JPH08314141A - 耐熱性フォトレジスト組成物および感光性基材、並びにネガ型パターン形成方法 - Google Patents

耐熱性フォトレジスト組成物および感光性基材、並びにネガ型パターン形成方法

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JPH08314141A
JPH08314141A JP7122282A JP12228295A JPH08314141A JP H08314141 A JPH08314141 A JP H08314141A JP 7122282 A JP7122282 A JP 7122282A JP 12228295 A JP12228295 A JP 12228295A JP H08314141 A JPH08314141 A JP H08314141A
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heat
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resistant photoresist
compd
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JP7122282A
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English (en)
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Masako Maeda
雅子 前田
Shu Mochizuki
周 望月
Yukie Ishii
亨枝 石井
Kazumi Azuma
一美 東
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低い照射エネルギーでも充分に感光し、従来
のものより優れた残存膜厚率や解像度を得ることができ
る耐熱性フォトレジスト組成物および感光性基材、並び
にネガ型パターン形成方法を提供する。 【構成】 フォトレジストの骨格成分としてポリカルボ
ジイミドを用い、これに活性光線の照射によって酸性化
合物を誘発する光分解性酸発生剤を配合する。また、こ
の組成物を支持基材の表面に塗設することによって感光
性基材とする。さらに、上記組成物からなる感光層を露
光、現像することによって未露光部分が溶解するネガ型
パターンが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性フォトレジスト組
成物およびネガ型パターンの形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から耐熱性フォトレジストとしては
機械的強度や耐熱特性の点から、通常、ポリイミドやポ
リイミド前駆体を用いたものが実用化されており、特
に、活性光線を照射することによって該ポリイミドもし
くは前駆体の現像液に対する溶解性を減少させて、各種
基材上に目的とするレリーフ像を形成するというネガ型
のものが主流となっている。
【0003】このような基材上に活性光線の照射部分が
残存するネガ型の感光性ポリイミドまたはその前駆体を
用いた耐熱性フォトレジストやその用途は多く提案され
ており、例えばポリイミド前駆体にエステル結合また
はイオン結合を介してメタクリロイル基を導入する方法
(特開昭49−11541号公報、特開昭50−409
92号公報、特開昭54−145794号公報、特開昭
56−38038号公報など)、光重合性オレフィン
を有する可溶性ポリイミドを用いる方法(特開昭59−
108031号公報、特開昭59−220730号公
報、特開昭59−232122号公報、特開昭60−6
729号公報、特開昭60−72925号公報、特開昭
61−57620号公報など)、ベンゾフェノン骨格
を有し、窒素原子が結合する芳香環のオルソ位にアルキ
ル基を有する自己増感型ポリイミドを用いる方法(特開
昭59−219330号公報、特開昭59−23153
3号公報など)などの方法が提案されている。
【0004】しかしながら、上記感光性ポリイミドまた
はポリイミド前駆体を用いた従来のネガ型フォトレジス
トではその機能上、解像度に問題があったり用途によっ
ては製造時の歩留り低下を招くなどの問題もある。例え
ば、上記のものではエステル結合型の合成が難しく、
イオン結合型ではイミド化(熱硬化)時に収縮が起き
る。また、現像時にも膜減りが起きて現像、熱硬化後の
残存膜厚は初期のものの50%程度になり、寸法安定性
