JPH08326508A - 脱硝制御装置 - Google Patents

脱硝制御装置

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Publication number
JPH08326508A
JPH08326508A JP13152195A JP13152195A JPH08326508A JP H08326508 A JPH08326508 A JP H08326508A JP 13152195 A JP13152195 A JP 13152195A JP 13152195 A JP13152195 A JP 13152195A JP H08326508 A JPH08326508 A JP H08326508A
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JP
Japan
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signal
nitrogen oxide
denitration
speed
detector
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JP13152195A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Toyosaki
智広 豊崎
Takushi Yamazaki
卓志 山崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱硝制御の速応性および信頼性を高める。 【構成】 フィードバック制御系において、脱硝出口N
Ox 濃度検出器として、従来既設の低速型NOx 濃度検
出器15とこれよりも測定精度は劣るが検出スピードが
速い高速型NOx 濃度検出器41を使用する。高速型N
Ox 濃度検出器41のNOx 濃度信号rは、関数器42
によって低速型NOx 濃度検出器15のNOx 濃度信号
eのように無駄時間と1次遅れを伴う信号sに変換し、
この検出遅れ模擬信号sとの偏差を減算器44によって
算出する。この減算器44からの偏差信号tを低速型N
Ox 濃度検出器15のNOx 濃度信号eに加算して得ら
れるNOx 濃度信号uをフィードバック信号として用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発電プラント等におい
てガスタービン排ガス中の窒素酸化物を規制値以下に低
減するための還元物質注入量を制御する脱硝制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の発電プラントは、蒸気タービン単
体、または、ガスタービン単体を原動機として発電機と
組合わせていた、いわゆるシンプルサイクルプラントで
あったが、最近では発電効率の向上を目的としてガスタ
ービンと蒸気タービンの利点を巧みに組合わせた複合発
電プラントが主流になりつつある。
【0003】図11は、複合発電プラントのガスタービ
ン排ガスの発生から大気への排出に至る構成を概略的に
示したものである。
【0004】ガスタービン装置は圧縮機1と燃焼器2と
ガスタービン3から構成されており、圧縮機1にて圧縮
された空気が燃焼器2に送られ、燃焼器2において別途
供給される燃料4が圧縮機1からの圧縮空気と混合され
て燃焼される。燃焼器2で発生した高温の燃焼生成ガス
は、ガスタービン3に送られて仕事をした後、ガスター
ビン排ガス5として排熱回収ボイラ6に送られる。
【0005】排熱回収ボイラ6は、過熱器7、再熱器
8、蒸発器9、および節炭器10等によって構成され、
ガスタービン排ガス5の排熱を利用して蒸気を生成し、
図示しない蒸気タービンに送る。
【0006】一方、排熱回収ボイラ6によって熱交換さ
れてエネルギーが小さくなった低温の排ガスは、煙突1
1より大気中に排出される。ところが、この排出ガス中
には人体に有害なNO、NO2 等の窒素酸化物、いわゆ
るNOx が含まれており、排出される排ガス中のNOx
濃度の許容値は自治体により法的に厳しく規制されてい
る。
【0007】そこで排ガス中のNOx を低減除去して規
制値以下に抑えるために、排ガス流路に脱硝装置12が
設置されている。脱硝装置とは、排ガス中に還元物質、
例えばアンモニアを注入して、NOx を触媒の存在下で
無害な水と窒素に還元させて除去するものであるが、燃
焼生成ガス中のNOx に対し供給アンモニア量が少ない
と未反応のNOx が増え、また、過剰のアンモニアを供
給すると未反応のアンモニアを排出することになり、さ
らには、プロセスが触媒中での化学反応ということもあ
り、アンモニアの注入によって排ガス中のNOx 量を規
定値に制御するのが難しいという特徴がある。
【0008】このため、燃焼生成ガス中のNOx の量に
見合った例えばアンモニアのような還元物質量を適切な
タイミングで供給するように制御する装置として脱硝制
御装置13が提案されている。
【0009】脱硝制御装置13は、ガスタービン出口の
NOx 濃度を検出する脱硝入口NOx 濃度検出器14お
よび脱硝装置出口のNOx 濃度を検出する脱硝出口NO
x 濃度検出器15からそれぞれNOx 濃度信号を入力
し、脱硝装置出口のNOx 濃度をNOx 設定値に抑える
ために必要な還元物質流量を算出し、これに基づいて還
元物質流量調節弁16の弁開度を制御することにより還
元物質流量を調節する。
【0010】還元物質は還元物質流量調節弁16を介し
て還元物質注入グリッド17に送られ、ここから排ガス
中に注入される。還元物質、例えばアンモニアを注入さ
れた排ガスは、触媒層からなる脱硝装置12にてNOx
とアンモニアの化学反応を生じ、NOx は無害な水と窒
