JPH08325124A - パーマネントウェーブ組成物 - Google Patents

パーマネントウェーブ組成物

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JPH08325124A
JPH08325124A JP18891495A JP18891495A JPH08325124A JP H08325124 A JPH08325124 A JP H08325124A JP 18891495 A JP18891495 A JP 18891495A JP 18891495 A JP18891495 A JP 18891495A JP H08325124 A JPH08325124 A JP H08325124A
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JP
Japan
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monothioglycolate
hair
composition
agent
permanent wave
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JP18891495A
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English (en)
Inventor
Akira Kiyomine
章 清峰
Yoshinori Nishizawa
義則 西澤
Koichi Nakamura
浩一 中村
Netsukaa Berunto
ネッカー ベルント
Kenichi Morita
健一 森田
Hitoshi Sakaguchi
斉 坂口
Hiroyuki Suzuki
尋之 鈴木
Shinobu Nagase
忍 長瀬
Masahiro Kondo
征弘 近藤
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の一般式(1)で表されるポリアルキレン
グリコールモノチオグリコレートを含有するパーマネン
トウェーブ組成物。 【化1】 〔式中、R1 はエチレン基又はプロピレン基、nは2〜
4の整数を示す。〕 【効果】 ポリアルキレングリコールモノチオグリコレ
ート(1)をパーマネントウェーブ組成物の還元剤とし
て用いた場合、ウェーブ効果、ウェーブの持続性、損傷
した毛髪への低ダメージ性、配合性、低臭性に優れ、か
つ安全性にも優れたパーマネントウェーブ組成物を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のポリアルキレン
グリコールモノチオグリコレートを含有し、毛髪のウェ
ーブ効果に優れ、しかも低臭性で安全性に優れたパーマ
ネントウェーブ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、毛髪のパーマネントウェーブ
は、毛髪に存在するS−S結合(ジスルフィド結合)を
化学的に切断し、ロッドやカーラー等に巻きながらS−
S結合を再形成することにより達成される。毛髪のS−
S結合の切断は、還元剤を含有する組成物を用いること
により行われる。S−S結合の再形成による毛髪の固定
化は、毛髪をロッドやカーラー等に巻いた後、過酸化水
素や臭素酸塩等の酸化剤を含有する組成物を用いること
により達成され、毛髪は希望の形状に固定化される。
【0003】S−S結合切断のための還元剤としては、
従来よりメルカプト基を分子内に有する化合物が広く使
用されており、具体的にはチオグリコール酸、チオ乳
酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオ酒石酸、チオリ
ンゴ酸、ジメルカプトアジピン酸、システイン、N−ア
セチルシステイン、ホモシステイン等のメルカプトカル
ボン酸類;システアミン、N−アシルシステアミン等の
システアミン誘導体;2−メルカプトエタノール、チオ
グリセロール、3−アルコキシ−1−メルカプト−2−
プロパノール等のメルカプトアルコール類;メチルチオ
グリコレート、エチルチオグリコレート、エチレングリ
コールモノチオグリコレート、1,2−プロピレングリ
コールモノチオグリコレート、グリセロールモノチオグ
リコレート、エチレングリコールモノチオラクテート、
グリセロールモノチオラクテート、グリセロールモノ−
3−メルカプトプロピオネート、システインメチルエス
テル、システインエチルエステル、ホモシステインメチ
ルエステル、ホモシステインエチルエステル等のメルカ
プトカルボンエステル類;チオグリコールアミド、N−