に問題を有するものである。さらに、上記やのもの
では用いるポリマーの骨格構造が限定されるために、最
終的に得られる皮膜の物性が限定されてしまい、多種多
様な要求特性に対して柔軟に対応できないものである。
【0005】また、これらの感光性ポリイミドやポリイ
ミド前駆体は光透過性の点で充分なものとは云えず、特
に膜厚方向の光到達効率が不充分なために、パターンを
形成するために照射する紫外線量としては数百mJ/c
2 が必要となる。その結果、露光時間が長くなり、生
産性の点で未だ問題点を有するものである。
【0006】一方、カルボジイミド単位を分子内に有す
るポリカルボジイミドはイソシアネート化合物の脱炭酸
重縮合によって得られる耐熱性に優れた樹脂として知ら
れている。この樹脂は加熱することによって分子内のカ
ルボジイミド結合が架橋反応を起こして耐熱性が向上す
るのである。
【0007】近年、このようなポリカルボジイミドに芳
香族アジド化合物を配合してなる感光性組成物が提案さ
れている(特開平6−211956号公報)。しかしな
がら、この組成物は感度の点で充分なものとは云えず、
芳香族ビスアジド化合物への光照射に際して酸素の影響
を充分考慮する必要があり、装置の面で制限を受けやす
いという欠点を有する。つまり、光を照射する際に雰囲
気中に多量の酸素が存在すると、ビスアジド化合物の光
照射によって生成するナイトレンがポリマーと反応せず
に優先的に酸素と反応して感度を著しく低下させるの
で、光照射に際しては脱気装置が必要となるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来からのネ
ガ型のフォトレジストが有する上記問題点を解決し、感
度も解像度も良好で実用化に充分に耐えうる耐熱性フォ
トレジスト組成物を提供することを目的とする。
【0009】また、他の目的としては上記耐熱性フォト
レジスト組成物を支持基材の表面に塗設してなる感光性
基材を提供することにある。
【0010】さらに、他の目的としては上記耐熱性フォ
トレジスト組成物を形成した感光層にフォトマスクを介
して活性光線の照射、現像してなるネガ型パターンの形
成方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成できる新規な耐熱性フォトレジスト組成物について
検討を重ねた結果、フォトレジストの骨格成分としてポ
リカルボジイミドを用い、これに活性光線の照射によっ
て酸性化合物を誘発しうる化合物を配合してなる組成物
が、優れた感度や解像度を有し、膜減りも少ないネガ型
のレリーフ像を形成することを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0012】即ち、本発明は下記一般式〔化2〕にて示
されるカルボジイミド単位を分子内に有する樹脂成分
と、活性光線の照射によって酸性化合物を誘発しうる化
合物を必須成分として含有することを特徴とする耐熱性
フォトレジスト組成物を提供するものである。
【0013】
【化2】
【0014】また、本発明は支持基材の表面に上記耐熱
性フォトレジスト組成物を塗設してなる感光性基材を提
供するものである。
【0015】さらに、本発明は上記耐熱性フォトレジス
ト組成物を用いて形成した感光層に、フォトマスクを介
して活性光線の照射を行ったのち加熱処理を施し、さら
に現像液で未露光部分を除去することを特徴とするネガ
型パターン形成方法を提供するものである。
【0016】本発明の耐熱性フォトレジスト組成物に用
いられる樹脂成分は、上記一般式〔化2〕にて示される
カルボジイミド単位を分子内に有するもの、即ち、ポリ
カルボジイミド化合物であって、形成するレジストフィ
ルムの骨格物質となるものである。このようなポリカル
ボジイミドを合成する方法としては、公知の方法を用い
ることができ、例えばT.W.Campbell et al.,J.Org.Che
m.,28,2069(1963) 、L.M.Alberino et al.,J.Appl.Poly
m.Sci.,12,1999(1977) 、特開平2−292316号公
報、特開平4−275359号公報などに記載されてい
るように、有機溶媒中にて有機ポリイソシアネートをカ
ルボジイミド化触媒の存在下で反応させることによって
容易に合成することができる。
【0017】上記ポリカルボジイミドの合成に用いる有
機ポリイソシアネートとしては、具体的には2,4−ト
リレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシア
