JPH08315706A - 消弧装置 - Google Patents

消弧装置

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JPH08315706A
JPH08315706A JP7122606A JP12260695A JPH08315706A JP H08315706 A JPH08315706 A JP H08315706A JP 7122606 A JP7122606 A JP 7122606A JP 12260695 A JP12260695 A JP 12260695A JP H08315706 A JPH08315706 A JP H08315706A
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yoke
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Takehiko Okada
健彦 岡田
Shinji Takayama
晋治 高山
Takuya Kagawa
卓也 香川
Akemi Shiokawa
明実 塩川
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 経済的な構成であるとともに、大電流であっ
ても急速な遮断をすることが可能な消弧装置の提供。 【構成】 一方の端部に設けた端子部2 、他方の端部か
ら端子部の近傍まで延び先端付近に固定接点6 を設けた
接触部3 、固定接点の両側において湾曲部分を有し一方
の端部と他方の端部間を連結する駆動コイル4 を有する
固定接触子1 と、可動接点9 を設けた可動接触子8 と、
コ字状の磁性材料製のヨーク10と、ヨークの内面を覆う
絶縁材料製の冷却部材11と、を有した消弧装置におい
て、ヨークの端子部2 の側の開口に、通気口11a,12a を
有するものであって固定接触子の略長軸方向に所定間隔
を有して並設される複数の放熱フィン11b,12b …を備え
た放熱板11,12 を折り曲げ形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回路遮断器等に適用さ
れる消弧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、回路遮断器等の遮断時に発
生するアークを消弧する消弧装置として、特公平04−
054324号に開示されるものを出願した。このもの
は、図17及び図18に示すように、固定接触子1 と可動接
触子8 とヨーク10と冷却部材13を有している。
【0003】固定接触子1 は、導電材料製であって、一
方の端部に矩形状の端子部2 、他方の端部から端子部2
の近傍まで延び、その先端付近に固定接点6 を設けた接
触部3 、固定接点6 の両側において湾曲部分を有し一方
の端部と他方の端部間を連結する駆動コイル4 を有して
形成される。
【0004】可動接触子8 は、固定接点6 と接離する可
動接点9 をその先端部下面に有しており、固定接点6 と
可動接点9 とで接点部を形成している。接点部は、電源
と負荷の間に挿入されるものであって、可動接触子8
は、その電路に過電流が通過したことを検出する過電流
検出回路(図示せず)により駆動され、電路に過電流が
通過すると接点部が開極するようになっている。
【0005】ヨーク10は、磁性材料製で両駆動コイル4、
4 にまたがる形に配設され、対向片10a,10a と連結片10
b にて略U字状をなして、駆動コイル4 による磁束が各
片を通り、且つ対向片端面から開離した両接点間を通る
ようになっている。また、ヨーク10の端子部2 の側の開
口には、各対向片10a,10a より延設して折曲形成される
放熱板11が形成される。この放熱板11は、同一平面上に
通気口11a,11a,…を介して二列に並設される複数の長板
状の放熱フィン11b,11b,…を有する。
【0006】冷却部材13は、加熱されたとき熱分解ガス
を発生する絶縁材料製であって、両接点6,9 間に発生し
たアークに曝されるとともにヨーク10の内面を覆うよう
に形成される。また、16は排気板で、複数の排気口16a,
16a,…を有する。
【0007】この消弧装置は、次のように動作する。接
点部が閉極状態であるときには、駆動コイル4 を通過す
る電流により駆動コイル4 の回りには磁界が生じてい
る。ここで、接点部が開極すると、固定接点6 と可動接
点9 の間にアークが発生し、このアークと上記磁界との
相互作用であるローレンツ力により、アークは端子部2
