JPH08315197A - 車両用応答器ユニット - Google Patents

車両用応答器ユニット

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JPH08315197A
JPH08315197A JP7118507A JP11850795A JPH08315197A JP H08315197 A JPH08315197 A JP H08315197A JP 7118507 A JP7118507 A JP 7118507A JP 11850795 A JP11850795 A JP 11850795A JP H08315197 A JPH08315197 A JP H08315197A
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vehicle
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JP7118507A
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English (en)
Inventor
Masaya Sugita
昌弥 杉田
Yasushi Inoue
泰 井上
Hidenobu Korenaga
英伸 是永
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車種情報の車外への持ち出しを確実に防止し
つつ、内部に保持している通行料金等の支払いに関する
情報の書き換え処理の簡略化や、前記情報の通行料金以
外についての有効利用を図ること。 【構成】 車両に取外し不能に設けられた車種情報保持
手段67aAが保持する自車の車種情報を車載情報読出
手段79Aによって読み出し、走路上のゲートに設置さ
れた質問器29に無線で送信すると共に、該車種情報等
を基に算出された通行料金の情報を質問器29から無線
で受信し、車両に着脱可能に装着される応答器本体70
の電子現金情報保持手段81aが保持している電子現金
情報の内容を、電子現金情報更新手段79Bにより、質
問器29から無線で受信した通行料金情報中の通行料金
に応じて更新する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有料道路を通行する車
両に搭載され、料金所等における車種の識別に応じた通
行料金の収受に用いる車両用応答器ユニットに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、高速道路等の有料道路における渋
滞問題が再々取り上げられている。この渋滞の具体的な
要因としては、高度成長期における車両の急激な増加
や、生活様式の変化による車両の使用頻度の上昇等を挙
げることができ、そのため今までは、道路の拡幅による
車線数の増加や、バイパスラインとなる道路の新設等に
よる道路設備の拡張を中心とした解決策が実施されてい
る。しかし、有料道路においては、設備の拡張を行って
も、通行料金収受のゲートを通過する際の混雑により所
謂料金所渋滞と言われる現象が発生するため、現実には
上述した解決策で渋滞を十分に緩和するには至っていな
い。
【0003】ところで、有料道路の料金所における車両
渋滞の背景には、通行区間や車両の種類(大きさ、重量
等)により通行料金が異なるという我が国特有の事情が
ある。従って、我が国の多くの有料道路では、有料道路
に乗る際に入口ゲートで通行券を受け取り、有料道路か
ら下りる際にその通行券を出口ゲートの係員に渡し、通
行券に記録されている車種や入口ゲートの情報を基にし
て通行区間と車種を特定し、この特定した情報から通行
料金を割り出して料金収受を行っている。
【0004】この料金収受を行うために車両は出口ゲー
トで必ず停車しなければならず、通行車両が多くなれば
なるほど出口ゲートでの料金収受待ち車両による渋滞が
増え、通行券や通行料の受け渡しにつり銭のやり取り等
が加わると、その分だけ停車時間が延びて渋滞をより一
層激化させてしまう。そこで最近では、現金を受け渡し
するのに比べて出口ゲートでの停車時間を短縮化できる
プリペイドカードの導入が促進されているが、出口ゲー
トで車両を停車させる必要性が残るので、根本的な解決
策とはなり得ていない。
【0005】上述した各種の事情から、入口ゲートと出
口ゲートの通過時にゲート側の質問器(インタロゲー
タ)との間で無線による交信を行う応答器(トランスポ
ンダ)を車両のダッシュボード上等に設置し、入口ゲー
トの質問器からの問い合わせに呼応して自車の車種を応
答器から返送すると共に、出口ゲートの質問器からの課
金情報を受け取って、内部に記憶させている電子現金、
即ち、プリペイド金額から課金情報中の通行料金を減算
し課金処理したり、受け取った課金情報を記憶媒体に記
憶させておき、その累計額を後日精算(ポストペイド)
することが試みられている。このような料金収受体系と
すれば、入口、出口の両ゲートにおける停車の必要性が
なくなり料金所渋滞の発生が防止されるため、有料道路
における車両渋滞の根本的な解決を図る上で非常に有効
な策と言える。
【0006】ところで、前記応答器で管理すべき情報と
しては、その応答器が搭載される車両の車種情報、入口
ゲートを通過した際に質問器から受け取る入口料金所情
報、並びに、銀行口座等を通じて通行料金支払用に予納
している電子現金の金額を示すプリペイド金額情報、或
は、出口ゲートを通過した際に質問器から受け取る後日
精算分の利用明細情報等がある。
【0007】このうち、前記車種情報は、応答器を搭載
する車両の車種に応じて変わるため、自車よりも通行料
金が高くなる他の車種の車両に搭載し直したり、自車よ
りも通行料金が安い車両の情報に車種情報を変更すると
いった不正使用ができないようにする点からすると、応
答器の車両からの取り外しと車種情報の書き換えはでき
ないようにすることが望ましい。また、前記入口料金所
情報についても車種情報と同様で、自車よりも目的の出
口に近い入口から乗った車両の応答器に取り替えたり、
自車よりも目的の出口に近い入口の情報に入口料金所情
報を変更するといった不正使用ができないようにする点
からすると、応答器の車両からの取り外しと車種情報の
書き換えはできないようにすることが望ましい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、前記プ
リペイド金額情報は、電子現金の残高が少なくなり或は
ゼロになって相当の金額を改めて予納した際に、電子現
金の金額を更新するために情報の書き換え処理を行わな
ければならない。また、前記利用明細情報は、後日の精
算が済む毎に、未精算分との区別をつけるか、或は、消
去するために、やはり、情報の書き換え処理を行わなけ
ればならない。
【0009】このため、上述したように応答器の車両か
らの取り外しをできないようにする構成では、プリペイ
ド金額情報や利用明細情報の書き換え処理を狭い車両の
内部でしか行うことができず、非常に使い勝手の悪いも
のとなるだけでなく、人為的ミスが発生し易いマニュア
ル処理をなくし、銀行を始めとする予納先、或は、後日
精算料金の支払い先のコンピュータと接続してプリペイ
ド金額情報や利用明細情報の書き換え処理を行うことが
困難で、実用性に欠けてしまうという不具合がある。ま
た、前記応答器の車両からの取り外しをできないように
する構成では、応答器が各車両の専用器となってしま
い、従って、一人で複数台の車両を所持している場合等
には、使っていない車両に搭載した応答器が完全に無駄
となってしまうという不具合がある。
【0010】さらに、前記応答器を車両に固設し取り外
し不能とすると、上述したような現金や通行券等の受け
渡しを省いたキャッシュレスの通行料金収受体系が定着
したあかつきに、例えば、サービスエリア内での買い物
やガソリン給油の料金支払い等、車両から下りた場所で
の支払いまで含めたキャッシュレス化に発展させる際の
障害となる可能性がある。
【0011】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、車両に搭載され、ゲートの質問器との
間で行う無線交信により自車の車種情報を送出すると共
に、受け取った通行料金情報を基に、電子現金の残額を
示すプリペイド金額情報や後日精算分の料金を示す利用
明細情報等の内容を通行料金に応じて更新する応答器ユ
ニットにおいて、車種情報のような車両やその走行状態
等により決定される情報の他車での利用を確実に防止で
き、且つ、内部に保持している通行料金等の支払いに関
する情報の書き換え処理の簡略化や、前記情報の通行料
金以外についての有効利用を図ることができる実用性に
優れた応答器ユニットを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、図1の基本構成図に示すように、車両に搭載
され、走路上のゲートに設置された質問器29に少なく
とも自車の車種情報を無線で送信すると共に、該車種情
報等を基に算出された前記走路の通行料金の情報を前記
質問器29から無線で受信し、該通行料金情報を基に、
内部に保持している電子現金情報の内容を前記通行料金
に応じて更新する応答器ユニットであって、前記車両に
着脱可能に装着される応答器本体70,70A,110
と、前記車両に取外し不能に設けられ前記車種情報を保
持する車種情報保持手段67aAと、前記応答器本体7
0,70A,110に設けられ前記電子現金情報を保持
する電子現金情報保持手段81aと、前記車両及び前記
応答器本体70,70A,110のうちいずれか一方に
設けられ、前記応答器本体70,70A,110の前記
車両への装着中に、前記質問器29に無線で送信する前
記車種情報を前記車種情報保持手段67aAから読み出
す車種情報読出手段79Aと、前記車両及び前記応答器
本体70,70A,110のうちいずれか一方に設けら
れ、前記応答器本体70,70A,110の前記車両へ
の装着中に、前記質問器29から無線で受信した前記通
行料金情報を基に、前記電子現金情報保持手段81aが
保持している前記電子現金情報の内容を前記通行料金に
応じて更新する電子現金情報更新手段79Bとを備え、
前記応答器本体70,70A,110の前記車両への装
着中に前記質問器29との間で無線送受信を行うように
したことを特徴とする。
【0013】また、本発明は、前記応答器本体70,1
10が情報書き込み読み出し用のリーダライタ76を有
しており、前記電子現金情報保持手段81aが、前記リ
ーダライタ76に着脱可能に装着される携帯型記憶媒体
80で構成されているものとした。さらに、本発明は、
前記携帯型記憶媒体80が、該携帯型記憶媒体80を識
別する記憶媒体識別用の記憶媒体識別IDの情報を保持
する記憶媒体識別ID情報保持手段81bを有してお
り、前記応答器本体70,110が、前記記憶媒体識別
用IDを入力する記憶媒体識別用ID入力手段73Aを
有しており、さらに、前記車両及び前記応答器本体7
0,110のうちいずれか一方が、前記記憶媒体識別I
D情報保持手段81bが保持している前記記憶媒体識別
用IDと、前記記憶媒体識別用ID入力手段73Aによ
り入力された前記記憶媒体識別用IDとの一致、不一致
を判定する記憶媒体識別用ID判定手段79Cと、該記
憶媒体識別用ID判定手段79Cによる判定結果が不一
致の時に、前記質問器29への前記車種情報の無線によ
る送信を停止させる送信停止手段79Dとを有している
ものとした。
【0014】また、本発明は、前記車両が、該車両を識
別する車両識別用IDの情報を保持する車両識別ID情
報保持手段67aBを有しており、前記応答器本体7
0,70A,110が、前記車両識別用IDを入力する
車両識別用ID入力手段73Bを有しており、さらに、
前記車両及び前記応答器本体70,70A,110のう
ちいずれか一方が、前記車両識別ID情報保持手段67
aBが保持している前記車両識別用IDと、前記車両識
別用ID入力手段73Bにより入力された前記車両識別
用IDとの一致、不一致を判定する車両識別用ID判定
手段79Eと、該車両識別用ID判定手段79Eによる
判定結果が不一致の時に、前記質問器29への前記車種
情報の無線による送信を停止させる第2送信停止手段7
9Fとを有しているものとした。
【0015】
【作用】本発明によれば、車種情報を保持する車種情報
保持手段67aAを車両に取外し不能に設け、電子現金
情報を保持する電子現金情報保持手段81aを、前記車
両に着脱可能に装着される応答器本体70,70A,1
10に配設したので、例えば、電子現金情報が支払い用
の予納金の残額である場合、その残額がなくなって新た
に予納した際の、電子現金情報保持手段81a中の電子
現金情報の書き換えを、車両から応答器本体70,70
A,110を取り外し車外で行うことが可能となる。同
様に、電子現金情報が後日精算分の利用料金である場
合、後日の精算が済む毎に、未精算分との区別をつける
か、或は、消去する際の、電子現金情報保持手段81a
中の電子現金情報の書き換えを、車両から応答器本体7
0,70A,110を取り外し車外で行うことが可能と
なる。
【0016】従って、人為的ミスが発生し易いマニュア
ルの書き換え操作でなく、銀行を始めとする予納先、或
は、後日精算料金の支払い先のコンピュータと接続した
自動的な書き換え処理を実現し、処理の簡略化を図るこ
とが可能となる。また、電子現金情報を応答器本体7
0,70A,110の形で車両の外に持ち出せるように
することで、この電子現金情報を用いた通行料金以外の
例えばサービスエリア内での買い物やガソリン給油の料
金支払い等、車両から下りた場所での支払いまで含めた
キャッシュレス化への発展性を確保することが可能とな
り、特に、電子現金情報更新手段79Bを応答器本体7
0,70A,110側に配設する場合には、車両から下
りた場所での支払い金額の情報に応じて、車外で電子現
金情報の書き換えを行うことも可能となる。
【0017】また、車種情報保持手段67aAが車両に
