が促進されるとともに消費電力を低
減できる。
【0018】そしてまた、外周に縦溝あるいは透過孔を
形成した気化素子は、上記と同様の作用を有するうえ
に、さらに気化素子の前記気化室の内壁と接触する面積
が増加して、多くの熱を気化素子に伝導することができ
るようになり、気化がより促進されるとともに消費電力
をより低減できる。
形成した気化素子は、上記と同様の作用を有するうえ
に、さらに気化素子の前記気化室の内壁と接触する面積
が増加して、多くの熱を気化素子に伝導することができ
るようになり、気化がより促進されるとともに消費電力
をより低減できる。
【0019】さらにまた、気化室の内壁に縦溝を形成し
たものにおいては、この構成においても上記と同様の作
用を有するうえに、気化ガス通路が高温の気化室内壁に
囲まれて形成されたかたちとなるので、気化ガスは気化
ガス通路でより加熱されることになり、長期間保存され
て酸化がより進んだ変質油やより高沸点の異種成分を混
入した燃料を使用した場合であっても、気化ガス通路を
通るとき気化ガスの一部が液滴になることはなく、ノズ
ル部でタール化してノズル部の細孔を詰めることはな
い。また、ノズル部にこれを開閉するニードルを設けた
ものにあってはこのニードルの周囲やニードルを駆動す
る慴動部でもタール生成はなくなり、慴動部の間隙を詰
めることはない。
たものにおいては、この構成においても上記と同様の作
用を有するうえに、気化ガス通路が高温の気化室内壁に
囲まれて形成されたかたちとなるので、気化ガスは気化
ガス通路でより加熱されることになり、長期間保存され
て酸化がより進んだ変質油やより高沸点の異種成分を混
入した燃料を使用した場合であっても、気化ガス通路を
通るとき気化ガスの一部が液滴になることはなく、ノズ
ル部でタール化してノズル部の細孔を詰めることはな
い。また、ノズル部にこれを開閉するニードルを設けた
ものにあってはこのニードルの周囲やニードルを駆動す
る慴動部でもタール生成はなくなり、慴動部の間隙を詰
めることはない。
【0020】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
る。
【0021】図1は本発明の実施例を示す燃焼装置の要
部拡大断面図である。図2は図1のA−A線矢視断面図
である。
部拡大断面図である。図2は図1のA−A線矢視断面図
である。
【0022】図1、図2において、1は気化部で、その
上部に円形のバーナ受け座2を設け、バーナ受け座2の
ほぼ中央に位置するようにノズル部3を配置し、バーナ
受け座2とノズル部3の間に燃焼用空気を供給する一次
空気流入用の開口部4を設けている。5は気化室で、略
筒状に形成されており一端は連通口6を介してノズル部
3に連通し、半径方向に伸長した他端には燃料供給部7
が設けてある。気化室5内には多孔体の気化素子8が配
設されており、気化室5の内壁と多孔体の気化素子8の
外周との間にはノズル部3と連通した気化ガス通路9が
形成されている。そしてノズル部3の細孔を開閉制御す
るニードル10を駆動するソレノイド11が設けられ、
燃焼時ノズル部3の細孔が開き、消火時には閉じられて
タンク(図示せず)に気化部1内の残留燃料を戻すよう
リターン管12が設けられている。13はヒータで、気
化室5を除くバーナ受け座2の裏面に沿うように設けて
ある。14は気化部1の温度を検出する温度検出手段で
ある。15はノズル部3の上方に位置しバーナ受け座2
に載置した混合管、16は混合管15を覆う如くバーナ
受け座2に載置したバーナ部で、下部周壁に多数の炎口
部17を穿設してある。18は炎口部17を覆うごとく
配置したバーナリング、19はバーナ受け座2に設けた
受熱部である。
上部に円形のバーナ受け座2を設け、バーナ受け座2の
ほぼ中央に位置するようにノズル部3を配置し、バーナ
受け座2とノズル部3の間に燃焼用空気を供給する一次
空気流入用の開口部4を設けている。5は気化室で、略
筒状に形成されており一端は連通口6を介してノズル部
3に連通し、半径方向に伸長した他端には燃料供給部7
が設けてある。気化室5内には多孔体の気化素子8が配