素に還元されて除去される。
【0011】脱硝制御装置13は、大きくフィードバッ
ク制御系とフィードフォワード制御系に分けられる。図
12に脱硝制御装置の従来例を示す。
【0012】図12において、フィードバック制御系
は、還元物質の流量を計測して還元物質流量調節弁の弁
開度を操作する2次フィードバック制御系20と、脱硝
装置出口のNOx 値をNOx 設定値と等しくなるように
フィードバック制御を行う1次フィードバック制御系2
1とを組み合わせたカスケード制御系にて構成される。
これは、脱硝装置出口のNOx 濃度検出の時定数に対し
て還元物質流量制御の時定数の方が速いためにカスケー
ド制御方式が採用される。
【0013】また、フィードフォワード制御系22は、
ガスタービン出口すなわち脱硝装置入口のNOx 濃度に
より先行的に制御を行うものであり、上記フィードバッ
ク制御系のみでは脱硝反応の反応遅れにより十分な制御
特性が得られないため付加される。
【0014】1次フィードバック制御系21において、
信号発生器23には脱硝装置出口のNOx 濃度の基本設
定値が設定されており、信号発生器23から基本設定値
信号aが記憶器24へ送られる。この基本設定値はプラ
ント運転員により手動で増加、減少できるよう設計され
ており、NOx 設定値を変更する場合は、設定値操作手
段25を操作して、記憶器24に記憶されている基本設
定値を任意の値に変更する。記憶器24からは基本設定
値、あるいは任意に増減された変更設定値が設定値信号
bとしてNOx 濃度逆換算手段26に出力される。
【0015】一般にNOx 値の規制管理は、基準O2
度の排ガスにおけるNOx 濃度に換算した値(以下、換
算NOx 濃度と呼ぶ)で行われており、記憶器24から
出力される設定値信号bは、この換算NOx 濃度の設定
値信号である。これに対して還元物質注入は、排ガス中
の実際のNOx 濃度(以下、これを実NOx 濃度と呼
ぶ)に対して行われるため、設定値信号bは換算前の実
NOx 濃度の設定値に逆換算される必要がある。
【0016】このため、NOx 濃度逆換算手段26は、
排ガスO2 濃度検出手段27から排ガスO2 濃度信号c
を入力し、この排ガスO2 濃度により設定値信号bを逆
換算して、実設定値信号dを減算器28に出力する。
【0017】脱硝出口NOx 濃度検出器15は、検出遅
れを伴うが計器の精度は良いいわゆる低速型NOx 濃度
検出器であり、図11に示すように脱硝装置出口に1個
のみ設置されており、脱硝装置出口の排ガス中の実NO
x 濃度を検出して脱硝出口NOx 濃度信号eを減算器2
8に出力する。
【0018】減算器28は、逆換算された実設定値信号
dと脱硝出口NOx 濃度信号eとの偏差を求め、PI
(比例積分)演算器29へその偏差信号fを出力する。
【0019】PI演算器29は、この偏差信号fに基づ
いてこれを0にするような信号、すなわち脱硝出口NO
x 濃度信号eが実設定値信号dに等しくなるような還元
物質流量目標信号gを演算し、加算器30に出力する。
【0020】フィードフォワード制御系22において
は、排ガス流量演算手段31が、ガスタービンの状態
量、例えば、図11の圧縮機1の空気流量、燃料器2へ
の燃料流量等を検出するガスタービン状態量検出手段3
2からガスタービン状態量信号hを入力して排ガス流量
の計算を行い、排ガス流量信号iを乗算器33に出力す
る。
【0021】図11に示すように排熱回収ボイラ6の入
口、すなわちガスタービン出口に設置された脱硝入口N
Ox 濃度検出器14は、脱硝装置入口排ガス中の実NO
x 濃度を検出し、脱硝入口NOx 濃度信号jを乗算器3
3に出力する。
【0022】乗算器33では、排ガス流量信号iと脱硝
入口NOx 濃度信号jの乗算を行い、脱硝入口NOx 流
量信号kを乗算器34に出力する。信号発生器35に
は、脱硝装置入口の排ガス中のNOx 量に対して注入す
べき還元物質量の割合であるモル比が予め設定されてお
り、モル比信号lを乗算器34に出力する。
【0023】乗算器34では、脱硝入口NOx 流量信号
kとモル比信号lの乗算を行い、基準還元物質流量信号
mを加算器30に出力する。これにより、脱硝入口実N
Ox量に対する必要な還元物質の流量、すなわち基準還
元物質流量信号mが求められる。
【0024】加算器30においては、1次フィードバッ
ク制御系21の出力による還元物質流量目標信号gと、
フィードフォワード制御系22の出力による基準還元物
質流量信号mとの加算が行われ、これにより還元物質流
量指令信号が求められる。
【0025】これは、フィードフォワード制御系22で
設定した還元物質流量で除去しきれなかったNOx を1
次フィードバック制御系21で監視して、脱硝出口NO
x 量をNOx 設定値に制御するために還元物質流量の増
減を行うものである。
【0026】この還元物質流量指令信号nが2次フィー
ドバック制御系20の目標値として減算器36に入力さ
れる。
【0027】2次フィートバック制御系20において
は、減算器36は、還元物質流量計37からの還元物質
流量信号oと、2次フィードバック制御系20の目標値
である還元物質流量指令信号nの偏差を求め、偏差信号
pをPI演算器38に出力する。PI演算器38は、偏
差信号pを0とするような還元物質流量調節弁16の弁
開度を求め還元物質流量調節弁16へ操作信号qを送
る。
【0028】すなわち、脱硝装置出口におけるNOx 量
の変動に伴い、NOx 量をNOx 設定値に一致させるよ
う算出された還元物質量に対して、プロセス値(還元物
質流量測定値)との変化量をPI演算器38に送り、P
I演算器38からの操作信号qにより還元物質流量調節
弁16の弁開度を制御することによって、プロセス値を