取外し不能に設けられているため、車両から応答器本体
70,70A,110を外しても、応答器ユニットを搭
載する車両により内容が決まる車種情報を車両側に残す
ことが可能となり、従って、自車よりも通行料金が高く
なる他の車両に車種情報を移して通行料金を安くする等
の不正の発生が確実に防止される。しかも、上述した構
成の本発明によれば、例えば一人で複数台の車両を所持
している場合等に、車種情報保持手段67aAのみを各
車両にそれぞれ設け、実際に使用する車両にのみ応答器
本体70,70A,110を装着することで、使ってい
ない車両にそれぞれ応答器ユニットのフルセットを搭載
する必要をなくし、無駄の発生を防止することが可能と
なる。
【0018】さらに、応答器本体70,110のリーダ
ライタ76に着脱可能に装着される携帯型記憶媒体80
により電子現金情報保持手段81aを構成することで、
上述した予納残金や精算済の利用料金に関する情報の書
き換え処理等の車両外での実施を、より一層簡便にする
ことが可能となる。また、携帯型記憶媒体80により電
子現金情報保持手段81aを構成するに当たり、携帯型
記憶媒体80の記憶媒体識別ID情報保持手段81bが
保持している記憶媒体識別IDと、応答器本体70,1
10の車両識別用ID入力手段73Bから入力される記
憶媒体識別IDとの一致、不一致を、記憶媒体識別用I
D判定手段79Cにより判定し、その結果が不一致の時
に、送信停止手段79Dにより、質問器29への車種情
報の無線による送信を停止させることで、電子現金情報
の帰属する人や、その人の了解を得た人以外の第三者に
よる電子現金の不正使用を防止することが可能となる。
【0019】さらに、車両の車両識別ID情報保持手段
67aBが保持している車両識別用IDと、応答器本体
70,70A,110の車両識別用ID入力手段73B
から入力される車両識別用IDとの一致、不一致を、車
両識別用ID判定手段79Eにより判定し、その結果が
不一致の時に、第2送信停止手段79Fにより、質問器
29への車種情報の無線による送信を停止させることに
よっても、上述と同様に、電子現金情報の帰属する人
や、その人の了解を得た人以外の第三者による電子現金
の不正使用を防止することが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。まず、図2を参照して本発明の車両用応答器ユニ
ットが適用される有料道路の料金収集システムの概略に
ついて説明する。
【0021】図2は有料道路の入口や出口を構成する料
金所の斜視図で、図中10は車両、20は料金所ゲート
(以下、ゲートと略記する)を示す。前記ゲート20
は、車両走行用の複数のレーン21と、各レーン21を
仕切る分離帯23と、各レーン21の車両10の通過を
検出する車両検出器25と、各レーン21を覆うルーフ
27と、各レーン21の上方に位置するルーフ27の下
部から吊り下げて設置された質問器29及びそのアンテ
ナ29aを備えている。
【0022】前記各車両検出器25及び質問器29は、
例えば料金所事務所の室内等、ゲート20の近傍箇所に
設置された料金所ホストコンピュータ(以下、料金所ホ
ストと略記する)30に接続されており、各料金所の料
金所ホスト30間は、電話回線等を経由して相互に接続
され、LAN(ローカルエリアネットワーク)を構成し
ている。尚、前記各車両10には、前記質問器29との
間で通行料金の収集に関する無線信号の送受信を行う応
答器40がそれぞれ搭載されている。
【0023】上述した構成の料金収集システムでは、入
口ゲート20を車両10が通過しこれを車両検出器25
が検出すると、通過したゲート20の質問器29からア
ンテナ29aを介して無線で送出される質問信号に応答
して、通過車両10の応答器40がスリープ状態からア
クティブ状態に移行し、例えば、通行料金の支払いがプ
リペイド(先払い)の場合には、先払いして電子情報化
された電子現金のID等を含む応答器IDを応答信号と
して質問器29に無線で送出する。これを受け取ると質
問器29は、料金所ホスト30に前記応答信号を出力す
ると共に、図3(a)に示すように、料金所ホスト30
が前記応答信号中の電子現金IDに対するブラックリス
トチェック等を行った上で、この応答信号を基に生成す
る入口信号IS、即ち、入口料金所を数値で表した入口
料金所情報と通過日時からなる入口情報を、アンテナ2
9aを介して応答器40に無線で送出する。
【0024】この入口信号ISを受け取った応答器40
は、その中の入口情報を内部のメモリに格納すると共
に、入口信号ISを無事に受け取り入口情報を格納した
ことを示す確認信号を質問器29に無線で送出し、これ
を受け取った質問器29は通信停止指令信号を応答器4
0に無線で送出し、この通信停止指令信号の受け取りに
より、応答器40がアクティブ状態からスリープ状態に
戻って、入口ゲート20での全交信が終了する。
【0025】また、この料金収集システムでは、出口ゲ
ート20を車両10が通過しこれを車両検出器25が検
出すると、通過したゲート20の質問器29からアンテ
ナ29aを介して無線で送出される質問信号に応答し
て、通過車両10の応答器40が、図3(b)に示すよ
うに、入口ゲート20の質問器29から受け取った入口
情報、即ち、入口料金所情報及び通過日時と、ホルダ6
0のNVM67aに保持されている車種情報、そして、
支払いがプリペイド(先払い)かポストペイド(後払
い)かの支払区分を数値で表した支払区分情報を、応答
器IDと共に応答信号RSとして質問器29に無線で送
出する。これを受け取ると質問器29は、各料金所ホス
ト30に前記応答信号RSを出力すると共に、図3
(c)に示すように、料金所ホスト30が生成する出口
信号OS、即ち、出口料金所を数値で表した出口料金所
情報と通過日時、応答器40からの前記応答信号RSに
より受け取った車種情報に従って算出される通行料金、
そして、前記支払区分情報からなる出口情報を、アンテ
ナ29aを介して応答器40に無線で送出する。
【0026】この出口信号OSを受け取った応答器40
は、その中の出口情報と、先に内部メモリに格納した入
口情報とを含む利用明細情報を生成し、前記内部メモリ
に格納すると共に、出口信号ISを無事に受け取り利用
明細情報を格納したことを示す確認信号を質問器29に
無線で送出し、これを受け取った質問器29が通信停止
指令信号を応答器40に無線で送出し、この通信停止指
令信号の受け取りにより、応答器40がアクティブ状態
からスリープ状態に戻って、出口ゲート20での全交信
が終了する。
【0027】ここで、前記出口信号OSは、出口料金所
のゲート20の通過車両10から質問器29が受け取る
前記応答信号RSと、この応答信号RS中の応答器ID
により出口料金所の料金所ホスト30が他の料金所の料
金所ホスト30から引き出す前記通過車両10の入口情
報とを基に生成される。
【0028】さらに、本実施例では、図示を省略する
が、有料道路の本線上に、前記質問器29と同様の機器
を配して前記応答器40との間で無線による信号伝送を
行う通過経路確認地点が適宜設けられ、この地点を車両
10が通過する毎に、前記通過経路確認地点を示すチェ
ックバリア情報を含んだチェックバリア信号が応答器4
0に向けて送信される。前記チェックバリア信号中のチ
ェックバリア情報は、応答器40内にそのまま保持さ
れ、前記車両10が出口料金所のゲート20を通過する
際には、応答器40の保持する全チェックバリア情報
が、図3(b)中には示していないが、前記応答信号R
S中に含まれて出口料金所のゲート20の質問器29に
返送され、返送された全チェックバリア情報は、出口料
金所の料金所ホスト30が通行料金を算出する際に、車
両10の通行経路の確認や同一地点の二重通行等の不正
確認等のために参照される。
【0029】尚、本実施例では、応答器40は、質問器
29の質問信号に対してパッシブ(反射)方式により前
記応答信号を生成し出力するが、応答方式はパッシブ方
式に限らずアクティブ(双方向)方式であってもよい。
また、本実施例では、質問器29と応答器40の間の信
号伝送は、例えば2.5GHz帯のミリ波通信により行
われるが、車両10の走行速度や質問器29と応答器4
0の間の距離等に見合うものであれば、他の波長を用い
てもよい。
【0030】次に、前記応答器40として用いられる本
発明の第1実施例に係る応答器ユニットについて説明す
る。第1実施例の応答器ユニット50は、図4に斜視図
で示すように、車両10のダッシュボード11に固設さ
れるホルダ60と、このホルダ60に着脱可能に装着さ
れる応答器本体70と、この応答器本体70に着脱可能
に装着されるICカード80(携帯型記憶媒体に相当)
を備えている。
【0031】前記ホルダ60は、前記ダッシュボード1
1の上面11aから外方に露出する上部61と、この上
部61に連なりダッシュボード11の内側に収容された
下部62からなる。前記ホルダ60の上部61には、図
5に一部切欠断面図で示すように、上方に開放した平面
視矩形の装着用凹部63が形成され、この装着用凹部6
3の底面から上方に雄コネクタ64が突設されている。
前記ホルダ60の下部62にはリジットなプリント基板
65が収容されており、プリント基板65上に形成され
たコネクタパターン部分がホルダ60の上部から前記装
着用凹部63内に突出し、前記雄コネクタ64を構成し
ている。
【0032】また、前記プリント基板65には、図6に
ブロック図で示すように、不揮発性メモリ(NVM)6
7a(車種情報保持手段67aA、及び、車両識別ID
情報保持手段67aBに相当)、E2 PROM67b、
警報状態検出回路68、及び、スピーカ69が実装され
ている。
【0033】前記NVM67aには、このホルダ60を
固設した車両10の車種を示す車種情報と、この車両1
0に対して割り当てられた暗証番号である先述のホルダ
ID(車両識別用IDに相当)とが前もって書き込まれ
ており、このホルダIDは書き換え不能に構成されてい
る。前記E2 PROM67bは、ホルダ60から一旦外
した後に再装着された応答器本体70のICカード80
や、ホルダ60に装着したままの応答器本体70から一
旦外した後に再装着されたICカード80の、ホルダ6
0に対する正当性を確認するためのランダムIDを保持
するもので、このランダムIDは、入口料金所のゲート
20を通過した後に、応答器本体70側で設定されてこ
のE2 PROM67bと前記ICカード80側との双方
で保持される。
【0034】前記警報状態検出回路68には、車両10
のイグニッションスイッチ(図示せず)と前記スピーカ
69が接続されており、前記装着用凹部63に応答器本
体70を挿入していない状態でイグニッションスイッチ
をオンにすると、警報状態検出回路68内のトランジス
タTR1のベースに電流が流れてコレクタ−エミッタ間
が導通し、スピーカ69がドライバ68aにより駆動さ
れて警報音を出力するように構成されている。
【0035】そして、前記雄コネクタ64の各端子に
は、前記NVM67a、E2 PROM67b、及び、警
報状態検出回路68のトランジスタTR1のベースと、
車両10のバッテリの+,−の両端子がそれぞれ接続さ
れている。尚、前記警報状態検出回路68及びスピーカ
69は、前記バッテリ13からの供給電力により作動す
る。また、NVM67a及びE2 PROM67bは、バ
ッテリ13からの電力供給が途切れても、装着用凹部6
3への応答器本体70の挿入の有無に拘らず記憶内容を
保持するように構成されている。
【0036】前記応答器本体70は、図4に示すよう
に、横長で前後に薄い直方体状の筐体71を有してお
り、筐体71の前面71a上部には液晶ディスプレイ7
2が配設され、この液晶ディスプレイ72の下方の前面
71a箇所に、テンキー73(記憶媒体識別用ID入力
手段73A、及び、車両識別用ID入力手段73Bに相
当)が配設されている。また、前記筐体71の側面71
bには、前記ICカード80挿入用のカードスロット7
1cが形成されている。
【0037】さらに、図5に示すように、前記筐体71
の底面71dには、前記ホルダ60の雄コネクタ64と
電気的に接続可能な雌コネクタ75が設けられており、
前記応答器本体70は、筐体71の下部をホルダ60の
装着用凹部63に挿入し押し込むことで、筐体71が装
着用凹部63内にガタつきなく固定され、且つ、前記雌
コネクタ75が雄コネクタ64と電気的に接続されるよ
うに構成されている。即ち、本実施例では、雄コネクタ
64と雌コネクタ75がホルダ60と応答器本体70の
電気的及び機械的な接続手段として機能している。
【0038】前記筐体71内には、図6に示すように、
リーダライタ76、変復調回路77、フラットストリッ
プアンテナ(以下、フラットアンテナと略記する)77
a、電源回路78、及び、マイクロコンピュータ(以
下、マイコンと略記する)79が設けられている。
【0039】前記リーダライタ76は、前記ICカード
80に対する情報の書き込み及び読み出しを行うもの
で、前記筐体71のカードスロット71cの近傍に配設
されている。前記変復調回路77は、前記フラットアン
テナ77a経由で入力される前記質問器29からの質問
信号や入口信号IS、出口信号OSを復調してマイコン
79に出力すると共に、マイコン79から入力される前
記応答信号RSを無線信号に変調してフラットアンテナ
77aに出力するものである。前記電源回路78は、応
答器本体70をホルダ60に装着した状態では、前記雌
コネクタ75及び雄コネクタ64を介してホルダ60側
から供給される前記バッテリ13の電力により充電さ
れ、応答器本体70をホルダ60から外した状態で、充
電された電力をマイコン79に作動用電力として供給す
る。
【0040】尚、前記マイコン79は、応答器本体70
に設けられた不図示の電源スイッチの投入により、応答
器本体70をホルダ60に装着していない状態では、前
記電源回路78からの電力により作動し、また、応答器
本体70をホルダ60に装着した状態でマイコン79
は、雌コネクタ75及び雄コネクタ64を介してホルダ
