JPH08312750A - トルクコンバータ - Google Patents

トルクコンバータ

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JPH08312750A
JPH08312750A JP12346895A JP12346895A JPH08312750A JP H08312750 A JPH08312750 A JP H08312750A JP 12346895 A JP12346895 A JP 12346895A JP 12346895 A JP12346895 A JP 12346895A JP H08312750 A JPH08312750 A JP H08312750A
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front cover
torque converter
piston member
turbine
gap
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Akihiko Tanaka
昭彦 田中
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H41/00Rotary fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H41/24Details
    • F16H2041/246Details relating to one way clutch of the stator
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0278Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch comprising only two co-acting friction surfaces

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コストを抑えつつロックアップ作動圧を大き
く低下させない。 【構成】 トルクコンバータ1において、フロントカバ
ー4は円板状の部材であり、内周側でエンジン側に突出
する内周側筒部4bと、内周側筒部4b内においてメイ
ンドライブシャフト3の開口部に隙間4Cを空けて対向
する中心部4cとを有している。タービンハブ17はタ
ービン7に固定されている。フロントカバー4には、隙
間Cとピストン部材11を駆動するための第1空間Aと
を連通する油路20が形成されている。一方向絞り弁2
1は油路20に設けられ、隙間Cから第1空間Aへと流
れる油を絞っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トルクコンバータ、特
に、ロックアップクラッチのピストン部材がフロントカ
バー側に配置されたトルクコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平2−245562号公報に開示さ
れたトルクコンバータは、ピストン部材がフロントカバ
ー側に配置されたロックアップクラッチを有している。
このようなロックアップクラッチでは、トルクコンバー
タ内の油圧とピストン部材を作動させるための作動圧と
が分離されている。ピストン部材とフロントカバーとの
間の空間は、フロントカバーに形成された油路から、ト
ランスミッション側から延びるメインドライブシャフト
内に形成された油路に通じている。
【0003】前記従来例では、メインドライブシャフト
内の油路と制御弁との間に一方向絞り弁を配置してい
る。この一方向絞り弁により、制御弁側からフロントカ
バーとピストン部材との間の空間に作動油が絞られなが
ら供給され、前記空間からは作動油が速やかに排出され
る。これは、クラッチ連結時にピストン部材を徐々にた
わませることによってロックアップ圧力を時間をかけて
高め、その結果ロックアップ連結時のショックを緩和さ
せるためである。
【0004】また、このようなロックアップクラッチで
は、ピストン部材はフロントカバーと一体回転するよう
に係合されている。これは、エンジン側からの振動が伝
わってきたときや加減速を行うときに、ピストンがフロ
ントカバーと相対回転しやすいから、それを防止するた
めである。回り止めする構造としては、従来はフロント
カバーの内側にピンを圧入し、ピストン部材側にピンが
