JPH08325534A - 軟質塩化ビニル粘着テープ及びその製造方法 - Google Patents

軟質塩化ビニル粘着テープ及びその製造方法

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JPH08325534A
JPH08325534A JP7266551A JP26655195A JPH08325534A JP H08325534 A JPH08325534 A JP H08325534A JP 7266551 A JP7266551 A JP 7266551A JP 26655195 A JP26655195 A JP 26655195A JP H08325534 A JPH08325534 A JP H08325534A
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JP
Japan
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weight
parts
rosin ester
softening point
high softening
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JP7266551A
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Ryuichi Inagaki
竜一 稲垣
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PVCフィルムに粘着剤を塗布乾燥した直後
のテープシートを巻芯に安定した状態で巻き取れるよう
にして巻き取り不良を起こさないようにする。 【解決手段】 可塑剤及び安定剤を添加したポリ塩化ビ
ニルの基材2に下塗剤層3を介して粘着剤層4が積層さ
れてなる粘着テープ1の下塗剤層3をMMAグラフト天
然ゴム40重量部に対して高軟化点安定化ロジンエステ
ル1〜40重量部を配合して構成し、粘着剤層4をエラ
ストマー100重量部に対して高軟化点安定化ロジンエ
ステル60〜99重量部を配合して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として電線・ケ
ーブルの結束等に使用される軟質塩化ビニル粘着テープ
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリ塩化ビニル電線を結束する
場合絶縁性を有するポリ塩化ビニル樹脂を基材とし軟質
塩化ビニル粘着テープが用いられる。従来の軟質塩化ビ
ニル粘着テープは、基材となる幅広いシート状に形成さ
れたPVC(ポリ塩化ビニル)フィルムの一方の面に、
MMAグラフト天然ゴム40重量部によって構成される
下塗剤が塗布され、この上にエラストマー100重量部
(天然ゴム50重量部、スチレン・ブタジエンゴム50
重量部)に対し、粘着力を高めるために高軟化点(12
5℃)安定化ロジンエステルを100重量部、老化防止
剤を2重量部配合した粘着剤が塗布された構成となって
いる。上記の軟質塩化ビニル粘着テープは、高軟化点安
定化ロジンエステルによるエラストマーの溶融と製造後
PVCフィルムに含有する可塑剤の粘着剤への移行によ
ってタック、粘着力が与えられる。ここでタックという
のは、非常に軽い力で短時間に被着体に粘着する力(瞬
間粘着力)のことで、粘着力というのは、180゜角度
で剥がすのに要する力のことである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】粘着剤の粘着力は、安
定化ロジンエステルの軟化点と添加量に対する粘着力が
図2に示されており、図2で明らかなように安定化ロジ
ンエステルの添加量が同じ(例えば、80重量部)で
も、安定化ロジンエステルの軟化点が80℃より100
℃、100℃より115℃と高いほど高くなる。また、
粘着剤の安定化ロジンエステルの添加量とタックとの関
係が図3に示されており、粘着剤のタックは、粘着剤に
配合されるエラストマー中、低分子量分が安定化ロジン
エステルによって溶出して生じるものであり、図3のボ
ールタックによるタック特性が示す如く、軟化点が高い
ものほど少ない添加量でタックの最高値を得ることが分
かる。この図2と図3との関係から、高軟化点安定化ロ
ジンエステルを添加する場合に、安定化ロジンエステル
の濃度(添加量)を増加していくと、タック、粘着力の
両方共に上昇していき(図2、図3)、ある濃度(添加
量)で飽和して、タックが最高値を示し、さらに、安定
化ロジンエステルの濃度(添加量)を増加していくと、
粘着力は上昇する(図2)が、タックは飽和点を境に低
下する(図3)ことが判る。
【0004】ところで、このような軟質塩化ビニル粘着
テープは、粘着剤を乾燥してテープシートを製造した直