60側から供給される前記バッテリ13の電力により作
動する。
【0041】前記液晶ディスプレイ72は、応答器本体
70を装着したホルダ60の前記ホルダIDや、前記カ
ードスロット71cから挿入されてリーダライタ76に
装填されたICカード80の後述するカードIDの入力
要求メッセージ等を表示するものである。前記テンキー
73は、前記液晶ディスプレイ72の入力要求メッセー
ジに応えてホルダIDやカードIDを入力する際に操作
されるもので、その操作内容は前記ディスプレイ72上
に表示される。
【0042】前記マイコン79は、CPU(Central Pr
ocessing Unit 、中央処理装置)79aと、RAM(Ra
ndom Access Memory)79bと、ROM(Read-Only Me
mory)79cとで構成されている。
【0043】前記CPU79aには、前記液晶ディスプ
レイ72、テンキー73、雌コネクタ75、リーダライ
タ76、並びに、変復調回路77が接続されている。前
記RAM79bは、図7にメモリエリアマップで示すよ
うに、各種データ記憶用のデータエリア及び各種処理作
業に用いるワークエリアを有しており、このワークエリ
アには、ランダムID確認回数カウンタ、ホルダID確
認回数カウンタ、カードID確認回数カウンタ、応答器
無効化フラグ、入口情報保持フラグ、並びに、ランダム
IDリセットフラグの各エリア等が設けられており、前
記ROM79cには、CPU79aに各種動作を行わせ
るための制御プログラムが格納されている。
【0044】前記ICカード80は、例えばISO(国
際標準化機構)規格の寸法に形成されており、前記マイ
コン79の外部記憶手段としても機能する。図4及び図
6に示すように、前記ICカード80に埋設されたIC
チップ81は、E2 PROM81a(電子現金情報保持
手段に相当)とROM81b(記憶媒体識別ID情報保
持手段に相当)を有している。
【0045】前記E2 PROM81aには、銀行口座等
を通じて通行料金支払用に予納している電子現金の残額
を示すプリペイド金額情報が前もって書き込まれてお
り、また、E2 PROM81aには、前記NVM67a
から読み出される車種情報や、質問器29からの入口信
号IS中の入口情報、チェックバリア信号中のチェック
バリア情報、前記ランダムID、後述する利用明細情
報、並びに、このICカード80が無効であることを示
すICカード無効化データ等が書き込み及び読み出しさ
れる。一方、前記ROM81bには、そのICカード8
0固有の暗証番号であるカードID(記憶媒体識別用I
Dに相当)が前もって書き込まれており、このカードI
Dの書き換えは不能である。
【0046】尚、E2 PROM81aは、リーダライタ
76への挿入の有無に拘らず記憶内容を保持するように
構成されている。また、前記入口ゲート20の質問器2
9からの質問信号に応答して本実施例の応答器ユニット
50が応答信号を出力する際、この応答信号中に含まれ
る前記電子現金IDは、ROM81bに書き込まれた前
記カードIDをそのまま利用することができる。
【0047】次に、前記ROM79cに格納された制御
プログラムに従いCPU79aが行う処理を、図8乃至
図12のフローチャートを参照して説明する。前記不図
示の電源スイッチの投入により、電源回路78からの電
力供給、或は、バッテリ13からの電力供給が開始され
てマイコン79が起動し、これに伴いプログラムがスタ
ートすると、CPU79aは、まず、図8に示すよう
に、初期設定を行う(ステップS1)。この初期設定で
は、RAM79bのランダムID確認回数カウンタ、ホ
ルダID確認回数カウンタ及びカードID確認回数カウ
ンタの各カウント値C,I,iをそれぞれゼロリセット
すると共に、応答器無効化フラグ、入口情報保持フラ
グ、並びに、ランダムIDリセットフラグの各エリアの
フラグFa,Fb,Fcをそれぞれ「0」に設定する。
尚、この状態で、前記E2 PROM81aにICカード
無効化データは書き込まれていない。
【0048】次に、バッテリ13から雌コネクタ75及
び雄コネクタ64を介して電源回路78及びCPU79
aに電力が供給されているか否かを基に、応答器本体7
0がホルダ60に装着されているか否かを確認する(ス
テップS3)。応答器本体70がホルダ60に装着され
ていない場合は(ステップS3でN)、後述するステッ
プS27に進み、装着されている場合は(ステップS3
でY)、雄コネクタ64及び雌コネクタ75を介して、
警報状態検出回路68のトランジスタTR1のコレクタ
−エミッタ間の導通状態を確認することで、車両10の
イグニッションスイッチがオンしているか否かを確認す
る(ステップS5)。
【0049】イグニッションスイッチがオンしていない
場合は(ステップS5でN)、ステップS3にリターン
し、オンしている場合は(ステップS5でY)、応答器
無効化フラグFaが「0」であるか否かを確認する(ス
テップS7)。応答器無効化フラグFaが「0」でない
場合は(ステップS7でN)、応答器本体70のホルダ
60からの抜き取り要求メッセージを液晶ディスプレイ
72に表示させた後(ステップS9)、ステップS3に
リターンし、「0」である場合は(ステップS7で
Y)、リーダライタ76にICカード80が装着されて
いるか否かを確認する(ステップS11)。
【0050】リーダライタ76にICカード80が装着
されていない場合は(ステップS11でN)、ICカー
ド80のリーダライタ76への装着要求メッセージを液
晶ディスプレイ72に表示させた後(ステップS1
3)、ステップS3にリターンし、装着されている場合
は(ステップS11でY)、ICカード無効化データが
ICカード80のE2 PROM81aに書き込まれてい
るか否かを確認する(ステップS15)。ICカード無
効化データがICカード80のE2 PROM81aに書
き込まれていない場合は(ステップS15でN)、IC
カード80のリーダライタ76からの抜き取り要求メッ
セージを液晶ディスプレイ72に表示させた後(ステッ
プS17)、ステップS3にリターンし、書き込まれて
いる場合は(ステップS15でY)、液晶ディスプレイ
72のメッセージ表示を消去し(ステップS19)、次
に、ランダムIDリセットフラグFcが「0」であるか
否かを確認する(ステップS20)。
【0051】ランダムIDリセットフラグFcが「0」
でない場合は(ステップS20でN)、ホルダ60とI
Cカード80の両E2 PROM67b,81aに書き込
まれているランダムIDをリセット(消去)し(ステッ
プS21)、次に、ランダムIDリセットフラグFcを
「0」に設定した後(ステップS22)、後述する図9
のステップS41に進む。また、ランダムIDリセット
フラグFcが「0」である場合は(ステップS20で
Y)、ランダムIDがホルダ60のE2 PROM67b
とICカード80のE2 PROM81aに両方とも書き
込まれているか否かを確認する(ステップS23)。
【0052】ランダムIDが両方とも書き込まれている
場合は(ステップS23でY)、後述する図11のステ
ップS93に進み、少なくとも一方には書き込まれてい
ない場合は(ステップS23でN)、ランダムIDがホ
ルダ60のE2 PROM67bとICカード80のE2
PROM81aに両方とも書き込まれていないか否かを
確認する(ステップS24)。ランダムIDが両方とも
書き込まれていない場合は(ステップS24でY)、後
述する図9のステップS41に進み、どちらか一方に書
き込まれている場合は(ステップS24でN)、ICカ
ード80のE2 PROM81aにICカード無効化デー
タを書き込んでそのICカード80を無効化した後(ス
テップS25)、ステップS17にリターンする。
【0053】また、ステップS3において、応答器本体
70がホルダ60に装着されていない場合(N)に進む
ステップS27では、応答器無効化フラグFaが「0」
であるか否かを確認する。応答器無効化フラグFaが
「0」である場合は(ステップS27でY)、後述する
ステップS33に進み、「0」でない場合は(ステップ
S27でN)、応答器無効化フラグFaを「0」に設定
し(ステップS29)、さらに、液晶ディスプレイ72
の表示を消去した後(ステップS31)、ステップS3
3に進む。
【0054】ステップS33では、リーダライタ76に
ICカード80が装着されているか否かを確認する。リ
ーダライタ76にICカード80が装着されていない場
合は(ステップS33でN)、ステップS3にリターン
し、装着されている場合は(ステップS33でY)、I
Cカード無効化データがICカード80のE2 PROM
81aに書き込まれているか否かを確認する(ステップ
S35)。ICカード無効化データがICカード80の
2 PROM81aに書き込まれていない場合は(ステ
ップS35でN)、ICカード80のリーダライタ76
からの抜き取り要求メッセージを液晶ディスプレイ72
に表示させた後(ステップS37)、ステップS3にリ
ターンし、書き込まれている場合は(ステップS35で
Y)、応答器本体70のホルダ60への装着要求メッセ
ージを液晶ディスプレイ72に表示させた後(ステップ
S39)、ステップS3にリターンする。
【0055】ステップS22において、ランダムIDリ
セットフラグFcを「0」に設定した後と、ステップS
24において、ランダムIDがホルダ60のE2 PRO
M67bとICカード80のE2 PROM81aに両方
とも書き込まれていない場合(N)に進むステップS4
1では、図9に示すように、ホルダID確認回数カウン
タのカウント値Iをゼロリセットする。続いて、前記カ
ウント値Iを「1」インクリメントし(ステップS4
3)、さらに、ホルダIDの入力要求メッセージを液晶
ディスプレイ72に表示させた後(ステップS45)、
テンキー73からのホルダIDの入力があるか否かを確
認する(ステップS47)。
【0056】テンキー73からのホルダIDの入力がな
い場合は(ステップS47でN)、イグニッションスイ
ッチがオンしているか否かを確認する(ステップS4
9)。イグニッションスイッチがオンしていない場合は
(ステップS49でN)、ステップS3にリターンし、
オンしている場合は(ステップS49でY)、応答器本
体70がホルダ60から抜き取られたか否かを確認する
(ステップS51)。応答器本体70がホルダ60から
抜き取られていない場合は(ステップS51でN)、ス
テップS45にリターンし、抜き取られている場合は
(ステップS51でY)、ステップS3にリターンす
る。
【0057】また、ステップS47において、テンキー
73からのホルダIDの入力があった場合(Y)は、入
力されたホルダIDが、ホルダ60のNVM67aに書
き込まれているホルダIDと一致したか否かを確認する
(ステップS53)。入力されたホルダIDがNVM6
7aのホルダIDと一致した場合は(ステップS53で
Y)、液晶ディスプレイ72の表示を消去した後(ステ
ップS55)、後述する図10のステップS65に進
み、一致しない場合は(ステップS53でN)、ホルダ
ID確認回数カウンタのカウント値Iが「3」に達して
いるか否かを確認する(ステップS55)。ホルダID
確認回数カウンタのカウント値Iが「3」に達していな
い場合は(ステップS57でN)、ホルダID入力ミス
の警告メッセージを液晶ディスプレイ72に表示させた
後(ステップS59)、ステップS45にリターンし、
達している場合は(ステップS57でY)、応答器無効
化フラグFaを「1」に設定し(ステップS61)、応
答器本体70のホルダ60からの抜き取り要求メッセー
ジを液晶ディスプレイ72に表示させた後(ステップS
63)、ステップS3にリターンする。
【0058】ステップS55で液晶ディスプレイ72の
表示を消去した後に進むステップS65では、図10に
示すように、カードID確認回数カウンタのカウント値
iをゼロリセットする。続いて、前記カウント値iを
「1」インクリメントし(ステップS67)、さらに、
カードIDの入力要求メッセージを液晶ディスプレイ7
2に表示させた後(ステップS69)、テンキー73か
らのカードIDの入力があるか否かを確認する(ステッ
プS71)。カードIDの入力がない場合は(ステップ
S71でN)、ICカード80がリーダライタ76から
抜き取られたか否かを確認する(ステップS73)。I
Cカード80がリーダライタ76から抜き取られていな
い場合は(ステップS73でN)、ステップS69にリ
ターンし、抜き取られている場合は(ステップS73で
Y)、後述するステップS91に進む。
【0059】また、ステップS71において、テンキー
73からのカードIDの入力があった場合(Y)は、入
力されたカードIDが、ICカード80のROM81b
に書き込まれているカードIDと一致したか否かを確認
する(ステップS75)。入力されたカードIDがRO
M81bのカードIDと一致した場合は(ステップS7
5でY)、後述する図12のステップS127に進み、
一致しない場合は(ステップS75でN)、カードID
確認回数カウンタのカウント値iが「3」に達している
か否かを確認する(ステップS77)。
【0060】カードID確認回数カウンタのカウント値
iが「3」に達していない場合は(ステップS77で
N)、カードID入力ミスの警告メッセージを液晶ディ
スプレイ72に表示させた後(ステップS79)、ステ
ップS67にリターンし、達した場合は(ステップS7
7でY)、ICカード80のE2 PROM81aにIC
カード無効化データを書き込んでそのICカード80を
無効化する(ステップS81)。続いて、ICカード8
0のリーダライタ76からの抜き取りを要求するメッセ
ージを液晶ディスプレイ72に表示させ(ステップS8
3)、次に、ICカード80がリーダライタ76から抜
き取られたか否かを確認する(ステップS85)。
【0061】ICカード80がリーダライタ76から抜
き取られている場合は(ステップS85でY)、ステッ
プS91に進み、抜き取られていない場合は(ステップ