ヒドロキシエチルチオグリコールアミド、3−メルカプ
トプロピオンアミド、N−ヒドロキシエチル−3−メル
カプトプロピオンアミド、システインアミド等のメルカ
プトカルボン酸アミド類などが挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
還元剤は、ウェーブ効果、ウェーブの持続性、損傷した
毛髪への低いダメージ性、配合性、低臭性、安全性にお
いて充分に満足できるものではなかった。すなわち、チ
オグリコール酸等のメルカプトカルボン酸類を含むパー
マネントウェーブ組成物は、一般にアルカリパーマネン
トウェーブ組成物として知られ、約7.5〜9.4の範
囲のpHを有する。この組成物は還元効果が強いため、
健常の毛髪及び損傷した毛髪のどちらに対してもウェー
ブ効果が高いが、損傷した毛髪に対する還元剤の作用時
間を誤ると、過大のS−S結合が切断されるため毛髪の
損傷が大きくなる。
【0005】従って、損傷した毛髪のパーマネントウェ
ーブ施術に際しては、毛髪のダメージを抑えるため、弱
酸性又は中性のパーマネントウェーブ組成物を用いるこ
とが望ましい。このようなパーマネントウェーブ組成物
に配合する還元剤としてはメルカプトカルボン酸エステ
ル類やアミド類がふさわしく、特にチオグリコール酸エ
ステルが最適であるとされてきた。
【0006】これらの還元剤は損傷した毛髪に対して過
剰の還元作用を及ぼさず、健常な毛髪と損傷した毛髪に
均一にウェーブをかけることができるという特徴を有す
るものである。例えばチオグリコール酸エステルを含有
するパーマネントウェーブ組成物は、酸性パーマネント
ウェーブ組成物として知られ、実際に使用されてきた。
このチオグリコール酸エステルの中でも、配合性及び低
臭性の点で、多価アルコールとチオグリコール酸とのエ
ステルが特に好ましく、具体的にはエチレングリコール
モノチオグリコレート、1,2−プロピレングリコール
モノチオグリコレート、グリセロールモノチオグリコレ
ートなどが知られている。しかしながら、これらのチオ
グリコール酸エステルのうち、エチレングリコールモノ
チオグリコレート及びグリセロールモノチオグリコレー
トは感作性を示し、施術者の皮膚炎の原因となることが
ある。また、1,2−プロピレングリコールモノチオグ
リコレートは低沸点であるためにその臭いが強く、パー
マネントウェーブの施術が困難となることがあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような実情におい
て、本発明者らは多くの化合物を合成し、その還元剤と
しての安全性及び低臭性について鋭意検討したところ、
後記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコール
モノチオグリコレートを含有するパーマネントウェーブ
組成物が、多価アルコールとチオグリコール酸とのエス
テル、例えばエチレングリコールモノチオグリコレー
ト、1,2−プロピレングリコールモノチオグリコレー
ト、グリセロールモノチオグリコレート等と同等のパー
マネントウェーブ特性を示し、かつ感作性を全く示さ
ず、また1,2−プロピレングリコールよりも高沸点で
あるために臭いが弱いことを見出し、本発明を完成し
た。
【0008】すなわち、本発明は、次の式(1):
【0009】
【化2】
【0010】〔式中、R1 はエチレン基又はプロピレン
基を示し、nは2〜4の整数を示す。〕
【0011】で表されるポリアルキレングリコールモノ
チオグリコレートを含有するパーマネントウェーブ組成
物を提供するものである。
【0012】本発明において用いるポリアルキレンモノ
チオグリコレートは上記式(1)で表されるものであ
り、このうちジエチレングリコールモノチオグリコレー
ト及びジプロピレングリコールモノチオグリコレートが
健常毛髪に対するウェーブ効果の点で好ましい。
【0013】本発明に係るポリアルキレングリコールモ
ノチオグリコレート(1)は、例えば次の反応式に従っ
て製造される。
【0014】
【化3】
【0015】〔式中、R2 は水素原子又は炭素数1〜4
の低級アルキル基を示し、R1 及びnは前記と同じであ
る。〕
【0016】すなわち、チオグリコール酸又はチオグリ
コール酸アルキルエステル(2)とポリアルキレングリ
コール(3)とを反応させることにより、ポリアルキレ
ングリコールモノチオグリコレート(1)が得られる。
【0017】上記反応は、無溶媒又はトルエン、1,2
−ジクロロエタン等の溶媒中で行うことができる。ま
た、反応は無触媒又は硫酸、ベンゼンスルホン酸、パラ
トルエンスルホン酸等の触媒を用いて行うことができ
る。反応温度は50〜200℃、特に80〜180℃と