後は、PVCフィルムに含有する可塑剤の粘着剤への移
行が僅かな量であるため、十分なタックを与えることが
できない。このため、テープシートの製造直後は、タッ
クが十分でないため巻芯への貼り付きが悪く、軟質塩化
ビニル粘着テープを製造する際に行われる巻芯への巻き
取りがうまくできない。
【0005】この粘着剤を乾燥してテープシートを製造
した直後における粘着剤のタックの上昇は、 a)高軟化点(125℃)安定化ロジンエステル濃度を
低くする方法 b)低軟化点(80℃)安定化ロジンエステルを使用す
る方法 c)軟化剤を使用する方法 が考えられるが、これらa、b、cのいずれの方法も粘
着力の低下を来たし、b、cの方法にあっては、軟質塩
化ビニル粘着テープの側面から粘着剤がはみ出してく
る。
【0006】本発明の目的は、PVCフィルムに粘着剤
を塗布乾燥した直後のテープシートを巻芯に安定した状
態で巻き取れるようにして巻き取り不良を起こさないよ
うにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に記載の軟
質塩化ビニル粘着テープは、可塑剤及び安定剤を添加し
たポリ塩化ビニルの基材に下塗剤層を介して粘着剤層が
積層されてなる粘着テープにおける下塗剤層をMMAグ
ラフト天然ゴム40重量部に対して高軟化点安定化ロジ
ンエステル1〜40重量部を配合したもので、粘着剤層
をエラストマー100重量部に対して安定化ロジンエス
テル60〜99重量部を配合したものでそれぞれ構成し
たものである。
【0008】ポリ塩化ビニルの基材にMMAグラフト天
然ゴム40重量部に対して高軟化点安定化ロジンエステ
ル1〜40重量部を配合した下塗剤を介してエラストマ
ー100重量部に対して高軟化点安定化ロジンエステル
60〜99重量部を配合した粘着剤を塗布して構成して
あるため、粘着剤を塗布し乾燥させた直後でも粘着剤中
の高軟化点安定化ロジンエステルの減量によりタックを
上昇させることができ、巻き取り不良を起こすことなく
巻芯に安定した状態で巻き取ることができる。
【0009】本発明において、下塗剤における高軟化点
安定化ロジンエステルの配合量を、MMAグラフト天然
ゴム40重量部に対して1重量部以上としたのは、高軟
化点安定化ロジンエステルの配合量が1重量部を下回る
と、粘着剤層からの高軟化点安定化ロジンエステル減量
分だけのタックの向上が見られないからである。
【0010】また、下塗剤における高軟化点安定化ロジ
ンエステルの配合量を、MMAグラフト天然ゴム40重
量部に対して40重量部以下としたのは、40重量部を
超えて配合すると、下塗剤層の高軟化点安定化ロジンエ
ステルが全量粘着剤層へ移行せず、粘着剤層からの減量
分を補わないため、粘着力不足をきたすからである。本
発明において、粘着剤における高軟化点安定化ロジンエ
ステルの配合量を、エラストマー100重量部に対して
99重量部以下としたのは、用途(ポリ塩化ビニル電線
の結束等)に応じた特性(タック、粘着力)のバランス
を考慮したからである。また、粘着剤における高軟化点
安定化ロジンエステルの配合量を、エラストマー100
重量部に対して60重量部以上としたのは、タックの最
高値が得られる配合量が60重量部だからである。
【0011】また、可塑剤及び安定剤を添加したポリ塩
化ビニルの基材の一方の面に、MMAグラフト天然ゴム
40重量部に対して高軟化点安定化ロジンエステル1〜
40重量部を配合して構成した下塗剤を塗布し、該下塗
剤を乾燥した後、該下塗剤の上に、エラストマー100
重量部に対して高軟化点安定化ロジンエステル60〜9
9重量部を配合して構成した粘着剤を塗布し、該粘着剤
を乾燥させた後、巻芯に巻取るようにしても、巻き取り
不良を起こすことなく巻芯に安定した状態で巻き取るこ
とができ、品質の安定した軟質塩化ビニル粘着テープを
得ることができる。
【0012】本願請求項2に記載の軟質塩化ビニル粘着
テープの製造方法は、可塑剤及び安定剤を添加したポリ
塩化ビニルの基材の一方の面に、MMAグラフト天然ゴ
ム40重量部に対して高軟化点安定化ロジンエステル1
〜40重量部を配合して構成した下塗剤を塗布し、該下
塗剤を乾燥した後、該下塗剤の上に、エラストマー10
0重量部に対して高軟化点安定化ロジンエステル60〜
99重量部を配合して構成した粘着剤を塗布し、該粘着
剤を乾燥させるようにしたものである。
【0013】テープシートの粘着剤の下塗剤である下塗
剤が、エラストマーに高軟化点安定化ロジンエステルを
含有させて構成されているため、この下塗剤に添加した
高軟化点安定化ロジンエステルが粘着剤中に移行し、粘
着剤に添加する高軟化点安定化ロジンエステルの添加量
の減量分を補い、粘着剤中の高軟化点安定化ロジンエス
テルの添加量を減量させても従来の軟質塩化ビニル粘着