S85でN)、車両10のイグニッションスイッチがオ
ンしているか否かを確認し(ステップS87)、オンし
ていない場合は(ステップS87でN)、ステップS9
1に進む。また、イグニッションスイッチがオンしてい
る場合は(ステップS87でY)、応答器本体70がホ
ルダ60から抜き取られたか否かを確認し(ステップS
89)、抜き取られていない場合は(ステップS89で
N)、ステップS83にリターンし、抜き取られている
場合は(ステップS89でY)、ステップS91に進
む。
【0062】ステップS73において、ICカード80
がリーダライタ76から抜き取られている場合(Y)
と、ステップS85において、ICカード80がリーダ
ライタ76から抜き取られている場合(Y)と、ステッ
プS87において、車両10のイグニッションスイッチ
がオンしていない場合(N)と、ステップS89におい
て、応答器本体70がホルダ60から抜き取られている
場合(Y)に進むステップS91では、液晶ディスプレ
イ72のメッセージ表示を消去し、その後、ステップS
3にリターンする。
【0063】ステップS21において、ランダムIDが
ホルダ60のE2 PROM67bとICカード80のE
2 PROM81aに両方とも書き込まれている場合
(Y)に進むステップS93では、図11に示すよう
に、ランダムID確認回数カウンタのカウント値Cをゼ
ロリセットする。続いて、前記カウント値Cを「1」イ
ンクリメントした後(ステップS95)、ICカード8
0のE2 PROM81aのランダムIDが、ホルダ60
のE2 PROM67bのランダムIDと一致するか否か
を確認する(ステップS97)。
【0064】両E2 PROM67b,81aのランダム
IDが一致した場合は(ステップS97でY)、後述す
る図12のステップS133に進み、一致しない場合は
(ステップS97でN)、ランダムID確認回数カウン
タのカウント値Cが「3」に達しているか否かを確認す
る(ステップS99)。カウント値Cが「3」に達して
いる場合は(ステップS99でY)、後述するステップ
S115に進み、達していない場合は(ステップS99
でN)、ICカード80の交換要求メッセージを液晶デ
ィスプレイ72に表示させ(ステップS101)、次
に、ICカード80がリーダライタ76から抜き取られ
たか否かを確認する(ステップS103)。
【0065】ICカード80が抜き取られていない場合
は(ステップS103でN)、後述するステップS11
1に進み、抜き取られている場合は(ステップS103
でY)、リーダライタ76に次のICカード80が装着
されているか否かを確認する(ステップS105)。リ
ーダライタ76に次のICカード80が装着されていな
い場合は(ステップS105でN)、ステップS111
に進み、装着されている場合は(ステップS105で
Y)、液晶ディスプレイ72のメッセージ表示を消去し
た後(ステップS107)、ICカード無効化データが
次のICカード80のE2 PROM81aに書き込まれ
ているか否かを確認する(ステップS109)。そし
て、ICカード無効化データが書き込まれていない場合
は(ステップS109でN)、ステップS95にリター
ンし、書き込まれている場合は(ステップS109で
Y)、ステップS101にリターンする。
【0066】また、ステップS103において、ICカ
ード80がリーダライタ76から抜き取られていない場
合と(N)、ステップS105において、リーダライタ
76にICカード80が装着されていない場合(N)に
進むステップS111では、車両10のイグニッション
スイッチがオンしているか否かを確認する。イグニッシ
ョンスイッチがオンしていない場合は(ステップS11
1でN)、後述するステップS125に進み、オンして
いる場合は(ステップS111でY)、応答器本体70
がホルダ60から抜き取られたか否かを確認し(ステッ
プS113)、抜き取られた場合は(ステップS113
でY)、ステップS125に進み、抜き取られていない
場合は(ステップS113でN)、ステップS101に
リターンする。
【0067】一方、ステップS99において、カードI
D確認回数カウンタのカウント値iが「3」に達してい
る場合(Y)に進むステップS115では、ICカード
80のE2 PROM81aにICカード無効化データを
書き込んでそのICカード80を無効化し、次に、IC
カード80のリーダライタ76からの抜き取りを要求す
るメッセージを液晶ディスプレイ72に表示させ(ステ
ップS117)、次に、ICカード80がリーダライタ
76から抜き取られたか否かを確認する(ステップS1
19)。ICカード80がリーダライタ76から抜き取
られている場合は(ステップS119でY)、ステップ
S125に進み、抜き取られていない場合は(ステップ
S119でN)、車両10のイグニッションスイッチが
オンしているか否かを確認する(ステップS121)。
【0068】イグニッションスイッチがオンしていない
場合は(ステップS121でN)、ステップS125に
進み、オンしている場合は(ステップS121でY)、
応答器本体70がホルダ60から抜き取られたか否かを
確認する(ステップS123)。応答器本体70がホル
ダ60から抜き取られていない場合は(ステップS12
3でN)、ステップS117にリターンし、抜き取られ
ている場合は(ステップS121でY)、ステップS1
25に進む。
【0069】ステップS111及びステップS121に
おいて、イグニッションスイッチがオンしていない場合
(N)と、ステップS113及びステップS123にお
いて、応答器本体70がホルダ60から抜き取られてい
る場合(Y)と、ステップS119において、ICカー
ド80がリーダライタ76から抜き取られている場合
(Y)に進むステップS125では、液晶ディスプレイ
72のメッセージ表示を消去し、その後、ステップS3
にリターンする。
【0070】ステップS75において、テンキー73か
ら入力されたカードIDがROM81bのカードIDと
一致した場合(Y)に進むステップS127では、図1
2に示すように、ホルダ60のNVM67aから車種情
報を読み込む。続いて、読み込んだ車種情報をリーダラ
イタ76によりICカード80のE2PROM81aに
書き込み(ステップS129)、さらに、ランダムID
を設定してホルダ60とICカード80の両E2 PRO
M67b,81aにそれぞれ書き込んだ後(ステップS
131)、ステップS133に進む。
【0071】ステップS97において、ホルダ60とI
Cカード80の両E2 PROM67b,81aのランダ
ムIDが一致した場合(Y)と、ステップS131にお
いて、ランダムIDを設定して両E2 PROM67b,
81aにそれぞれ書き込んだ後に進むステップS133
では、質問器29からの質問信号を受信したか否かを確
認する。質問信号を受信していない場合は(ステップS
133でN)、後述するステップS161に進み、受信
した場合は(ステップS133でY)、入口情報保持フ
ラグFbが「0」であるか否かを確認する(ステップS
135)。
【0072】入口情報保持フラグFbが「0」でない場
合は(ステップS135でN)、後述するステップS1
47に進み、「0」である場合は(ステップS135で
Y)、ICカード80のROM81bに書き込まれたカ
ードID等からなる応答器IDを含んだ応答信号を生成
し(ステップS137)、生成した応答信号を質問器2
9に向けて送信する(ステップS139)。次に、前記
応答信号を受け取った質問器29が出力する入口信号I
Sを受信し(ステップS141)、受信した入口信号中
の入口情報を、ICカード80のE 2 PROM81aに
書き込み(ステップS143)、入口情報保持フラグF
bを「1」に設定した後(ステップS145)、後述す
るステップS161に進む。
【0073】また、ステップS135において、入口情
報保持フラグFbが「0」でない場合(Y)に進むステ
ップS147では、ICカード80のE2 PROM81
aに保持されている入口情報、ホルダ60のNVM67
aに保持されている車種情報、支払いがプリペイド(先
払い)かポストペイド(後払い)かの支払区分を数値で
表した支払区分情報、並びに、前記応答器ID等を含む
応答信号RSを生成し、次に、生成した応答信号RSを
質問器29に向けて送信する(ステップS149)。
【0074】次に、前記応答信号RSを受け取った質問
器29が出力する出口信号OSを受信し(ステップS1
51)、受信した出口信号OS中の出口情報と、ICカ
ード80のE2 PROM81aに保持されている入口情
報とを基に利用明細情報を生成し(ステップS15
3)、生成した利用明細情報をE2 PROM81aに書
き込む(ステップS155)。さらに、入口情報保持フ
ラグFbを「0」に設定し(ステップS157)、E 2
PROM81aの入口情報と全チェックバリア情報を消
去した後(ステップS159)、ステップS161に進
む。
【0075】ステップS145において入口情報保持フ
ラグFbを「1」に設定した後と、ステップS159に
おいて、E2 PROM81aの入口情報と全チェックバ
リア情報を消去した後に進むステップS161では、入
口情報保持フラグFbが「0」であるか否かを確認す
る。入口情報保持フラグFbが「0」である場合は(ス
テップS161でY)、後述するステップS167に進
み、「0」でない場合は(ステップS161でN)、チ
ェックバリア信号を受信したか否かを確認する(ステッ
プS163)。チェックバリア信号を受信していない場
合は(ステップS163でN)、ステップS3にリター
ンし、チェックバリア信号を受信した場合は(ステップ
S163でY)、受信したチェックバリア信号中のチェ
ックバリア情報をICカード80のE2 PROM81a
に書き込んだ後(ステップS165)、ステップS3に
リターンする。
【0076】ステップS161において、入口情報保持
フラグFbが「0」でない場合(N)に進むステップS
167では、イグニッションスイッチがオンしているか
否かを確認する。イグニッションスイッチがオンしてい
ない場合は(ステップS167でN)、後述するステッ
プS171に進み、オンしている場合は(ステップS1
67でY)、応答器本体70がホルダ60から抜き取ら
れたか否かを確認する(ステップS169)。応答器本
体70がホルダ60から抜き取られていない場合は(ス
テップS169でN)、ステップS3にリターンし、抜
き取られている場合は(ステップS169でY)、ステ
ップS171に進む。
【0077】ステップS167において、イグニッショ
ンスイッチがオンしていない場合(N)と、ステップS
169において、応答器本体70がホルダ60から抜き
取られている場合(Y)に進むステップS171では、
ランダムIDリセットフラグFcを「1」に設定し、そ
の後、ステップS3にリターンする。
【0078】以上の説明からも明らかなように、本実施
例では、請求項中の車種情報読出手段79Aが、図12
のフローチャートにおけるステップS127で構成さ
れ、電子現金情報更新手段79Bが、図12中のステッ
プS153及びステップS155で構成され、記憶媒体
識別用ID判定手段79Cが、図10のフローチャート
におけるステップS75と、図11のフローチャートに
おけるステップS97で構成されている。また、本実施
例では、請求項中の送信停止手段79Dが、図8のフロ
ーチャートにおけるステップS15及びステップS35
と、図10中のステップS81乃至ステップS89と、
図11中のステップS109、及び、ステップS115
乃至ステップS123で構成されている。さらに、本実
施例では、請求項中の車両識別用ID判定手段79E
が、図9のフローチャートにおけるステップS53と、
図11中のステップS97で構成され、第2通信停止手
段79Fが、図8中のステップS7と、図9中のステッ
プS61及びステップS63で構成されている。
【0079】次に、上述した構成による第1実施例の応
答器ユニット50の動作(作用)について説明する。ま
ず、応答器ユニット50を使用するに当たって、ICカ
ード80をリーダライタ76に装着するよりも先に応答
器本体70をホルダ60に装着した場合には、イグニッ
ションスイッチがオフの間は状態に何ら変化はなく、イ
グニッションスイッチがオンすると、その時点での状態
に応じて異なる動作が行われる。
【0080】まず、ホルダ60に装着した応答器本体7
0が無効化されていると、応答器本体70の液晶ディス
プレイ72に、応答器本体70の抜き取りを要求するメ
ッセージが表示され、その応答器本体70をホルダ60
から抜き取ると、液晶ディスプレイ72の抜き取り要求
メッセージが消去される。また、無効化されていない応
答器本体70がホルダ60に装着された場合には、リー
ダライタ76にICカード80が装着されるまでの間、
ICカード80の装着を要求するメッセージが応答器本
体70の液晶ディスプレイ72に表示される。
【0081】上述したICカード80の装着要求メッセ
ージは、無効化されているICカード80が装着される
と、ICカード80の抜き取りを要求するメッセージに
変わり、その無効化されているICカード80をリーダ
ライタ76から抜き取るまでの間、継続して表示され
る。また、無効化されていないICカード80が装着さ
れると、上述したICカード80の装着要求メッセージ
が消去される。
【0082】無効化されていないICカード80がリー
ダライタ76に装着された後、ホルダ60のE2 PRO
M67bとICカード80のE2 PROM81aのうち
どちらか一方にしかランダムIDが書き込まれていない
場合と、両E2 PROM67b,81aにそれぞれラン
ダムIDが書き込まれているものの、両ランダムIDが
一致しない場合には、装着されたICカード80が無効
化される。そして、応答器本体70の液晶ディスプレイ
72に、ICカード80の抜き取り要求メッセージが継
続して表示され、この無効化されたICカード80をリ
ーダライタ76から抜き取ると、抜き取り要求メッセー
