JPH0832406A - 電圧制御フィルタ回路及び信号処理用半導体集積回路装置並びにそれを用いた信号読み取りシステム - Google Patents

電圧制御フィルタ回路及び信号処理用半導体集積回路装置並びにそれを用いた信号読み取りシステム

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JPH0832406A
JPH0832406A JP7115332A JP11533295A JPH0832406A JP H0832406 A JPH0832406 A JP H0832406A JP 7115332 A JP7115332 A JP 7115332A JP 11533295 A JP11533295 A JP 11533295A JP H0832406 A JPH0832406 A JP H0832406A
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Application number
JP7115332A
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Inventor
Katsumi Osaki
勝美 大崎
Takashi Nara
孝 奈良
Hisashi Watanabe
寿 渡辺
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Hitachi Ltd
Akita Electronics Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Akita Electronics Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H11/00Networks using active elements
    • H03H11/02Multiple-port networks
    • H03H11/04Frequency selective two-port networks
    • H03H11/12Frequency selective two-port networks using amplifiers with feedback
    • H03H11/1291Current or voltage controlled filters

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  • Networks Using Active Elements (AREA)
  • Digital Magnetic Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 低消費電力で、実質的に広範囲な遮断周波数
の設定を可能にする。 【構成】 入力電圧信号がベースに供給され、エミッタ
にそれぞれ第1の定電流源I0が設けられた一対の入力
トランジスタQ1,Q2と、かかる入力トランジスタの
コレクタに一方向素子を介して共通に設けられた負荷手
段R1と、入力トランジスタQ1,Q2のコレクタ出力
がベースに供給された差動トランジスタQ3,Q4と、
差動トランジスタQ3,Q4の共通化されたエミッタに
設けられた第2の可変電流源I1と、差動トランジスタ
のコレクタにそれぞれ設けられ、第2の可変電流源I1
の電流値の半分ずつが流れるようにされた電流源負荷I
2とを備えた可変コンダクタンス回路を用いたアクティ
ブフィルタ回路において、第1の定電流源I0の定電流
値を所定の周波数範囲毎であって、周波数範囲が高くな
るに従い電流値が小さくなるように切り換え可能にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アクティブフィルタ
回路の様な電圧制御フィルタに関し、特に、差動増幅回
路の相互コンダクタンスを利用したアクティブフィルタ
回路に利用して有効な技術に関する。さらに、本発明
は、例えば、記録媒体(磁気ディスク)から読み出され
た記録信号を処理するために利用される信号処理用半導
体集積回路装置、および、それを用いたハードディスク
ドライブ(ハードディスクメモリ装置)のようなディス
ク読み取りシステムに適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】小型ワークステーションやパーソナルコ
ンピュータなどのデータ処理装置の外部記憶装置とし
て、ハード・ディスク・ドライブ(以下、ハードディス
クメモリ装置あるいはHDDとも言う)、フロッピィ・デ
ィスク・ドライブ(以下、FDD とも言う)、CD-ROMドラ
イブ(Compact Disc - Read Only Memory ドライブ)あ
るいなMOドライブ(Magneto-Optical disk ドライブ)
等のディスク読み取りシステムが使用されている。HDD
あるいはFDD は、情報記録媒体として磁気ディスク(磁
気記録媒体あるいは記録メディアとも言う)を利用す
る。CD-ROMドライブは、情報記録媒体として光学的に情
報が記憶された光ディスクを利用する。一方、MOドライ
ブは、情報記録媒体として書換可能な光ディスクを利用
する。
【0003】HDD あるいはFDD は、スピンドルモータに
よって回転された磁気ディスク(磁気記録媒体あるいは
記録メディアとも言う)のトラックにデータを磁気ヘッ
ドで書き込んだり、あるいは磁気ディスクのトラックに
書き込まれたデータを磁気ヘッドで読み出すようになっ
ている。磁気ヘッドによって読み出された記録信号は外
部記憶装置に含まれる信号処理用半導体集積回路装置に
供給され、その読み出し信号に含まれている不要信号成
分の除去やノイズ成分の除去が信号処理用半導体集積回
路装置によって行われる。この不要信号成分の除去やノ
イズ成分の除去は、リードチャネル用半導体集積回路装
置内に設けられたローパスフィルタの遮断周波数以上の
周波数を有する不要信号成分やノイズ成分に対して行わ
れる。
【0004】データ処理装置の処理速度の向上とアプリ
ケーションソフトの大規模化のため、ディスク上でのデ
ータ記録密度(面記録密度)の高密度化およびハードデ
ィスク・ドライブ、フロッピィディスク・ドライブ、CD
-ROMドライブおよびMOドライブのデータ伝送速度の高速
化が年々進められている。磁気ディスク上でのデータ記
録密度(面記録密度)の高密度化の為の技術として、マ
ルチゾーンレコーディング方式(multi zone recording
system )が知られている。このマルチゾーンレコーデ
ィング方式は、磁気ディスクの回転速度(角速度)を一
定にした状態において、磁気ディスクの外周側トラック
に対する記録信号の周波数を、内周側トラックに対する
記憶信号の周波数に対して相対的に高周波にすることに
よって、外周側トラック上でのデータ記録密度を向上さ
せ、それによって磁気ディスク上における全体的なデー
タ記録密度を向上させる技術である。その結果、マルチ
ゾーンレコーディング方式において、磁気ディスクの全
トラック上にわたってデータ記録密度が同一とされる。
【0005】したがって、マルチゾーンレコーディング
方式によって記録されたデータを磁気ディスクから読み
出す際、上記信号処理用半導体集積回路装置は、低周波
から高周波に変化する読み出し信号を扱うことになる。
すなわち、上記信号処理用半導体集積回路装置内に設け
られるローパスフィルタの遮断周波数は、磁気ディスク
から読み出される信号の周波数に応じて可変制御される
ことになる。言い替えるならば、磁気ディスクの内周側
トラックから記録信号を読み出す時、上記ローパスフィ
ルタの遮断周波数は相対的に低周波とされ、一方、磁気
ディスクの外周側トラックから記録信号を読み出す時、
上記フィルタの遮断周波数は相対的に高周波とされる。
【0006】上記信号処理用半導体集積回路装置内のロ
ーパスフィルタとして、差動増幅回路の相互コンダクタ
ンスgmを利用したアクティブフィルタ回路(電圧制御
型フィルタ)を利用することができる。例えば、そのア