することが好ましい。ポリアルキレングリコール(3)
の使用量はチオグリコール酸又はチオグリコール酸アル
キルエステル(2)と同モル量から20当量の範囲とす
ることが好ましく、1.5〜3当量の範囲とすることが
特に好ましい。反応を効果的に進行させるためには反応
過程において生成する水を除去することが好ましい。得
られた化合物(1)は、反応終了後、蒸留又はカラムク
ロマトグラフィーにより容易に精製することでができ
る。この際、副生成物であるジエステル体の含量を10
重量%(以下単に%で示す)以下、特に5%以下とする
ことが配合性の点で好ましいが、反応混合物をそのまま
還元剤として用いることもできる。
【0018】このようにして得られたポリアルキレング
リコールモノチオグリコレートを還元剤として配合すれ
ば、優れたウェーブ効果、ウェーブの持続性、損傷した
毛髪への低ダメージ性、配合性、低臭性、安全性を有
し、パーマネントウェーブ用第1剤として好適なパーマ
ネントウェーブ組成物が得られる。
【0019】本発明のパーマネントウェーブ組成物にお
けるポリアルキレングリコールモノチオグリコレートの
配合量は、水性媒体中に3〜50%、特に5〜30%と
することがウェーブ効果、低臭性、安全性の点から好ま
しい。このパーマネントウェーブ組成物のpHは、酸、
アルカリ及び緩衝剤により3〜11、特に6〜9に調整
されるのが好ましく、6.5〜8が更に好ましい。
【0020】本発明のパーマネントウェーブ組成物に
は、ウェーブ効果を調整する目的で、公知の還元剤、例
えばチオグリコール酸、チオ乳酸、チオリンゴ酸、チオ
酒石酸、ジメルカプトアジピン酸、システイン、N−ア
セチルシステイン、システインアミド、ホモシステイ
ン、システアミン、N−アセチルシステアミン、メルカ
プトエタノール、チオグリセロール、グリコールモノチ
オグリコレート、グリセロールモノチオグリコレート、
1,2−プロピレングリコールモノチオグリコレート、
グリコールモノチオラクテート、グリセロールモノチオ
ラクテート及びこれらの塩から選ばれた1種又は2種以
上を毛髪用還元剤として配合することができる。これら
の還元剤の配合量はパーマネントウェーブ組成物中0.
1〜10%、特に1〜5%とすることがウェーブ効果、
低臭性、安全性の点から好ましい。
【0021】また、本発明のパーマネントウェーブ組成
物には、施術時間を調整する目的で、例えばエタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール、1,2−プロピ
レングリコール、グリセリン、アルキルカルビトール、
ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、尿
素、2−メチルピロリドン等から選ばれた1種又は2種
以上を浸透促進剤として配合することができる。これら
の配合量は、0.5〜30%とすることがウェーブ効果
の点から好ましい。
【0022】更に、本発明のパーマネントウェーブ組成
物には、本発明の効果を妨げない範囲において、通常使
用されている公知の他の成分を添加配合することができ
る。このような成分としては、特開昭61−7211号
公報第3頁右上欄第1行〜左下欄第10行に記載の緩衝
剤や水溶性アンモニウム塩/アルギニン、リジン等の塩
基性アミノ酸等の緩衝剤;例えば高級アルコール、カオ
リン、脂肪酸、ワセリン等の増粘剤;カチオン性、アニ
オン性、両性、非イオン性の界面活性剤等の湿潤剤或い
は乳化剤;クエン酸、リンゴ酸等の有機酸;塩酸等の無
機酸;エチレンジアミン、モノ−、ジ−若しくはトリエ
タノールアミン、アミノヒドロキシメチルプロパンジオ
ール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2
−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、モ
ルホリン、アンモニア、水酸化ナトリウム等のアルカリ
剤;ジチオジグリコール酸、ジチオ二乳酸等の毛髪の過
剰還元防止のためのジチオ化合物;安定剤、香料、染
料、育毛剤などを配合することができる。
【0023】上記成分は、それぞれその目的において通
常使用されている量を用いることができる。
【0024】本発明のパーマネントウェーブ組成物をパ
ーマネントウェーブ用第1剤として使用する場合には、
これを用いて毛髪を処理した後、通常用いられている酸
化剤を水性媒体中に0.5〜20%配合した酸化剤溶液
を第2剤として用いて毛髪の形状を固定する。水性媒体
に配合する酸化剤としては、臭素酸のナトリウム塩又は
カリウム塩、過酸化水素等が挙げられる。また、本発明
のパーマネントウェーブ組成物は、毛髪のストレート化