テープの粘着力と同様の粘着力を確保することができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る軟質塩化ビニ
ル粘着テープ及び軟質塩化ビニル粘着テープの製造方法
の実施の形態について説明する。図1には、本発明の実
施の形態に基づいて製造される軟質塩化ビニル粘着テー
プが示されている。同図において、1は軟質塩化ビニル
粘着テープで、PVCフィルム2の一方の面に下塗剤3
を介して粘着剤4を塗布しシート状に形成されてたテー
プシート5を巻芯6に巻き付けて製造したロール状テー
プを所定幅に切断して構成したものである。
【0015】下塗剤3は、粘着剤4をPVCフィルム2
に安定的に定着させるためのもので、MMAグラフト天
然ゴム40重量部に対して安定化ロジンエステル1〜4
0重量部を配合して構成してある。
【0016】粘着剤4は、軟質塩化ビニル粘着テープ1
を巻き付けた際にPVCフィルム2が巻き付けた電線・
ケーブル等に接着されるように作用するもので、エラス
トマー100重量部に対して安定化ロジンエステル60
〜99重量部を配合して構成してある。
【0017】
【実施例】このような構成を有する軟質塩化ビニル粘着
テープ1の具体的実施例について、巻芯への貼り付き
性、180度引剥し性の各特性について、従来例、比較
例と比較して説明する。軟質塩化ビニル粘着テープの巻
芯への貼り付き性、180度引剥し性の各特性につい
て、従来例、比較例と比較したものが表1に示されてい
る。
【0018】表 1 表 2 表1、表2において、MMAグラフト天然ゴムは、TS
C(全固形分)が50%のものを、高軟化点(125
℃)安定化ロジンエステルは、具体的には、荒川化学
製、スーパーエステルE−730を用いている。また、
表1、表2中の軟化剤としては、液状ポリイソプレン
(具体的には、クラレ製、LIR−30)を用い、老化
防止剤としては、フェノール系老化防止剤(具体的に
は、吉富製薬株式会社製、ヨシノックスSR)を用いて
いる。
【0019】表1、表2における特性試験中、巻芯への
貼り付き性は、PVCフィルム2に表1に示す組成成分
の下塗剤3を塗布乾燥し、この下塗剤3の上に表1、表
2に示す組成成分の粘着剤4を塗布乾燥後、直ちに長さ
20cmの試験片を、粘着剤4の面を外側に向けループ状
にし、巻芯6と同質の紙に対して接触面積10cm×50
0mmとなるように引張試験機を用いて500mm/min で
下降させ、接触時間1.0sec 後、500mm/min で上
昇させ、その時の荷重(N/10mm)をもって示してあ
る。巻芯への貼り付き性の数値は大きいほど貼り付き性
が良いことを示している。また、表1、表2における1
80゜ピール(180度引剥し性)の特性は、軟質塩化
ビニル粘着テープとしての粘着力の試験結果で、JIS
C2107に基づく試験である。すなわち、試験板に試
験片の端部から所定面積を圧着し、試験片の遊びの部分
を180度折り返し、約25mm剥がした後、試験片を上
部チャックに、試験板を下部チャックに挟み、300±
30mm/min の速さで引き剥がし、その時の荷重(N/
10mm)をもって示してある。
【0020】〔実施例1〜5〕表1において、実施例1
は、MMAグラフト天然ゴム(TSCが50%、以下同
じ)40重量部に、高軟化点(125℃)安定化ロジン
エステル(具体的には、荒川化学製、スーパーエステル
E−730、以下同じ)40重量部を配合して構成した
下塗剤3の上に、エラストマー100重量部(天然ゴム
50重量部、スチレンブタジエンゴム50重量部、以下
同じ)に高軟化点(125℃)安定化ロジンエステルを
60重量部、老化防止剤2重量部を配合した粘着剤4を
塗布して構成したものである。実施例2は、実施例1に
おける粘着剤4の高軟化点(125℃)安定化ロジンエ
ステルの配合量を80重量部にしたものであり、実施例
3は、実施例1における粘着剤4の高軟化点(125
℃)安定化ロジンエステルの配合量を99重量部にした
ものである。また、実施例4は、実施例1における下塗
剤3の高軟化点(125℃)安定化ロジンエステルの配
合量を20重量部にしたものであり、実施例5は、実施
例1における下塗剤3の高軟化点(125℃)安定化ロ
ジンエステルの配合量を1重量部にしたものである。
【0021】〔従来例〕表2における従来例は、MMA
グラフト天然ゴム40重量部で構成した下塗剤3の上
に、エラストマー100重量部に高軟化点(125℃)
安定化ロジンエステル100重量部を配合した粘着剤4
を塗布して構成したものである。この従来例は、一般に
広く使用されている軟質塩化ビニル粘着テープである。 〔比較例1〜3〕表2において、比較例1は、MMAグ
ラフト天然ゴム40重量部を配合して構成した下塗剤3
の上に、エラストマー100重量部に高軟化点(125
℃)安定化ロジンエステルを60重量部、老化防止剤2
重量部を配合した粘着剤4を塗布して構成したものであ