クティブフィルタ回路に関しては、CQ出版社から発行
されている『アナログICの機能回路設計入門』の15
1頁に記載されている。このアクティブフィルタ回路
は、入力電圧信号がベースに供給され、エミッタにそれ
ぞれ第1の定電流源が設けられる一対の入力トランジス
タと、上記一対の入力トランジスタのコレクタに一方向
素子を介して共通に設けられる負荷手段と、上記一対の
入力トランジスタのそれぞれのコレクタ出力がそれぞれ
のベースに供給される一対の差動トランジスタと、上記
差動トランジスタの共通化されたエミッタに設けられた
可変電流源と、上記一対の差動トランジスタのコレクタ
にそれぞれ設けられ、上記可変電流源の電流値の半分ず
つの電流が流れるようにされた電流源負荷とを備えた可
変コンダクタンス回路と、かかる可変コンダクタンス回
路とキャパシタとが組み合わせられて構成される。この
アクティブフィルタ回路において、一対の差動トランジ
スタに流される電流値を可変電流源によって所望に変化
させることにより、一対の差動トランジスタと電流源負
荷と可変電流源とから構成される差動増幅回路の相互コ
ンダクタンスgmを変化させることが出来る。したがっ
て、このアクティブフィルタを用いてローパスフィルタ
を構成すると所望の遮断周波数を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、広範囲に
わたって周波数が変化する信号を扱う上記信号処理用半
導体集積回路装置のローパスフィルタとしてアクティブ
フィルタを利用し、その遮断周波数を変化させる為に上
記ローパスフィルタ内の上記差動増幅回路の相互コンダ
クタンスgmをそれに流される電流値を変化させること
によって可変にして対応させようとした場合、上記信号
処理用半導体集積回路装置の消費電流、特に、上記ロー
パスフィルタの消費電流が大幅に増加してしまうという
ことがわかった。すなわち、アクティブフィルタを利用
して構成されたローパスフィルタの遮断周波数(fc)は
一対の入力トランジスタに結合される定電流源の値(I
0)と可変電流源の値(I1)との比(I1/I0 )に比例す
る。
【0008】したがって、遮断周波数(fc)を、例え
ば、3MHz から27MHz へ変化させる場合、可変電流源
(I1)の値は、遮断周波数(fc)が3MHz の時を1と考
えた場合、その9倍にもなってしまう。その結果、上記
信号処理用半導体集積回路の形成された半導体チップ
(半導体基板)を安価な樹脂によって封止することがで
きなくなり、高価なセラミックなどで封止しなければい
けなくなる。したがって、信号処理用半導体集積回路装
置のコストが高くなってしまう。
【0009】さらに、上記アクティブフィルタを用いて
磁気ディスクの内周トラックから外周トラックまでの信
号に対応できるように信号処理用半導体集積回路装置を
設計することが出来たとしても、ハードディスクメモリ
装置においては、システム製造メーカによって種々の周
波数の信号が扱われるので、それぞれ固有のハードディ
スクメモリ装置に対応して多種類の信号処理用半導体集
積回路装置を設計する必要がある。すなわち、磁気ディ
スクの直径や磁気ディスクの回転速度が各製造メーカー
毎あるいは各製品毎に異なるので、信号処理用半導体集
積回路装置の扱うべき信号の周波数は多様性を持つもの
となる。したがって、信号処理用半導体集積回路装置は
多品種小量生産となってしまい、半導体集積回路装置と
してはコスト的に不利となることが分かった。そこで、
本願発明者にあっては、消費電力が少なく、かつ、広い
範囲で所望の遮断周波数を得ることができる電圧制御型
フィルタ回路を考えるに至った。
【0010】この発明の目的は、低消費電力で、かつ、
広範囲な遮断周波数の設定が可能な電圧制御型フィルタ
回路を提供することにある。この発明の他の目的は、低
コストな電圧制御型フィルタ回路を含む信号処理用半導
体集積回路装置を提供することにある。この発明の更に
他の目的は、汎用性の高い電圧制御型フィルタ回路を含
む信号処理用半導体集積回路装置を提供することにあ
る。この発明の更に他の目的は、低コストで、かつ、汎
用性の高い信号処理用半導体集積回路装置およびそれを
用いたディスクドライブシステムを提供することにあ
る。この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特
徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになる
であろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、入力電圧信号がベースに供
給され、エミッタにそれぞれ第1の可変電流源が設けら
れる一対の入力トランジスタと、上記一対の入力トラン
ジスタのそれぞれのコレクタに一方向素子を介して共通
に設けられた負荷手段と、上記一対の入力トランジスタ
のそれぞれコレクタ出力がベースに供給される一対の差
動トランジスタと、上記一対の差動トランジスタの共通
化されたエミッタに設けられた第2の可変電流源と、上
記差動トランジスタのコレクタにそれぞれ設けられ、上
記第2の可変電流源の電流値の半分ずつが流れるように
された電流源負荷とを備えた可変コンダクタンス回路を
用いた電圧制御フィルタ回路(アクティブフィルタ回
路)において、上記第1の可変電流源の電流値を所定の
周波数範囲毎であって、周波数範囲が高くなるに従いそ
の電流値が段階的に小さくなるように切り換え可能にす
る。一方、第2の可変電流源の電流値は、第1の可変電
流源の電流値(I0)と第2の可変電流源の電流値(I1)
との比(I1/I0)が所望の遮断周波数(fc)を得られる
ような値となるように、可変制御される。
【0012】すなわち、前述のように、アクティブフィ
ルタを利用して構成されたローパスフィルタの遮断周波
数(fc)は一対の入力トランジスタに結合される第1の
可変電流源の電流値(I0)と一対の差動トランジスタに
結合される可変電流源の電流値(I1)との比(I1/I0 )
に比例する。したがって、遮断周波数(fc)を、例え
ば、3MHz から27MHz へ変化させる場合、本発明にお
いては、例えば、遮断周波数(fc)が9MHz 以上から2
7MHz まで時の第1の可変電流源の電流値は、遮断周波
数(fc)が3MHz から9MHz までの時の第1の可変電流
源の電流値(I0)の3分の1(I0/3)とされ、第2の可
変電流源の電流値(I1)は、遮断周波数(fc)が3MHz
の時を1と考えた場合、その3倍にしか変化しないよう
にされる。すなわち、フィルタの消費電力に影響を与え
るところの第2の可変電流源の電流値の変化幅が低減さ
れる。
【0013】上記電圧制御フィルタ回路を利用したロー
パスフィルタを信号処理用半導体集積回路装置に設ける
場合、第1の可変電流源の電流値(I0)と第2の可変電
流源の電流値(I1)とを変更するため、第1の可変電流
源の電流値(I0)と第2の可変電流源の電流値(I1)の
それぞれは、複数の個の基準電流源のうちから所望の数
の基準電流源を選択して形成する。この基準電流源の選
択のため、信号処理用半導体集積回路装置には、信号処
理用半導体集積回路装置の外部から書き込み可能な複数
のレジスタが設けられる。この複数のレジスタは、信号
処理用半導体集積回路装置の扱う信号の周波数の変化
幅、すなわち、必要とされるローパスフィルタの遮断周
波数の変化幅に関連する第1データが書き込み可能とさ
れる第1レジスタと、データが読み取られるトラックに
適応するようにローパスフィルタの遮断周波数を設定す
るため、それに関連する第2データが動的(ダイナミッ
ク)に、例えば、マイクロコンピュータから書き込まれ
る第2レジスタとを含む。そして、信号処理用半導体集
積回路装置には、上記第1および第2レジスタに書き込
まれた第1および第2データに基づいて、上記複数の個
の基準電流源のうちから所望の数の基準電流源あるいは
所定の組み合わせの基準電流源を選択するための選択回
路が設けられる。
【0014】
【作用】上記した手段によれば、以下の作用により効果
が得られる。上記第1の可変電流源の電流値は、周波数