の側方向に付勢される。つまり、アーク長が引き伸ばさ
れる。そして、アークにより冷却部材13は加熱されて熱
分解ガスが発生するとともに アークが放熱板11に接触
することにより、アークは冷却され、また、アークの伸
長の効果で、アーク電圧は上昇するため、急速な電路の
遮断を行うことができる。
【0008】また、本出願人は、特願平6−00843
5号において、図19に示す消弧装置を出願している。こ
のものは、基本的には前述した消弧装置と同じ構成であ
るが、固定接触子1 の駆動コイル4 を、端子部2 の両側
部からそれと同一平面内に延設し、かつ他方の端部3bに
至るまでに略4半弧状部分を有するよう形成している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前者の消弧装置は、冷
却部材や放熱板でもってアーク電圧を急激に上昇して急
速な電路の遮断を行うことができる。また、後者の消弧
装置は、接触部と端子部の隙間を減少することにより、
固定接触子が経済的に構成される。しかし、近年、負荷
の大容量化に伴い、大電流を遮断する機会が多くなって
おり、その大電流の遮断時にはアークの温度が高いた
め、電路の遮断に多少時間を要することがある。その結
果、アークに曝される構成部品のの劣化が促進されるこ
とがある。
【0010】本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもの
で、経済的な構成であるとともに、大電流であっても急
速な遮断をすることが可能な消弧装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項1記載の消弧装置は、一方の端部に設けた
略矩形状の端子部、他方の端部から端子部の近傍まで延
びその先端付近に固定接点を設けた接触部、固定接点の
両側において湾曲部分を有し一方の端部と他方の端部間
を連結する駆動コイルを有する固定接触子と、固定接点
と接離する可動接点を設けた可動接触子と、対向片と連
結片にて略コ字状をなし駆動コイルによる磁束が各片を
通るよう駆動コイルの上方に配設される磁性材料製のヨ
ークと、両接点間に発生したアークに曝されるとともに
ヨークの内面を覆うよう形成された絶縁材料製の冷却部
材と、を有した消弧装置において、前記ヨークの端子部
側の開口に、通気口を有するものであって固定接触子の
略長軸方向に所定間隔を有して並設される複数の放熱板
を設けた構成としている。
【0012】また、請求項2記載の消弧装置は、請求項
1記載の並設される放熱板の通気口を、異なる放熱板の
通気口を結ぶ流路の方向が端子部からしだいに離れる方
向となるよう配設した構成としている。
【0013】また、請求項3記載の消弧装置は、請求項
1または2記載の複数の放熱板を、ヨークの対向片と連
結片の少なくとも2片より延設して折曲形成した構成と
している。
【0014】また、請求項4記載の消弧装置は、請求項
1乃至3記載の放熱板の少なくとも1個を、通気口を介
して並設される複数の長板状の放熱フィンを有するよう
形成した構成としている。
【0015】また、請求項5記載の消弧装置は、請求項
1乃至3記載の放熱板の少なくとも1個における通気口
を、複数の略円形状の穴より形成した構成としている。
【0016】また、請求項6記載の消弧装置は、請求項
1乃至5記載の固定接触子の駆動コイルを、端子部の両
側部からそれと同一平面内に延設し、かつ他方の端部に
至るまでに略4半弧状部分を有するよう形成した構成と
している。
【0017】また、請求項7記載の消弧装置は、請求項
6記載の固定接触子の接触部に、対向片と連結片にて略
コ字状をなし、連結片が接触部の固定接点と反対側に当
接して端子部の方向に延設するとともに、対向片の間に
固定接点が位置するアーク走行板を設けた構成としてい
る。
【0018】また、請求項8記載の消弧装置は、請求項
1乃至7記載の冷却部材に、接触部を覆う絶縁材料製の
被覆片を設けた構成としている。
【0019】また、請求項9記載の消弧装置は、請求項
8記載の被覆片に、磁性材料製の冷却板を設けた構成と
している。
【0020】
【作用】請求項1記載の構成によれば、接点部の開極時
に発生したアークは、ローレンツ力により端子部側に付
勢されて引き伸ばされ、ヨークの複数の放熱板と接触す
ることにより効率よく冷却されるため、アーク電圧が急
激に上昇してアークが消弧する。
【0021】また、請求項2記載の構成によれば、請求
項1の作用に加えて、放熱板で消弧したアークによるア
