JP2011237675A - パネル基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接着剤層又は粘着剤層13を有する情報印刷用紙14がパネル基板10に接着される。このパネル基板10は、スチレン系樹脂発泡体基板11と、スチレン系樹脂発泡体基板11上に塗工されたプライマー層12とを有する。またプライマー層12は、メタクリル酸メチルグラフト変性天然ゴムラテックスと、粘着付与剤の乳化分散体と、非水溶性有機溶剤の乳化分散体とを含む。
【選択図】図1
Description
<実施例1>
先ずグラフト率5%のMMAグラフト変性天然ゴムラテックスと、粘着付与剤としてロジンエステルの乳化分散体(荒川化学(株)製:スーパーエステルE−650)と、非水溶性有機溶剤としてトルエンとを用意した。次いでロジンエステルの乳化分散体にトルエンを所定量加えて混合して、ロジンエステル及びトルエンの乳化分散体を調製した。次にこのロジンエステル及びトルエンの乳化分散体をMMAグラフト変性天然ゴムラテックスに所定量加えてプライマー16(図2)を調製した。このプライマー16は、MMAグラフト変性天然ゴムラテックス100質量部に対して、ロジンエステルが40質量部含まれ、かつトルエンが16質量部含まれるように調製した。更に上記プライマー16を図2に示す塗工装置20を用いて発泡体基板11上面に塗工し、発泡体基板11上にプライマー層12を形成した。このパネル基板10を実施例1とした。
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスのグラフト率を30%としたこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を実施例2とした。
<実施例3>
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスのグラフト率を13%とし、MMAグラフト変性天然ゴムラテックス100質量部に対して、ロジンエステルが40質量部含まれ、かつトルエンが16質量部含まれるように、プライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を実施例3とした。
<実施例4>
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスのグラフト率を13%とし、MMAグラフト変性天然ゴムラテックス100質量部に対して、ロジンエステルが75質量部含まれ、かつトルエンが25質量部含まれるように、プライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を実施例4とした。
天然ゴムラテックスにMMAをグラフト重合せず(グラフト率0%)、天然ゴムラテックスにロジンエステル及びトルエンを加えずにプライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例1とした。
<比較例2>
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスのグラフト率を3%としたこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例2とした。
<比較例3>
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスのグラフト率を35%としたこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例3とした。
<比較例4>
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスのグラフト率を13%とし、MMAグラフト変性天然ゴムラテックス100質量部に対して、ロジンエステルが40質量部含まれ、かつトルエンが2質量部含まれるように、プライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例4とした。
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスのグラフト率を13%とし、MMAグラフト変性天然ゴムラテックス100質量部に対して、ロジンエステルが40質量部含まれ、かつトルエンが30質量部含まれるように、プライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例5とした。
<比較例6>
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスのグラフト率を13%とし、MMAグラフト変性天然ゴムラテックス100質量部に対して、ロジンエステルが5質量部含まれ、かつトルエンが3質量部含まれるように、プライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例6とした。
<比較例7>
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスのグラフト率を13%とし、MMAグラフト変性天然ゴムラテックス100質量部に対して、ロジンエステルが80質量部含まれ、かつトルエンが25質量部含まれるように、プライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例7とした。
<比較例8>
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスに替えてエチレン酢酸ビニルエマルジョン(EVA、住化ケムテックス(株)製:S−950HQ)を用い、EVAにロジンエステル及びトルエンを加えずにプライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例8とした。
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスに替えてエチレン酢酸ビニルエマルジョン(EVA)を用い、EVA100質量部に対して、ロジンエステルが75質量部含まれ、トルエンが25質量部含まれるように、プライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例9とした。
<比較例10>
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスに替えてスチレンブタジエンゴムラテックス(SBR:Styrene Butadiene Rubber、旭化成ケミカルズ(株)製:A−7384)を用い、SBRにロジンエステル及びトルエンを加えずにプライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例10とした。
<比較例11>
MMAグラフト変性天然ゴムラテックスに替えてアクリルエマルジョン(旭化成ケミカルズ(株)製:E−750)を用い、アクリルエマルジョンにロジンエステル及びトルエンを加えずにプライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にしてパネル基板を作製した。このパネル基板を比較例11とした。
実施例1〜4及び比較例1〜11のパネル基板について次の5つの比較試験を行った。第1の比較試験は次のように行った。先ずパネル基板(縦×横=30cm×30cm)を20枚ずつ用意した。次にプライマー層を上側に向けた状態で20枚のパネル基板を積み重ね、これらの積み重ねたパネル基板に振とう機で120rpmの回転運動を5分間付与した。そしてパネル基板のずれを目視で判定した、即ちパネル基板の平積み適性を試験した。ここで、パネル基板にずれが発生しなかった場合を『優良』とし、ややずれが発生した場合を『不良』とし、大きなずれが発生した場合を『不可』とした。
11 スチレン系樹脂発泡体基板
12 プライマー層
13 接着剤層又は粘着剤層
14 情報印刷用紙
16 プライマー
Claims (4)
- 接着剤層又は粘着剤層を有する情報印刷用紙が接着されるパネル基板において、
前記パネル基板が、スチレン系樹脂発泡体基板と、前記スチレン系樹脂発泡体基板上に塗工されたプライマー層とを有し、
前記プライマー層が、メタクリル酸メチルグラフト変性天然ゴムラテックスと、粘着付与剤の乳化分散体と、非水溶性有機溶剤の乳化分散体とを含むことを特徴とするパネル基板。 - 前記メタクリル酸メチル変性天然ゴムラテックスのグラフト率が5〜30%であり、
前記粘着付与剤の乳化分散体中の前記粘着付与剤が前記メタクリル酸メチル変性天然ゴムラテックス100質量部に対して10〜75質量部含まれ、
前記非水溶性有機溶剤の乳化分散体中の前記非水溶性有機溶剤が前記メタクリル酸メチル変性天然ゴムラテックス100質量部に対して3〜25質量部含まれる請求項1記載のパネル基板。 - 接着剤層又は粘着剤層を有する情報印刷用紙を接着するためのパネル基板を製造する方法において、
メタクリル酸メチルグラフト変性天然ゴムラテックスに、粘着付与剤の乳化分散体と、非水溶性有機溶剤の乳化分散体とを混合してプライマーを調製する工程と、
前記プライマーをスチレン系樹脂発泡体基板上に塗工して前記スチレン系樹脂発泡体基板上にプライマー層を形成する工程と
を含むことを特徴とするパネル基板の製造方法。 - 接着剤層又は粘着剤層を有する情報印刷用紙を接着するためのパネル基板を製造する方法において、
粘着付与剤の乳化分散体に、非乳化の非水溶性有機溶剤を混合して粘着付与剤及び非水溶性有機溶剤の乳化分散体を調製する工程と、
メタクリル酸メチルグラフト変性天然ゴムラテックスに前記粘着付与剤及び非水溶性有機溶剤の乳化分散体を混合してプライマーを調製する工程と、
前記プライマーをスチレン系樹脂発泡体基板上に塗工して前記スチレン系樹脂発泡体基板上にプライマー層を形成する工程と
を含むことを特徴とするパネル基板の製造方法。
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