挿入される係合凹部を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のトルクコン
バータでは、フロントカバーとタービンハブとの間は、
ブッシュやスラストベアリング等が配置されている。こ
のブッシュ部分で磨耗等によりシール性が低下すると、
メインドライブシャフト内の油路を通ってきた作動油が
ブッシュ部分から漏れてしまうことがある。このため、
ロックアップクラッチの作動圧が安定せずあるいは低下
したりする。特に、メインドライブシャフト内の油路を
流れる作動油はロックアップクラッチ連結時に一方向絞
り弁で絞られているため流量が少なくなっており、ブッ
シュ部分から漏れがあると影響が大きい。しかし、ブッ
シュ付近にシール部材を設けることはコストアップとな
るので避けたい。
【0006】ピストン部材は慣性量が大きくなるのを防
ぐために一般にアルミから形成されている。そのため、
クラッチ連結またはクラッチ連結解除時にピンと係合凹
部とが摺動することによって、ピストン部材の係合凹部
が磨耗しやすい。係合凹部の磨耗が進行すると、ピスト
ン部材の回り止めの機能が低下してしまう。本発明の目
的は、コストを抑えつつロックアップ作動圧を大きく低
下させないことにある。
【0007】本発明の他の目的は、ピストン部材の回り
止めを確実にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のトルク
コンバータは、トランスミッション側からエンジン側に
延び、先端が開口する油通路が内部に形成されたシャフ
トにトルクを伝達するためのものである。トルコンバー
タは、入力側フロントカバーとインペラと出力側タービ
ンとタービンハブとロックアップクラッチと油路と一方
向絞り弁とを備えている。入力側フロントカバーは、シ
ャフトの先端に隙間を空けて対向する中心部を有する。
インペラはフロントカバーに固定され、フロントカバー
とともに作動油室を形成する。出力側タービンは、作動
油室内でインペラに対向配置されている。タービンハブ
はタービンに固定され、シャフトに相対回転不能に連結
される。ロックアップクラッチは、作動油室内でフロン
トカバーとの間に空間を確保しながら近接して配置され
内外周縁がフロントカバーに軸方向に移動自在に支持さ
れた円板状ピストン部材と、タービンハブに連結される
連結機構と、ピストン部材の軸方向移動によりフロント
カバーと連結機構とを連結及び連結解除するためのクラ
ッチ部とを含んでいる。油路は、フロントカバーに形成
され前記隙間と前記空間とを連通する。一方向絞り弁は
油路に設けられ、前記隙間から前記空間へ流れる油を絞
る。
【0009】請求項2に記載のトルクコンバータでは、
一方向絞り弁は、前記隙間から前記空間へと油が流れる
のを禁止し前記空間から前記隙間へと油が流れるのを許
容する逆止め弁と、前記逆止め弁と並列に形成されたオ
リフィスとを含んでいる。請求項3に記載のトルクコン
バータでは、逆止め弁は、フロントカバーの回転中心線
上に軸方向に延びて形成された弁座と、軸方向に移動可
能な弁体とからなる。
【0010】請求項4に記載のトルクコンバータでは、
フロントカバーにはトランスミッション側に延びる第1
筒部が形成され、タービンハブにはエンジン側に延び前
記第1筒部の内周側に配置された第2筒部が形成されて
いる。このトルクコンバータは、第1筒部と第2筒部と
の間に配置された円筒部材をさらに備えている。請求項
5に記載のトルクコンバータは、入力側フロントカバー
とインペラと出力側タービンとタービンハブとロックア
ップクラッチとを備えている。入力側フロントカバーに
は、内側に係合凹部が形成されている。インペラはフロ
ントカバーに固定され、フロントカバーとともに作動油
室を形成する。出力側タービンは、作動油室内でインペ
ラに対向配置されている。タービンハブはタービンに固
定され、シャフトに相対回転不能に連結される。ロック
アップクラッチは、フロントカバーに近接して配置され
内外周縁がフロントカバーに軸方向に移動自在に支持さ
れた円板状ピストン部材と、ピストン部材に固定され係
合凹部内に延びる係合部材と、タービンハブに連結され
る連結機構と、ピストン部材の軸方向移動により前記フ
ロントカバーと連結機構とを連結及び連結解除するため
のクラッチ部とを含んでいる。
【0011】請求項6に記載のトルクコンバータでは、
係合部材はピンからなる。請求項7に記載のトルクコン
バータでは、フロントカバーは鋳鉄からなり、ピンは硬
化処理されている。請求項8に記載のトルクコンバータ
では、ピンは円板状ピストン部材にかしめられている。