ークガスは、並設される放熱板の通気口からなる流路を
通って、端子部からしだいに離れる方向に流れるため、
アークガスの導電性による悪影響を端子部に与えにくく
なる。
【0022】また、請求項3記載の構成によれば、請求
項1または2の作用に加えて、複数の放熱板は、ヨーク
の対向片または連結片より折曲形成されるため、部品点
数が減少して組み立て性が良くなる。
【0023】また、請求項4記載の構成によれば、請求
項1乃至3のいずれかの作用に加えて、複数の長板状の
放熱フィンにより、アークが接触する表面積が増加する
とともに、アークガスが排出されやすくなる。
【0024】また、請求項5記載の構成によれば、請求
項1乃至3のいずれかの作用に加えて、通気口は略円形
状の穴のため、アークが接触する表面積が増加するとと
もに、製造しやすい。
【0025】また、請求項6記載の構成によれば、請求
項1乃至5のいずれかの作用に加えて、固定接触子の端
子部と接触部は、端子部の両側部からそれと略同一平面
内に延設するとともに、接触部に至るまでに略4半弧状
に湾曲した駆動コイルにより連結しているため、固定接
触子の展開して平板状にした場合において端子部と接触
部の間隙は小さく構成できる。
【0026】また、請求項7記載の構成によれば、請求
項6の作用に加えて、アークは接触部よりアーク走行板
の連結片へ移行するため、アークはさらに引き伸ばされ
やすくなる。
【0027】また、請求項8記載の構成によれば、請求
項1乃至7のいずれかの作用に加えて、冷却部材の被覆
片により接触部はアークに曝されないため、接触部の劣
化が抑制される。
【0028】また、請求項9記載の構成によれば、請求
項8の作用に加えて、アークが冷却板に接触することに
よりアークがさらに冷却されやすくなる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図3に
基づいて説明する。なお、従来例で説明したものと基本
的な機能が同様な部材には、同一の符号を付している。
【0030】図1は、消弧装置の分解斜視図であり、消
弧装置は固定接触子1 、可動接触子8 、ヨーク10、冷却
部材13、及びアーク走行板14より構成されている。
【0031】固定接触子1 は、一方の端部に端子部2 、
他方の端部から端子部2 の近傍まで延びる接触部3 、一
方の端部と他方の端部間を連結する駆動コイル4 により
構成成されており、板状の導電材料を折り曲げることに
より形成されている。
【0032】端子部2 は、略矩形板状であって、端部に
電線を接続するための端子ネジ5 が螺合している。接触
部3 は、端子部2 とほぼ平行であって、長手方向にやや
離れた位置に設けられている。上面には固定接点6 を有
し、固定接点6 より先端部3aにかけてアークが走行する
走行部7 となっている。
【0033】駆動コイル4 は、端子部2 の内縁2aと接触
部3 の外縁3bを連結するものであり、固定接点6 を挟む
様な形で端子部2 の両側部からそれと略同一平面内に延
設し、接触部3 の外縁3bに至るまでに略4半弧状に湾曲
した部分を有するよう一対の長尺平板を曲げることによ
り構成されている。
【0034】可動接触子8 は、固定接点6 と接離する可
動接点9 をその先端部下面に有しており、固定接点6 と
可動接点9 とで接点部を形成している。接点部は、電源
と負荷の間に挿入されるものであって、可動接触子8
は、その電路に過電流が通過したことを検出する過電流
検出回路(図示せず)により駆動され、電路に過電流が
通過すると接点部が開極するようになっている。また、
駆動コイル4 の上端は、可動接点9 が固定接点6 から最
も離れるときの可動接点9 の位置よりも下方に位置して
いる。すなわち、固定接点6 から駆動コイル4 の上端ま
での距離は、接点部の最大開極距離よりも小さく設定さ
れている。
【0035】ヨーク10は、磁性材料でもって両駆動コイ
ル4 に跨がるようにその上方に設けられており、可動接
触子8 の両側に配設される一対の対向片10a,10a と、両
対向片10a,10a の上端部間を磁気的に短絡する連結片10
b とが一体に連続して断面形状が下方に開口した略コ字
状に形成されている。そして、駆動コイル4 による磁束
が各片を通り、且つ対向片10a 端面から開離した両接点
間を通るようになっている。
【0036】また、ヨーク10の端子部2 の側の開口に
は、固定接触子1 の長軸方向に1mm程度の間隔を有して
並設される2個の放熱板11,12 を有する。この放熱板1