範囲が高くなるに従いその電流値が段階的に小さくなる
ように切り換えられ、かつ、第2の可変電流源の電流値
は、第1の可変電流源の電流値(I0)と第2の可変電流
源の電流値(I1)との比(I1/I0 )が所望の遮断周波数
(fc)を得られるような値となるように、可変制御され
る。したがって、電圧制御フィルタ回路の消費電力に影
響を与えるところの第2の可変電流源の変化幅が低減さ
れるので、電圧制御フィルタ回路の低消費電力化が達成
される。
【0015】本発明の電圧制御フィルタ回路を信号処理
用半導体集積回路装置のローパスフィルタとして採用す
れば、電圧制御フィルタ回路の低消費電力化が達成され
るので、信号処理用半導体集積回路装置の低消費電力化
も達成される。その結果、信号処理用半導体集積回路装
置の形成された半導体チップ(半導体基板)は安価な樹
脂によって封止することができるようになり、信号処理
用半導体集積回路装置のコストが低減される。
【0016】本発明の電圧制御フィルタ回路が採用され
た信号処理用半導体集積回路装置において、第1レジス
タに書き込まれたところの遮断周波数の変化幅に関連す
るデータに基づいて、第1の可変電流源の電流値(I0)
と第2の可変電流源の電流値(I1)とを形成する基準電
流源の組み合わせが決定される。そして、第2のレジス
タに書き込まれたデータに基づいて、上記第1データに
よって決定された上記組み合わせの中から最適な1つの
組み合わせが選択回路によって選択される。上記第1の
レジスタの内容を変更可能に構成したので、1つの信号
処理用半導体集積回路装置で多種多様な遮断周波数の範
囲が設定可能になる。その結果、信号処理用半導体集積
回路装置の汎用性が向上する。一方、上記第2レジスタ
に現在使用している遮断周波数をダイナミックに書き込
み、かつ、それに基づいて使用すべき最適な組み合わせ
の基準電流源を選択するようにしたため、低消費電力
で、かつ汎用性の高い信号処理用半導体集積回路装置が
提供される。
【0017】また、上記第1および第2レジスタへのデ
ータ書き込み方法として、シリアルデータ転送方式を採
用したので、上記信号処理用半導体集積回路装置の設け
られる外部端子(ピン)の数が低減され、その結果、上
記信号処理用半導体集積回路装置の形成される半導体基
板の面積が小面積化される。したがって、上記低消費電
力化されることと相まって、低消費電力で高汎用性で、
かつピン数の少ないプラスチック(樹脂)封止型の信号
処理用半導体集積回路装置が提供できる。
【0018】
【実施例】まず、本発明の信号処理用半導体集積回路装
置100をディスク読み取りシステムが、図7を用いて
説明される。図7のディスク読み取りシステムは、情報
記録媒体とされる磁気ディスクDISKに記憶されたデータ
を読み取るためのハードディスク装置HDD のブロック図
を示している。
【0019】ハードディスク装置HDD は、磁気ディスク
(ハードディスク)DISKからデータを読み出したりある
いは磁気ディスクDISKへデータを書き込むために利用さ
れる磁気ヘッドMHと、磁気ヘッドMHを上記磁気ディスク
の所定のトラック上へ移動させるためのヘッドアクチュ
エータHAと、上記磁気ヘッドHMH からの読み出し信号を
増幅して、本発明の信号処理用半導体集積回路装置(デ
ータチャネルプロセッサ)100へ入力するリードライ
トアンプR/W AMPを含む。上記磁気ディスクDISKは、ス
ピンドルモータSPのローターRTに搭載される。
【0020】スピンドルモータSPは、磁気ディスクの読
み出し時乃至データ書き込み時に、マイクロコンピュー
タ700の制御下で、スピンドルモータードライバーSP
D によって、定回転速度(等角速度)させられる。ヘッ
ドアクチュエータHAは、マイクロコンピュータ700に
よってその動作を制御されるヘッドアクチュエータドラ
イバーHAD によって制御され、上記磁気ヘッドMHの位置
を読み出されるべき磁気ディスクのトラック上へ移動さ
せる。マイクロコンピュータ700は、ハードディスク
コントローラHDC 702から、読み出されるべき磁気デ
ィスクのトラックのトラックアドレスの情報を供給さ
れ、それに基づいてヘッドアクチュエータドライバーHA
D を制御する。
【0021】リードライトアンプR/W AMPからの読み出
し信号INX 、INY は、信号処理用半導体集積回路装置
(データチャネルプロセッサ)100内に設けられた自
動利得制御アンプAGCに供給され、自動利得制御アン
プAGCの出力信号はこの発明に係る電圧制御フィルタ
としてのアクティブフィルタ10に供給される。アクテ
ィブフィルタ10は、自動利得制御アンプAGCの出力
信号から、アクティブフィルタ10に設定された遮断周
波数を超える不要信号又はノイズを除去し、この不要信
号又はノイズの除去された読み出し信号はリードパルス
ジェネレータ(read pulse generator) RPG へ供給され
る。上記リードパルスジェネレータ(readpulse genera
tor) RPG から出力されたディジタル出力信号OUT は、
エンコーダ/デコーダENDEC でコード変換され、ハード
ディスクコントローラHDC 702およびホストインター
フェイス703を介してホストコンピュータ704へ供
給される。
【0022】上記ハードディスクDISKは、図8に示すよ
うに、マルチゾーンレコーディング方式でデータが記録
されている。すなわち、マルチゾーンレコーディング方
式は、磁気ディスクの回転速度(角速度)を一定にした
状態において、磁気ディスクの外周側トラックに対する
記録信号の周波数を、内周側トラックに対する記憶信号
の周波数に対して相対的に高周波にすることによって、
最内周のトラック(B)から最外周のトラック(A)の間に
おいて同一の記録密度にされる。一方、ディスクDISKの
データ転送速度は、最内周のトラックから最外周のトラ
ックの間において、徐々に高速にされることになる。
【0023】その結果、上記自動利得制御アンプAGC
からアクティブフィルタ10へ入力される読み出し信号
の周波数は、ハードディスクDISKの内側トラットからそ
の外側トラックへ行くにしたがって、その周波数が高周
波とされる。そのために、ハードディスクDISKの読み出
しトラックのトラックアドレスに対応させて、上記アク
ティブフィルタ10の遮断周波数がレジスタ&コントロ
ールロジックRCL によって設定される。この遮断周波数
の制御は、上記マイクロコンピュータ700によって行
われる。上記マイクロコンピュータ700は、ハードデ
ィスクコントローラHDC 702から供給される読み出し
トラックのトラックアドレスを判定し、読み出されるト
ラックに書き込まれたデータを読み出すために必要な遮
断周波数の所望の値をレジスタ&コントロールロジック
RCL 内の遮断周波数設定レジスタ(図1に示されるレジ
スタ22)へ書き込む。それによって、上記アクティブ
フィルタ10の遮断周波数が、読み出しトラックのデー
タを読み出すために必要な遮断周波数へ設定される。
【0024】同図において、太い矢印で示されているの
が制御バスであり、前述のように、レジスタ&コントロ
ールロジックRCL により、所望の遮断周波数の設定が行
われる。なお、上記信号処理用半導体集積回路装置10
0としては、書き込み用エンコードクロックを発生する
シイクロナイザ(synchronizer)SYNC、読み出し用デコー
ドクロックを発生するシンセサイザ(synthesizer)SYNT
、ヘッドアクチュエータHAのサーボ制御を行うサーボ
インターフェイス(servo interface)SIF、書き込み出デ
ータのエンコードおよび読み出しデータのデコードを行
うエンコーダ/デコーダ(encoder/decoder) ENDEC も搭
載されるが、この発明に直接関係がないので、その説明
は省略される。また、図7には、データ書き込み系の信
号線乃至制御線に関しては、その図示が省略されている
ものもある。
【0025】図1には、この発明が適用された電圧制御
フィルタ回路としてのアクティブフィルタ回路10を含
む信号処理用半導体集積回路装置100の一実施例のブ
