JPH08315094A - 情報記録媒体およびそれを用いた情報読取方法 - Google Patents

情報記録媒体およびそれを用いた情報読取方法

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JPH08315094A
JPH08315094A JP7124060A JP12406095A JPH08315094A JP H08315094 A JPH08315094 A JP H08315094A JP 7124060 A JP7124060 A JP 7124060A JP 12406095 A JP12406095 A JP 12406095A JP H08315094 A JPH08315094 A JP H08315094A
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JP7124060A
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English (en)
Inventor
Shiyoutei Chiyou
松弟 張
Masao Kuroiwa
政夫 黒岩
Hisashi Asuke
尚志 足助
Yoshie Arai
美江 新井
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各出力信号のパターンどうしの相関性が存在
しないため、偽造等を有効に防止することができる情報
記録媒体を提供する。 【構成】 磁性体を含有する磁気パターンによって情報
を記録した情報記録媒体である。磁気パターンは、所定
値未満の磁場で飽和磁化に達する第1の磁性体Aと、透
磁率が第1の磁性体Aよりも低く、かつ、所定値以上の
磁場で飽和磁化に達する第2の磁性体Cと、透磁率が第
1の磁性体Aの透磁率と第2の磁性体Cの透磁率との中
間の値であり、かつ、第1の磁性体Aが飽和磁化に達す
る磁場と第2の磁性体Cが飽和磁化に達する磁場の中間
の磁場で飽和磁化に達する第3の磁性体Bとを具備し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気カード、磁気切
符、磁気定期券、磁気回数券、磁気シートなどのよう
に、磁気パターンにより所定の情報を記録するようにし
た情報記録媒体に係り、特に、磁気パターンによる情報
量を増やして偽造や変造を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、社会生活では上記のような情報記
録媒体が多用されつつある。たとえば、磁気カードは、
厚さ100〜250μmの非磁性基材の表面に、厚さ1
0〜15μm程度の磁気記録層が塗布され、この磁気記
録層の表面に、磁気バーコード、隠蔽層、感熱印字層お
よび保護層が順次積層されて構成されている。なお、積
層する層の数や種類は、磁気カードの出力等の諸特性に
応じて適宜設定される。
【0003】ここで、磁気バーコードは、磁気記録層に
使用されている磁性体よりも保磁力の低い磁性粉を含む
樹脂を、オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印
刷等の適当な方法で磁気記録層上に塗工することによ
り、例えば発行機関を示すデータなどのように固定され
た情報を示す磁気パターンを構成する。また、磁性体を
含有している磁気バーコードと、磁性体を含有していな
いダミーバーコードとを組み合わせて使用されることが
ある。このように構成することにより、少なくとも外観
だけからは磁気バーコードを偽造することができないた
め、偽造等の防止に効果がある。なお、隠蔽層、感熱印
字層および保護層も磁気バーコードと同等の方法で形成
される。
【0004】ところで、上記のような磁気バーコードと
しては、磁気記録層に影響のない程度の保磁力で、か
つ、磁気的な記録も充分に行うことができるような磁性
体が使用されているものがある。このような磁気バーコ
ードでは、磁気記録層に用いるのと同等の方法で記録の
書込みおよび読取りが行われる。この場合の磁性体とし
ては、例えばマグネタイト(Fe34)やγ−酸化鉄
(γ−Fe23)等が用いられる。
【0005】しかしながら、上記のような磁気バーコー
ドは、市販のマグネットビュアー等を用いることにより
磁気バーコードとダミーバーコードとを識別することが
できるため、偽造等の防止策としては不充分であった。