還元物質算出量に一致させている。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の脱硝制
御装置においては、以下に示すような問題点がある。
【0030】(1)1次フィートバック制御系に使用さ
れる脱硝出口NOx 濃度検出器は1個であり、このNO
x 濃度検出器はメンテナンスを考慮した設置場所の問題
もあって、脱硝装置出口の還元処理後の排ガスをNOx
濃度検出器に引き込むためのサンプリング配管が長く、
そのために検出器の検出時間が遅れる、いわゆるむだ時
間を生じるという問題がある。
【0031】この検出時間の遅れにより、フィードバッ
ク制御の速応性が損なわれ、脱硝装置出口の排ガスの中
のNOx 量を設定値にするために必要な還元物質量に流
量調節する還元物質流量調節弁16の操作指令に遅れを
生じる。
【0032】この結果、脱硝装置出口のNOx 量を設定
値に迅速に抑えることができなかったり、また必要以上
の還元物質量を注入して経済的に好ましくないといった
問題がある。
【0033】(2)また、フィードフォワード制御系に
使用される脱硝入口NOx 濃度検出器14は、排熱回収
ボイラ6の入口、すなわちガスタービン3の出口後流に
設置されるが、その計測点を決めるにあたっては、まず
排ガスの進行方向に対して垂直な2次平面において格子
状に16点ほど計測点をとり、各々の計測点についてN
Ox 値を計測してその平均値を計算し、16点の計測値
のうち平均値に最も近い値を示す計測点を代表として採
用し、以後その計測点に固定して計測を行っていた。
【0034】しかしながら、ガスタービン出口後流の排
ガス中のNOx 濃度値の分布は、プラントの負荷が変わ
ることにより異なるという問題があり、代表値を示す計
測点を1箇所決めても、プラント負荷の変動により代表
値を示す計測点の位置も変動するために、NOx 濃度検
出器の信号はプラント負荷により精度が変わり脱硝制御
を行うために最適な信号とは言えないという問題があ
る。
【0035】本発明は、上記(1)の問題点に対処し
て、脱硝出口NOx 濃度検出器のフィードバック信号の
応答性を高め、還元物質流量調節弁の操作指令に遅れを
なくし、脱硝制御の速応性を向上させた脱硝制御装置を
提供することを目的とする。
【0036】また本発明は、上記(2)の問題点に対処
して、プラント負荷が変わっても、常に最適な脱硝入口
NOx 濃度検出値を得て、安定した信頼性の高い脱硝制
御を行うことができる脱硝制御装置を提供することを目
的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、上記
(1)および(2)の問題点を解決するために、本発明
はガスタービンの排ガスを導入しこの排ガスの熱を熱交
換器によって回収して蒸気を発生させる排熱回収ボイラ
と、この排熱回収ボイラ内に設置され排ガス中の窒素酸
化物を注入還元物質と反応させて除去する脱硝装置とを
有する複合発電プラントの、脱硝装置出口の排ガス中の
窒素酸化物量を脱硝装置に注入される還元物質流量を調
整することによって設定値に制御する脱硝制御装置にお
いて、脱硝装置出口の排ガス中の窒素酸化物量を高精度
で測定する低速型窒素酸化物検出器と、脱硝装置出口の
排ガス中の窒素酸化物量を高速度で測定する高速型窒素
酸化物検出器と、低速型窒素酸化物検出器による窒素酸
化物測定信号および前記高速型窒素酸化物検出器による
窒素酸化物測定信号に基づいてフィードバック信号を生
成し、このフィードバック信号が設定値に等しくなるよ
うな還元物質流量を算出するフィードバック制御系と、
排熱回収ボイラ内の少なくとも最もガスタービン近くに
配置された熱交換器より下流側に設置され、脱硝装置入
口の排ガス中の窒素酸化物量を測定する脱硝入口窒素酸
化物検出器と、この脱硝入口窒素酸化物検出器からの窒
素酸化物測定信号に基づいて脱硝装置入口の窒素酸化物
量に対して必要な還元物質流量を算出しフィードバック
制御系の出力に加算するフィードフォワード制御系とを
備えたことを特徴とする。
【0038】また本発明は、上記(1)の問題点を解決
するために、ガスタービンの排ガスに還元物質を注入し
脱硝装置にて窒素酸化物を分解除去して脱硝装置出口の
排ガス中の窒素酸化物量を設定値に制御する脱硝制御装
置において、脱硝装置出口の排ガス中の窒素酸化物量を
高精度で測定する低速型窒素酸化物検出器と、脱硝装置
出口の排ガス中の窒素酸化物量を高速度で測定する高速
型窒素酸化物検出器と、低速型窒素酸化物検出器による
窒素酸化物測定信号および高速型窒素酸化物検出器によ
る窒素酸化物測定信号に基づいてフィードバック信号を
生成し、このフィードバック信号が設定値に等しくなる
ような還元物質流量を算出するフィードバック制御系と
を備えたことを特徴とする。
【0039】また本発明は、上記フィードバック制御系
が、脱硝装置出口の排ガス中の窒素酸化物量が時間によ
って変動するプラント状態では高速型窒素酸化物検出器
による窒素酸化物測定信号をフィードバック信号として
用い、脱硝装置出口の排ガス中の窒素酸化物量がほぼ一
定となる定常状態では低速型窒素酸化物検出器による窒
素酸化物測定信号をフィードバック信号として用いるこ
とを特徴とする。
【0040】さらに本発明は、上記フィードバック制御
系が、高速型窒素酸化物検出器からの窒素酸化物測定信
号に基づいて、当該信号の時間に対する波形から変動領
域を抽出し対応する窒素酸化物信号を出力する演算手段
と、低速型窒素酸化物検出器による窒素酸化物測定信号
に演算手段からの窒素酸化物信号を加算する加算器と、
この加算器から出力されるフィードバック信号が設定値
に等しくなるような還元物質流量を算出するフィードバ
ック演算手段を備えたことを特徴とする。
【0041】また本発明は、上記フィードバック制御系