ロック図が示されている。同図のアクティブフィルタ回
路10は、公知の半導体集積回路の製造技術によって、
一点鎖線で示される単結晶シリコンのような1個の半導
体基板(半導体チップ)上に形成される。
【0026】同図の信号処理用半導体集積回路装置10
0は、特に制限されないが、図7において説明されたハ
ードディスクメモリ装置HDD の様なディスク読み取りシ
ステムに用いられる。なお、同図において、一点鎖線上
に記載された丸印は、信号処理用半導体集積回路装置1
00の外部端子を示している。信号入力端子INX 、INY
は、図7のリードライトアンプR/W からの出力信号を受
ける外部端子とされ、信号出力端子OUT は、図7のリー
ドパルスジェネレータPRG の出力信号が供給される外部
端子とされる。外部端子Vcc 、GND は、信号処理用半導
体集積回路装置100の電源電位及び接地電位が供給さ
れる端子をそれぞれ示している。なお、図1には、図7
で示された自動利得制御アンプAGC やリードパルスジェ
ネレータPRGの図示が省略されている。
【0027】図1に示される7次アクティブフィルタ1
0は、図7で説明されたように、信号入力端子INX 、IN
Y から供給された入力信号を受け、入力信号に所定にフ
ィルタリング処理を施し、フィルタリング処理された信
号を出力信号として出力端子OUTX、OUTYへ供給する。7
次アクティブフィルタ10は、そのゲインがゲインコン
トロール電流IGにより制御され、その遮断周波数(f
c)は第1電流I0と第2電流I1により制御される。
これらの電流IG、I0及びI1は、1ないしnからな
るn個の基準電流源群RCSG1、RCSG2およびRCSG3の電
流をマルチプレクサMPX1、マルチプレクサMPX2及びマル
チプレクサMPX3により、それぞれ加算合成して設定され
る。1ないしn個の基準電流源群RCSG1、RCSG2および
RCSG3は、アクティブフィルタ回路10の消費電力を必
要最小にするために必要な基準電流源のみが基準電流を
流すようにされる。
【0028】この制御を行うのが基準電流源選択ロジッ
ク回路(RCSS CKT1)11および(RCSS CKT2)12で
ある。これらの基準電流源選択ロジック回路(RCSS CK
T1)11および(RCSS CKT2)12は、ゲインコントロ
ールレジスタ(Gain controlREG) 21、fc設定用レ
ジスタ(fc Setting REG) 22及びfc設定範囲用レジ
スタ(fc Range REG) 23に設定されたデータに基づい
て、電流をマルチプレクサMPX1、マルチプレクサMPX2及
びマルチプレクサMPX3を制御するための選択信号S0、S
1、S2を形成する。この基準電流源選択ロジック回路1
1および12により選択されない基準電流源は、その動
作に必要な動作電圧(Vcc )の供給が遮断されるように
なっている。
【0029】したがって、図に示されるように、信号処
理用半導体集積回路装置100は、7次アクティブフィ
ルタ10の遮断周波数を制御する遮断周波数制御回路1
3、と7次アクティブフィルタ10のゲインを制御する
ゲイン制御回路14を含む。また、図7に示されたレジ
スタ&コントロールロジックRCL は、遮断周波数制御回
路13、ゲイン制御回路14、ゲインコントロールレジ
スタ(Gain control REG) 21、fc設定用レジスタ
(fc Setting REG) 22及びfc設定範囲用レジスタ
(fc Range REG) 23とされる。
【0030】図7に示されるマイクロコンピュータ70
0のようなシステムコントロール装置は、ゲインコント
ロールレジスタ(Gain control REG) 21、fc設定用
レジスタ(fc Setting REG) 22及びfc設定範囲用レ
ジスタ(fc Range REG) 23に対して、上記7次アクテ
ィブフィルタ10に対する遮断周波数の設定情報(デー
タ)を入力する。だだし、fc設定用レジスタ(fc Set
ting REG) 22へのデータの設定は、磁気ディスクDISK
の読み出されるトラックのトラックアドレスが、上記ハ
ードディスクコントローラHDC からマイクロコンピュー
タ700へ供給されたときに動的に書き込まれる。一
方、ゲインコントロールレジスタ(Gain control REG)
21及びfc設定範囲用レジスタ(fc Range REG) 23
へのデータの設定は、ハードディスクメモリ装置HDD へ
電源が供給され、それが起動状態にされたとき、ハード
ディスク起動プログラムなどに基づいて、上記マイクロ
コンピューター700によって設定される。
【0031】ゲインコントロールレジスタ(Gain cont
REG)21、fc設定用レジスタ(fcSetting REG) 22
及びfc設定範囲用レジスタ(fc Range REG) 23への
データの設定は、データ設定回路30によって行われ
る。上記データ設定回路30は、マイクロコンピュータ
700から供給されるシリアルデータ、シリアルクロッ
ク及びレジスタ選択イネーブル信号を外部端子SDATA 、
SCLK、/RSENAを介して受けるようにされ、その内部に、
シフトレジスタ31、モード制御回路Mcont 32、レジ
スタ選択制御回路RScont33、データ入出力レジスタDI
OREG34及びシリアルクロックsck を上記シフトレジス
タ31へ供給するか否かを上記レジスタ選択イネーブル
信号に基づいて制御するクロック制御回路35を上記を
含む。
【0032】モード制御回路Mcont 32は、シフトレジ
スタ31から2ビットのリードモードあるはライトモー
ドを示すモードデータを受けて、上記ゲインコントロー
ルレジスタ(Gain cont REG)21、fc設定用レジスタ
(fc Setting REG) 22及びfc設定範囲用レジスタ
(fc Range REG) 23に対して、信号線(制御バス)SL
1を介してモード制御信号を供給する。レジスタ選択制
御回路RScont33は、シフトレジスタ31から5ビット
のアドレスデータを受けて、上記ゲインコントロールレ
ジスタ(Gain control REG) 21、fc設定用レジスタ
(fc Setting REG) 22及びfc設定範囲用レジスタ
(fc Range REG) 23のいずれか1つのレジスタに対し
て、選択信号線(アドレス選択線)SL2を介して選択制
御信号を供給する。
【0033】データ入出力レジスタDIOREG34は、モー
ドデータがライトモードを示す時シフトレジスタ31か
ら8ビットのデータを受け、レジスタ選択制御回路RSco
nt33によって選択されたレジスタへデータ信号線(デ
ータバス)SL3を介して上記データを供給する。一方、
データ入出力レジスタDIOREG34は、モードデータがリ
ードモードを示す時、レジスタ選択制御回路RScont33
によって選択されたレジスタからデータ信号線SL3を介
して上記データを受け、上記データを上記シフトレジス
タ31へ供給する。
【0034】図11および12は、上記において説明さ
れた上記ゲインコントロールレジスタ(Gain cont REG)
21、fc設定用レジスタ(fc Setting REG) 22及び
fc設定範囲用レジスタ(fc Range REG) 23へのデー
タの書き込み及び読み出しの関するタイミングチャート
を示している。同図から理解されるように、上記レジス
タ選択イネーブル信号のロウレベルによって、上記クロ
ック制御回路35が活性化されることになる。なお、図
11および図12は容易に理解されるので、その詳細な
説明は省略される。このように、シリアル伝送を用いて
上記記ゲインコントロールレジスタ(Gain control RE
G) 21、fc設定用レジスタ(fc Setting REG) 22
及びfc設定範囲用レジスタ(fc Range REG) 23へデ
ーアをセットするため、それに利用される外部端子数が
低減される。
【0035】この実施例の7次アクティブフィルタ10
では、広範囲にわたって任意の遮断周波数の設定を低消
費電力のもとに行うようにするために、まずfc設定範