また、そのような器具を用いても識別できないようにす
るために、磁気バーコードに記録された情報を読み取っ
た後に磁気バーコードを消磁し、次に読み取る際にまた
着磁するようなシステムにすることも考えられるが、そ
のようにするとシステムが複雑化、大型化するという問
題があった。
【0006】そこで、上記のような問題点を解決するも
のとして、例えば特開平1ー109524号に開示され
ているように、極めて低い保磁力を有する磁性体で磁気
バーコードを構成することにより、マグネットビュアー
によって感知できないようにした技術が開示されてい
る。この技術によれば、磁気バーコードの磁性体とし
て、保磁力が30 Oe以下であるカルボニル鉄粉やM
n−Znフェライト等を用いている。
【0007】上記のような磁気バーコードの情報を読み
取る場合には、読取り用磁気ヘッドに直流バイアス電流
を供給し、磁気バーコードの部分に磁気記録層に影響の
ない程度の弱い直流バイアス磁場を印加する。この磁場
により磁気バーコードが磁化され、これを読取り用磁気
ヘッドで読み取ると、ダミーバーコードは磁化されるこ
とがないので、磁気バーコードとダミーバーコードとの
組合せによって特定の磁気パターンが形成され、その磁
気パターンを出力信号波形として読み取ることができ
る。
【0008】また、上記以外にも、保磁力の異なる磁気
バーコードを組み合わせた技術(例えば特開昭63ー1
33321号、特開昭63ー308724号など)、磁
化量の異なる磁気バーコードを組み合わせた技術(例え
ば特開昭63ー223892号)、キュリー点の異なる
磁性体を使った磁気バーコードを組み合わせた技術(例
えば実開昭62ー147191号)などが提案され、偽
造等に対する安全性確保のための様々な開発がなされて
いる。そして、これらの技術に共通することは、暗証番
号などの通常の情報を記録する磁気記録層とは別に、固
定された情報を記録するための磁気バーコードを設ける
ことにより、偽造や変造のための作業を煩雑にしている
点である。
【0009】しかしながら、上記のような磁気バーコー
ドは、磁性体を用いたものと磁性体を用いていないもの
を組み合わせて二値データにする非常に単純なものであ
り、偽造防止のためのシステムとしてそれほど効果を上
げているとは言えなかった。すなわち、上記のような磁
気バーコードでは、1つの磁気バーコードから1種類の
出力信号のパターンしか得られないため、偽造はさほど
困難ではなかった。
【0010】そこで、本発明者等は、飽和磁化に達する
磁場(飽和磁場)が互いに異なる2種類の磁性体を用い
て磁気バーコードを形成した技術を提案した(特願平3
ー90074号)。この提案によれば、一方の磁性体は
透磁率が高く飽和磁場が低いため、読取り用磁気ヘッド
に流す直流バイアス電流をゼロから徐々に増加させて当
該磁気バーコードからの出力電圧を検出すると、出力電
圧は当初急激に増加するが、バイアス電流がある程度の
大きさになると出力電圧があまり増加しなくなる。ま
た、他方の磁性体は、透磁率が低く飽和磁場が高いた
め、磁気バーコードからの出力電圧は、上記磁性体の磁
気バーコードの場合よりも緩やかに増加するが、その増
加はバイアス電流の変化に対してほぼ直線的である。つ
まり、バイアス電流の値がゼロから所定値までの間は、
この磁性体を用いた磁気バーコードの出力電圧は、上記
磁性体を用いた磁気バーコードの出力電圧よりも低い
が、バイアス電流が上記所定値を越えるとその高低関係
が逆転する。そして、バイアス電流の値を漸次増加また
は減少させて適当なスライスレベルで出力電圧を検出す
ることにより、上記所定値を境にして磁気バーコードか
ら読み取られる磁気パターンに変化が生じるから、磁気
パターンが複数になって磁気バーコードの偽造等が困難
になるという利点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案に係る技術では、磁気バーコードから読み取られる磁
気パターンが、バイアス電流がある値になったときに反
転するものであるから、磁気パターンが複数あるといっ
てもそれらの間には相関関係が存在する。したがって、
その相関関係から磁気バーコードの種類を識別すること
は可能であり、よって、磁気バーコードの種類の識別を
いかにしてもっと困難にするかが今後の課題となってい
た。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の情報記