る。比較例2は、比較例1における粘着剤4の高軟化点
(125℃)安定化ロジンエステルに代えて低軟化点
(80℃)安定化ロジンエステルの配合量を100重量
部にしたものであり、比較例3は、比較例1における粘
着剤4の高軟化点(125℃)安定化ロジンエステルの
配合量を100重量部にし、軟化剤を5重量部を配合し
たものである。
【0022】表1、表2の特性試験結果を見ると比較例
1は、巻芯への貼り付き性が1.2N/10mmと、従来
例の0.4N/10mmと比較すると良好な値を示し、1
80゜ピール(粘着力)が1.9N/10mmと従来例の
3.9N/10mmより大幅に低いため軟質塩化ビニル粘
着テープとして使用に耐えないものとなっている。比較
例2は、巻芯への貼り付き性が1.4N/10mmと従来
例よりも向上し、180゜ピール(粘着力)は、2.9
N/10mmと従来例よりも劣る。比較例3も比較例2同
様、巻芯への貼り付き性が1.4N/10mmと従来例よ
りも向上し、180゜ピール(粘着力)は、2.8N/
10mmと従来例よりも劣るものとなっている。
【0023】表1、表2の特性試験結果から明らかなよ
うに、実施例1〜5における巻芯への貼り付き性が0.
6〜1.2N/10mmと、従来例の0.4N/10mmと
比較すると従来例よりも良好な値を示し、巻芯への貼り
付きを容易に行えることを示している。また、実施例1
〜5における180゜ピールが2.2〜4.4N/10
mmとなっており、実施例5が2.2N/10mmと従来例
の3.9N/10mmと比較するとやや低いが、使用には
耐え得る。また、実施例4が3.5N/10mm、実施例
1が3.8N/10mmと、従来例の3.9N/10mmと
ほぼ同等な高い値を示し、実施例2が4.2N/10m
m、実施例3が4.4N/10mmと共に従来例の3.9
N/10mmを超えた良好な特性を示している。
【0024】従来例と比較例1とを比較すると、比較例
1は、従来例の粘着剤に配合した高軟化点(125℃)
安定化ロジンエステル100重量部から60重量部に減
量したことにより、巻芯への貼り付き性が0.4N/1
0mmから1.2N/10mmと上昇しており、粘着剤に配
合する高軟化点(125℃)安定化ロジンエステルの配
合量を減ずることにより巻芯への貼り付き性を向上する
ことができることが判る。ところが従来例と比較例1と
を比較すると、180゜ピール(粘着力)は、従来例の
3.9N/10mmから比較例1の1.9N/10mmと粘
着剤に配合する高軟化点(125℃)安定化ロジンエス
テルの配合量を減ずることにより粘着力は、低下するこ
とが判る。
【0025】また、比較例1と実施例5とを比較する
と、実施例5は、粘着剤に配合する高軟化点(125
℃)安定化ロジンエステルを60重量部と従来例より減
量したことにより、巻芯への貼り付き性が1.1N/1
0mmと比較例1同様、従来例より向上し、下塗剤に高軟
化点(125℃)安定化ロジンエステルを1重量部加え
ることにより、180゜ピール(粘着力)が、比較例1
の1.9N/10mmから2.2N/10mmと向上するこ
とが判る。
【0026】また、実施例5と実施例4とを比較する
と、実施例4は、粘着剤に配合する高軟化点(125
℃)安定化ロジンエステルを60重量部と従来例より減
量したことにより、巻芯への貼り付き性が1.2N/1
0mmと比較例1、実施例5同様、従来例より向上し、下
塗剤に高軟化点(125℃)安定化ロジンエステルを実
施例5の下塗剤への配合量よりも多い20重量部を加え
ることにより、180゜ピール(粘着力)が、実施例5
の2.2N/10mmから3.5N/10mmと向上するこ
とが判る。
【0027】また、実施例4と実施例1とを比較する
と、実施例1は、粘着剤に配合する高軟化点(125
℃)安定化ロジンエステルを60重量部と従来例より減
量したことにより、巻芯への貼り付き性が1.2N/1
0mmと比較例1、実施例5、実施例4同様、従来例より
向上し、下塗剤に高軟化点(125℃)安定化ロジンエ
ステルを実施例4の下塗剤への配合量の2倍の40重量
部を加えることにより、180゜ピール(粘着力)が、
実施例4の3.5N/10mmから3.8N/10mmと向
上することが判る。
【0028】このように粘着剤に配合する高軟化点(1
25℃)安定化ロジンエステルが60重量部と同一の場
合、下塗剤への高軟化点(125℃)安定化ロジンエス
テルの配合量を増加するにしたがって180゜ピール
(粘着力)を向上させることができることは判る。
【0029】また、実施例1と実施例2とを比較する
と、MMAグラフト天然ゴム40重量部に40重量部の
高軟化点(125℃)安定化ロジンエステルを配合して
構成した下塗剤の上に塗布する粘着剤に配合する高軟化
点(125℃)安定化ロジンエステルが、実施例2は、
80重量部と、実施例1の60重量部より増量してい
る。この粘着剤に配合する高軟化点(125℃)安定化