囲用レジスタ13に書き込まれたデータ(第1データ)
により、7次アクティブフィルタ10が用いられる信号
処理用半導体集積回路装置100に要求される遮断周波
数の範囲が決められる。この遮断周波数の範囲は、所望
の低消費電力となるように予め決められた複数区分から
なる周波数設定範囲に分けらる。
【0036】そして、磁気ディスクの所望のトラックに
記憶されているデータを磁気ヘッドで読む際、図7に示
されるマイクロコンピュータ700は、図7に示される
ハードディスクコントローラ702から読み出すべきト
ラックのトラックアドレスに関するアドレス情報を受
け、そのアドレス情報に基づいて、そのトラックに記録
されたデータを読み出すのに必要な遮断周波数に関する
遮断周波数情報(第2データ)をfc設定用レジスタ2
2へ書き込む。fc設定用レジスタ22に設定されたデ
ータにより、上記基準電流源選択回路RCSS CKT2は指定
された遮断周波数を解読して、それが含まれる周波数区
分に対応して上記可変電流I0を決め、この可変電流I
0に対応して上記可変電流I1を決めるようにする。
【0037】上記7次アクティブフィルタ10は、後述
するように2次のローパスフィルタLPF1、2次のハイパ
スフィルタHPF1、ブーストアンプ(Kアンプ)−K、2
次のローパスフィルタLPF2、2次のローパスフィルタLP
F3及び1次のローパスフィルタLPF4と1次のハイパスフ
ィルタHPF2からなり、全体として7次フィルタとされ
る。
【0038】図2には、上記2次のローパスフィルタLP
F2の一実施例のブロック図が示されている。このローパ
スフィルタLPF2は、2次のバイカッド(Biquad)回路か
ら構成される。入力信号ViX、ViYは、次に説明するよ
うな差動増幅回路(Gm1アンプ)1に供給され、その
相互コンダクタンスgm1と出力に設けられたキャパシ
タC1により、1次のローパスフィルタを構成する。か
かる1次のローパスフィルタの出力信号は、同様な差動
増幅回路(Gm2アンプ)2からなる相互コンダクタン
スgm2と、その出力に設けられたキャパシタC2から
なる1次のローパスフィルタに供給され、全体して2次
のローパスフィルタとされる。上記差動増幅回路2の出
力信号は、差動増幅回路(Gm3アンプ)3と差動増幅
回路(Gm4アンプ)4によりそれぞれ帰還がかけられ
て出力信号VoutX、VoutYを形成する。
【0039】図3には、上記相互コンダクタンスgmを
構成する差動増幅回路の一実施例の回路図が示されてい
る。入力信号VinX 、VinY は、NPN型の一対の入力
バイポーラトランジスタQ1とQ2のベースにそれぞれ
供給される。トランジスタQ1とQ2のそれぞれのエミ
ッタと回路の接地電位(0ボルト)GND との間には、入
力ダイナミックレンジを設定する可変電流源I0がそれ
ぞれ設けられる。上記トランジスタQ1とQ2のエミッ
タ間には、エミッタ抵抗Re が設けられる。上記トラン
ジスタQ1とQ2のコレクタは、一方向性素子としての
ダイオードD1とD2のカソードにそれぞれ結合され、
上記ダイオードD1とD2のカソードのアノードは、共
通接続され、負荷抵抗R1を介して、5ボルトのような
回路の電源電位Vcc に結合される。
【0040】上記のトランジスタQ1とQ2のそれぞれ
のコレクタ出力信号は、NPN型の一対の差動結合され
たバイポーラトランジスタQ3とQ4のそれぞれベース
に供給される。差動トランジスタQ3とQ4の共通化さ
れたエミッタと回路の接地電位GNDとの間には、相互コ
ンダクタンスを制御するための可変電流源I1が設けら
れる。上記差動トランジスタQ3とQ4のコレクタに
は、上記エミッタに設けられた可変電流源I1の1/2
の電流にされた電流源負荷I2が設けられる。つまり、
この電流源I2と可変電流源I1とは、I2=I1/2
の関係にある。かかる差動トランジスタQ3とQ4のコ
レクタから出力電流IoutX及びIoutYが出力される。前
記のような1次のローパスフィルタを構成するときに
は、上記出力電流IoutX及びIoutYは、図2に示される
キャパシタ(C1又はC2)に充放電電流として、供給
される。
【0041】この差動増幅回路の相互コンダクタンスg
mは、次式(1)で計算できる。 gm=dIout /dVin=(1/Re)・(I1/I0) ・・・・(1) 図2の2次ローパスフィルタの伝達関数は、各Gm1〜
Gm4アンプの相互コンダクタンスgmを一定としたと
き、次式(2)と表される。 H(S)=dVout /Vin =(gm/C1C2)/〔S+Sgm/C2+gm/C1C2〕 ・・・・・(2) 一方、2次ローパスフィルタの一般式は、次式(3)の
ように表される。 H(S)=ω/〔S+Sω/Q+ω〕 ・・・・・(3)
【0042】上記式(2)と(3)から、ω=gm/
(C1C2)、Q=(C2/C1)となる。また、遮断
周波数fcは、ω/2πであるから、次式(4)のよう
に表される。 fc=〔1/2π(C1C2)〕・(1/Re)・(I1/I0)・・(4)
【0043】7次アクティブフィルタを構成する際に、
従来においては通常キャパシタC1とC2が固定で、電
流I0を固定として電流I1を可変とするか、逆にキャ
パシタC1とC2を可変として、電流I0と電流I1を
固定するか何れかで構成されている。ハードディスクメ
モリ装置HDD の信号処理用半導体集積回路装置100の
ように扱う信号周波数が広範囲にわたるときには、言い
換えるならば、選択された磁気ディスクのトラックのア
ドレスにより記録信号の周波数が広範囲にわたって変化
するものでは、電流I1を広範囲にわたって変化させる
ことが必要なるとわかった。つまり、キャパシタC1と
C2を可変とする方法では、容量値を広範囲にわたって
比精度よく形成することが必須となるため、素子加工技
術的には非常に困難となり非現実的であると考えられ
る。
【0044】上記電流I1により広範囲にわたって遮断
周波数fcを設定しようとすると、例えは3MHzのと
きの電流I1に対して、27MHzのような9倍の遮断
周波数に設定するためには、可変電流I1の電流値を3
MHzのときの9倍もの電流を流す必要があり、消費電
流を大幅に増加させてしまうという問題があることがわ
かった。
【0045】現在の技術では、消費電力やそれに伴う発
熱の制限から、上記差動増幅回路の相互コンダクタンス
を利用したアクティブフィルタにおいては、設定可能な
最低遮断周波数fcmin の3倍からせいぜい5倍程度ま
で範囲しか遮断周波数の設定ができない。このため、上
記信号処理用半導体集積回路装置100では、使用シス
テム毎に個別にフィルタ部品を取る換える必要があり、
しかも、消費電流が比較的大きなものになってしまうと
いう問題を有している。
【0046】この実施例では、図1のようにfc設定用
レジスタ22とfc設定範囲用レジスタ23が設けられ
る。特に制限されないが、fc設定範囲用レジスタ23
は、8ビット構成とされて最低遮断周波数fcmin の設
定用に4ビットが割り当てられ、最高遮断周波数fcma
x の設定用に4ビットが割り当てられる。そして、fc
設定用レジスタが8ビット構成とされる。
【0047】以下に示す表1には、最低遮断周波数fc
min の設定範囲として3MHz〜18MHz、最高遮断
周波数fcmax の設定範囲として12MHz〜27MH
zとした仕様の場合のレジスタマッピングが示される。
外部のシステムコントローラとしてのマイクロコンピュ
ータ700(図7参照)は、fcmin 値とfcmax 値の
それぞれを1ずつの組み合わせとして選択する。このよ
うなfc設定範囲用レジスタのレジスタマッピングに対
して、fc設定用レジスタ22(8ビット構成)は、以
下の表2のように構成され、レジスタ値00HEX 〜FF
HEX (HEX は、16進表示を示す)に対して、設定され
る遮断周波数fcは、fcmin 値からfcmax 値の値ま
でのいずれかとなり、分解能は(fcmax −fcmin )
/255と決定される。
【0048】
【表1】
【0049】上記のようなfc設定範囲用レジスタ23
を設けるものであり、それぞれが16通りの選択ができ