設されており、気化室5の内壁と多孔体の気化素子8の
外周との間にはノズル部3と連通した気化ガス通路9が
形成されている。そしてノズル部3の細孔を開閉制御す
るニードル10を駆動するソレノイド11が設けられ、
燃焼時ノズル部3の細孔が開き、消火時には閉じられて
タンク(図示せず)に気化部1内の残留燃料を戻すよう
リターン管12が設けられている。13はヒータで、気
化室5を除くバーナ受け座2の裏面に沿うように設けて
ある。14は気化部1の温度を検出する温度検出手段で
ある。15はノズル部3の上方に位置しバーナ受け座2
に載置した混合管、16は混合管15を覆う如くバーナ
受け座2に載置したバーナ部で、下部周壁に多数の炎口
部17を穿設してある。18は炎口部17を覆うごとく
配置したバーナリング、19はバーナ受け座2に設けた
受熱部である。
【0023】上記構成において、燃料供給部7より気化
室5に送られた燃料はヒータ13と温度検出手段14と
制御手段(図示せず)で所定の温度に維持された気化室
5内で気化し気化ガスとなってノズル部3の細孔より噴
出する。気化ガスがノズル部3の細孔より噴出する際に
エジェクター効果により開口部4より空気を吸入し、混
合管15内で気化ガスと混合しながらバーナ部16内に
流入し炎口部17で燃焼する。
室5に送られた燃料はヒータ13と温度検出手段14と
制御手段(図示せず)で所定の温度に維持された気化室
5内で気化し気化ガスとなってノズル部3の細孔より噴
出する。気化ガスがノズル部3の細孔より噴出する際に
エジェクター効果により開口部4より空気を吸入し、混
合管15内で気化ガスと混合しながらバーナ部16内に
流入し炎口部17で燃焼する。
【0024】燃焼を開始すると炎口部17に形成される
火炎が受熱部19を加熱するとともに、炎口部17から
の伝導熱がバーナ受け座2に伝熱し、これらの熱により
気化部1が加熱され所定温度以上になると温度検出手段
14の信号と制御手段(図示せず)の制御によりヒータ
13への通電の一部あるいは全部を停止し、気化部1は
一定温度に維持される。
火炎が受熱部19を加熱するとともに、炎口部17から
の伝導熱がバーナ受け座2に伝熱し、これらの熱により
気化部1が加熱され所定温度以上になると温度検出手段
14の信号と制御手段(図示せず)の制御によりヒータ
13への通電の一部あるいは全部を停止し、気化部1は
一定温度に維持される。
【0025】液体燃料が気化室5内で気化する過程にお
いて、燃料供給部7より気化室5内に供給される低温の
燃料が高温になっている気化素子8の細孔内に浸透拡散
されながら次第に高温になって気化し気化ガスとなるの
で、気化素子8は燃料供給側においては比較的低温でノ
ズル5部側においては比較的高温となる。したがって、
燃料の気化は気化素子8の一部(ノズル5部側)に集中
するため、この一部分にタール分が生成しやすく気化素
子8の目詰まりを生じる。
いて、燃料供給部7より気化室5内に供給される低温の
燃料が高温になっている気化素子8の細孔内に浸透拡散
されながら次第に高温になって気化し気化ガスとなるの
で、気化素子8は燃料供給側においては比較的低温でノ
ズル5部側においては比較的高温となる。したがって、
燃料の気化は気化素子8の一部(ノズル5部側)に集中
するため、この一部分にタール分が生成しやすく気化素
子8の目詰まりを生じる。
【0026】本実施例の構成によれば気化室5の内壁と
多孔体の気化素子8の外周との間にノズル部3と連通し
た気化ガス通路9を設けているので、気化素子8の一部
(ノズル5部側)にタール分が生成して目詰まりを生じ
ても、この気化ガス通路9の存在で気化室15の流路抵
抗は大きくなりにくい。すなわちタール分が生成して目
詰まりを生じた部分より上流の燃料供給部7側で気化し
た気化ガスは気化ガス通路9を通って連通口6を介しノ
ズル部3より噴出されるので、気化素子8全体を気化面
として有効活用できるようになる。したがって気化素子
8のタール生成による目詰まりを抑制して、燃焼量の低
下を防止することができる。
多孔体の気化素子8の外周との間にノズル部3と連通し
た気化ガス通路9を設けているので、気化素子8の一部