ネート、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル
エーテルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,
4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、o−トリ
レンジイソシアネートなど用いることができ、これらは
一種もしくは二種以上を併用(共重合体が得られる)す
ることができる。
【0018】また、有機溶媒としては、具体的にはテト
ラクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホ
ルムなどのハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンな
どの環状エーテル類などを用いることができ、これらは
一種もしくは二種以上を併用することができる。
【0019】さらに、カルボジイミド化触媒としては、
具体的には、3−メチル−1−フェニルホスホレン−1
−オキシド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキ
シド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1
−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル
−2−ホスホレン−1−オキシド、あるいはこれらの3
−ホスホレン異性体などのホスホレンオキシドを用いる
ことができる。これらは一種もしくは二種以上を併用す
ることができる。
【0020】本発明において用いる上記ポリカルボジイ
ミドは、末端にモノイソシアネートを導入して連鎖を封
止することによって、分子量を調整することができる。
本発明において好ましい分子量は数平均分子量(GPC
法、ポリスチレン換算)が300〜300,000、好
ましくは2,000〜50,000程度とする。数平均
分子量が300に満たない場合には最終的に得られる皮
膜の機械的強度が低くなる恐れがある。また、数平均分
子量が300,000を超える場合には溶液状態での保
存安定性が悪くなる恐れがある。
【0021】また、本発明にて用いるポリカルボジイミ
ドは上記一般式〔化2〕にて示されるカルボジイミド単
位を分子内に有するものであれば、他の構造単位、例え
ばアミド酸単位やイミド単位、アミドイミド単位、シロ
キサン単位などを含んでいてもよい。樹脂成分中のカル
ボジイミド単位の含有割合は、20〜100モル%、好
ましくは50〜95モル%の範囲とする。含有割合が2
0モル%を下回るとカガ型パターンの解像性が悪くなる
ので好ましくない。
【0022】本発明の耐熱性フォトレジスト組成物は、
上記樹脂成分に活性光線の照射によって酸性化合物を誘
発しうる化合物(以下、光分解性酸発生剤という)を必
須成分として含有するものであり、露光・現像によって
主にネガ型のパターンが形成される。また、必要に応じ
て公知の増感剤を配合することもできる。光分解性酸発
生剤は前記〔化2〕にて示される樹脂成分100重量部
に対して0.001〜100重量部、好ましくは0.1
〜50重量部、さらに好ましくは5〜20重量部の範囲
で配合することが望ましい。つまり、本発明では光分解
性酸発生剤の配合量が非常に少ない場合でも充分に所望
の効果を発揮できることを特徴とする。しかしながら、
配合量が0.001重量%に満たないような極めて微量
の場合には、露光感度が低下することは理解できるであ
ろうが、配合量が100重量部を超えるような多量の場
合には、ネガ型パターンを形成した後に高温加熱処理を
施すと残存膜厚率が悪くなる(膜減りが大きくなる)と
共に、機械的強度も低下して膜物性にも悪影響を及ぼす
ようになる。
【0023】このような光分解性酸発生剤としては、例
えばジアリルスルホニウム塩、トリアリルスルホニウム
塩、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、アリルジア
ゾニウム塩、シアン酸エステル、芳香族スルホン酸エス
テル、ニトロベンジルエステル、芳香族スルファミドな
どを一種もしくは二種以上併用して用いることができ
る。これらの化合物は紫外線のような活性光線に曝され
ると、カルボン酸やスルホン酸が遊離し、これが樹脂成
分中のカルボジイミド単位に作用してカルボジイミド結
合の尿素結合への変換が誘発され、その結果現像液に対
する溶解性が低下し、良好なネガ型パターンが形成でき