【0012】請求項9に記載のトルクコンバータでは、
係合凹部はフロントカバーに複数形成されており、係合
部材は係合凹部に対応して複数配置されている。請求項
10に記載のトルクコンバータでは、係合凹部は前記フ
ロントカバーの内周側と外周側とに形成されており、係
合部材は前記係合凹部に対応して内周側と外周側と配置
されている。
【0013】請求項11に記載のトルクコンバータで
は、円板状ピストン部材はアルミからなる。
【0014】
【作用】請求項1に記載のトルクコンバータでは、フロ
ントカバーが回転すると、インペラがともに回転し、イ
ンペラから出力側タービンへと作動油が流れる。この結
果タービンが回転し、タービンハブからトランスミッシ
ョン側のシャフトにトルクが伝達される。
【0015】たとえば制御弁からシャフト内の油通路を
通って供給される作動油は、フロントカバー内の油路に
おいて一方向絞り弁によって流量を制限される。この結
果、ロックアップクラッチ連結時にピストン部材を作動
する油圧が徐々に大きくなる。このとき、フロントカバ
ーとシャフト先端との間の隙間からフロントカバーとタ
ービンとの間を通って作動油が漏れることがある。しか
し、油路が絞られているのはフロントカバーとシャフト
の先端との間の隙間部分より先の方であるため、円筒部
材から作動油が漏れたとしてもピストン部材に対する作
動圧は大きく低下しない。
【0016】請求項2に記載のトルクコンバータでは、
一方向絞り弁は逆止め弁とオリフィスとからなる簡単な
構造である。請求項3に記載のトルクコンバータでは、
弁体は軸方向に移動して弁座を開閉する。ここでは、逆
止め弁がフロントカバーの回転中心線上に軸方向に延び
て形成されているため、フロントカバーの回転による遠
心力が弁体に作用しにくい。
【0017】請求項4に記載のトルクコンバータでは、
フロントカバーの第1筒部とタービンハブの第2筒部と
の間には円筒部材が配置されているだけでシール部材は
配置されていない。ここでは、シール部材を省略するこ
とでコストを下げている。請求項5に記載のトルクコン
バータでは、ピストン部材は軸方向に移動してクラッチ
部においてフロントカバーと連結部材とを連結及び連結
解除する。このとき、ピストン部材に固定された係合部
材がフロントカバーの係合凹部に摺動する。しかし、フ
ロントカバーは硬い材料から形成されているために磨耗
しにくい。その結果、長期間にわたってピストン部材の
フロントカバーに対する回り止めを維持できる。
【0018】請求項6に記載のトルクコンバータでは、
係合部材はピンからなるため磨耗しにくい。請求項7に
記載のトルクコンバータでは、フロントカバーは鋳鉄か
らなるために硬くなっており、ピンは硬化処理されてい
る。これらの結果、フロントカバー及びピンはともに磨
耗しにくい。
【0019】請求項8に記載のトルクコンバータでは、
ピンは円板状ピストン部材にかしめられている。かしめ
が可能になったのは、ピンをフロントカバー側でなくピ
ストン部材側に設けたからである。この結果、ピンは繰
り返し衝撃が加えられても緩みにくい。また、ピンの軸
方向寸法が従来の圧入に較べて少なくなる。請求項9に
記載のトルクコンバータでは、複数の係合凹部とピンと
が設けられているために、摺動部分での面圧が低下して
磨耗が減る。
【0020】請求項10に記載のトルクコンバータで
は、係合凹部とピンは内周側と外周側とに形成されてお
り、この結果摺動部分での面圧が低下して磨耗が減る。
請求項11に記載のトルクコンバータでは、ピストン部
材がアルミからなるために、ピストン部材の慣性量を抑
えることができ、ロックアップクラッチ連結時のショッ
クを少なくできる。
【0021】
【実施例】第1実施例 図1は、本発明の第1実施例としてのトルクコンバータ
1を示している。ここでは、O−Oがトルクコンバータ
1の回転中心線であり、図の左側にエンジン(図示せ
ず)が配置され、図の右側にトランスミッション(図示
せず)が配置されている。トルクコンバータ1は、エン
ジン側のクランクシャフト(図示せず)から伝達された
トルクをトランスミッション側から延びるメインドライ
ブシャフト3に伝達するためのものである。メインドラ
イブシャフト3の中心には軸方向に延び先端が開口する
油路3aが形成されている。油路3aは制御弁34及び
油圧供給源35に接続されている。
【0022】トルクコンバータ1では、円板状のフロン
トカバー4と、フロントカバー4の外周部分に相対回転
不能にかつ取り外し可能に係合されたインペラシェル6
aとが内部に作動油が充填された作動油室5を形成して