るから、例えば、前記のようなハードディスクメモリ装
置HDDに設けられる信号処理用半導体集積回路装置10
0に適用した場合、それが搭載される仕様に応じて適用
可能な十分な自由度を持つようにできる。なお、上記f
c設定範囲用レジスタ23及びfc設定用レジスタ22
のビット数を増加させることにより、設定範囲のいっそ
うの拡大と、分解能を細かくすることができる。
【0050】
【表2】
【0051】消費電力について説明すると、上記式
(4)から、電流I0がある値のときに、fcはI1に
対応してリニアに変化する。つまり、前記のようにfc
=3MHzのときの電流I1に比べて、fc=27MH
zのときの電流I1は9倍もの電流値になってしまう。
ここで、電流I0とI1の最低電流量としては、バイポ
ーラトランジスタ系又はMOSFET(絶縁ゲート型電
界効果トランジスタ)系回路の使用する場合、これらの
回路が安定に動作するために必要な数十μA程度の電流
が必要である。また、広範囲にわたって遮断周波数fc
のリニアリティを確保するためには、更に数十μAの電
流が必要になる。この結果、7次フィルタ回路全体で
は、数十mAもの電流が必要になってしまう。
【0052】この実施例では、例えば、図5に特性図に
示すように、遮断周波数fcの設定範囲を3MHz〜9
MHzと、9MHz〜27MHzとのように2区分に分
ける。そして、3MHz〜9MHzの3倍の範囲での電
流I0を作る基準電流源をIref0とし、9MHz〜27
MHzの3倍の範囲では基準電流源をIref0/3に低減
させる。この場合、設定範囲がそれぞれの区分におい
て、3倍程度で済むことから、基準電流源Iref0は数十
μA程度ですみ、それに伴い電流I0も小さくできる。
また、可変電流I1もfc=3MHzのときの3倍程度
ですみ、トータルの消費電流を大幅に低減させることが
できるために、現状のアクティブフィルタをそのまま用
いて構成することができる。
【0053】図4には、図1に示される上記電流I0と
I1を形成する基準電流源回路RCSG2及びRCSG3の一実
施例の回路図が示されている。この実施例では、それぞ
れが複数個からなる基準電流源i0 とi1 は、fc設定
範囲用レジスタ23の設定値やfc設定レジスタ22の
設定値を上記基準電流源選択ロジック(RSCC CKT2)1
2により解読して形成された制御信号S1、S2によりスイ
ッチ制御されるスイッチ素子SWを通して動作電圧Vccを
選択的に供給する。このような構成とすることにより、
必要最小な個数の基準電流源のみを動作状態にできるか
ら、基準電流源回路RCSG2及びRCSG3においても低消費
電力化を図ることができる。同図の実施例回路は、図1
の基準電流源RCSG2及びRCSG3、基準電流源選択ロジッ
クRSCCCKT 12、マルチプレクッサMPX2及びMPX3に対応
している。
【0054】そして、基準電流源選択ロジック回路RSCC
CKT2により動作状態にされた基準電流i0とi1は、
加算動作を行うマルチプレクサMPX2とマルチプレクサMP
X3により、それぞれが合成されて、図3に示した差動増
幅回路に供給される可変電流I0と可変電流I1として
供給されて、その相互タンダクタンスgmの設定が行われ
る。マルチプレクサMPX2とマルチプレクサMPX3は、図1
のfc設定用コントロールロジックRSCC CKT2により制
御される。
【0055】図4の実施例のように、可変電流I0用の
複数からなる基準電流源i0と可変電流I1用の複数か
らなる基準電流源i1を設け、それぞれの組み合わせに
より多種類からなる電流値の設定が可能となり、電流設
定の自由度が増すので低消費電力化を図りつつ、高性能
化(高リニアリティ)の確保ができる。
【0056】図9は、上記基準電流源選択ロジック回路
RSCC CKT2の一実施例の回路ブロック図を示している。
上記基準電流源選択ロジック回路RSCC CKT2は、fc設
定範囲用レジスタ(fc Range REG) 23のfc minレジス
タ部231及びfc maxレジスタ部232からの信号Dmi
n、Dmaxを受け、使用されるシステムに必要とれる電流
I0とI1との組み合わせを基準電流源回路RCSG2及び
RCSG3から選びたすための基本選択信号SRを発生する選
択論理回路121と、上記選択論理回路121から出力
された基本選択信号SRとfc設定用レジスタ(fc setti
ng REG)22からのデータ信号CDとをうけ、基本選択信
号SRとデータ信号CDとを比較し、その比較結果に基づい
て選択論理回路121によって選択された組み合わせか
ら最適な1つの組み合わせを選択する比較選択論理回路
122を含む。上記比較選択論理回路122は、複数の
選択信号S 12ーS 14乃至S 21ーS 24をへ供給す
る。
【0057】上記比較選択論理回路122から出力され
た複数の選択信号S 12ーS 14乃至S 21ーS 24
は、図10に示されるように、マルチプレクサMPX2とマ
ルチプレクサMPX3の設けられたスイッチング素子SW1乃
至SW4、SW5乃至SW8へ供給される。スイッチング素子
SW1乃至SW4は、PNP 型バイポーラトランジスタからな
る基準電流源トランジスタQi01ないしQi04のエミッ
タと回路の電源電位Vccが供給される電源電位線との間
に結合される。基準電流源トランジスタQi01ないしQi
04のコレクタは共有に結合されて、図3に示される上
記相互コンダクタンスgmを構成する差動増幅回路の可
変電流源I0(NPN 型バイポーラトランジスタQI01、
QI02)にカレントミラー結合されたNPN 型バイポーラ
トランジスタQ100のコレクタに結合される。基準電
流源トランジスタQi01ないしQi04のベース電極は、
第1定電流源回路CS1を構成するトランジスタQ 10
1、Q102に結合される。トランジスタQ 101は、
図のように、基準電流源トランジスタQi01ないしQi0
4とカレントミラー結合される。
【0058】同様に、スイッチング素子SW5ないしSW8
は、PNP 型バイポーラトランジスタからなる基準電流源
トランジスタQi11ないしQi14のエミッタと回路の電
源電位Vcc が供給される電源電位線との間に結合され
る。基準電流源トランジスタQi11ないしQi14のコレ
クタは共有に結合されて、図3に示される上記相互コン
ダクタンスgmを構成する差動増幅回路の可変電流源I
1(NPN 型バイポーラトランジスタQI11)にカレント
ミラー結合されたNPN 型バイポーラトランジスタQ 11
0のコレクタに結合される。基準電流源トランジスタQi
11ないしQi14のベース電極は、第2定電流源回路CS
2を構成するトランジスタQ 111、Q 112に結合さ
れる。トランジスタQ 111は、図のように、基準電流
源トランジスタQi11ないしQi14とカレントミラー結
合される。このようにすることにより、可変電流I0用
の複数からなる基準電流源i0と可変電流I1用の複数
からなる基準電流源i1を設け、それぞれの組み合わせ
により多種類からなる電流値の設定が可能となり、電流
設定の自由度が増すことになる。なお、図10において
は、各基準電流源の数を4つとして説明したが、これに
限定されない。
【0059】図6には、上記7次アクティブフィルタ1
0の一実施例のブロック図が示されている。コアアクテ
ィブフィルタは、2次ローパスフィルタLPF1と、2
次のハイパスフィルタHPF1、ブーストアンプ−K、
合成回路Σ、2次ローパスフィルタLPF2、2次ロー
パスフィルタLPF3、1次ハイパスフィルタHPF2
及び1次ローパスフィルタLPF4から構成される。上
記コアアクティブフィルタの制御系として、ゲインコン
トロールレジスタ21と、fc設定用にfc設定範囲用
レジスタ23とfc設定用レジスタ22及びこれらのレ
ジスタ値を解読して電流I0とI1を設定するfcコン
トロール回路13から構成される。
【0060】上記ゲインコントロールレジスタ21のレ
ジスタ値は、複数からなる基準電流源RCSG1 とそのコン
トロールロジックRCSS CKT1及びマルチプレクサMPX1か
ら構成されるゲインコントロール回路14に供給され、