が、低速型窒素酸化物検出器および高速型窒素酸化物検
出器のいずれか一方に異常が生じたとき、他方の正常な
検出器による窒素酸化物測定信号をフィードバック信号
として用いるバックアップ手段を備えたことを特徴とす
る。
【0042】また本発明は、上記フィードバック制御系
が、高速型窒素酸化物検出器が異常か否かを判断する高
速型センサ異常判断手段と、低速型窒素酸化物検出器が
異常か否かを判断する低速型センサ異常判断手段と、高
速型センサ異常判断手段の判断結果に基づいて、高速型
窒素酸化物検出器の正常時は加算器からの出力信号を選
択し、高速型窒素酸化物検出器の異常時は低速型窒素酸
化物検出器からの出力信号を選択してフィードバック演
算手段のフィードバック信号として出力する第1信号切
替手段と、高速型窒素酸化物検出器からの窒素酸化物測
定信号が設定値に等しくなるような還元物質流量を算出
する第2フィードバック演算手段と、低速型センサ異常
判断手段の判断結果に基づいて、低速型窒素酸化物検出
器の正常時はフィードバック演算手段からの出力信号を
当該フィードバック制御系の出力信号として選択し、低
速型窒素酸化物検出器の異常時は第2フィードバック演
算手段からの出力信号を選択する第2信号切替手段とを
備えたことを特徴とする。
【0043】また本発明は、上記(2)の問題点を解決
するために、ガスタービンの排ガスを導入しこの排ガス
の熱を熱交換器によって回収して蒸気を発生させる排熱
回収ボイラと、この排熱回収ボイラ内に設置され排ガス
中の窒素酸化物を注入還元物質と反応させて除去する脱
硝装置とを有する複合発電プラントの、脱硝装置出口の
排ガス中の窒素酸化物量を脱硝装置に注入される還元物
質流量を調整することによって設定値に制御する脱硝制
御装置において、排熱回収ボイラ内の少なくとも最もガ
スタービン近くに配置された熱交換器より下流側に設置
され、脱硝装置入口の排ガス中の窒素酸化物量を測定す
る脱硝入口窒素酸化物検出器と、この脱硝入口窒素酸化
物検出器からの窒素酸化物測定信号に基づいて脱硝装置
入口の窒素酸化物量に対して脱硝装置出口の窒素酸化物
量を設定値に制御するに必要な還元物質流量を算出する
フィードフォワード制御系とを備えたことを特徴とす
る。
【0044】
【作用】上記構成において、高速型窒素酸化物濃度検出
器(以下窒素酸化物をNOx という)の信号は、検出速
度は速いが若干精度が劣るという問題があり、低速型N
Ox 濃度検出器の信号は、精度はよいが実際のNOx 値
(以下、実NOx 値と呼ぶ)に対して検出遅れを生じる
という問題がある。
【0045】2つの検出器の特徴を最大限に生かすた
め、負荷変化時や起動/停止時のような実NOx 値が変
動するプラント状態では、検出遅れの少ない高速型NO
x 濃度検出器の信号を採用するようにし、実NOx 値の
変動が小さくなりほぼ一定になれば、検出遅れの影響は
なくなるので、高速型より高精度な低速型NOx 濃度検
出器の信号を採用にするようにする。
【0046】このために、高速型NOx 濃度検出器の信
号を処理する演算手段では、検出遅れの少ない高速型N
Ox 検出器の信号から、時間に対する実NOx の変化が
激しい変動領域だけを抽出するようにし、この値とNO
x 値の変動の少ない定常領域における低速型NOx 濃度
検出器の高精度な値との加算によりフィードバック信号
が生成される。
【0047】このように、演算手段によって高速型NO
x 濃度検出器の信号から抽出された検出遅れの少ない変
動領域の信号と低速型NOx 濃度検出器の高精度な値と
の加算により、実NOx 値の拳動にほぼ対応したNOx
濃度信号を得ることができる。すなわち、実NOx 値に
対するNOx 濃度検出器の速応性と精度を補償すること
ができ、フィードバック制御の精度向上を図ることがで
きる。
【0048】また、フィードバック制御系が、低速型N
Ox 濃度検出器および前記高速型NOx 濃度検出器のい
ずれか一方に異常が生じたとき、他方の正常な検出器に
よる窒素酸化物測定信号をフィードバック信号として用
いるバックアップ手段を備えることにより、NOx 検出
器の異常時に対するフィードバック制御の信頼性を高め
ることができる。
【0049】さらにまた、脱硝装置入口のNOx 濃度検
出器を、排熱回収ボイラ内の熱交換器、例えば過熱器の
後流、または、再熱器や蒸発器の後流に設置することに
より、プラントの負荷変動があっても熱交換器の後流で
は排ガス中のNOx 濃度分布の傾向はほとんど変化しな
いので、脱硝装置入口のNOx 濃度測定値の精度は、プ
ラントの負荷変動により大きく左右されることがなく、
この結果フィードフォワード制御の精度を安定させるこ
とができる。
【0050】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。なお、従来例と共通する部分には同一符号を付し
て、重複する説明は省略する。
【0051】本発明の脱硝制御装置の第1実施例を図1
に基づいて説明する。図1は本実施例における1次フィ
ードバック制御系を示すものである。
【0052】本実施例の脱硝制御装置は、従来の技術と
同じくフィードフォワード制御系とフィードバック制御
系からなる。フィードフォワード制御系は図12に示す
従来技術と同じ構成であるが、フィードバック制御系に
おいては、2台の脱硝出口NOx 濃度検出器が使用さ
れ、従来既設のNOx 濃度検出器(以下、低速型NOx
濃度検出器と呼ぶ)15とともに、低速型NOx 濃度検
出器15よりも測定精度は劣るが検出スピードが速い高
速型NOx 濃度検出器41が脱硝装置出口に設置され
る。このような高速型NOx 濃度検出器41はサンプリ
ング配管を短くし、排ガスをNOx 計に引き込む速度を
速くするために大型の引き込みポンプを備えることによ
って得られる。