いる。フロントカバー4の外周部にはフランジ4aが形
成されており、インペラシェル6aの外周部にはフラン
ジ6cが形成されている。両フランジ4a,6cは互い
に当接しており、その当接部内周側にOリング32が配
置されている。また、フランジ6cには複数のナット3
1が固定されており、ボルト30が両フランジ4a,6
cを貫通してナット31に螺合している。このように、
フロントカバー4とインペラシェル6aとは分解可能に
固定されている。
【0023】フロントカバー4は鋳鉄から形成された円
板形状部材である。フロントカバー4は中心に中心部4
cを有している。中心部4c内には後述する油路20や
一方向絞り弁21などが配置されている。中心部4cに
はトランスミッション側に延びる内周側筒部4bが形成
されている。メインドライブシャフト3の先端は、中心
部4cにわずかな隙間Cを空けて配置されており、内周
側筒部4bの内側に入っている。
【0024】フロントカバー4の半径方向中間部付近内
側面には、円周方向等間隔で複数の係合凹部4dが形成
されている。係合凹部4dは軸方向に延びている。作動
油室5内には、インペラ6、タービン7及びステータ8
からなるトルクコンバータ本体と、ロックアップクラッ
チ9とが配置されている。インペラシェル6aの内部に
は複数のインペラブレード6bが固定されており、両者
によりインペラ6が構成されている。作動油室5内でイ
ンペラ6と対向する位置にはタービン7が配置されてい
る。タービン7は、タービンシェル7aと、タービンシ
ェル7aの内部に固定された複数のタービンブレード7
bとにより構成されている。タービンシェル7aの内周
端部は、複数のリベット16によりタービンハブ17に
固定されている。タービンハブ17の内周部には、メイ
ンドライブシャフトのスプライン歯と係合しているスプ
ライン孔が形成されている。タービンハブ17は、内周
側においてエンジン側に延びる筒部17aを有してい
る。筒部17aはフロントカバー4の内周側筒部4bの
内周面とメインドライブシャフト3の先端側外周面との
間に配置されている。筒部17aとメインドライブシャ
フト3の先端側外周面との間には、シール部材40が配
置されている。筒部17aと内周側筒部4bとの間には
わずかな隙間が確保されており、そこには円筒状のブッ
シュ19が配置されている。また、内周側筒部4b先端
とタービンハブ17との軸方向間にはスラストベアリン
グ18が配置されている。
【0025】インペラ6の内周部とタービン7の内周部
との間には、ステータ8が配置されている。ステータ8
は、回転ステータ8Aと固定ステータ8Bとからなる。
各ステータ8A,8Bは、それぞれ円環状のステータキ
ャリア8aと、ステータキャリア8aの外周部に形成さ
れた複数のステータブレード8bとから構成されてい
る。各ステータキャリア8aは、ワンウェイクラッチ機
構を介してそれぞれシャフト38,39に連結されてい
る。
【0026】ロックアップクラッチ9は、フロントカバ
ー4とタービン7との軸方向間に配置されており、主
に、円板状ピストン11と、弾性連結機構13と、クラ
ッチ連結部14と、スナップリング15とから構成され
ている。ピストン部材11は円板状部材であり、フロン
トカバー4に近接して配置されている。ピストン部材1
1は内外周縁がフロントカバー4に軸方向に摺動自在に
支持されている。ピストン部材11は軸方向に剛性の弱
いたわみやすい薄肉形状であり、例えばアルミニウムの
鋳物で一体成型されている。ピストン部材11とフロン
トカバー4との間に形成される第1空間Aがクラッチ作
動油圧が生じる場所である。また、ピストン部材11と
タービンシェル7aとの間の第2空間Bではトルクコン
バータ本体内と同じ圧が保たれる。
【0027】ピストン部材11の外周縁には、シールリ
ング26が固定されており、フロントカバー4の外周側
の壁に当接している。また、ピストン部材11の内周縁
は、フロントカバー4の内周側筒部4bの外周面に当接
している。この外周面にはシールリング27が配置され
ている。このようにシールリング26,27により第1
空間Aが第2空間Bからシールされている。ピストン部
材11の外周部は、クラッチ連結部14のエンジン側に
配置されている。
【0028】スナップリング15は、内周側筒部4bの
先端側外周に固定されている。クラッチ連結解除時に
は、ピストン部材11の外周部とクラッチ連結部14と
の間の距離より、ピストン部材11の内周部とスナップ
リング15との距離が大きい。クラッチ連結部14はフ
ロントカバー4側に連結されたドライブプレートと連結