録媒体は、磁性体を含有する磁気パターンによって情報
を記録した情報記録媒体において、上記磁気パターン
は、所定値未満の磁場で飽和磁化に達する第1の磁性体
と、率磁率が上記第1の磁性体よりも低く、かつ、上記
所定値以上の磁場で飽和磁化に達する第2の磁性体と、
透磁率が上記第1の磁性体の透磁率と上記第2の磁性体
の透磁率との中間の値であり、かつ、上記第1の磁性体
が飽和磁化に達する磁場と上記第2の磁性体が飽和磁化
に達する磁場の中間の磁場で飽和磁化に達する第3の磁
性体とを具備したことを特徴としている。
【0013】請求項2に記載の情報記録媒体は、請求項
1に記載の特徴に加え、前記第1、第2、第3の磁性体
は、所定の臨界以下の磁場のときの磁化強度が、上記第
1、第2、第3の磁性体の順番に大きく、上記臨界を上
回る磁場のときに、上記第3、第2、第1の磁性体の順
番に大きいことを特徴としている。
【0014】請求項3に記載の情報読取方法は、請求項
2に記載の情報記録媒体に磁場を印加することにより、
同情報記録媒体の磁気パターンを読み取る情報読取方法
であって、直流バイアス電流が供給されることにより上
記磁場を形成するとともに、前記磁化強度に応じた出力
信号を検出する磁気読取手段を用い、上記直流バイアス
電流を変化させることにより、上記磁場を前記臨界の前
後にわたって変化させ、かつ、上記直流バイアス電流の
大きさに応じて、上記出力信号のスライスレベルを変化
させることを特徴としている。
【0015】
【作用】本発明においては、3種類以上の磁性体によっ
て磁気パターンを構成し、各磁性体の透磁率と飽和磁化
に達する磁場の大きさとが互いに異なっているから、磁
気パターンを読み取る際に印加する磁場の大きさを適宜
選択することにより、それぞれの磁性体から大きさが互
いに異なる出力信号を得ることができる。そして、出力
信号のスライスレベルを磁場の大きさに応じて適宜設定
することにより、各磁性体からの出力信号を選択して得
ることができる。すなわち、上記した従来の技術では、
印加する磁場の大きさを変えて各磁性体からの出力信号
を「1」から「0」に、あるいはその逆に一律に反転す
る以外に選択の余地がなかった。このため、そのように
して得られる2種類の出力信号のパターンに相関性が生
じ、偽造等を行うにさほど困難は伴わなかった。
【0016】しかしながら、本発明では磁性体の種類を
もう1種類増やすことにより、各磁性体からの出力信号
を任意に選択して得ることができるので、各出力信号の
パターンどうしの相関性が一切存在せず、よって、偽造
等を有効に防止することができる。
【0017】
【実施例】
(1)情報記録媒体の構成 以下、図1ないし図3を参照して本発明の一実施例につ
いて説明する。図1は本発明を磁気カードに適用した例
を示す側断面図である。図中符号20は基材である。基
材20の一方の面には磁気記録層21が形成され、磁気
記録層21の表面には、複数の磁気バーコード22,2
3,24と複数のダミーバーコード25(図では1つの
み示す)が形成されることにより磁気パターンPが構成
されている。また、磁気記録層21の表面には隠蔽層2
6が形成され、隠蔽層26の表面には保護層27が形成
されている。なお、磁気カードを構成する各部の種類、
層数および層厚等は磁気カードに要求される出力等の諸
特性により適宜設定される。以下、磁気カードの各部に
ついて詳細に説明する。
【0018】基材20はカード状に形成され、その材質
として、例えばポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等のプラスチック
類や、紙、合成紙等を単独または複合体として用いるこ
とができる。
【0019】磁気記録層21は、例えば公知のバリウム
フェライト、Sr−フェライト、γ−酸化鉄等の磁性微
粒子を例えばポリウレタン樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニ
ル共重合体、ポリエステル樹脂などの適当な樹脂に分散
させて製造された磁気インキを用い、この磁気インキを
ロールコート、グラビアコート、スクリーン印刷等の手
法で基材20の表面に塗布し、しかる後に乾燥して形成
することができる。
【0020】磁気バーコード22,23,24には、磁
性微粒子を例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リエステル樹脂などの適当な樹脂に分散させて製造され