ジが消去される。
【0083】また、無効化されていないICカード80
がリーダライタ76に装着された後、ホルダ60のE2
PROM67bとICカード80のE2 PROM81a
のうちどちらにもランダムIDが書き込まれていない場
合には、応答器本体70の液晶ディスプレイ72に、ホ
ルダIDの入力を要求するメッセージが表示され、この
メッセージは、テンキー73によりホルダIDが入力さ
れるまでの間、継続して表示される。そして、ホルダI
Dの入力要求メッセージに呼応して、テンキー73によ
り誤ったホルダIDを入力すると、液晶ディスプレイ7
2の表示が、間違いを警告するメッセージに一旦変わっ
た後、ホルダIDの入力を要求するメッセージに再び戻
る。
【0084】続いて、もう一度誤ったホルダIDを入力
すると、同じ動作が繰り返して行われ、それからもう一
度、即ち、3回連続して誤ったホルダIDを入力する
と、液晶ディスプレイ72の表示が、応答器本体70を
ホルダ60から抜き取るように要求するメッセージに変
わり、その後、応答器本体70をホルダ60から実際に
抜き取ると、液晶ディスプレイ72の表示が消える。即
ち、この応答器本体70は、ホルダ60から一旦抜き取
らない限り再使用不能となる。
【0085】また、3回までの間に正しいホルダIDを
テンキー73により入力すると、液晶ディスプレイ72
のホルダID入力要求メッセージの表示が消え、続い
て、カードIDの入力を要求するメッセージが液晶ディ
スプレイ72に表示される。このカードIDの入力要求
メッセージに呼応して、テンキー73により正しいカー
ドIDを入力すれば、液晶ディスプレイ72のカードI
D入力要求メッセージの表示が消え、誤ったカードID
を入力すると、2回目までは、液晶ディスプレイ72の
表示が、間違いを警告するメッセージに一旦変わって元
のカードID入力要求メッセージに戻る。
【0086】そして、3回連続して誤ったカードIDを
入力すると、そのICカード80が無効化されると共
に、液晶ディスプレイ72の表示が、ICカード80を
応答器本体70から抜き取るように要求するメッセージ
に変わり、その後、ICカード80を応答器本体70か
ら実際に抜き取ると、液晶ディスプレイ72の表示が消
えて、ICカード80を応答器本体70に装着する前の
状態に戻る。尚、無効化されたICカード80は、その
後の再使用が不可能となる。
【0087】一方、応答器本体70をホルダ60に装着
する前にICカード80を応答器本体70に装着した場
合、そのICカード80が無効化されていれば、応答器
本体70の液晶ディスプレイ72に、ICカード80の
抜き取り要求メッセージが継続して表示され、この無効
化されたICカード80をリーダライタ76から抜き取
ると、抜き取り要求メッセージが消去される。また、リ
ーダライタ76に装着されたICカード80が無効化さ
れていなければ、応答器本体70の装着要求メッセージ
が液晶ディスプレイ72に表示され、その後、ホルダ6
0に応答器本体70を装着すると、装着要求メッセージ
が消去される。尚、ホルダ60に応答器本体70を装着
した後の動作は、上述したのと同じである。
【0088】そして、イグニッションスイッチがオンの
状態で、E2 PROM67bにランダムIDが書き込ま
れていないホルダ60に、無効化されていない応答器本
体70が装着され、且つ、E2 PROM81aにランダ
ムIDが書き込まれておらず、しかも無効化されていな
いICカード80がリーダライタ76に装着されて、テ
ンキー73により正しいホルダID及びカードIDが共
に入力されると、応答器本体70及びICカード80の
装着順に拘らず、応答器本体70においてランダムID
が設定され、このランダムIDが、ホルダ60とICカ
ード80の両E 2 PROM67b,81aにそれぞれ書
き込まれる。また、ランダムIDの設定、格納と並行し
て、NVM67aに格納されている車両10の車種情報
がICカード80のE2 PROM81aに書き込まれ
る。
【0089】この状態で、車両10が有料道路の入口料
金所のゲート20のレーン21を通過し車両検出器25
がこれを検出すると、レーン21上の質問器29から質
問信号が無線で送信され、これをフラットアンテナ77
aで受信した応答器本体70から、ホルダ60のNVM
67aに格納されているホルダIDを含む応答信号が無
線で質問器29に送信される。また、前記応答信号に呼
応して質問器29が、図3(a)に示す入口信号ISを
無線で送信すると、その中に含まれる入口情報が、IC
カード80のE2 PROM81aに書き込まれる。さら
に、入口料金所のゲート20の通過後、有料道路の本線
上で通過経路確認地点を車両10が通過し、この地点の
機器からのチェックバリア信号を応答器本体70が受信
すると、その都度、このチェックバリア信号中のチェッ
クバリア情報が、前記入口情報と同様に、ICカード8
0のE2 PROM81aに書き込まれる。
【0090】以上のようにして、ICカード80のE2
PROM81aに車種情報が書き込まれ、さらに、入口
情報がE2 PROM81aに書き込まれた後に、応答器
本体70をホルダ60に装着したままICカード80を
リーダライタ76から抜き取ると、その後にICカード
80をリーダライタ76に装着した時点で、ICカード
80のE2 PROM81aに書き込まれているランダム
IDが、ホルダ60のE2 PROM67bに書き込まれ
ているランダムIDと一致するか否かが確認される。ま
た、ICカード80をリーダライタ76から抜き取らず
に応答器本体70をホルダ60から抜き取ると、その後
に、ICカード80をリーダライタ76に装着したまま
の応答器本体70をホルダ60に装着した時点で、IC
カード80のE2 PROM81aに書き込まれているラ
ンダムIDが、ホルダ60のE2 PROM67bに書き
込まれているランダムIDと一致するか否かが確認され
る。
【0091】ここで、両者のランダムIDが一致しない
場合には、応答器本体70の液晶ディスプレイ72に、
ICカード80の交換を要求するメッセージが表示さ
れ、その後、ICカード80が別のものに交換される
と、液晶ディスプレイ72の表示が消えて、ICカード
80のE2 PROM81aに書き込まれているランダム
IDが、ホルダ60のE2 PROM67bに書き込まれ
ているランダムIDと一致するか否かが再度確認され
る。そして、リーダライタ76に装着したICカード8
0とホルダ60のランダムIDどうしが一致するか否か
を3回目まで確認して、それでも両者が一致しない場合
には、液晶ディスプレイ72の表示が、ICカード80
をリーダライタ76から抜き取るように要求するメッセ
ージに変わり、その後、ICカード80をリーダライタ
76から実際に抜き取るか、或は、応答器本体70をホ
ルダ60から抜き取ると、液晶ディスプレイ72の表示
が消える。
【0092】尚、3回目の確認でランダムIDがホルダ
60のものと一致しなかったICカード80のE2 PR
OM81aには、ICカード無効化データが書き込ま
れ、これにより、その後の使用が不能となる。従って、
他車のホルダ60に装着中の応答器本体70のリーダラ
イタ76に装着したICカード80のE2 PROM81
aに書き込まれた車種情報や入口情報、チェックバリア
情報を、自車で利用することは不可能であり、それらの
情報が以後の通行料金計算に反映されることはない。ま
た、3回目までの確認で、装着されたICカード80の
ランダムIDがホルダ60のランダムIDと一致した場
合には、そのICカード80のE2 PROM81aに書
き込まれた入口情報やチェックバリア情報が有効とな
り、以後の通行料金計算に反映されることとなる。
【0093】さらに、ICカード80をリーダライタ7
6から抜き取ると共に、応答器本体70をホルダ60か
ら抜き取った後、それらをそれぞれ装着し直した場合に
も、ICカード80のE2 PROM81aに書き込まれ
ているランダムIDが、ホルダ60のE2 PROM67
bに書き込まれているランダムIDと一致するか否かが
確認され、その結果に応じて上述と同様の動作が行われ
る。
【0094】さて、入口情報やチェックバリア情報がE
2 PROM81aに書き込まれたICカード80をリー
ダライタ76に装着し、この応答器本体70をホルダ6
0に装着した状態で、出口料金所のゲート20のレーン
21を通過し車両検出器25がこれを検出すると、レー
ン21上の質問器29から質問信号が無線で送信され
る。そして、前記質問信号をフラットアンテナ77aで
受信した応答器本体70から、ICカード80のE2
ROM81aに保持されている入口情報、ホルダ60の
NVM67aに保持されている車種情報、支払いがプリ
ペイド(先払い)かポストペイド(後払い)かの支払区
分を数値で表した支払区分情報、並びに、ICカード8
0のROM81bに書き込まれたカードID等を含む応
答器IDが、チェックバリア情報と共に、図3(b)に
示す応答信号RSとして無線で質問器29に送信され
る。
【0095】また、前記応答信号RSに呼応して質問器
29が、図3(c)に示す出口信号OSを無線で送信す
ると、その中に含まれる出口情報と前記入口情報からな
る、図13に示すような利用明細情報が、ICカード8
0のE2 PROM81aに書き込まれる。
【0096】このように本実施例によれば、応答器ユニ
ット50をホルダ60、応答器本体70、及び、ICカ
ード80の3つで構成し、このうちホルダ60を、車両
10のダッシュボード11に固設し、このホルダ60の
NVM67aに車種情報を書き換え不能に保持させると
共に、ホルダ60に着脱可能に装着される前記応答器本
体70に対してさらに着脱可能に装着される前記ICカ
ード80のE2 PROM81aに、プリペイド金額情報
を書き換え可能に保持させる構成とした。このため、車
両10の種類によって異なる車種情報が、ICカード8
0のE2PROM81aに書き込まれた状態で、このI
Cカード80ごと車両10から持ち出されても、他車で
は使用できないため、車種情報の他車両10への転用に
よる不正利用を防止することができる。
【0097】しかも、予納金額の変更等に伴う書き換え
処理の必要なプリペイド金額情報が、車種情報と切り離
して車両10から持ち出し可能となり、これにより、限
られたスペースしかない車両10の内部で、車両10に
固定したままマニュアル操作により書き換え処理を行う
必要をなくし、例えば、銀行等の予納先に持ち込んでコ
ンピュータに接続し、自動で正確且つ簡単にプリペイド
金額情報を書き換えることができる。
【0098】また、本実施例によれば、車両10に車種
情報を保持するホルダ60を固設しておくだけで、その
他の機能部分である応答器本体70及びICカード80
を車両10から持ち出せるため、一人で複数台の車両1
0を有していても、各車両10にホルダ60を固設する
だけで、応答器本体70及びICカード80は1組で各
車両に共用することができ、使用しない車両10にまで
応答器本体70及びICカード80を全て備えつける無
駄をなくすことができる。
【0099】さらに、本実施例によれば、応答器本体7
0をホルダ60に初めて装着する際や、応答器本体70
のリーダライタ76にICカード80を初めて装着する
際に、ホルダIDやカードIDを入力して正規のIDと
照合し、照合の結果が不一致の場合には、その後のIC
カード80や応答器本体70の使用をできなくする構成
としたので、他人のICカード80を不正に使用した
り、車種情報及び入口情報をE2 PROM81aに書き
込んだ後のICカード80や応答器本体70と共に他の
車両10に移して不正に利用するのを防止することがで
きる。
【0100】しかも、ホルダIDとカードIDを共に照
合し終えた後には、ホルダ60とICカード80の両E
2 PROM67b,81aにランダムIDがそれぞれ書
き込まれるので、ホルダ60、応答器本体70、並び
に、ICカード80をそれぞれ一旦抜き取っても、再度
の装着の際に、ホルダ60とICカード80の両ランダ
ムIDの照合により、ホルダ60に対するICカード8
0の整合を取ることができる。このため、ホルダIDと
カードIDという2つのIDをその都度照合する必要が
なく、また、ランダムIDの場合には、テンキー73か
らの入力操作が必要ない分だけ、操作を簡略化すること
ができる。
【0101】また、本実施例によれば、ホルダ60、応
答器本体70、並びに、ICカード80をそれぞれ一旦
抜き取っても、ICカード80を他車で用いている別の
ICカード80に交換しない限り、ICカード80のE
2 PROM81aに書き込まれている入口情報やチェッ
クバリア情報が有効となる。このため、通行料金の算出
に必要な情報を損なうことなく、プリペイド金額情報を
車両10の外に持ち出して、その情報を用いて、例え
ば、サービスエリアの売店での買い物やガソリンスタン
ドでの給油等の支払いを済ませるような、広範囲のキャ
ッシュレス化に容易に対応することができる。
【0102】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。第2実施例の応答器ユニット90は、図14に示す
ように、車両10のダッシュボード11の上面11aに
固設されるホルダ100と、このホルダ100に着脱可
能に装着される応答器本体110と、この応答器本体1
10に着脱可能に装着されるICカード80とを備えて
いる。
【0103】前記ホルダ100は、やや上方に傾斜し前
方に開放状の装着用凹部101を有しており、この装着
用凹部101の底面には、前方に向けて雄コネクタ10
2が突設されている。前記ホルダ100の内部にはリジ
ットなプリント基板103が収容されており、このプリ
ント基板103上に形成されたコネクタパターン部分が
ホルダ100から前記装着用凹部101内に突出し、前
記雄コネクタ102を構成している。また、前記プリン
ト基板103には、図15にブロック図で示すように、
第1実施例のホルダ60と同様のNVM67a、E2
ROM67b、警報状態検出回路68、及び、スピーカ