機構13に連結されたドリブンプレートとから構成され
ている。
【0029】弾性連結機構13は、リベット16により
タービンハブ17に固定されており、コイルスプリング
等を有している。ピストン部材11の外周側には、円周
方向に等間隔で複数のピン12がかしめられている。ピ
ン12は、それぞれエンジン側に延びており、フロント
カバー4の係合凹部4d内に延びている。この係合によ
り、ピストン部材11はフロントカバー4に回り止めさ
れている。ピン12は高周波焼き入れされている。
【0030】フロントカバー4の中心部4cとメインド
ライブシャフト3の先端との間の隙間Cと、第1空間A
とを連通させる油路20がフロントカバー4の中心部4
c内に形成されている。この油路20の途中には、一方
向絞り弁21が形成されている。一方向絞り弁21は、
逆止め弁22とオリフィス23とから構成されている。
逆止め弁22は、トルクコンバータ1の回転中心線O−
O上に軸方向に延びて形成されている。逆止め弁22
は、エンジン側にいくにしたがって流路が狭くなってい
る弁座24と、軸方向に移動自在に配置されたチェック
ボール25との組合せからなる。オリフィス23は、逆
止め弁22に並列に作用するように油路20に通じてい
る。
【0031】次に動作について説明する。エンジン側の
クランクシャフトからのトルクは、フロントカバー4に
入力される。すると、インペラ6が回転し、作動油がイ
ンペラ6からタービン7へと流れる。この作動油の流れ
によりタービン7が回転し、タービン7のトルクはター
ビンハブ17を介してメインドライブシャフト3に出力
される。なお、タービン7からインペラ6へと戻る作動
油の流れはステータ8により調整される。
【0032】メインドライブシャフト3が一定の回転数
に達すると、制御弁34により油圧供給源35からメイ
ンドライブシャフト3の油路3aに作動油が供給され
る。この作動油は隙間Cから一方向絞り弁21を介して
さらに油路20から第1空間Aに供給される。このよう
に第1空間Aの油圧が高められることにより、ピストン
部材11がタービン7側に移動する。すると、ピストン
部材11の外周部がクラッチ連結部14に当接しクラッ
チを連結させる。次に、第1空間Aの油圧が高まるにつ
れてピストン部材11は軸方向にたわんでいく。これに
より、クラッチ連結部14に対する力が徐々に大きくな
る。ピストン部材11のたわみが進むと、やがてピスト
ン部材11の内周部がスナップリング15に当接する。
これにより、ピストン部材11のたわみが止まり、クラ
ッチ押圧力が一定になる。以上のクラッチ連結時におい
て、油路3aからの作動油はオリフィス23を通って第
1空間Aに供給される。このオリフィス23の流路断面
積を調整することにより、ピストン部材11の外周部が
クラッチ連結部14に当接してから、内周部がスナップ
リング15に当接してたわみが止まるまでの時間を調整
できる。また、フロントカバー4とタービンハブ17と
の間、すなわち内周側筒部4bと筒部17aとの間には
ブッシュ19が配置されているだけであるが、たとえこ
のブッシュ19の周囲から作動油が漏れたとしても、隙
間Cには大量の作動油が供給されているために、第1空
間Aの油圧が大きく低下することはない。これは、一方
向絞り弁21をフロントカバー4内に設けたからであ
る。この結果、ブッシュ19周辺にシール部材を設ける
必要がなくなり、低コストになる。
【0033】制御弁34の動作により油路3aから作動
油が排出されると、第1空間Aから油路20、一方向絞
り弁21及び隙間Cを通って作動油が流れる。このと
き、一方向絞り弁21において、作動油は逆止め弁22
から速やかに流れる。すなわち、ロックアップ連結解除
は速やかに行われる。逆止め弁22の弁座24がフロン
トカバー4の回転中心線O−O上に軸方向に延びて形成
されておりさらにチェックボール25が軸方向に移動す
る構造であるため、チェックボール25にフロントカバ
ー4の回転による遠心力が作用しにくい。
【0034】ロックアップクラッチ9の動作時には、ピ
ストン部材11が軸方向前後に移動する。このときピン
12がフロントカバー4の係合凹部4dに摺動する。し
かし、フロントカバー4は鋳鉄からなり磨耗しにくい。
また、ピン12は高周波焼き入れされているため磨耗し
にくい。さらに、係合凹部4d及びピン12は円周方向
に複数配置されているため、面圧が低下して磨耗しにく
くなっている。以上の結果、長期間にわたってピストン
部材11のフロントカバー4に対する回り止めを維持で
きる。
【0035】ピストン部材11がアルミからなるため