剤として用いることもでき、更に還元剤を低濃度にする
等して一剤型のセット剤として用いることもできる。
【0025】
【発明の効果】ポリアルキレングリコールモノチオグリ
コレート(1)をパーマネントウェーブ組成物の還元剤
として用いた場合、ウェーブ効果、ウェーブの持続性、
損傷した毛髪への低ダメージ性、配合性、低臭性に優
れ、かつ安全性にも優れたパーマネントウェーブ組成物
を得ることができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれによって制限されるものではない。
【0027】製造例1 ジエチレングリコールモノチオ
グリコレートの合成(1):反応槽にジエチレングリコ
ール86.4g(0.841mol)、チオグリコール酸
50.0g(0.543mol)を加え、生成する水を除
きながら、窒素雰囲気下、170〜180℃で3時間攪
拌した。反応後、液を冷却して、ジエチレングリコール
モノチオグリコレートを49%、ジエチレングリコール
ジチオグリコレートを19%、ジエチレングリコールを
32%含む混合物を得た。ジエチレングリコールモノチ
オグリコレートの収率は64%であった。
【0028】製造例2 ジエチレングリコールモノチオ
グリコレートの合成(2):製造例1で得られた反応混
合物を0.1〜0.3mmHgの減圧下に蒸留し、初留分5
0.4gを除いた後、108〜110℃で留出した本留
分46.5gを得た。この本留分中の各化合物の含量
は、ジエチレングリコールモノチオグリコレートが96
%、ジエチレングリコールジチオグリコレートが4%で
あった。ジエチレングリコールモノチオグリコレートの
収率は47%であった。
【0029】製造例3 ジエチレングリコールモノチオ
グリコレートの合成(3):反応槽にジエチレングリコ
ール150.0g(1.41mol)、チオグリコール酸
メチル50.0g(0.471mol)、硫酸0.5gを
加え、窒素雰囲気下、90℃で4時間攪拌した。反応
後、混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メ
ルク社製 Si60、230〜400メッシュ、1kg、
溶出溶媒;クロロホルム)で精製した。ジエチレングリ
コールモノチオグリコレートを含む溶出液を減圧下に溶
媒留去し、乾燥した後、0.2mmHg、97〜121℃で
蒸留して、ジエチレングリコールモノチオグリコレート
を34.7g(0.22mol)得た。これを再度シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(メルク社製 Si6
0、230〜400メッシュ、1kg、溶出溶媒;クロロ
ホルム−メタノール(50:1)〜(20:1))で精
製した。ジエチレングリコールモノチオグリコレートを
含む溶出液を減圧下に溶媒留去し、乾燥して、ジエチレ
ングリコールモノチオグリコレートを31.3g(0.
17mol、収率37%)得た。純度は99%以上であっ
た。
【0030】1H−NMRスペクトル(200MHz,
DMSO−d6)δ/ppm:2.93(1H,br
t,HA),3.36(2H,d,HB),3.46(4
H,t,HD,HE),3.62(2H,t,HF),
4.18(2H,t,HC),4.60(1H,br,
G
【0031】
【化4】
【0032】製造例4 トリエチレングリコールモノチ
オグリコレートの合成(4):反応槽にトリエチレング
リコール229.0g(1.53mol)、チオグリコー
ル酸50.0g(0.54mol)、硫酸0.5gを加
え、窒素雰囲気下、100℃で3.5時間攪拌した。反
応後、混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(メルク社製 Si60、230〜400メッシュ、
1.2kg、溶出溶媒;クロロホルム〜クロロホルム−メ
タノール(20:1))で精製した。トリエチレングリ
コールモノチオグリコレートを含む溶出液を減圧下に溶
媒留去し、乾燥して、トリエチレングリコールモノチオ
グリコレートを44.5g(0.20mol、収率37
%)得た。純度は99%以上であった。
【0033】1H−NMRスペクトル(200MHz,
DMSO−d6)δ/ppm:2.94(1H,br
t,HA),3.35(2H,d,HB),3.41〜
3.52(8H,m,HD〜HG),3.61(2H,
t,HH),4.17(2H,t,HC),4.58(1
H,brs,HI
【0034】
【化5】
【0035】製造例5 テトラエチレングリコールモノ
チオグリコレートの合成(5):反応槽にテトラエチレ
ングリコール273.0g(1.41mol)、チオグリ
コール酸メチル50.0g(0.47mol)、硫酸0.