(ノズル5部側)にタール分が生成して目詰まりを生じ
ても、この気化ガス通路9の存在で気化室15の流路抵
抗は大きくなりにくい。すなわちタール分が生成して目
詰まりを生じた部分より上流の燃料供給部7側で気化し
た気化ガスは気化ガス通路9を通って連通口6を介しノ
ズル部3より噴出されるので、気化素子8全体を気化面
として有効活用できるようになる。したがって気化素子
8のタール生成による目詰まりを抑制して、燃焼量の低
下を防止することができる。
【0027】また気化ガス通路9は気化室5の内壁と多
孔体の気化素子8の外周との間に設けているので、高温
に保持された気化部4からの伝導熱によって高温とな
り、気化ガスが気化ガス通路9を通るとき温度が低下し
て気化ガスの一部が液滴となってノズル部3の方へ移動
し、ノズル部3でタール化してノズル部3の細孔を詰め
ることはない。また、ノズル5を開閉制御するニードル
10の周囲やニードル10を駆動する慴動部でもタール
生成はなくなり、慴動部の間隙を詰めることはない。し
たがってノズル部3の細孔が詰まると燃焼量が減少し
て、燃焼限界を越えて臭気を発生したり失火したりする
ことや、慴動部の間隙が詰まるとノズル部3を開閉する
ニードル10の駆動が不具合となって、ノズル部3の開
閉が不完全になり燃焼の点火時、消火時に気化ガスが直
接室内に放出され白煙や臭気を発生し、そして最終的に
はニードル10の駆動が停止してしまうことを回避する
ことができるので、機器を長期間安全に使用することが
できる。
孔体の気化素子8の外周との間に設けているので、高温
に保持された気化部4からの伝導熱によって高温とな
り、気化ガスが気化ガス通路9を通るとき温度が低下し
て気化ガスの一部が液滴となってノズル部3の方へ移動
し、ノズル部3でタール化してノズル部3の細孔を詰め
ることはない。また、ノズル5を開閉制御するニードル
10の周囲やニードル10を駆動する慴動部でもタール
生成はなくなり、慴動部の間隙を詰めることはない。し
たがってノズル部3の細孔が詰まると燃焼量が減少し
て、燃焼限界を越えて臭気を発生したり失火したりする
ことや、慴動部の間隙が詰まるとノズル部3を開閉する
ニードル10の駆動が不具合となって、ノズル部3の開
閉が不完全になり燃焼の点火時、消火時に気化ガスが直
接室内に放出され白煙や臭気を発生し、そして最終的に
はニードル10の駆動が停止してしまうことを回避する
ことができるので、機器を長期間安全に使用することが
できる。
【0028】図3は本発明の他の実施例を示す燃焼装置
の要部拡大断面図で、図4は同図3のA−A線矢視断面
図である。
の要部拡大断面図で、図4は同図3のA−A線矢視断面
図である。
【0029】図3、図4において、先の実施例で述べた
部分と同じ部分は同一符号を付記して説明を省略し、異
なる部分のみを説明すると、多孔体の気化素子8の外周
に切り欠き部8aを設けて気化室5の内壁との間にノズ
ル部3と連通した気化ガス通路9を四ヵ所設けた構成と
してある。
部分と同じ部分は同一符号を付記して説明を省略し、異
なる部分のみを説明すると、多孔体の気化素子8の外周
に切り欠き部8aを設けて気化室5の内壁との間にノズ
ル部3と連通した気化ガス通路9を四ヵ所設けた構成と
してある。
【0030】この構成においても上記と同様の効果が得
られるるものであり、さらに気化素子8の切り欠き部8
a以外の外周部8bが気化室5の内壁に接触しており、
このためヒータ13や燃焼熱による熱量を気化部1から
外周部8bの接触面を通して気化素子8に伝導すること
もできるので、気化が促進されるとともに消費電力を低
減できる。
られるるものであり、さらに気化素子8の切り欠き部8
a以外の外周部8bが気化室5の内壁に接触しており、
このためヒータ13や燃焼熱による熱量を気化部1から
外周部8bの接触面を通して気化素子8に伝導すること
もできるので、気化が促進されるとともに消費電力を低
減できる。
【0031】なお、図3、図4の実施例においては気化
ガス通路9を四ヵ所設けた構成としているが、一ヵ所以
上設けたものであれば上記と同様の効果を得ることがで
きる。
ガス通路9を四ヵ所設けた構成としているが、一ヵ所以