るものと推測される。具体的には、遊離のカルボン酸や
スルホン酸の触媒作用によって樹脂成分中のカルボジイ
ミド結合に空気中の微量の水分が付加しやすくなって尿
素結合の形成を促進する。そして、尿素結合が形成され
ると、連鎖的にカルボン酸もしくはスルホン酸は再び他
のカルボジイミド結合への水分の付加を促進し、しだい
に溶解性に大きな変化をもたらしてゆくものと考えられ
る。
【0024】上記架橋反応をさらに促進するためには、
露光後現像前に50〜300℃、好ましくは100〜1
70℃の温度範囲で、約5〜30分間加熱処理を行うこ
とが好ましい。300℃を超える温度で加熱処理を行う
と、芳香族スルホン酸などの光分解性酸発生剤が熱分解
を起こしたり、樹脂成分中のカルボジイミド結合が二量
化や三量化して架橋硬化して現像時間が著しく長くなる
と共に、得られるネガ型パターンのコントラスト(解像
度)が低下するおそれがある。
【0025】上記光分解性酸発生剤の好適な例として
は、下記一般式〔化3〕にて示されるナフトキノンジア
ジド−4−スルホン酸エステル、ナフトキノンジアジド
−5−スルホン酸エステルなどの芳香族スルホン酸エス
テルが挙げられ、これらを単独もしくは二種以上併用す
ることができる。
【0026】
【化3】
【0027】このような光分解性酸発生剤は、具体的に
は東洋合成工業社製のNT−エステル−5−スルホン
酸、NT−エステル−4−スルホン酸、4NT−エステ
ル−5−スルホン酸、4NT−エステル−4−スルホン
酸として市販されている。
【0028】次に、上記本発明の耐熱性フォトレジスト
組成物を用いて得られる感光性基材およびネガ型パター
ンを形成する方法について具体的に説明する。
【0029】まず、前記のようにして合成した樹脂成分
(ポリカルボジイミド)に、光分解性酸発生剤を配合し
て感光液を調製する。この際、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルフィド、ジ
メチルスルホン、テトラメチルウレア、ジグライム、ト
リグライム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロ
ヘキサノン、トルエン、キシレン、ハロゲン化炭化水素
系溶剤(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素な
ど)などの有機溶剤を希釈溶剤として単独、もしくは二
種以上併用して用いることができる。
【0030】上記有機溶剤の使用量は特に限定されない
が、使用量を調整することによって感光液を調製する際
の溶液粘度を調整することができ、塗工に適した粘度と
することができる。通常の溶剤量は樹脂成分と光分解性
酸発生剤との合計量に対して、同量〜100倍量、好ま
しくは2〜50倍量の範囲とする。
【0031】次いで、この感光液を乾燥後の膜厚が0.
1〜50μm、好ましくは1〜25μmとなるように基
材表面に塗布、乾燥する。基材としては、シリコンウエ
ハ、ガラス、銅板、アルミニウム板、鋼板、セラミック
板などのリジッド基板や、ポリイミドフィルム、ポリエ
ステルフィルム、銅箔、アルミニウム箔、ステンレス箔
などのフレキシブル基板を用いることができる。また、
塗布するに際して、基材表面に予め、シランカップリン
グ剤やチタネート系カップリング剤などを下塗りしてお
くことによって、密着性を向上させることができる。
【0032】感光液の塗布、乾燥によって形成した感光
層に、通常のフォトマスクを介して活性光線を照射し、
露光を行う。露光後、現像液に対する露光部と未露光部
との溶解性の差をさらに明確にするために、必要に応じ
て加熱処理を行い、露光部の架橋反応を進行させること
もできる。
【0033】照射する活性光線としては、例えば水銀灯
やエキシマレーザーから放射される紫外線を用いること
が、照射エネルギー量の点から好ましいが、可視光線や
電子線、γ線などを用いることも可能である。照射エネ
ルギー量は本発明の組成物中に配合する光分解性酸発生
剤の種類や配合量などによって異なるので、一概に定め
ることはできないが、例えば0.01〜5,000mJ
/cm2 、好ましくは0.1〜500mJ/cm2 のよ
うに低照射エネルギー量から使用できる。本発明ではこ
のように比較的少ない照射エネルギー量でも充分に感光
性を発揮するものである。
【0034】次に、露光させた感光層を浸漬法やスプレ
ー法などを用いて現像処理を行い、未照射部分を除去す
る。現像液としては露光膜の未照射部を適当な時間で完
全に溶解除去できるものであれば特に制限はなく、具体