【0053】そして、本実施例のフィードバック制御系
は、図1に示すように、図12の従来構成と比較して、
前述の高速型NOx 濃度検出器41と、この高速型NO
x 濃度検出器41のNOx 濃度信号rを入力し低速型N
Ox 濃度検出器15の出力信号eのように無駄時間と1
次遅れを伴う信号sに変換する関数器42と、高速型N
Ox 濃度検出器41のNOx 濃度信号rと関数器42の
出力信号sとの偏差を算出する減算器43と、低速型N
Ox 濃度検出器15からのNOx 濃度信号eに減算器4
3からの偏差信号tを加算してNOx 濃度信号uを減算
器28に出力する加算器44とを付加した構成となって
いる。
【0054】次に、本実施例の作用を図1〜図4を参照
して説明する。図2〜図4は上記フィードバック制御系
の各信号の特性を示すものである。
【0055】高速型NOx 濃度検出器41によって得ら
れる脱硝出口NOx 濃度信号rは、図2に示すように、
関数器42によって低速型NOx 濃度検出器15の脱硝
出口NOx 濃度信号eのように検出遅れを有する信号s
に変換される。減算器43では、高速型NOx 濃度検出
器41からの検出遅れの少ない信号rと関数器42によ
って検出遅れを有するように加工された検出遅れ模擬信
号sとの偏差を求め、偏差信号tを出力する。これによ
り、図3に示すように、高速型NOx 濃度検出器の信号
rのうち変動領域を取り出すことができる。この偏差信
号tは、加算器44において、低速型NOx 濃度検出器
15からの図3に示すようなNOx 濃度信号eと加算さ
れ、図4に示すような信号uが脱硝出口NOx 濃度信号
として減算器28に出力される。
【0056】上記したように、本実施例においては、脱
硝装置出口の実NOx 濃度の変動に対し、NOx 値の変
動領域では高速型NOx 濃度検出器41による検出遅れ
のないレスポンスの良い信号rが採用され、NOx 値変
動のない定常領域では、低速型NOx 濃度検出器15の
精度の良い信号eが採用されることになり、脱硝制御の
フィードバック制御において速応性と精度をともに確保
することができる。その結果、脱硝装置の還元物質流量
調節弁の弁開度制御に遅れをなくして、脱硝装置出口の
NOx 量を設定値に抑えるための還元物質流量を迅速に
送ることができ、また、過剰な還元物質を消費せずに経
済的な運用を行うことができる。
【0057】本発明の脱硝制御装置の第2実施例を図5
に基づいて説明する。
【0058】図5は、本実施例における1次フィードバ
ック制御系を示すもので、第1実施例の1次フィードバ
ック制御系を示す図1と比較して、高速型NOx 濃度検
出器41によるNOx 濃度信号rからNOx 濃度の変動
領域を取り出す手段が異なっている。
【0059】すなわち、本実施例では、高速型NOx 濃
度検出器41からのNOx 濃度信号rを入力し、演算を
行って微分成分信号vを加算器44に出力する関数器5
1が設けられている。加算器44は、低速型NOx 濃度
検出器15によるNOx 濃度信号eに関数器51からの
微分成分信号vを加算して、脱硝出口NOx 濃度信号w
を減算器28に出力する。
【0060】次に、本実施例の作用を図5〜図8を参照
して説明する。
【0061】関数器51は、高速型NOx 濃度検出器4
1からNOx 濃度信号rを入力し、微分成分信号vを出
力する。
【0062】ここで、関数器51で行われる演算につい
て説明する。高速型NOx 濃度検出器41の出力信号r
は、図6に示すように実NOx 濃度信号(w。とする)
に対して誤差を含んでおり、次式
【数1】r=αw。+β (ただし、α、βは定数)で表される。
【0063】また、低速型NOx 濃度検出器15の出力
信号eは、実NOx 濃度信号w。に対して一次送れを伴
う信号であるため、次式
【数2】e={1/(1+TS)}w。
【0064】で表され、この式[数2]より、実NOx
濃度信号w。は、次式
【数3】w。=(1+TS)e=e+TS・e で表される。これは、低速型NOx 濃度検出器15の信
号eにTS・eを加算することにより、実NOx 濃度信
号w。に近似できることを示している。
【0065】ここで、TS・eを高速型NOx 濃度検出
器41の信号rの関数とするため、
【数4】f(r)=TS・e とおいて、この式[数4]に式[数1]、式[数2]を
代入すると、
【数5】 f(r)={TS/(1+TS)}w。
【0066】 ={TS/(1+TS)}(r−β)/α となる。さらに1/α=K1 、β/α=K2 とおくと、
【数6】f(r)=K1 ・{TS/(1+TS)}r−
2 ・{TS/(1+TS)} となるが、上式の第2項は定数K2 の不完全微分なので
0となり、
【数7】f(r)=K1 ・{TS/(1+TS)}r で示される。
【0067】関数器51は、式[数7]に従って演算
し、信号vを出力する。この信号vは加算器44におい
て低速型NOx 濃度検出器15の信号eと加算されるこ
とにより、次式
【数8】 w=e+v =e+K1 ・{TS/(1+TS)}r =w。
【0068】からも明らかなように、実NOx 濃度信号
w。に近似したNOx 濃度信号wが得られる。
【0069】なお、式[数7]より、
【数9】 v=K1 ・{TS/(1+TS)}r =K1 ・{r−r/(1+TS)} で示されるように、関数器51によって演算される信号
vは、高速型NOx 濃度検出器41の信号rと信号rの
一次遅れ(図7において信号r′で示す)の偏差(図8
においてr−r′で示す)にゲインK1 を乗じたものと
等しく、この信号vと低速型NOx 濃度検出器15の信
号eの加算により、実NOx 濃度信号w。に近似した信
号wが得られる。
【0070】このように、関数器51は、高速型NOx
濃度検出器41のNOx 濃度信号rの波形において、信