1,12 はアークを冷却するもので、それぞれ通気口11a,1
1a,11a,12a,12a を介して並設される長板状の放熱フィ
ン11b,11b,11b,11b,12b,12b,12b を有する。そして、こ
れら7個の放熱フィン11b,…,12b, …は、対向片10a,10
a より延設するとともに、折り曲げられて端子部2 の側
の開口に位置する。
【0037】冷却部材13は、絶縁材料で形成されてお
り、後述するアークに曝されるようヨーク10の内周面を
覆うとともに、固定接触子1 の上部に設けられている。
絶縁材料としては、アーク熱により熱分解ガスを発生す
る材料、例えば、メラミン樹脂、ポリメチルペンテン樹
脂等が用いられる。すなわち、この熱分解ガスによりア
ークを冷却し、迅速な消弧を行う。冷却部材13は、端子
部3 と駆動コイル4 との間を仕切る仕切り片13a 、端子
部3 の一部を覆う覆い片13b 、駆動コイル4 の上面を覆
う突片13c 、及び端子部2 の内縁2aを覆う被覆片13d を
有する。そのため、接点部の開極時に発生するアーク
が、端子部2 、接触部3 及び駆動コイル4 等の部分に移
行することが防止される。なお、13e は排気口部で、ア
ークを排気する出口である。
【0038】アーク走行板14は、アークが走行するもの
で、対向片14a,14a と連結片14b にて略コ字状をなし、
連結片14b が接触部3 の固定接点6 と反対側に当接して
端子部3 の方向に延設するとともに、対向片14a,14a の
間に固定接点6 が位置するよう固定接触子1 の接触部3
に取着される。
【0039】また、図3において、15は回路遮断器本体
で、前述した消弧装置の各構成部品を収納する略箱体で
あって樹脂等で形成される。16は排気板で、消弧装置で
消弧されたアークのアークガスが流れるものであって、
複数個の排気口16a,16a …を有する平板状に形成されて
回路遮断器本体15に取着される。17は圧着端子で、電線
18を固定接触子1 の端子部2 の端子ネジ5 に接続する。
【0040】次に、以上のような構成における動作につ
いて図3に基づいて説明する。接点部の固定接点6 と可
動接点9 が開極すると、接点間にアークZ1が発生す
る。アークZ1は、駆動コイル4 により発生する磁束に
より、A方向にローレンツ力を受け、その一端が接触部
3 の走行部7 からアーク走行板14の連結片14b の先端の
方へ移行して伸長する(Z2)。接点部の開極距離が長
くなるとともにアークはさらに伸長し(Z3)、ヨーク
10により開口の方に引き伸ばされて、放熱板11,12 と接
触する(Z4)。その結果、アークは、その最も温度の
高い陽光柱部分ZYが金属で常温状態にある2個の放熱
板11,12 で冷却されるとともに伸長することにより、ア
ーク電圧が急激に上昇して消弧し、電路が遮断する。そ
して、そのアークの消弧により発生したアークガスは、
放熱板11,12 の通気口11a,…,12a…及び排気板16の排気
口16a,16a …を通って、回路遮断器本体15の外部に排出
される。
【0041】この消弧装置は、アーク電流が大きな場合
であっても、並設される放熱板11,12 で効率よく冷却さ
れるため、短時間にアークを消弧することができる。ま
た、アークガスの温度を放熱板11,12 で低くすることが
できるため、それに伴いアークガスの導電率が低下し、
端子部2 の近傍の空間の導電率を低下することができ
る。従って、複数の接点部を有する回路遮断器で、隣接
する接点部に短絡電流が流れて開極することによりアー
クが発生した場合でも、端子部2 の近傍の空間の導電率
が低いため、接点部に接続される端子部2 の間のアーク
矯絡現象、いわゆる極間短絡現象を防止することができ
る。なお、端子部2 の近傍の空間の電気抵抗を測定した
ところ、本発明のように対向片10a,10a より延設する放
熱フィン11b,12b を有する放熱板11,12 を設けること
で、片方の対向片より放熱フィンを延設した場合に比べ
て、電気抵抗が3〜5倍高くなった。
【0042】さらに、アークガスが放熱板11,12 で冷却
されることで、アークの周囲の気体の温度上昇が抑制さ
れるため、その気体の膨張に伴う消弧装置の圧力上昇を
抑えてその損傷を抑制し、消弧装置の信頼性を向上する
ことができる。
【0043】本発明の第2実施例を図4及び図5に基づ
いて説明する。この実施例は、放熱板11,12 の構造が第
1実施例と異なるものである。
【0044】放熱板11,12 は、第1実施例と同様にヨー
ク10の端子部2 の側の開口に、固定接触子1 の略長軸方