上設けたものであれば上記と同様の効果を得ることがで
きる。
【0032】図5はさらに他の実施例を示し、図3のA
−A線矢視断面図である。この実施例においては、多孔
体の気化素子8の外周に縦溝あるいは透過孔8cのいず
れか一方、あるいは両方を形成して気化素子外周部にノ
ズル部3と連通した気化ガス通路9を数ヵ所設けた構成
としてある。この構成においても上記と同様の効果が得
られるものであり、そしてさらに気化素子8の縦溝ある
いは透過孔8c以外の外周部8dの面積が大きくなり気
化室5の内壁との接触面積が増加して、このためヒータ
13や燃焼熱による熱量を気化部1から外周部8dの増
加した接触面を通して気化素子8に伝導することができ
るので、気化がより促進されるとともに消費電力をより
低減できる。
−A線矢視断面図である。この実施例においては、多孔
体の気化素子8の外周に縦溝あるいは透過孔8cのいず
れか一方、あるいは両方を形成して気化素子外周部にノ
ズル部3と連通した気化ガス通路9を数ヵ所設けた構成
としてある。この構成においても上記と同様の効果が得
られるものであり、そしてさらに気化素子8の縦溝ある
いは透過孔8c以外の外周部8dの面積が大きくなり気
化室5の内壁との接触面積が増加して、このためヒータ
13や燃焼熱による熱量を気化部1から外周部8dの増
加した接触面を通して気化素子8に伝導することができ
るので、気化がより促進されるとともに消費電力をより
低減できる。
【0033】図6は本発明の他の実施例を示す燃焼装置
の要部拡大断面図で、図7は同図6のA−A線矢視断面
図である。
の要部拡大断面図で、図7は同図6のA−A線矢視断面
図である。
【0034】図6、図7において、先の実施例で述べた
部分と同じ部分は同一符号を付記して説明を省略し、異
なる部分のみを説明すると、この実施例では気化室5の
内壁側に縦溝5aを形成して多孔体の気化素子8の外周
との間にノズル部3と連通した気化ガス通路9を一ヵ所
以上設けた構成としてある。この構成においても上記と
同様の効果が得られるものであり、そして気化ガス通路
9が高温の気化室5内壁に囲まれて形成されているの
で、気化素子8から気化した気化ガスは気化ガス通路9
で加熱されるようなかたちとなり、長期間保存されて酸
化がより進んだ変質油やより高沸点の異種成分を混入し
た燃料を使用した場合であっても、気化ガス通路9を通
るとき気化ガスの一部が液滴になることはなく、気化ガ
スの状態でノズル部3の方へ移動するのでノズル部3で
タール化してノズル部3の細孔を詰めるようなことはな
い。また、ノズル5を開閉制御するニードル10の周囲
やニードル10を駆動する慴動部でもタール生成はなく
なり、慴動部の間隙を詰めることはない。したがってノ
ズル部3の細孔が詰まると燃焼量が減少して、燃焼限界
を越えて臭気を発生したり失火したりすることや、慴動
部の間隙が詰まるとノズル部3を開閉するニードル10
の駆動が不具合となって、ノズル部3の開閉が不完全に
なり燃焼の点火時、消火時に気化ガスが直接室内に放出
され白煙や臭気を発生し、そして最終的にはニードル1
0の駆動が停止してしまうことを回避することができる
ので、機器をより長期間安全に使用できる。
部分と同じ部分は同一符号を付記して説明を省略し、異
なる部分のみを説明すると、この実施例では気化室5の
内壁側に縦溝5aを形成して多孔体の気化素子8の外周
との間にノズル部3と連通した気化ガス通路9を一ヵ所
以上設けた構成としてある。この構成においても上記と
同様の効果が得られるものであり、そして気化ガス通路
9が高温の気化室5内壁に囲まれて形成されているの
で、気化素子8から気化した気化ガスは気化ガス通路9
で加熱されるようなかたちとなり、長期間保存されて酸
化がより進んだ変質油やより高沸点の異種成分を混入し
た燃料を使用した場合であっても、気化ガス通路9を通
るとき気化ガスの一部が液滴になることはなく、気化ガ
スの状態でノズル部3の方へ移動するのでノズル部3で
タール化してノズル部3の細孔を詰めるようなことはな
い。また、ノズル5を開閉制御するニードル10の周囲
やニードル10を駆動する慴動部でもタール生成はなく