号rの微分成分vを取り出すことにより、生成NOx 量
の変動が激しい変動領域のみを取り出すことができる。
これは実NOx 濃度の立上がり時の変動特性に類似し
て、しかも検出遅れの少ない信号である。この信号vと
低速型NOx 濃度検出器15の検出遅れを伴うNOx 濃
度信号eを加算器44にて加算することにより、NOx
値の拳動に対して変動領域ではレスポンスの良い高速型
NOx 濃度検出器41の信号を採用し、定常領域では低
速型NOx 濃度検出器15の精度の良い信号を採用する
ことができる。
【0071】上記したように、本実施例によれば、第1
実施例と同様に、脱硝装置出口における実NOx 値の拳
動に対して検出信号のレスポンスを補償することがで
き、またNOx 値が変動しない定常領域では低速型NO
x 濃度検出器15の精度の良い信号を採用するため、脱
硝制御のフィードバック制御の速応性と精度を上げるこ
とができる。
【0072】本発明の脱硝制御装置の第3実施例を図9
に基づいて説明する。
【0073】図9は、本実施例における1次フィードバ
ック制御系を示すもので、図5に示す第2実施例の1次
フィードバック制御系の構成に加えて、低速型NOx 濃
度検出器15および高速型NOx 濃度検出器41のいず
れかに異常に生じた場合でも、どちらかの検出器のNO
x 濃度信号を使用してNOx 設定値にするための還元流
量目標信号を算出することができるよう、信号切替器6
1、62、高速型NOx 濃度検出器41に異常を生じた
かどうかを判断する高速型NOx 計異常判断手段63、
低速型NOx 濃度検出器15に異常を生じたかどうかを
判断する低速型NOx 計異常判断手段64、NOx 濃度
逆換算手段26からの実設定値信号dと高速型NOx 濃
度検出器41からのNOx 濃度信号rとの偏差を計算す
る減算器65、および減算器65からの偏差信号に基づ
いて還元物質流量目標信号g′を信号切替器62に出力
するPI演算器66が新たに設けられている。
【0074】次に、本実施例の作用を説明する。
【0075】高速型NOx 計異常判断手段63は、高速
型NOx 濃度検出器41に異常を生じたかどうかを判断
し、ディジタル信号xを信号切替器61に出力する。信
号切替器61は、高速型NOx 濃度検出器41のNOx
濃度信号rからNOx 値の変動領域のみを取り出した信
号vを低速型NOx 濃度検出器15によるNOx 濃度信
号eに加算したレスポンスと精度の良いNOx 濃度信号
wと、低速型NOx 濃度検出器15によるNOx 濃度信
号eとを入力し、高速型NOx 計異常判断手段63から
の信号xにより、高速型NOx 濃度検出器41に異常が
ないときはレスポンスと精度の良いNOx 濃度信号wを
選択し、高速型NOx 濃度検出器41に異常があるとき
は低速型NOx 濃度検出器15のNOx 濃度信号eを選
択して減算器28に出力する。PI演算器29は、減算
器28によって算出された信号切替器61からの信号と
NOx 濃度逆換算手段26からの実設定値信号dと偏差
に基づいてこの偏差を0とするような還元物質流量目標
信号gを演算し、信号切替器62に出力する。
【0076】一方、減算器65は高速型NOx 濃度検出
器41によるNOx 濃度信号rとNOx 濃度逆換算手段
26からの実設定値信号dとの偏差信号yをPI演算器
66に出力し、PI演算器66はこの偏差信号yを0と
するような還元物質流量目標信号g′を演算して信号切
替器62に出力する。
【0077】信号切替器62は、低速型NOx 濃度検出
器15に異常を生じたかどうかを判断する低速型NOx
計異常判断手段64からの信号zにより、低速型NOx
濃度検出器15に異常を生じた場合にはPI演算器66
からの還元物質流量目標信号g′を選択し、異常のない
場合にはPI演算器29からの還元物質流量目標信号g
を選択して加算器30に出力する。
【0078】すなわち、本実施例においては、通常、高
速型NOx 濃度検出器41および低速型NOx 濃度検出
器15に異常のない場合は、高速型NOx 濃度検出器4
1と低速型NOx 濃度検出器15の各出力を利用したレ
スポンスと精度を補償された信号wを信号切替器61か
ら出力し、この信号を用いて脱硝出口NOx を設定値に
抑えるために必要な還元物質流量目標信号gを求め、加
算器28に出力するが、低速型NOx 濃度検出器15が
異常になった時は、高速型NOx 濃度検出器41の信号
のみを用いて脱硝出口NOx を設定値に抑えるために必
要な還元物質流量目標信号g′を算出する。また、高速
型NOx 濃度検出器41が異常になった時は、低速型N
Ox 濃度検出器15の信号のみを用いて脱硝出口NOx
を設定値に抑えるために必要な還元物質流量目標信号g
を求め、加算器28に出力する。
【0079】上記したように、本実施例によれば、通常
は高速型NOx 濃度検出器の信号と低速型NOx 濃度検
出器の信号を用いて実NOx 値の変動に対してレスポン
スと精度の補償されたNOx 濃度信号を合成し、これを
用いてフィードバック制御を行うことにより、脱硝制御
の速応性と精度を上げることができる。また、高速型、
または低速型NOx 濃度検出器の出力のどちらかに異常
を生じた場合は、異常が生じていない検出器の出力信号
を用いてフィードバック制御を行えるようにすることに
より、NOx 濃度検出器の異常時に対する信頼性を向上
させることができる。
【0080】本発明の脱硝制御装置の第4実施例を図1
0に基づいて説明する。図10は、複合発電プラントに
おけるNOx 濃度検出器の設置場所を示すものである。
【0081】本実施例においては、フィードフォワード
制御系で使用される脱硝入口NOx濃度検出器14は、
図10に示すように排熱回収ボイラ6内の過熱器7、再
熱器8、蒸発器9のいずれかの熱交換器の後流に設置さ