向に1mm程度の間隔を有して並設されるもので、各対向
片10a,10a より延設される放熱フィン11b,…,12b, …で
もって断面略く字状をなしている。具体的には、図5に
示すように、連結片10b の近傍の3個の放熱フィン11b,
11b,12b は、固定接触子1 の端子部2 と略直交するよう
配設されるとともに、端子部2 の近傍の5個の放熱フィ
ン11b,11b,12b,12b,12b は、端子部2 と90度未満の角
度θを有するよう配設される。さらに、放熱フィン11b,
…,12b, …で形成される通気口11a,…,12a…は、その異
なる放熱板11,12 を結ぶ多くの流路R1,R2…が、端
子部2 よりしだいに離れる方向となるよう配設される。
【0045】この消弧装置は、アークの消弧により発生
するアークガスが通気口11a,…,12a…を通ることによ
り、端子部2 よりしだいに離れる方向、すなわち上向き
に流れるため、端子部2 の近傍の空間の導電率をさらに
下げて、極間短絡現象を一層抑制することができる。
【0046】本発明の第3実施例を図6及び図7に基づ
いて説明する。この実施例も、放熱板11,12 の構造が第
1実施例と異なるものである。
【0047】放熱板11は、第1実施例と同様に対向片10
a より延設するとともに、折り曲げられて端子部2 の側
の開口に位置するもので、並設される4個の長板状の放
熱フィン11b,11b,11b,11b を有する。放熱板12は、連結
片10b より延設するとともに、折り曲げられて端子部2
の側の開口の放熱板11の内側に位置するもので、略円形
状の穴であって2列に並設される複数の通気口12a,12a,
…を有する。
【0048】この消弧装置は、通気口12a,12a,…は略円
形状の穴のため、アークが接触する表面積が増加して冷
却性能が高められ、急速にアークを消弧することができ
るとともに、端子部2 の近傍の空間の導電率をさらに下
げて、極間短絡現象を一層抑制することができる。ま
た、通気口12a,12a,…が製造しやすいので、放熱板12の
生産性を向上することができる。
【0049】本発明の第4実施例を図8及び図9に基づ
いて説明する。この実施例も、放熱板11,12 の構造が第
1実施例と異なるものである。
【0050】放熱板11は、対向片10a より延設するとと
もに、折り曲げられて端子部2 の側の開口に位置するも
ので、略円形状の穴であって格子状に配設される複数の
通気口11a,11a …を有する。放熱板12も、対向片10a よ
り延設するとともに、折り曲げられて端子部2 の側の開
口の放熱板11の内側に位置するもので、略円形状の穴で
あって格子状に配設される複数の通気口12a,12a,…を有
する。
【0051】この消弧装置は、2個の放熱板11,12 の通
気口11a,…,12a, …が略円形状の穴のため、アークが接
触する表面積が増加してさらに冷却性能が高められ、急
速にアークを消弧することができるとともに、端子部2
の近傍の空間の導電率をさらに下げて、極間短絡現象を
一層抑制することができる。また、通気口11a,…,12a,
…が製造しやすいので、放熱板11,12 の生産性を向上す
ることができる。
【0052】本発明の第5実施例を図10乃至図12に基づ
いて説明する。この実施例は、3個の放熱板11,12,21を
設けたものである。
【0053】放熱板11は、対向片10a より延設するとと
もに、折り曲げられて端子部2 の側の開口に位置するも
ので、並設される4個の長板状の放熱フィン11b,11b,11
b,11b を有する。放熱板12は、対向片10a より延設する
とともに、折り曲げられて端子部2 の側の開口の放熱板
11の内側に位置するもので、並設される3個の長板状の
放熱フィン12b,12b,12b を有する。放熱板21は、連結片
10b より延設するとともに、折り曲げられて端子部2 の
側の開口の放熱板11の外側に位置するもので、略円形状
の穴であって2列に並設される複数の通気口21a,21a,…
を有する。
【0054】この消弧装置は、3個の放熱板11,12,21に
より、アークガスが接触する表面積がさらに増大するた
め、冷却性能が一層高められ、急速にアークを消弧する
ことができるとともに、端子部2 の近傍の空間の導電率
をさらに下げて、極間短絡現象を一層抑制することがで
きる。
【0055】本発明の第6実施例を図13及び図14に基づ
いて説明する。この実施例は、第5実施例において、放
熱板21の位置を変更したものである。放熱板21は、端子