なり、慴動部の間隙を詰めることはない。したがってノ
ズル部3の細孔が詰まると燃焼量が減少して、燃焼限界
を越えて臭気を発生したり失火したりすることや、慴動
部の間隙が詰まるとノズル部3を開閉するニードル10
の駆動が不具合となって、ノズル部3の開閉が不完全に
なり燃焼の点火時、消火時に気化ガスが直接室内に放出
され白煙や臭気を発生し、そして最終的にはニードル1
0の駆動が停止してしまうことを回避することができる
ので、機器をより長期間安全に使用できる。
【0035】なお、図7の実施例においては気化ガス通
路9を四ヵ所設けた構成としているが、一ヵ所以上設け
たものであれば上記と同様の効果を得ることができる。
路9を四ヵ所設けた構成としているが、一ヵ所以上設け
たものであれば上記と同様の効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の燃焼装置
は、気化室の内壁と多孔体の気化素子の外周との間にノ
ズル部と連通した気化ガス通路を設けた構成により、気
化素子の一部(ノズル部側)にタール分が生成して目詰
まりを生じても、気化ガス通路を有しているので気化室
内の流路抵抗は大きくなりにくく、気化素子全体を気化
面として有効活用でき、気化素子のタール生成による目
詰まりを抑制して、燃焼量の低下を防止することができ
る。そして、上記気化ガス通路は高温に保持された気化
部からの伝導熱によって高温となっており、気化ガスが
気化ガス通路を通るとき温度が低下して気化ガスの一部
が液滴となりノズル部でタール化してノズル部の細孔を
詰めることはない。また、ノズル部にこれを開閉するニ
ードルを設けたものにあってはこのニードルの周囲やニ
ードルを駆動する慴動部でもタール生成はなくなり、慴
動部の間隙を詰めることはない。したがってノズル部の
細孔が詰まると燃焼量が減少して、燃焼限界を越えて臭
気を発生したり失火したりすることや、慴動部の間隙が
詰まるとノズル部を開閉するニードルの駆動が不具合と
なって、ノズル部の開閉が不完全になり燃焼の点火時、
消火時に気化ガスが直接室内に放出され白煙や臭気を発
生し、そして最終的にはニードルの駆動が停止してしま
うことを回避することができる。以上のようなことから
機器を長期間安全に使用することができる。
は、気化室の内壁と多孔体の気化素子の外周との間にノ
ズル部と連通した気化ガス通路を設けた構成により、気
化素子の一部(ノズル部側)にタール分が生成して目詰
まりを生じても、気化ガス通路を有しているので気化室
内の流路抵抗は大きくなりにくく、気化素子全体を気化
面として有効活用でき、気化素子のタール生成による目
詰まりを抑制して、燃焼量の低下を防止することができ
る。そして、上記気化ガス通路は高温に保持された気化
部からの伝導熱によって高温となっており、気化ガスが
気化ガス通路を通るとき温度が低下して気化ガスの一部
が液滴となりノズル部でタール化してノズル部の細孔を
詰めることはない。また、ノズル部にこれを開閉するニ
ードルを設けたものにあってはこのニードルの周囲やニ
ードルを駆動する慴動部でもタール生成はなくなり、慴
動部の間隙を詰めることはない。したがってノズル部の
細孔が詰まると燃焼量が減少して、燃焼限界を越えて臭
気を発生したり失火したりすることや、慴動部の間隙が
詰まるとノズル部を開閉するニードルの駆動が不具合と
なって、ノズル部の開閉が不完全になり燃焼の点火時、
消火時に気化ガスが直接室内に放出され白煙や臭気を発
生し、そして最終的にはニードルの駆動が停止してしま
うことを回避することができる。以上のようなことから
機器を長期間安全に使用することができる。
【0037】また、多孔体の気化素子の外周に切り欠き
部を設けて気化室の内壁との間にノズル部と連通した気
化ガス通路を一ヵ所以上設けたものにおいては、上記と
同様の効果が得られるうえに、さらに気化素子の切り欠
き部以外の外周部が気化室の内壁に接触してヒータや燃
焼熱による熱量を気化部から外周部の接触面を通して気
化素子に伝導することができるので、気化が促進される
とともに消費電力を低減できる。
部を設けて気化室の内壁との間にノズル部と連通した気