ゲインコントロールレジスタ21のレジスタ値に従って
最適のゲインを得ることが出来るように、ゲインコント
ロール電流IGがブーストアンプ-Kに供給される。上記
全体として7次からなるアクティブフィルタ10におい
て、最終段の1次ハイパスフィルタHPF4からフィルタ微
分出力Vo'X、Vo'Yが出力され、最終段の1次ローパ
スフィルタLPF4からフィルタ出力信号VoX 、VoY
が出力される。
【0061】上記の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。 (1) 入力電圧信号がベースに供給され、エミッタに
それぞれ第1の可変電流源が設けられた一対の入力トラ
ンジスタと、かかる入力トランジスタのコレクタに一方
向素子を介して共通に設けられた負荷手段と、上記入力
トランジスタのコレクタ出力がベースに供給された差動
トランジスタと、上記差動トランジスタの共通化された
エミッタに設けられた第2の可変電流源と、上記差動ト
ランジスタのコレクタにそれぞれ設けられ、上記第2の
可変電流源の電流値の半分ずつが流れるようにされた電
流源負荷とを備えた可変コンダクタンス回路を用いたア
クティブフィルタ回路において、上記第1の可変電流源
の電流値を所定の周波数範囲毎であって、周波数範囲が
高くなるに従い電流値が小さくなるように切り換え可能
にすることにより、差動トランジスタの相互コンダクタ
ンスを制御して遮断周波数を設定する可変電流の設定範
囲も小さく抑えられるので低消費電力で広範囲にわたる
遮断周波数の設定が可能になるという効果が得られる。
【0062】(2) 上記第1の可変電流源と第2の可
変電流源とは、基準となる複数の定電流源をマルチプレ
クサにより合成加算してそれぞれが所望の電流値を得る
ようにすることにより、fc設定のためのレジスタ値を
論理回路により解読して予め決められた最適値の設定が
容易になるという効果が得られる。
【0063】(3) 上記アクティブフィルタ回路の遮
断周波数範囲を、遮断周波数設定範囲用レジスタ値によ
り複数種類設定可能にされ、設定された周波数範囲にお
いて複数区分に分けて上記第1の可変電流源の電流値と
第2の可変電流源の電流値を設定するようにすることに
より、実質的に広範囲にわたる遮断周波数の設定を低消
費電力のもとに行うようにすることができるという効果
が得られる。
【0064】(4) 磁気ヘッドとトラックとの相対的
な回転速度が高くなるに従って記録信号の周波数を高く
するハードディスクメモリ装置のかかる記録信号を扱う
信号処理用半導体集積回路装置(リードチャネル回路)
において、上記のようなアクティブフィルタを用いるこ
とにより、汎用性の高い信号処理用半導体集積回路装置
を得ることができ、その量産性の向上と外付部品点数の
削減と相俟って大幅なコスト低減が可能になるという効
果が得られる。
【0065】(5) 上記により、本発明を用いたアク
ティブフィルタ回路を含む信号処理用半導体集積回路装
置は、低消費電力とされているのでプラスティック(樹
脂)によって封止することができ、装置自体の大幅なコ
スト低減が可能になるという効果が得られる。
【0066】以上本発明者よりなされた発明を実施例に
基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々変更可能であることはいうまでもない。例えば、設定
範囲(fcmin 〜fcmax )の範囲が上記のような3倍
程度であるときにおいてそれを複数区分に分けないで、
可変電流I1の変化のみで遮断周波数の設定を行うよう
にしてもよい。逆に、設定範囲が広範囲にわたるときに
は、前記のように2区分ではなく、3区分以上に分けて
可変電流I1の変化量を小さく制限するようにする。こ
のように、複数区分に分けるか否かと、その区分数はf
c設定範囲(fcmin 〜fcmax )に応じて種々の組み
合わせを採るようにするものである。
【0067】アクティブフィルタを構成する差動増幅回
路は、図3に示された基本として種々の実施形態を採る
ことができるものである。可変電流は、前記のようにマ
ルチプレクサによってディジタル的に加算合成するもの
他、ディジタル/アナログ変換回路を利用して電流値を
設定するもの等種々の実施形態を採ることができるもの
である。
【0068】この発明は、差動増幅回路の相互コンダク
タンスを利用して広範囲にわたる遮断周波数の設定を行
うアクティブフィルタとして広く利用できる。
【0069】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、入力電圧信号がベースに供
給され、エミッタにそれぞれ第1の可変電流源が設けら
れた一対の入力トランジスタと、かかる入力トランジス
タのコレクタに一方向素子を介して共通に設けられた負
荷手段と、上記入力トランジスタのコレクタ出力がベー
スに供給された差動トランジスタと、上記差動トランジ
スタの共通化されたエミッタに設けられた第2の可変電
流源と、上記差動トランジスタのコレクタにそれぞれ設
けられ、上記第2の可変電流源の電流値の半分ずつが流
れるようにされた電流源負荷とを備えた可変コンダクタ
ンス回路を用いたアクティブフィルタ回路において、上
記第1の可変電流源の電流値を所定の周波数範囲毎であ
って、周波数範囲が高くなるに従い電流値が小さくなる
ように切り換え可能にすることにより、差動トランジス
タの相互コンダクタンスを制御して遮断周波数を設定す
る可変電流の設定範囲も小さく抑えられるので低消費電
力で広範囲にわたる遮断周波数の設定が可能になる。
【0070】上記第1の可変電流源と第2の可変電流源
とは、基準となる複数の定電流源をマルチプレクサによ
り合成加算してそれぞれが所望の電流値を得るようにす
ることにより、fc設定のためのレジスタ値を論理回路
により解読して予め決められた最適値の設定が容易にな
る。
【0071】上記アクティブフィルタ回路の遮断周波数
範囲を、遮断周波数設定範囲用レジスタ値により複数種
類設定可能にされ、設定された周波数範囲において複数
区分に分けて上記第1の可変電流源の電流値と第2の可
変電流源の電流値を設定するようにすることにより、実
質的に広範囲にわたる遮断周波数の設定を低消費電力の
もとに行うようにすることができる。
【0072】磁気ヘッドとトラックとの相対的な回転速
度が高くなるに従って記録信号の周波数を高くするハー
ドディスクメモリ装置のかかる記録信号を扱う信号処理
用半導体集積回路装置(リードチャネル回路)におい
て、上記のようなアクティブフィルタを用いることによ
り、汎用性の高い信号処理用半導体集積回路装置を得る
ことができ、その量産性の向上と外付部品点数の削減と
相俟って大幅なコスト低減が可能になる。
【0073】上記により、本発明を用いたアクティブフ
ィルタ回路を含む信号処理用半導体集積回路装置は、低
消費電力とされているので図13に示されるようにプラ
スティック(樹脂)によって封止することができ、信号
処理用半導体集積回路装置自体の大幅なコスト低減が可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたアクティブフィルタ回路
の一実施例を示すブロック図である。
【図2】上記図1の2次のローパスフィルタの一実施例
を示すブロック図である。
【図3】この発明に用いられる差動増幅回路の一実施例
を示す回路図である。
【図4】図3の差動増幅回路の相互コンダクタンスを制
御する定電流I0とI1を形成する電流源回路の一実施
例を示す回路図である。
【図5】この発明を説明するための電流I1と遮断周波
数fcの関係を示す特性図である。
【図6】この発明に係るアクティブフィルタ回路の一実
施例を示すブロック図である。
【図7】この発明に係るアクティブフィルタが用いられ
るHDDのシステムブロック図である。
【図8】この発明にHDDのシステムに利用される磁気
ディスクの記録方式を示す構成図である。
【図9】基準電流源選択回路RCSS CKT2のブロック図で
ある。
【図10】基準電流源(RCSG2、RSCG3)、マルチプレ
ックサ(MPX2、MPX3)とアクティブフィルタ10の結合