5gを加え、窒素雰囲気下、110℃で3時間攪拌し
た。反応後、混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(メルク社製 Si60、230〜400メッシ
ュ、1〜2kg、溶出溶媒;クロロホルム〜クロロホルム
−メタノール(50:1))で2回精製した。テトラエ
チレングリコールモノチオグリコレートを含む溶出液を
減圧下に溶媒留去し、乾燥して、トリエチレングリコー
ルモノチオグリコレートを27.0g(0.10mol、
収率21%)得た。純度は99%以上であった。
【0036】1H−NMRスペクトル(200MHz,
DMSO−d6)δ/ppm:2.96(1H,br
t,HA),3.35(2H,d,HB),3.39〜
3.52(12H,m,HD〜HI),3.61(2H,
t,HJ),4.17(2H,t,HC),4.58(1
H,brs,HK
【0037】
【化6】
【0038】製造例6 ジプロピレングリコールモノチ
オグリコレートの合成:反応槽にジプロピレングリコー
ル(異性体混合物)218.6g(1.63mol)、チ
オグリコール酸50.0g(0.54mol)、硫酸0.
5gを加え、窒素雰囲気下、100℃で2時間攪拌し
た。反応後、混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(メルク社製 Si60、230〜400メッシ
ュ、2kg、溶出溶媒;クロロホルム〜クロロホルム−メ
タノール(50:1)で2回精製した。ジプロピレング
リコールモノチオグリコレートを含む溶出液を減圧下に
溶媒留去し、乾燥して、ジプロピレングリコールモノチ
オグリコレート(4種の異性体の混合物)を40.1g
(0.19mol、収率36%)得た。純度は99%以上
であった。
【0039】1H−NMRスペクトル(200MHz,
DMSO−d6)δ/ppm:1.01,1.02,
1.03,1.08,1.09,1.16(6H,d,
E1〜HE4,HH1〜HH4のメチル基の水素),2.9
1,2.94(1H,t,HA1〜HA4のメルカプト基の
水素),4.45〜4.60(1H,br,HI1〜HI4
の水酸基の水素),3.97,4.03(d,HC1,H
C3のメチレン基の水素),4.86〜5.00(m,H
D2,HD4のメチン基の水素),3.15〜3.55,
3.63〜3.80(m,その他のメチレン又はメチン
水素)
【0040】
【化7】
【0041】実施例1〜5 表1に示す還元剤をそれぞれ同一のSHモル量とり、表
2に示す組成のコールドパーマネントウェーブ用第1剤
組成物を調製し、配合性(第1剤の均一性)を検討し
た。
【0042】
【表1】 還元剤: N1;ジエチレングリコールモノチオグリコレート 含量49% ジエチレングリコールジチオグリコレート 含量19% ジエチレングリコール 含量32%の組成の混合物 N2;ジエチレングリコールモノチオグリコレート 含量96% ジエチレングリコールジチオグリコレート 含量4%の組成の混合物 N3;ジエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N4;トリエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N5;テトラエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上
【0043】
【表2】
【0044】配合性(第1剤組成物の均一性)の評価結
果: 実施例1(還元剤N1);混合直後に白濁し、10分後
に2層に分離した。 実施例2(還元剤N2);組成物は均一の透明溶液であ
った。 実施例3(還元剤N3);組成物は均一の透明溶液であ
った。 実施例4(還元剤N4);組成物は均一の透明溶液であ
った。 実施例5(還元剤N5);組成物は均一の透明溶液であ
った。
【0045】実施例6〜9及び比較例1 表3に示す還元剤をそれぞれ同一のSHモル量とり、表
4に示す組成のコールドパーマネントウェーブ用第1剤
組成物を調製し、専門の美容師に臭いを評価させた。
【0046】
【表3】 還元剤: N3;ジエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N4;トリエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N5;テトラエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N6;ジプロピレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N7;2−ヒドロキシプロピルモノチオグリコレートと 2−ヒドロキシ−1−メチルエチルモノチオグリ コレートの異性体混合物(重量比2:1) (1,2−プロピレングリコールモノチオグリコレート) 含量99%以上