ロジンエステルの配合量を増量により、実施例2は、1
80゜ピール(粘着力)が、実施例1の3.8N/10
mmから4.2N/10mmと向上し、巻芯への貼り付き性
については、1.0N/10mmと実施例1の1.2N/
10mmよりも劣る。すなわち、粘着剤に配合する高軟化
点(125℃)安定化ロジンエステルの量が、60重量
部より多くなると巻芯への貼り付き性は、低下すること
が判る。
【0030】また、実施例2と実施例3とを比較する
と、MMAグラフト天然ゴム40重量部に40重量部の
高軟化点(125℃)安定化ロジンエステルを配合して
構成した下塗剤の上に塗布する粘着剤に配合する高軟化
点(125℃)安定化ロジンエステルが、実施例3は、
99重量部と、実施例2の80重量部より増量してい
る。この粘着剤に配合する高軟化点(125℃)安定化
ロジンエステルの配合量を増量により、実施例3は、1
80゜ピール(粘着力)が、実施例2の4.2N/10
mmから4.4N/10mmと向上し、巻芯への貼り付き性
については、0.6N/10mmと実施例2の1.0N/
10mmよりも劣る。すなわち、粘着剤に配合する高軟化
点(125℃)安定化ロジンエステルの量が、60重量
部より多くなるにしたがって巻芯への貼り付き性が、低
下していくことが判る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、PVCフィルムに粘着
剤を塗布乾燥した直後のテープシートを巻芯に巻き取り
不良を起こすことなく安定した状態で巻き取ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軟質塩化ビニル粘着テープの実施
例を示す拡大斜視図である。
【図2】安定化ロジンエステルの添加量に対する粘着力
を示す図である。
【図3】安定化ロジンエステル濃度(添加量)に対する
タックの特性を示す図である。
【符号の説明】
1………………………………………………………軟質塩
化ビニル粘着テープ 2………………………………………………………PVC
フィルム 3………………………………………………………下塗剤 4………………………………………………………粘着剤 5………………………………………………………テープ
シート 6………………………………………………………巻芯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/30 101 B32B 27/30 101 H01B 7/00 308 H01B 7/00 308

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可塑剤及び安定剤を添加したポリ塩化ビ
    ニルの基材に下塗剤層を介して粘着剤層が積層されてな
    る粘着テープにおいて、上記下塗剤層がMMAグラフト
    天然ゴム40重量部に対して高軟化点安定化ロジンエス
    テル1〜40重量部を配合して構成したものであり、上
    記粘着剤層がエラストマー100重量部に対して高軟化
    点安定化ロジンエステル60〜99重量部を配合して構
    成したものであることを特徴とする軟質塩化ビニル粘着
    テープ。
  2. 【請求項2】 可塑剤及び安定剤を添加したポリ塩化ビ
    ニルの基材の一方の面に、MMAグラフト天然ゴム40
    重量部に対して高軟化点安定化ロジンエステル1〜40
    重量部を配合して構成した下塗剤を塗布し、該下塗剤を
    乾燥した後、該下塗剤の上に、エラストマー100重量
    部に対して高軟化点安定化ロジンエステル60〜99重
    量部を配合して構成した粘着剤を塗布し、該粘着剤を乾
    燥させたことを特徴とする軟質塩化ビニル粘着テープの
    製造方法。
JP7266551A 1995-03-27 1995-10-16 軟質塩化ビニル粘着テープ及びその製造方法 Pending JPH08325534A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000345121A (ja) * 1999-06-04 2000-12-12 Yazaki Corp Pvc粘着テープ
JP2011237675A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Koyo Sangyo Co Ltd パネル基板及びその製造方法
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JP2018178008A (ja) * 2017-04-17 2018-11-15 矢崎総業株式会社 粘着剤用組成物、粘着性樹脂テープおよびワイヤハーネス

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