た磁気インキが用いられる。また、ダミーバーコード2
5には、通常の市販されているインキが素材として用い
られる。そして、これら磁気インキおよびインキは、ス
クリーン印刷、またはグラビア印刷などの方法で磁気記
録層21に塗布される。
【0021】ここで、磁気バーコード22,23,24
に含有される磁性微粒子は、いずれもマグネットビュア
ーに感知されない程度の低保持力の磁性体であるが、以
下のようにそれぞれ特性が異なっている。まず、磁気バ
ーコード22に含有された磁性微粒子としては、透磁率
が高く所定値未満の磁場で飽和磁化に達する磁性体Aが
用いられている。この磁性体Aは、磁場が小さい範囲で
増加すると磁化強度が急激に増加して飽和磁化に達す
る。図2は、そのような状態を説明するためのもので、
後述する磁気ヘッドに供給されるバイアス電流が増加す
ると、磁気バーコード22からの出力電圧が最初は急激
に増加し、それ以降は一定となる状態を示している。
【0022】また、磁気バーコード23に含有された磁
性微粒子としては、透磁率が磁性体Aの透磁率よりも低
く、磁性体Aよりも大きい磁場で飽和磁化に達する磁性
体Bが用いられている。この磁性体Bは、図2に示すよ
うに、磁気ヘッドに供給されるバイアス電流が増加する
と、磁気バーコード23からの出力電圧が放物線を描く
ように増加し、その後に飽和磁化に達する。
【0023】さらに、磁気バーコード24に含有された
磁性微粒子としては、透磁率が磁性体Bの透磁率よりも
低く、磁性体Bよりも大きい磁場で飽和磁化に達する磁
性体Cが用いられている。この磁性体Cは、図2に示す
ように、磁気ヘッドに供給されるバイアス電流が増加す
ると、磁気バーコード24からの出力電圧がほぼ直線状
に増加し、通常の使用範囲では飽和磁化に達しない。
【0024】次に、隠ぺい層26は、磁気バーコード2
2,23,24、ダミーバーコード25及び磁気記録層
21が目視にて判別できないように隠ぺいするものであ
り、例えば非磁性金属粉末をバインダーに分散させて製
造された隠ぺい性の高いインキが用いられる。このよう
なインキは、ロールコート、グラビアコート、スクリー
ン印刷等の手法によって磁気記録層21の全面にわたっ
て塗布される。
【0025】保護層27は、隠ぺい層26等を保護する
ものであり、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル/酢酸ビニル共
重合体などを用いることができる。さらに、それらの樹
脂に顔料等の添加材を加えることもできる。
【0026】(2)磁気カードの使用方法 磁気カードの磁気パターンPは、磁気ヘッドによって読
み取る。この磁気ヘッドは、直流バイアス電流を供給す
ることによって磁気カードに磁場を印加する。この磁場
によって磁気バーコード22,23,24が磁化され、
それらから発せられる出力信号を磁気ヘッドによって読
み取る。図2に示すように、磁気バーコード22,2
3,24からの出力電圧は、バイアス電流がゼロから電
流値I2(臨界)までの範囲では、磁気バーコード22
(磁性体A)>磁気バーコード23(磁性体B)>磁気
バーコード24(磁性体C)という関係を有している。
また、バイアス電流が電流値I2を越える範囲では、磁
気バーコード22(磁性体A)<磁気バーコード23
(磁性体B)<磁気バーコード24(磁性体C)という
関係を有している。
【0027】ここで、磁気パターンPを読み取る際のバ
イアス電流をI1,I2,I3に設定し、出力電圧のスラ
イスレベル電圧をV1,V2,V3に設定する。なお、出
力電圧のスライスは、磁気ヘッドに接続された制御回路
によって行われ、制御回路は、出力電圧が設定されたス
ライスレベル電圧(V1,V2,V3)以上であるか否か
によって出力信号を二値化するようになっている。表1
にバイアス電圧(I1,I2,I3)およびスライスレベ
ル電圧(V1,V2,V3)の設定と、各磁気バーコード
22,23,24(以下においては符号A,B,Cで示
すこともある)およびダミーバーコード(以下において
は「ダミー」と称することもある)25から得られる二
値化された信号との関係を示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1から明らかなように、バイアス電圧
(I1,I2,I3)およびスライスレベル電圧(V1,V
2,V3)を適宜設定することによって、各磁気バーコー