部2の側の開口の放熱板12の内側に位置するよう折り曲
げ形成される。
【0056】この消弧装置は、表面積の大きな放熱板21
に先ずアークが接触するため、アークを冷却を促進し
て、アーク電圧を急激に上げることができる。
【0057】本発明の第7実施例を図15及び図16に基づ
いて説明する。この実施例は、第1実施例において、ア
ークの冷却を促進するよう形成したものである。
【0058】19は冷却板で、磁性材料製であって平板を
折り曲げ形成することにより断面略C字状に形成したも
のであり、冷却部材13の被覆片13d に取着される。具体
的には、図16に示すように、被覆片13d 全体を覆う長さ
を有して、冷却部材13の一端13f に引っかけ固定され
る。
【0059】この消弧装置は、アークが伸長したときに
冷却板19に接触することにより、アークが冷却されると
ともにアークが分割されるため、アークの冷却が促進さ
れてアーク電圧が急激に増加し、アークを消弧すること
ができる。
【0060】なお、放熱板をヨークの対向片または連結
片より折り曲げ形成したが、別部材としてヨークに取着
してもよい。また、放熱板の構造は、長板状の放熱フィ
ンや円形状の通気口等を設けたが、そのものに限定され
るものではなく、要はアークガスが通る流路を有して固
定接触子の長手方向に並設されるよう配設されるもので
あればよい。
【0061】
【発明の効果】請求項1記載の消弧装置は、接点部の開
極時に発生したアークは、ローレンツ力により端子部側
に付勢されて引き伸ばされ、ヨークの複数の放熱板と接
触することにより効率よく冷却されるため、アーク電圧
が急激に上昇してアークが消弧するので、大電流であっ
ても急速に電路を遮断する。
【0062】また、請求項2記載の消弧装置は、請求項
1の効果に加えて、放熱板で消弧したアークによるアー
クガスは、並設される放熱板の通気口からなる流路を通
って、端子部からしだいに離れる方向に流れるため、ア
ークガスの導電性による悪影響を端子部に与えにくくな
るので、その端子部における極間短絡を防止することが
できる。
【0063】また、請求項3記載の消弧装置は、請求項
1または2の効果に加えて、複数の放熱板は、ヨークの
対向片または連結片より折曲形成されるため、部品点数
が減少して組み立て性が良くなるので、生産性が向上す
る。
【0064】また、請求項4記載の消弧装置は、請求項
1乃至3のいずれかの効果に加えて、複数の長板状の放
熱フィンにより、アークが接触する表面積が増加すると
ともに、アークガスが排出されやすくなるので、さらに
消弧性能を高めて急速に電路を遮断することができる。
【0065】また、請求項5記載の消弧装置は、請求項
1乃至3のいずれかの効果に加えて、通気口は略円形状
の穴のため、アークが接触する表面積が増加するととも
に、製造しやすいので、さらに消弧性能を高めて急速に
電路を遮断することができるとともに、生産性を向上す
ることができる。
【0066】また、請求項6記載の消弧装置は、請求項
1乃至5のいずれかの効果に加えて、固定接触子の端子
部と接触部は、端子部の両側部からそれと略同一平面内
に延設するとともに、接触部に至るまでに略4半弧状に
湾曲した駆動コイルにより連結しているため、固定接触
子の展開して平板状にした場合において端子部と接触部
の間隙は小さく構成できるので、経済的に形成すること
ができる。
【0067】また、請求項7記載の消弧装置は、請求項
6の効果に加えて、アークは接触部よりアーク走行板の
連結片へ移行するため、アークはさらに引き伸ばされや
すくなるので、さらに消弧性能を高めて急速に電路を遮
断することができる。
【0068】また、請求項8記載の消弧装置は、請求項
1乃至7のいずれかの効果に加えて、冷却部材の被覆片
により接触部はアークに曝されないため、接触部の劣化
が抑制されるので、長寿命化が図れる。
【0069】また、請求項9記載の消弧装置は、請求項
8の効果に加えて、アークが冷却板に接触することによ
りアークがさらに冷却されやすくなるので、さらに消弧
性能を高めて急速に電路を遮断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す消弧装置の分解斜視
図である。
【図2】その消弧装置のヨークの展開図である。
【図3】その消弧装置のアーク発生時の断面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す消弧装置のヨークの
斜視図である。