れる。
【0082】このように、脱硝入口NOx 濃度検出器1
4を熱交換器の後流に設置することにより、プラント負
荷の変動により、ガスタービン出口の排ガス流量および
生成NOx 量が変化しても、熱交換器後流の排ガス進行
方向に対する垂直平面状におけるNOx 濃度分布は変動
することはない。
【0083】上記したように、本実施例によれば、プラ
ントの負荷が変動しても代表する計測点の位置は変動し
ないため、常に安定した精度の良い計測を行うことがで
きる。この結果、脱硝制御におけるフィードフォワード
制御の精度を安定させることができ、脱硝制御の信頼性
を向上させることができる。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、脱硝装置出口に高速型
NOx 濃度検出器と低速型NOx 濃度検出器を設置し、
脱硝装置出口の実NOx 値の拳動に対して、NOx 値が
大きく変動する領域では、高速型NOx 濃度検出器によ
る検出遅れのないレスポンスの良い信号を使用し、NO
x 値の変動の小さい定常領域では、精度の良い低速型N
Ox 濃度検出器の信号を使用することにより、脱硝装置
のフィードバック制御の速応性と精度を上げることがで
きる。
【0085】また、脱硝装置入口のNOx 濃度検出器を
排熱回収ボイラの熱交換器の後流に設置することによ
り、脱硝入口NOx 濃度の計測値をプラントの負荷変動
に左右されない安定した精度に保つことができ、フィー
ドフォワード制御の精度を安定させることができる。
【0086】その結果、脱硝装置出口のNOx 値を正確
かつ迅速に制御することができ、制御制の向上およびた
還元物質の消費量の節約を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の脱硝制御装置における1
次フィードバック制御系を示すブロック図である。
【図2】図1に示す1次フィードバック制御系の信号r
および信号sの特性を示す図である。
【図3】図1に示す1次フィードバック制御系の信号t
および信号eの特性を示す図である。
【図4】図1に示す1次フィードバック制御系の信号u
の特性を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例の脱硝制御装置における1
次フィードバック制御系を示すブロック図である。
【図6】図5に示す1次フィードバック制御系の信号
e、信号rおよび実NOx 濃度信号w。の特性を示す図
である。
【図7】図5に示す1次フィードバック制御系の信号r
および信号rの一次遅れ信号r′の特性を示す図であ
る。
【図8】図5に示す1次フィードバック制御系の関数器
51の出力信号vの特性を示す図である。
【図9】本発明の第3実施例の脱硝制御装置における1
次フィードバック制御系を示すブロック図である。
【図10】本発明の第4実施例の脱硝制御装置のNOx
濃度検出器の設置場所を示す図である。
【図11】複合発電プラントにおける従来の脱硝制御装
置のNOx 濃度検出器の設置場所を示す概略図である。
【図12】従来の脱硝制御装置の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
3………ガスタービン、6………排熱回収ボイラ、7…
……過熱器、8………再熱器、9………蒸発器、10…
……節炭器、12………脱硝装置、13………脱硝制御
装置、14………脱硝入口NOx 濃度検出器、15……
…脱硝出口NOx 濃度検出器(低速型NOx 濃度検出
器)、16………還元物質流量調節弁、17………還元
物質注入グリッド、20………2次フィードバック制御
系、21………1次フィードバック制御系、22………
フィードフォワード制御系、23………信号発生器、2
4………記憶器、25………設定値操作手段、26……
…NOx 濃度逆換算手段、27………排ガスO2 濃度検
出手段、28、43、65………減算器、29、66…
……PI演算器、30、44………加算器、41………
高速型NOx 濃度検出器、42、51………関数器、6
1、62………信号切替器、63………高速型NOx 計
異常判断手段、64………低速型NOx 計異常判断手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンの排ガスを導入しこの排ガ
    スの熱を熱交換器によって回収して蒸気を発生させる排
    熱回収ボイラと、この排熱回収ボイラ内に設置され前記
    排ガス中の窒素酸化物を注入還元物質と反応させて除去
    する脱硝装置とを有する複合発電プラントの、前記脱硝
    装置出口の排ガス中の窒素酸化物量を前記脱硝装置に注
    入される還元物質流量を調整することによって設定値に
    制御する脱硝制御装置において、 前記脱硝装置出口の排ガス中の窒素酸化物量を高精度で
    測定する低速型窒素酸化物検出器と、 前記脱硝装置出口の排ガス中の窒素酸化物量を高速度で
    測定する高速型窒素酸化物検出器と、 前記低速型窒素酸化物検出器による窒素酸化物測定信号
    および前記高速型窒素酸化物検出器による窒素酸化物測
    定信号に基づいてフィードバック信号を生成し、このフ
    ィードバック信号が前記設定値に等しくなるような還元
    物質流量を算出するフィードバック制御系と、 前記排熱回収ボイラ内の少なくとも最もガスタービン近
    くに配置された熱交換器より下流側に設置され、前記脱
    硝装置入口の排ガス中の窒素酸化物量を測定する脱硝入
    口窒素酸化物検出器と、 この脱硝入口窒素酸化物検出器からの窒素酸化物測定信
    号に基づいて前記脱硝装置入口の窒素酸化物量に対して
    必要な還元物質流量を算出し前記フィードバック制御系