69が実装されている。さらに、前記ホルダ100の内
部には、第1実施例では応答器本体70側に配設されて
いたフラットアンテナ104が配設されており、前記雄
コネクタ102には、第1実施例のホルダ60の雄コネ
クタ64に設けられている端子に加えて、フラットアン
テナ104に接続された端子がさらに設けられている。
【0104】これに対し、前記応答器本体110は、第
1実施例の応答器本体70と同様の液晶ディスプレイ7
2、テンキー73、リーダライタ76、変復調回路7
7、電源回路78、及び、マイコン79を備えており、
応答器本体110の筐体111の側面111bには、応
答器本体70と同様にICカード80挿入用のカードス
ロット111cが形成されている。また、図16に断面
図で示すように、筐体111の背面111eには、前記
ホルダ100の雄コネクタ102との電気的接続を行う
雌コネクタ112が設けられており、この雌コネクタ1
12には、第1実施例の応答器本体70の雌コネクタ7
5に設けられている端子に加えて、変復調回路77に接
続された端子がさらに設けられている。
【0105】そして、本実施例では、応答器本体110
を背面111e側からホルダ100の装着用凹部101
に装着した状態で、応答器本体110の筐体111の上
前辺部と係合可能で可撓性を有するストッパ105が、
ホルダ100の上部から前方に延設されており、このス
トッパ105と筐体111との係合により、筐体111
が装着用凹部101内にガタつきなく固定され、この状
態で、応答器本体110の雌コネクタ112がホルダ1
00の雄コネクタ102と電気的に接続されるように構
成されている。即ち、本実施例では、雄コネクタ102
と雌コネクタ112がホルダ100と応答器本体110
の電気的接続手段として機能し、ストッパ105がホル
ダ100と応答器本体110の機械的な接続手段として
機能している。
【0106】このように構成された本実施例の応答器ユ
ニット90によれば、無線信号の送信及び受信がホルダ
100のフラットアンテナ104を介して行われる他
は、第1実施例の応答器ユニット50と同様の作用効果
が得られる。
【0107】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。第3実施例の応答器ユニット120は、図17に示
すように、第1実施例の応答器ユニット50と同様のホ
ルダ60と、このホルダ60に着脱可能に装着される応
答器本体70Aとを備えている。前記応答器本体70A
は、図18にブロック図で示すように、第1実施例の応
答器本体70と同様の、筐体71、液晶ディスプレイ7
2、テンキー73、雌コネクタ75、変復調回路77、
フラットアンテナ77a、電源回路78、マイコン17
9、及び、不図示の電源スイッチ等を備えている。ま
た、前記応答器本体70Aは、外部記憶手段として、マ
イコン179に接続されたE2 PROM74をさらに備
えており、このE2 PROM74が、第1実施例の応答
器ユニット50におけるICカード80の代わりの役割
を果し、換言すると、応答器本体70AにICカード8
0を内蔵したような構成とされている。
【0108】前記マイコン179は、CPU179a
と、RAM179bと、ROM179cとで構成され、
CPU179aには、前記液晶ディスプレイ72、テン
キー73、雌コネクタ75、並びに、変復調回路77が
接続されている。前記RAM179bは、図19にメモ
リエリアマップで示すように、各種データ記憶用のデー
タエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを有し
ており、このワークエリアには、ランダムID確認回数
カウンタ、ホルダID確認回数カウンタ、応答器無効化
フラグ、入口情報保持フラグ、並びに、ランダムIDリ
セットフラグの各エリア等が設けられており、前記RO
M179cには、CPU179aに各種動作を行わせる
ための制御プログラムが格納されている。
【0109】前記E2 PROM74には、銀行口座等を
通じて通行料金支払用に予納している電子現金の残額を
示すプリペイド金額情報が前もって書き込まれており、
また、E2 PROM74には、前記NVM67aから読
み出される車種情報や、質問器29からの入口信号IS
中の入口情報、チェックバリア信号中のチェックバリア
情報、ホルダ60に対する応答器本体70Aの正当性を
確認するためのランダムID、後述する利用明細情報、
並びに、この応答器本体70Aが無効であることを示す
無効化データ等が書き込み及び読み出しされる。尚、入
口ゲート20の質問器29からの質問信号に応答して本
実施例の応答器ユニット120が応答信号を出力する
際、この応答信号中に含まれる電子現金IDは、前記ホ
ルダ60のNVM67aに書き込まれたホルダIDをそ
のまま利用することができる。
【0110】次に、前記ROM179cに格納された制
御プログラムに従いCPU179aが行う処理を、図2
0乃至図23のフローチャートを参照して説明する。前
記不図示の電源スイッチの投入により、電源回路78か
らの電力供給、或は、バッテリ13からの電力供給が開
始されてマイコン179が起動し、これに伴いプログラ
ムがスタートすると、CPU179aは、まず、図20
に示すように、初期設定を行う(ステップS201)。
この初期設定では、RAM179bのランダムID確認
回数カウンタ及びホルダID確認回数カウンタの各カウ
ント値C,Iをそれぞれゼロリセットすると共に、応答
器無効化フラグ、入口情報保持フラグ、並びに、ランダ
ムIDリセットフラグの各エリアのフラグFa,Fb,
Fcをそれぞれ「0」に設定する。
【0111】次に、バッテリ13から雌コネクタ75及
び雄コネクタ64を介して電源回路78及びCPU17
9aに電力が供給されているか否かを基に、応答器本体
70Aがホルダ60に装着されているか否かを確認する
(ステップS203)。応答器本体70Aがホルダ60
に装着されていない場合は(ステップS203でN)、
雄コネクタ64及び雌コネクタ75を介して、警報状態
検出回路68のトランジスタTR1のコレクタ−エミッ
タ間の導通状態を確認することで、車両10のイグニッ
ションスイッチがオンしているか否かを確認する(ステ
ップS205)。
【0112】イグニッションスイッチがオンしていない
場合は(ステップS205でN)、ステップS203に
リターンし、オンしている場合は(ステップS205で
Y)、応答器無効化フラグFaが「0」であるか否かを
確認する(ステップS207)。応答器無効化フラグF
aが「0」でない場合は(ステップS207でN)、応
答器本体70Aのホルダ60からの抜き取り要求メッセ
ージを液晶ディスプレイ72に表示させた後(ステップ
S209)、ステップS203にリターンし、「0」で
ある場合は(ステップS207でY)、液晶ディスプレ
イ72のメッセージ表示を消去し(ステップS21
1)、次に、ランダムIDリセットフラグFcが「0」
であるか否かを確認する(ステップS213)。
【0113】ランダムIDリセットフラグFcが「0」
でない場合は(ステップS213でN)、ホルダ60と
応答器本体70Aの両E2 PROM67b,74に書き
込まれているランダムIDをリセット(消去)し(ステ
ップS215)、次に、ランダムIDリセットフラグF
cを「0」に設定した後(ステップS217)、後述す
る図21のステップS233に進む。また、ランダムI
DリセットフラグFcが「0」である場合は(ステップ
S213でY)、ランダムIDがホルダ60のE2 PR
OM67bと応答器本体70AのE2 PROM74に両
方とも書き込まれているか否かを確認する(ステップS
219)。
【0114】ランダムIDが両方とも書き込まれている
場合は(ステップS219でY)、後述する図22のス
テップS257に進み、少なくとも一方には書き込まれ
ていない場合は(ステップS219でN)、ランダムI
Dがホルダ60のE2 PROM67bと応答器本体70
AのE2 PROM74に両方とも書き込まれていないか
否かを確認する(ステップS221)。ランダムIDが
両方とも書き込まれていない場合は(ステップS221
でY)、後述する図21のステップS233に進み、ど
ちらか一方に書き込まれている場合は(ステップS22
1でN)、応答器無効化フラグFaを「0」に設定した
後(ステップS223)、ステップS209にリターン
する。
【0115】また、ステップS203において、応答器
本体70Aがホルダ60に装着されていない場合(N)
に進むステップS225では、応答器無効化フラグFa
が「0」であるか否かを確認する。応答器無効化フラグ
Faが「0」である場合は(ステップS225でY)、
後述するステップS231に進み、「0」でない場合は
(ステップS225でN)、応答器無効化フラグFaを
「0」に設定し(ステップS227)、さらに、液晶デ
ィスプレイ72の表示を消去した後(ステップS22
9)、ステップS231に進む。ステップS231で
は、応答器本体70Aのホルダ60への装着要求メッセ
ージを液晶ディスプレイ72に表示させ、その後、ステ
ップS203にリターンする。
【0116】ステップS217において、ランダムID
リセットフラグFcを「0」に設定した後に進むステッ
プS233では、図9に示すように、ホルダID確認回
数カウンタのカウント値Iをゼロリセットする。続い
て、前記カウント値Iを「1」インクリメントし(ステ
ップS235)、さらに、ホルダIDの入力要求メッセ
ージを液晶ディスプレイ72に表示させた後(ステップ
S237)、テンキー73からのホルダIDの入力があ
るか否かを確認する(ステップS239)。
【0117】テンキー73からのホルダIDの入力がな
い場合は(ステップS239でN)、イグニッションス
イッチがオンしているか否かを確認する(ステップS2
41)。イグニッションスイッチがオンしていない場合
は(ステップS241でN)、ステップS203にリタ
ーンし、オンしている場合は(ステップS241で
Y)、応答器本体70Aがホルダ60から抜き取られた
か否かを確認する(ステップS243)。応答器本体7
0Aがホルダ60から抜き取られていない場合は(ステ
ップS243でN)、ステップS237にリターンし、
抜き取られている場合は(ステップS243でY)、ス
テップS203にリターンする。
【0118】また、ステップS239において、テンキ
ー73からのホルダIDの入力があった場合(Y)は、
入力されたホルダIDが、ホルダ60のNVM67aに
書き込まれているホルダIDと一致したか否かを確認す
る(ステップS245)。入力されたホルダIDがNV
M67aのホルダIDと一致した場合は(ステップS2
45でY)、液晶ディスプレイ72の表示を消去した後
(ステップS247)、後述する図23のステップS2
87に進み、一致しない場合は(ステップS245で
N)、ホルダID確認回数カウンタのカウント値Iが
「3」に達しているか否かを確認する(ステップS24
9)。
【0119】ホルダID確認回数カウンタのカウント値
Iが「3」に達していない場合は(ステップS249で
N)、ホルダID入力ミスの警告メッセージを液晶ディ
スプレイ72に表示させた後(ステップS251)、ス
テップS237にリターンし、達している場合は(ステ
ップS249でY)、応答器無効化フラグFaを「1」
に設定し(ステップS253)、応答器本体70のホル
ダ60からの抜き取り要求メッセージを液晶ディスプレ
イ72に表示させた後(ステップS255)、ステップ
S203にリターンする。
【0120】ステップS219において、ランダムID
がホルダ60のE2 PROM67bと応答器本体70A
のE2 PROM74に両方とも書き込まれている場合
(Y)に進むステップS257では、図22に示すよう
に、ランダムID確認回数カウンタのカウント値Cをゼ
ロリセットする。続いて、前記カウント値Cを「1」イ
ンクリメントした後(ステップS259)、応答器本体
70AのE2 PROM74のランダムIDが、ホルダ6
0のE2PROM67bのランダムIDと一致するか否
かを確認する(ステップS261)。
【0121】両E2 PROM67b,74のランダムI
Dが一致した場合は(ステップS261でY)、後述す
る図23のステップS293に進み、一致しない場合は
(ステップS261でN)、ランダムID確認回数カウ
ンタのカウント値Cが「3」に達しているか否かを確認
する(ステップS263)。カウント値Cが「3」に達
している場合は(ステップS263でY)、後述するス
テップS277に進み、達していない場合は(ステップ
S263でN)、応答器本体70Aの交換要求メッセー
ジを液晶ディスプレイ72に表示させ(ステップS26
5)、次に、応答器本体70Aがホルダ60から抜き取
られたか否かを確認する(ステップS267)。
【0122】応答器本体70Aが抜き取られていない場
合は(ステップS267でN)、後述するステップS2
75に進み、抜き取られている場合は(ステップS26
7でY)、応答器無効化フラグFaを「0」に設定した
後(ステップS269)、ホルダ60に次の応答器本体
70Aが装着されているか否かを確認する(ステップS
271)。ホルダ60に次の応答器本体70Aが装着さ
れていない場合は(ステップS271でN)、ステップ
S275に進み、装着されている場合は(ステップS2
71でY)、液晶ディスプレイ72のメッセージ表示を
消去した後(ステップS273)、ステップS259に
リターンする。
【0123】また、ステップS267において、応答器
本体70Aがホルダ60から抜き取られていない場合と
(N)、ステップS271において、ホルダ60次の応
答器本体70Aが装着されていない場合(N)に進むス
テップS275では、車両10のイグニッションスイッ
チがオンしているか否かを確認する。イグニッションス
イッチがオンしていない場合は(ステップS275で
N)、後述するステップS285に進み、オンしている
場合は(ステップS275でY)、ステップS265に