【図5】その消弧装置のアーク発生時の断面図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す消弧装置のヨークの
斜視図である。
【図7】その消弧装置のアーク発生時の断面図である。
【図8】本発明の第4実施例を示す消弧装置のヨークの
斜視図である。
【図9】その消弧装置のアーク発生時の断面図である。
【図10】本発明の第5実施例を示す消弧装置のヨークの
斜視図である。
【図11】その消弧装置のヨークの展開図である。
【図12】その消弧装置のアーク発生時の断面図である。
【図13】本発明の第6実施例を示す消弧装置のヨークの
斜視図である。
【図14】その消弧装置のアーク発生時の断面図である。
【図15】本発明の第7実施例を示す消弧装置の分解斜視
図である。
【図16】その消弧装置のアーク発生時の断面図である。
【図17】本発明の従来例を示す消弧装置の分解斜視図で
ある。
【図18】その消弧装置の組立時の斜視図である。
【図19】別の従来例を示す消弧装置の分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 固定接触子 2 端子部 3 接触部 4 駆動コイル 5 端子ネジ 6 固定接点 7 走行部 8 可動接触子 9 可動接点 10 ヨーク 11 放熱板 12 放熱板 13 冷却部材 14 アーク走行板 15 回路遮断器本体 19 冷却板 21 放熱板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩川 明実 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の端部に設けた略矩形状の端子
    部、他方の端部から端子部の近傍まで延びその先端付近
    に固定接点を設けた接触部、固定接点の両側において湾
    曲部分を有し一方の端部と他方の端部間を連結する駆動
    コイルを有する固定接触子と、固定接点と接離する可動
    接点を設けた可動接触子と、対向片と連結片にて略コ字
    状をなし駆動コイルによる磁束が各片を通るよう駆動コ
    イルの上方に配設される磁性材料製のヨークと、両接点
    間に発生したアークに曝されるとともにヨークの内面を
    覆うよう形成された絶縁材料製の冷却部材と、を有した
    消弧装置において、 前記ヨークの端子部側の開口に、通気口を有するもので
    あって固定接触子の略長軸方向に所定間隔を有して並設
    される複数の放熱板を設けたことを特徴とする消弧装
    置。
  2. 【請求項2】 前記並設される放熱板の通気口を、異
    なる放熱板の通気口を結ぶ流路の方向が端子部からしだ
    いに離れる方向となるよう配設したことを特徴とする請
    求項1記載の消弧装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の放熱板を、ヨークの対向片
    と連結片の少なくとも2片より延設して折曲形成したこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の消弧装置。
  4. 【請求項4】 前記放熱板の少なくとも1個を、通気
    口を介して並設される複数の長板状の放熱フィンを有す
    るよう形成したことを特徴とする請求項1乃至3記載の
    消弧装置。
  5. 【請求項5】 前記放熱板の少なくとも1個における
    通気口を、複数の略円形状の穴より形成したことを特徴
    とする請求項1乃至3記載の消弧装置。
  6. 【請求項6】 前記固定接触子の駆動コイルを、端子
    部の両側部からそれと同一平面内に延設し、かつ他方の
    端部に至るまでに略4半弧状部分を有するよう形成した
    ことを特徴とする請求項1乃至5記載の消弧装置。
  7. 【請求項7】 前記固定接触子の接触部に、対向片と
    連結片にて略コ字状をなし、連結片が接触部の固定接点
    と反対側に当接して端子部の方向に延設するとともに、
    対向片の間に固定接点が位置するアーク走行板を設けた
    ことを特徴とする請求項6記載の消弧装置。
  8. 【請求項8】 前記冷却部材に、接触部を覆う絶縁材
    料製の被覆片を設けたことを特徴とする請求項1乃至7
    記載の消弧装置。
  9. 【請求項9】 前記被覆片に、磁性材料製の冷却板を
    設けたことを特徴とする請求項8記載の消弧装置。
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