化ガス通路を一ヵ所以上設けたものにおいては、上記と
同様の効果が得られるうえに、さらに気化素子の切り欠
き部以外の外周部が気化室の内壁に接触してヒータや燃
焼熱による熱量を気化部から外周部の接触面を通して気
化素子に伝導することができるので、気化が促進される
とともに消費電力を低減できる。
【0038】そしてまた、多孔体の気化素子の外周に縦
溝あるいは透過孔を形成して気化室の外周部にノズル部
と連通した気化ガス通路を一ヵ所以上設けたものにおい
ては、上記と同様の効果が得られるものである。特に気
化素子の気化室壁と接する外周部の面積が大きくなっ
て、ヒータや燃焼熱による熱量をこの増加した接触面を
通して気化素子に効率よく伝導することができるので気
化がより促進されるとともに消費電力をより低減でき
る。
溝あるいは透過孔を形成して気化室の外周部にノズル部
と連通した気化ガス通路を一ヵ所以上設けたものにおい
ては、上記と同様の効果が得られるものである。特に気
化素子の気化室壁と接する外周部の面積が大きくなっ
て、ヒータや燃焼熱による熱量をこの増加した接触面を
通して気化素子に効率よく伝導することができるので気
化がより促進されるとともに消費電力をより低減でき
る。
【0039】さらにまた、気化室の内壁側に縦溝を形成
して多孔体の気化素子の外周との間にノズル部と連通し
た気化ガス通路を一ヵ所以上設けたものにおいては、上
記と同様の効果が得られるうえに、さらに気化ガス通路
が高温の気化室内壁に囲まれることになるので、気化ガ
スは気化ガス通路でさらに加熱されることになり、長期
間保存されて酸化がより進んだ変質油やより高沸点の異
種成分を混入した燃料を使用した場合であっても、気化
ガス通路を通るとき気化ガスの一部が液滴になることは
なく、ノズル部でタール化してノズル部の細孔を詰める
ことはない。また、ノズル部にこれを開閉するニードル
を設けたものにあってはこのニードルの周囲やニードル
を駆動する慴動部でもタール生成はなくなり、慴動部の
間隙を詰めることはない。したがってノズル部の細孔が
詰まると燃焼量が減少して、燃焼限界を越えて臭気を発
生したり失火したりすることや、慴動部の間隙が詰まる
とノズル部を開閉するニードルの駆動が不具合となっ
て、ノズル部の開閉が不完全になり燃焼の点火時、消火
時に気化ガスが直接室内に放出され白煙や臭気を発生
し、そして最終的にはニードルの駆動が停止してしまう
ことを回避することができる。以上のようなことから機
器をより長期間安全に使用できる。
して多孔体の気化素子の外周との間にノズル部と連通し
た気化ガス通路を一ヵ所以上設けたものにおいては、上
記と同様の効果が得られるうえに、さらに気化ガス通路
が高温の気化室内壁に囲まれることになるので、気化ガ
スは気化ガス通路でさらに加熱されることになり、長期
間保存されて酸化がより進んだ変質油やより高沸点の異
種成分を混入した燃料を使用した場合であっても、気化
ガス通路を通るとき気化ガスの一部が液滴になることは
なく、ノズル部でタール化してノズル部の細孔を詰める
ことはない。また、ノズル部にこれを開閉するニードル
を設けたものにあってはこのニードルの周囲やニードル
を駆動する慴動部でもタール生成はなくなり、慴動部の
間隙を詰めることはない。したがってノズル部の細孔が
詰まると燃焼量が減少して、燃焼限界を越えて臭気を発
生したり失火したりすることや、慴動部の間隙が詰まる
とノズル部を開閉するニードルの駆動が不具合となっ
て、ノズル部の開閉が不完全になり燃焼の点火時、消火
時に気化ガスが直接室内に放出され白煙や臭気を発生
し、そして最終的にはニードルの駆動が停止してしまう
ことを回避することができる。以上のようなことから機
器をより長期間安全に使用できる。
【図1】本発明の一実施例における燃焼装置の要部拡大
断面図
断面図
【図2】図1のA−A線矢視断面図
【図3】本発明の他の実施例における燃焼装置の要部拡
大断面図
大断面図
【図4】図3のA−A線矢視断面図
【図5】本発明の他の実施例における気化部の要部拡大
断面図
断面図
【図6】本発明のさらに他の実施例における燃焼装置の
要部拡大断面図