ド22,23,24およびダミーバーコード25から得
られる二値化された信号は、規則性の全くないものとな
る。よって、磁気バーコード22,…の種類は容易には
識別することができず、偽造等に対する安全性を高める
ことができる。
【0030】(3)製造例 次に、実際に試作した磁気カードの一例について説明す
る。基材20である188μmのPETフィルムに、磁
気記録用インキとして、下記組成のものを、15μmの
厚さにグラビアコータによって塗布し、磁気記録層21
を形成した。 Ba−フェライト 30重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部 トルエン 30重量部 メチルエチルケトン 30重量部
【0031】透磁率の高い磁性体Aを含有する磁気バー
コード22用の磁性インキとして下記組成のものを使用
した。 鉄珪素系アモルファス 70重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部 シクロヘキサノン 10重量部 ブチルセロソロブ 10重量部
【0032】透磁率の低い磁性体Bを含有する磁気バー
コード23用の磁性インキとして下記組成のものを使用
した。 マグネタイト 50重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部 シクロヘキサノン 15重量部 ブチルセロソロブ 15重量部
【0033】不飽和タイプの磁性体Cを含む磁気バーコ
ード24用の磁性インキとして下記組成のものを使用し
た。 カルボニル鉄粉 35重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30重量部 シクロヘキサノン 20重量部 ブチルセロソロブ 15重量部
【0034】さらに、ダミーバーコード25用のインキ
として、セイコーアドバンス社製グレーインキを使用し
た。そして、以上の各インキを幅1mm、長さ5mmに
して250線/インチのスクリーン版を用いて磁気記録
層21に塗布し、磁気パターンPを形成した。磁気パタ
ーンPは、磁気バーコード22,…およびダミーバーコ
ード25がA、C、B、ダミー、B、Cの順番で並ぶよ
うに6本のパターンにした。
【0035】次に、隠ぺい層26用のインキとして下記
組成のものを使用し、グラビアコータにて膜厚2μmと
なるように形成した。 アルミペースト 25重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 55重量部 シクロヘキサノン 15重量部 ブチルセロソロブ 15重量部
【0036】保護層27用のインキとしては、市販の東
洋インキ製造(株)製のFDOPニスを使用して、2μ
mの厚さでUV乾燥型オフセット印刷によって形成し
た。そして、以上のようにして得られたフィルムをカー
ド状に切り抜き、本実施例の磁気カードを製造した。
【0037】以上のように構成した磁気カードにおける
バーコードの部分を磁気バーコード検査機により測定し
た。詳細には、バーコードのパターンが(A、C、B、
ダミー、B、C)となっている磁気カードに対して、直
流バイアス電流の大きさを、I1=10mA、I2=25
mA、I3=50mAとなるように順次増加させた。ま
た、各直流バイアス電流に対して、スライスレベル電圧
の大きさを、V1=0.5V、V2=1.0V、V3
1.5Vとなるように順次増加させ、その間に出力電圧
の大きさを測定した。
【0038】直流バイアス電流がI1(10mA)でス
ライスレベル電圧がV1(0.5V)のときには、磁気
パターンPの出力信号は図3のI1−V1に示すようにな
り、(101010)なるデジタル信号が得られた。ま
た、直流バイアス電流がI2(25mA)でスライスレ
ベル電圧がV2(1.0V)のときには、磁気パターン
Pの出力信号は図3のI2−V2に示すようになり、(1
11011)なるデジタルが得られた。さらに、直流バ
イアス電流がI3(50mA)でスライスレベル電圧が
3(1.5V)のときには、磁気パターンPの出力信
号は図3のI3−V3に示すようになり、(01101
1)なるデジタル信号が得られた。
【0039】以上のようにして磁気パターンPを読み取
り、その異なった出力信号のパターンによって、当該磁
気カードの真偽判定を行うことができる。すなわち、各
磁気バーコード22,…によって出力電圧レベルの差が
生じるので、そのパターンに対応した読み取り方式を図