【0047】
【表4】
【0048】臭いの評価結果: 実施例6(還元剤N3);強い臭いはなかった。 実施例7(還元剤N4);強い臭いはなかった。 実施例8(還元剤N5);強い臭いはなかった。 実施例9(還元剤N6);強い臭いはなかった。 比較例1(還元剤N6);やや強い臭いがあった。
【0049】実施例10〜15及び比較例2 表5に示す還元剤をそれぞれ同一のSHモル量とり、表
6及び表7に示す組成のコールドパーマネントウェーブ
用第1剤組成物を調製した。また、表8に示す組成のパ
ーマネントウェーブ用第2剤組成物を調製した。この組
成物を用いて欧州人の少し傷んでいる毛髪にパーマネン
ト処理を行い、(第1剤;室温、10分間、水リンス;
室温、10分間、第2剤;室温、10分間)、ウェーブ
形成能を評価した。
【0050】
【表5】 還元剤: N1;ジエチレングリコールモノチオグリコレート 含量49% ジエチレングリコールジチオグリコレート 含量19% ジエチレングリコール 含量32%の組成の混合物 N2;ジエチレングリコールモノチオグリコレート 含量96% ジエチレングリコールジチオグリコレート 含量4%の組成の混合物 N3;ジエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N4;トリエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N5;テトラエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N6;ジプロピレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N8;チオグリコール酸アンモニウム水溶液 含量50%
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】
【表8】
【0054】ウェーブの評価結果: 実施例10(還元剤N1);ややウェーブ効果は弱いもの
の、毛髪は全体にわたって均一に加工され、パーマのか
かりすぎによるウェーブダウンは見られなかった。 実施例11(還元剤N2);毛髪は全体にわたって均一に
加工され、パーマのかかりすぎによるウェーブダウンは
見られなかった。 実施例12(還元剤N3);毛髪は全体にわたって均一に
加工され、パーマのかかりすぎによるウェーブダウンは
見られなかった。 実施例13(還元剤N4);ややウェーブ効果は弱いもの
の、毛髪は全体にわたって均一に加工され、パーマのか
かりすぎによるウェーブダウンは見られなかった。 実施例14(還元剤N5);ややウェーブ効果は弱いもの
の、毛髪は全体にわたって均一に加工され、パーマのか
かりすぎによるウェーブダウンは見られなかった。 実施例15(還元剤N6);毛髪は全体にわたって均一に
加工され、パーマのかかりすぎによるウェーブダウンは
見られなかった。 比較例2(還元剤N8);かかりの不均一性が見られ、
またパーマのかかりすぎによるウェーブダウンも見られ
た。
【0055】実施例16〜18 表9に示す還元剤を用い、表10に示す組成のコールド
パーマネントウェーブ用第1剤組成物を調製した。ま
た、表11に示す組成のパーマネントウェーブ用第2剤
組成物を調製した。この組成物を用いて欧州人の少し傷
んでいる毛髪にパーマネント処理を行い(第1剤;室
温、10分間、水リンス;室温、10分間、第2剤;室
温、10分間)、ウェーブ形成能を評価した。
【0056】
【表9】 還元剤: N2;ジエチレングリコールモノチオグリコレート 含量96% ジエチレングリコールジチオグリコレート 含量4%の組成の混合物 N3;ジエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N6;ジプロピレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N8;チオグリコール酸アンモニウム水溶液 含量50%
【0057】
【表10】
【0058】
【表11】
【0059】ウェーブの評価結果: 実施例16(還元剤N2);毛髪は全体にわたって均一
に加工され、パーマのかかりすぎによるウェーブダウン
は見られなかった。 実施例17(還元剤N3);毛髪は全体にわたって均一
に加工され、パーマのかかりすぎによるウェーブダウン
は見られなかった。 実施例18(還元剤N6);毛髪は全体にわたって均一
に加工され、パーマのかかりすぎによるウェーブダウン
は見られなかった。