的にはN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルスルフィド、ジメチルスルホン、テトラ
メチルウレア、ジグライム、トリグライム、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、トルエン、
キシレン、酢酸イソアミル、ジメチルアンモニウム、ハ
ロゲン化炭化水素類などの有機溶剤や、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ性水溶液、また
はプロピルアミン、ブチルアミン、モノエタノールアミ
ン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コ
リンなどの有機アルカリ性水溶液を単独もしくは二種類
以上混合して用いることができる。さらに、このアルカ
リ性水溶液には必要に応じてアルコール類や界面活性剤
を含有させることもできる。
【0035】このようにして現像処理を施したのちリン
ス液にて洗浄して、分子内にカルボジイミド単位を有す
る樹脂成分を主成分としたネガ型の画像パターンを得る
ことができる。リンス液としてはメタノール、エタノー
ル、イソプロパノールなどのアルコール類や水などを用
いることができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明の耐熱性フォトレ
ジスト組成物は、カルボジイミド単位を分子内に有する
特定の樹脂成分を用い、さらに芳香族スルホン酸誘導体
のように活性光線の照射によって酸性化合物を誘発する
化合物(光分解性酸発生剤)を用いているので、低い照
射エネルギー量で充分に感光し、得られるパターンの残
存膜厚率や解像度が従来のものと比べて優れるという効
果を奏する。
【0037】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的
に説明する。なお、以下の文中で部とあるのは全て重量
部を意味するものである。
【0038】合成例1 トリレンジイソシアネート100gを、カルボジイミド
化触媒としての3−メチル−1−フェニルホスホレン−
1−オキシド0.06gと共に、トルエン500g中に
投入し、100℃で6時間反応させて、ポリカルボジイ
ミドAの溶液を合成した。
【0039】合成例2 4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート100g
を、カルボジイミド化触媒としての3−メチル−1−フ
ェニルホスホレン−1−オキシド0.06gと共に、テ
トラヒドロフラン500g中に投入し、100℃で6時
間反応させて、ポリカルボジイミドBの溶液を合成し
た。
【0040】実施例1 合成例1にて得たポリカルボジイミドAの溶液に、光分
解性酸発生剤としてのNTエステル−4−スルホン酸
(商品名、東洋合成工業社製、化合物名:2,3,4−
トリス〔1−オキソ−2−ジアゾナフトキノン−4−ス
ルホニルオキシ〕ベンゾフェノン)を、ポリカルボジイ
ミド樹脂100部に対して10部配合し、攪拌して均一
に溶解して、さらに不溶分をフィルター濾過によって除
去して本発明の耐熱性フォトレジスト組成物の溶液(感
光液)を調製した。
【0041】次に、調製した感光液をシリコンウエハ上
にスピンコート、乾燥して3μm厚の感光層を形成し
た。
【0042】この感光層にガラスマスクを通して、25
0Wの超高圧水銀灯にガラスフィルターをかけた365
nmの波長の紫外線を照射して露光を行った。
【0043】露光後、120℃で5分間の後加熱を行
い、次いで、現像液としてのトルエンで室温下、30秒
間現像し、2−プロパノールでリンスしたところ、光照
射部のみが鮮明にシリコンウエハ上に残存するネガ型の
パターンが得られた。
【0044】感度は50mJ/cm2 で、解像度(アス
ペクト比)は0.82であり、非常に高感度で高解像度
であった。また、このパターンを250℃で1時間熱処
理したあとの残存膜厚率は85%であり、熱収縮の程度
は少ないものであった。
【0045】実施例2 実施例1にて用いた光分解性酸発生剤としてのNTエス
テル−4−スルホン酸10部に代えて、4NTエステル
−4−スルホン酸(商品名、東洋合成工業社製、化合物
名:2,3,4,4’−テトラキス〔1−オキソ−2−
ジアゾナフトキノン−4−スルホニルオキシ〕ベンゾフ
ェノン)7.6部を用いた以外は、実施例1と同様にし
て本発明の耐熱性フォトレジスト組成物からなる感光液
を調製してネガ型パターンを作製した。