図である。
【図11】データの書き込みタイミングチャート図であ
る。
【図12】データの読み出しの関するタイミングチャー
ト図である。
【図13】この発明に係る信号処理用半導体集積回路装
置100のプラスチックパッケージの上面図である。
【符号の説明】
1〜4…差動増幅回路(Gmアンプ)、C1,C2…キ
ャパシタ、Q1〜Q4…トランジスタ、R1,Re…抵
抗、I0…定電流源、I1…可変電流源、I2…電流源
負荷。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 寿 秋田県南秋田郡天王町天王字長沼64 アキ タ電子株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電圧信号がベースに供給され、エミ
    ッタにそれぞれ第1の可変電流源が設けられる一対の入
    力トランジスタと、上記一対の入力トランジスタのコレ
    クタに一方向素子を介して共通に設けられた負荷手段
    と、上記一対の入力トランジスタのそれぞれコレクタ出
    力がベースにそれぞれ供給された一対の差動トランジス
    タと、上記一対の差動トランジスタの共通化されたエミ
    ッタに設けられた第2の可変電流源と、上記一対の差動
    トランジスタのコレクタにそれぞれ設けられ、上記第2
    の可変電流源の電流値の半分ずつの電流が流れるように
    された電流源負荷とを備えた可変コンダクタンス回路
    と、上記可変コンダクタンス回路とキャパシタとが組み
    合わせてなる電圧制御フィルタ回路であって、上記第1
    の可変電流源の電流値を所定の周波数範囲毎であって、
    周波数範囲が高くなるに従い電流値が小さくなるように
    切り換え可能にしてなることを特徴とする電圧制御フィ
    ルタ回路。
  2. 【請求項2】 上記第1の可変電流源と第2の可変電流
    源とは、基準となる複数の電流源をマルチプレクサによ
    り合成加算して、それぞれが所望の電流値を得ることを
    特徴とする請求項1の電圧制御フィルタ回路。
  3. 【請求項3】 上記電圧制御フィルタ回路の遮断周波数
    範囲は、遮断周波数設定範囲用レジスタ値により複数種
    類設定可能にされ、設定された周波数範囲において上記
    複数区分に分けられ、遮断周波数設定レジスタ値に対応
    して上記第1の定電流源の電流値が周波数範囲が高くな
    るに従い電流値が小さくなるように切り換えられ、それ
    に対応して第2の可変電流源の電流値も設定されるもの
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2の電圧制
    御フィルタ回路。
  4. 【請求項4】 上記遮断周波数設定範囲用レジスタ値と
    遮断周波数設定レジスタ値とは論理回路により解読され
    て第1の定電流と第2の電流源の電流値を合成加算して
    それぞれ形成するマルチプレクサの制御信号に変換され
    るものであることを特徴とする請求項4の電圧制御フィ
    ルタ回路。
  5. 【請求項5】 上記電圧制御フィルタ回路は、磁気ヘッ
    ドとトラックとの相対的な回転速度が高くなるに従って
    記録信号の周波数を高くするハードディスクメモリ装置
    のかかる記録信号を扱うものに用いられるものであるこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求
    項4の電圧制御フィルタ回路。
  6. 【請求項6】 その周波数が所定の第1値から所定の第
    2値まで変更される入力信号が供給されるべき第1外部
    端子と、上記第1外部端子に結合され、その電流値を変
    更可能な第1及び第2電流源とを含み、上記第1電流源
    の電流値と上記第2電流源の電流値との比によって、そ
    の遮断周波数を変更可能な電圧制御型フィルタ回路と、
    上記電圧制御型フィルタ回路の出力信号が供給されるべ
    き第2外部端子と、上記電圧制御型フィルタ回路に結合
    され、上記第1電流源の電流値、上記第2電流源の電流
    値及び上記第1電流源の電流値と上記第2電流源の電流
    値との比を制御する制御回路を含み、上記制御回路は、
    上記入力信号の周波数が高くなるにしたがって、上記第
    1電流源の電流値を段階的に少なくすることを特徴とす
    る信号処理用半導体集積回路装置。
  7. 【請求項7】 上記制御回路は、上記入力信号の周波数
    の変化範囲に関する第1データを記憶するための第1レ
    ジスタと、上記電圧制御フィルタの遮断周波数を指定す
    るための第2データを記憶するための第2レジスタと含
    み、上記制御回路は、上記第1及び第2データに基づい
    て、上記第1電流源の電流値、上記第2電流源の電流値
    及び上記第1電流源の電流値と上記第2電流源の電流値
    との比を設定することを特徴とする請求項6に記載の信
    号処理用半導体集積回路装置。
  8. 【請求項8】 上記信号処理用半導体集積回路装置は、
    樹脂によって封止されることを特徴とする請求項7に記
    載の信号処理用半導体集積回路装置。
  9. 【請求項9】 情報が記憶され、かつ、上記情報の記録
    密度がその内周トラックから外周トラックの間におい
    て、均一にされたディスクと、上記ディスクを所定の回
    転数で回転させるモータと、上記ディスクに記憶された
    情報を読み出すためのヘッドと、上記ヘッドを上記ディ
    スクの所定トラック上へ位置させるためのアクチュエー
    タと、上記ヘッドからの読み出し信号を受け、所定の信
    号処理を施す半導体集積回路装置と、上記アクチュエー
    タと上記半導体集積回路装置とを制御するマイクロコン
    ピュータとを含み、半導体集積回路装置は、さらに、そ
    の電流値が変更可能な第1及び第2電流源とを含み、か
    つ、上記第1電流源の電流値と上記第2電流源の電流値
    との比によって、その遮断周波数を変更可能にされ、上
    記読み出し信号を受け、その遮断周波数以上の信号成分
    を除去する電圧制御型フィルタ回路と、上記電圧制御型
    フィルタ回路に結合され、上記第1電流源の電流値、上
    記第2電流源の電流値及び上記第1電流源の電流値と上
    記第2電流源の電流値との比を制御する制御回路を含
    み、上記制御回路は、上記読み出し信号の周波数が高く
    なるにしたがって、上記第1電流源の電流値を段階的に
    少なくすることを特徴とする信号読み取りシステム。
  10. 【請求項10】 上記制御回路は、上記読み出し信号の
    周波数の変化範囲に関する第1データを記憶するための
    第1レジスタと、上記電圧制御フィルタの遮断周波数を
    指定するための第2データを記憶するための第2レジス
    タと含み、上記制御回路は、上記第1及び第2データに
    基づいて、上記第1電流源の電流値、上記第2電流源の
    電流値及び上記第1電流源の電流値と上記第2電流源の
    電流値との比を設定することを特徴とする請求項9に記
    載の信号読み取りシステム。
  11. 【請求項11】 上記第1及び第2レジスタは、上記マ
    イクロコンピュータによって上記第1及び第2データー
    を書き込まれることを特徴とする請求項10に記載の信
    号読み取りシステム。
  12. 【請求項12】 上記信号読み取りシステムの起動時、
    上記第1データーが上記第1レジスタへ書き込まれ、上
    記マイクロコンピュータは、上記ディスクの読み出され
    るべきトラックのトラックアドレスに応答して、上記第
    2データーを上記第2レジスタへ書き込まれることを特
    徴とする請求項11に記載の信号読み取りシステム。
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