リターンする。
【0124】一方、ステップS263において、カード
ID確認回数カウンタのカウント値iが「3」に達して
いる場合(Y)に進むステップS277では、応答器無
効化フラグFaを「1」に設定し、次に、応答器本体7
0Aのホルダ60からの抜き取りを要求するメッセージ
を液晶ディスプレイ72に表示させ(ステップS27
9)、次に、車両10のイグニッションスイッチがオン
しているか否かを確認する(ステップS281)。
【0125】イグニッションスイッチがオンしていない
場合は(ステップS281でN)、ステップS285に
進み、オンしている場合は(ステップS281でY)、
応答器本体70Aがホルダ60から抜き取られたか否か
を確認する(ステップS283)。応答器本体70Aが
ホルダ60から抜き取られていない場合は(ステップS
283でN)、ステップS279にリターンし、抜き取
られている場合は(ステップS281でY)、ステップ
S285に進む。
【0126】ステップS275及びステップS281に
おいて、イグニッションスイッチがオンしていない場合
(N)と、ステップS283において、応答器本体70
Aがホルダ60から抜き取られている場合(Y)に進む
ステップS125では、液晶ディスプレイ72のメッセ
ージ表示を消去し、その後、ステップS203にリター
ンする。
【0127】また、ステップS247において、液晶デ
ィスプレイ72のメッセージ表示を消去した後に進むス
テップS287では、図23に示すように、ホルダ60
のNVM67aから車種情報を読み込む。続いて、読み
込んだ車種情報を応答器本体70AのE2 PROM74
に書き込み(ステップS289)、さらに、ランダムI
Dを設定してホルダ60と応答器本体70Aの両E2
ROM67b,E2 PROM74に書き込んだ後(ステ
ップS291)、ステップS293に進む。図21のス
テップS261において、ホルダ60と応答器本体70
Aの両E2PROM67b,74のランダムIDが一致
した場合(Y)と、ステップS291において、ランダ
ムIDを設定して両E2 PROM67b,74にそれぞ
れ書き込んだ後に進むステップS293では、質問器2
9からの質問信号を受信したか否かを確認する。
【0128】質問信号を受信していない場合は(ステッ
プS293でN)、後述するステップS321に進み、
受信した場合は(ステップS293でY)、入口情報保
持フラグFbが「0」であるか否かを確認し(ステップ
S295)、「0」でない場合は(ステップS295で
N)、後述するステップS307に進み、「0」である
場合は(ステップS295でY)、ホルダ60のNVM
67aに保持されている応答器IDを含む応答信号を生
成し(ステップS297)、生成した応答信号を質問器
29に向けて送信する(ステップS299)。次に、前
記応答信号を受け取った質問器29が出力する入口信号
ISを受信し(ステップS301)、受信した入口信号
中の入口情報を、ICカード80のE 2 PROM81a
に書き込み(ステップS303)、入口情報保持フラグ
Fbを「1」に設定した後(ステップS305)、後述
するステップS321に進む。
【0129】また、ステップS295において、入口情
報保持フラグFbが「0」でない場合(Y)に進むステ
ップS307では、ICカード80のE2 PROM81
aに保持されている入口情報と、ホルダ60のNVM6
7aに保持されている応答器IDを含む応答信号RSを
生成し、次に、生成した応答信号RSを質問器29に向
けて送信する(ステップS309)。次に、前記応答信
号RSを受け取った質問器29が出力する出口信号OS
を受信し(ステップS311)、受信した出口信号OS
中の出口情報と、応答器本体70AのE2 PROM74
に保持されている入口情報とを基に利用明細情報を生成
し(ステップS313)、生成した利用明細情報をE2
PROM74に書き込むと共に(ステップS315)、
入口情報保持フラグFbを「0」に設定し(ステップS
317)、E2 PROM74の入口情報と全チェックバ
リア情報を消去した後(ステップS319)、さらに、
ステップS321に進む。
【0130】ステップS305において入口情報保持フ
ラグFbを「1」に設定した後と、ステップS319に
おいて、E2 PROM74の入口情報と全チェックバリ
ア情報を消去した後に進むステップS321では、入口
情報保持フラグFbが「0」であるか否かを確認し、
「0」でない場合は(ステップS321でN)、チェッ
クバリア信号を受信したか否かを確認する(ステップS
323)。チェックバリア信号を受信していない場合は
(ステップS297でN)、ステップS203にリター
ンし、チェックバリア信号を受信した場合は(ステップ
S323でY)、受信したチェックバリア信号中のチェ
ックバリア情報を応答器本体70AのE2 PROM74
に書き込んだ後(ステップS325)、ステップS20
3にリターンする。
【0131】また、入口情報保持フラグFbが「0」で
ある場合は(ステップS321でY)、車両10のイグ
ニッションスイッチがオンしているか否かを確認する
(ステップS327)。イグニッションスイッチがオン
していない場合は(ステップS327でN)、ステップ
S331に進み、オンしている場合は(ステップS32
7でY)、応答器本体70Aがホルダ60から抜き取ら
れたか否かを確認する(ステップS329)。応答器本
体70Aがホルダ60から抜き取られていない場合は
(ステップS329でN)、ステップS203にリター
ンし、抜き取られている場合は(ステップS329で
Y)、ステップS331に進む。
【0132】ステップS327において、イグニッショ
ンスイッチがオンしていない場合(N)と、ステップS
329において、応答器本体70Aがホルダ60から抜
き取られている場合(Y)に進むステップS331で
は、ランダムIDクリアフラグFcを「1」に設定し、
その後、ステップS3にリターンする。
【0133】以上の説明からも明らかなように、本実施
例では、請求項中の車種情報読出手段79Aが、図23
のフローチャートにおけるステップS287で構成さ
れ、電子現金情報更新手段79Bが、図23中のステッ
プS313及びステップS315で構成され、車両識別
用ID判定手段79Eが、図21のフローチャートにお
けるステップS245と、図22のフローチャートにお
けるステップS261で構成され、第2通信停止手段7
9Fが、図21中のステップS253と、図22中のス
テップS277乃至ステップS283で構成されてい
る。
【0134】次に、上述した構成による第3実施例の応
答器ユニット120の動作(作用)について説明する。
応答器ユニット120を使用するに当たって、応答器本
体70Aをホルダ60に装着した場合、イグニッション
スイッチがオフの間は状態に何ら変化はなく、イグニッ
ションスイッチがオンすると、装着した応答器本体70
Aの状態に応じて異なる動作が行われる。
【0135】まず、ホルダ60に装着した応答器本体7
0Aが無効化されていると、液晶ディスプレイ72に応
答器本体70Aの抜き取りを要求するメッセージが表示
され、その応答器本体70Aをホルダ60から抜き取る
と、液晶ディスプレイ72の抜き取り要求メッセージが
消去される。
【0136】一方、無効化されていない応答器本体70
Aがホルダ60に装着された後、ホルダ60のE2 PR
OM67bと応答器本体70AのE2 PROM74のう
ちどちらか一方にしかランダムIDが書き込まれていな
い場合と、両E2 PROM67b,74にそれぞれラン
ダムIDが書き込まれているものの、両ランダムIDが
一致しない場合には、装着された応答器本体70Aが無
効化される。そして、応答器本体70Aの液晶ディスプ
レイ72に、応答器本体70Aの抜き取り要求メッセー
ジが継続して表示され、この無効化された応答器本体7
0Aをホルダ60から抜き取ると、抜き取り要求メッセ
ージが消去される。
【0137】無効化されていない応答器本体70Aがホ
ルダ60に装着された後、ホルダ60のE2 PROM6
7bと応答器本体70AのE2 PROM74のうちどち
らにもランダムIDが書き込まれていない場合には、応
答器本体70Aの液晶ディスプレイ72に、ホルダID
の入力を要求するメッセージが表示され、このメッセー
ジは、テンキー73によりホルダIDが入力されるまで
の間、継続して表示される。そして、ホルダIDの入力
要求メッセージに呼応して、テンキー73により誤った
ホルダIDを入力すると、液晶ディスプレイ72の表示
が、間違いを警告するメッセージに一旦変わった後、ホ
ルダIDの入力を要求するメッセージに再び戻る。
【0138】そして、次にもう一度誤ったホルダIDを
入力すると、同じ動作が繰り返して行われ、それからも
う一度、即ち、3回連続して誤ったホルダIDを入力す
ると、液晶ディスプレイ72の表示が、応答器本体70
Aをホルダ60から抜き取るように要求するメッセージ
に変わり、その後、応答器本体70Aをホルダ60から
実際に抜き取ると、液晶ディスプレイ72の表示が消え
て、応答器本体70Aをホルダ60に装着する前の状態
に戻る。また、3回までの間に正しいホルダIDをテン
キー73により入力すると、液晶ディスプレイ72のホ
ルダID入力要求メッセージの表示が消える。
【0139】正しいホルダIDを入力して液晶ディスプ
レイ72の表示が消えると、応答器本体70Aにおいて
ランダムIDが設定され、このランダムIDが、ホルダ
60と応答器本体70Aの両E2 PROM67b,74
にそれぞれ書き込まれる。また、ランダムIDの設定、
格納と並行して、NVM67aに格納されている車両1
0の車種情報が応答器本体70AのE2 PROM74に
書き込まれる。
【0140】この状態で、車両10が有料道路の入口料
金所のゲート20のレーン21を通過し車両検出器25
がこれを検出すると、レーン21上の質問器29から質
問信号が無線で送信され、これをフラットアンテナ77
aで受信した応答器本体70Aから、ホルダ60のNV
M67aに格納されているホルダIDを含む応答信号が
無線で質問器29に送信される。また、前記応答信号に
呼応して質問器29が、図3(a)に示す入口信号IS
を無線で送信すると、その中に含まれる入口情報が、応
答器本体70AのE2 PROM74に書き込まれる。さ
らに、入口料金所のゲート20の通過後、有料道路の本
線上で通過経路確認地点を車両10が通過し、この地点
の機器からのチェックバリア信号を応答器本体70Aが
受信すると、その都度、このチェックバリア信号中のチ
ェックバリア情報が、前記入口情報と同様に、応答器本
体70AのE2 PROM74に書き込まれる。
【0141】以上のようにして、応答器本体70AのE
2 PROM74に車種情報が書き込まれ、さらに、入口
情報がE2 PROM74に書き込まれた後に、応答器本
体70Aをホルダ60から外しても、応答器本体70A
のE2 PROM74に書き込まれているランダムIDは
消去されない。このため、ホルダ60から外した応答器
本体70Aを再装着すると、両者のE 2 PROM67
b,74のランダムIDが一致し、従って、応答器本体
70AのE2 PROM74の車種情報や入口情報、チェ
ックバリア信号がそのまま有効となって、以後の通行料
金計算に反映される。
【0142】一方、ホルダ60から外したのとは異なる
応答器本体70Aをホルダ60に装着した場合には、ホ
ルダ60のE2 PROM67bのランダムIDと応答器
本体70AのE2 PROM74のランダムIDとが一致
しないため、この応答器本体70AのE2 PROM74
に書き込まれている他車の入口情報やチェックバリア信
号が有効となることはなく、以後の通行料金計算には反
映されない。
【0143】そして、入口情報やチェックバリア情報が
2 PROM74に書き込まれた応答器本体70Aをホ
ルダ60に装着した状態で、出口料金所のゲート20の
レーン21を通過し車両検出器25がこれを検出する
と、レーン21上の質問器29から質問信号が無線で送
信され、これをフラットアンテナ77aで受信した応答
器本体70Aから、ホルダ60のNVM67aに格納さ
れているホルダIDと、E2 PROM74に書き込まれ
ている入口情報が、チェックバリア情報と共に、図3
(b)に示す応答信号RSとして無線で質問器29に送
信される。また、前記応答信号RSに呼応して質問器2
9が、図3(c)に示す出口信号OSを無線で送信する
と、その中に含まれる出口情報と前記入口情報からな
る、図12に示すような利用明細情報が、応答器本体7
0AのE2 PROM74に書き込まれる。
【0144】このように構成された本実施例の応答器ユ
ニット120によっても、第1及び第2実施例の応答器
ユニット50,90と同様の効果を得ることができる。
尚、上述した全実施例を通じて、マイコンは、応答器本
体70,70A,110側に設けず、ホルダ60,10
0側に設ける構成としてもよく、また、フラットアンテ
ナ77a,104は、ホルダ60,100と応答器本体
70,70A,110のどちら側に配設してもよく、或
は、車両10のフロントガラスやフロントグリル等、そ
の他の良好な通信状態が得られる箇所に配設するように
してもよい。また、携帯型記憶媒体としては、上述の第
1及び第2実施例で示したICカード80に限らず、記
憶容量やアクセス速度、記憶情報の取扱上における問題
等がない限り、磁気記録式の記憶媒体やその他の記憶媒
体を用いてもよいのは勿論のことである。
【0145】さらに、上述した各実施例においては、ホ
ルダ60,100と応答器本体70,70A,110の
間、或は、応答器本体70,110とICカード80の
間で、着脱の度にホルダIDやカードIDの照合を行
い、その結果、両者の整合が取れれば、既に記憶してい
る車種情報や入口情報等を消去せずにそのまま有効とす
る構成としたが、外すことで無条件に前記各情報を消去
する構成としてもよい。また、第1及び第2実施例で用
いたランダムIDによる照合動作は、ホルダIDやカー
ドIDの照合動作に置き換えて省略してもよい。そし