に、ピストン部材11の慣性量を抑えることができ、ロ
ックアップクラッチ連結時のショックを少なくできる。
従来のようにフロントカバー側にピンを設けた場合で
は、磨耗がひどくなるためピストン部材側にアルミを用
いることはできない。ピン12は円板状ピストン部材1
1にかしめられている。かしめが可能になったのは、ピ
ン12をフロントカバー4側でなくピストン部材11側
に設けたからである。この結果、ピン12は繰り返し衝
撃が加えられても緩みにくい。また、ピン12の軸方向
寸法が従来の圧入に較べて少なくなる。 〔他の実施例〕前記実施例では係合凹部4d及びピン1
2は外周側に配置されていたが、内周側に設けてもよ
い。
【0036】図2に示すように、係合凹部4d及びピン
12をフロントカバー4の外周部の円周方向と内周部の
円周方向との両方に設けてもよい。この場合は、係合部
分での面圧が低下し磨耗量が減る。ピン12は高周波焼
き入れ以外にも他の硬化処理を行ってもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明の一見地に係るトルクコンバータ
では、シャフト内の油通路を通って供給される作動油
は、フロントカバーの中心部内の油路において一方向絞
り弁によって流量を制限される。この結果、ロックアッ
プクラッチ連結時にピストン部材を作動する油圧が徐々
に大きくなる。このとき、フロントカバーとシャフト先
端との間の隙間からフロントカバーとタービンと間を通
って作動油が漏れることがある。しかし、油路が絞られ
ているのはフロントカバーとシャフトの先端との間の隙
間部分より先の方であるため、円筒部材から作動油が漏
れたとしてもピストン部材に対する作動圧は大きく低下
しない。
【0038】逆止め弁の弁座がフロントカバーの回転中
心線上に軸方向に延びて形成されているため、弁体にフ
ロントカバーの回転による遠心力が作用しにくい。フロ
ントカバーの第1筒部とタービンハブの第2筒部との間
には円筒部材が配置されているだけでシール部材は配置
されていない。ここでは、シール部材を省略することで
コストを下げている。
【0039】本発明の他の見地に係るトルクコンバータ
では、ロックアップクラッチの動作時にピストン部材に
固定された係合部材がフロントカバーの係合凹部に摺動
する。しかし、フロントカバーは固い材料から形成され
ているために磨耗しにくくなっている。その結果、長期
間にわたってピストン部材のフロントカバーに対する回
り止めを維持できる。
【0040】係合部材はピンからなるため磨耗しにく
い。フロントカバーは鋳鉄からなるために硬くなってお
り、ピンは硬化処理されている。これらの結果、フロン
トカバー及びピンはともに磨耗しにくい。ピンは円板状
ピストン部材にかしめられている。かしめが可能になっ
たのは、ピンをフロントカバー側でなくピストン部材側
にに設けたからである。この結果、ピンは繰り返し衝撃
が加えられても緩みにくい。また、ピンの軸方向寸法が
従来の圧入に較べて少なくなる。
【0041】複数の係合凹部とピンとが設けられている
ために、摺動部分での面圧が少なくなり、磨耗が減る。
係合凹部とピンは内周側と外周側とに形成されており、
この結果摺動部分での面圧が低下して磨耗が少なくな
る。ピストン部材がアルミからなるために、ピストン部
材の慣性量を抑えることができ、ロックアップクラッチ
連結時のショックを少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのトルクコンバータの
縦断面概略部分図。
【図2】他の実施例における、図1に対応する図。
【符号の説明】 1 トルクコンバータ 3 メインドライブシャフト 4 フロントカバー 6 インペラ 7 タービン 9 ロックアップクラッチ 11 ピストン部材 12 ピン 13 弾性連結機構 14 クラッチ連結部 15 スナップリング 17 タービンハブ 19 ブッシュ 20 油路 21 一方向絞り弁 22 逆止め弁 23 オリフィス 24 弁座 25 チェックボール

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トランスミッション側からエンジン側に延
    び、先端が開口する油通路が内部に形成されたシャフト
    にトルクを伝達するためのトルクコンバータであって、 前記シャフトの先端に隙間を空けて対向する中心部を有
    する入力側フロントカバーと、 前記フロントカバーに固定され、前記フロントカバーと
    ともに作動油室を形成するインペラと、 前記作動油室内で前記インペラに対向配置された出力側