【0060】試験例 表12に示す還元剤について、MagnussonとK
ligmanによるGPMT法(Guinea Pig
Maximization−Test)で感作性を試
験した。
【0061】
【表12】 還元剤: N3;ジエチレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N6;ジプロピレングリコールモノチオグリコレート 含量99%以上 N9;グリセロールモノチオグリコレート 含量99%以上
【0062】感作性試験結果: 還元剤N3;感作群10匹中、陽性反応は全く見られな
かった。 還元剤N6;感作群10匹中、陽性反応は全く見られな
かった。 還元剤N9;感作群10匹中、7匹に陽性反応が見られ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベルント ネッカー ドイツ連邦共和国 D−64280 ダルムシ ュタット ツェルニンシュトラーセ 10− 18 ゴールドウエル ゲー・エム・ベー・ ハー内 (72)発明者 森田 健一 ドイツ連邦共和国 D−64280 ダルムシ ュタット ツェルニンシュトラーセ 10− 18 カオウ コーポレーション ゲー・エ ム・ベー・ハー カオウ ヨーロッパ リ サーチ インスティテュート内 (72)発明者 坂口 斉 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 鈴木 尋之 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 長瀬 忍 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 近藤 征弘 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1): 【化1】 〔式中、R1 はエチレン基又はプロピレン基を示し、n
    は2〜4の整数を示す。〕で表されるポリアルキレング
    リコールモノチオグリコレートを含有することを特徴と
    するパーマネントウェーブ組成物。
  2. 【請求項2】 更に、チオグリコール酸、チオ乳酸、チ
    オリンゴ酸、チオ酒石酸、ジメルカプトアジピン酸、シ
    ステイン、N−アセチルシステイン、システインアミ
    ド、ホモシステイン、システアミン、N−アセチルシス
    テアミン、メルカプトエタノール、チオグリセロール、
    グリコールモノチオグリコレート、グリセロールモノチ
    オグリコレート、1,2−プロピレングリコールモノチ
    オグリコレート、グリコールモノチオラクテート、グリ
    セロールモノチオラクテート及びこれらの塩から選ばれ
    る1種又は2種以上の毛髪用還元剤を含有することを特
    徴とする請求項1記載のパーマネントウェーブ組成物。
  3. 【請求項3】 更に、エタノール、プロパノール、イソ
    プロパノール、1,2−プロピレングリコール、グリセ
    リン、アルキルカルビトール、ベンジルアルコール、ベ
    ンジルオキシエタノール、尿素、2−メチルピロリドン
    等から選ばれた1種又は2種以上の浸透促進剤を含有す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のパーマネント
    ウェーブ組成物。
  4. 【請求項4】 一般式(1)で表されるポリアルキレン
    グリコールモノチオグリコレートがジエチレングリコー
    ルモノチオグリコレート又はジプロピレングリコールモ
    ノチオグリコレートである請求項1〜3のいずれかに記
    載のパーマネントウェーブ組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006169139A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Arimino Kagaku Kk 毛髪変形用還元1剤、該毛髪変形用還元1剤を構成成分とする毛髪変形剤、および該毛髪変形剤を使用する毛髪変形方法

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JP2006169139A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Arimino Kagaku Kk 毛髪変形用還元1剤、該毛髪変形用還元1剤を構成成分とする毛髪変形剤、および該毛髪変形剤を使用する毛髪変形方法

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