て、本発明に係る応答器ユニット50,90,120の
構成は、少なくとも、車両10に固設されるホルダ6
0,100と、このホルダ60,100に着脱可能に装
着される応答器本体70,70A,110とを有してお
り、車両10の車種情報の保持手段がホルダ60,10
0に配設され、プリペイド金額や後日精算の利用明細情
報等に関する電子現金情報の保持手段が応答器本体7
0,70A,110に配設されている限り、その他の細
部については任意であることは言うまでもない。
【0146】また、第1及び第2実施例では、入口料金
所と出口料金所の両ゲート20にそれぞれ配設された質
問器29からの入口信号IS及び出口信号OSを基に、
走行区間に応じた通行料金を徴収する入口発券出口収受
方式の場合を例に取って説明したが、本発明は、入口や
出口、或は、本線上で均一の通行料金を徴収する単純収
受方式の場合にも本発明が適用可能であることは言うま
でもない。
【0147】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車
両に搭載され、走路上のゲートに設置された質問器に少
なくとも自車の車種情報を無線で送信すると共に、該車
種情報等を基に算出された前記走路の通行料金の情報を
前記質問器から無線で受信し、該通行料金情報を基に、
内部に保持している電子現金情報の内容を前記通行料金
に応じて更新する応答器ユニットであって、前記車両に
着脱可能に装着される応答器本体と、前記車両に取外し
不能に設けられ前記車種情報を保持する車種情報保持手
段と、前記応答器本体に設けられ前記電子現金情報を保
持する電子現金情報保持手段と、前記車両及び前記応答
器本体のうちいずれか一方に設けられ、前記応答器本体
の前記車両への装着中に、前記質問器に無線で送信する
前記車種情報を前記車種情報保持手段から読み出す車種
情報読出手段と、前記車両及び前記応答器本体のうちい
ずれか一方に設けられ、前記応答器本体の前記車両への
装着中に、前記質問器から無線で受信した前記通行料金
情報を基に、前記電子現金情報保持手段が保持している
前記電子現金情報の内容を前記通行料金に応じて更新す
る電子現金情報更新手段とを備え、前記応答器本体の前
記車両への装着中に前記質問器との間で無線送受信を行
う構成とした。
【0148】このため、例えば、電子現金情報が支払い
用の予納金の残額である場合、その残額がなくなって新
たに予納した際の、電子現金情報保持手段中の電子現金
情報の書き換えを、車両から応答器本体を取り外し車外
で行うことが可能となり、同様に、電子現金情報が後日
精算分の利用料金である場合、後日の精算が済む毎に、
未精算分との区別をつけるか、或は、消去する際の、電
子現金情報保持手段中の電子現金情報の書き換えを、車
両から応答器本体を取り外し車外で行うことが可能とな
る。
【0149】従って、人為的ミスが発生し易いマニュア
ルの書き換え操作でなく、銀行を始めとする予納先、或
は、後日精算料金の支払い先のコンピュータと接続した
自動的な書き換え処理を実現し、処理の簡略化を図るこ
とができる。加えて、電子現金情報を応答器本体の形で
車両の外に持ち出せるようにすることで、この電子現金
情報を用いた通行料金以外の例えばサービスエリア内で
の買い物やガソリン給油の料金支払い等、車両から下り
た場所での支払いまで含めたキャッシュレス化への発展
性を確保することが可能となり、特に、電子現金情報更
新手段を応答器本体側に配設する場合には、車両から下
りた場所での支払い金額の情報に応じて、車外で電子現
金情報の書き換えを行うこともできる。
【0150】さらに、車両から応答器本体を外しても、
応答器ユニットを搭載する車両により内容が決まる車種
情報を車両側に残すことが可能となり、従って、自車よ
りも通行料金が高くなる他の車両に車種情報を移して通
行料金を安くする等の不正の発生を確実に防止すること
ができ、しかも、例えば一人で複数台の車両を所持して
いる場合等に、車種情報保持手段のみを各車両にそれぞ
れ設け、実際に使用する車両にのみ応答器本体を装着す
ることで、使っていない車両にそれぞれ応答器ユニット
のフルセットを搭載する必要をなくし、無駄の発生を防
止することができる。
【0151】また、本発明によれば、前記応答器本体が
情報書き込み読み出し用のリーダライタを有しており、
前記電子現金情報保持手段を、前記リーダライタに着脱
可能に装着される携帯型記憶媒体により構成したので、
上述した予納残金や精算済の利用料金に関する情報の書
き換え処理等の車両外での実施を、より一層簡便にする
ことができる。
【0152】さらに、本発明によれば、前記携帯型記憶
媒体が、該携帯型記憶媒体を識別する記憶媒体判別用の
記憶媒体識別IDの情報を保持する記憶媒体識別ID情
報保持手段を有しており、前記応答器本体が、前記記憶
媒体識別用IDを入力する記憶媒体識別用ID入力手段
を有しており、さらに、前記車両及び前記応答器本体の
うちいずれか一方が、前記記憶媒体識別ID情報保持手
段が保持している前記記憶媒体識別用IDと、前記記憶
媒体識別用ID入力手段により入力された前記記憶媒体
識別用IDとの一致、不一致を判定する記憶媒体識別用
ID判定手段と、該記憶媒体識別用ID判定手段による
判定結果が不一致の時に、前記質問器への前記車種情報
の無線による送信を停止させる送信停止手段とを有して
いる構成とした。
【0153】また、本発明によれば、前記車両が、該車
両を識別する車両識別用IDの情報を保持する車両識別
ID情報保持手段を有しており、前記応答器本体が、前
記車両識別用IDを入力する車両識別用ID入力手段を
有しており、さらに、前記車両及び前記応答器本体のう
ちいずれか一方が、前記車両識別ID情報保持手段が保
持している前記車両識別用IDと、前記車両識別用ID
入力手段により入力された前記車両識別用IDとの一
致、不一致を判定する車両識別用ID判定手段と、該車
両識別用ID判定手段による判定結果が不一致の時に、
前記質問器への前記車種情報の無線による送信を停止さ
せる第2送信停止手段とを有している構成とした。この
ため、電子現金情報の帰属する人や、その人の了解を得
た人以外の第三者による電子現金の不正使用を防止する
ことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用応答器ユニットの基本構成
図である。
【図2】本発明の車両用応答器ユニットが適用される有
料道路の料金収集システムの概略を示す料金所の斜視図
である。
【図3】(a)は図2の質問器から送信される入口信号
のフォーマット、(b)は図2の応答器から送信される
応答信号のフォーマット、(c)は図2の質問器から送
信される出口信号のフォーマットをそれぞれ示す説明図
である。
【図4】本発明の第1実施例に係る車両用応答器ユニッ
トの構成を示す斜視図である。
【図5】図4のホルダの上部の一部切欠断面図である。
【図6】図4の車両用応答器ユニット全体の電気的構成
を示すブロック図である。
【図7】図6に示すマイクロコンピュータのRAMのメ
モリエリアマップである。
【図8】図6に示すマイクロコンピュータのROMに格
納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を示す
フローチャートである。
【図9】図6に示すマイクロコンピュータのROMに格
納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を示す
フローチャートである。
【図10】図6に示すマイクロコンピュータのROMに
格納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を示
すフローチャートである。
【図11】図6に示すマイクロコンピュータのROMに
格納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を示
すフローチャートである。
【図12】図6に示すマイクロコンピュータのROMに
格納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を示
すフローチャートである。
【図13】図6のICカードのE2 PROMに書き込ま
れる利用明細情報のフォーマットを示す説明図である。
【図14】本発明の第2実施例に係る車両用応答器ユニ
ットの構成を示す斜視図である。
【図15】図14の車両用応答器ユニット全体の電気的
構成を示すブロック図である。
【図16】図14の応答器本体の後部の一部切欠断面図
である。
【図17】本発明の第3実施例に係る車両用応答器ユニ
ットの構成を示す斜視図である。
【図18】図17の車両用応答器ユニット全体の電気的
構成を示すブロック図である。
【図19】図18に示すマイクロコンピュータのRAM
のメモリエリアマップである。
【図20】図18に示すマイクロコンピュータのROM
に格納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を
示すフローチャートである。
【図21】図18に示すマイクロコンピュータのROM
に格納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を
示すフローチャートである。
【図22】図18に示すマイクロコンピュータのROM
に格納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を
示すフローチャートである。
【図23】図18に示すマイクロコンピュータのROM
に格納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
29 質問器 60,100 ホルダ 67aA 車種情報保持手段 67aB 車両識別ID情報保持手段 70,70A,110 応答器本体 73A 記憶媒体識別用ID入力手段 73B 車両識別用ID入力手段 76 リーダライタ 79 マイクロコンピュータ 79a CPU 79b RAM 79c ROM 79A 車種情報読出手段 79B 電子現金情報更新手段 79C 記憶媒体識別用ID判定手段 79D 送信停止手段 79E 車両識別用ID判定手段 79F 第2送信停止手段 80 携帯型記憶媒体 81a 電子現金情報保持手段 81b 記憶媒体識別ID情報保持手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載され、走路上のゲートに設置
    された質問器に少なくとも自車の車種情報を無線で送信
    すると共に、該車種情報等を基に算出された前記走路の
    通行料金の情報を前記質問器から無線で受信し、該通行
    料金情報を基に、内部に保持している電子現金情報の内
    容を前記通行料金に応じて更新する応答器ユニットであ
    って、 前記車両に着脱可能に装着される応答器本体と、 前記車両に取外し不能に設けられ前記車種情報を保持す
    る車種情報保持手段と、 前記応答器本体に設けられ前記電子現金情報を保持する
    電子現金情報保持手段と、 前記車両及び前記応答器本体のうちいずれか一方に設け
    られ、前記応答器本体の前記車両への装着中に、前記質
    問器に無線で送信する前記車種情報を前記車種情報保持
    手段から読み出す車種情報読出手段と、 前記車両及び前記応答器本体のうちいずれか一方に設け
    られ、前記応答器本体の前記車両への装着中に、前記質
    問器から無線で受信した前記通行料金情報を基に、前記
    電子現金情報保持手段が保持している前記電子現金情報
    の内容を前記通行料金に応じて更新する電子現金情報更
    新手段とを備え、 前記応答器本体の前記車両への装着中に前記質問器との
    間で無線送受信を行うようにした、 ことを特徴とする車両用応答器ユニット。
  2. 【請求項2】 前記応答器本体は情報書き込み読み出し
    用のリーダライタを有しており、前記電子現金情報保持
    手段は、前記リーダライタに着脱可能に装着される携帯
    型記憶媒体で構成されている請求項1記載の車両用応答
    器ユニット。
  3. 【請求項3】 前記携帯型記憶媒体は、該携帯型記憶媒
    体を識別する記憶媒体識別用の記憶媒体識別IDの情報
    を保持する記憶媒体識別ID情報保持手段を有してお
    り、前記応答器本体は、前記記憶媒体識別用IDを入力
    する記憶媒体識別用ID入力手段を有しており、さら
    に、前記車両及び前記応答器本体のうちいずれか一方
    は、前記記憶媒体識別ID情報保持手段が保持している
    前記記憶媒体識別用IDと、前記記憶媒体識別用ID入
    力手段により入力された前記記憶媒体識別用IDとの一
    致、不一致を判定する記憶媒体識別用ID判定手段と、
    該記憶媒体識別用ID判定手段による判定結果が不一致
    の時に、前記質問器への前記車種情報の無線による送信
    を停止させる送信停止手段とを有している請求項2記載
    の車両用応答器ユニット。
  4. 【請求項4】 前記車両は、該車両を識別する車両識別
    用IDの情報を保持する車両識別ID情報保持手段を有
    しており、前記応答器本体は、前記車両識別用IDを入
    力する車両識別用ID入力手段を有しており、さらに、
    前記車両及び前記応答器本体のうちいずれか一方は、前
    記車両識別ID情報保持手段が保持している前記車両識
    別用IDと、前記車両識別用ID入力手段により入力さ
    れた前記車両識別用IDとの一致、不一致を判定する車
    両識別用ID判定手段と、該車両識別用ID判定手段に
    よる判定結果が不一致の時に、前記質問器への前記車種
    情報の無線による送信を停止させる第2送信停止手段と
    を有している請求項1、2又は3記載の車両用応答器ユ
    ニット。
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