    の出力に加算するフィードフォワード制御系とを備えた
    ことを特徴とする脱硝制御装置。
  2. 【請求項2】 ガスタービンの排ガスに還元物質を注入
    し脱硝装置にて窒素酸化物を分解除去して前記脱硝装置
    出口の排ガス中の窒素酸化物量を設定値に制御する脱硝
    制御装置において、 前記脱硝装置出口の排ガス中の窒素酸化物量を高精度で
    測定する低速型窒素酸化物検出器と、 前記脱硝装置出口の排ガス中の窒素酸化物量を高速度で
    測定する高速型窒素酸化物検出器と、 前記低速型窒素酸化物検出器による窒素酸化物測定信号
    および前記高速型窒素酸化物検出器による窒素酸化物測
    定信号に基づいてフィードバック信号を生成し、このフ
    ィードバック信号が前記設定値に等しくなるような還元
    物質流量を算出するフィードバック制御系とを備えたこ
    とを特徴とする脱硝制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の脱硝制
    御装置において、前記フィードバック制御系は、前記脱
    硝装置出口の排ガス中の窒素酸化物量が時間によって変
    動するプラント状態では前記高速型窒素酸化物検出器に
    よる窒素酸化物測定信号をフィードバック信号として用
    い、前記脱硝装置出口の排ガス中の窒素酸化物量がほぼ
    一定となる定常状態では前記低速型窒素酸化物検出器に
    よる窒素酸化物測定信号をフィードバック信号として用
    いることを特徴とする脱硝制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の脱硝制
    御装置において、前記フィードバック制御系は、 前記高速型窒素酸化物検出器からの窒素酸化物測定信号
    に基づいて、当該信号の時間に対する波形から変動領域
    を抽出し対応する窒素酸化物信号を出力する演算手段
    と、 前記低速型窒素酸化物検出器による窒素酸化物測定信号
    に前記演算手段からの窒素酸化物信号を加算する加算器
    と、 この加算器から出力されるフィードバック信号が前記設
    定値に等しくなるような還元物質流量を算出するフィー
    ドバック演算手段とを備えたことを特徴とする脱硝制御
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    に記載の脱硝制御装置において、前記フィードバック制
    御系は、前記低速型窒素酸化物検出器および前記高速型
    窒素酸化物検出器のいずれか一方に異常が生じたとき、
    他方の正常な検出器による窒素酸化物測定信号をフィー
    ドバック信号として用いるバックアップ手段を備えたこ
    とを特徴とする脱硝制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の脱硝制御装置におい
    て、前記フィードバック制御系は、 前記高速型窒素酸化物検出器が異常か否かを判断する高
    速型センサ異常判断手段と、 前記低速型窒素酸化物検出器が異常か否かを判断する低
    速型センサ異常判断手段と、 前記高速型センサ異常判断手段の判断結果に基づいて、
    前記高速型窒素酸化物検出器の正常時は前記加算器から
    の出力信号を選択し、前記高速型窒素酸化物検出器の異
    常時は前記低速型窒素酸化物検出器からの出力信号を選
    択して前記フィードバック演算手段のフィードバック信
    号として出力する第1信号切替手段と、 前記高速型窒素酸化物検出器からの窒素酸化物測定信号
    が前記設定値に等しくなるような還元物質流量を算出す
    る第2フィードバック演算手段と、 前記低速型センサ異常判断手段の判断結果に基づいて、
    前記低速型窒素酸化物検出器の正常時は前記フィードバ
    ック演算手段からの出力信号を当該フィードバック制御
    系の出力信号として選択し、前記低速型窒素酸化物検出
    器の異常時は前記第2フィードバック演算手段からの出
    力信号を選択する第2信号切替手段とを備えたことを特
    徴とする脱硝制御装置。
  7. 【請求項7】 ガスタービンの排ガスを導入しこの排ガ
    スの熱を熱交換器によって回収して蒸気を発生させる排
    熱回収ボイラと、この排熱回収ボイラ内に設置され前記
    排ガス中の窒素酸化物を注入還元物質と反応させて除去
    する脱硝装置とを有する複合発電プラントの、前記脱硝
    装置出口の排ガス中の窒素酸化物量を前記脱硝装置に注
    入される還元物質流量を調整することによって設定値に
    制御する脱硝制御装置において、 前記排熱回収ボイラ内の少なくとも最もガスタービン近
    くに配置された熱交換器より下流側に設置され、前記脱
    硝装置入口の排ガス中の窒素酸化物量を測定する脱硝入
    口窒素酸化物検出器と、 この脱硝入口窒素酸化物検出器からの窒素酸化物測定信
    号に基づいて前記脱硝装置入口の窒素酸化物量に対して
    前記脱硝装置出口の窒素酸化物量を設定値に制御するに
    必要な還元物質流量を算出するフィードフォワード制御
    系とを備えたことを特徴とする脱硝制御装置。
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WO2015064193A1 (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 株式会社エコ・サポート ガスタービン・コンバインドサイクル発電システム
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