2のようにあらかじめ設定しておくことにより、その磁
気カードの真偽判定を行うことができる。しかも、その
際に得られる各デジタル信号は、上記のように全く相関
性の無いものであるから、磁気パターンを偽造すること
が非常に困難な作業となる。よって、磁気カードの偽造
等を有効に防止することができる。
【0040】(4)変更例 本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、
以下のような種々の変更が可能である。 上記実施例では、直流バイアス電流、及びスライスレ
ベル電圧の大きさを3段階に変化させて3種類の出力信
号のパターンを得るようにしているが、2種類また4種
類以上の出力信号のパターンを得るようにすることもで
きる。 上記実施例では、磁気バーコードを設ける場合につい
て説明したが、特定の磁気パターンを有するものであれ
ばその形態は任意である。 上記実施例では、直流バイアス電流、及びスライトレ
ベル電圧の大きさを順次増加させるように変化させて情
報を読み取るようにしているが、直流バイアス電流、及
びスライトレベル電圧の大きさを順次減少させるように
変化させて情報を読み取るようにすることもできる。 上記実施例では、3種類の磁気バーコード22,…を
使用しているが、4種類以上使用することも可能であ
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、出
力信号のスライスレベルを磁場の大きさに応じて適宜設
定することにより、各磁性体からの出力信号を任意に選
択して得ることができ、各出力信号のパターンどうしの
相関性が一切存在せず、よって、偽造等を有効に防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の情報記録媒体を示す側断面図である。
【図2】各磁気バーコードにおけるバイアス電流と出力
電圧との関係を示す線図である。
【図3】各磁気バーコードからの出力信号を示す図であ
る。
【符号の説明】
20 基材 21 情報記録部 22,23,24 磁気バーコード 25 ダミーバーコード 26 隠蔽層 27 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 美江 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体を含有する磁気パターンによって
    情報を記録した情報記録媒体において、 上記磁気パターンは、所定値未満の磁場で飽和磁化に達
    する第1の磁性体と、透磁率が上記第1の磁性体よりも
    低く、かつ、上記所定値以上の磁場で飽和磁化に達する
    第2の磁性体と、透磁率が上記第1の磁性体の透磁率と
    上記第2の磁性体の透磁率との中間の値であり、かつ、
    上記第1の磁性体が飽和磁化に達する磁場と上記第2の
    磁性体が飽和磁化に達する磁場の中間の磁場で飽和磁化
    に達する第3の磁性体とを具備したことを特徴とする情
    報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記第1、第2、第3の磁性体は、所定
    の臨界以下の磁場のときの磁化強度が、上記第1、第
    2、第3の磁性体の順番に大きく、上記臨界を上回る磁
    場のときに、上記第3、第2、第1の磁性体の順番に大
    きいことを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の情報記録媒体に磁場を
    印加することにより、同情報記録媒体の磁気パターンを
    読み取る情報読取方法であって、直流バイアス電流が供
    給されることにより上記磁場を形成するとともに、前記
    磁化強度に応じた出力信号を検出する磁気読取手段を用
    い、上記直流バイアス電流を変化させることにより、上
    記磁場を前記臨界の前後にわたって変化させ、かつ、上
    記直流バイアス電流の大きさに応じて、上記出力信号の
    スライスレベルを変化させることを特徴とする情報読取
    方法。
JP7124060A 1995-05-23 1995-05-23 情報記録媒体およびそれを用いた情報読取方法 Pending JPH08315094A (ja)

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