要部拡大断面図
【図7】図6のA−A線矢視断面図
【図8】従来の燃焼装置の正面図
【図9】従来の燃焼装置の要部拡大断面図
【図10】従来の他の燃焼装置の要部拡大断面図
1 気化部 3 ノズル部 5 気化室 5a 縦溝 7 燃料供給部 8 気化素子 8a 切り欠き部 8c 縦溝あるいは透過孔 9 気化ガス通路 10 ニードル 16 バーナ部
フロントページの続き (72)発明者 重岡 武彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中川 真也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】液体燃料を供給する燃料供給部と、供給さ
れた燃料を気化させる気化部と、この気化部に形成され
た略筒状の気化室と、気化室に内装された柱状の多孔体
の気化素子と、気化室で気化したガスを噴出させるノズ
ル部と、ノズル部から噴出したガスを燃焼させるバーナ
部とを備え、前記気化室の内壁と前記気化素子の外周と
の間に前記ノズル部と連通した気化ガス通路を構成した
燃焼装置。 - 【請求項2】液体燃料を供給する燃料供給部と、供給さ
れた燃料を気化させる気化部と、この気化部に形成され
た略筒状の気化室と、気化室に内装された柱状の多孔体
の気化素子と、気化室で気化したガスを噴出させるノズ
ル部と、ノズル部から噴出したガスを燃焼させるバーナ
部とを備え、前記気化素子の外周に切り欠き部を設けて
前記ノズル部と連通した気化ガス通路を構成した燃焼装
置。 - 【請求項3】液体燃料を供給する燃料供給部と、供給さ
れた燃料を気化させる気化部と、この気化部に形成され
た略筒状の気化室と、気化室に内装された柱状の多孔体
の気化素子と、気化室で気化したガスを噴出させるノズ
ル部と、ノズル部から噴出したガスを燃焼させるバーナ
部とを備え、前記気化素子の外周部に縦溝あるいは透過
孔を形成して前記ノズル部と連通した気化ガス通路を一
ヵ所以上構成した燃焼装置。 - 【請求項4】液体燃料を供給する燃料供給部と、供給さ
れた燃料を気化させる気化部と、この気化部に形成され
た略筒状の気化室と、気化室に内装された柱状の多孔体
の気化素子と、気化室で気化したガスを噴出させるノズ
ル部と、ノズル部から噴出したガスを燃焼させるバーナ
部とを備え、前記気化室の内壁に縦溝を形成して前記気
化素子の外周との間に前記ノズル部と連通した気化ガス
通路を一ヵ所以上構成した燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13008195A JPH08327020A (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | 燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13008195A JPH08327020A (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | 燃焼装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08327020A true JPH08327020A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=15025534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13008195A Pending JPH08327020A (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | 燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08327020A (ja) |
-
1995
- 1995-05-29 JP JP13008195A patent/JPH08327020A/ja active Pending
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