    タービンと、 前記タービンに固定され、前記シャフトに相対回転不能
    に連結されるタービンハブと、 前記作動油室内で前記フロントカバーとの間に空間を確
    保しながら近接して配置され内外周縁が前記フロントカ
    バーに軸方向に移動自在に支持された円板状ピストン部
    材と、前記タービンハブに連結される連結機構と、前記
    ピストン部材の軸方向移動により前記フロントカバーと
    前記連結機構とを連結及び連結解除するためのクラッチ
    部とを含むロックアップクラッチと、 前記フロントカバーに形成され前記隙間と前記空間とを
    連通する油路と、 前記油路に設けられ、前記隙間から前記空間へ流れる油
    を絞る一方向絞り弁と、を備えたトルクコンバータ。
  2. 【請求項2】前記一方向絞り弁は、前記隙間から前記空
    間へと油が流れるのを禁止し前記空間から前記隙間へと
    油が流れるのを許容する逆止め弁と、前記逆止め弁と並
    列に形成されたオリフィスとを含む、請求項1に記載の
    トルクコンバータ。
  3. 【請求項3】前記逆止め弁は、前記フロントカバーの回
    転中心線上に軸方向に延びて形成された弁座と、軸方向
    に移動可能な弁体とからなる、請求項1または2に記載
    のトルクコンバータ。
  4. 【請求項4】前記フロントカバーにはトランスミッショ
    ン側に延びる第1筒部が形成され、前記タービンハブに
    はエンジン側に延び前記第1筒部の内周側に配置された
    第2筒部が形成され、 前記第1筒部と前記第2筒部との間に配置された円筒部
    材をさらに備えている、請求項1〜3のいずれかに記載
    のトルクコンバータ。
  5. 【請求項5】内側に係合凹部が形成された円板状の入力
    側フロントカバーと、 前記フロントカバーに固定され、前記フロントカバーと
    ともに作動油室を形成するインペラと、 前記作動油室内で前記インペラに対向配置された出力側
    タービンと、 前記タービンに固定され、前記シャフトに相対回転不能
    に連結されるタービンハブと、 前記フロントカバーに近接して配置され内外周縁が前記
    フロントカバーに軸方向に移動自在に支持された円板状
    ピストン部材と、前記ピストン部材に固定され前記係合
    凹部内に延びる係合部材と、前記タービンハブに連結さ
    れる連結機構と、前記ピストン部材の軸方向移動により
    前記フロントカバーと前記連結部材とを連結及び連結解
    除するためのクラッチ部とを含むロックアップクラッチ
    と、を備えたトルクコンバータ。
  6. 【請求項6】前記係合部材はピンからなる、請求項5に
    記載のトルクコンバータ。
  7. 【請求項7】前記フロントカバーは鋳鉄からなり、 前記ピンは硬化処理されている、請求項6に記載のトル
    クコンバータ。
  8. 【請求項8】前記ピンは前記円板状ピストン部材にかし
    められている、請求項5〜7のいずれかに記載のトルク
    コンバータ。
  9. 【請求項9】前記係合凹部は前記フロントカバーに複数
    形成されており、前記係合部材は前記係合凹部に対応し
    て複数配置されている、請求項5〜8のいずれかに記載
    のトルクコンバータ。
  10. 【請求項10】前記係合凹部は前記フロントカバーの内
    周側と外周側とに形成されており、前記係合部材は前記
    係合凹部に対応して内周側と外周側と配置されている、
    請求項5〜9のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  11. 【請求項11】前記円板状ピストン部材はアルミからな
    る、請求項5〜10のいずれかに記載のトルクコンバー
    タ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19861492B4 (de) * 1997-08-26 2015-04-23 Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg Hydrodynamischer Drehmomentwandler
CN106710357A (zh) * 2015-11-12 2017-05-24 北京宣爱智能模拟技术股份有限公司 一种离合器模拟装置

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