【0046】感度は70mJ/cm2 で、解像度(アス
ペクト比)は0.75であり、非常に高感度で高解像度
であった。また、このパターンを250℃で1時間熱処
理したあとの残存膜厚率は83%であり、熱収縮の程度
は少ないものであった。
【0047】実施例3 実施例1にて用いた光分解性酸発生剤としてのNTエス
テル−4−スルホン酸10部に代えて、NTエステル−
5−スルホン酸(商品名、東洋合成工業社製、化合物
名:2,3,4−トリス〔1−オキソ−2−ジアゾナフ
トキノン−5−スルホニルオキシ〕ベンゾフェノン)1
5部を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の耐
熱性フォトレジスト組成物を調製してネガ型パターンを
作製した。
【0048】感度は90mJ/cm2 で、解像度(アス
ペクト比)は0.67であり、非常に高感度で高解像度
であった。また、このパターンを280℃で1時間熱処
理したあとの残存膜厚率は86%であり、熱収縮の程度
は少ないものであった。
【0049】実施例4 合成例2にて得たポリカルボジイミドBの溶液を用い、
現像液としてN−メチル−2−ピロリドンを用いた以外
は、実施例1と同様にして本発明の耐熱性フォトレジス
ト組成物を調製してネガ型パターンを作製した。
【0050】感度は100mJ/cm2 で、解像度(ア
スペクト比)は0.65であり、非常に高感度で高解像
度であった。また、このパターンを240℃で1時間熱
処理したあとの残存膜厚率は83%であり、熱収縮の程
度は少ないものであった。
【0051】比較例1 実施例1において光分解性酸基発生剤としてのNTエス
テル−4−スルホン酸を配合しなかった以外は、全て実
施例1と同様にしてネガ型パターンの形成を試みた。
【0052】しかしながら、現像時に露光フィルムが全
てトルエンに溶解してしまい、ネガ型パターンを得るこ
とはできなかった。また、活性光線の照射量を500m
J/cm2 に増大させても現像時の溶解性の変化はな
く、ネガ型パターンを得ることはできなかった。
【0053】比較例2 実施例1において光分解性酸発生剤として配合したNT
エステル−4−スルホン酸の代わりに、光分解性酸発生
剤としてジアゾナフトキノン−5−スルホン酸10部を
配合した以外は、全て実施例1と同様にしてパターンの
形成を試みた。
【0054】しかしながら、感光液を調製したのち、室
温下で放置したところ、感光液中に沈殿が生じ、溶解安
定性に欠けるものであった。また、スピンコートでフィ
ルムを作製したが、光透過性が悪く、パターンを得るこ
とができなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 一美 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔化1〕にて示されるカルボ
    ジイミド単位を分子内に有する樹脂成分と、活性光線の
    照射によって酸性化合物を誘発しうる化合物を必須成分
    として含有することを特徴とする耐熱性フォトレジスト
    組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 活性光線の照射によって酸性化合物を誘
    発しうる化合物が、芳香族スルホン酸エステルまたはそ
    の誘導体である請求項1記載の耐熱性フォトレジスト組
    成物。
  3. 【請求項3】 支持基材の表面に請求項1記載の耐熱性
    フォトレジスト組成物を塗設してなる感光性基材。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の耐熱性フォトレ
    ジスト組成物を用いて形成した感光層に、フォトマスク
    を介して活性光線の照射を行ったのち加熱処理を施し、
    さらに現像液で未露光部分を除去することを特徴とする
    ネガ型パターン形成方法。
JP7122282A 1995-05-22 1995-05-22 耐熱性フォトレジスト組成物および感光性基材、並びにネガ型パターン形成方法 Pending JPH08314141A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021053773A1 (ja) * 2019-09-18 2021-03-25 太陽ホールディングス株式会社 感光性硬化性組成物、ドライフィルム、硬化物、および電子部品

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